ラベル移送ドラムの外周面に複数のラベル保持部が等間隔で形成され、カッタで所定の長さに切断された樹脂製ラベルが各ラベル保持部に引き渡されて吸着保持される。ラベル保持部に保持された樹脂製ラベルの後端部分に、糊塗布手段によって糊が塗布されるが、後端部分の末端には糊が塗布されない領域が残っている。糊が塗布された樹脂製ラベルが、容器搬送装置の位置に到達すると、この容器搬送装置の回転体の、下部側に設けられている容器台に容器が供給されるとともに、その容器の上方にそれぞれ配置されているマンドレルに前記樹脂製ラベルが受け渡される。樹脂製ラベルは、先ず、前端部分がマンドレルに吸着保持され、移送ドラムおよび容器搬送装置の回転体の回転(公転)とマンドレルの自転によってマンドレルに巻き取られ、樹脂製ラベルの前端部分上に後端部分を重ね合わせた状態で、前記糊により接着される。
樹脂製ラベルをマンドレルに巻き付けて筒状に成形した後、マンドレルを回転(自転)させる回転手段によって回転を停止させ、樹脂製ラベルの後端部分と前端部分とが重なり合った部分を、容器搬送装置の回転体の半径方向外側に向けたままにしておく。樹脂製ラベルの後端部分のうち、糊が塗布されていない領域(末端)は前端部分に接着されず浮いた状態になっている。回転体の回転によってマンドレルが自転しない状態で回転移動する間に、ピッカ(嵌装手段)によって筒状の樹脂製ラベルを取り外して下方の容器に嵌装する。容器に嵌装された樹脂製ラベルは、後端部分と前端部分とが重なり合った部分を回転体の半径方向外方を向けたまま回転移送され、排出ホイールへの受け渡し部まで搬送される。
排出ホイールでは、容器はネックグリッパによってネック部を把持されて自転することなく回転搬送され、排出コンベヤ上に排出される。容器に嵌装された樹脂製ラベルは、常に一定の方向を向いた状態で排出コンベヤ上に排出され、この排出コンベヤの側部に配置されている水噴射手段から樹脂製ラベルの後端部分に霧状の水が噴射される。その後、筒状のラベルが装着された容器は、加熱収縮手段(シュリンクトンネル)に導入されて加熱され、樹脂製ラベルは収縮して容器の外面に密着する。樹脂製ラベルの後端部分の前端部分に接着されていない末端部は、噴射された水が付着しているためにシュリンクトンネルでの熱の影響を受けにくく、カールしたりその他の変形をすることがないので、製品としての見栄えをよくするという目的を達成する。
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。先ず、図1によって樹脂製ラベル装着装置全体の構成について簡単に説明する。所定の幅を有する帯状のラベル2がロール状に巻かれて図示しないロールスタンドに支持されており、このロールスタンドから帯状ラベル2が引き出され、複数のローラ4を介して一対の回転部材6A、6Bからなるカッタ6に送られて切断される。カッタ6によって所定の長さに切断された樹脂製ラベル2は、受け渡しドラム8を介して、ラベル受け渡し位置Tでラベル移送ドラム10に引き渡される。
ラベル移送ドラム10には、その外周面に円周方向等間隔で複数(この実施例では4箇所)のラベル保持部12が設けられており、各ラベル保持部12がそれぞれ1枚ずつラベル2を保持して回転移送する。この移送ドラム10の、受け渡しドラム8からのラベル受け渡し位置Tよりも下流側の、ラベル搬送経路の外側に糊塗布手段14が設置されている。この糊塗布手段14では、後に説明する吐出口から吐出された糊が、前記移送ドラム10のラベル保持部12に保持されているラベル2の所定位置に塗布される。糊が塗布されたラベル2は、ラベル受け渡し位置Sにおいて、ロータリ式の容器搬送装置16によって回転移動してきたマンドレル28(図1および後に説明する図2参照)の外周面に巻き付けられ、前端部分と後端部分とが接着されて筒状に成形される。
一方、前記筒状の樹脂製ラベル2が装着される容器18は、供給コンベヤ20によって搬送され、インフィードスクリュー22によって所定の間隔に切り離されて供給スターホイール24に引き渡される。供給スターホイール24は受け取った容器18を回転搬送して、前記容器搬送装置16に供給する。この容器搬送装置16は、図2に示すように、回転体26の下部側で、前記入口スターホイール24から供給された容器18を回転搬送し、回転体26の上部側では、前記移送ドラム10から樹脂製ラベル2を受け取ったマンドレル28がこれを巻き取り、筒状のラベル2を成形するようになっており、この成形された筒状のラベル2を上方のマンドレル28から取り外して下方の容器18に装着する。外周に筒状の樹脂製ラベル2が装着された容器18は、容器搬送装置16によって回転搬送され、受け渡し位置Mで排出スターホイール30に引き渡され、この搬送ホイール30によって搬送された後排出コンベヤ32上に排出される。
排出コンベヤ32上に排出された容器18は、この排出コンベヤ32によって搬送されている間に、排出コンベヤの側部に配置された水噴射装置(水噴射手段)33から前記筒状ラベル2の接着された後端部分に水が噴霧された後、次のシュリンクトンネル34に搬入され、所定の温度で所定時間加熱される。加熱されることにより前記筒状のラベル2全体が収縮して容器18の外面に密着する。
次に、前記ラベル移送ドラム10の構成について、図3により説明する。移送ドラム10は、ベースプレート36上に回転自在に設置されている。ベースプレート36上に支持筒38が固定され、この支持筒38内に保持された上下のボールベアリング40、42を介して直立した回転軸44が回転自在に支持されている。この回転軸44の、前記支持筒38の上方に延びている上部の外周面に円筒部材46が嵌合している。この円筒部材46は、回転軸44の外面にキー等の連結手段によって連結されており、回転軸44と一体的に回転するとともに、相対的に上下動して高さを調節できるようになっている。さらに、この円筒部材46の外周に筒状のカバー48が固定され、さらにその上端にキャップ50が固定されており、回転軸44および円筒部材46と一体的に回転する。
前記円筒部材46の下端部とほぼ同じ高さに、図示しない支柱等を介して水平に固定された円形プレート52(以下、固定プレートと呼ぶ)が配置されている。前記円筒部材46の下端部外周と固定プレート52の内周面との間にボールベアリング54が配置されており、回転軸44とともに回転する円筒部材46と固定プレート52とを接続している。固定プレート52の外周部の上面には、環状の摺動部材56が固定されている。固定プレート52とこの環状の摺動部材56には、後に説明する固定側のバキューム通路が形成されている。
回転軸44の上部外周に固定されている筒状カバー48の下端にフランジ48aが形成され、このフランジ48aの下面に円形の回転プレート58が固定されている。この回転プレート58は、回転する際には、前記環状の摺動部材56の上面を摺動する。回転プレート58の外周部上に、ラベル2を保持して回転移送する移送ドラム10が取り付けられており、回転軸44の回転によって回転プレート58が回転すると、移送ドラム10がこの回転プレート58と一体的に回転する。回転軸44は、ベースプレート36の下方で図示しない回転手段に連結されて回転駆動される。
この移送ドラム10は、環状の底面10aとこの底面10aの外周部上に立ち上げられた円筒状の壁面(以下、円筒部と呼ぶ)10bとを有している。移送ドラム10の円筒部10bの外面に、前述のように複数のラベル保持部12が形成されている。この実施例では円筒部10bの外周面に円周方向等間隔で4箇所のラベル保持部12が形成されている(図1参照)。各ラベル保持部12は、ラベル2の後端部分2a(図4参照)を保持するための突出部12aを有している。ラベル保持部12の後方寄りに設けられた突出部12aは、上方から見た形状が、上面12aa側が底面12ab側よりも短く、回転方向前方側の側面12acは傾斜しているが、後方側の側面12adはほぼ直線状(半径方向の直線)になっている。また、上面12aaは底面12abの円弧(移送ドラム10の外周面と一致している)と同芯の円弧状をしている。
前記固定プレート52の上面の、摺動部材56が固定されている部分に、円弧状の溝52aが形成され、下面側に連結された配管60を介してバキュームが導入されるようになっている。固定プレート52上に、前記円弧状溝52aを覆う状態で固定されている環状の摺動部材56には、上下に貫通する孔56aが、前記固定プレート52の円弧状溝52aとオーバーラップする範囲に多数形成されている。これら円弧状溝52aと貫通孔56aは、移送ドラム10が受け渡しドラム8からラベル2を受け取る受け渡し位置T(図1参照)のやや上流側の位置から、ラベル保持部12が保持しているラベル2をマンドレル28に貼り付ける受け渡し位置Sまでの間に渡って形成されている。
一方、前記移送ドラム10の直立した円筒部10bにおいて、前記ラベル保持部12の後方側に設けられた突出部12a以外の壁面には、外面に開口する複数の吸引口10e(図3参照、なお、図4では図示を省略)が形成されている。これら吸引口10eは、移送ドラム10の円筒部10b内に形成された縦方向通路10c、底部10a内に形成された半径方向通路10dおよびこの半径方向通路10dに接続された回転プレート58内の通路58a等を介して、回転プレート58の下面に開口するバキューム導入口58bに接続されている。なお、前記突出部12aにも吸引口10eを形成しているが、この実施例では、ホットメルトを塗布する領域以外に開口するように吸引口10eを形成している。
回転軸44の回転に伴って移送ドラム10が回転すると、円筒部10bの各吸引口10eに連通する回転プレート58のバキューム導入口58bが、固定側の摺動部材56に形成されている貫通孔56aとオーバーラップしている部分では、吸引口10eにバキュームが作用してラベル2を吸着することができる。また、バキューム導入口58bが回転移動して、ラベル受け渡し位置Sに達すると、摺動部材56の貫通孔56aおよび固定プレート52の円弧状溝52aから外れてバキュームが遮断され、保持していたラベル2を離すようになっている。なお、この実施例では、吸引口10eのバキュームが遮断された直後に、この吸引口10eから短時間エアを吹き出すようにして、ラベル2を確実にマンドレル28に引き渡すようにしている。ラベル2は、ラベル保持部12の突出部12aに後端部分2aが保持され、この後端部分2aよりも前方側は移送ドラム10の外面に直接保持される。
また、移送ドラム10の円筒部10bの外方側に、この移送ドラム10と向かい合うように糊塗布手段14が設けられている。この糊塗布手段14は、移送ドラム10のラベル保持部12からマンドレル28にラベルを受け渡すラベル受け渡し位置Sよりも上流側に配置されている。糊塗布手段14は、ラベル2の前記突出部12aに保持されている後端部分2aの、設定された糊が塗布される領域に糊を塗布するようになっている。この糊塗布手段14は、図3に示すように、取付台62上にエアシリンダ64を介して取り付けられており、このエアシリンダ64の作動によって、移送ドラム10の方向に向けて進退動できるようになっている。
糊塗布手段14は、移送ドラム10と向かい合う側に、糊(ホットメルト)を吐出する吐出口66aが形成されたホットメルトコーティングヘッド66を備えている(図4および図5参照)。このホットメルトコーティングヘッド66は、ラベル2の幅(移送ドラム10のラベル保持部12に保持されているときの上下の長さ)よりも僅かに短い縦長の吐出口66aを有している。この吐出口66aは、ホットメルトコーティングヘッド66の内部の通路66b(図4参照)を介して、糊塗布手段14の本体部内に設けられた糊貯留部14aに接続されている。さらにこの糊貯留部14aは、制御装置によって制御される糊供給手段68(図示はしないが糊の貯留タンクとポンプから構成されている)に接続されている(図3参照)。なお、この実施例では、糊の吐出口66aが縦長の一本の開口から構成されているが、吐出口66aの形状はこのように限定されるものではなく、多数の小さい開口を等間隔で配置し、あるいは、糊を塗布する必要のある部分だけに開口を形成する等、適宜選択することができる。なお、本実施例では、粘度の強いシュリンク対応の糊を使用しており、シュリンク時にラベルが引っ張られても、ずれることがなく強固に接着することが可能となっている。
ホットメルトコーティングヘッド66は、図4に示すように、ラベル移送ドラム10側に最も接近している部分が幅の狭い平坦面66cになっており、この先端側平坦面66cに前記縦長の吐出口66aが形成されている。吐出口66aが形成された平坦面66cの回転方向前側にあたる一方の側部66d(移送ドラム10のラベル保持部12に保持されているラベル2が接近してくる側の側部)が、平坦面66cに連続する円弧状の面になっている。また、回転方向後側にあたる他方の側部は、移送ドラム10の外面から遠ざかる方向に後退した2つの傾斜面66e、66fから形成されている。特に、吐出口66aから続く傾斜面66eの傾斜角度を急にしてこの部分に糊が付着しないようにしている。ホットメルトコーティングヘッド66の前記円弧状の側部66dは、図4および図5に示すように、平坦面66cとの接続部付近はラベル2に接触可能であるが、逆の側部66e、66fは、ラベル2には全く接触しないようになっている。
前記容器搬送装置16の構成について、図1および図2により説明する。ベース70上に直立した中心軸72が配置され、その外周に上下のベアリング74、75を介して円筒部材76(以下、回転円筒部材と呼ぶ)が回転自在に支持されている。この回転円筒部材76の上下方向のほぼ中央に、水平な回転円板78が取り付けられており、回転円筒部材76と一体的に回転する。回転体26の下部側を構成する前記回転円板78(以下、下部回転円板と呼ぶ)の外周部に、円周方向等間隔で複数の容器台80が配置されており、前記入口スターホイール24から供給された容器18は、これら容器台80上に順次載せられ、回転体26の回転によって回転搬送される。
前記回転円筒部材76の上端には、直立した連結部材82によって上下に連結された2枚の水平な回転円板(上部回転円板84と中間回転円板86)が取り付けられ、回転円筒部材76および前記下部回転円板78と一体的に回転する。前記回転円筒部材76および上中下3枚の回転円板84、86、78等からなる回転体26は、回転円筒部材76の下端外周に固定されたギヤ88を介して、図示しない駆動手段からの駆動を伝達されて回転する。中間回転円板86の外周部の下面側に、円周方向等間隔でマンドレル28が回転自在に支持されている。マンドレル28と前記容器台80とは上下の位置が一致しており、回転体26の回転により、上下の位置を一致させた状態のまま回転(公転)する。これらマンドレル28は、中間回転円板86の上面に設置されたマンドレル回転用のサーボモータ90によって回転される。このマンドレル回転用サーボモータ90は、図示しない制御手段によって制御されており、マンドレル28の回転(自転)、位置決め等の制御が行われる。
マンドレル28は、樹脂製ラベル2を供給する移送ドラム10と同じ高さに配置されており、回転体26の回転により移送ドラム10の位置(ラベル受け渡し位置S)に到達したマンドレル28に樹脂製ラベル2が受け渡される。このマンドレル28の外径は、前記容器18の外径より若干大きくしている。マンドレル28には、外面側を向けて多数の吸引孔(図示を省略)が形成されて、図示しないバキューム源に接続されており、これら吸引孔から吸引することにより外周面にラベル2を吸着して保持することができる。
各マンドレル28の中心部を貫通して、下端にトップロケータ92が固定された昇降軸94が挿通されている。この昇降軸94の上端部に、連結ブロック96が取り付けられ、さらに、この連結ブロック96の、回転体26の半径方向内方側にスライダ98が固定されている。このスライダ98は、前記上部回転円板84とその下方に連結部材82を介して連結された環状プレート99の外面側に取り付けられている垂直なガイドレール100に係合し、昇降軸94およびトップロケータ92の昇降を案内する。また、前記連結ブロック96の、回転体26の外方側を向いた面にカムフォロア102が取り付けられており、回転体26の外側に固定されている環状カム104のカム溝104aに係合し、このカム溝104aの形状に応じてトップロケータ92および昇降軸94が昇降する。
上方のマンドレル28と下方の容器台80に載せられた容器18との間を昇降可能なピッカ106が設けられている。このピッカ106は、下部回転円板78を上下に貫通する昇降ロッド108の上端に、水平な取付板110を介して取り付けられている。この昇降ロッド108の下端には連結ブロック112が固定され、この連結ブロック112の、回転体26の半径方向内方側にスライダ114が取り付けられている。また、半径方向外方側にはカムフォロア116が取り付けられている。このカムフォロア116は、容器搬送装置16の外側の固定台118に取り付けられている環状の板カム120に係合し、この板カム120の形状に応じて昇降し、昇降ロッド108とともにピッカ106を昇降させる。
下部回転円板78の下面側には、鉛直方向の連結部材122を介して2枚の水平な環状プレート124、126が固定され、これら環状プレート124、126の外面に垂直なガイドレール128が取り付けられている。前記スライダ114がこのガイドレール128に係合し、昇降ロッド108およびピッカ106の昇降を案内する。さらに、ピッカ106は開閉できるようになっており、閉じたときにマンドレル28に巻き付けられているラベル2を保持する。ピッカ106は、2本のアーム130、130の先端に取り付けた一対の保持部材132、132を備えており(図6参照)、これら両アーム130、130がそれぞれ前記下部回転円板78を貫通する2本のロッド134、134の上端に取り付けられている。両ロッド134、134の外周にギヤ136、136が設けられて互いに噛み合っており、一方のロッド134を回転させると、両ロッド134、134およびアーム130、130が互いに逆方向へ回転し、一対の保持部材132、132が開閉する。一方のロッド134にレバー138が固定され(図2参照)、このレバー138の先端にカムフォロア140が取り付けられている。回転体26の外側の固定台118上にピッカ開閉カム142が設置されており、この開閉カム142によって前記レバー138を揺動させることによりロッド134およびギヤ136が回転し、ピッカ106の両保持部材132、132が開閉する。
ピッカ106は、図6に示すように、開放したときにはマンドレル28(または容器18)の外面から離れており、閉じたときにはマンドレル28および容器18の外径より若干大きい内径を有する円形となる。この閉じた状態のピッカ106の中心と、上方のマンドレル28の軸心と、下方の容器台80上に載せられた容器18の軸心が同一軸線上に位置するようになっている。各ピッカ106は、バキュームチューブ144(図2参照)を介して図示しないバキューム源に接続されており、内面側に向けて形成された吸引孔132aによって、マンドレル28に巻き付けられた円筒形の樹脂製ラベル2の外面側を吸着することができる。
次に、図7により排出ホイール30の構成について説明する。ベース146を貫通して固定された円筒支持軸148の中心に、ベアリング150によって直立した回転軸152が支持されている。この回転軸152の上部外周に円筒部材154が嵌合されている。この円筒部材154の下端部寄りの外周に下部回転円板156が固定され、また、上端に設けられたフランジ154aの下面側に上部回転円板158が取り付けられている。これら上部回転円板158と下部回転円板156の外周に、円周方向等間隔で複数のポケット158a、156aが形成されている。上部回転円板158と下部回転円板156のポケット158a、156aは上下の位置が一致しており、これら上下のポケット158a、156aによって容器18の胴部を保持する。
上下のポケット158a、156aに保持された容器18の回転移動経路に沿って、円弧状のフェリプレート160が配置されており、このフェリプレート160上に載置された容器18が、上下回転円板158、156の回転に伴って回転移動する。上下回転円板158、156が取り付けられている円筒部材154は、前記回転軸152にキー等の手段(図示せず)により連結されており、回転軸152の回転と一体的に回転するとともに、回転軸152に対して上下に移動させて高さを変更することができる。
前記円筒部材154の上端のフランジ154a上に、回転体162が取り付けられて下方の上下回転円板158、156と一体的に回転するようになっている。この回転体162は、前記円筒部材154のフランジ154a上に固定された小径の円板164と、その外周上に固定された円筒状の連結部材166と、この連結部材166上に固定された環状の底板168と、環状底板168の外周部上に固定された筒状壁面170と、この筒状壁面170の上端に中心方向を向けて固定された環状のカバー172とを備えている。
この回転体162の底板168と、筒状壁面170の上部内側に固定された環状プレート174との間に、2本一組のロッド176、178が複数組円周方向等間隔で回転可能に支持されている。これら各組のロッド176、178は、その上下方向の中間に設けられたギヤ180、182が互いに噛み合っており、一方のロッド(この実施例では図7の左側のロッド176)を回転させると他方のロッド178が逆方向に回転するようになっている。これら一対のロッド176、178の下端にそれぞれグリップ部材184、186が取り付けられており、これら両グリップ部材184、186によって容器18の首部を把持するネックグリッパ188が構成されている。このネックグリッパ188の両グリップ部材184、186を開閉することにより容器18のネック部を把持し、また解放することができる。一対のロッド176、178の一方(図7の右側のロッド178)の上端が、スプリング190によって一方向に引かれており、ネックグリッパ188を閉鎖する方向に常時付勢している。
また、他方のロッド176の中央部には、取り付け部材192を介してカムフォロア194が取り付けられている。さらに、回転体162の内部に、排出ホイール30の上方の水平固定板193および直立固定柱196を介して円形カム198が固定されている。前記カムフォロア194がこの円形カム198の外周カム面に係合して回転移動することにより前記ネックグリッパ188を開閉する。なお、固定の円形カム198が取り付けられた直立固定柱196の下端に取り付けたカップ上のカバー200が、ベアリング202を介して、前記回転軸152の上端に相対回転可能に支持されている。
排出ホイール30から排出された容器18を加熱収縮手段(シュリンクトンネル)34へ搬送する排出コンベヤ32の側部に、容器18の外周面に嵌装された樹脂製ラベル2の後端部分2aに、霧状の水を噴射する水噴射手段33が配置されている。この水噴射手段33によって、樹脂製ラベル2の後端部分2aの、糊によって接着されていない末端部に水を噴射する。水噴射手段33は、図8に示すように、縦方向に複数の噴射口204aを有する水噴射ノズル204と、この水噴射ノズル204に水を供給する供給管206と、容器18が前面に到達したときに水を噴射するように供給管206を開閉するバルブ208と、このバルブ208の開閉を制御するCPU210とを備えている。このCPU210は、排出コンベヤ32上を搬送される容器18を検出するセンサ211と、排出コンベヤ32の回転を検出するエンコーダ212からの信号により容器18の位置を認識しており、前記水噴射ノズル204の前面に容器18が到達したことを感知してバルブ208を開放する。なお、センサ211は排出コンベヤ32上に配置することに限るものではなく、インフィードスクリュー22や容器搬送装置16等他の場所に配置することも可能である。また、この実施例では、水噴射手段33の噴射ノズル204は排出コンベヤ32の搬送方向の右側から容器18に水を噴射するようになっており、容器18は樹脂製ラベル2の接着部を搬送方向右側に向けて搬送される。
以上の構成に係る樹脂製ラベル装着装置の作動について説明する。ラベルスタンド(図示せず)に保持されたロールラベルから繰り出された帯状の樹脂製ラベル2は、複数のローラ4を介して一対の回転部材6A、6Bを備えたカッタ6に送られて、容器18のサイズに応じた所定の長さに切断される。切断された樹脂製ラベル2は、受け渡しドラム8を介して、受け渡し位置Tでラベル移送ドラム10に引き渡される。移送ドラム10には、樹脂製ラベル2の後端部分2aを保持する突出部12aを有するラベル保持部12(図1および図4参照)が設けられており、前記切断された樹脂製ラベル2の前端部分が先ず移送ドラム10の外面に吸着され、続いて、前端部分に続く中間部分も吸着保持された後、樹脂製ラベル2の後端部分2aが前記突出部12a上に載って、ホットメルトを塗布する領域以外に開口している吸引口10eから吸引されて保持される。
移送ドラム10のラベル保持部12に保持された樹脂製ラベル2が、移送ドラム10の回転によって次の糊塗布手段14の位置に移送される。糊塗布手段14は、この樹脂製ラベル装着装置を運転していないときには、エアシリンダ64によって後退させて、ホットメルトコーティングヘッド66の吐出口66aが移送ドラム10側に接触しないようにしておく。そして、運転時には、この糊塗布手段14を移送ドラム10側に向けて前進させて、ホットメルトコーティングヘッド66の吐出口66aが形成されている平坦面66cを、樹脂製ラベル2の、ラベル保持部12の突出部12aに保持された部分に接触させる。
樹脂製ラベル2の後端部分2aを保持している突出部12aは、回転方向前方側が傾斜面12acになっているので、回転してきた移送ドラム10の突出部12a上の樹脂製ラベル2とホットメルトコーティングヘッド66の平坦面66cとが干渉することなくスムーズに接触を開始する。
前記ホットメルトコーティングヘッド66の平坦面66cが樹脂製ラベル2に接触を開始すると、制御装置からの信号により糊供給手段68から糊塗布手段14へ糊が供給され、ホットメルトコーティングヘッド66の吐出口66aから吐出されて樹脂製ラベル2に塗布される。塗布を開始するタイミングは、移送ドラム10の位置信号(エンコーダのパルス信号)によって決められるようになっており、樹脂製ラベル2の後端部分2aを保持している突出部12aが所定の位置に到達したことが検出されると、糊の吐出を開始し、その後、タイマーによって計測し、所定時間経過後糊の吐出を停止する。樹脂製ラベル2に塗布する幅が大きい場合にはそれに応じて長い時間糊を吐出する。この実施例では、糊の吐出を停止させた後も引き続き吐出口66aを樹脂製ラベル2に接触させて吐出口66aに残留している糊を樹脂製ラベル2によって拭き取るようにして塗布が行われる。従って、糊は、樹脂製ラベル2の後端部分2aの末端には塗布されず、糊の付着していない領域が残される。
移送ドラム10のラベル保持部12に保持された樹脂製ラベル2が、マンドレル28を介して容器18に装着される工程について、前記各図および図9によって説明する。
容器搬送装置16の回転体26には、下部側の回転円板78に円周方向等間隔で容器台80が配置されており、各容器台80に入口スターホイール24から容器18が供給される。この容器18は、供給コンベヤ20によって搬送され、インフィードスクリュー22によって所定の間隔に切り離された後、入口スターホイール24を介して容器搬送装置16の容器台80上に供給される(図9a参照)。容器18が供給された容器台80は、回転体26の回転によって回転移動される。容器台80上に容器18が供給されると、トップロケータ昇降用カム104によって昇降軸94およびトップロケータ92が下降され、トップロケータ92によって容器18の頭部が押さえられ安定した状態で保持される(図9b参照)。その後、容器台80上に載せられた容器18は、上方のマンドレル28が移送ドラム10から樹脂製ラベル2を受け取るラベル受け渡し位置Sに到達する。容器18が容器台80上に供給される間は、ピッカ106は上昇してマンドレル28の周囲に位置している。また、このピッカ106は開放している。
回転体26の回転により、容器18が供給された容器台80が移送ドラム10と対向する位置(ラベル受け渡し位置S)に到達すると、その容器18の上方に位置しているマンドレル28に、移送ドラム10のラベル保持部12に保持されている樹脂製ラベル2が受け渡される。容器搬送装置16と移送ドラム10は同期運転されており、容器搬送装置16のマンドレル28と移送ドラム10のラベル保持部12とがラベル受け渡し位置Sに到達すると、先ず、ラベル保持部12に保持されている樹脂製ラベル2の前端部分が、回転体26の回転によって回転移動(公転)しているマンドレル28の外面に当接する。マンドレル28はサーボモータ90の駆動によって回転(自転)するとともに、外面の吸引孔から吸引しており、その外面に樹脂製ラベル2の前端部分が当接すると、先ず前端部分が吸着され、移送ドラム10の回転とマンドレル28の公転および自転によって樹脂製ラベル2がマンドレル28に巻き取られる。
マンドレル28の吸引によって前端部分が保持された樹脂製ラベル2が巻き取られるとともに、移送ドラム10はラベル保持部12の吸引を解除する。樹脂製ラベル2は、マンドレル28の円周よりも長いサイズに切断されており、先に吸着された前端部分上に後端部分2aが重ね合わされ、前記糊塗布手段14によって樹脂製ラベル2の後端部分2aに塗布された糊によって、前端部分上に接着される(図9c参照)。樹脂製ラベル2の後端部分2aに塗布された糊は、前述のように、最も末端の部分には塗布されていないので、後端部分2aの末端が前端部分に接着されず浮いた状態になっている。なお、移送ドラム10からマンドレル28へ樹脂製ラベル2を受け渡す時点では、ピッカ106を、図2の左側および図9cに示すように、ピッカ昇降用のカム120によってマンドレル28よりも下方へ下降させておく。
樹脂製ラベル2の後端部分2aを前端部分上に重ね合わせた状態で保持しているマンドレル28は、樹脂製ラベル2の受け渡しを終了すると回転(自転)を停止する。従って、このとき樹脂製ラベル2の重ね合わせた部分は回転体26のほぼ半径方向外方側に向けた状態になっている。
マンドレル28に巻き付けた樹脂製ラベル2の後端部分2aを前端部分の上に重ね合わせた状態でこれら両端部を接着して円筒状のラベル2を成形した後、ピッカ106を開放した状態のままマンドレル28の高さまで上昇させる。次いで、マンドレル28の下部外周まで上昇したピッカ106を、ピッカ開閉カム142の作用によって両保持部材132、132を閉じて(図9d参照)、マンドレル28の周囲に巻き付けられている円筒状の樹脂製ラベル2の外面に密着させる。この状態でピッカ106の内面の吸引孔132aにバキュームを作用させるとともに、マンドレル28のバキュームを解除して、ピッカ106に樹脂製ラベル2を吸着保持させる。
その後、ピッカ昇降カム120によって樹脂製ラベル2を保持しているピッカ106を下方の容器18の位置まで下降させる。このピッカ106の下降によってマンドレル28の周囲に嵌合していた円筒状の樹脂製ラベル2を、マンドレル28から抜き取って筒状のまま下方の容器18の周囲に嵌装する(図9e参照)。
ピッカ106が、マンドレル28の周囲に巻き付けられていた円筒状の樹脂製ラベル2を取り外して、下方の容器18の外周面に嵌装した後、ピッカ106のバキュームを解除するとともに、ピッカ開閉カム142によって両保持部材132開放し、容器18と干渉しない高さまで上昇させる(図9f参照)。
ピッカ106が開放し、マンドレル28の周囲まで上昇した後、トップロケータ92を上昇させる(図9g参照)。その後、樹脂製ラベル2が装着された容器18は、容器搬送装置16から排出スターホイール30によって取り出される(図9h参照)。排出ホイール30には、開閉して容器18のネック部を把持可能なネックグリッパ188が設けられており、容器18は、このネックグリッパ188によってネック部を把持されるとともに、胴部を上下の回転円板158、156のポケット158a、156aに保持されて容器搬送装置16の容器台80上から取り出される。排出ホイール30の搬送経路の下方にはフェリプレート160が配置されており、取り出された容器18はこのフェリプレート160上を滑って搬送される。樹脂製ラベル2がマンドレル28に巻き取られた時点では、前述のように樹脂製ラベル2の前端部分上に後端部分2aが重ね合わされた部分が、回転体26の半径方向外方側を向いた状態になっており、マンドレル28および容器18に嵌装された状態で自転せずそのまま回転搬送される。従って、容器搬送装置16から排出ホイール30への容器受け渡し位置Mでは、樹脂製ラベル2の重ね合わせた部分は、容器搬送装置16の半径方向外方側を向いており、排出ホイール30に対しては、その半径方向内方側を向いている。
樹脂製ラベル2が嵌装された容器18は、排出ホイール30のネックグリッパ188によってネック部を把持されて搬送されるので、自転することなく搬送され、排出コンベヤ32へ排出される時点では、排出ホイール30の半径方向内方側(図1の上方側)を向いている。その方向のまま容器18は排出コンベヤ32上に排出されるので、この実施例では、樹脂製ラベル2の前端部分と後端部分2aの重ね合わせ部は排出コンベヤ32の搬送方向右側を向いて搬送される。
排出ホイール30から排出コンベヤ32上に排出されて搬送されている容器18は、センサ211とエンコーダ212によって位置が確認されており、水噴射手段33の噴射ノズル204の前方に到達すると、バルブ208が開放されて噴射ノズル204から霧状の水が樹脂製ラベル2の重ね合わせ部に吹き付けられる。
水噴射手段33から霧状の水が噴射された容器18は、排出コンベヤ32によってそのまま搬送されて、樹脂製ラベル2の重ね合わせ部に水が付着した状態で、排出コンベヤ32上に設けられているシュリンクトンネル34内に導入される。シュリンクトンネル34内では、所定の温度(例えば90℃)で、所定の時間(例えば3sec)加熱され、容器18に嵌装されている樹脂製ラベル2を収縮させる。樹脂製ラベル2の重ね合わせ部は水が付着した状態なので、シュリンクトンネル34内で加熱されても、収縮されにくくなり、重ね合わせ部が収縮して反り返ってしまうということがなくなる。
なお、前記実施例では、一旦マンドレル28に巻き付けて、後端部分2aを前端部分に接着して筒状に成形した後、マンドレル28から取り外して容器18に装着するようにしたが、ラベル移送ドラム10から直接容器18に巻き付けて嵌装するようにしても、本発明を適用することは可能である。また、前記実施例では、マンドレル28を容器台80の上方に配置しているが、容器台80の上方に限るものではなく、容器台80の下方に配置することも可能である。また、前記実施例では、ロータリ式の装置について説明したが、本発明はライン式などその他の形態の装置でも採用可能である。