JP6432987B2 - 軟弱地盤の改良方法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は、施工時に発生する間隙水圧を制御した軟弱地盤の改良方法に関するものである。
軟弱地盤の液状化対策として、中空管を圧入して砂材料を地中に供給しながら締固め砂杭を造成し周辺地盤を締固めるサンドコンパクションパイル工法(以下、単に「SCP工法」とも言う。)が知られている。SCP工法で締固めた砂杭を軟弱地盤中に所定の間隔で多数造成すると、周辺地盤のN値が大きくなり、軟弱地盤の液状化に対する抵抗性が増大する。
SCP工法においては、予め現場データをもとに、打設砂杭の置換率(改良率)で改良効果を予測する設計を行う。この際、施工の対象となる軟弱地盤に、隣接する等ピッチ間隔の3本又は4本の造成予定の砂杭で区画される小区画を多数形成する。すなわち、軟弱地盤に対して、砂杭は等間隔で多数形成することになる。このように、設計段階において砂杭間隔(パイル間隔)が決定されるが、現場によっては締固め砂杭による地盤変位が既設構造物に影響するため、SCP工法の適用を断念することがある。従って、砂杭間隔を従来設計の砂杭間隔より大きくとっても、目標とするN値が得られるSCP工法が開発されれば、周辺に与える地盤変位を抑制でき、SCP工法の適用範囲が広まる。
特開2003−147756号公報
従来、特開2003−147756号公報などSCP工法に関する改良技術が種々提案されているものの、従来設計の施工で得られるN値はせいぜい30〜40程度であり、N値が50を超える技術は未だ知られていない。
従って、本発明の目的は、効率的な改良効果が得られる軟弱地盤の改良方法を提供することにある。
このような状況下、本発明者らは、SCP工法について鋭意検討を行ったところ、従来設計の砂杭間隔で得られるN値が極めて高いものが、その検討の中で得られた。この原因を究明するため、N値が高い地盤についてあらゆる観点から検討したところ、以下の点が判明した。
(1)N値が高い地盤は、造成工程の最大過剰間隙水圧が従来のSCP工法の造成工程(N値が通常値)の最大過剰間隙水圧と比較して小さいこと。
(2)従来のSCP工法においては、貫入工程と造成工程のそれぞれの工程における砂杭間地盤(周辺地盤)の最大過剰間隙水圧には着目されていなかった。
(3)そして、更に効率的な改良効果を得るためには、造成工程における測定点の最大過剰間隙水圧(P2)が、貫入工程における測定点の最大過剰間隙水圧(P1)より小となるように、貫入工程と造成工程を行えばよいこと。
すなわち、本発明は、中空管を所定の深度まで貫入する貫入工程と、
該貫入工程後、中空管を適宜の長さ引き抜き、該引き抜き跡に中空管内の砂杭材料を排出する引き抜きと、中空管の打ち戻しを順次、地表に至るまで繰り返す造成工程とを行い軟弱地盤中に複数の締固め砂杭を打設する工法において、
打設しようとする砂杭の近くに測定点を定め、造成工程における該測定点の最大過剰間隙水圧(P2)が、貫入工程における該測定点の最大過剰間隙水圧(P1)より小となるように、貫入工程と造成工程を行うことを特徴とする軟弱地盤の改良方法を提供するものである。
また、本発明は、最大過剰間隙水圧(P1)及び(P2)は、該測定点に埋設された間隙水圧計により測定されるものであることを特徴とする前記軟弱地盤の改良方法を提供するものである。
また、本発明は、該測定点は、測定対象となる砂杭より10m以内にあることを特徴とする前記軟弱地盤の改良方法を提供するものである。
また、本発明は、複数本(n本)の砂杭の打設において、n個の平均最大過剰間隙水圧(P2)が、n個の平均最大過剰間隙水圧(P1)より小であることを特徴とする前記軟弱地盤の改良方法を提供するものである。
本発明によれば、貫入工程に比べて造成工程の最大過剰間隙水圧が小であるため、測定点(以下、「周辺地盤」とも言う。)において、締固めに寄与する応力が伝わり易く、密度上昇につながったものである。本発明によれば、周辺地盤のN値は50を超える高い改良効果が得られた。従来のSCP工法では、改良率が20%と高いものでも、N値はせいぜい30〜40程度であり、顕著な改良効果であった。このため、従来より広いパイル間隔で施工しても従来と同等の改良効果が得られる。また、パイル間隔を大きく採れるため、周辺に与える地盤変位を抑制することができ、従来施工が困難であった場所でも施工が可能となる。また、従来と同等のパイル間隔で施工した場合、より高い改良効果が得られるため、改良の要求が厳しい条件においても対応が可能となる。
本発明の改良方法における改良区画の一例を示す平面図である。 本発明の改良方法における改良区画の一部の断面を示す簡略図である。 本発明の改良方法における貫入工程と造成工程を説明する図である。 本発明の改良方法における改良区画の一例を示す他の平面図である。 実施例1の深度-N値を示す図である。 実施例2の深度-N値を示す図である。 実施例3の深度-N値を示す図である。
次に、本発明の実施の形態における軟弱地盤の改良方法について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、軟弱地盤10に対して、正四角形a、c、i、gで形成される改良予定区域Xに、等ピッチpで砂杭1を9本打設しようとするものである。
先ず、締固め砂杭打設工法を実施するに当たり、事前に間隙水圧計2を地中に設置する。間隙水圧計2は、打設しようとする砂杭1の近傍の測定点4に設置される。測定点4は、測定対象となる砂杭から約10m以内に決定される。本例における測定点4は、打設位置a〜iの9箇所に砂杭を打設する場合、打設位置e、f、h及びiで形成される四角形の中心である。図1中、砂杭間距離(p)は2.0mである。このため、一番遠い打設位置aからは4.2mであり、一番近い打設位置e、f、h、iからは、1.4mである。測定点は、測定対象砂杭から約10m以内であって、且つ概ね適宜定めるような地点で良い。適宜定めるような地点でよい理由は、測定する最大過剰間隙水圧が、1本の砂杭打設における貫入工程時の値と造成工程時の値だからである。
間隙水圧計2は、公知のものが使用でき、公知の設置方法及び測定方法で設置及び計測すればよい。すなわち、間隙水圧計2の設置方法の一例としては、次の通りである。測定点4において、設置深度の1m手前までボーリングを行う。設置深度は砂杭長の中間点近傍又は中間点よりやや深い部分がよい。地表で間隙水圧計を収録器に接続し、初期値を収録する。次いで、間隙水圧計をロッドの先端に固定し、孔底まで静かに降ろす。測定深度まで、衝撃を与えないように静かに圧入する。ロッドと間隙水圧計を切り離し、孔内をモルタルでグラウトする。押し込み後の時間経過に伴う間隙水圧の低下を測定する。測定は平衡状態まで継続する。この状態で計測準備は完了する。以降、間隙水圧計2は、砂杭の貫入工程及び造成工程のそれぞれにおける過剰間隙水圧をほぼリアルタイムで測定する。
間隙水圧計2の設置が終了したら、締固め砂杭の打設を行う。先ず、中空管11を所定の深度まで貫入する貫入工程(I)を行う(図3(a)〜(c))。具体的には、中空管11を所定の位置(例えば、図1中の符号aの位置)に据え、一定量の砂杭材料が投入される。次いで、中空管を回転させながら地中に所定の深度貫入する。従って、貫入工程の開始は、図3(a)に示すように、中空管11が地面に押し込まれたスタート時であり、貫入工程の終了は、図3(c)に示すように、中空管11が所定の深さD(最下位置)に到達した時である。砂杭材料としては、砂、砕石などが挙げられる。
貫入工程において間隙水圧計で得られる測定値は、貫入工程における過剰間隙水圧である。過剰間隙水圧とは、砂杭の貫入又は造成中、測定点に設置した水圧計(間隙水の水圧)が打設圧力を受けて反応する静水圧以上の水圧(経時変化)であり、最大過剰間隙水圧とは、過剰間隙水圧の中、最大ピークの値である。すなわち、貫入工程において、間隙水圧計から最大過剰間隙水圧(P1)を読み取る。
貫入工程後、中空管11を適宜の長さ(図3中、符号l)引き抜き、該引き抜き跡に中空管内の砂杭材料を排出する引き抜きと、中空管11の打ち戻し(図3中、打ち戻し長さは符号l)を順次、地表に至るまで繰り返し、締固め砂杭1を造成する。引き抜き工程は、図3中、(c)〜(d)の工程(符号II)であり、図3の符号IIは、最初の引き抜きである。打ち戻し工程は、図3中、(d)〜(e)の工程(符号II)であり、図3の符号IIは、最初の打ち戻しである。図3中、符号IIは、引き抜きと打ち戻しを1サイクルとして、2サイクル以降の工程である。造成工程において間隙水圧計で得られる測定値は、造成工程における過剰間隙水圧であり、この過剰間隙水圧の中、最大ピークの値である最大過剰間隙水圧(P2)を読み取る。
本発明において、最大過剰間隙水圧(P2)が、最大過剰間隙水圧(P1)より小となるように、貫入工程と造成工程を行う。このような(P1)>(P2)となる貫入工程と造成工程は、貫入工程より造成工程を緩やかな打設条件で行うことで得られやすくなる。このような貫入工程と造成工程としては、例えば、引き抜きと打ち戻しを1サイクルとする繰り返しサイクル数を、従来のSCP工法の標準的条件におけるサイクル数よりも増加させて、造成工程を行うのがよい(以下、「サイクル数増加方法」とも言う。)。また、1本の砂杭の打設において、造成工程に要する時間(T2)が、貫入工程に要する時間(T1)より3×(T1)時間以上、好ましくは4×(T1)時間以上、10×(T1)時間以下となるように行うのがよい。
サイクル数増加方法における具体的なサイクル数は、砂杭長や打ち戻し長により異なるため、一概には言えないが、10mの砂杭長で、70サイクル以上、特に100サイクル以上、200サイクル以下が好ましく、16mの砂杭長で、128サイクル以上、特に160サイクル以上、320サイクル以下が好ましい。従来のSCP工法は、16mの砂杭長で、80サイクルで造成するのが一般的である。すなわち、造成工程においては、(P1)>(P2)となるように監視しながら上記のように造成工程を緩やかな打設条件で行うが、造成工程中、(P1)>(P2)の条件とならない場合、次の砂杭の打設の際、更にサイクル数を増加させる等の方法を採ればよい。
貫入工程と造成工程を上記の条件で施工すれば、造成工程において、測定点では貫入工程に比べて締固めに寄与する応力が伝わり易くなり、密度上昇につながったものである。従来のSCP工法によれば、造成工程の最大過剰間隙水圧は貫入工程の最大過剰間隙水圧と同じか又は大である。従って、造成工程の最大過剰間隙水圧を貫入工程の最大過剰間隙水圧より小となるように貫入工程と造成工程を行う方法は新規な工法である。
本実施の形態例において、測定点は、図1の打設位置e、f、h及びiで形成される四角形の中心に限定されず、例えば図1中、位置gと位置hの外側である符号4aで示す位置であってもよい。また、測定点は、図4に示すように、隣接する3本の造成予定の砂杭又は造成砂杭で区画される領域の場合、符号i、f及びjで形成される三角形の中心4bであってもよく、符号f、g及びjで形成される三角形の中心4cであってもよい。また、例えば図4中、位置hと位置iの外側である符号4d、位置iと位置jの外側である符号4eで示す位置であってもよい。
本発明において、n(nは整数)個の砂杭の打設において、n個の平均最大過剰間隙水圧(P2)が、n個の平均最大過剰間隙水圧(P1)より小であればよい。すなわち、複数本の砂杭においては、合計砂杭本数の70%以上、好ましくは80%以上、特に90%以上の砂杭が、上記(P1)>(P2)の最大過剰間隙水圧条件を満たしていれば、砂杭合計本で囲む領域のN値は高くなる。すなわち、10本の砂杭に着目した際、3本の砂杭が、上記最大過剰間隙水圧条件を満たしていない打設であっても、10本の砂杭の測定点及びその近傍のN値は高くなる。なお、n個の砂杭の打設において、(P1)>(P2)の条件を満たさない複数の砂杭が存在する場合、複数の砂杭は互いに2本隣接しないか、複数の砂杭で3本又は4本の小区画を形成しない砂杭であることが好ましい。
本発明において使用される締固め砂杭造成装置としては、公知のものが使用できる。すなわち、中空管の外周面には螺旋羽根があってもよく、中空管の先端には掘削ビットが設けられていてもよい。また、中空管昇降装置としては、特に制限されず、例えば、ラックとピニオンによるもの、チェーンとスプロケットによるもの、ワイヤロープの牽引によるものなど貫入時と引き抜き時にリーダーからの反力が得られるもの、あるいは、バイブロハンマーによるものなどが挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
外周面には螺旋羽根が形成されておらず、先端には掘削ビットが付設された中空管を使用した。中空管昇降装置は、ラックとピニオンによるものであった。改良地盤は、図1のようなA地盤であった。図1中、砂杭間隔は2m、砂杭径は700mmで改良率は10%であった。また、砂杭長は13mであった。貫入工程は、回転圧入であり、従来の標準条件である1本当たり平均貫入時間10分とした。また、造成工程は、貫入工程よりも長くとり、1本当たり平均造成時間55分とした。なお、表1では、「造成工程所要時間/貫入工程所要時間」で表した。また、電気式間隙水圧計(OYO製、Model-4583)は、図1中の符号4の位置で設置深さ10mに設置し、貫入工程における最大過剰間隙水圧(p1)及び造成工程における最大過剰間隙水圧(p2)を測定した。また、最大過剰間隙水圧測定後、N値を測定した。N値の測定場所は、図1の小四角形の区画31、32、33のそれぞれ中心とした。その結果を表1及び図5の符号x3に示す。表1中、砂杭番号(1)〜(7)は、図1中の符号a〜gにそれぞれ対応し、各工程の最大過剰間隙水圧(kPa)と所要時間の比を示した。最大過剰間隙水圧の測定位置は、小四角形の区画34の中心とした。なお、図5中、符号X1は施工前の地盤のN値であり、符号X2は改良後の予測された平均N値である。なお、予測されたN値とは、周知の設計値であり、圧入された補給砂の体積と同量だけ地盤が締まると仮定を置き、これと相対密度とN値の経験的な関係を用いて、圧入後のN値を決定するものであり、一般的には、SCP工法の標準的な施工時のN値のデータに基づいた予測式から算出されるものである。なお、実施例1の主要な施工条件と結果を下記に示した。
・改良率;10%
・細粒分含有率;10%
・貫入工程における平均最大過剰間隙水圧(p1);103kPa
・造成工程における平均最大過剰間隙水圧(p2);96kPa
・改良後の平均N値;28.2
図5に示すように、実施例1の平均N値28.2は、図5の符号X2で示される予測平均N値23.8の1.18倍であった。また、表1から明らかなように、7本中、2本の砂杭は(P1)<(P2)であるものの、他の5本の砂杭は(P1)>(P2)であり、7本の打設砂杭の周辺地盤のN値は高いものであった。
(実施例2)
砂杭間隔2.0mに代えて1.4mとし、改良率10%に代えて20%とし、且つ下記の最大過剰間隙水圧とした以外は、実施例1と同様の方法で行った。なお、実施例2は、造成工程に要する平均時間を実施例1の55分よりも更に長くしたものである。なお、このA地盤の細粒分含有率は20%であった。その結果を表2及び図6の符号Y3に示す。なお、図6中、符号Y1は施工前の地盤のN値であり、符号Y2は改良後の予測された平均N値である。その結果、改良後の平均N値は42.7であり、予測平均N値29.6の1.44倍であった。また、表2から明らかなように、7本中、1本の砂杭は(P1)=(P2)であるものの、他の6本の砂杭は(P1)>(P2)であり、7本の打設砂杭の周辺地盤のN値は高いものであった。
(実施例3)
A地盤に代えてB地盤とし、砂杭間隔2.0mに代えて1.4mとし、改良率10%に代えて20%とし、砂杭長13mに代えて14mとし、測定対象砂杭(1)〜(7)を砂杭(1)、(2)及び(4)とし、且つ下記の平均最大過剰間隙水圧とした以外は、実施例1と同様の方法で行った。なお、実施例3は、造成工程に要する平均時間を貫入工程に要する平均時間より4.5倍大としたものである。なお、最大過剰間隙水圧の測定点4は、小四角形34の中心とした。実施例3の主要な施工条件と結果を下記に示した。また、小四角形31の中心のN値の結果を図7中の符号Z3で示した。なお、Z1は施工前の地盤のN値であり、符号Z2は改良後の予測された平均N値である。
・改良率;20%
・貫入工程における平均最大過剰間隙水圧;60kPa
・造成工程における平均最大過剰間隙水圧;40kPa
・改良後の平均N値;40
実施例3は、造成工程における平均最大過剰間隙水圧が、貫入工程における平均最大過剰間隙水圧より小であり、実施例3の平均N値は40であり、図7の符号Z2で示される予測平均N値35の1.14倍であった。また、実施例3は、図7のZ3に示すように、深度8mにおけるN値は、50を超えるものであった。
(比較例1)
貫入工程における最大過剰間隙水圧及び造成工程における最大過剰間隙水圧を表3に示すものとした以外は、実施例3と同様の方向で行った。すなわち、比較例1は、平均造成工程の所要時間を実施例3の1/3とした以外は、実施例3とほぼ同様の方法で行ったものである。その結果を表3に示した。測定点4のN値の結果は、図7の符号Z21のものである。表3から明らかなように、(3)の砂杭は(P1)>(P2)であるものの、(1)と(2)の砂杭は、(P1)<(P2)であり、3本の打設砂杭の測定点のN値は34であり、予測平均N値の0.97倍と高くなかった。
本発明によれば、パイル間隔を大きく採れるため、周辺に与える地盤変位を抑制することができ、従来施工が困難であった場所でも施工が可能となる。また、従来と同等のパイル間隔で施工した場合、より高い改良効果が得られるため、改良の要求が厳しい条件においても対応が可能となる。
1 砂杭
2 間隙水圧計
4、4a〜4f 測定点
11 中空管
21 電気式間隙水圧計
22 収録器
X 改良区画領域
a〜j 砂杭打設予定地

Claims (4)

  1. 中空管を所定の深度まで貫入する貫入工程と、
    該貫入工程後、中空管を適宜の長さ引き抜き、該引き抜き跡に中空管内の砂杭材料を排出する引き抜きと、中空管の打ち戻しを順次、地表に至るまで繰り返す造成工程とを行い軟弱地盤中に複数の締固め砂杭を打設する工法において、
    打設しようとする砂杭の近傍の測定点を定め、造成工程における該測定点の最大過剰間隙水圧(P2)が、貫入工程における該測定点の最大過剰間隙水圧(P1)より小となるように、貫入工程と造成工程を行うことを特徴とする軟弱地盤の改良方法。
  2. 最大過剰間隙水圧(P1)及び(P2)は、該測定点に埋設された間隙水圧計により測定されるものであることを特徴とする請求項1記載の軟弱地盤の改良方法。
  3. 該測定点は、測定対象となる砂杭より10m以内にあることを特徴とする請求項1又は2記載の軟弱地盤の改良方法。
  4. 複数本(n本)の砂杭の打設において、n個の平均最大過剰間隙水圧(P2)が、n個の平均最大過剰間隙水圧(P1)より小であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の軟弱地盤の改良方法。

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