JP6429746B2 - 電気化学的分析用電極およびその電極を用いた電気化学的分析用キット - Google Patents

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Description

本発明は、生体試料、食品、土壌等の分析対象試料に含有される測定対象物を電気化学的に検出・測定するための電極およびその電極を用いた電気化学的分析用キットに関する。
分析対象試料中の測定対象物を高い選択性で検出・測定する方法の1つにイムノクロマトグラフィー法がある。イムノクロマトグラフィー法とは、セルロース膜上を試料が試薬を溶解しながらゆっくりと流れる性質(毛細管現象)を応用した測定方法であり、妊娠検査薬やインフルエンザ検査薬等に広く使われている。
このイムノクロマトグラフィー法を用いた電気化学的分析用キットの構成を図7に示す。図7は、抗原抗体反応を用いて分析対象試料に含まれる測定対象物を測定する電気化学的分析用キットの概略図である。図7に示すように、電気化学的分析用キット101は、基板102上の左側に、血液等の分析対象試料を導入するための試料導入部110が設けられ、右側には分析対象試料を吸収するための吸収パッド130が設けられている。
試料導入部110と吸収パッド130の間には、電極150が設けられると共に、電極150上面に接し、試料導入部110から吸収パッド130に亘って長方形状の多孔質膜120が設けられている。この多孔質膜120には、試料導入部110に接続する部分と、電極150に接続する部分との間に抗体固定部160が形成されている。抗体固定部160には、測定対象物(抗原)と抗原抗体反応を起こす抗体が固定されている。
ここで、電極150の多孔質膜120に接する側の表面は平面状になっている。また、電極150は、電流計等の電流測定手段(図示しない)と、その電流測定手段により測定された電流と測定対象物の濃度との関係から測定対象物の濃度を算出する濃度算出手段(図示しない)とに接続されている。そして、電極150と後述する電気化学的に活性な物質との酸化還元反応により生じる電流(酸化還元電流)を測定することにより、測定対象物の濃度を測定することができるようになっている。
次に、このような電気化学的分析用キット101の動作について説明する。まず、電気化学的分析用キット101の試料導入部110上に分析対象試料を滴下する。すると、分析対象試料は、毛細管現象によって、上流側の試料導入部110から下流側の吸収パッド130の方向に向かって多孔質膜120表面および内部を流れる。そして、分析対象試料が多孔質膜120の抗体固定部160を通過する際に、分析対象試料中に含まれる測定対象物と抗体固定部160に固定されている抗体とが反応して複合体が生成する。なお、その複合体は、抗体固定部160に固定されることになる。
その後、この電気化学的分析用キット101の試料導入部110上に、この複合体と反応し、電気化学的に活性な物質を生成する反応物質を含んだ分析用液体を滴下する。すると、分析対象試料と同様に、分析用液体も毛細管現象によって上流側から下流側に向かって多孔質膜120表面および内部を流れる。そして、分析用液体が抗体固定部160を通過する際に、反応物質と抗体固定部160に固定された複合体とが反応(酵素分解等)し、電気化学的に活性な物質が生成する。その後、その物質は、分析用液体と共に下流側の吸収パッド130の方向に流れる。
そして、その物質が電極150に接触すると、電極150との間で酸化還元反応が起き、電極150に酸化還元反応による電流が流れる。すると、図示しない電流測定手段によりその電流が測定されると共に、図示しない濃度算出手段により測定対象物の濃度が算出される。なお、電極150より下流に移動した余分な分析用液体は、吸収パッド130に吸収される。
一方、測定対象物の濃度の検出感度や精度を向上させるイムノクロマト用検査器具が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2013−170835号公報
しかしながら、上述したような電気化学的分析用キットやイムノクロマト用検査器具では、電極上に多孔質膜を載置して電極と多孔質膜とを接触させるか、その状態から多孔質膜を軽く抑えながら電極と多孔質膜とを接触させているために、多孔質膜表面および表面を流れる電気化学的に活性な物質のうち、電極側に位置していたものとしか電極と接触できず、結果として正確な測定対象物の濃度を測定することができないという問題点があった。また、電極が分析用液体の一部としか接触(反応)しないため、高い測定感度が得られないという問題もあった。
本発明は、上述した事情に鑑み、多孔質膜表面および内部を流れる電気化学的に活性な物質とより多く接触できる電極と、その電極を用いた電気化学的分析用キットを提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上述した問題点に関して鋭意研究を続けた結果、以下のような構造を有する電気化学的分析用電極およびその電極を用いた電気化学的分析用キットを見出した。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、測定対象物に関連し、電気化学的に活性な物質を含む分析対象試料が、毛細管現象により移動する多孔質に接続されてその物質と酸化還元反応を行う電極であって、電極は、多孔質を貫通するように形成された突起部を有することを特徴とする電気化学的分析用電極にある。
ここで、「測定対象物に関連し、電気化学的に活性な物質」とは、測定対象物に関連し、電気化学的に活性を有するものであれば、測定対象物自体であってもよいし、測定対象物と他の物質とが結合して生成した物質(生成物)でもよいし、生成物と反応して生成される反応物質であってもよい。
かかる第1の態様では、電気化学的に活性な物質との接触面積を大きくすることができると共に、多孔質表面および内部を移動する電気化学的に活性な物質の位置にかかわらず電気化学的に活性な物質と電極とを接触させることができるので、高い測定感度が得られる。また、電極と多孔質を接続した際に、突起部が多孔質を貫通した状態で電極と多孔質とが固定されるので、電極と多孔質とのズレを防止することもできる。その結果、測定対象物の濃度を正確かつ確実(安定的)に測定することができる。
本発明の第2の態様は、突起部を複数有することを特徴とする第1の態様に記載の電気化学的分析用電極にある。
かかる第2の態様では、電気化学的に活性な物質と電極との接触面積をより大きくすることができると共に、多孔質表面および内部を移動する電気化学的に活性な物質の位置にかかわらず電気化学的に活性な物質と電極とをより多く接触させることができる。また、電極と多孔質を接続した際に、複数の突起部が多孔質を貫通するので、電極と多孔質とのズレをより防止することもできる。その結果、測定対象物の濃度をより正確かつ確実(安定的)に測定することができる。
本発明の第3の態様は、分析対象試料が導入される試料導入部と、試料導入部に接続されて毛細管現象により分析対象試料が移動可能な多孔質を有する試料移動部と、試料移動部に接続される第1または第2の態様に記載の電気化学的分析用電極と、を具備することを特徴とする電気化学的分析用キットにある。
かかる第3の態様では、測定対象物の濃度をより正確かつ確実(安定的)に測定することができる電気化学的分析用キットを提供することができる。
図1は実施形態1に係る電気化学的分析用キットの概略斜視図である。 図2は実施形態1に係る電極部の概略拡大側面図である。 図3はニトロセルロース膜に血液が流れ込んだ際の電気化学的分析用キットの状態を示す概略側面図である。 図4はニトロセルロース膜に分析用液体が流れ込んだ際の電気化学的分析用キットの状態を示す概略側面図である。 図5は実施形態2に係る電極部の概略拡大側面図である。 図6は実施形態3に係る電極部の概略拡大側面図である。 図7は従来の電気化学的分析用キットの概略斜視図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る電気化学的分析用電極およびその電極を用いた電気化学的分析用キットの実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1に本実施形態に係る電気化学的分析用キットの概略斜視図を示す。図1に示すように、電気化学的分析用キット1は、Si等からなる基板2上に、分析対象試料である血液を滴下する試料導入部10が設けられ、試料展開部であるニトロセルロース膜30に接続されている。
試料導入部10は、血球分離膜11と、測定対象物を酵素で標識した標識化合物を含有したコンジュゲートパッド12で構成されている。コンジュゲートパッド12は長方形状のニトロセルロース膜20の一方の端部に接続されており、滴下された血液から血球を取り除くと共に、測定対象物が含まれる血液とコンジュゲートパッドに含有されている標識化合物を、均一な流速・量でニトロセルロース膜20に移動させることができるようになっている。
ニトロセルロース膜20の他方の端部は、基板2上の右側に設けられた吸収パッド30に接続されており、毛細管現象により、上流側となるコンジュゲートパッド12側から下流側となる吸収パッド30に向かって血液を移動させることができるようになっている。
ニトロセルロース膜20のコンジュゲートパッド12側には、抗体固定部60が形成されている。抗体固定部60には、測定対象物(抗原)と抗原抗体反応を起こす抗体が固定されている。一方、ニトロセルロース膜20の吸収パッド30側の基板2上にはニトロセルロース膜20と接続する電極部50が設けられている。
次に、図1に示すA方向から見た際の電極部50の概略側面図を図2に示す。図2に示すように、電極部50は、参照電極51、作用電極52、対向電極53の3つの電極で構成されており、作用電極52から対向電極53に流れる電流を正確に測定できるようになっている。
各電極51、52、53には、鉛直上方に向かって延伸する突起部55が複数形成されている。そして、各突起部55の先端部56はテーパ状になっており、各電極51、52、53とニトロセルロース膜20とを接続する際に、各突起部55がニトロセルロース膜20を容易に貫通することができるようになっている。ここで、突起部55の数は、ニトロセルロース膜20内を流れる血液等の液体の流れを阻害しないのであれば特に限定されない。
このような突起部55を有する電極51、52、53を用いることにより、作用電極52と、後述する電気化学的に活性な物質との接触面積を大きくすることができると共に、ニトロセルロース膜20内における電気化学的に活性な物質の位置にかかわらず電気化学的に活性な物質と作用電極52とを接触させることができるので、高い測定感度が得られる。
また、各電極51、52、53とニトロセルロース膜20とを接続させた際に、突起部55がニトロセルロース膜20を貫通した状態でニトロセルロース膜20に固定されることになるので、各電極51、52、53とニトロセルロース膜20とがずれるのを防止することができる。
なお、本実施形態では、参照電極51、作用電極52、対向電極53の3つの電極で電極部50を構成しているが、電極部50の構成はこれに限定されない。たとえば、作用電極と対向電極の2の電極で電極部50を構成してもよい。また、それぞれの電極の配置が入れ替わっても良い。
各電極51、52、53は、ポテンシオスタット等の電流測定手段(図示しない)と、作用電極52と対向電極の間を流れた電流に基づいて測定対象物の濃度を算出するコンピュータ等の濃度算出手段(図示しない)とに接続されている。
ここで、分析対象試料は特に限定されず、血液やその他の生体試料、食品、土壌であってもよい。また、測定対象物も特に限定されず、たとえば、エストロン(硫酸エストロンを含む。)やエストラジオール等のエストロゲン、プロゲステロン等のステロイド、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン等の性腺刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、レチノール等のビタミン、インフルエンザウイルス等のウイルスであってもよい。
抗体固定部60に固定される抗体61としては、測定対象物と特異的に結合し、複合体を生成するものであれば特に限定されない。抗体61としては、たとえば測定対象物が硫酸エストロンの場合には抗硫酸エストロン抗体(コスモ・バイオ社製:FKA−226E)等が挙げられる。
次に、試料導入部は、分析対象試料を導入することができ、かつ分析対象試料と標識化合物を試料展開部に移動させることができるものであればその構成は特に限定されない。ここで、標識化合物としては、測定対象物を酵素や量子ドット等で標識したものであれば特に限定されず、たとえば測定対象物が硫酸エストロンの場合にはアルカリフォスファターゼ標識硫酸エストロン等が挙げられる。なお、標識としては、酵素や量子ドット等の測定対象物を電気化学的に標識できるものであれば特に限定されず、たとえばアルカリフォスファターゼに限らずグルコースオキシダーゼ等が挙げられる。
本実施形態では、ニトロセルロース膜20を用いているが、試料展開部は、測定対象物に関連し、電気化学的に活性な物質を移動させることができる多孔質を有するものであればその構成は特に限定されない。ここで、多孔質とは、たとえば紙、スポンジ、布、ゼラチン等のゲル状物質、その他の網目状構造の物質をいう。
吸収パッド30は、余分な分析対象試料を吸収することができるものであれば特に限定されない。吸収パッド30としては、たとえば市販されているイムノクロマトグラフィー用のキットに用いられているセルロース繊維、ガラス繊維、パルプなどの繊維からなる綿、不織布、ろ紙であってもよい。
また、各電極51、52、53は、電流を流すことができる材質のものであれば特に限定されないが、金(Au)、白金(Pt)またはカーボン(C)製のものが好ましい。なお、各電極51、52、53は、たとえば従来のフォトリソグラフィ技術等を利用した微細加工技術によって基板2上に形成することができる。
次に、図3および図4を用いて、本実施形態に係る電気化学的分析用キット1の動作について説明する。図3はニトロセルロース膜に血液が流れ込んできた際の電気化学的分析用キットの状態を示す拡大模式断面図であり、図4は分析用液体がニトロセルロース膜に流れ込んできた際の電気化学的分析用キットの状態を示す拡大模式断面図である。
まず、血球分離膜11上に血液を滴下する。すると、血球分離膜11により血球が取り除かれた血液は、コンジュゲートパッド12を通って、コンジュゲートパッド12に含有されている標識化合物Lと共に均一な流速・量でニトロセルロース膜20に流れ込む。
ニトロセルロース膜20に流れ込んだ血液は、図3に示すように、抗体固定部60に達すると、抗体固定部60に固定されている抗体61と、血液に含まれる測定対象物(抗原)Tとが反応して複合体Cを生成すると共に、抗体61と標識化合物Lが反応して複合体Dを生成する。そして、この複合体Cと複合体Dは、抗体固定部60に固定されることになる。ここで、生成される複合体Cと複合体Dの比は、測定対象物Tの量に相関する。なお、余分な血液は、吸収パッド30の方向(F方向)に流れる。
次に、この複合体Dと反応して電気化学的に活性な物質(たとえば、p−アミノフェノールやフェロシアン化物イオン〔[Fe(CN)]4−〕、過酸化水素等)を生成する反応物質S(たとえばp−アミノフェニルホスフェート、フェリシアン化物イオン〔[Fe(CN)]3−〕、グルコース等)を含んだ分析用液体を血球分離膜11上に滴下する。すると、分析用液体は、血液と同様に、コンジュゲートパッド12を通って、均一な流速・量でニトロセルロース膜20に流れ込む。なお、分析用液体としては特に限定されない。
ニトロセルロース膜20に流れ込んだ分析用液体は、図4に示すように、抗体固定部60に達すると、反応物質Sと抗体固定部60に固定されている複合体Dとが反応し、電気化学的に活性な物質Eを生成する。ここで、生成される物質Eの量は、複合体Dの量に比例することから、結果的に測定対象物Tの量と相関することになる。なお、物質Eは、分析用液体と共に吸収パッド30の方向(F方向)に流れる。
そして、物質Eが作用電極52近傍を流れる際に作用電極52と対向電極53との間に電圧を印加すると、物質Eと作用電極52との間で酸化還元反応が起こる。その結果、作用電極52と対向電極53との間に電流が流れることになる。
すると、図示しない電流測定手段により、作用電極52と対向電極53との間流れる電流が測定される。ここで、この電流は物質Eの量に比例するので、最終的にこの電流と測定対象物Tの量は相関することになる。その結果、電流と測定対象物Tとの関係式が格納された濃度算出手段により、この電流に基づいて測定対象物Tの濃度を算出することができる。なお、電極部50より下流に移動した余分な分析用液体は、吸収パッド130に吸収される。
以上説明したように、本実施形態に係る電気化学的分析用キット1を用いることにより、作用電極52と物質Eとの接触面積を大きくすることができると共に、電極51、52、53とニトロセルロース膜20とのズレを防止することができるので、測定対象物Tの濃度を正確かつ確実(安定的)に測定することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、上述したような電極を用いて、電気化学的分析用キット1を構成したが、図5に示す電極を用いて電気化学的分析用キットを構成してもよい。
図5は、図1に示すA方向から見た際の本実施形態にかかる電極部の側面概略図である。図5に示すように、本実施形態の電極部50Aは、参照電極51A、作用電極52A、対向電極53Aの3つの電極で構成されている。
各電極51A、52A、53Aは、基板2に平行で、かつニトロセルロース膜20の厚さ方向中央面に対し、対称な形状の2つの電極部材58でそれぞれ構成されている。電極部材58には、鉛直方向に延伸する突起部55Aが形成されており、ニトロセルロース膜20に上下方向から挟むように接続した際に、対向する電極部材58の突起部55Aの先端面がニトロセルロース膜20の厚さ方向の中央でそれぞれ接するようになっている。なお、本実施形態では、突起部55Aの先端面のそれぞれがニトロセルロース膜20の中央で接するようになっているが、中央以外で接するようにしてもよいし、完全に接触せずに空間が空くようにしてもよい。
このような電極は、実施形態1に示した電極よりも、電気化学的に活性な物質との接触面積をより大きくすることができると共に、実施形態1に示した電極と同様に、各電極51A、52A、53Aとニトロセルロース膜20とのズレを防止することができる。
したがって、このような電極を用いて電気化学的分析用キットを構成することにより、測定対象物の濃度をより正確かつ確実(安定的)に測定することができる。
(実施形態3)
実施形態1に係る電気化学的分析用キット1では、基板2上に各電極51、52、53が形成され、それらの上にニトロセルロース膜20が配置されるように構成されていたが、各電極の配置はこれに限定されない。
たとえば、図6に示すように、参照電極51Bをニトロセルロース膜20の上方から接触させるようにしてもよい。このように電極部を構成しても実施形態1のものと同様の効果が得られる。
(他の実施形態)
上述した実施形態では、測定対象物を標識する機能を具備するように試料導入部を構成したが、測定対象物を標識させる必要がない場合には、このような機能を具備しないように試料導入部を構成してもよい。
また、上述した実施形態では、ニトロセルロース膜に抗体固定部を設けたが、測定対象物を抗体固定部に固定させる必要がない場合には、抗体固定部を設けなくてもよい。さらに、血球を含まない試料(例えば尿、唾液等)を用いる場合には血球分離膜を設けなくてもよい。
また、上述した実施形態では測定対象物Tと標識化合物Lの濃度比から測定対象物Tの濃度を測定する、いわゆる競合法を用いて測定対象物の濃度を測定できるように電気化学的分析用キットを構成したが、いわゆるサンドイッチ法等を用いて測定対象物の濃度を測定できるように電気化学的分析用キットを構成してもよい。このように構成しても、上述した電気化学的分析用キットと同様の効果が得られる。
1 電気化学的分析用キット
2 基板
10 試料導入部
11 血球分離膜
12 コンジュゲートパッド
20 多孔質
30 吸収パッド
50、50A 電極部
51、51A、51B 参照電極
52、52A 作用電極
53、53A 対向電極
55、55A 突起部
56 先端部
58 電極部材
60 抗体固定部
61 抗体
T 測定対象物
L 標識化合物
C、D 複合体
S 反応物質
E 電気化学的に活性な物質

Claims (3)

  1. 測定対象物に関連し、電気化学的に活性な物質を含む分析対象試料が、毛細管現象により移動する多孔質に接続されて当該物質と酸化還元反応を行う電極であって、
    当該電極は、前記多孔質を貫通するように形成された突起部を有することを特徴とする電気化学的分析用電極。
  2. 前記突起部を複数有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学的分析用電極。
  3. 分析対象試料が導入される試料導入部と、
    試料導入部に接続されて毛細管現象により分析対象試料が移動可能な多孔質を有する試料移動部と、
    当該試料移動部に接続される請求項1または2に記載の電気化学的分析用電極と、
    を具備することを特徴とする電気化学的分析用キット。

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