JP6436015B2 - 脱塩素設備およびその制御方法 - Google Patents

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本発明は、脱塩素設備およびその制御方法に関する。さらに詳しくは、電解廃液に溶存する塩素を回収する脱塩素設備において、電解廃液から分離された塩素ガスに含まれる水蒸気を凝縮して得られる凝縮水の発生量を調整できる脱塩素設備およびその制御方法に関する。
硫化物からニッケルやコバルトを回収する湿式製錬プロセスでは、原料であるニッケルマットやニッケル・コバルト混合硫化物(MS:ミックスサルファイド)を塩素浸出し、得られた浸出液から不純物を除去する浄液工程などを経て、電解工程で電気ニッケルや電気コバルトを製品として回収する。
電気ニッケルを製造する電解工程では、塩化ニッケル溶液中のニッケルイオンが電子を受け取りカソードに電析する反応(反応式(1))と、アノード表面において塩化ニッケル溶液中の塩素イオンが電子を放出して塩素ガスが発生する反応(反応式(2))とが生じる。
Ni2+ + 2e = Ni ・・・(1)
2Cl- = Cl2 + 2e ・・・(2)
アノードで発生した塩素ガスを回収するために、アノードはアノードボックスに収納されている。アノードボックス内の気相部には塩素ガスが存在し、液相部には飽和濃度の塩素が溶存する電解液(アノライト)が存在する。アノードボックスに接続された配管を通して、塩素ガスと電解液とが回収される。回収された電解液(電解廃液)は脱塩素設備において溶存する塩素が回収される。このようにして回収された塩素ガスは、塩素浸出工程などで再利用される。
脱塩素設備では、電解廃液を脱塩素塔に供給し、負圧下で溶存塩素を気化して、塩素ガスを排出する。脱塩素塔から排出された塩素ガスには水蒸気が含まれている。塩素ガスを熱交換器で冷却することにより、塩素ガスに含まれる水蒸気を凝縮水として除去する。
凝縮水には少量の塩素が含まれているため、凝縮水を塩素浸出工程に繰り返し装入すれば、塩素回収率を向上できる(特許文献1)。また、湿式製錬プロセスの水バランスを維持するために、凝縮水を系外に排出して、系内の液量を減少させることもできる。
以上のように、凝縮水は系内に繰り返したり、系外に排出したりすることで利用される。いずれの場合においても凝縮水の発生量を調整することが求められる。しかし、従来の脱塩素設備では凝縮水の発生量を調整できないため、凝縮水の利用が困難であるという問題がある。
特開2013−189670号公報
本発明は上記事情に鑑み、凝縮水の発生量を調整できる脱塩素設備およびその制御方法を提供することを目的とする。
第1発明の脱塩素設備は、電解廃液に溶存する塩素を負圧下で気化させて、水蒸気を含む塩素ガスを排出する脱塩素塔と、前記脱塩素塔から排出された水蒸気を含む塩素ガスを冷却して、凝縮水を生成する熱交換器と、前記脱塩素塔に供給される電解廃液の温度を測定する温度計と、前記脱塩素塔の塔内圧力を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、塔内圧力から電解廃液の蒸気圧を減算した値である圧力差であって、目標凝縮水発生量が得られる圧力差を求め、前記温度計で測定された温度の電解廃液の蒸気圧を求め、前記蒸気圧と前記圧力差とを加算して目標塔内圧力を求め、前記脱塩素塔の塔内圧力が前記目標塔内圧力になるように制御することを特徴とする。
第2発明の脱塩素設備は、第1発明において、前記電解廃液は塩化ニッケル溶液であり、前記目標凝縮水発生量として、目標ニッケル濃度の凝縮水が得られる凝縮水発生量を設定することを特徴とする。
第3発明の脱塩素設備の制御方法は、電解廃液に溶存する塩素を負圧下で気化させて、水蒸気を含む塩素ガスを排出する脱塩素塔と、前記脱塩素塔から排出された水蒸気を含む塩素ガスを冷却して、凝縮水を生成する熱交換器とを備える脱塩素設備の制御方法であって、塔内圧力から電解廃液の蒸気圧を減算した値である圧力差であって、目標凝縮水発生量が得られる圧力差を求め、前記脱塩素塔に供給される電解廃液の蒸気圧を求め、前記蒸気圧と前記圧力差とを加算して目標塔内圧力を求め、前記脱塩素塔の塔内圧力を前記目標塔内圧力に調整することを特徴とする。
第4発明の脱塩素設備の制御方法は、第3発明において、前記電解廃液は塩化ニッケル溶液であり、前記目標凝縮水発生量として、目標ニッケル濃度の凝縮水が得られる凝縮水発生量を設定することを特徴とする。
第1発明によれば、目標凝縮水発生量が得られる塔内圧力を電解廃液の蒸気圧からの圧力差として求めるので、電解廃液の温度の変動に影響されずに、塔内圧力を適した圧力に設定できる。その結果、凝縮水の発生量を調整できる。
第2発明によれば、目標凝縮水発生量として、目標ニッケル濃度の凝縮水が得られる凝縮水発生量を設定するので、凝縮水のニッケル濃度を調整できる。
第3発明によれば、目標凝縮水発生量が得られる塔内圧力を電解廃液の蒸気圧からの圧力差として求めるので、電解廃液の温度の変動に影響されずに、塔内圧力を適した圧力に設定できる。その結果、凝縮水の発生量を調整できる。
第4発明によれば、目標凝縮水発生量として、目標ニッケル濃度の凝縮水が得られる凝縮水発生量を設定するので、凝縮水のニッケル濃度を調整できる。
本発明の一実施形態に係る脱塩素設備Aの説明図である。 制御装置33の処理のフローチャートである。 塔内圧力と凝縮水発生量との関係を示すグラフである。 電解廃液の蒸気圧からの圧力差に換算した塔内圧力と凝縮水発生量との関係を示すグラフである。 水の蒸気圧曲線である。 凝縮水発生量と凝縮水のニッケル濃度との関係を示すグラフである。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
前記湿式製錬プロセスのニッケル電解工程では、アノードがアノードボックスに収納されており、アノードボックスから塩素ガスと、電解液(アノライト)とが回収される。回収された電解液(以下、「電解廃液」と称する。)は脱塩素設備に供給される。脱塩素設備では、電解廃液に溶存する塩素を塩素ガスとして回収する。塩素ガスは塩素浸出工程などで再利用される。本発明の一実施形態に係る脱塩素設備Aは、上記のように電解廃液に溶存する塩素を回収するのに用いられる。
図1に示すように、本実施形態の脱塩素設備Aは、廃液貯槽11と、脱塩素塔12と、熱交換器13と、凝縮水貯槽14とを備えており、これらが配管で接続されて構成されている。
電解工程から排出された電解廃液は廃液貯槽11に供給され一時的に貯留される。電解廃液はニッケル濃度が約70〜80g/Lの塩化ニッケル溶液である。また、電解廃液には飽和濃度の塩素が溶存している。
脱塩素塔12は負圧に耐えうる減圧容器である。廃液貯槽11と脱塩素塔12とは配管21で接続されている。配管21の先端部は脱塩素塔12の内部に導かれ、散水ノズル22に接続している。廃液貯槽11内の電解廃液は配管21を介して脱塩素塔12に供給される。電解廃液は脱塩素塔12の内部の散水ノズル22から散水される。
脱塩素塔12の上部(気相部)は配管23を介して真空ポンプ15の一次側に接続されている。真空ポンプ15の駆動により、脱塩素塔12の内部は負圧に維持されている。脱塩素塔12に供給される電解廃液の温度は50〜70℃である。この温度の電解廃液を負圧下で滞留させることで、電解廃液に溶存する塩素を気化させて塩素ガスを発生させる。電解廃液から分離された塩素ガスは配管23を介して脱塩素塔12から排出される。塩素が除去された電解廃液(「脱塩素電解廃液」と称する。)は、脱塩素塔12の底部から排出される。
脱塩素塔12から排出された塩素ガスには水蒸気が含まれている。これは、脱塩素塔12において電解廃液中の水分が蒸発し、水蒸気となって排出されるからである。また、脱塩素塔12からはミスト状の電解廃液も排出される。すなわち、脱塩素塔12から排出されるガスには、塩素ガスのほか、水蒸気およびミスト状の電解廃液が含まれる。
配管23の途中には熱交換器13が設けられている。脱塩素塔12から排出された塩素ガス(水蒸気およびミスト状の電解廃液を含む)は熱交換器13で冷却される。例えば、約60℃の塩素ガスを約30℃まで冷却する。これにより、塩素ガスに含まれる水蒸気が凝縮水となる。この凝縮水には少量の塩素が溶け込んでいる。これは、熱交換器13で水蒸気が冷却されて凝縮水となる際に、気相に存在する塩素ガスの一部を巻き込んで凝縮するためである。また、凝縮水には電解廃液が取り込まれる。そのため凝縮水には少量の塩素およびニッケルが含まれる。
真空ポンプ15の二次側からは、水蒸気および電解廃液が除去された乾いた塩素ガスが排出される。この塩素ガスは塩素浸出工程などに送られ再利用される。凝縮水は真空ポンプ15のドレン排出口から排出され、凝縮水貯槽14に一時的に貯留される。
凝縮水は、わずかに溶存する塩素を利用するために塩素浸出工程に繰り返したり、水バランスを維持するために系外に排出したりする。いずれの場合においても凝縮水の発生量を調整することが求められる。
本願発明者は、上記の脱塩素設備Aにおいて種々の試験を行った結果、以下の知見を得た。
図3に示すグラフは、横軸が脱塩素塔12の内部の圧力(以下、「塔内圧力」と称する。)をゲージ圧で表したものであり、縦軸が凝縮水の発生量(以下、「凝縮水発生量」と称する。)である。図3から分かるように、塔内圧力と凝縮水発生量との間には相関がない。すなわち、脱塩素塔12の塔内圧力を調整しても、凝縮水発生量を調整できないと思われる。
しかし、図4に示すように、塔内圧力を電解廃液の蒸気圧からの圧力差(=塔内圧力−蒸気圧)に換算した場合、蒸気圧からの圧力差と凝縮水発生量との間には特定の関係があることが分かった。図4に示すグラフは、横軸が電解廃液の蒸気圧からの圧力差に換算した塔内圧力であり、縦軸が凝縮水発生量である。
具体的には、蒸気圧からの圧力差を負の方向に大きくする(塔内圧力を蒸気圧より低くする)ほど凝縮水発生量が増加する。逆に、蒸気圧からの圧力差を正の方向に大きくする(塔内圧力を蒸気圧より高くする)ほど、凝縮水発生量が減少する。この関係を利用すれば、蒸気圧からの圧力差を調整することで、凝縮水発生量を調整できる。
蒸気圧は溶液の温度に依存することが知られている。図5に水の蒸気圧曲線を示す。図5に示すグラフは、横軸が水の温度であり、縦軸が蒸気圧をゲージ圧で表したものである。電解廃液には塩素やニッケルが含まれるため、その蒸気圧曲線は厳密には水の蒸気圧曲線と一致しないと思われる。しかし、本願発明者は、脱塩素塔12に供給される電解廃液の温度範囲(50〜70℃)では、電解廃液の蒸気圧曲線は水の蒸気圧曲線に近似するこという知見を得た。
脱塩素塔12に供給される電解廃液の温度は50〜70℃の範囲で変動する。前述のごとく、塔内圧力と凝縮水発生量との間に相関がみられなかったのは、電解廃液の温度変化により蒸気圧が変化することに起因する。
図6に示すグラフは、横軸が凝縮水発生量であり、縦軸が凝縮水のニッケル濃度である。図6から分かるように、凝縮水発生量と凝縮水のニッケル濃度との間には特定の関係がある。具体的は、凝縮水発生量を多くするほど、指数関数的にニッケル濃度が上昇する。
凝縮水に含まれるニッケルは、脱塩素塔12から塩素ガスに随伴して排出されたミスト状の電解廃液に起因する。凝縮水発生量を多くするために塔内圧力を低下させると、ミスト状の電解廃液が排出されやすくなることが原因と考えられる。
本願発明者は、上記の知見に基づいて、脱塩素設備Aを以下のように制御することで、凝縮水発生量を調整できることを見出した。
図1に示すように、配管21には温度計31が設けられている。温度計31により脱塩素塔12に供給される電解廃液の温度を測定できる。また、脱塩素塔12には塔内圧力を測定する圧力計32が設けられている。温度計31および圧力計32の測定値は、制御装置33に入力されている。制御装置33は、真空ポンプ15の駆動を調整することで、塔内圧力を制御する。
制御装置33には、予め、電解廃液の蒸気圧からの圧力差に換算した塔内圧力と凝縮水発生量との関係(図4参照)と、水の蒸気圧曲線(図5参照)と、凝縮水発生量と凝縮水ニッケル濃度との関係(図6参照)とが記憶されている。これらは、特定の関数として記憶されてもよいし、表形式で記憶されてもよい。
図2に示すように、制御装置33は以下の手順で制御を行う。
制御装置33には、目標とする凝縮水発生量(以下、「目標凝縮水発生量」と称する。)が設定される(ステップS1)。例えば、制御装置33に接続された入力装置を介して、作業員が目標凝縮水発生量を設定する。
つぎに、制御装置33は、電解廃液の蒸気圧からの圧力差に換算した塔内圧力と凝縮水発生量との関係に基づいて、目標凝縮水発生量が得られる塔内圧力を電解廃液の蒸気圧からの圧力差として求める(ステップS2)。例えば、目標凝縮水発生量を30L/分に設定した場合、図4に示すグラフからは、圧力差が-20mmHgと求められる。
つぎに、制御装置33は温度計31の測定値を取得する。そして、水の蒸気圧曲線に基づいて、温度計31で測定された温度の蒸気圧を求める(ステップS3)。これにより、脱塩素塔12に供給される電解廃液の蒸気圧が求められる。例えば、電解廃液の温度が60℃であった場合、図5に示すグラフからは、蒸気圧が-600mmHgと求められる。なお、予め電解廃液の蒸気圧曲線を求めておき、水の蒸気圧曲線に代えて、電解廃液の蒸気圧曲線を用いてもよい。
つぎに、制御装置33は、ステップS2、S3で求められた蒸気圧と圧力差とを加算して目標塔内圧力を求める(ステップS4)。例えば、蒸気圧が-600mmHg、圧力差が-20mmHgである場合、目標塔内圧力は-620mmHgとなる。
つぎに、制御装置33は、脱塩素塔12の塔内圧力が目標塔内圧力になるように制御する(ステップS5)。具体的には、圧力計32の測定値と目標塔内圧力との偏差が小さくなるように真空ポンプ15の駆動を調整する。
以上のステップS3からS5を繰り返し行えば、電解廃液の温度の変動に影響されずに、塔内圧力を適した圧力に設定でき、凝縮水発生量を一定に維持できる。また、目標凝縮水発生量を変更すれば、それに合せて凝縮水発生量が増減するので、凝縮水発生量を調整できる。
なお、目標凝縮水発生量を以下のように設定することで、凝縮水のニッケル濃度を調整することもできる。
すなわち、前記ステップS1において、制御装置33には、目標とする凝縮水のニッケル濃度(以下、「目標ニッケル濃度」と称する。)が設定される。制御装置33は、凝縮水発生量と凝縮水ニッケル濃度との関係にもとづいて、目標ニッケル濃度の凝縮水が得られる凝縮水発生量を求め、それを目標凝縮水発生量として設定する。例えば、目標ニッケル濃度を1.0g/Lに設定した場合、図6に示すグラフからは、凝縮水発生量が30L/分と求められる。
なお、以上の制御は制御装置33で行っているが、作業員により行ってもよい。すなわち、制御装置33の役割を作業員が担ってもよい。この場合、作業員は温度計31の測定値を観察して、目標凝縮水発生量が得られる目標塔内圧力を求める。そして、圧力計32の測定値と目標塔内圧力との差が小さくなるように真空ポンプ15の駆動を調整する。
ところで、凝縮水を系外に排出する場合、凝縮水のニッケル濃度を1.0g/L以下とすることが好ましい。できるだけ、ニッケルのロスを低減するためである。塔内圧力と蒸気圧との圧力差を-20mmHg以上とすれば、凝縮水のニッケル濃度を1.0g/L以下にできる。
また、図4に示すように、塔内圧力と蒸気圧との圧力差を+20mmHg以上としても凝縮水発生量を低下させる効果が小さくなる。そのため、塔内圧力と蒸気圧との圧力差を-20〜+20mmHgの範囲で調整することが好ましい。
つぎに、実施例を説明する。
(共通の条件)
図1に示す脱塩素設備Aを用いて操業を行った。廃液貯槽11への電解廃液の供給量は10,000L/分である。電解廃液の組成は大気圧、60℃でニッケル濃度が75g/L、塩素濃度が0.2g/Lである。脱塩素塔12に供給される電解廃液の温度は55〜65℃の範囲で変動していた。熱交換器の能力は供給ガスの温度が60℃の場合、排出ガスの温度が30℃となる能力である。
(実施例1)
脱塩素塔12に供給される電解廃液の温度に基づき、電解廃液の蒸気圧からの圧力差に換算した塔内圧力が-20mmHgとなるように制御して、30日間操業した。
その結果、凝縮水発生量は30L/分でほぼ一定に維持された、操業期間中の凝縮水の総量は129.6m3であった。また、凝縮水のニッケル濃度は1g/Lでほぼ一定に維持された。
(比較例1)
塔内圧力を-615.0mmHgに設定して、30日間操業した。
その結果、凝縮水発生量は、13〜40L/分の範囲で変動した。また、凝縮水のニッケル濃度は0.05〜7g/Lの範囲で変動した。
A 脱塩素設備
11 廃液貯槽
12 脱塩素塔
13 熱交換器
14 凝縮水貯槽
15 真空ポンプ
31 温度計
32 圧力計
33 制御装置

Claims (4)

  1. 電解廃液に溶存する塩素を負圧下で気化させて、水蒸気を含む塩素ガスを排出する脱塩素塔と、
    前記脱塩素塔から排出された水蒸気を含む塩素ガスを冷却して、凝縮水を生成する熱交換器と、
    前記脱塩素塔に供給される電解廃液の温度を測定する温度計と、
    前記脱塩素塔の塔内圧力を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    塔内圧力から電解廃液の蒸気圧を減算した値である圧力差であって、目標凝縮水発生量が得られる圧力差を求め、
    前記温度計で測定された温度の電解廃液の蒸気圧を求め、
    前記蒸気圧と前記圧力差とを加算して目標塔内圧力を求め、
    前記脱塩素塔の塔内圧力が前記目標塔内圧力になるように制御する
    ことを特徴とする脱塩素設備。
  2. 前記電解廃液は塩化ニッケル溶液であり、
    前記目標凝縮水発生量として、目標ニッケル濃度の凝縮水が得られる凝縮水発生量を設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の脱塩素設備。
  3. 電解廃液に溶存する塩素を負圧下で気化させて、水蒸気を含む塩素ガスを排出する脱塩素塔と、前記脱塩素塔から排出された水蒸気を含む塩素ガスを冷却して、凝縮水を生成する熱交換器とを備える脱塩素設備の制御方法であって、
    塔内圧力から電解廃液の蒸気圧を減算した値である圧力差であって、目標凝縮水発生量が得られる圧力差を求め、
    前記脱塩素塔に供給される電解廃液の蒸気圧を求め、
    前記蒸気圧と前記圧力差とを加算して目標塔内圧力を求め、
    前記脱塩素塔の塔内圧力を前記目標塔内圧力に調整する
    ことを特徴とする脱塩素設備の制御方法。
  4. 前記電解廃液は塩化ニッケル溶液であり、
    前記目標凝縮水発生量として、目標ニッケル濃度の凝縮水が得られる凝縮水発生量を設定する
    ことを特徴とする請求項3記載の脱塩素設備の制御方法。
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