JP6435198B2 - 粒子状物質検出センサ - Google Patents

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本発明は、粒子状物質検出センサに関する。
内燃機関の排気管には、排ガスに含まれる粒子状物質(Particulate Matter:PM)を捕集する排ガス浄化装置が設けられている。この排ガス浄化装置は、排ガスに含まれる粒子状物質の量を検出する粒子状物質検出センサを有する粒子状物質検出装置を備えており、この粒子状物質検出装置によって得られた情報を基に、排ガス浄化装置の故障検知が行われている。
排ガス浄化装置に用いられる粒子状物質検出センサとしては、例えば、特許文献1に示されたものがある。
特許文献1の粒子状物質検出センサは、電極層と絶縁層とを交互に積層し、電極層の端面を露出させた被堆積部を有している。被堆積部に露出した電極層の端面によって、互いに平行に配設された複数の検出電極を形成している。被堆積部に粒子状物質を堆積させることにより、検出電極間に導通パスを形成し、検出電極間において電気的特性が変化することを利用して、粒子状物質の量を検出することができる。
特開2012−78130号公報
しかしながら、特許文献1の粒子状物質検出センサには以下の課題がある。
特許文献1の粒子状物質検出センサは、電極層と絶縁層とを交互に積層した後、被堆積部の表面を平滑に研磨することによって、被堆積部上に電極層の端面を露出させる。排ガスは、平滑に研磨された被堆積部上に一定の流れを形成するため、安定して粒子状物質が供給され、ばらつきの少ない、優れた検出精度を備えた粒子状物質検出センサが得られる。その一方で、粒子状物質の大半は、排ガスと共に流動することから、被堆積部における粒子状物質の捕集に時間がかかり、粒子状物質検出センサにおける検出感度が低下しやすい。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、検出感度及び検出精度を両立することができる粒子状物質検出センサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、内燃機関から排出される排ガスに含まれる粒子状物質の一部を堆積させる被堆積部を備えており、
該被堆積部は、電気絶縁性を備えた絶縁部材と、該絶縁部材に配置された少なくとも一対の検出電極とを有しており、
上記被堆積部における上記絶縁部材の表面の法線方向において、上記検出電極の先端部は、上記絶縁部材の表面から外側へ向かって突出して該表面と離れた位置に配置されており、
上記先端部は、上記絶縁部材の長手方向に直交する断面において、略半円形状に突出しており、
上記検出電極の上記先端部における、上記絶縁部材の上記表面からの最大突出量H1は、0.1μm≦H1≦2μmであることを特徴とする粒子状物質検出センサにある。
本発明の他の態様は、内燃機関から排出される排ガスに含まれる粒子状物質の一部を堆積させる被堆積部を備えており、
該被堆積部は、電気絶縁性を備えた絶縁部材と、該絶縁部材に配置された少なくとも一対の検出電極とを有しており、
上記被堆積部における上記絶縁部材の表面の法線方向において、上記検出電極の先端部は、上記絶縁部材の表面から該絶縁部材の内部側へ窪んで該表面と離れた位置に配置されており、
上記先端部は、上記絶縁部材の長手方向に直交する断面において、略半円形状又は略台形形状に窪んでおり、
上記検出電極の上記先端部の端部における、上記絶縁部材の上記表面からの最小窪み量H2は、0.1μm≦H2≦2μmであることを特徴とする粒子状物質検出センサにある。
上記粒子状物質検出センサにおいて、上記検出電極の先端部及び上記絶縁部材の表面は、上記法線方向において、互いに離れた位置に配置されている。そのため、上記検出電極と上記絶縁部材とによって、上記被堆積部上に凹凸が形成される。この凹凸によって、排ガスの流れが乱されることにより、上記粒子状物質が上記被堆積部上に向かって移動しやすくなる。これにより、上記被堆積部における上記粒子状物質の捕集量を増大することができる。それゆえ、上記被堆積部上に速やかに上記粒子状物質を堆積させ、上記粒子状物質検出センサにおける検出感度を向上することができる。
以上のごとく、本発明によれば、粒子状物質を効率良く捕集し、検出感度を向上することができる粒子状物質検出センサを提供することができる。
実施例1における、粒子状物質検出センサを示す説明図。 実施例1における、粒子状物質検出センサの部分断面図(図1におけるII−II矢視断面相当)。 実施例1における、粒子状物質検出センサの構造を示す説明図。 確認試験1における、(a)検出感度を示すグラフ、(b)検出精度を示すグラフ。 実施例2における、粒子状物質検出センサの一例を示す説明図。 実施例2における、粒子状物質検出センサの他の例を示す説明図。 実施例3における、粒子状物質検出センサの部分断面図。 確認試験2における、(a)検出感度を示すグラフ、(b)検出精度を示すグラフ。 実施例4における、粒子状物質検出センサの一例を示す説明図。 実施例4における、粒子状物質検出センサの他の例を示す説明図。 実施例5における、粒子状物質検出センサを示す説明図。 図11における、XII−XII矢視断面図。 実施例6における、粒子状物質検出センサを示す説明図。
上記粒子状物質検出センサは、上記法線方向において、上記検出電極の上記先端部が、上記絶縁部材の上記表面から外側へ向かって突出しており、上記検出電極の上記先端部における、上記絶縁部材の上記表面からの最大突出量H1は、0.1μm≦H1≦2μmである。この場合には、上記最大突出量H1を上述の範囲内とすることにより、上記被堆積部における排ガスの滞留を抑制し、上記粒子状物質を効率良く捕集することができる。上記最大突出量H1が2μmを超えた場合、上記検出電極の周囲において排ガスが滞留しやすく、上記粒子状物質を安定して捕集することができなくなるおそれがある。また、上記最大突出量H1が0.1μmの場合、上記粒子状物質を効率よく捕集することができなくなるおそれがある。
また、上記粒子状物質検出センサは、上記法線方向において、上記検出電極の上記先端部が、上記絶縁部材の表面から該絶縁部材の内部側へ窪んだ位置に配設されており、上記検出電極の上記先端部における、上記絶縁部材の上記表面からの最小窪み量H2は、0.1μm≦H2≦2μmである。この場合には、上記最小窪み量H2を上述の範囲内とすることにより、上記被堆積部における排ガスの滞留を抑制し、上記粒子状物質を効率良く捕集することができる。また、上記検出電極間に配置された上記絶縁部材が、上記検出電極に対して突出する。そのため、上記絶縁部材の表面に上記粒子状物質が堆積しやすく、導通パスを速やかに形成することができる。これにより、上記被堆積部に安定して排ガスを供給し、上記粒子状物質を効率良く捕集することができる。
上記最小窪み量H2が2μmを超えた場合、上記検出電極の周囲において排ガスが滞留しやすく、上記粒子状物質を安定して捕集することができなくなるおそれがある。また、上記最小窪み量H2が0.1μm以下の場合、上記粒子状物質を効率よく捕集することができなくなるおそれがある。
また、上記粒子状物質検出センサは、複数の上記検出電極と複数の上記絶縁部材とを交互に積層した積層部を有しており、上記検出電極と上記絶縁部材との積層方向と直交する方向において、上記検出電極の少なくとも一部を上記絶縁部材から露出させて上記被堆積部を形成していることが好ましい。この場合には、上記被堆積部における上記絶縁部材の表面に対する上記検出電極の距離を容易に設定することができる。これにより、上記粒子状物質検出センサを容易に製造することができる。
(実施例1)
上記粒子状物質検出センサにかかる実施例について、図1〜図3を参照して説明する。
図1及び図2に示すごとく、粒子状物質検出センサ1は、内燃機関から排出される排ガスに含まれる粒子状物質の一部を堆積させる被堆積部10を備えている。被堆積部10は、電気絶縁性を備えた絶縁部材12と、絶縁部材12に配置された複数の検出電極13とを有している。被堆積部10における絶縁部材12の表面121の法線方向Nにおいて、絶縁部材12の外部側に向かって配置された検出電極13の先端部131は、絶縁部材12の表面121と離れた位置に配置されている。
以下さらに詳細に説明する。
本例の粒子状物質検出センサ1は、自動車に搭載された内燃機関から、排気管を通じて排出される排ガスに含まれる粒子状物質を検出するためのものである。粒子状物質検出センサ1によって得られた情報を基に、排ガス浄化装置の故障検知を行う。
図1〜図3に示すごとく、粒子状物質検出センサ1は、排ガス中の粒子状物質を堆積させる被堆積部10を備えている。被堆積部10は、絶縁性材料からなる6つの絶縁部材12と、絶縁部材12の間に配置された5つの検出電極13とを有している。
絶縁部材12は、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリアなどのセラミック材料を平板状に形成してなる。検出電極13は、焼結前の絶縁部材12の一面に銅ペーストや銀ペースト等を用いたスクリーン印刷により形成されている。この検出電極13が形成された絶縁部材12を積層することにより、絶縁部材12と検出電極13とを交互に積層した積層部11が形成されている。
積層部11においては、正極132と負極133とが交互に配置されており、隣り合う検出電極13同士が一対の検出電極13を形成している。被堆積部10は、粒子状物絶縁部材12及び検出電極13の積層方向Dと直交する方向に配置された側面に、検出電極13の端部近傍を露出して形成されている。本例においては、被堆積部10における絶縁部材12の表面121の法線方向Nにおいて、絶縁部材12の外部側に向かって配置された検出電極13の先端部131は、絶縁部材12の表面121から突出した位置に配置されている。尚、検出電極13における絶縁部材12の表面121からの突出量H1は2.0μmとした。
粒子状物質検出センサ1の被堆積部10において、検出電極13に捕集電圧を印加すると、検出電極13の周囲に電界が形成され、粒子状物質が検出電極13へと引き寄せられる。検出電極13に付着した粒子状物質は、検出電極13の表面121を移動し、一対の検出電極13の間に堆積する。そして、被堆積部10に堆積した粒子状物質によって、被堆積部10に露出した一対の検出電極13が導通し、一対の検出電極13の間における電気抵抗値が低下する。検出電極13間の電気抵抗値の変化に伴い、検出電極13間を流れる電気信号としての電流量が変化する。これにより、粒子状物質検出センサ1から出力される電流値が変化する。つまり、粒子状物質検出センサ1から出力される電流値は、被堆積部10における粒子状物質の堆積量に応じて変化するものであり、粒子状物質の堆積量に関する情報を有するものである。この電流値を用いることで被堆積部10における粒子状物質の堆積量を検出することができる。本例において、粒子量検出手段において検出された電流は、シャント抵抗を備えたコントロールユニットへと出力され、コントロールユニットは、電流値とシャント抵抗の積で算出される電圧を出力する。この電圧が粒子状物質検出センサ1の出力となる。
次に本例の作用効果について説明する。
粒子状物質検出センサ1において、検出電極13の先端部131及び絶縁部材12の表面121は、法線方向Nにおいて、互いに離れた位置に配置されている。そのため、検出電極13と絶縁部材12とによって、被堆積部10上に凹凸が形成される。この凹凸により、排ガスの流れが乱されることにより、粒子状物質が被堆積部10に向かって移動しやすくなる。これにより、被堆積部10上において粒子状物質を安定して効率よく捕集することができる。また、粒子状物質の捕集量の増大に伴って、粒子状物質検出センサ1における検出感度を向上することができる。
また、粒子状物質検出センサ1は、法線方向Nにおいて、検出電極13の先端部131が、絶縁部材12の表面121から外側へ向かって突出しており、検出電極13の先端部131における、絶縁部材12の表面121からの突出量H1は2μmである。突出量H1を0μm<H1≦2μmの範囲内とすることにより、被堆積部10における排ガスの滞留を抑制し安定して排ガスを供給することができる。これにより、被堆積部10において、粒子状物質を安定して捕集することができる。
また、粒子状物質検出センサ1は、複数の検出電極13と複数の絶縁部材12とを交互に積層した積層部11を有しており、検出電極13と絶縁部材12との積層方向Dと直交する方向において、検出電極13の少なくとも一部を絶縁部材12から露出させて被堆積部10を形成している。そのため、被堆積部10における絶縁部材12の表面121に対する検出電極13の距離を容易に設定することができる。これにより、粒子状物質検出センサ1を容易に製造することができる。
以上のごとく、本発明によれば、粒子状物質を効率良く捕集し、検出感度を向上することができる粒子状物質検出センサ1を提供することができる。
(確認試験1)
本試験においては、粒子状物質検出センサにおける検出電極の突出量H1を変化させた際の検出感度及び検出精度への影響を確認した。
本試験には、上述の実施例1に示した粒子状物質検出センサ1と、検出電極13の突出量H1を変化させた粒子状物質検出センサ101〜106とを用いて、検出感度及び検出精度の比較を行った。
粒子状物質検出センサ101〜106における突出量H1は、粒子状物質検出センサ101が0μm、粒子状物質検出センサ102が0.1μm、粒子状物質検出センサ103が0.8μm、粒子状物質検出センサ104が2.6μm、粒子状物質検出センサ105が6.4μm、粒子状物質検出センサ106が8.8μmである。
また、その他の構成は実施例1と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
粒子状物質検出センサ1、101〜106は、内燃機関の排ガスを流通する排気管の内周面から、排気管の中央に向かって突出するように配設されている。排気管には、粒子状物質濃度が1mg/m3の排ガスを、40g/sの流量で流通させた。また、粒子状物質検出センサ1の近傍における排ガス温度は220℃である。
上述の条件下において、粒子状物質検出センサ1、101〜106における検出感度及び検出精度の確認を行った。検出感度は、粒子状物質検出センサ1における最小検出量によって判断する。最小検出量とは、粒子状物質検出センサ1において導通パスが形成され、粒子状物質検出センサ1、101〜106の電気特性が変化するまでの間に、排気管内を流通した排気ガスに含まれる粒子状物質の量を示すものである。計測は、5回行い、その平均値を最小検出量とした。また、最小検出量の標準偏差によって検出精度を判定した。
図4(a)は、縦軸を最小検出量(mg)とし、横軸を突出量H1とした粒子状物質検出センサにおける検出感度と突出量H1との関係を示すグラフである。
図4(b)は、縦軸を標準偏差(mg)とし、横軸を突出量H1とした粒子状物質検出センサにおける検出精度と突出量H1との関係を示すグラフである。
図4(a)に示すごとく、突出量H1が0.1μm〜2.6μmの場合、不感質量の低減効果が確認された。
また、図4(b)に示すごとく、突出量H1が0μm〜2.0μmの場合、標準偏差の低減効果が確認された。
したがって、突出量H1が0.1μm〜2.0μmの範囲内にある場合、検出感度及び検出精度を両立した粒子状物質検出センサが得られることが確認された。
(実施例2)
本例は、図5及び図6に示すごとく、実施例1の粒子状物質検出センサ1における検出電極13の形状を変更したものである。
図5に示す粒子状物質検出センサ1は、絶縁部材12の長手方向及び積層方向の両方と平行な断面において、検出電極13の先端部131が略半円形状をなしている。
また、図6に示す粒子状物質検出センサ1は、断面において、検出電極13の先端部131が略台形形状をなしている。
その他の構成は実施例1と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の粒子状物質検出センサ1においては、検出電極13の先端部131が傾斜面又は曲面によって形成されている。そのため、検出電極13の先端部131の表面を沿うように、排ガスを流通させやすく、被堆積部10における排ガスの滞留を抑制することができる。
また、本例においても実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例は、図7に示すごとく、実施例1の粒子状物質検出センサにおける構造を一部変更したものである。
本例の粒子状物質検出センサ2は、被堆積部10における絶縁部材12の表面121の法線方向Nにおいて、検出電極13の先端部131が、絶縁部材12の表面121から絶縁部材12の内部側へ窪んだ位置に配設されている。また、検出電極13の先端部131における、絶縁部材12の表面121からの窪み量H2は2μmである。
その他の構成は実施例1と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
粒子状物質検出センサ2は、法線方向Nにおいて、検出電極13の先端部131が、絶縁部材12の表面121から絶縁部材12の内部側へ窪んだ位置に配設されており、検出電極13の先端部131における、絶縁部材12の表面121からの窪み量H2は、2μmである。窪み量H2を0μm<H2≦2μmの範囲内とすることにより、被堆積部10上における排ガスの滞留を抑制し、粒子状物質を安定して捕集することができる。また、検出電極13間に配置された絶縁部材12が、検出電極13に対して突出する。そのため、絶縁部材12の表面121に粒子状物質が堆積しやすく、導通パスを速やかに形成することができる。これにより、被堆積部10に安定して排ガスを供給すると共に、粒子状物質を速やかに効率良く捕集し検出感度を向上することができる。
また、本例においても実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(確認試験2)
本試験においては、粒子状物質検出センサにおける検出電極の窪み量H2を変化させた際の検出感度及び検出精度への影響を確認した。
本試験には、上述の実施例3に示した粒子状物質検出センサ2と、検出電極13の窪み量H2を変化させた粒子状物質検出センサ201〜205とを用いて、検出感度及び検出精度の比較を行った。
粒子状物質検出センサ201〜205における窪み量H2は、粒子状物質検出センサ201が0μm、粒子状物質検出センサ202が0.1μm、粒子状物質検出センサ203が0.9μm、粒子状物質検出センサ204が2.6μm、粒子状物質検出センサ205が6.0μmである。
また、その他の構成は実施例3と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例3において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例3と同様の構成要素等を表す。
粒子状物質検出センサ2、201〜205は、内燃機関の排ガスを流通する排気管の内周面から、排気管の中央に向かって突出するように配設されている。排気管には、粒子状物質濃度が1mg/m3の排ガスを、40g/sの流量で流通させた。また、粒子状物質検出センサ2、201〜205の近傍における排ガス温度は220℃である。
上述の条件下において、粒子状物質検出センサ2、201〜205における検出感度及び検出精度の確認を行った。検出感度は、粒子状物質検出センサ2、201〜205における最小検出量によって判断する。最小検出量とは、粒子状物質検出センサ2、201〜205において導通パスが形成され、粒子状物質検出センサ2、201〜205の電気特性が変化するまでの間に、排気管内を流通した排気ガスに含まれる粒子状物質の量を示すものである。計測は、5回行い、その平均値を最小検出量とした。また、最小検出量の標準偏差によって検出精度を判定した。
図8(a)は、縦軸を最小検出量(mg)とし、横軸を窪み量H2とした粒子状物質検出センサにおける検出感度と窪み量H2との関係を示すグラフである。
図8(b)は、縦軸を標準偏差(mg)とし、横軸を窪み量H2とした粒子状物質検出センサにおける検出精度と窪み量H2との関係を示すグラフである。
図8(a)に示すごとく、窪み量H2が0.1μm〜2.6μmの場合、不感質量の低減効果が確認された。
また、図8(b)に示すごとく、窪み量H2が0μm〜2.0μmの場合、標準偏差の低減効果が確認された。
したがって、窪み量H2が0.1μm〜2.0μmの範囲内にある場合、検出感度及び検出精度を両立した粒子状物質検出センサが得られることが確認された。
(実施例4)
本例は、図9及び図10に示すごとく、実施例3の粒子状物質検出センサにおける検出電極の形状を変更したものである。
図9に示す粒子状物質検出センサ1は、絶縁部材12の長手方向及び積層方向の両方と平行な断面において、検出電極13の先端部131が、絶縁部材12の内側に向かって窪んだ略半円形状をなしている。
また、図10に示す粒子状物質検出センサ1は、断面において、検出電極13の先端部131が絶縁部材12の内側に向かって窪んだ略台形形状をなしている。
その他の構成は実施例1と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の粒子状物質検出センサ1においては、検出電極13の先端部131が傾斜面又は曲面によって形成されている。そのため、検出電極13の先端部131に沿うように排ガスを流通させやすく、被堆積部10における排ガスの滞留を抑制することができる。
また、本例においても実施例3と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例5)
本例は、図11及び図12に示すごとく、実施例1〜実施例4と構造の異なる粒子状物質検出センサ100を示すものである。
本例の粒子状物質検出センサ100は、絶縁性材料を略長方形の板状に形成した絶縁部材12と、絶縁部材12の表面121にスクリーン印刷によって平膜状に形成された一対の検出電極13とを有している。粒子状物質検出センサ100において、絶縁部材12における一対の検出電極13が形成された面が粒子状物質を堆積させるための被堆積部10である。
一対の検出電極13は、正極132と負極133とからなり、被堆積部10における長手方向と平行に形成された電極基部134と、電極基部134から長手方向と直交して延設された複数の櫛歯部135とをそれぞれ有している。正極132及び負極133は、電極基部134が互いに向かい合うように配置されると共に、正極132における櫛歯部135の間に、負極133における櫛歯部135が入り込むように配置されている。本例の粒子状物質検出センサ100においては、正極132の櫛歯部135と負極133の櫛歯部135との間に付着した粒子状物質によって導通パスが形成される。
本例においては、被堆積部10における絶縁部材12の表面121の法線方向Nにおいて、絶縁部材12の外部側に向かって配置された検出電極13の先端部131は、絶縁部材12の表面121から突出した位置に配置されている。尚、検出電極13における絶縁部材12の表面121からの突出量H1は1μmとした。
粒子状物質検出センサ100において、検出電極13は、被堆積部10において、平膜状に形成されている。そのため、構造を簡略化することにより、検出精度に優れた粒子状物質検出センサ100を容易に製造することができる。
本例においても実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例6)
本例は、図13に示すごとく、実施例5の粒子状物質検出センサ100における構造を一部変更したものである。
本例の粒子状物質検出センサ200において、絶縁部材12の表面121には、法線方向Nから見たとき、検出電極13と同形状の溝部が形成されており、溝部の底面に検出電極13が形成されている。溝部の深さは、検出電極13の厚さよりも大きく、検出電極13の絶縁部材12の外側に向かって配置された先端部131における、絶縁部材12の表面121に対する窪み量H2は、1μmである。
したがって、本例の粒子状物質検出センサ200は、法線方向Nにおいて、検出電極13の先端部131が絶縁部材12の表面121から絶縁部材12の内部側へ窪んだ位置に配設されている。
その他の構成は実施例3と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例3において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例3と同様の構成要素等を表す。
また、本例においても実施例3及び実施例6と同様の作用効果を得ることができる。
1、100、2、200 粒子状物質検出センサ
10 被堆積部
11 積層部
12 絶縁部材
121 表面
13 検出電極
131 先端部

Claims (3)

  1. 内燃機関から排出される排ガスに含まれる粒子状物質の一部を堆積させる被堆積部(10)を備えており、
    該被堆積部(10)は、電気絶縁性を備えた絶縁部材(12)と、該絶縁部材(12)に配置された少なくとも一対の検出電極(13)とを有しており、
    上記被堆積部(10)における上記絶縁部材(12)の表面(121)の法線方向において、上記検出電極(13)の先端部(131)は、上記絶縁部材(12)の表面(121)から外側へ向かって突出して該表面(121)と離れた位置に配置されており、
    上記先端部(131)は、上記絶縁部材(12)の長手方向に直交する断面において、略半円形状に突出しており、
    上記検出電極(13)の上記先端部(131)における、上記絶縁部材(12)の上記表面(121)からの最大突出量H1は、0.1μm≦H1≦2μmであることを特徴とする粒子状物質検出センサ()。
  2. 内燃機関から排出される排ガスに含まれる粒子状物質の一部を堆積させる被堆積部(10)を備えており、
    該被堆積部(10)は、電気絶縁性を備えた絶縁部材(12)と、該絶縁部材(12)に配置された少なくとも一対の検出電極(13)とを有しており、
    上記被堆積部(10)における上記絶縁部材(12)の表面(121)の法線方向において、上記検出電極(13)の先端部(131)は、上記絶縁部材(12)の表面(121)から該絶縁部材(12)の内部側へ窪んで該表面(121)と離れた位置に配置されており、
    上記先端部(131)は、上記絶縁部材(12)の長手方向に直交する断面において、略半円形状又は略台形形状に窪んでおり、
    上記検出電極(13)の上記先端部(131)の端部における、上記絶縁部材(12)の上記表面(121)からの最小窪み量H2は、0.1μm≦H2≦2μmであることを特徴とする粒子状物質検出センサ()。
  3. 複数の上記検出電極(13)と複数の上記絶縁部材(12)とを交互に積層した積層部(11)を有しており、上記検出電極(13)と上記絶縁部材(12)との積層方向と直交する方向において、上記検出電極(13)の少なくとも一部を上記絶縁部材(12)から露出させて上記被堆積部(10)を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の粒子状物質検出センサ(1、2)。
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