JP6428452B2 - ステント検査装置及び検査方法 - Google Patents
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Description
該ステント検査装置が、
(A)前記直管部を支持可能な支持部と、前記フレア部の基準内周部形状に対応する外部形状を有する拡大部と、該拡大部の拡大する側の端部の外側に設けられ前記フレア部と接し得る周辺部と、を有する絶縁性の支持体と、
(B)前記拡大部の拡大する側の端部及び前記周辺部のうちの少なくとも一部に設けられた導電性の第一接続部と、第一接続部と離間して設けられ、前記ステントが前記支持体に設置された時に当該ステントと電気的に接続可能な第二接続部と、前記ステントが前記支持体に設置された時の第一接続部と第二接続部との間の導通を検出する導通検出部と、を有する検査回路と、
を備えるステント検査装置に関する。
ステントを前記支持体に設置する工程、
前記第二接続部をステントに接触させる工程、
前記検査回路に通電し、前記導通検査部において導通を検出する工程、
を含むステント検査方法に関する。
ここで、ステントのフレア部の基準内周部形状は、ステントのフレア部が設計規格を満たすか否かを判別するための基準となる形状であり、ステントのフレア部の設計寸法の規格に基づいて決定することができる形状である。例えば、ステントのフレア部の内周部の径、テーパ、長軸方向長さ等の設計寸法の規格内の最小寸法に基づいて決定される形状等が挙げられる。また、基準内周部形状には、ステントを構成するストラット(例えば図11の符号73参照。)間に形成される貫通孔(例えば図11の符号72参照。)を考慮しないものとする。
尚、本発明は、例えば図11に示すような、当初は拡径した状態にある自己拡張型ステントの検査に適用可能であることは勿論のこと、図示しないが、当初は縮径した状態にあり、バルーン等により縮径した状態から拡径した状態にするバルーン拡張型ステントの検査にも適用可能である。そのため、前述の基準内周部形状は、自己拡張型及びバルーン拡張型のそれぞれの検査時の形状に基づく設計寸法の規格に応じて決定すればよい。以下では、図11に示す拡径状態にある自己拡張型のステント3を用い、その拡径時のフレア部71の形状を検査する場合を例として説明するが、これに限定されないことは勿論のことである。
図1に示す支持部11は、ステント3の直管部70の基準内周部形状に対応する外部形状として、円筒状又は中実の円柱状の棒状の構造を有し、外周面は平滑面を有している。また、棒状の構造部分の外径は、直管部70の内周部の設計寸法の規格内の最小寸法に基づいて決定されている。
このような外部形状は、ステントのフレア部の形状に応じて決定される基準内周部形状に基づいて適宜決定することができる。例えば図11に示すステント3のフレア部71の形状の場合は、フレア部71の内周部の最小径、最大径、テーパ角、ステント3の長軸方向の長さ等の設計寸法の規格に基づいて基準内周部形状が決定される。ステントのフレア部の内周部の形状に基づいて設計寸法の規格に合致するか否かを判断することから、規格範囲の最小寸法を基準にするのが好ましい。そして、このようにして決定された基準内周部形状に対応する外部形状が決定される。したがって、ステント3のフレア部71の形状の場合の拡大部12の外部形状は、フレア部71の内周部の設計寸法の最小寸法に概ね合致する寸法の内周部形状を有するのが好ましい。
図1に示す拡大部12は、円錐台形を有し、その小径側が支持部11の一方端に連続している。即ち、拡大部12は支持部11の一方端から連続して先太るように形成されている。そして、支持部11は、ステント3の直管部70の基準内周部形状に対応する外部形状を有しているのが好ましい。このように、支持部11がステント3の直管部70の基準内周部形状に対応する外部形状を有するとともに、拡大部12がステント3のフレア部71の基準内周部形状に対応する外部形状を有することで、支持部11における直管部70のあそびを小さくすることができ、拡大部12に対してフレア部71を適切な位置に設置し易くなり、検査精度を向上することができる。また、拡大部12が支持部11の一方端から連続することで、ステントの基準となる内周部形状に即した形状にすることができ、より検査精度を向上できる。
尚、拡大部12の円錐台形の傾斜面は平滑面であるが、ステントの検査に影響がない範囲で凹部を設けてもよい。
また、拡大部12の所定部分21のうち、拡大部12の周方向における導電性を有する部分が形成される範囲には特に限定はないが、検査の容易性等の観点から、全周に亘り形成されているのが好ましい。また、周辺部13の所定部分22のうち、周辺部13の周方向における導電性を有する部分が形成される範囲には特に限定はないが、検査の容易性等の観点から、拡大部12の全周を囲むように、周辺部13の全周に亘り形成されているのが好ましい。さらに、拡大部12の所定部分21と周辺部13の所定部分22の全周に亘り導電性を有する部分が形成されるのがより好ましい。即ち、第一接続部23は、拡大部12においては、拡大部12の拡大する側の端部の先端から所定幅で全周に亘り形成され、かつ、周辺部13においては、拡大部12の全周を囲むように所定幅で形成されているのがより好ましい。
尚、前述のように、支持部が外側から支持する構造を有する場合は、支持部に第一接続部を設けることができる。
図3は、本発明に係るステント検査装置の第2実施形態を模式的に示した斜視図である。図3に示すステント検査装置2は、支持体40と検査回路50とを備える。
また、支持部41の側壁部には、第二接続部54a、54bを突出可能に設けるため、円筒状の支持部41の内外を連通する貫通孔46a、46bが設けられている。貫通孔の数は、第二実施形態では対向するように2カ所設けているが、1カ所でもよいし、2カ所以上設けてもよい。尚、3カ所以上設ける場合は、ステントの直管部に対して均等に押圧可能なように円筒の断面円形に対して内接する多角形となる位置に設けるのが好ましい。
さらに、支持部41の一方端部には、各第二接続部54a、54bを各貫通孔46a、46bから放射方向に進退させるための接続棒部61を挿通し、支持部41の長手方向の中心軸に沿って摺動させるための貫通孔63が設けられている。図5、6に示すように、第二接続部54a、54bの支持部41の外側への突出を容易にする観点から、接続棒部61の支持部41の内腔部47に位置する端部は先細るテーパ形状を有している。また、図3、4に示すように、接続棒部61は、支持部41の長手方向の中心軸に沿って拡大部42と反対方向に向かうように弾性体62により付勢されている。これにより、ステントが支持体40に設置された時に第二接続部54a、54bがステントの内周面に接触可能になっている。
尚、これらの点以外は、第1実施形態と同様である。
図5は、ステント3が支持体40に設置される前であって、接続棒部61を支持体40の長手方向の中心軸に沿って拡大部42側に移動させる前の状態を示した貫通孔46a、46bの近傍部を模式的に示した拡大部分断面図である。この時、図3に示すように、接続棒部61は支持体40の長手方向の中心軸に沿って拡大部42とは反対側に向かって付勢され、その状態で保持され、図5に示すように第二接続部54a、54bは支持部41の外周面から突出しないように設けられている。支持体40にステント3を設置した後、接続棒部61を弾性体62の弾性力に抗して、弾性体62が圧縮した状態になるように(図4参照)、図5の矢印(図面下向き)方向に移動させると、第二接続部54a、54bのコの字状の部分が接続棒部61により放射方向(図5の左右方向)に動かされる。そして、図6に示すように、各第二接続部54a、54bが貫通孔46a、46bから突出し、ステント3の直管部70の内周面に接触することで、導通を検出することが可能になる。尚、弾性体62の収縮状態を保持可能な機構や、段階的又は連続的に収縮状態を変化、保持可能な機構を設けてもよい。
第二接続部54a、54bは導電性の材質から構成される。また、本実施形態では図5の状態と図6の状態と可逆的に弾性変形可能な材質を用いて構成されるのが好ましい。
このように、本発明では、上述したステント検査装置を用いてその検査回路に組み込まれたステントへの通電によりステントのフレア部が所望の形状(設計寸法の規格範囲内)であるか否かを検査することで、従来のように二次元画像を取得することなく、三次元的に簡便に検査することができる。
ステント検査装置1の場合は、図1に示すように接続棒部31を支持体10から遠ざけるように弾性体32がより圧縮状態した状態になるように摺動移動させた後、ステント3の内腔部75に支持体10を挿通させ、ステント3のフレア部71の一方端が拡大部12、周辺部13又は架台14の上面15に当接して自重による鉛直方向の移動が停止するように設置する。図2に示す例では、フレア部71の一方端部が周辺部13に当接し、ステント3が支持体10に静置された状態にある。
ステント検査装置2の場合は、図3、5に示すように、接続棒部61を支持部41の長手方向の中心軸に沿って拡大部42と反対方向に向かうように弾性体62により付勢し、第二接続部54a、54bが支持部41の外周面から突出していない状態にする。その後、ステント3の内腔部75に支持体40を挿通させ、ステント3のフレア部71の一方端が拡大部42、周辺部43又は架台44の上面45に当接して自重による鉛直方向の移動が停止するように設置する。図4に示す例では、フレア部71の一方端部が周辺部43に当接し、ステント3が支持体40に静置された状態にある。
ステント検査装置1の場合は、図2に示すように、接続棒部31を支持体10に近づけるように摺動移動させ、第一接続部24をステント3の直管部70の外周面に接触させる。この時、弾性体32の適度な押圧力にて第一接続部24は直管部70の外周面に当接した状態で保持される。
ステント検査装置2の場合は、図4、6に示すように、弾性体62の弾性力に抗して、弾性体62が圧縮した状態になるように接続棒部61を支持体40の拡大部42側に向かって移動させる。この時、接続棒部61により第一接続部54a、54bのコの字状の部分が接続棒部61により放射方向(図5の左右方向)に動かされ、貫通孔46a、46bから突出し、ステント3の直管部70の内周面に接触する。弾性体62を収縮した状態で保持するように接続棒部61を、支持体40の長軸方向の所定位置で保持することで、第一接続部54a、54bは直管部70の内周面に当接した状態で保持される。
ステント検査装置1、2において、電源装置26から所定の電流を通電し、第一接続部23、53と第二接続部24、54a、54bとの間の導通を導通検査部25により検出する。そして、ステント3のフレア部71が第一接続部23、53に接触している場合(例えば図7参照。)は、導通検査部25において通電が検出され、ステント3のフレア部71のフレア形状が所望の形状(設計寸法の規格範囲内)であることが分かる。また、ステント3のフレア部71が第一接続部23、53に接触していない場合(例えば図8、9参照。)は、導通検査部25において通電が検出されず、ステント3のフレア部71のフレア形状が所望の形状(設計寸法の規格範囲内)ではないことが分かる。
図10は、そのように、ステント3のフレア部71が所望のフレア形状(設計寸法の規格範囲内)であるか、それに近似する形状である場合における支持体40に対するステント3の設置状態の例を説明するための説明図である。図10(a)は、ステント3が設置された時の支持体40の拡大部42近傍部の状態を示すための部分断面図であり、図10(b)は、その部分斜視図である。図10に示すように、ステント3のフレア部71は、その拡大する側の端部の寸法が設計寸法の規格範囲の最大寸法近傍であるため、その一方端部の一部が周辺部43の所定部分52に当接していると同時に、周辺部43の所定部分52の外側の架台44の上面45にも当接し、静置した状態にある。また、フレア部71は、拡大部42の拡大する側の端部の所定部分51には接触していない。しかし、ステント3のフレア部71の一方端部の一部は第一接続部53と接しており、第二接続部54a、54bを接触させると、検査回路50は閉じた回路となり電源装置26からの通電により導通検出部26において導通が検出される。このため、フレア部のフレア形状が設計寸法の規格範囲外であった場合には、導通検出部26において、導通を検出したとしても、規格範囲外であることを検出できる必要がある。そこで、このような場合は、第一接続部53と第二接続部54a、54bとの間の抵抗値に基づいて導通を検出するように導通検出部26を構成するのが好ましい。例えば、支持体40の支持部41と拡大部42の外部形状をステント3の直管部70とフレア部71の基準内周部形状に対応させた形状とし、ステント3の直管部70とフレア部71の設計寸法の最小寸法と最大寸法の場合の第一接続部53とステント3のフレア部71の一方端部との接触面積から第一接続部53と第二接続部54a、54bとの間の抵抗値をモデル計算または実製品による実測により予め求めておき、その最小寸法及び最大寸法の場合に対応する各抵抗値を閾値として、所望のフレア形状(設計寸法の規格範囲内)であるか否かを検出するように構成することができる。導通検出部26は例えば電流計を用いて構成される。
3 ステント
10、40 支持体
11、41 支持部
12、42 拡大部
13、43 周辺部
14、44 架台
15、45 上面
20、50 検査回路
21 拡大部12の拡大する側の端部の所定部分
22 周辺部13の所定部分
23、53 第一接続部
24、54a、54b 第二接続部
25 導通検出部
26 電源装置
27、57 導線
30 支持塔
31、61 接続棒部
32、62 弾性体
33、63 貫通孔
46a、46b 貫通孔
47 内腔部
51 拡大部42の拡大する側の端部の所定部分
52 周辺部43の所定部分
70 直管部
71 フレア部
72 貫通孔
73 ストラット
74 リング部
75 内腔部
Claims (7)
- 直管部と該直管部の少なくとも一方端側から伸び直管部より外側に拡大するフレア部とを有する筒状で導電性材料から構成されるステントの、前記フレア部の形状を検査するためのステント検査装置であって、
該ステント検査装置が、
(A)前記直管部を支持可能な支持部と、前記フレア部の基準内周部形状に対応する外部形状を有する拡大部と、該拡大部の拡大する側の端部の外側に設けられ前記フレア部と接し得る周辺部と、を有する絶縁性の支持体と、
(B)前記拡大部の拡大する側の端部及び前記周辺部のうちの少なくとも一部に設けられた導電性の第一接続部と、第一接続部と離間して設けられ、前記ステントが前記支持体に設置された時に当該ステントと電気的に接続可能な第二接続部と、前記ステントが前記支持体に設置された時の第一接続部と第二接続部との間の導通を検出する導通検出部と、を有する検査回路と、
を備えるステント検査装置。 - 前記導通検出部は、前記ステントが前記支持体に設置された時の第一接続部と第二接続部との間の抵抗値に基づいて導通を検出する請求項1記載のステント検査装置。
- 前記第一接続部は、前記拡大部においては、当該拡大部の拡大する側の端部の先端から所定幅で全周に亘り形成され、かつ、前記周辺部においては、前記拡大部の全周を囲むように所定幅で形成されている請求項1又は2に記載のステント検査装置。
- 前記支持部は、前記直管部の基準内周部形状に対応する外部形状を有し、前記拡大部は、前記支持部の一方端から連続して先太るように形成されている請求項1〜3の何れかに記載のステント検査装置。
- 前記支持体は、前記支持部の鉛直方向下側に前記拡大部を有する請求項1〜4の何れかに記載のステント検査装置。
- マルテンサイト変態する導電性材料から構成されるステントを検査する前記1〜5の何れかに記載のステント検査装置であって、
前記支持体に設置されたステントをマルテンサイト逆変態終了点以上の温度に加熱する加熱装置を更に備えるステント検査装置。 - 前記1〜6の何れかに記載のステント検査装置を用いてステントのフレア部の形状を検査するステント検査方法であって、
ステントを前記支持体に設置する工程、
前記第二接続部をステントに接触させる工程、
前記検査回路に通電し、前記導通検査部において導通を検出する工程、
を含むステント検査方法。
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JP2015077362A JP6428452B2 (ja) | 2015-04-06 | 2015-04-06 | ステント検査装置及び検査方法 |
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JP2015077362A JP6428452B2 (ja) | 2015-04-06 | 2015-04-06 | ステント検査装置及び検査方法 |
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-
2015
- 2015-04-06 JP JP2015077362A patent/JP6428452B2/ja active Active
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