図1は、本明細書に記載の器具、方法及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの正面図である。
図2は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
図3は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
図4は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
図5は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの左側面図である。
図6は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの右側面図である。
図7は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの7−7線に沿った断面図である。
図8は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの8−8線に沿った断面図である。
図9は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの9−9線に沿った断面図である。
図10は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの別の背面図である。
図11は、図1に例示したゴルフクラブヘッドに関連するウェイト部の平面図である。
図12は、図1に例示したゴルフクラブヘッドに関連するウェイト部の側面図である。
図13は、図1に例示したゴルフクラブヘッドに関連する別のウェイト部の側面図である。
図14は、図1に例示したゴルフクラブヘッドのボディ部の背面図である。
図15は、図1に例示したゴルフクラブヘッドのフェース部の断面図である。
図16は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの別のフェース部の断面図である。
図17は、本明細書に例示したゴルフクラブヘッドを製造する1つの方法を示す図である。
図18は、図4に例示したゴルフクラブヘッドの18−18線に沿った別の断面図である。
図19は、本明細書に記載の器具、方法及び製造物の別の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの平面図である。
図20は、図19に例示したゴルフクラブヘッドの20−20線に沿った断面図である。
図21は、図19に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
図22は、本明細書に記載の器具、方法及び製造物の更に別の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの平面図である。
図23は、図22に例示したゴルフクラブヘッドの23−23線に沿った断面図である。
図24は、図22に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
図25は、本明細書に記載の器具、方法及び製造物の更に別の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの平面図である。
図26は、図25に例示したゴルフクラブヘッドの26−26線に沿った断面図である。
図27は、本明細書に記載の器具、方法及び製造物の別の実施形態に関するゴルフクラブヘッドであり、図25に例示したゴルフクラブヘッドの26−26線に沿った断面図である。
図28は、図1に例示したゴルフクラブヘッドのフェース部の正面図である。
図29は、図28のフェース部の背面図である。
図30は、図28のフェース部の溝の一例の断面図である。
図31は、図28のフェース部の溝の別の例の断面図である。
図32は、図28のフェース部の溝の更に別の例の断面図である。
図33は、図28のフェース部の溝の更に別の例の断面図である。
図34は、図1に例示したゴルフクラブヘッドのフェース部の別の例の背面図である。
図35は、図1に例示したゴルフクラブヘッドのフェース部の更に別の例の背面図である。
図36は、図1に例示したゴルフクラブヘッドのフェース部の更に別の例の背面図である。
図37は、図1に例示したゴルフクラブヘッドの断面図である。
図38は、本明細書に例示したゴルフクラブヘッドを製造する別の方法を示す図である。
図39は、本明細書に例示したゴルフクラブヘッドを製造する更に別の方法を示す図である。
図40は、本明細書に記載の器具、方法及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの背面図である。
図41は、図40のゴルフクラブヘッドの背面図である。
説明の簡素化及び明確化のために、図面は構造を一般的な方法で示し、周知の機能及び技術の説明及び詳細は本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために省略される。また、図面中の要素は一定の縮尺で描かれないことがある。例えば、図面中の一部の要素の寸法は、本開示の実施例の理解の改善を助けるために他の要素に対して誇張され得る。
一般に、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法が本明細書に記載される。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図1−14の例では、ゴルフクラブヘッド100は、ボディ部110(図14)と、概して第1セットのウェイト部120(例えば、図示のウェイト部121、122、123、及び124)及び第2セットのウェイト部130(例えば、図示のウェイト部131、132、133、134、135、136、及び137)として示される、2以上のウェイト部を含んでもよい。ボディ部110は、トウ部140、ヒール部150、フロント部160、バック部170、トップ部180、及びソール部190を含んでもよい。ボディ部110は、第1の材料で作製され得る一方で、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、第2の材料で作製され得る。第1及び第2の材料は、類似の材料でもよく、異なる材料でもよい。例えば、ボディ部110は、部分的に又は完全に、鋼系材料(例えば、17−4PHステンレス鋼、Nitronic(登録商標)50ステンレス鋼、マレージング鋼又は他のタイプのステンレス鋼)、チタン系材料、アルミニウム系材料(例えば、高強度アルミニウム合金又は高強度合金で被覆された複合アルミニウム合金)、それらの任意の組み合わせ、及び/又は他の適切なタイプの材料で作製されてもよい。第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、部分的に又は完全に、タングステン系材料のような高密度材料又は他の適切なタイプの材料で作製されてもよい。あるいは、ボディ部110及び/又は第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、部分的に又は完全に、非金属材料(例えば、複合材料、プラスチック、等)で作製されてもよい。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
ゴルフクラブヘッド100は、アイアン型ゴルフクラブヘッド(例えば、1番アイアン、2番アイアン、3番アイアン、4番アイアン、5番アイアン、6番アイアン、7番アイアン、8番アイアン、9番アイアン、等)でもよく、又はウェッジ型ゴルフクラブヘッド(例えば、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、44度(°)、48°、52°、56°、60°のようなn度ウェッジ、等)でもよい。図1−10は特定のタイプのクラブヘッドを示すが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバ型クラブヘッド、フェアウェイウッド型クラブヘッド、ハイブリッド型クラブヘッド、パター型クラブヘッド、等)に適用されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
トウ部140及びヒール部150は、ボディ部110の対向する両端部にあってもよい。ヒール部150は、ゴルフクラブを形成するシャフトの一方の端部で、グリップ(不図示)を持つシャフト(不図示)を受けるように構成されたホーゼル部155と、他方の端部にあるゴルフクラブヘッド100とを含んでもよい。
フロント部160は、フェース部162(例えば、打撃面)を含んでもよい。フェース部162は、フロント面164及びバック面166を含んでもよい。フロント面164は、トウ部140とヒール部150の間に延びる1以上の溝(grooves)168を含んでもよい。図では特定の数の溝を示すが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、より多い又は少ない溝を含んでもよい。フェース部162は、ゴルフボール(不図示)に衝撃を与えるために使用されてもよい。フェース部162は、ボディ部110と一体的な部分であってもよい。あるいは、フェース部162は、種々の製造方法及び/又は工程(例えば、接着剤などのボンディング工程、レーザ溶接などの溶接工程、ろう付け工程、半田付け工程、定着工程、機械的なロック又は接続方法、それらの任意の組み合わせ、又は他の適切なタイプの製造方法及び/又は工程)を介してボディ部110に結合される別の部品又は挿入物でもよい。フェース部162は、ゴルフクラブヘッド100のロフト角を画定するロフト面と関連付けられてもよい。ロフト角は、ゴルフクラブのタイプ(例えば、ロングアイアン、ミドルアイアン、ショートアイアン、ウェッジ、等)によって異なってもよい。一例では、ロフト角は、5度から75度の間としてもよい。別の例では、ロフト角は20度から60度の間としてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図14に示すように、バック部170は、概して第1セットの外部ウェイトポート1420(例えば、図示のウェイトポート1421、1422、1423、及び1424)及び第2セットの外部ウェイトポート1430(例えば、図示のウェイトポート1431、1432、1433、1434、1435、1436、及び1437)として示される、バック部170の周囲に沿った1以上の外部ウェイトポートを有するバックウォール部1410を含んでもよい。各外部ウェイトポートは、ポート直径と関連付けられてもよい。一例では、ポート直径は、約0.25インチ(6.35ミリメートル)であってもよい。第1セットの外部ウェイトポート1420のうちのいずれか2つの隣接する外部ウェイトポートは、ポート直径よりも小さい距離で分離されてもよい。同様に、第2セットの外部ウェイトポート1430のうちのいずれか2つの隣接する外部ポートは、ポート直径よりも小さい距離で分離されてもよい。第1及び第2セットの外部ウェイトポート1420、1430は、1以上のウェイト部を受けるように構成された外部ウェイトポートであってもよい。具体的には、第1セット120の各ウェイト部(例えば、図示のウェイト部121、122、123、及び124)は、バック部170のトウ部140及び/又はトップ部180にある又はその近傍にあるウェイトポートに配置されてもよい。例えば、ウェイト部121は、部分的に又は完全にウェイトポート1421に配置されてもよい。別の例では、ウェイト部122は、トップ部180とトウ部140の間の推移領域(例えば、トップ・アンド・トウ推移領域)にあるウェイトポート1422に配置されてもよい。第2セット130の各ウェイト部(例えば、図示のウェイト部131、132、133、134、135、136、及び137)は、バック部170のトウ部140及び/又はソール部190にある又はその近傍にあるウェイトポートに配置されてもよい。例えば、ウェイト部135は、部分的に又は完全にウェイトポート1435に配置されてもよい。別の例では、ウェイト部136は、ソール部190とトウ部140の間の推移領域(例えば、ソール・アンド・トウ推移領域)にあるウェイトポート1436に配置されてもよい。以下に詳細に説明するように、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、種々の製造方法及び/又は工程(例えば、ボンディング工程、溶接工程、ろう付け工程、機械的なロック方法、それらの任意の組み合わせ、又は他の適切なタイプの製造方法及び/又は工程)でボディ部110のバック部170に結合されてもよい。
あるいは、ゴルフクラブヘッド100は、(i)第1セットのウェイト部120を含まなくてもよく、(ii)第2セットのウェイト部130を含まなくてもよく、又は(iii)第1及び第2セットのウェイト部120、130の両方を含まなくてもよい。具体的には、ボディ部110のバック部170は、トップ部170及び/又はソール部190にあるウェイトポートを含まなくてもよく、その近傍にあるウェイトポートを含まなくてもよい。例えば、第1セットのウェイト部120の質量(例えば、3グラム)及び/又は第2セットのウェイト部130の質量(例えば、16.8グラム)は、別々のウェイト部(複数可)の代わりにボディ部110と一体的な部品(複数可)であってもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、類似又は異なる物理的特性(例えば、色、形状、サイズ、密度、質量、体積、等)を有してもよい。その結果、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、ゴルフクラブヘッド100の装飾的なデザインに寄与し得る。図11に図示した例では、第1及び第2セットのウェイト部120、130のウェイト部の各々は、それぞれ、円筒形(例えば、円形の断面)を有してもよい。あるいは、第1セット120のウェイト部の各々は、第1の形状(例えば、円筒形)であり得る一方で、第2セット130のウェイト部の各々は、第2の形状(例えば、立方体形)であり得る。別の例では、第1セットのウェイト部120は、異なる形状の2以上のウェイト部を含んでもよい(例えば、ウェイト部121は第1の形状であり得る一方で、ウェイト部122は第1の形状とは異なる第2の形状であり得る)。同様に、第2セットのウェイト部130も、異なる形状の2以上のウェイト部を含んでもよい(例えば、ウェイト部131は第1の形状であり得る一方で、ウェイト部132は第1の形状とは異なる第2の形状であり得る)。上記の例は特定の形状を持つウェイト部を記載しているが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、他の適切な形状(例えば、球体、立方体、円錐、円柱、角錐、立方体状、角柱、錐台、又は他の適切な幾何学的形状、の一部又は全部)のウェイト部を含んでもよい。上記の例及び図は、ウェイト部のセットとして複数のウェイト部を示しているが、第1及び第2セットのウェイト部120、130の各セットは、それぞれ、単一のウェイト部であってもよい。一例では、第1セットのウェイト部120は、4つの別々のウェイト部の系列ではなく単一のウェイト部であってもよい。別の例では、第2セットのウェイト部130は、7つの別々のウェイト部の系列ではなく単一のウェイト部であってもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図12及び13を参照すると、例えば、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、バック部170のウェイトポート(概して図14に1420及び1430として示される)に構成されたネジ山にそれぞれ係合する、概して1210及び1310として示されるネジ山を含み、該ウェイトポートに固定されてもよい。例えば、第1及び第2セットのウェイト部120、130のウェイト部の各々は、それぞれ、ネジであってもよい。第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、工具有り又は無しで、バック部110から容易に取り外し可能でなくともよい。あるいは、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、第1及び第2セット120、130の1以上のウェイト部を相対的に重い又は軽いウェイト部にそれぞれ付け替えることができるように、(例えば、工具有りで)容易に取り外し可能であってもよい。別の例では、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、第1及び第2セットのウェイト部120、130をそれぞれ容易に取り外しできないように、エポキシ樹脂又は接着剤でバック部170のウェイトポートに固定されてもよい。更に別の例では、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、第1及び第2セットのウェイト部120、130をそれぞれ容易に取り外しできないように、エポキシ樹脂及び接着剤の両方でバック部170のウェイトポートに固定されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
上述したように、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、幾つかの物理的特性が類似してもよいが、他の物理的特性は異なってもよい。図11−13に示すように、例えば、第1及び第2セット120、130のウェイト部の各々は、それぞれ、約0.25インチ(6.35ミリメートル)の直径1110を有してもよいが、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、高さが異なってもよい。具体的には、第1セット120のウェイト部の各々は、第1高さ1220(図12)と関連付けられてもよく、第2セット130のウェイト部の各々は、第2高さ1320(図13)と関連付けられてもよい。第1高さ1220は、第2高さ1320より相対的に小さくてもよい。一例では、第1高さ1220は、約0.125インチ(3.175ミリメートル)であり得る一方で、第2高さ1320は、約0.3インチ(7.62ミリメートル)であり得る。別の例では、第1高さ1220は、約0.16インチ(4.064ミリメートル)であり得る一方で、第2高さ1320は、約0.4インチ(10.16ミリメートル)であり得る。あるいは、第1高さ1220は、第2高さ1320以上であってもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
ゴルフクラブヘッド100のための最適な周囲の重み付けを提供するために、第1セットのウェイト部120(例えば、ウェイト部121、122、123、及び124)は、ホーゼル155の重さと釣り合うように構成されてもよい。第2セットのウェイト部130(例えば、ウェイト部131、132、133、134、135、136、及び137)は、最適な位置にゴルフクラブヘッド100の重心が置かれるように構成されてもよい。図7−9に戻り、例えば、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、フェース部162のバック面166から離れて配置されてもよい(例えば、互いに直接結合されない)。すなわち、第1及び第2セットのウェイト部120、130のそれぞれと、バック面166は、ボディ部110の内部キャビティ700によって部分的に又は完全に分離されてもよい。図14に示すように、例えば、第1及び第2セットの外部ウェイトポート1420、1430の各外部ウェイトポートは、開口部(例えば、概して720及び730として示される)及びポートウォール(例えば、概して725及び735として示される)を含んでもよい。ポートウォール725及び735は、バックウォール部1410と一体的な部分(例えば、バックウォール部1410の区間)であってもよい。開口部720及び730の各々は、それぞれ、ウェイト部121及び135のようなウェイト部を受けるように構成されてもよい。開口部720は、ウェイトポート1421の一方の端部に配置されもよく、ポートウォール725は、ウェイトポート1421の反対側の端部又はその近傍に配置されてもよい。同様に、開口部730は、ウェイトポート1435の一方の端部に配置されてもよく、ポートウォール735は、ウェイトポート1435の反対側の端部又はその近傍に配置されてもよい。ポートウォール725及び735は、フェース部162から分離されてもよい(例えば、内部キャビティ700で分離される)。その結果、第2セットのウェイト部130がバック面166から離れることで、第2セットのウェイト部130がバック面166に直接結合する場合よりも、ゴルフクラブヘッド100の重心(CG)をフェース部162から相対的に更に後方に離すことができ、グラウンド面(例えば、図10の1010として1つ示される)に向かって相対的に低くすることができる。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図面は特定の断面形状を持つウェイトポートを示しているが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、他の適切な断面形状を持つウェイトポートを含んでもよい。一例では、第1及び/又は第2セットのウェイトポート1420、1430のウェイトポートは、U字状の断面形状を有してもよい。別の例では、第1及び/又は第2セットのウェイトポート1420、1430のウェイトポートは、V字状の断面形状を有してもよい。第1セットのウェイト部120に関連する1以上のウェイトポートは、第2セットのウェイト部130に関連する1以上のウェイトポートとは異なる断面形状を有してもよい。例えば、ウェイトポート1421は、U字状の断面形状を有し得る一方で、ウェイトポート1435は、V字状の断面形状を有し得る。また、第1セットのウェイト部120に関連する2以上のウェイトポートは、異なる断面形状を有してもよい。同様に、第2セットのウェイト部130に関連する2以上のウェイトポートは、異なる断面形状を有してもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図10に戻って参照すると、例えば、ゴルフクラブヘッド100は、グラウンド面1010、水平中央平面1020、及びトップ面1030と関連付けられてもよい。具体的には、グラウンド面1010は、ゴルフクラブヘッド100がアドレスポジション(例えば、ゴルフクラブヘッド100がゴルフボールを打つために調整される)にあるときにゴルフクラブヘッド100のソール部190に接する面であってもよい。トップ面1030は、ゴルフクラブヘッドがアドレスポジションにあるときにゴルフクラブヘッド100のトップ部180に接する面であってもよい。グラウンド面1010及びトップ面1030は、それぞれ、互いに実質的に平行であってもよい。水平中央平面1020は、グラウンド面1010及びトップ面1030のそれぞれの間の垂直方向の中間であってもよい。
第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、質量が類似してもよい(例えば、第1及び第2セットのウェイト部120、130のウェイト部の全てが、それぞれ、略同じ重さがある)。あるいは、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、個々に質量が異なってもよく、セット全体として質量が異なってもよい。具体的には、第1セット120のウェイト部(例えば、図示の121、122、123、及び124)の各々は、第2セット130の任意のウェイト部(例えば、図示の131、132、133、134、135、136、及び137)よりも相対的に小さい質量であってもよい。例えば、第2セットのウェイト部130は、ゴルフクラブヘッド100の外部ウェイト部により全質量の50%以上を占めてもよい。その結果、ゴルフクラブヘッド100は、水平中央平面1020の下に配置された外部ウェイト部により全質量の少なくとも50%を有するように構成することができる。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
一例では、ゴルフクラブヘッド100は、ゴルフクラブのタイプ(例えば、4番アイアン対ロブウェッジ)に基づいて約220グラムから約330グラムの範囲の質量を有してもよい。ボディ部110は、それぞれ約20グラム(例えば、外部ウェイト部による全質量)の質量がある第1及び第2セットのウェイト部120、130を含んで、約200グラムから約310グラムの範囲の質量を有してもよい。第1セット120のウェイト部の各々は、約1グラム(1.0g)の質量を有し得る一方で、第2セット130のウェイト部の各々は、約2.4グラムの質量を有し得る。第1セットのウェイト部120の質量の合計は、約3グラムであり得る一方で、第2セットのウェイト部130の質量の合計は、約16.8グラムであり得る。第2セットのウェイト部130の全質量は、第1セットのウェイト部120の全質量と同じ程度の5倍以上の重さであってもよい(例えば、約3グラムの第1セットのウェイト部120の全質量に対して約16.8グラムの第2セットのウェイト部130の全質量)。ゴルフクラブヘッド100は、第1及び第2セットのウェイト部120、130のそれぞれによる19.8グラムの全質量を有してもよい(例えば、第1セットのウェイト部120による3グラムと第2セットのウェイト部130による16.8グラムの合計)。従って、第1セットのウェイト部120は、ゴルフクラブヘッド100の外部ウェイト部により全質量の約15%を占めることができる一方で、第2セットのウェイト部130は、ゴルフクラブヘッド100の外部ウェイト部により全質量の約85%を占めることができる。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
第1及び第2セットのウェイト部120、130をそれぞれボディ部110と結合(例えば、バック部170のウェイトポートに第1及び第2セットのウェイト部120、130を固定)することにより、ゴルフクラブヘッド100の重心(CG)の位置及び慣性モーメント(MOI)は最適化されてもよい。具体的には、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、ソール部190に向かってCGの位置を低くしてもよく、フェース部162から更に後方に離してもよい。更に、MOIは、CGを通って延びる垂直軸(例えば、グラウンド面1010に垂直)での測定値が高くなってもよい。MOIはまた、CGを通って延びる水平軸(例えば、ゴルフクラブヘッドのトウ部150及びヒール部160のそれぞれに向かって延在する)での測定値が高くなってもよい。その結果、クラブヘッド100は、第1及び第2セットのウェイト部120、130のそれぞれを除くゴルフクラブヘッドよりも、相対的に高い打ち上げ角と相対的に低いスピン量を提供することができる。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
あるいは、同じセット内の2以上のウェイト部は、異なる質量であってもよい。一例では、第1セット120のウェイト部121は、第1セット120のウェイト部122よりも相対的に少ない質量であってもよい。別の例では、第2セット130のウェイト部131は、第2セット130のウェイト部135よりも相対的に少ない質量であってもよい。トップ・アンド・トウ推移領域及び/又はソール・アンド・トウ推移領域に相対的に大きな質量があることで、より多くの重量を、重心(CG)を通る垂直軸の慣性モーメント(MOI)が増加するようにゴルフクラブヘッド100のCGから分散させることができる。
図では別々の個々のパーツとしてウェイト部を示すが、第1及び第2セットのウェイト部120、130の各セットは、それぞれ、単一のウェイト部であってもよい。一例では、第1セット120の全てのウェイト部(例えば、図示の121、122、123、及び124)は、単一のウェイト部(例えば、第1のウェイト部)に結合されてもよい。同様に、第2セット130の全てのウェイト部(例えば、131、132、133、134、135、136、及び137)も、単一のウェイト部(例えば、第2のウェイト部)に結合されてもよい。この例では、ゴルフクラブヘッド100は、2つのウェイト部だけを有してもよい。図では特定の数のウェイト部を示すが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、より多い又は少ない数のウェイト部を有してもよい。一例では、第1セットのウェイト部120は、図に示す3つの別々のウェイト部に代えて2つの別々のウェイト部を有してもよい。別の例では、第2セットのウェイト部130は、図に示す7つの別々のウェイト部に代えて5つの別々のウェイト部を有してもよい。上記に代えて、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、任意の別々のウェイト部を有しなくてもよい(例えば、ボディ部110は、ボディ部110と一体的な部分(複数可)として別々のウェイト部の質量を含むように製造してもよい)。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図7−9に戻って参照すると、例えば、ボディ部110は、フロント部160とバック部170の間に延在する内部キャビティ700を含む中空体であってもよい。更に、内部キャビティ700は、トップ部180とソール部190の間に延在してもよい。内部キャビティ700は、キャビティ高750(HC)と関連付けられてもよく、ボディ部110は、ボディ高850(HB)と関連付けられてもよい。キャビティ高750及びボディ高850は、トウ部140からヒール部150の間で変化し得るが、キャビティ高750は、ボディ高850の少なくとも50%であってもよい(HC>0.5*HB)。例えば、キャビティ高750は、ボディ高850の70−85%の間で変化してもよい。内部キャビティ700のキャビティ高750をボディ高850の50%より大きくすることで、ゴルフクラブ100は、ゴルフクラブ100がフェース部162を介してゴルフボールを打つときに、ボディ高の50%より小さいキャビティ高のゴルフクラブよりも、相対的により一貫した感触、音、及び/又は結果を生み出すことができる。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
一例では、内部キャビティ700は、無充填(例えば、空の空間)であってもよい。内部キャビティ700を含むボディ部100は、内部キャビティ700を含まないボディ部100よりも少ない約100グラムの重量であってもよい。あるいは、内部キャビティ700は、部分的に又は完全に、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)のような粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰する他の適切なタイプの材料で、充填されてもよい。例えば、内部キャビティ700の少なくとも50%は、ゴルフクラブヘッド100がフェース部162を介してゴルフボールを打つときに衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰する、TPE材料で充填されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図15に戻り、例えば、フェース部162は、第1厚さ1510(T1)、及び、第2厚さ1520(T2)を含んでもよい。第1厚さ1510は、溝168に隣接するフェース部162の区間の厚さであり得る一方で、第2厚さ1520は、溝168の下のフェース部162の区間の厚さであり得る。例えば、第1厚さ1510は、フロント面164とバック面166の間の最大距離であってもよい。第2厚さ1520は、溝162に基づいてもよい。具体的には、溝168は、溝深さ1525(Dgroove)を有してもよい。第2厚さ1520は、溝168の底面とバック面166との間の最大距離であってもよい。第2厚さ1520と溝深さ1525の合計は、第1厚さ1510と実質的に等しくてもよい(例えば、T2+Dgroove=T1)。従って、第2厚さ1520は、第1厚さ1510よりも小さくてもよい(例えば、T2<T1)。
ゴルフクラブヘッド100の重心を下げ及び/又は更に後方に移動するために、ゴルフクラブヘッド100のフロント部160の重量は、相対的に薄いフェース部162を使用することにより除去されてもよい。例えば、第1厚さ1510は、約0.075インチ(1.905ミリメートル)であってもよい(例えば、T1=0.075インチ)。バックウォール部1410のサポートを受けて内部キャビティ700を形成し、弾性ポリマー材料で内部キャビティ700の少なくとも一部を充填することで、フェース部162は、ゴルフクラブヘッド100の構造的完全性、音、及び/又は感触を劣化させずに相対的に薄く(例えば、T1<0.075インチ)することができる。一例では、第1厚さ1510は、0.060インチ(1.524センチメートル)以下であってもよい(例えば、T1≦0.060インチ)。別の例では、第1厚さ1510は、0.040インチ(1.016ミリメートル)以下であってもよい(例えば、T1≦0.040インチ)。フェース部162及び/又はボディ部110の形成に使用する材料(複数可)のタイプに基づいて、フェース部162は、0.030インチ(0.762ミリメートル)以下の第1厚さ1510(例えば、T1≦0.030インチ)より薄くされてもよい。溝深さ1525は、第2厚さ1520以上であってもよい(例えば、Dgroove≧T2)。一例では、溝深さ1525は、約0.020インチ(0.508ミリメートル)であってもよい(例えば、Dgroove=0.020インチ)。従って、第2厚さ1520は、約0.010インチ(0.254ミリメートル)であってもよい(例えば、T2=0.010インチ)。別の例では、溝深さ1525は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第2厚さ1520は、約0.015インチであってもよい(例えば、Dgroove=T2=0.015インチ)。あるいは、溝深さ1525は、第2厚さ1520より小さくてもよい(例えば、Dgroove<T2)。バックウォール部1410のサポートと内部キャビティ700に弾性ポリマー材料の充填が無いと、ゴルフクラブヘッドは、フェース部でのゴルフボールによる複数の衝撃に耐えられないかもしれない。本明細書に記載のゴルフクラブヘッド100とは対照的に、バックウォール部1410のサポートと内部キャビティ700に弾性ポリマー材料の充填が無いが相対的に薄いフェース部を有するゴルフクラブヘッド(例えば、キャビティバックゴルフクラブヘッド)は、ゴルフボールのインパクト時に不快な音(例えば、安っぽい音)及び/又は感触を生み出すかもしれない。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
ゴルフクラブヘッド100を形成する製造工程及び方法に基づいて、フェース部162は、フェース部162の周囲又はその近傍に追加の材料を含んでもよい。従って、フェース部162はまた、第3厚さ1530、及び面取り部1540を有してもよい。第3厚さ1530は、第1厚さ1510又は第2厚さ1520のいずれよりも大きくてもよい(例えば、T3>T1>T2)。具体的には、フェース部162は、溶接工程によってボディ部110に結合されてもよい。例えば、第1厚さ1510は、約0.030インチ(0.762ミリメートル)であってもよく、第2厚さ1520は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第3厚さ1530は、約0.050インチ(1.27ミリメートル)であってもよい。従って、面取り部1540は、フェース部162をボディ部110に溶接するときに、追加の材料の一部を収容することができる。
図16に示すように、例えば、フェース部162は、1以上の溝168の下に、概して1605で示される、補強区間を含んでもよい。一例では、フェース部162は、各溝の下に補強区間1605を含んでもよい。あるいは、フェース部162は、幾つかの溝(例えば、他の全ての溝)又はただ1つの溝の下に補強区間1605を含んでもよい。フェース部162は、第1厚さ1610、第2厚さ1620、第3厚さ1630、及び面取り部1640を含んでもよい。溝168は、溝深さ1625を有してもよい。補強区間168は、第2厚さ1620を画定してもよい。第1厚さ1610及び第2厚さ1620は、それぞれ、互いに実質的に等しくてもよい(例えば、T1=T2)。一例では、第1厚さ1610及び第2厚さ1620は、それぞれ、約0.030インチ(0.762ミリメートル)であってもよい(例えば、T1=T2=0.030インチ)。溝深さ1625は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第3厚さ1630は、約0.050インチ(1.27ミリメートル)であってもよい。溝168はまた、溝幅を有してもよい。補強区間1605の幅は、溝幅以上であってもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
あるいは、フェース部162は、トップ部180とソール部190で厚さが変化してもよく、及び/又はその間で厚さが変化してもよい。一例では、フェース部162は、トップ部180又はその近傍がソール部190又はその近傍よりも相対的に厚くてもよい(例えば、フェース部162の厚さは、トップ部180からソール部190に向かって徐々に減ってもよい)。別の例では、フェース部162は、ソール部190又はその近傍がトップ部180又はその近傍よりも相対的に厚くてもよい(例えば、フェース部162の厚さは、ソール部190からトップ部189に向かって徐々に減ってもよい)。更に別の例では、フェース部162は、トップ部180とソール部190の間がトップ部180及びソール部190又はその近傍よりも相対的に厚くてもよい(例えば、フェース部162の厚さは、ベル型の外形を有してもよい)。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
他のゴルフクラブヘッドのデザインと異なり、ボディ部110の内部キャビティ700と、ゴルフクラブヘッド100の周囲に沿った第1及び第2セットのウェイト部120、130のそれぞれの位置は、フェース部162から離れていくゴルフボールに相対的に高い打ち出し角と相対的に低いスピンレートをもたらすことができる。その結果、ゴルフボールは、遠くに移動することができる(すなわち、キャリー及びロール距離を含む総距離が大きくなる)。
図17は、本明細書に記載の例のゴルフクラブヘッドを製造する1つの方法を示す図である。図17の例では、プロセス1700は、概して第1及び第2セットのウェイト部120、130としてそれぞれ示される、2以上のウェイト部を供給することで開始してもよい(ブロック1710)。第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、タングステン系材料のような第1の材料で作製されてもよい。一例では、第1及び第2セットのウェイト部120、130は、それぞれ、タングステン合金ネジであってもよい。
プロセス1700は、フェース部162と、内部キャビティ700と、概して1420及び1430として示される、2以上の外部ウェイトポートを持つバック部170とを有するボディ部110を供給してもよい(ブロック1720)。ボディ部110は、第1の材料とは異なる、第2の材料で作製されてもよい。ボディ部110は、インベストメント鋳造工程、ビレット鍛造工程、プレス工程、コンピュータ数値制御(CNC)機械工程、ダイキャスト工程、それらの任意の組み合わせ、又は他の適切な製造工程を用いて製造されてもよい。一例では、ボディ部110は、鋳造工程を用いて17−4PHステンレス鋼で作製されてもよい。別の例では、ボディ部110は、鍛造工程を用いて他の適切なタイプのステンレス鋼(例えば、オハイオ州、ウエストチェスター、AKスチール社製のNitronic(登録商標)50ステンレス鋼)で製造されてもよい。ボディ部110の製造にNitronic(登録商標)50ステンレス鋼を用いることで、ゴルフクラブヘッド100は、他のタイプの鋼から作製されたゴルフクラブヘッドよりも相対的に頑丈に及び/又は耐腐食性をより高めることができる。ボディ部110の各ウェイトポートは、開口部及びポートウォールを含んでもよい。例えば、ウェイトポート1421は、互いに対向する両端部に設けた開口部720及びポートウォール725を含んでもよい。内部キャビティ700は、ウェイトポート1421のポートウォール725とフェース部162のバック面166を分離してもよい。同様に、ウェイトポート1835は、互いに対向する両端部に設けた開口部730及びポートウォール735を含んでもよい。内部キャビティ700は、ウェイトポート1435のポートウォール735とフェース部162のバック面166を分離してもよい。
プロセス1700は、第1及び第2セットのウェイト部120、130の各々を2以上の外部ウェイトポートの1つに結合されてもよい(ブロック1730)。一例では、プロセス1700は、外部ウェイトポート1421にウェイト部121を挿入して固定し、外部ウェイトポート1435にウェイト部135を挿入して固定してもよい。プロセス1700は、種々の製造方法及び/又は工程を用いて、ウェイトポート1421、1435などの外部ウェイトポートに、第1セット及び第2セットのウェイト部120、130のそれぞれを固定することができる(例えば、エポキシ樹脂、溶接、ろう付け、機械的なロック、それらの任意の組み合わせ、等)。
プロセス1700は、部分的に又は完全に、弾性ポリマー材料(例えば、Sorbothane(登録商標)材料)を内部キャビティ700に充填してもよい(ブロック1740)。一例では、内部キャビティ700の少なくとも50%は、弾性ポリマー材料を充填されてもよい。上記のように、弾性ポリマー材料は、ゴルフボールを打つゴルフクラブヘッド100に応じて衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰させることができる。あるいはまた、内部キャビティ700は、熱可塑性エラストマー材料及び/又は熱可塑性ポリウレタン材料を充填されてもよい。図18に示すように、例えば、ゴルフクラブヘッド100は、第1開口部1830及び第2開口部1835を持つ1以上のウェイトポート(例えば、図14に1431として示される)を含んでもよい。第2開口部1835は、内部キャビティ700にアクセスするために用いられてもよい。一例では、プロセス1700(図17)は、第1開口部1835から第2開口部1835を介して内部キャビティ700に弾性ポリマー材料を注入することで、内部キャビティ700に弾性ポリマー材料を充填してもよい。第1開口部1830及び第2開口部1835は、それぞれ、サイズ及び/又は形状が同じでもよく、異なってもよい。上記の例は第2開口部を持つ特定のウェイトポートを示して説明したが、ゴルフクラブヘッド100の他の任意のウェイトポートが第2開口部を含んでもよい(例えば、ウェイトポート720)。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図17に戻って参照すると、プロセス1700の例は、単に、ゴルフクラブヘッド100を製造する1つの方法の例を他の図と共に提供し、説明している。アクションの特定の順序を図17に示しているが、これらのアクションは、他の経時的な順番で実行されてもよい。例えば、図17に示す2以上のアクションは、連続して、同時に、又は一斉に実行されてもよい。一例では、ブロック1710、1720、1730、及び/又は1740は、同時に又は一斉に実行されてもよい。図17は特定の数のブロックを示すが、プロセスは、1以上のブロックを実行しなくてもよい。一例では、内部キャビティ700は、充填されなくてもよい(例えば、ブロック1740は実行されなくてもよい)。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
上記の例では、アイアン型又はウェッジ型ゴルフクラブヘッドを示したが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、他のタイプのゴルフクラブヘッドに適用されてもよい。図19−21を参照すると、例えば、ゴルフクラブヘッド1900は、ボディ部1910及びキャビティウォール部1920を含んでもよい。ゴルフクラブヘッド1900は、300立方センチメートル(cm3又はcc)以上のクラブヘッド体積を有してもよい。一例では、ゴルフクラブヘッド1900は、約460ccであってもよい。あるいは、ゴルフクラブヘッド1900は、300cc以下のクラブヘッド体積を有してもよい。例えば、ゴルフクラブヘッド1900は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有してもよい。ゴルフクラブヘッド1900のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)等のような運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド100のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。図19−21は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド型クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー型クラブヘッド、ハイブリッド型クラブヘッド、アイアン型クラブヘッド、パター型クラブヘッド、等)に適用されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
ボディ部1910は、トウ部1940、ヒール部1950、フロント部1960、リア部1970、トップ部1980(例えば、クラウン部)、及びボトム部1990(例えば、ソール部)を含んでもよい。ボディ部1910は、部分的に又は完全に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、鋼系材料、チタン系材料、他の任意の適切な材料、又はそれらの任意の組み合わせで作製された中空体であってもよい。別の例では、ボディ部1910は、部分的に又は完全に、セラミック材料などの非金属材料、複合材料、他の任意の適切な材料、又はそれらの任意の組み合わせで作製されてもよい。フロント部1960は、フェース部1962(例えば、打撃面)を含んでもよい。フェース部1962は、フロント面1964及びバック面1966を含んでもよい。フロント面1964は、概して図21に2110として示される、複数の溝を含んでもよい。
キャビティウォール部1920は、ボディ部1910内に第1の内部キャビティ2010及び第2の内部キャビティ2020を形成してもよい。例えば、キャビティウォール部1920は、部分的に又は完全に、アルミニウム系材料、鋼系材料、他の任意の適切な材料、又はそれらの任意の組み合わせで作製されてもよい。別の例では、キャビティウォール部1920は、セラミック材料などの非金属材料、複合材料、他の任意の適切な材料、又はそれらの任意の組み合わせで作製されてもよい。第1の内部キャビティ2010は、第1体積と関連し得る一方で、第2の内部キャビティ2020は、第2体積と関連し得る。一例では、第1体積は第2体積より小さくてもよい。更に、第1体積は、第2体積の50%以下であってもよい。
図20に示すように、例えば、キャビティウォール部1920は、フェース部1962のバック面1966から延在してもよい。一例では、キャビティウォール部1920は、バック面1966から1インチを超えて延在しなくてもよい。別の例では、キャビティウォール部1920は、バック面1966から2インチを超えて延在しなくてもよい。キャビティウォール部1920は、単一の湾曲した壁区間であってもよい。具体的には、キャビティウォール部1920は、バック面1966に対して楕円形の基部(例えば、図21)又は円形の基部を持つドーム状構造を形成するために、バック面1966(例えば、C字状)に対して凸となる弧状の形状を有してもよい。別の例では、キャビティウォール部1920は、ボディ部1910と共に円錐状構造又は円柱状構造を形成してもよい。あるいは、キャビティウォール部1920は、バック面1966に対して凹となる弧状の形状を有してもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
第1の内部キャビティ2010は、部分的に又は完全に、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)のような粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰する他の適切なタイプの材料で、充填されてもよい。弾性ポリマー材料は、フェース部1962のポートを介して射出成型工程を介して第1の内部キャビティ2010に注入されてもよい。例えば、第1の内部キャビティ2010の少なくとも50%は、ゴルフクラブヘッド100がフェース部162を介してゴルフボールを打つときに衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又は構造的サポートを提供する、TPE材料で充填されてもよい。第1の内部キャビティ2010を形成するキャビティウォール部1920のサポートと、弾性ポリマー材料による第1の内部キャビティ2010の少なくとも一部の充填とにより、フェース部1962は、ゴルフクラブヘッド1900の構造的完全性、音、及び/又は感触を低下させることなく、比較的薄くすることができる。一例では、フェース部1962は、0.075インチ(例えば、フロント面1964とバック面1966との間の距離)以下の厚さを有してもよい。別の例では、フェース部1962は、0.060インチ以下の厚さを有してもよい。更に別の例では、フェース部1962は、0.050インチ以下の厚さを有してもよい。更に、フェース部1962は、0.030インチ以下の厚さを有してもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
キャビティウォール部1920は、複数の区間を含んでもよい。図22−24に戻り、例えば、ゴルフクラブヘッド2200は、ボディ部2210及びキャビティウォール部2220を含んでもよい。ボディ部2210は、トウ部2240、ヒール部2250、フロント部2260、リア部2270、トップ部2280(例えば、クラウン部)、及びボトム部(例えば、ソール部)を含んでもよい。フロント部2260は、フロント面2264及びバック面2266を持つフェース部2262(例えば、打撃面)を含んでもよい。キャビティウォール部2220は、ボディ部2210内に第1の内部キャビティ2310及び第2の内部キャビティ2320を形成するバック面2266から延在してもよい。キャビティウォール部2220は、概して図23に2330、2340及び2350として示される、2以上の壁区間を含んでもよい。キャビティウォール部2220は、バック面2266に対して長方形の基部(例えば、図24)又は正方形の基部を持つ角錐台状構造を形成してもよい。あるいは、キャビティウォール部2220は、バック面2266に対して直方体状構造(例えば、長方形の基部を持つ)又は直方体状構造(例えば、正方形の基部を持つ)を形成してもよい。別の例では、キャビティウォール部2220は、バック面2266に対して正方形の基部の角錐状構造を形成してもよい。更に別の例では、キャビティウォール部2220は、バック面2266に対して三角形の基部の角錐状構造又は三角柱状構造を形成してもよい。第1の内部キャビティ2010(図19−21)と同様に、第1の内部キャビティ2310は、部分的に又は完全に、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、TPE材料、TPU材料、等)で充填されてもよい。弾性ポリマー材料は、フェース部2262のポートを介して射出成型工程を介して第1の内部キャビティ2310に注入されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図25、26に示すように、例えば、ゴルフクラブヘッド2500は、ボディ部2510及びキャビティウォール部2520を含んでもよい。ボディ部2510は、トウ部2540、ヒール部2550、フロント部2560、リア部2570、トップ部2580(例えば、クラウン部)、ボトム部2590(例えば、ソール部)を含んでもよい。フロント部2560は、不フロント面2564及びバック面2566を持つフェース部2562(例えば、打撃面)を含んでもよい。フェース部2562は、ゴルフクラブヘッド2500のロフト角を画定するロフト面2605と関連付けられてもよい。
キャビティウォール部2520は、単一の平坦な壁区間であってもよい。具体的には、キャビティウォール部2520は、トウ部2540とヒール部2550の間およびトップ部2580とボトム部2590の間に延在して、ボディ部2510内に第1の内部キャビティ2610及び第2の内部キャビティ2620を形成してもよい。キャビティウォール部2520は、ロフト面2605に対して平行又は実質的に平行であってもよい。あるいは図27に示すように、キャビティウォール部2720は、グラウンド面2730に対して垂直又は実質的に垂直であってもよい。第1の内部キャビティ2010(図19−21)及び2310(図22−24)と同様に、第1の内部キャビティ2610は、部分的に又は完全に、弾性ポリマー又はエラストマー材料で充填されてもよい。弾性ポリマー材料は、フェース部2562及び/又はボトム部2590のポートを介して射出成型工程を介して第1の内部キャビティ2610に注入されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
あるいは、キャビティウォール部2520は、キャビティウォール部2520とロフト角2630が互いに平行とならないように、ボトム部2590とトップ・アンド・フロント推移領域(すなわち、トップ部2580とフロント部2570の間の推移領域)に延在してもよい。別の例では、キャビティウォール部2520は、キャビティウォール部2520は、とロフト角2630が互いに平行にならないように、トップ部2580とボトム・アンド・フロント推移領域(すなわち、ボトム部2590とフロント部2570の間の推移領域)に延在してもよい。図25−27は、平坦又は実質的に平坦なキャビティウォール部2520及び2720を示すが、キャビティウォール部2520及び/又は2720は、フェース部2562に対して凹状又は凸状であってもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
上記の例は、内部キャビティの中空体部をキャビティウォール部で分割して2つの別個の内部キャビティを形成し、一方の内部キャビティに部分的に又は完全に弾性ポリマー材料を充填したが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、中空体部を2以上のキャビティウォール部で分割して3以上の内部キャビティを形成し、少なくとも2つの内部キャビティに部分的に又は完全に弾性ポリマー材料を充填してもよい。一例では、1つの内部キャビティは、部分的に又は完全にTPE材料で充填され得る一方で、他の内部キャビティは、部分的に又は完全にTPU材料され得る。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図1−14に戻って参照し、フェース部162は、内部キャビティ700(例えば、図7)の充填に使用される弾性ポリマー材料とフェース部162との間の接着力を改善し及び/又は剥離を緩和するように、非平滑なバック面を含んでもよい。研磨ブラスト工程(例えば、ビーズブラスト工程、サンドブラスト工程、他の適切なブラスト工程、又はそれらの任意の組み合わせ)及び/又はフライス(機械)加工などの様々な方法及び/又は工程を使用して、バック面166を非平滑にすることができる。例えば、バック面166は、0.5から250μインチ(0.012から6.3μm)の範囲の表面粗さ(Ra)を有してもよい。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図28−30に示すように、例えば、フェース部2800は、フロント面2810及びバック面2910を含んでもよい。フロント面2810は、概して2820として示される、フロント面2810を横切って長手方向に延びる(例えば、図1のトウ部140とヒール部150の間に延びる)、1以上の溝を含んでもよい。フロント面2810は、ゴルフボール(不図示)に衝撃を与えるために使用されてもよい。
バック面2910も、概して2920として示される、1以上の溝(channels)を含んでもよい。溝2920は、バック面2910を横切って長手方向に延びてもよい。溝2920は、互いに平行又は実質的に平行であってもよい。溝2920は、内部キャビティ700を充填するために使用される弾性ポリマー材料と係合し、フェース部2800と弾性ポリマー材料の間の機械的ロック機構として働くことができる。具体的には、溝3000は、開口部3010、ボトム区間3020、及び、概して3030及び3032として示される、2つのサイドウォールを含んでもよい。ボトム区間3020は、バック部2910に対して平行又は実質的に平行であってもよい。2つのサイドウォール3030及び3032は、近づいていくサイドウォールであってもよい(すなわち、サイドウォール3030及び3032は互いに非平行であってもよい)。ボトム区間3020とサイドウォール3030及び3032は、概して3040及び3042として示される、2つのアンダーカット部を形成してもよい。すなわち、開口部3010における幅3015は、ボトム区間3020における幅3025より小さくてもよい。溝3000の断面は、軸3050に対して対称であってもよい。図30は、平坦又は実質的に平坦なサイドウォールを示したが、2つのサイドウォール3030及び3032は、湾曲していてもよい(例えば、互いに対して凸状)。
図30に示したような平坦又は実質的に平坦なサイドウォールではなく、溝は他のタイプのサイドウォールを含んでもよい。図31に示すように、例えば、溝3100は、開口部3110、ボトム区間3120、及び、概して3130及び3132として示される、2つのサイドウォールを含んでもよい。ボトム区間3120は、バック面2910に対して平行又は実質的に平行であってもよい。2つのサイドウォール3130及び3132は、段差のあるサイドウォールであってもよい。ボトム区間3120とサイドウォール3130及び3132は、概して3140及び3142として示される、2つのアンダーカット部を形成してもよい。すなわち、開口部3110における幅3115は、ボトム区間3120における幅3125より小さくてもよい。溝3100の断面は、軸3150に対して対称であってもよい。
図30−31に示したように対称的ではなく、溝は非対称であってもよい。図32に示すように、別の例では、溝3200は、開口部3210、ボトム区間3220、及び、概して3230及び3232として示される、2つのサイドウォールを含んでもよい。ボトム区間3220は、バック面2910に対して平行又は実質的に平行であってもよい。ボトム区間3220とサイドウォール部3230は、アンダーカット部3240を形成してもよい。
図33を参照し、例えば、溝3300は、開口部3310、ボトム区間3320、及び、概して3330及び3332として示される、2つのサイドウォールを含んでもよい。ボトム区間3320は、バック面2910に対して平行又は実質的に平行でなくともよい。2つのサイドウォール3330及び3332は、互いに平行又は実質的に平行であり得るが、一方のサイドウォールは他方のサイドウォールより長くてもよい。ボトム区間3320とサイドウォール3332は、アンダーカット部3340を形成してもよい。
図34に示す例では、フェース部3400は、概して3420として示される、バック面3410を横切って短手方向に延びる(例えば、図1のトップ部180とソール部190の間に延びる)、1以上の溝を持つバック面3310を含んでもよい。図35に示す別の例では、フェース部3500は、概して3520として示される、バック面3510を横切って斜め方向に延びる、1以上の溝を持つバック面3510を含んでもよい。あるいは、フェース部は、フェース部のバック面を異なる方向に横切って延びる溝の組み合わせを含んでもよい(例えば、長手方向、短手方向、及び/又は斜め方向に延びる)。図36に戻り、更に別の例では、フェース部3600は、概して3620、3630、3640として示される、バック面3610を横切って異なる方向に延びる、1以上の溝を持つバック面3610を含んでもよい。具体的には、フェース部3600は、バック面3610を横切って長手方向に延びる複数の溝3620と、バック面3610を横切って短手方向に延びる複数の溝3630と、バック面3610を横切って斜め方向に延びる複数の溝3640を含んでもよい。
追加で又は代替的に、ゴルフクラブヘッド100は、ゴルフクラブヘッド(例えば、図7)の内部キャビティ700の重点に使用される弾性ポリマー材料とフェース部162との間の接着力を改善し及び/又は剥離を緩和するように、結合剤を含んでもよい。図37を参照し、例えば、ゴルフクラブヘッド100は、フェース部162、結合部3710、及び弾性ポリマー材料3720を含んでもよい。一例では、結合部3710は、ミシガン州、オーバーンヒルズ、Dow Chemical社製の材料であるMEGUM(商標)、ROBOND(商標)、及び/又はTHIXON(商標)のような、低粘度有機溶剤型の溶液及び/又はポリマーと他の反応性化学物質の分散液であってもよい。別の例では、結合部3710は、コネチカット州、ロッキーヒル、Henkel社製の材料であるLOCTITE(登録商標)であってもよい。結合部3710は、フェース部162に弾性ポリマー材料3720を結合するためにバック面166に適用されてもよい(例えば、バック面166と弾性ポリマー材料3720の間に延びる)。例えば、結合部3710は、内部キャビティ700が射出成型工程を介して弾性ポリマー材料3720で充填されるときに適用されてもよい。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図38は、本明細書に記載のゴルフクラブヘッド100又は任意のゴルフクラブヘッドの内部キャビティ700に、部分的に又は完全に弾性ポリマー材料又はエラストマー材料を充填する1つの方法を示す。プロセス3800は、ゴルフクラブヘッド100を特定の温度に加熱することで開始してもよい(ブロック3810)。一例では、ゴルフクラブヘッド100は、内部キャビティ700に注入される弾性ポリマー材料の気化温度などの要因に依存して、150℃から250℃の範囲の温度に加熱することができる。次いで、弾性ポリマー材料が特定の温度に加熱されてもよい(ブロック3820)。弾性ポリマー材料は、非発泡及び射出成型可能な熱可塑性エラストマー(TPE)材料であってもよい。したがって、弾性ポリマー材料は、内部キャビティ700に注入される前に液体又は流動状態になるように加熱されてもよい。弾性ポリマー材料が加熱される温度は、内部キャビティ700に部分的に又は完全に充填するために使用される弾性ポリマー材料のタイプに依存し得る。加熱された弾性ポリマー材料は、内部キャビティ700を部分的に又は完全に充填するように、内部キャビティ700に注入される(ブロック3830)。弾性ポリマー材料は、本明細書に記載の1以上のウェイトポート(例えば、図14に示される第1及び第2セットのウェイトポート1420、1430のそれぞれの1以上のウェイトポート)から内部キャビティ700に注入されてもよい。1以上のウェイトポートは、弾性ポリマー材料によって置換された内部キャビティ700の内部の空気が内部キャビティ700から排気されることを可能にしてもよい。一例では、ゴルフクラブヘッド100は、射出成型工程の間、図14に示すように水平に向けられてもよい。弾性ポリマー材料は、ウェイトポート1431及び1432から内部キャビティ700に注入されてもよい。ウェイトポート1421、1422及び/又は1423は、内部キャビティ700から置換された空気を排気するための通気孔として機能してもよい。したがって、射出成型工程中のゴルフクラブヘッド100の向きに関わらず、弾性ポリマー材料は、1以上の上側にあるウェイトポートを通気孔として機能させながら、1以上の下側にあるウェイトポートから内部キャビティ700に注入されてもよい。次いで、型(すなわち、ゴルフクラブヘッド100)は、弾性ポリマー材料が固体状態になってフェース部162のバック面166に接着するように、受動的(例えば、室温で)又は能動的に冷却されてもよい。弾性ポリマー材料は、フェース部162のバック面166に直接に接着されてもよい。あるいは、弾性ポリマー材料は、バック面166及び/又は本明細書に記載の結合剤(例えば、図37に示される結合部3710)の支援を受けて、フェース部162のバック面166に接着されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
上述したように、弾性ポリマー材料は、液体状態(すなわち、非発泡性)に加熱され、内部キャビティ700に射出成型された後に凝固されてもよい。低い弾性率を持つ弾性ポリマー材料は、フェース部162がゴルフボールに衝突するときのフェース部162に関する振動及びノイズの減衰を提供することができる。例えば、加熱されたときに発泡する弾性ポリマー材料は、振動及びノイズの減衰を提供することができる。しかしながら、このような発泡弾性ポリマー材料は、ゴルフボールの衝撃を吸収するときに弾性ポリマー材料の過度の撓み及び圧縮の可能性があるため、比較的薄いフェース部に構造的支持を提供するのに十分な剛性を有さないことがある。一例では、内部キャビティ700に射出成型された弾性ポリマー材料は、フェース部162に構造的支持を提供するように比較的高い弾性率を有してもよく、ゴルフボールを打つときにフェース部162が受ける衝撃力を吸収するように弾性的に撓んでもよい。したがって、比較的高い弾性率を有する非発泡及び射出成型可能な弾性ポリマー材料は、振動及びノイズの減衰を提供することに加えてフェース部162の構造的支持及び補強を提供するように、内部キャビティ700を部分的に又は完全に充填するために使用されてもよい。すなわち、非発泡及び射出成型可能な弾性ポリマー材料は、フェース部162のための構造的支持部であってもよい。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図39は、本明細書に記載の結合剤を内部キャビティ700に部分的に又は完全に弾性ポリマーを注入する前のゴルフクラブヘッドに適用する1つの方法を示す。図39の例では、プロセス3900は、フェース部162のバック面166に結合剤を噴射することで開始してもよい(ブロック3910)。結合剤は、結合剤の特性に応じて上記のようにゴルフクラブヘッドを加熱する前又は後にバック面166に噴射されてもよい。結合剤は、第1セットのウェイトポート1420及び/又は第2セットのウェイトポート1430の1以上を通じて噴射されてもよい。結合剤は、第1セットのウェイトポート1420及び第2セットのウェイトポート1430の幾つか又は全てを通じてバック面166に噴射されてもよい。例えば、ノズル又は針などの噴射器具は、器具の先端又は出口部がバック面166に近づくまで、各ウェイトポートに挿入されてもよい。その後、結合剤は、器具の出口部からバック面166に噴射されてもよい。更に、器具は、結合剤が器具の周囲のバック面166の領域に噴射されるように、内部キャビティ700の内部で移動、回転及び/又は旋回されてもよい。例えば、噴射器具の出口部は、バック面166の環状パターンに対応して結合剤が噴射されるように、ウェイトポートの内側を環状パターンで移動されてもよい。第1セットのウェイトポート1420及び第2セットのウェイトポート1430の各々は、バック面166に結合剤を噴射するのに使用されてもよい。しかしながら、第1セットのウェイトポート1420及び/又は第2セットのウェイトポート1430の全ての使用を必要としなくてもよい。例えば、全ての他の隣接するウェイトポートの使用は、バック面166全体に結合剤を噴射するのに十分であり得る。別の例では、ウェイトポート1421、1422、1431、1433及び1436は、バック面166に結合剤を噴射するのに使用されてもよい。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
プロセス3900はまた、バック面166に結合剤の略均一な被膜が提供されるように、バック面166に結合剤を噴射した後でバック面166に結合剤を広げること(ブロック3920)を含んでもよい。一例によれば、結合剤は、第1セットのウェイトポート1420及び第2セットのウェイトポート1430の1以上を通じて内部キャビティ700に空気を噴射することによって、バック面166に広げられてもよい。空気は、第1セットのウェイトポート1420及び第2セットのウェイトポート1430の1以上に空気ノズルを挿入することによって、内部キャビティ700及びバック面166に噴射されてもよい。一例によれば、空気ノズルは、バック面166における結合剤の均一な被膜又は略均一な被膜のために、結合剤に空気を均一に吹き付けてバック面166に結合剤が広がるように、バック面166から一定距離で回転、移動及び/又は旋回されてもよい。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
プロセス3900は、結合材を噴射してバック面166を均一又は略均一に被膜する単一のステップを含んでもよい。一例では、結合材は、微粒子又は小滴に変換(すなわち、霧化)されてバック面166にスプレーされることによって、バック面166に噴射されてもよい。したがって、バック面166は、1つのステップで、結合材で均一又は略均一に被膜されてもよい。結合材によるバック面166の略均一な被膜は、噴射工程又は製造工程に起因する僅かな非均一性を持つ被膜として定義されてもよい。しかしながら、そのような僅かな非均一性は、本明細書に記載の結合材でバック面166に充填材料を結合するのに影響を及ぼさない。例えば、バック面166への結合材のスプレーで、バック面166の結合材の他の領域よりも僅かに大きい厚さの被膜を有する結合材の重複領域が得られる。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
本明細書に記載したように、2以上のウェイト部は、単一のウェイト部として構成されてもよい。図40及び41の例では、ボディ部4010と、概して第1セットのウェイト部4020(例えば、図示のウェイト部4021、4022、4023、及び4024)及び第2セットのウェイト部4030として示される、2以上のウェイト部とを含んでもよい。ボディ部4010は、トウ部4040、ヒール部4050、フロント部(不図示)、バック部4070、トップ部4080、及びソール部4090を含んでもよい。フロント部は、ゴルフクラブヘッド100のフロント部160と多くの点で類似してもよい。したがって、ゴルフクラブヘッド4000のフロント部の詳細は提供されない。
ボディ部4010は、第1の材料で作製され得る一方で、第1セットのウェイト部4020及び第2セットのウェイト部4030は、第2の材料で作製され得る。第1及び第2の材料は、類似の材料でもよく、異なる材料でもよい。例えば、ボディ部4010は、部分的に又は完全に、鋼系材料(例えば、17−4PHステンレス鋼、Nitronic(登録商標)50ステンレス鋼、マレージング鋼又は他のタイプのステンレス鋼)、チタン系材料、アルミニウム系材料(例えば、高強度アルミニウム合金又は高強度合金で被覆された複合アルミニウム合金)、それらの任意の組み合わせ、及び/又は他の適切なタイプの材料で作製されてもよい。第1セットのウェイト部4020及び第2セットのウェイト部4030は、部分的に又は完全に、タングステン系材料のような高密度材料又は他の適切なタイプの材料で作製されてもよい。あるいは、ボディ部4010及び/又は第1セットのウェイト部4020及び第2セットのウェイト部4030は、部分的に又は完全に、非金属材料(例えば、複合材料、プラスチック、等)で作製されてもよい。器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
ゴルフクラブヘッド4000は、アイアン型ゴルフクラブヘッド(例えば、1番アイアン、2番アイアン、3番アイアン、4番アイアン、5番アイアン、6番アイアン、7番アイアン、8番アイアン、9番アイアン、等)でもよく、又はウェッジ型ゴルフクラブヘッド(例えば、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、44度(°)、48°、52°、56°、60°のようなn度ウェッジ、等)でもよい。図40及び41は特定のタイプのクラブヘッドを示すが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバ型クラブヘッド、フェアウェイウッド型クラブヘッド、ハイブリッド型クラブヘッド、パター型クラブヘッド、等)に適用されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
トウ部4040及びヒール部4050は、ボディ部4010の対向する両端部にあってもよい。ヒール部4050は、ゴルフクラブを形成するシャフトの一方の端部で、グリップ(不図示)を持つシャフト(不図示)を受けるように構成されたホーゼル部4055と、他方の端部にあるゴルフクラブヘッド4000とを含んでもよい。
バック部4070は、概して第1セットの外部ウェイトポート4120(例えば、図示のウェイトポート4121、4122、4123、及び4124)及び第2セットの外部ウェイトポート4130として示される、バック部4070の周囲に沿った1以上の外部ウェイトポートを有するバックウォール部4110を含んでもよい。第1セットのウェイトポート4120の各外部ウェイトポートは、ポート直径と関連付けられてもよい。一例では、ポート直径は、約0.25インチ(6.35ミリメートル)であってもよい。第1セットの外部ウェイトポート4120のうちのいずれか2つの隣接する外部ウェイトポートは、ポート直径よりも小さい距離で分離されてもよい。第1セットの外部ウェイトポート4120及び第2セットの外部ウェイトポート4130は、1以上のウェイト部を受けるように構成された外部ウェイトポートであってもよい。第1セットのウェイト部4020の各ウェイト部(例えば、図示のウェイト部4021、4022、4023、及び4024)は、トップ部4080のトウ部4040及び/又はバック部4070にある又はその近傍にあるウェイトポート(例えば、図示のウェイトポート4121、4122、4123、及び4124)に配置されてもよい。例えば、ウェイト部4021は、部分的に又は完全にウェイトポート4121に配置されてもよい。別の例では、ウェイト部4022は、トップ部4080とトウ部4040の間の推移領域(例えば、トップ・アンド・トウ推移領域)にあるウェイトポート4122に配置されてもよい。
第2セットのウェイトポート4130は、トウ部4040又はトウ部4040の近傍の位置からソール部4090又はソール部4090の近傍の位置、及び、トウ部4040とソール部4090の間の推移領域を通って延びる凹部であってもよい。したがって、図40に示すように、第2のウェイトポート4130は、L字型の凹部に似ていてもよい。第2のウェイト部4030は、第2のウェイトポート4130の形状に似ていてもよく、第2のウェイトポート4130に配置されるよう構成されてもよい。第2のウェイト部4030は、部分的に又は完全にウェイトポート4130に配置されてもよい。第2のウェイト部4030は、楕円形、貼付系、三角形、又は任意の幾何学的又は非幾何学的な形状のような任意の形状を有してもよい。第2のウェイトポート4130は、第2のウェイト部4030と類似の形状でもよい。しかしながら、第2のウェイトポート4130に挿入される第2のウェイト部4030の一部は、ウェイトポート4130と類似の形状を有してもよい。本明細書に詳細に記載したように、ウェイト部4020及び第2のウェイト部4030を含む、本明細書に記載の任意のウェイト部は、種々の製造方法及び/又は工程(例えば、ボンディング工程、溶接工程、ろう付け工程、機械的なロック方法、それらの任意の組み合わせ、又は他の適切なタイプの製造方法及び/又は工程)でボディ部4010のバック部4070に結合されてもよい。
第1セットのウェイト部4020のウェイト部は、類似又は異なる物理的特性(例えば、色、形状、サイズ、密度、質量、体積、等)を有してもよい。図41に図示した例では、第1セットのウェイト部4020のウェイト部の各々は、円筒形(例えば、円形の断面)を有してもよい。あるいは、第1セット4020のウェイト部の各々は、異なる形状であってもよい。上記の例は特定の形状を持つウェイト部を記載しているが、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、他の適切な形状(例えば、球体、立方体、円錐、円柱、角錐、立方体状、角柱、錐台、又は他の適切な幾何学的形状、の一部又は全部)のウェイト部を含んでもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、種々の実施形態で実現することができ、これらの実施形態の幾つかの前述した説明は、必ずしも全ての可能な実施形態の完全な説明を表すものではない。代わりに、図面の説明、及び図面自体は、少なくとも1つの実施例を開示し、及び代替の実施形態を開示してもよい。更に、「及び」と「又は」の用語は、論理積及び論理和の意味の両方を有してもよい。
ゴルフのルールが時々変更されるように(例えば、ゴルフ標準団体及び/又は全米ゴルフ協会(USGA)、全英ゴルフ協会(R&A)、等のような運営組織によって、新しい規則が採択されてもよく又は古い規則が変更されてもよい)、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、任意の特定の時点のゴルフのルールに適合しても適合しなくてもよい。従って、本明細書に記載の器具、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、適合又は不適合のゴルフ用品として宣伝され、売りに出され、及び/又は販売されてもよい。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
器具、方法、及び製造物の特定の例を本明細書で説明したが、本開示の対象領域はこれに限定されない。これに対し、本開示は、添付の特許請求の範囲又は均等論のスコープ内に公正に入る全ての器具、方法、及び製造物をカバーする。