JP6436559B2 - 害虫死滅用袋 - Google Patents

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Description

本発明は、布団又は衣類中の害虫を炭酸ガスによって死滅させるために用いる袋や、かかる袋を用いた、布団又は衣類中の害虫を炭酸ガスによって死滅させる方法に関する。
布団や衣類には、コウチュウ目、ダニ類などの様々な害虫が生息している。かかる害虫は、人間が呼吸をすることによって吸引したり、あるいは皮膚に付着したりすると、感染症、又はアレルギー性の鼻炎や結膜炎などの原因となるため、布団や衣類中の害虫を死滅させることが好ましい。
布団や衣類中の害虫を死滅させる方法として、従来、天日干しが行われていた。天日干しを行うことによって、太陽光に含まれる紫外線が布団や衣類中の害虫に照射され、害虫を死滅させることが可能となる。しかしながら、紫外線の照射が不十分の場合には害虫を死滅させることはできず、また、天日干しの効果は天候の影響を受けるという問題があった。
そこで、害虫を死滅させるための装置として、たとえば、操作部により温風の温度などが制御される温風発生装置を内設した布団などの乾燥機の本体と、該本体から供給された温風を吹き出して布団を乾燥させるエアマットと、該エアマットを前記本体に接続するホースとを備えた布団などの乾燥機(特許文献1参照)が提案されているが、温風だけでは、害虫を死滅させるのは不十分であった。
また、温風を発生させるための装置本体と、被乾燥物を乾燥させるための袋部と、前記装置本体と前記袋部とを接続し内部に温風路が形成される接続部と、正負イオンを発生させるためのイオン発生素子とを備えていることを特徴とする乾燥装置(特許文献2参照)が提案されているが、温風発生装置及びイオン発生装置という複雑な装置が必要となることから装置作製のコストが高くなるという問題があった。
このほか、布団にシート面を当接させるシート体と、該シート体に具備され、前記布団に当接するシート面から紫外光を出射させる紫外光発光ダイオードとからなることを特徴とする布団殺菌装置(特許文献3参照)が報告されているが、装置の複雑化と大型化により実用化が困難であるという問題があった。
ところで、害虫の多くは高濃度の炭酸ガス環境下で死滅することが知られており、かかる性質を利用した殺虫バッグとして、たとえば、閉じた状態で気密性を保持し得るファスナーと閉止可能なガス注入口とを備え、バッグ本体がポリオレフィン系樹脂層とガスバリアー層とを有し、塩素系樹脂層を含まない積層シートで形成されてなる殺虫バッグ(特許文献4参照)が提案されている。しかしながら、かかる殺虫バッグは、文化財や食品類を納めるバッグであるために保型性が必要であり、バッグ内の空気を排出するのが困難であることや、空気を排出しながら不活性ガスを注入するため、注入した不活性ガスの一部が排出されるという問題があった。
一方、布団や衣類などを圧縮してコンパクトにする脱気袋として、合成樹脂製シートにより袋状に形成され、内部に衣類や布団などを収納して密閉し、内部を脱気することにより減容する圧縮袋であって、逆止弁を備えた圧縮袋(特許文献5参照)が提案されているが、逆止弁を用いているため、圧縮袋内の空気を排出することはできても、圧縮袋内に気体を供給することはできなかった。
特開平5−68790号公報 特開2005−185719号公報 特開2007−075149号公報 特開2003−47386号公報 特開2011−152929号公報
従来の布団又は衣類中の害虫を死滅させる方法においては、複雑な装置や高価な装置を用いる必要があった。そこで、本発明の課題は、布団又は衣類中の害虫を死滅させる単純で安価な害虫死滅用袋、及びかかる害虫死滅用袋を用いた、布団又は衣類中の害虫を死滅させる方法を提供することにある。
本発明者らは、熱や紫外線に頼らずに害虫を容易に死滅させる方法を検討したなかで、炭酸ガスを供給することによって害虫を死滅させることに着目した。そこで、容易に袋内の空気の排出及び袋内への炭酸ガス供給が可能な袋の開発を進めたところ、炭酸ガス不透過性の収納袋と、前記収納袋に設けられたカップリングとを備えた害虫死滅用袋を見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に開示されるとおりのものである。
(1)布団又は衣類を収納するための炭酸ガス不透過性の収納袋と、
前記収納袋に設けられ、前記収納袋に気体流路を形成するためのカップリングであって、互いに脱着自在なソケット部とプラグ部とからなり、前記ソケット部には、前記プラグ部の離脱により前記気体流路が遮断される遮断機構が設けられたカップリングと、
を備えた害虫死滅用袋。
(2)アスピレーターを備えた炭酸ガス搬送ホースがカップリングのプラグ部に連結していることを特徴とする上記(1)記載の害虫死滅用袋。
(3)上記(1)又は(2)記載の害虫死滅用袋を用いて、布団又は衣類中の害虫を炭酸ガスによって死滅させるための方法であって、
(a)布団又は衣類を、炭酸ガス不透過性の収納袋に納入する工程;
(b)ソケット部とプラグ部を連結して気体流路を開放した状態で、収納袋内の空気を収納袋外に排出する工程;
(c)ソケット部とプラグ部を連結して気体流路を開放した状態で、収納袋内の炭酸ガス濃度が60%以上となるように収納袋外から収納袋内に炭酸ガスを供給する工程;
(d)ソケット部からプラグ部を離脱して気体流路を遮断した状態で、炭酸ガスを供給した収納袋を6時間以上保管し、布団又は衣類中の害虫を死滅させる工程;
を有することを特徴とする方法。
本発明によると、熱や紫外線発生装置を必要とすることなく、単純で安価な害虫死滅用袋を提供することが可能となる。かかる害虫死滅用袋を用い、収納袋内の空気を排出した後に炭酸ガスを供給することで、少量の炭酸ガスの供給によって布団又は衣類中の害虫を死滅させることが可能となる。さらに、アスピレーターを用いて炭酸ガスを供給すれば、収納袋内の炭酸ガス濃度を容易に調整することが可能となる。
本発明の害虫死滅用袋の一実施形態を示す平面図である。 カップリングのソケット部とプラグ部が離脱した状態の平面図である。 カップリングのソケット部とプラグ部が連結した状態の平面図である。 収納袋に配設されたソケット部、及びソケット部に連結したプラグ部を示す平面図である。 本発明の害虫死滅用袋において、ソケット部とプラグ部を連結させて収納袋内から収納袋外へ空気を排出する状態を示す平面図である。 本発明の害虫死滅用袋において、ソケット部からプラグ部を離脱し、収納袋外から収納袋内への空気の流入を防ぐ状態を示す平面図である。 本発明の害虫死滅用袋において、ソケット部とプラグ部を連結させ、さらにプラグ部と炭酸ガスボンベとを炭酸ガス搬送ホースにより連結させて、炭酸ガスを供給する状態を示す平面図である。
本発明の害虫死滅用袋としては、布団又は衣類中の害虫を炭酸ガスによって死滅させるために用いる袋であって、布団又は衣類を収納するための炭酸ガス不透過性の収納袋と、前記収納袋に設けられ、前記収納袋に気体流路を形成するためのカップリングであって、互いに脱着自在なソケット部とプラグ部とからなり、前記ソケット部には、前記プラグ部の離脱により前記気体流路が遮断される遮断機構が設けられたカップリングと、を備えた袋(以下、「本件害虫死滅用袋」ともいう)であれば特に制限されず、害虫には、成虫に限らず幼虫や卵も含まれる。
前記布団としては、掛け布団、敷き布団、毛布、こたつ布団、座布団などを挙げることができ、衣類としては、身に着るものであれば特に制限されず、上着、下着、靴下、手袋、マフラー、帽子などを挙げることができる。
前記害虫としては、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシなどのコウチュウ目や、イガ、コイガ、コクガなどのチョウ目や、クサギカメムシ、スコットカメムシ、ミナミマルツチカメムシ、トコジラミ(ナンキンムシ)などのカメムシ目や、ネコノミ、イヌノミ、ヒトノミなどのノミ目や、ヒョウヒダニ、ケナガコナダニ、ツメダニなどのダニ類や、コロモジラミなどのシラミ目を挙げることができる。
本発明における収納袋は炭酸ガス不透過性の収納袋であり、アルミ蒸着若しくはケイ素酸化物蒸着したポリエステル又はエチレン・ビニルアルコール共重合体からなるガスバリアーフィルム層を含む積層フィルムから形成されていることが好ましく、具体的には、アルミ蒸着若しくはケイ素酸化物蒸着したポリエステル又はエチレン・ビニルアルコール共重合体からなるガスバリアーフィルム層と、ポリオレフィン系樹脂若しくはポリ塩化ビニルからなるフィルム層を積層したガスバリアーフィルムから形成されていることが好ましい。かかるガスバリアーフィルムとしては、コスモ化成工業社のバリテック(登録商標)などの市販品を購入することにより入手可能である。炭酸ガス不透過性の収納袋であることから、収納袋外の空気の収納袋内への流入を防ぐことができ、長期にわたって収納袋内のガス濃度を一定に保ち、効率よく害虫を死滅させることが可能となる。
また、前記収納袋は可撓性を有することが好ましい。可撓性を有することで、収納袋を押圧して内圧を高めることや、吸引装置で吸引して収納袋の内圧を相対的に高めることなどによって収納袋内の空気を容易に収納袋外へ排出することが可能となると共に、本件害虫死滅用袋を使用しない際に収納袋を折りたたんでコンパクトにして保管することが可能となる。
前記収納袋には、布団又は衣類中を出し入れするための開口部が設けられている。かかる開口部の位置は特に制限されないが、収納袋の側面に設けることが、布団又は衣類の出し入れの容易性の観点で好ましい。また、開口部には気密性ファスナーや、気密性チャックなどの気密性に優れた嵌合手段を有し、かかる嵌合手段によって開口部を開閉することができる。
また、前記収納袋には、収納袋に気体流路を形成するためのカップリングが設けられており、カップリングは互いに脱着自在なソケット部とプラグ部とからなる。ソケット部とプラグ部にはそれぞれ気体流路を有し、ソケット部とプラグ部が連結するとそれぞれの気体流路がつながり、カップリング全体として一つの気体流路が形成される。カップリングが設けられる位置は特に限定されないが、開口部が設けられている面と異なる面であることが、開口部からの布団又は衣類の出し入れの容易性の観点から好ましい。
前記ソケット部には、プラグ部の離脱により気体流路が遮断される遮断機構が設けられており、プラグ部と連結した状態では気体流路が開放された状態となるが、プラグ部と離脱した状態では遮断機構により気体流路が遮断される。遮断機構としては特に制限されず、ソケット部からのプラグ部の離脱により、スライド弁、ボール弁などの弁が気体流路を遮断する機構を挙げることができる。気体流路が遮断されると、収納袋内と収納袋外との気体の移動ができなくなるため、例えば、収納袋内の空気を排出した後にソケット部からプラグ部を離脱して気体流路を遮断すると、収納袋外の空気の収納袋内への流入を防ぐことができ、収納袋内に炭酸ガスを供給した後にソケット部からプラグ部を離脱して気体流路を遮断すると、収納袋内の炭酸ガスの流出を防ぐことが可能となる。
プラグ部の離脱により気体流路が遮断される遮断機構が設けられたソケット部とプラグ部とからなるカップリングとしては特に制限されず、たとえば、サンワ・エンタープライズ社のカップリングやジョプラックス社のジョイントなどの市販品を購入することにより入手可能である。
なお、収納袋にカップリングが設けられているとは、ソケット部におけるプラグ部と連結する面が収納袋の外側に位置すると共に、ソケット部の気体流路により収納袋内と収納袋外に気体の流路が形成されるように、ソケット部が収納袋に配設されていればよく、したがってプラグ部がソケット部から離脱した状態のときもカップリングが設けられていることになる。また、収納袋の布の厚さ方向に対して気体流路が平行となるようにカップリングのソケット部が設けられていることが好ましい。
本件害虫死滅用袋において、カップリングのプラグ部にアスピレーターを備えた炭酸ガス搬送ホースが連結していることが好ましい。かかる炭酸ガス搬送ホースは、一端はカップリングのプラグ部と脱着自在に連結され、他端は炭酸ガスボンベ又は炭酸ガスカートリッジに脱着自在に連結される。
アスピレーターは、炭酸ガス搬送ホースの中間に設けられても、端部に設けられてもよい。カップリングのプラグ部に連結される一端にアスピレーターが設けられている場合には、カップリングのプラグ部と炭酸ガス搬送ホースはアスピレーターを介して連結されることとなる。
アスピレーターとしては、炭酸ガスボンベから炭酸ガス搬送ホースを介して流れた炭酸ガスと大気中又は空気ボンベから供給された空気とを混合し、かかる混合気体を供給できるものであれば特に制限されず、たとえば、VACCON社のI−VDF 200を挙げることができる。アスピレーターによって混合される空気の割合を調整することで、収納袋内に供給する炭酸ガス濃度を調整することが可能となる。
収納袋内から収納袋外へ空気を排出するには、開口部を閉じ、ソケット部とプラグ部を連結させて気体流路を開放した状態で、プラグ部に掃除機などの吸引装置の吸引口を接続して吸引する方法や、手や足などで押圧して収納袋内の内圧を高める方法により、収納袋の内圧を相対的に高めればよい。収納袋の内圧を相対的に高めることにより、容易に収納袋内から収納袋外への空気の排出が可能となる。収納袋内から収納袋外へ空気をできるだけ排出し、収納袋内の空気量を低減させることによって、供給する炭酸ガス量を低減させることが可能となる。なお、吸引装置の吸引口とプラグ部とを接続する際には、吸引装置の吸引口とプラグ部を接続するためのジョイントを用いてもよい。また、本件害虫死滅用袋がアスピレーターを備えた炭酸ガス搬送ホースを備えている場合には、アスピレーターを備えた炭酸ガス搬送ホースをプラグ部から脱着させたうえで空気を排出させることが、空気の排出効率や作業性の面から好ましい。
収納袋内から収納袋外への空気の排出が完了し、ソケット部からプラグ部を離脱して気体流路を遮断すれば、収納袋外から収納袋内への空気の流入を防ぐことができる。また、収納袋内から収納袋外への空気の排出が完了後、直ちに収納袋外から収納袋内へ炭酸ガスを供給する場合には、ソケット部とプラグ部を連結したまま、後述するようにプラグ部と炭酸ガスボンベとを炭酸ガス搬送ホースにより直ちに連結し、収納袋外から収納袋内への炭酸ガス供給を行ってもよい。
収納袋外から収納袋内へ炭酸ガスを供給するには、開口部を閉じ、ソケット部とプラグ部を連結させて気体流路を開放した状態で、プラグ部と炭酸ガスボンベとを炭酸ガス搬送ホースにより連結し、炭酸ガスボンベのコックを開けばよい。炭酸ガス搬送ホースにアスピレーターを備えていれば、混合する空気の割合を調整することで、収納袋内に供給する炭酸ガス濃度を容易に調整することができる。
炭酸ガスの供給が完了し、ソケット部からプラグ部を離脱して気体流路を遮断すれば、収納袋内から収納袋外への炭酸ガスの流出を防ぐことができる。
本発明の布団又は衣類中の害虫を炭酸ガスによって死滅させるための方法としては、本件害虫死滅用袋を用い、布団又は衣類を、炭酸ガス不透過性の収納袋に納入する工程;ソケット部とプラグ部を連結して気体流路を開放した状態で、収納袋内の空気を収納袋外に排出する工程;ソケット部とプラグ部を連結して気体流路を開放した状態で、収納袋内の炭酸ガス濃度が60%以上となるように収納袋外から収納袋内に炭酸ガスを供給する工程;ソケット部からプラグ部を離脱して気体流路を遮断した状態で、炭酸ガスを供給した収納袋を6時間以上保管し、布団又は衣類中の害虫を死滅させる工程;を有すれば特に制限されず、かかる方法により、熱や紫外線を用いることなく害虫を死滅させることが可能となる。
炭酸ガスの供給は、炭酸ガスのみの供給でも、炭酸ガスと空気などの他の気体との混合気体でもよく、収納袋内の炭酸ガス濃度は60%以上となるようにすればよいが、70%以上となるようにすることが好ましい。収納袋内の炭酸ガス濃度は、供給する炭酸ガス濃度や供給量、及び収納袋内に残存する空気量に応じて調整することができる。また、上記炭酸ガスを供給した収納袋の保管期間は、死滅させる害虫の種類に応じて適宜調整できるが、6時間以上、好ましくは1日以上、より好ましくは3日以上、さらに好ましくは5日以上、最も好ましくは7日以上である。
前記収納袋内の炭酸ガス濃度は、収納袋内の空気量と供給する炭酸ガスの濃度や供給量に基づいて計算してもよく、あるいは収納袋内の気体を採取して炭酸ガス濃度計で測定しても、炭酸ガス濃度計を収納袋内に設置して測定してもよい。
収納袋内へ炭酸ガスを供給することで、収納袋内は所定濃度の炭酸ガスが充満し、布団や衣類中の害虫が60%以上の炭酸ガス濃度環境下におかれる。かかる環境下で収納袋を6時間以上保管することによって、布団や衣類中の害虫を死滅させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る害虫死滅用袋を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本件害虫死滅用袋の一実施形態を示す平面図である。収納袋2はアルミ蒸着したポリエステルからなるガスバリアーフィルム層と、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルム層とを積層したガスバリアーフィルムから形成されており、可撓性を有する炭酸ガス不透過性の収納袋である。収納袋の長側面には開口部3を有し、かかる開口部には気密性ファスナー4が備えられ、気密性ファスナー4をスライドさせることによって開口部3を開閉することができ、開口部3を開くことによって布団や衣類を収納袋に出し入れすることができる。
収納袋2の短側面には、収納袋2に気体流路を形成するためのカップリング5が設けられている。カップリング5は図2に示すように、ソケット部6とプラグ部7からなっており、互いに脱着自在である。ソケット部6とプラグ部7にはそれぞれ気体流路8を有している。
ソケット部6には、プラグ部7の離脱により気体流路が遮断される遮断弁9を備えており、図2に示すようにプラグ部7と離脱した状態では遮断弁9によりソケット部の気体流路8が遮断されるが、図3に示すようにプラグ部7と連結した状態ではそれぞれの気体流路8がつながり、カップリング5全体として一つの気体流路8が形成され、気体流路8が開放された状態となる。
図4は、ソケット部6におけるプラグ部7と連結する面10が収納袋2の外側に位置すると共に、ソケット部6の気体流路8により収納袋内と収納袋外に気体の流路が形成されるように、ソケット部6が収納袋2に配設されており、かかるソケット部6にプラグ部7が連結している状態を示している。
プラグ部7は、図1に示すように、アスピレーター11を中間に備えた炭酸ガス搬送ホース12の一端と脱着自在に連結している。
次に、収納袋内から収納袋外へ空気を排出する方法を説明する。図5に示すように、収納袋内に布団13を納入した後、開口部3を気密性ファスナー4で閉じ、アスピレーター11を備えた炭酸ガス搬送ホース12をプラグ部7から脱着させたうえで、ソケット部6とプラグ部7を連結させて気体流路8を開放した状態で、プラグ部7と掃除機14の吸引口15を、ジョイント16を介して接続して吸引する。なお、空気の排出が完了したら、図6に示すようにソケット部6からプラグ部7を離脱して気体流路を遮断し、収納袋外から収納袋内への空気の流入を防ぐ。
さらに、収納袋外から収納袋内へ炭酸ガスを供給する方法を説明する。図7に示すように、開口部3を気密性ファスナー4で閉じ、ソケット部6とプラグ部7を連結させて気体流路8を開放した状態で、プラグ部7と炭酸ガスボンベ17とを炭酸ガス搬送ホース12により連結し、炭酸ガスボンベのコック18を開く。炭酸ガス搬送ホース12の中間にはアスピレーター11を備えており、混合する空気の割合を調整して炭酸ガスを供給し、収納袋内の炭酸ガス濃度が60%以上となるようにする。なお、炭酸ガスの供給が完了したら、ソケット部6からプラグ部7を離脱して気体流路を遮断し、収納袋内から収納袋外への炭酸ガスの流出を防ぐ。
収納袋内に60%以上の炭酸ガスを充満させ、かかる収納袋を6時間以上保管することによって、布団13中の害虫を死滅させることができる。
本発明により、熱や紫外線発生装置を必要とすることなく、布団や衣類の害虫を死滅させることが可能となることから、産業上の利用可能性は高い。
1 害虫死滅用袋
2 収納袋
3 開口部
4 気密性ファスナー
5 カップリング
6 ソケット部
7 プラグ部
8 気体流路
9 遮断弁
10 ソケット部におけるプラグ部と連結する面
11 アスピレーター
12 炭酸ガス搬送ホース
13 布団
14 掃除機
15 掃除機の吸引口
16 ジョイント
17 炭酸ガスボンベ
18 炭酸ガスボンベのコック

Claims (3)

  1. 布団又は衣類を収納するための炭酸ガス不透過性の収納袋と、
    前記収納袋に設けられ、前記収納袋に気体流路を形成するためのカップリングであって、互いに脱着自在なソケット部とプラグ部とからなり、前記ソケット部と前記プラグ部にはそれぞれ気体流路を有し、前記ソケット部と前記プラグ部が連結するとそれぞれの気体流路がつながり、カップリング全体として一つの気体流路を形成し、前記ソケット部には、前記プラグ部の離脱により前記気体流路が遮断される遮断機構が設けられ、前記遮断機構が、前記ソケット部から前記プラグ部の離脱により、スライド弁又はボール弁が気体流路を遮断する機構であるカップリングと
    を備え、カップリングから脱気した収納袋内に、カップリングから炭酸ガスを流入する害虫死滅用袋。
  2. アスピレーターを備えた炭酸ガス搬送ホースがカップリングのプラグ部に連結していることを特徴とする請求項1記載の害虫死滅用袋。
  3. 請求項1又は2記載の害虫死滅用袋を用いて、布団又は衣類中の害虫を炭酸ガスによって死滅させるための方法であって、
    (a)布団又は衣類を、炭酸ガス不透過性の収納袋に納入する工程;
    (b)ソケット部とプラグ部を連結して気体流路を開放した状態で、収納袋内の空気を収納袋外に排出する工程;
    (c)ソケット部とプラグ部を連結して気体流路を開放した状態で、アスピレーターを備えた炭酸ガス搬送ホースをカップリングのプラグ部に連結して、アスピレーターにより混合する空気の割合を調整して、収納袋内の炭酸ガス濃度が60%以上となるように収納袋外から収納袋内に、炭酸ガスを供給する工程;
    (d)ソケット部からプラグ部を離脱して気体流路を遮断した状態で、炭酸ガスを供給した収納袋を6時間以上保管し、布団又は衣類中の害虫を死滅させる工程;
    を有することを特徴とする方法。
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