JP6439429B2 - 粘着シート、それを用いて得られた情報表示装置 - Google Patents

粘着シート、それを用いて得られた情報表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばタッチパネル機能を備えた情報表示装置等の製造場面で使用可能な粘着シートに関するものである。
タッチパネル機能を備えた情報表示装置は、例えばスマートフォン等の携帯電子端末をはじめとする様々な電子機器に搭載されている。
前記情報表示装置の製造場面では、例えば液晶ディスプレイ等とタッチパネル部材等の貼り合わせに、高透明性の粘着シートが使用されることが多い。
しかし、前記液晶ディスプレイから発せられるノイズが、前記粘着シートを通過して前記タッチパネル部材に影響を与える場合があり、その結果、タッチパネルの誤作動等を生じさせることが懸念されていた。
前記ノイズの影響によるタッチパネルの誤作動を防止しうる粘着シートとしては、例えば比誘電率が1以上3.5以下の粘着剤層を形成可能な光学用粘着剤組成物が知られている(例えば特許文献1参照。)。
しかし、前記携帯電子端末等の使用場面や使用環境によっては、落下等の衝撃や経時的な剥がれを引き起こさないレベルの接着性が求められるなかで、前記光学用粘着剤組成物では前記接着性にあと一歩及ばない場合があった。
また、前記情報表示装置の高機能化等に伴って、前記タッチパネル部材等の被着体として、段差部を有する被着体を使用する可能性が出てきている。
このような状況下、従来、光学用途で使用される粘着剤は、やや硬めであることが多いため、前記被着体の段差部に追従できず、前記段差部と粘着剤層との界面に気泡を含んでしまう場合があった。
国際公開2014/132780パンフレット
本発明が解決しようとする課題は、例えば液晶ディスプレイ等から発せられるノイズによるタッチパネル装置の誤操作を防止することができ、被着体に対して非常に優れた接着力を有し、かつ、被着体の段差部に対して十分追従可能な特性を備えた粘着シートを提供することである。
本発明は、ゴム系重合体と粘着付与樹脂とを含有する層(A)の片面または両面に、直接または他の層を介して、粘着剤層(B)を有する粘着シートであって、前記層(A)は、温度20℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率が5×10Pa〜20×10Paの範囲の層であることを特徴とする粘着シートによって前記課題を解決するものである。
本発明の粘着シートは、比誘電率が低く、接着力に優れ、被着体の段差部に対する追従性にも優れることから、例えば液晶ディスプレイ等から発せられるノイズに起因したタッチパネルの誤動作を防止すべく、それらの貼り合わせ等に好適に使用することができる。
本発明の粘着シートは、ゴム系重合体と粘着付与樹脂とを含有する層(A)の片面または両面に、直接または他の層を介して、粘着剤層(B)を有する粘着シートであって、前記層(A)は、温度20℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率が5×10Pa〜20×10Paの範囲の層であることを特徴とする。
前記粘着シートの具体的な実施態様としては、例えば前記層(A)の片面に前記粘着剤層(B)を有する粘着シート、前記層(A)の両面に前記粘着剤層(B)を有する粘着シート等が挙げられる。
前記層(A)と前記粘着剤層(B)との間には、他の層が存在していてもよい。具体的には、前記粘着シートの実施態様としては、前記層(A)の片面または両面側に基材フィルム層を有し、前記基材フィルム層の表面側に粘着剤層(B)を有するものが挙げられる。
本発明の粘着シートを構成する粘着剤層(B)は、単層であってもよく、同一または異なる組成からなる層が積層した粘着剤層であってもよい。前記粘着シートを構成する粘着剤層(B)の表面には、必要に応じて離型ライナーが積層されていてもよい。
前記粘着シートとしては、例えば情報電子機器の薄型化に対応するうえで10μm〜510μmの範囲であることが好ましく、20μm〜260μmの範囲であることがより好ましく、40μm〜170μmの範囲であることがさらに好ましい。
前記粘着シートを構成する層(A)としては、
温度20℃及び周波数1.0Hzで動的粘弾性スペクトルにより測定された貯蔵弾性率が6×10Pa〜13×10Paの範囲であるものを使用することが好ましく、貯蔵弾性率が9×10Pa〜11×10Paの範囲であるものを使用することが好ましく、貯蔵弾性率が9.5×10Pa〜11×10Paの範囲であるものを使用することが、被着体の段差部に対する追従性に優れた粘着シートを得るうえでさらに好ましい。なお、前記貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(レオメトリックス社製、商品名:RSA−II)を用いて測定した値である。
また、前記層(A)としては、自動平衡ブリッジ法により周波数1×10Hzで測定された比誘電率が4以下であるものを使用することが、ディスプレイ等から発せられるノイズの影響を抑制しタッチパネル装置の誤動作等を効果的に防止するうえで好ましい。
前記比誘電率は、3.5以下であることが好ましく、3以下であることが、前記粘着剤層(B)として比誘電率の高い粘着剤層を使用した場合であっても、ディスプレイ等から発せられるノイズの影響を抑制しタッチパネル装置の誤動作等を効果的に防止できるためより好ましい。
前記層(A)は、前記粘着剤層(B)の基材(支持体、中芯)としての機能を有する。また、前記層(A)は、粘着または接着性を有するため、粘着剤層または接着剤層として機能することができる。
前記層(A)としては、例えばゴム系重合体と粘着付与樹脂とを含有するフィルムを使用することができる。
前記ゴム系重合体としては、ランダム重合体やブロック重合体を使用することができ、ブロック重合体を使用することが、前記所定の貯蔵弾性率を備えた層(A)を製造するうえで好ましい。また、前記ブロック重合体を用いて得られた層を、前記粘着剤(B)と組み合わせることによって、ディスプレイ等から発せられるノイズによるタッチパネル装置の誤操作を防止することができ、被着体に対して非常に優れた接着力を有し、かつ、被着体の段差部に対して十分追従可能な特性を備えた粘着シートを得ることができるため好ましい。
前記ブロック重合体としては、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体等を使用することができる。
前記ゴム系重合体としては、具体的には、芳香族構造を有する重合体単位(a1)と、共役ジエン系単量体を重合して得られる重合体単位(a2)とを有するブロック重合体を使用することが好ましい。
前記芳香族構造を有する重合体単位(a1)としては、スチレンやα−メチルスチレン等の芳香族構造を有する単量体を重合することによって得られる単位を使用することが好ましい。また、前記重合体単位(a2)としては、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン系単量体を重合することによって得られる単位を使用することがより好ましい。
前記ゴム系重合体としては、前記ゴム系重合体の全量に対して前記重合体単位(a1)を70質量%以下の範囲で有するものを使用することが好ましく、1質量%〜70質量%有するものを使用することが好ましく、5質量%〜60質量%有するものを使用することが、より一層優れた接着力と段差部に対する追従性を有することができる。
前記ゴム系重合体としては、具体的にはポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン共重合体(SIS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリスチレン共重合体(SEPS)、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン共重合体(SBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン共重合体(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(ブタジエン−ブチレン)−ポリスチレン共重合体(SBBS)、SBBSの水素添加物、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン共重合体(SBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン共重合体(SEBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体(SI)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)共重合体(SEP))、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体(SB)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)共重合体(SEB)、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレン共重合体(SIBS)、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン−ポリブタジエン(SBSB)、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBSBS)等を使用することができる。なかでも、前記ゴム系重合体としては、所定の貯蔵弾性率や比誘電率を備えた層(A)を製造するうえでSEPSまたはSEBSを使用することが好ましい。
前記層(A)としては、前記ゴム系重合体等の重合体と、粘着付与樹脂とを含有するフィルムを使用することが、優れた接着力及び追従性を損なうことなく、その比誘電率を低く設定でき、その結果、前記ノイズ等の影響によるタッチパネル部材の誤作動等を効果的に防止することができるためより好ましい。
前記粘着付与樹脂としては、例えば、芳香族系、ロジン系、テルペン系、水素添加脂環族炭化水素系、重合ロジン系、重合ロジンエステル系、ロジンフェノール系、安定化ロジンエステル系、不均化ロジンエステル系、テルペンフェノール系、石油樹脂系等を単独または2以上組み合わせ使用することができる。
前記粘着付与樹脂としては、前記ゴム系重合体として芳香族構造を有する重合体単位(a1)と、共役ジエン系単量体を重合して得られる重合体単位(a2)とを有するブロック重合体を使用する場合であれば、前記ブロック重合体を構成する重合体単位(a1)との相溶性をより一層向上させることでより一層優れた耐久性と、より一層優れた接着力と段差部への追従性とを付与するうえで芳香族構造を有する芳香族系粘着付与樹脂を使用することが好ましい。
また、前記粘着付与樹脂としては、前記ゴム系重合体が有していてもよい前記重合体単位(a2)との相溶性をより一層向上させ、より一層優れた接着力と段差部への追従性とを付与するうえで、ロジン系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂または水素添加脂肪族環式構造を有する炭化水素系粘着付与樹脂を使用してもよい。
前記層(A)は、例えば前記ゴム系重合体と必要に応じて前記粘着付与樹脂とを含有する組成物を、離型ライナーの表面に塗工し乾燥等することによって製造することができる。
前記組成物を離型ライナーに塗工する方法としては、例えばアプリケーター、ロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、スプレーコーター、エアーナイフコーター、ダイコーター等を使用する方法が挙げられる。また、前記乾燥は、20℃〜140℃程度の温度で行うことが好ましい。
前記層(A)としては、タッチパネル装置を備えた情報表示装置の薄型化と、粘着シート全体の比誘電率をより一層小さくし、タッチパネルを操作した際の誤作動の防止とを両立するうえで、5μm〜500μmの厚さを有するものを使用することが好ましく、10μm〜250μmの厚さを有するものを使用することがより好ましい。また、前記層(A)としては、タッチパネル装置を備えた情報表示装置の薄型化と、粘着シート全体の比誘電率をより一層小さくし、タッチパネルを操作した際の誤作動の防止と、被着体の段差部に対する追従性とを両立するうえで、15μm以上の厚さのものを使用することが好ましく、20μm〜150μmの厚さのものを使用することが特に好ましい。
本発明の粘着シートを構成する粘着剤層(B)は、前記層(A)の片面または両面に、直接または他の層を介して設けられる。
前記粘着剤層(B)は、5μm〜500μmの厚さのものを使用することが好ましく、10μm〜250μmの厚さを有するものを使用することがより好ましく、10μm〜200μmの厚さのものを使用することがさらに好ましく、15μm〜150μmの厚さのものを使用することが、タッチパネル装置を備えた情報表示装置の薄型化と、粘着シート全体の比誘電率をより一層小さくし、タッチパネルを操作した際の誤作動の防止と、被着体の段差部に対する追従性とを両立するうえで特に好ましい。なお、前記層(A)の両面にそれぞれ粘着剤層(B)が設けられる場合、各粘着剤層(B)は同一の厚さのものであってもよく、異なる厚さのものであってもよい。特に、2以上の被着体として異なるものを使用する場合、粘着剤層の厚さは、それぞれの被着体の形状や材質に合わせ適宜調整することが好ましい。例えば、一方の被着体が段差部を有する被着体で、他方の被着体が段差部を有しない被着体である場合、段差部を有する被着体側に貼付する粘着剤層は段差部を有しない被着体側に貼付する粘着剤層よりも厚いことが好ましい。
また、前記粘着剤層(B)としては、周波数1Hzで測定される動的粘弾性スペクトルの70℃の貯蔵弾性率が3×10Pa〜15×10Paの範囲であるものを使用することが好ましく、3×10Pa〜14×10Paの範囲のものを使用することがより好ましく、4×10Pa〜13×10Paの範囲であるものを使用することが、より一層優れた段差追従性を有し、かつ、粘着シートの経時的な浮きや剥がれを防止するうえでさらに好ましい。
なお、前記粘着剤層(B)の動的粘弾性は、粘弾性試験機(レオメトリックス社製、商品名:アレスG2)を用いて、同試験機の測定部である平行円盤の間に、粘着剤層からなる試験片を挟み込み、周波数1Hzでの貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)を測定することで得られた値を指す。前記試験片としては、厚み0.5mm〜2.5mmの粘着剤層を使用する。
前記粘着剤層(B)としては、従来知られる粘着剤を用いて形成された層を使用することができる。前記粘着剤としては、例えば天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤等を使用することができる。また、前記粘着剤としては、溶剤系粘着剤、エマルジョン型粘着剤、水溶性粘着剤、ホットメルト型粘着剤、UV硬化型粘着剤、EB硬化型粘着剤等を使用することができる。
前記粘着剤層(B)としては、アクリル系粘着剤を用いて形成された粘着剤層を使用することが、良好な接着力を備えた粘着シートを得るうえで好ましい。
前記アクリル系粘着剤としては、アクリル系重合体と、必要に応じて架橋剤、粘着付与樹脂等とを含有するものを使用することができ、アクリル系重合体と架橋剤と粘着付与樹脂等とを含有するアクリル系粘着剤を使用することが、良好な接着力を備えた粘着シートを得る絵で好ましい。
アクリル系重合体としては、(メタ)アクリル単量体等を含む単量体成分を重合して得られるものを使用することができる。
前記(メタ)アクリル単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の炭素原子数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することができ、炭素原子数4〜9のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、n−ブチルアクリレートや2−エチルヘキシルアクリレートを単独または組み合わせ使用することがさらに好ましい。
前記炭素原子数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレートは、前記アクリル系重合体の製造に使用する単量体成分の全量に対して80質量%〜98.5質量%の範囲で使用することが好ましく、90質量%〜98.5質量%の範囲で使用することがより好ましい。
前記(メタ)アクリル単量体としては、前記したもののほかに、高極性(メタ)アクリル単量体等の高極性単量体を使用することができる。
前記高極性(メタ)アクリル単量体としては、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体、水酸基を有する(メタ)アクリル単量体、アミド基を有する(メタ)アクリル単量体等を、単独または2以上組み合わせ使用することができる。なかでも、前記高極性(メタ)アクリル単量体としては、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体を使用することが、粘着剤層の接着性を好適な範囲に調整しやすいため好ましい。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、(メタ)アクリル酸2量体、クロトン酸、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート等を使用することができ、アクリル酸を使用することが好ましい。
前記カルボキシル基を有する(メタ)アクリル単量体は、前記単量体成分の全量に対して0.2質量%〜15質量%の範囲で使用することが好ましく、0.4質量%〜10質量%の範囲で使用することがより好ましく、0.5質量%〜6質量%の範囲で使用することが、より一層優れた接着力を有する粘着シートを得るうえでさらに好ましい。
前記水酸基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等を使用することができる。
前記アミド基を有する(メタ)アクリル単量体としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等を使用することができる。
前記高極性単量体としては、前記したもののほかに、酢酸ビニル、エチレンオキサイド変性琥珀酸アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等のスルホン酸基を有する単量体、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の末端アルコキシ変性(メタ)アクリレート等を使用することができる。
前記高極性単量体は、前記単量体成分の全量に対して0.2質量%〜15質量%の範囲で使用することが好ましく、0.3質量%〜10質量%の範囲で使用することがより好ましく、0.4質量%〜6質量%の範囲で使用することが、より一層優れた接着力と低誘電率性を有する効果を備えた粘着シートを得るうえで特に好ましい。
前記アクリル系重合体は、前記単量体成分を、例えば溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法など公知の方法で重合させることによって製造することができ、溶液重合法によって製造することが、粘着シートの生産効率を向上させることともにその生産コストを低減するうえでこのましい。
前記アクリル系重合体としては、30万〜150万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、50万〜120万の範囲の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましい。
前記粘着剤層(B)の形成に使用可能な粘着剤としては、前記アクリル系重合体の他に、架橋剤を含有するものを使用することが、粘着剤層に3次元架橋構造を形成し、より一層優れた高温環境下での段差部における浮きや剥がれを抑制できる粘着シートを得るうえで好ましい。
前記粘着剤を用いて得られる粘着剤層(B)としては、それをトルエンに24時間浸漬した後に残存した不溶成分の質量に基づくゲル分率が10質量%〜70質量%であるものを使用することが好ましく、30質量%〜60質量%であるものを使用することが、より一層優れた接着力と段差追従性を備えた粘着シートを得るうえで好ましい。
なお、前記ゲル分率は、厚さ38μmの離型処理が施されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの表面に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように粘着剤を塗工し、100℃で2分間、120℃で2分間、140℃で1分間の順に乾燥し、40℃で3日間養生して得た粘着剤層からなる粘着シートを、トルエン中に24時間浸漬させる前と、浸漬後との質量を測定し、下記式に基づいて算出した値である。
ゲル分率(質量%)=[(トルエンに浸漬する前の粘着シートの質量)/(粘着シートをトルエンに浸漬した後に残存した物の質量)]×100
前記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、多価金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、ケト・ヒドラジド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、シラン系架橋剤、グリシジル(アルコキシ)エポキシシラン系架橋剤、多官能アクリレート系架橋剤等を、前記アクリル重合体が有する架橋性官能基の種類に応じて選択し使用することができる。
を使用することができる。
前記架橋剤の含有量は、前記好適なゲル分率を備えた粘着剤層を形成できるよう適宜選択し使用することができる。
前記粘着剤としては、粘着シートの粘着力をより一層向上させるため、粘着付与樹脂を含有するものを使用することができる。
前記粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族(C5系)や芳香族(C9系)などの石油樹脂、スチレン系樹脂フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、メタクリル系樹脂等を使用することができる。なかでも、前記粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂を使用することが好ましく、重合ロジン系樹脂を使用することが好ましい。
前記粘着付与樹脂は、前記アクリル系重合体100質量部に対し、10質量部〜50質量部使用することが好ましい。
前記粘着剤は、前記したものの他に、必要に応じて添加剤を含有するものを使用することができる。
前記添加剤としては、例えば紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、界面活性剤、pHを調整するための塩基(アンモニア水など)や酸、酸化防止剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等を使用することができる。
また、前記粘着剤としては、比較的均一な厚さの粘着剤層や薄型の粘着剤層を形成する際の効率を高めるうえで、溶媒を含有するものを使用することが好ましい。
前記溶媒としては、例えば酢酸エチル、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ターシャリーブチルメチルエーテル、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、1,2−ジクロロエタン等を使用することができる。また、粘着剤として水溶性またはエマルジョン型の粘着剤を使用する場合には、水等の水性溶媒を使用することができる。
本発明の粘着シートは、前記した方法で製造した層(A)の片面または両面に、直接、前記粘着剤を塗工し乾燥等し粘着剤層(B)を形成することによって製造することができる(直接法)。また、本発明の粘着シートは、離型ライナーの表面に前記粘着剤を塗工し乾燥等することによって形成した粘着剤層(B)を、前記方法で予め製造した層(A)の片面または両面に、転写する方法によって製造することができる(転写法)。
前記離型ライナーまたは層(A)の表面に前記粘着剤を塗工する方法としては、例えばアプリケーター、ロールコーター、グラビアコーター、リバースコーター、スプレーコーター、エアーナイフコーター、ダイコーター等を使用する方法が挙げられる。前記乾燥は、使用する粘着剤に適した温度範囲で行えばよいが、50℃〜140℃程度の温度で行うことが好ましい。
本発明の粘着シートの実施態様として例示した、前記層(A)の片面または両面側に基材フィルム層を有し、前記基材フィルム層の表面側に粘着剤層(B)を有するものは、例えば、前記層(A)と前記粘着剤層(B)との層間密着性をより一層向上させることが求められる場合に、好適に使用することができる。
前記基材フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンエチレンビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミドなどを用いて得られるシート又はフィルム;ガラスなどを使用することができる。
前記基材フィルムの表面は、離型処理、帯電防止処理、コロナ処理、プラズマ処理、アンカーコート処理等が施されていてもよい。
前記基材フィルムの厚さは、粘着シートが使用される用途に応じて決定されるが、例えば、10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。
本発明の粘着シートは、全体として、周波数1×10Hzで測定された比誘電率が5以下であるものを使用することが好ましく、4.5以下であるものを使用することが好ましく、4以下であるものを使用することが、ディスプレイ等から発せられるノイズの影響を抑制しタッチパネル装置の誤動作等を効果的に防止できるためより好ましい。
本発明の粘着シートは、全体として、温度70℃及び周波数1.0Hzで動的粘弾性スペクトルにより測定された貯蔵弾性率が3×10Pa〜12×10Paの範囲であるものを使用することが好ましく、3×10Pa〜11×10Paの範囲であるものを使用することが、被着体の段差部に対する追従性に優れた粘着シートを得るうえでより好ましい。
本発明の粘着シートは、画像表示装置や入出力装置を構成する部材の貼り合せに用いることができ、情報表示ディスプレイとタッチパネル部材との貼り合せに好適に使用することができる。
貼り合せる面としては、例えば、偏光フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、光拡散フィルム、ハードコートフィルム等の光学部材、ITO層等の金属部材、ガラス部材やプラスチック部材等が挙げられる。
本発明の情報表示装置としては、構成される部材の貼り合せに本発明の粘着シートが用いられている情報表示ディスプレイまたはタッチパネル部材を有するものや、情報表示ディスプレイとタッチパネル部材とが本発明の粘着シートを介して積層された構造を有するものが挙げられる。前記情報表示装置は、携帯電子端末をはじめとする様々な電子機器に搭載することができる。
以下に実施例および比較例により本発明を具体的に説明する。
製造例1 フィルム(A−1)の製造
スチレン由来の構造単位を13質量%有するポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリスチレン共重合体100質量部、FMR0150(三井化学株式会社製、スチレン系モノマー/芳香族系モノマー共重合系粘着付与樹脂、軟化点145℃、数平均分子量1190)20質量部、及び、HV−300(JX日鉱日石エネルギー株式会社製、ポリブテン、数平均分子量1400)20質量部を混合し、トルエンに溶解させることによって組成物A1’を得た。
前記組成物A1’を、片面がシリコーン化合物によって剥離処理された厚さ50μmのポリエステルフィルム(以下「#50剥離フィルム」)の表面に、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、75℃で5分間乾燥させることによって50μmのフィルム(A−1)を得た。前記フィルムの表面に、片面がシリコーン化合物によって剥離処理された厚さ38μmのポリエステルフィルム(以下「#38剥離フィルム」)を貼り合わせた。
製造例2 フィルム(A−2)の製造
上記スチレン由来の構造単位を13質量%有するポリスチレン−ポリ(エチレン−プロピレン)−ポリスチレン共重合体の代わりに、スチレン由来の構造単位を30質量%有するポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)−ポリスチレン共重合体を使用すること、及び、上記HV−300の代わりにLV−100(JX日鉱日石エネルギー株式会社製、ポリブテン。数平均分子量500)を使用すること以外は、製造例1と同様の方法でフィルム(A−2)を得た。
製造例3 フィルム(A−3)の製造
厚さを50μmから25μmに変更したこと以外は、製造例1と同様の方法でフィルム(A−3)を製造した。
製造例4 フィルム(A−4)の製造
厚さを50μmから100μmに変更したこと以外は、製造例1と同様の方法でフィルム(A−4)を製造した。
<調製例1>
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート81質量部と、メチルメタクリレート15質量部と、アクリル酸4質量部と、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.2質量部とを酢酸エチルに100質量部に溶解し、窒素置換した後、80℃で8時間重合させることによって重量平均分子量80万のアクリル重合体(1)溶液を得た。
次に、前記アクリル重合体(1)溶液と酢酸エチルとを混合しその不揮発分を調整することによって、前記アクリル重合体(1)の不揮発分が18質量%であるアクリル系粘着剤(1)を得た。
さらに、前記アクリル系粘着剤(1)100質量部に対し、架橋剤としてエポキシ系架橋剤(綜研化学株式会社製E−5XM、固形分5質量%)を0.25質量部、及び、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製コロネートL−45、固形分45質量%)を0.33質量部とを混合し、15分撹拌することで、粘着剤組成物(1)を得た。
<調製例2>
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート81質量部と、メチルメタクリレート15質量部と、アクリル酸4質量部と、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.2質量部とを酢酸エチルに100質量部に溶解し、窒素置換した後、80℃で8時間重合させることによって重量平均分子量80万のアクリル重合体(1)溶液を得た。
次に、前記アクリル重合体(1)溶液と酢酸エチルとを混合しその不揮発分を調整することによって、前記アクリル重合体(1)の不揮発分が18質量%である粘着剤組成物(2)を得た。
<調製例3>
攪拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、アクリル酸2−メトキシエチル75質量部と、アクリル酸n−ブチル24質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1質量部と、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.2質量部とを、酢酸エチル100質量部に溶解し、反応容器内を窒素置換した後、それらを80℃で8時間重合させることによって重量平均分子量70万のアクリル重合体(3)溶液を得た。
次に、前記アクリル重合体(3)溶液と酢酸エチルとを混合しその不揮発分を調整することによって、前記アクリル重合体(3)の不揮発分が30質量%であるアクリル重合体組成物(3)を得た。
次に、前記アクリル重合体組成物(3)100質量部と、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製コロネートHX、固形分75質量%)0.08質量部とを混合し、15分攪拌することで粘着剤組成物(3)を得た。
(実施例1)
上記粘着剤組成物(1)を、#50離型ライナーの表面に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、75℃で5分間乾燥することによって粘着剤層を1枚作製した。また、上記粘着剤組成物(1)を、#38離型ライナーの表面に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、75℃で5分間乾燥することによって粘着剤層をもう1枚作製した。
次に、予め作製した前記フィルム(A−1)の両面の離型ライナーを剥離し、その両面に、前記粘着剤層をそれぞれ貼付し、4kgf/cmで加圧しラミネートした後、23℃で7日間熟成させることによって粘着シートを作製した。
(実施例2)
フィルム(A−1)の代わりに、フィルム(A−2)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(実施例3)
フィルム(A−1)の代わりに、フィルム(A−3)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(実施例4)
フィルム(A−1)の代わりに、フィルム(A−4)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(実施例5)
粘着剤組成物(1)100質量部の代わりに、粘着剤組成物(2)100質量部を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(実施例6)
厚さ25μmの粘着剤層の代わりに、厚さ50μmの粘着剤層を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(実施例7)
粘着剤組成物(1)の代わりに上記粘着剤組成物(3)を使用すること、#50離型ライナーの表面に形成する粘着剤層の厚さを25μmから5μmに変更すること、及び、#38離型ライナーの表面に形成する粘着剤層の厚さを25μmから15μmに変更すること以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(実施例8)
上記粘着剤組成物(3)を、#38離型ライナーの表面に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、75℃で5分間乾燥することによって粘着剤層を1枚作製した。
次に、予め作製した前記フィルム(A−1)の片面の離型ライナーを剥離し、その面に、前記粘着剤層を貼付し、4kgf/cmで加圧しラミネートした後、23℃で7日間熟成させることによって粘着シートを作製した。
(比較例1)
前記フィルム(A−1)の代わりに、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート基材を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(比較例2)
前記組成物A1’の代わりに、前記粘着剤組成物(3)をアプリケーターを用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように、剥離シートの表面に塗布し、75℃で5分間乾燥させることによって50μmのフィルム(A−5)を得た。
前記フィルム(A−1)の代わりに、前記フィルム(A−5)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを作製した。
(比較例3)
上記粘着剤組成物(1)を#50離型ライナーの表面に乾燥後の厚さが100μmになるように塗工し、75℃で5分間乾燥することによって基材レスの粘着シートを作製した。
(比誘電率の測定)
前記フィルムの比誘電率は、以下の方法で測定した。
主電極の表面(円形、直径φ28mm)にスズ箔を置き、前記スズ箔の表面に、前記フィルムを置き、前記フィルムの表面にアルミニウム箔を置き、前記アルミニウム箔の表面に耐電極を置くことで積層体を得た。
前記積層体を、アジレント・テクノロジー製のプレシジョンLCRメータに設置し、23℃及び50%RHの条件下で自動平衡ブリッジ法により周波数100kHzの条件で、前記粘着シートの静電容量を測定した。前記静電容量は、前記プレシジョンLCRメータに搭載されたブリッジ回路が平衡に達し、前記回路に電流が流れなくなった時のコンデンサの容量の値とした。
前記静電容量と、下記の式に基づいて、前記フィルムの比誘電率を算出した。なお、ポリエチレンテレフタレート基材の静電容量は測定することができなかったため、比誘電率を算出しなかった。
ε’=Cp・t/ε・A
ε’:比誘電率[−]
Cp:静電容量[pF]
ε:真空の誘電率=8.854×10−12[F/m]
A:主電極の面積[m]
t:前記フィルムの厚さ[m]
前記粘着シートの比誘電率は、以下の方法で測定した。
主電極の表面(円形、直径φ28mm)にスズ箔を置き、前記スズ箔の表面に、離型ライナーを除去した粘着シートを置き、前記粘着シートの表面にアルミニウム箔を置き、前記アルミニウム箔の表面に耐電極を置くことで積層体を得た。
前記積層体を、アジレント・テクノロジー製のプレシジョンLCRメータに設置し、23℃及び50%RHの条件下で自動平衡ブリッジ法により周波数100kHzの条件で、前記粘着シートの静電容量を測定した。前記静電容量は、前記プレシジョンLCRメータに搭載されたブリッジ回路が平衡に達し、前記回路に電流が流れなくなった時のコンデンサの容量の値とした。
前記静電容量と、下記の式に基づいて、粘着シートの比誘電率を算出した。
ε’=Cp・t/ε・A
ε’:比誘電率[−]
Cp:静電容量[pF]
ε:真空の誘電率=8.854×10−12[F/m]
A:主電極の面積[m]
t:粘着シートの厚さ[m]
前記比誘電率が4以下であった粘着シートを、液晶ディスプレイ等から発せられるノイズによるタッチパネル装置の誤操作を防止することができるものと評価した。
<フィルムの貯蔵弾性率の測定>
製造例1で得たフィルムを重ねあわせることによって、厚さ2mmの層からなる試験片を作成した。また、前記フィルムの代わりに、製造例2〜4で得たフィルムまたは比較例2で使用したフィルム(A−5)を使用すること以外は上記と同様の方法で厚さ2mmの層からなる試験片をそれぞれ作成した。
ティ・エイ・インスツルメントジャパン社製の粘弾性試験機(アレスG2)に、直径8mmのパラレルプレートを装着した。前記試験片を、前記パラレルプレートで圧縮荷重10gで挟み込み、周波数1Hz、温度領域−40〜150℃、及び、昇温速度2℃/minの条件で、20℃下での貯蔵弾性率を測定した。
<粘着剤層の動的粘弾性(貯蔵弾性率)測定>
前記粘着剤組成物(1)〜(3)を、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが100μmとなるように、離型ライナーの表面にそれぞれ塗布し、85℃で5分間乾燥させることによって、厚さ100μmの粘着剤層を、それぞれ複数枚形成した。
次に、同一の粘着剤組成物を用いて得た粘着剤層を重ねあわせることによって、厚さ2mmの粘着剤層からなる試験片を作成した。
ティ・エイ・インスツルメントジャパン社製の粘弾性試験機(アレスG2)に、直径8mmのパラレルプレートを装着した。前記試験片を、前記パラレルプレートで圧縮荷重10gで挟み込み、周波数1Hz、温度領域−40〜150℃、及び、昇温速度2℃/minの条件で、70℃下での貯蔵弾性率を測定した。
(段差追従性の評価)
厚さ15μm及び幅5mmの印刷層が額縁状に装飾された厚さ100μm、長さ50mm及び幅40mmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意した。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの前記印刷層を有する側の面に、前記粘着シートの#38離型ライナーを剥がしたものを貼り合わせた。
次に、前記粘着シートの#50離型ライナーを除去し、その表面に、液晶表示パネルを構成する偏光板からなる面を貼付し、それを、5気圧及び70℃の環境下に20分間放置することによってそれらを加熱加圧処理した。
次に、23℃環境下に1日間放置した後、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムと前記粘着シートとの界面に気泡の混入等がないか、マイクロスコープ(倍率300倍)を用いて観察し、以下の基準により評価した。
◎:直径3μm以上の気泡はなかった。
○:直径5μm以上の気泡はなかった。
△:直径30μm以上の気泡はなかった。
×:直径30μm以上の気泡があった。
Figure 0006439429
Figure 0006439429
Figure 0006439429
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Claims (6)

  1. ゴム系重合体と粘着付与樹脂とを含有する層(A)の片面または両面に、直接または他の層を介して、粘着剤層(B)を有する粘着シートであって、前記層(A)は、温度20℃及び周波数1.0Hzで測定された貯蔵弾性率が5×10Pa〜20×10Paの範囲の層であり、前記ゴム系重合体が、芳香族構造を有する重合体単位(a1)と、共役ジエン系単量体を重合して得られる重合体単位(a2)とを有するブロック重合体であり、情報表示ディスプレイとタッチパネル部材との貼り合せに用いられることを特徴とする粘着シート。
  2. 前記層(A)が、ゴム系重合体と芳香族系粘着付与樹脂とを含有する層である請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記ゴム系重合体が、前記ゴム系重合体の全量に対して前記重合体単位(a1)を70質量%以下の範囲で有するものである請求項1又は2に記載の粘着シート。
  4. 前記層(A)の厚さが5μm〜500μmであり、かつ、粘着剤層(B)の厚さが合計50μm〜500μmの範囲である請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
  5. 前記層(A)の周波数1×10Hzで測定された比誘電率が4以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
  6. 情報表示ディスプレイと、タッチパネル部材とが、請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シートによって貼り合わされた構成を有することを特徴とする情報表示装置。
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