JP6427977B2 - 水洗大便器装置 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄水によって大便器本体を洗浄する水洗大便器装置に関する。
従来、水洗大便器装置本体に洗浄水を供給するための機構として、タンク式や直圧式の給水機構を用いた水洗大便器装置が広く普及している。
タンク式の給水機構は、タンク内に予め水を貯留しておき、当該水を洗浄水として大便器本体に供給するものである。このようなタンク式の給水機構においては、洗浄水として供給する水の全てをタンク内に貯留しておく必要があるため、水洗大便器装置に搭載するタンクが大型してしまうという課題があった。
また、大便器本体の洗浄が完了した後は、次回の洗浄のためにタンクを満水位としておく必要があるが、大型のタンクに水を注水して満水位とするには時間がかかってしまう。このため、タンク式の給水機構では連続的な(短時間毎の)洗浄を行うことが難しく、水洗大便器装置が高い頻度で使用されるような状況には適さないという課題があった。
直圧式の給水機構は、建物に配置された給水配管(水道管)内の水圧を利用して、給水配管から大便器本体に洗浄水を供給するものである。このような直圧式の給水機構においては、洗浄水の流量は給水配管内の水圧に依存するため、当該水圧が低い環境(例えば高層階)に水洗大便器装置が設置された場合には、洗浄性能が低下してしまうという課題があった。
以上のようなタンク式の給水機構における課題、及び直圧式の給水機構における課題の両方を、同時に解決することのできる給水機構として、ジェットポンプ式の給水機構が新たに提案されている(下記特許文献1を参照)。
下記特許文献1に記載されたジェットポンプ式の給水機構は、水を貯留したタンクを備えており、当該タンクの内部に、ジェットポンプユニットが水没した状態で配置されている。ジェットポンプユニットはスロート管を有しており、当該スロート管の一端は大便器本体のボウル部に向かう流路に接続され、他端には開口が形成されている。噴射ノズルから、開口を通じてスロート管の内部に向かうように水が噴射されると、ジェットポンプ作用が誘発されることによって、スロート管の内部ではボウル部に向かって大流量の水が流れる。噴射ノズルから噴射された水のみならず、タンク内に貯留されていた水も引き込まれてスロート管の内部を流れるため、大便器本体には大流量の洗浄水が供給される。
ジェットポンプ式の給水機構においては、洗浄水として大便器本体に供給される水の全てをタンク内に貯留しておく必要がない。このため、タンク式の給水機構に比べてタンクを小型化することができる上、タンクを満水位にするために必要な時間を短くすることができるという利点がある。また、給水配管内の水圧が比較的低い環境に水洗大便器装置が設置された場合であっても、大流量且つ一定流量の洗浄水を大便器本体に供給することができる。
ところで、大便器本体には、ボウル部へ供給された洗浄水によって汚物を排水路へ押し出す方式のものがある(以下、「ウォッシュダウン式の大便器本体」とも称する)。ウォッシュダウン式の大便器本体は、「洗い落とし式の大便器本体」とも称されるものであって、ボウル部から排水管に向かう大きな水流を形成することによって汚物に運動量を与え、汚物を排水管へと移動させて排出するものである。従って、ウォッシュダウン式の大便器本体では、少なくとも汚物がトラップ部を乗り越えて排水管へと移動するまでの間は、上記のような水流が維持される必要がある。すなわち、給水機構からの洗浄水の供給を受け続ける必要がある。
特開2004−156382号公報
既に述べたように、ジェットポンプ式の給水機構は、水道管内の水圧の変化や、タンク内の水位(位置エネルギー)の変化に影響されることなく、大流量且つ一定流量の水を大便器本体のボウル部に供給しうるものである。従って、ウォッシュダウン式の大便器本体にジェットポンプ式の給水機構が搭載された場合には、汚物がトラップ部を乗り越えて排水管へと移動するまでの間、常に一定流量の洗浄水がボウル部に供給されることとなる。
しかしながら、本発明者らが鋭意研究を行ったところによれば、ウォッシュダウン式の大便器本体において汚物が排出されるために最低限必要となる洗浄水の流量は、洗浄が行われる過程において常に一定なのではなく、時間の経過とともに変化することが判明した。つまり、ウォッシュダウン式の大便器本体においては、汚物がトラップ部を乗り越えて排水管へと移動するまでの間は洗浄水の供給が継続される必要があるのだが、ジェットポンプ式の給水機構によって常に一定流量の水が供給されると、一部の洗浄水が無駄になってしまう場合があるということが判明した。
このように、ウォッシュダウン式の大便器本体にジェットポンプ式の給水機構が搭載された構成の水洗大便器装置においては、ボウル部に供給される洗浄水の総量を低減し、更なる節水化を図る余地があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ウォッシュダウン式の大便器本体にジェットポンプ式の給水機構が搭載された構成としながら、ボウル部に供給される洗浄水の総量を低減することのできる水洗大便器装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る水洗大便器装置は、洗浄水によって大便器本体を洗浄する水洗大便器装置であって、汚物を受け止めるボウル部と、汚物を排出するための水を吐出して前記ボウル部に供給する吐水部と、を有し、前記ボウル部へ供給された水によって汚物を排水路へ押し出すウォッシュダウン式の大便器本体と、内部に水を貯留しているタンクと、前記タンクの内部において少なくとも一部が水没した状態で配置されたジェットポンプユニットと、を備え、前記ジェットポンプユニットは、一端側に吸引口が形成された管であって、前記吸引口から内部に流入した水が前記吐水部に供給され、前記吐水部から洗浄水として吐出されるように配置されたスロート管と、前記吸引口から前記スロート管の内部に向けて高速の水を噴射するノズルと、を有しており、前記スロート管の内部を流れる水の流量を、前記ノズルから噴射された水の流量よりも増大させるジェットポンプ作用を誘発させて、増大した流量の水を前記吐水部に供給するものであって、前記ジェットポンプユニットにより前記ノズルから噴射された水の流量よりも大きい上記ジェットポンプ作用の発生した第一流量の水を前記吐水部に供給する水流形成工程と、前記水流形成工程の後に続く工程であって、前記ジェットポンプユニットにより前記第一流量よりも小さく、前記ノズルから噴射された水の流量よりも大きい上記ジェットポンプ作用の発生した第二流量の水を前記吐水部に供給する水流維持工程と、が順に実行されるよう、前記ジェットポンプユニットの流路状態を切り替える流路状態切替手段を更に備えており、前記流路状態切替手段は、前記ジェットポンプユニットの流路を流れる水の一部を前記タンク内に流出させるように、前記ジェットポンプユニットの流路状態を切り替えるものであって、少なくとも前記水流形成工程よりも前記水流維持工程の方が、前記タンク内に流出させる水の流量が大きくなるように前記ジェットポンプユニットの流路状態を切り替えるよう構成されていることを特徴とする。
本発明に係る水洗大便器装置は、大便器本体のボウル部に洗浄水を供給するための機構として、内部に水を貯留しているタンクと、タンクの内部に配置されたジェットポンプユニットとを備えている。尚、大便器本体は、ボウル部へ供給された水によって汚物を排水路へ押し出すウォッシュダウン式(洗い落とし式)の大便器本体となっている。
ジェットポンプユニットは、タンクの内部において少なくとも一部が水没した状態で配置されており、スロート管と、ノズルとを有している。スロート管は、一端側に吸引口が形成された管であって、吸引口から内部に流入した水が(他端側から)大便器本体の吐水部に供給され、吐水部から洗浄水として吐出されるように配置されている。
ノズルは、吸引口からスロート管の内部に向けて高速の水を噴射することにより、ジェットポンプ作用を誘発させるものである。当該ジェットポンプ作用により、吸引口にはノズルから噴射された水が流入するだけでなく、タンクに貯留されていた水も引き込まれて流入する。換言すれば、ジェットポンプ作用が生じることによって、スロート管の内部を流れる水の流量が、ノズルから噴射された水の流量よりも増大する(流量が増幅されるといってもよい)。大便器本体の吐水部には、このように増大した流量の水が供給されて、当該水が吐水部から吐出される。
本発明に係る水洗大便器装置では、ジェットポンプユニットによって吐水部に供給される水の流量を、洗浄終了までの間一定とするのでなく途中で変化させている。具体的には、第一流量の水を吐水部に供給する水流形成工程が実行された後、第一流量よりも小さい第二流量の水を吐水部に供給する水流維持工程が実行される。このような流量の変化は、流路状態切替手段がジェットポンプユニットの流路を流れる水の一部をタンク内に流出させるように、ジェットポンプユニットの流路状態を切り替えることによって実現される。
水流形成工程は、吐水部に水を供給することにより、大便器本体のボウル部内において水流を生じさせるための工程である。水流形成工程においては、静止した状態でボウル部内に貯留されていた水に運動量を与えて水流を形成する必要があるため、吐水部には大流量(第一流量)の水がジェットポンプユニットから供給される。また、このような大流量の水が供給されることにより、ボウル部に付着していた汚物は短時間の内に除去される。
水流形成工程に続く水流維持工程は、引き続き吐水部に水を供給することにより、水流形成工程において形成されたボウル部内の水流を維持するための工程である。ボウル部内には既に水流が形成されており、その水には慣性力が働いているのであるから、ボウル部内の水流を維持するために必要な水の供給量は、水流を形成するために必要な水の供給量(第一流量)よりも小さい。
このため、水流形成工程に続く水流維持工程においては、流路状態切替手段によって、少なくとも水流形成工程よりも水流維持工程の方が、タンク内に流出させる水の流量が大きくなるようにジェットポンプユニットの流路状態を切り替えることで、少なくとも水流形成工程よりも少ない流量の水が吐水部に供給される(第一流量から第二流量に変化させる)。これにより、ボウル部内の汚物を排出するために必要な水流を形成、維持しながらも、ジェットポンプユニットから吐水部に供給される水の総量を低減し、節水性を高めることができる。
このように、本発明に係る水洗大便器装置では、ジェットポンプユニットによって吐水部に水が供給されている期間の全体において、汚物の排出性能を確保しながら、ボウル部に供給される洗浄水の総量を低減することができる。その結果、洗浄性能を犠牲にすることなく節水性を高めることができる。
また、本発明に係る水洗大便器装置では、前記流路状態切替手段は、前記水流形成工程において前記吐水部に供給される水の流量が大きい程、前記水流形成工程から前記水流維持工程に移行するタイミングを早くするように構成されていることも好ましい。
ジェットポンプユニットによって吐水部に供給される水の流量は、例えばノズルの上流側に配置された定流量弁の機差等によって厳密には設計値通りとはならず、製品ごとにばらついてしまうことがある。その結果、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングが不適切なものとなり、ボウル部内において十分な水流が形成されない場合や、ボウル部の洗浄性能を確保し得ない場合が生じ得る。
例えば、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量が設計値よりも大きくなった場合には、ボウル部内において十分な水流が形成された時点以降においても、引き続きボウル部に第一流量の水が供給されてしまうことになる。
逆に、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量が設計値よりも小さくなった場合には、水流が形成されるために必要な量の水がボウル部に供給されないうちに水流維持工程への移行が行われてしまい、汚物を搬送するために必要な水流が形成されないことになる。
そこで、この好ましい態様では、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量が大きい程、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングが早くなるように構成されている。すなわち、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミング(水流形成工程の期間の長さ)を固定するのではなく、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量に応じて変化させるように構成されている。
この好ましい態様では、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量が設計値よりも大きくなった場合には、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングが早くなる(水流形成工程の期間が短くなる)。その結果、ボウル部内において十分な水流が形成されたにも拘らず、引き続き大流量の洗浄水が無駄に供給されてしまうことが防止される。
逆に、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量が設計値よりも小さくなった場合には、大流量の洗浄水供給を必要とする時間が長くなる。この場合、この好ましい態様では水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングが遅くなり(水流形成工程の期間が長くなり)、大流量の洗浄水が供給される時間が長くなる。その結果、ボウル部内において十分な水流が確実に形成される。
このように、この好ましい態様では、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量の変動(ばらつき)に応じて、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングが適切となるように調整される。
また、本発明に係る水洗大便器装置では、流路状態切替手段は、タンク内の水位が、満水位よりも低く且つ前記吸引口よりも高い位置に設定された所定水位まで低下すると、水流形成工程から前記水流維持工程に移行するように構成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、タンク内の水位が、満水位よりも低く且つ吸引口よりも高い位置に設定された所定水位まで低下すると、水流形成工程から水流維持工程に移行するように構成されている。水流形成工程において吐水部に供給される水の流量が設計値よりも大きくなった場合には、タンク内の水位は早期に所定水位まで低下するため、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングが早くなる(水流形成工程の期間が短くなる)。また、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量が設計値よりも小さくなった場合には、タンク内の水位が低下して所定水位となるまでの時間が長くなるため、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングが遅くなる(水流形成工程の期間が長くなる)。
このように、水流形成工程において吐水部に供給される水の流量を直接測定することなく、水流形成工程から水流維持工程に移行するタイミングを適切に調整することが可能となる。すなわち、流量計等の装置を必要とせず、簡易な構成によって、水流維持工程に移行するタイミングを適切に調整することが可能となる。
また、本発明に係る水洗大便器装置では、流路状態切替手段は、水流維持工程において、ジェットポンプ作用によって吸引されるタンク内の水の流量よりも小さい流量の水をタンク内に吐出するよう構成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、ジェットポンプ作用で使用されるタンク内の水の流量の方が、タンク内に吐出される水の流量よりも大きいため、水流維持工程においても、ジェットポンプ作用によって、タンク内の水位を低下させることができる。これによって、タンク内水位が最低水位となったタイミングでジェットポンプユニットによる便器側への供給を停止させるなどの制御が可能となる。
また、本発明に係る水洗大便器装置では、前記流路状態切替手段は、前記水流維持工程において、前記スロート管の内部を流れる水の一部を前記タンク内の水没した位置に吐出するよう構成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、水流維持工程において、流出させた水によってタンク内の水面が波立つことを防止することができる。これにより、フロートの高さによって動作するタンク内機器の誤作動を防止することが可能となる。
また、本発明に係る水洗大便器装置では、前記流路状態切替手段は、前記水流維持工程において、前記スロート管の内部を流れる水の一部を前記タンクの底面に向けて吐出するよう構成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、流路状態切替手段は、スロート管の内部を流れる水の一部をタンクの底面に向けて吐出するよう構成されているので、水流維持工程において流出させた水によってタンク内の水面が波立つことを防止することができる。これにより、フロートの高さによって動作するタンク内機器の誤作動を防止することが可能となる。
本発明によれば、ウォッシュダウン式の大便器本体にジェットポンプ式の給水機構が搭載された構成としながら、ボウル部に供給される洗浄水の総量を低減することのできる水洗大便器装置を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る水洗大便器装置を示す断面図である。 図1に示した水洗大便器装置の上面図である。 図1に示した水洗大便器装置のタンクの内部を示す図である。 図3に示したタンクの内部に配置された、ジェットポンプユニットの動作を説明するための図である。 図1に示した水洗大便器装置のタンクの内部における構成を示す図である。 図1に示した水洗大便器装置の、洗浄時における動作の流れを説明するためのフローチャートである。 ジェットポンプユニットの流路状態が切り替わることにより、リム部に供給される水の流量が変化することを説明するための図である。 リム部に供給される水の流量の変化を示すグラフである。 本発明の第二実施形態に係る水洗大便器装置の、ジェットポンプユニットの構成及び動作を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の第一実施形態に係る水洗大便器装置について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は水洗大便器装置FTの断面図であって、水洗大便器装置FTをその左右方向に垂直な面で切断した場合の断面を示している。図2は水洗大便器装置FTの上面図である。図2では、後に説明するタンク20の内部構造を示すため、タンク20の上蓋201を取り外した状態を描いている。
図1及び図2に示したように、水洗大便器装置FTは、大便器本体10と、大便器本体10の後方側(図1では右側、図2では上側)において大便器本体10の上面101に設置されたタンク20とを備えている。水洗大便器装置FTは、大便器本体10によって汚物を受け止めて、当該汚物を、タンク20から供給される水(洗浄水)によって排水管SWに排出する装置である。
尚、以下の説明においては、特に断らない限り、大便器本体10に着座した状態の使用者から見て右側(図2では左側)のことを「右側」と称し、大便器本体10に着座した状態の使用者から見て左側のことを「左側」(図2では右側)と称することとする。また、大便器本体10に着座した状態の使用者から見て前方側(図1では左側、図2では下側)のことを「前側」又は「前方側」と称し、大便器本体10に着座した状態の使用者から見て後方側(図1では右側、図2では上側)のことを「後側」又は「後方側」と称することとする。
大便器本体10は、ボウル部110と、リム部120と、導水路130と、排水トラップ管路140とを有している。ボウル部110は、上方から落下する汚物を一時的に受け止める部分である。リム部120は、ボウル部110の上縁部に形成されており、図1に示したように、ボウル部110の内側面の一部を外周側に向けて後退させたような形状となっている。後に説明するように、リム部120は、ボウル部110に向けて供給された水が旋回して流れる流路となっている。リム部120は、ボウル部110の上縁に沿って一周するような略円形(上面視)の流路として形成されている。
導水路130は、タンク20から供給された水をボウル部110に導くために、大便器本体10の内部に形成された流路である。導水路130は、その一端が大便器本体10の上面101に開口しており、タンク20から供給される水の入口131となっている。入口131が形成されている位置は、大便器本体10の上面101のうち後方側の部分であり、且つ左右方向における中央の部分である。
導水路130は、その下流側において二つの流路(第一導水路132、第二導水路134)に分岐している。一方の流路である第一導水路132は、その下流側の端部がリム部120のうち右側の部分において開口しており、当該開口が水の出口(吐水部133)となっている。タンク20から入口131に水が供給されると、その一部は第一導水路132の内部を通り、吐水部133から噴出してリム部120に供給される。
他方の流路である第二導水路134は、その下流側の端部がリム部120のうち左側且つ後方寄りの部分において開口しており、当該開口が水の出口(吐水部135)となっている。タンク20から入口131に水が供給されると、その一部は第二導水路134の内部を通り、吐水部135から噴出してリム部120に供給される。
吐水部133から水が噴出する方向は、略円形の流路として形成されたリム部120の円周に沿う方向であり、且つ上面視において反時計回りの方向となっている。吐水部135から水が噴出する方向も、略円形の流路として形成されたリム部120の円周に沿う方向であり、且つ上面視において反時計回りの方向となっている。図2において矢印で示したように、吐水部133及び吐水部135からリム部120に噴出した水は、いずれもリム部120に沿って反時計回りに旋回して流れながら、リム部120の全体からボウル部110に向けて流下する。
排水トラップ管路140は、ボウル部110の下端と排水管SWとを接続する流路である。排水トラップ管路140は、ボウル部110の下端から下流に向かう方向に沿って上り勾配となるように形成されている上昇流路141と、上昇流路141の上端から下流に向かう方向に沿って下り勾配となるように形成されている下降流路142とを有している。このような構成により、ボウル部110の下部から上昇流路141の下部に亘る部分には水を貯留することが可能となっており、貯留した水によって封水WTが形成されている。下降流路142の下端には排水管SWが接続されている。排水管SWは建物の内部に配置された配管であって、その下流側の端部が不図示の下水管に接続されている。
タンク20からボウル部110に向けて水が供給されると、上記のように、当該水はリム部120を旋回して流れながら、リム部120の全体からボウル部110に向けて流下する。水はボウル部110に対して上方から追加され、ボウル部110の下端部から上昇流路141及び下降流路142を通って排出される。その結果、ボウル部110に貯留されている水(封水WT)には下向きの流れが生じることとなる。
ボウル部110において一時的に受け止められていた汚物は、上方のリム部120から供給される水によって下方に向けて押し込まれ、ボウル部110の下端に向かって移動する。その後、汚物は水流によって上昇流路141を通り下降流路142に到達して、水と共に排水管SWに向けて落下する。
タンク20は内部に水が貯留された容器であって、当該水を導水路130の入口131に供給するためのものである。タンク20は、第一タンク部210と、第一タンク部210の底壁211の一部を下方に伸ばすように形成された第二タンク部220とを有している。第一タンク部210と第二タンク部220はいずれも略直方体の容器であって、両者の内部空間が互いに連通している。第二タンク部220は、第一タンク部210の底壁211のうち後方側の部分に接続されている。
第一タンク部210の底壁211(第二タンク部220よりも前方側の部分)は、大便器本体10の上面101のうち後方側の部分に対して上方から近接した状態となっている。具体的には、大便器本体10の上面101のうち後方側の部分には入口131が形成されているが、第一タンク部210の底壁211は、入口131の周囲を上方から覆うように、大便器本体10の上面101に対して上方から近接した状態となっている。また、底壁211には入口131と略同一形状の開口212が形成されており、開口212と入口131とが上面視で重なっている。このため、タンク20の内部に貯留されている水は、開口212及び入口131を通って導水路130の内部に流入し、ボウル部110に向かって流れることが可能となっている。
第一タンク部210を上記のように配置した結果、第二タンク部220は大便器本体10よりも後方に位置している。すなわち、大便器本体10の後方側端部よりも更に後方側に位置した状態となっている。また、第二タンク部220の底壁221は、大便器本体10の上面101よりも低い位置に配置されている。
上記のようにタンク20が配置されることにより、タンク20の前端部が、大便器本体10の後端部よりも前方側に位置している。また、タンク20の下端部が、大便器本体10の上面101よりも下方側に位置している。その結果、水洗大便器装置FT全体の前後方向における寸法と、上下方向における寸法とが、いずれも小さくなっており、水洗大便器装置FTのデザイン性が向上している。
次に、タンク20の内部の構成について説明する。図3は、水洗大便器装置FTを後方側から見た場合における、タンク20の内部を示す斜視図である。図3に示したように、タンク20の内部には、給水管231と、主弁233と、パイロット弁234と、ジェットポンプユニット300とが配置されている。
給水管231は、主弁233に向けて水を供給するための管であって、第二タンク部220の底壁221から鉛直上方に向かって伸びるように配置されている。給水管231の下端は、タンク20の外部において不図示の水道管に接続されている。また、給水管231の上端は、タンク20の内部において主弁233に下方から接続されている。給水管231は、タンク20の内部のうち左右方向における中央よりも左側となる位置に配置されている。
給水管231の途中(水道管と主弁233との間)には、図3では図示しない定流量弁232が配置されている。主弁233が開いた状態において主弁233に流入する水の流量は定流量弁232によって一定となり、水道管内の水圧によって変動することがない。
主弁233は開閉弁であって、給水管231からジェットポンプユニット300に向かう水の流路の開閉を行うものである。主弁233とジェットポンプユニット300との間にはバキュームブレーカー235が備えられており、バキュームブレーカー235の上流側が負圧となって水が逆流してしまうことが防止されている。尚、上記のように給水管231が上方に向かって伸びており、主弁233とバキュームブレーカー235とはタンク20内の高い位置に配置されている。このため、タンク20の水位が満水位となった状態においても、バキュームブレーカー235が水没してしまうことはない。
主弁233にはパイロット弁234が備えられており、パイロット弁234の動作によって主弁233の開閉が切り替えられる構成となっている。パイロット弁234には、タンク20の外側に配置された手動レバー236が、タンク20の内部に配置された伝達機構237を介して接続されている。また、パイロット弁234には、タンク20の内部に配置されたフロート238が更に接続されている。
水洗大便器装置FTの使用者によって手動レバー236が操作されると、当該操作が伝達機構237を介してパイロット弁234に伝達され、パイロット弁234が開かれる。これにより主弁233が開かれた状態となり、給水管231からジェットポンプユニット300に向かって水が流れる。後に説明するように、ジェットポンプユニット300に向かって流れた水は、タンク20の内部に貯留されていた水と共に洗浄水として導水路130に供給される。このため、タンク20の内部における水位は次第に低下していく。
ボウル部110の洗浄が終了した後も、主弁233は閉じられず、給水管231からジェットポンプユニット300に向かって引き続き水が流れる。ジェットポンプユニット300に向かって流れた水はタンク20の内部に供給されて、次回の洗浄のために貯留される。タンク20の内部に向けた水の供給(タンク20への注水)が行われると、タンク20の内部における水位は次第に上昇して行く。タンク20の内部においてパイロット弁234に接続されているフロート238は、水位の上昇に伴って上昇し、これによりパイロット弁234が閉じられる。
このように、タンク20の内部における水位が上昇すると、フロート238が受ける浮力の変化によってパイロット弁234が閉じられる。パイロット弁234が閉じられると、主弁233が閉じられた状態となり、給水管231からジェットポンプユニット300への水の供給が停止される。この時点においてタンク20の内部に貯留されている水の量が、次回の洗浄のために必要な量となるように(所定の満水位となるように)、フロート238の配置が調整されている。
ジェットポンプユニット300は、給水管231から供給された水によりジェットポンプ作用を誘発させ、これにより導水路130に向けた水の供給を行うためのものである。ジェットポンプユニット300は、ノズル310と、スロート管320とを有している。
ノズル310は、一端が接続管239を介してバキュームブレーカー235に接続されており、他端には噴射口311が形成されている管である。ノズル310は、第二タンク部220の底壁221の近傍に配置されている。主弁233が開かれると、給水管231から供給された水は接続管239を流れてノズル310に到達し、噴射口311から高速の水流として噴射される。ノズル310は、第二タンク部220のうち後方側且つ右側の隅(上面視における隅)に配置されている。図3に示したように、ノズル310はU字形状となっており、その下流側が上記隅から折り返されている。噴射口311は、その噴射方向がスロート管320の内部に向けられている。
スロート管320は断面が円形の管であって、底壁211に形成された開口212を一部が貫通した状態で、タンク20の内部に配置されている。スロート管320の一端は導水路130の入口131に接続されており、他端には開口である吸引口321が形成されている。スロート管320は、導水路130の入口131側の部分が鉛直方向に沿っており、吸引口321側の部分が水平面に対して傾斜している。このため、その全体が逆U字形状となっている。図2に示したように、スロート管320は、上面視において前後方向に対して傾斜した状態で、タンク20の内部に配置されている。
スロート管320の具体的な形状について更に詳しく説明する。スロート管320は、吸引口321から斜め上方に向けて伸びる上昇部322と、上昇部322の下流側(上側)に配置された屈曲部323と、屈曲部323の下流側(下側)に配置され、屈曲部323から下方に向かって伸びる下降部324とを有している。
上昇部322は、その管径が全体において均一な円筒形状の管であって、水平面に対して傾斜した状態で配置されている。吸引口321は上昇部322の下端に形成されている。吸引口321は、その縁の全体が水平面に沿うように(水平面と平行になるように)形成されている。
下降部324は、その管径が全体において均一な円筒形状の管であって、鉛直方向に沿って配置されている。下降部324の管径は、上昇部322の管径よりも大きい。屈曲部323のうち上昇部322側の管径は、上昇部322の管径に等しい。また、屈曲部323のうち下降部324側の管径は、下降部324の管径に等しい。このため、管径が互いに異なる上昇部322と下降部324とが、屈曲部323によって滑らかに繋がれているということができる。
図4を参照しながら、ジェットポンプユニット300の構成及び動作について更に説明する。図4(A)は、タンク20内の水位が吸引口321よりも高い(例えば満水位)ときにおいてノズル310から水が噴射され、これによりジェットポンプ作用が誘発されている状態を模式的に示したものである。
主弁233が開かれて、ノズル310の噴射口311から水が噴射されると、噴射された高速の水が上昇部322の内部に向かって流れる。上昇部322のうち下側の部分及びノズル310は、タンク20内に貯留されている水の内部に水没している。このため、タンク20内に貯留されている水は、噴射口311から噴射された高速の水流によって上昇部322の内部に引き込まれて、導水路130に向かって流れる。このようなジェットポンプ作用が誘発される結果、スロート管320の内部では、ノズル310の噴射口311から噴射された水だけでなく、吸引口321の周囲から引き込まれた水も流れる。これらが導水路130を流れて、洗浄水として吐水部133、135からリム部120に供給される。
このように、水洗大便器装置FTにおいては、ノズル310の噴射口311から噴射される水の流量よりも、リム部120に供給される水の流量の方が大きくなっている。換言すれば、ノズル310の噴射口311から噴射される水の流量が小さくても、洗浄水として十分な流量の水がリム部120に供給される。このため、水道管の水圧が小さい低い環境に水洗大便器装置FTが設置された場合であっても、十分な洗浄性能を発揮することができる。
また、洗浄水としてリム部120(及びボウル部110)に供給される水の総量は、タンク20の内部に予め貯留されていた水の量に、ノズル310の噴射口311から噴射された水の量を加えたものとなる。全ての洗浄水をタンク20の内部に貯留しておく必要がないため、タンク20は小型化されており、そのデザイン性が向上している。
ところで、タンク20に貯留されている水のうち、吸引口321よりも下の部分に存在する水は、吸引口321からスロート管320の内部に供給されない。その結果、タンク20の内部に残水として残ってしまう。しかし、図3等に示したように、ノズル310及び吸引口321はいずれも(狭い)第二タンク部220の内部に配置されている。このため、吸引口321よりも下の部分で残ってしまう残水の量は、比較的少なくなっている。
このような構成により、水洗大便器装置FTでは、リム部120に対する水の供給が終了した時点における残水の量を少なくしている。その結果、タンク20の内部空間のうち殆どの部分を、リム部120対して供給される水(残水とならない水)を貯留するための空間として利用することが可能となっており、タンク20の大型化が抑制されている。
上昇部322の下端近傍、すなわち吸引口321の近傍には、流路切替部材350が取り付けられている。流路切替部材350は棒状の部材であって、その長手方向に沿った一端にはフロート351を有しており、他端には切替板352を有している。尚、流路切替部材350は、先に参照した図3等においては図示を省略していたものである。
流路切替部材350は、フロート351と切替板352との間の部分が、上昇部322の下端近傍に対して回転自在な状態で取り付けられている。図4(A)に示したように、タンク20内の水位が吸引口321よりも高いときにおいては、フロート351に加わる浮力によって流路切替部材350が回転する。具体的には、フロート351が上方に移動し、切替板352が下方に移動して、それぞれ図4(A)に示した位置で停止する。
図4(A)の状態においては、ノズル310から噴射された水は、切替板352には直接当たることなく上昇部の内部に流入する。その結果、既に説明したようなジェットポンプ作用が誘発され、洗浄水としての水がリム部120に供給される。
その後、タンク20内の水がリム部120に供給されることにより、タンク20内の水位は次第に低下していく。
図4(B)は、タンク20内の水位が吸引口321の近傍まで低下し、リム部120への水の供給が停止した状態を模式的に示したものである。タンク20内の水位が吸引口321の近傍まで低下すると、フロート351に加わる浮力は小さくなる。このため、図4(B)に示したように、フロート351が下方に移動するように流路切替部材350が回転する。切替板352は上方に移動して、ノズル310から噴射された水が切替板352に直接当たるようになる。
切替板352のうち噴射口311に対向する面は、凹状に湾曲した形状となっている。ノズル310から噴射された水が当該面に当たると、水は当該面に沿って流れて、その進行方向を略90度変化させる。その結果、ノズル310から噴射された水は上昇部322の内部には流入せず、次回の洗浄のための水としてタンク20に貯留される。このように、流路切替部材350は、ノズル310から噴射された水の供給先を、リム部120(大便器本体10)からタンク20へと切り替えるためのものである。
図5は、タンク20の内部における構成を模式的に示している。既に説明したように、タンク20の内部には、給水管231と、主弁233と、ジェットポンプユニット300とが配置されている。
ボウル部110の洗浄が行われていない状態(待機状態)においては、タンク20の水位は満水位となっている。水洗大便器装置FTの使用者によって手動レバー236が操作されると、既に説明したように主弁233が開かれた状態となり、ノズル310の噴射口311から水が噴射される(図5の矢印AR1)。タンク20の内部に貯留されていた水は、スロート管320の内部に引き込まれて(図5の矢印AR2)、洗浄水としてリム部120に供給される(図5の矢印AR3)。
リム部120への水の供給が終了すると、ノズル310からの水の供給先が流路切替部材350によって切り替えられて、タンク20への注水が開始される(図5の矢印AR4)。タンク20内の水位は次第に上昇して行き、満水位となった時点でフロート238によりパイロット弁234が閉じられる。これと同時に主弁233が閉じられることによりタンク20への注水が終了し、待機状態に戻る。
タンク20の内部におけるその他の構成について、再び図3を参照しながら説明する。図3に示したように、タンク20の内部にはスロート管320の下降部324を囲むような隔壁240が配置されている。隔壁240は、底壁211から上方に向かって伸びるように形成されている。隔壁240、タンク20の前側壁面213、左側壁面214、及び第一タンク部210の底壁211によって、タンク20の内部空間の一部が区画され、小タンク260が構成されている。小タンク260は、その上部がタンク20の内部に開放された容器であって、第一タンク部210のうち前方側且つ左側の隅に配置されている。スロート管320は、下降部324の下端部分が小タンク260の内側に配置されている。また、吸引口321が小タンク260の外側に配置されている。
隔壁240のうち下端部近傍には開閉窓241が設けられている。開閉窓241は通常は開かれた状態となっており、開閉窓241を通じて小タンク260の内部と外部(隔壁240よりも後方側の空間)とが連通している。このため、ボウル部110の洗浄が行われていない状態(待機状態)においては、タンク20内に貯留された水の水位と、小タンク260内に貯留された水の水位は等しくなっている。
手動レバー236は二つの方向(大方向、小方向)に操作することが可能となっている。手動レバー236が大方向に操作された場合には、開閉窓241が開かれた状態のまま、パイロット弁234及び主弁233が開かれる。小タンク260に貯留されていた水は、開閉窓241を通過して第二タンク部220に流出し、吸引口321に到達する。このため、タンク20の内部に貯留されていた水は、小タンク260に貯留されていた分を含む殆どが、スロート管320の内部に引き込まれてリム部120に供給される。
一方、手動レバー236が小方向に操作された場合には、開閉窓241が閉じられると同時にパイロット弁234及び主弁233が開かれる。このため、タンク20の内部に貯留されていた水のうち小タンク260に貯留されていた水は、開閉窓241を通過することができずに小タンク260の内部に残留したままとなる。その結果、洗浄水としてリム部120に供給される水の量は少量となる。
尚、以下の説明において「タンク20に貯留されている水の水位」又は「タンク20内の水位」等というときには、小タンク260の外部における水位を示すものとする。すなわち、隔壁240によって二つに分けられた空間のうち、吸引口321が配置されている方の空間に貯留されている水の水位を示すものとする。小タンク260に貯留されている水の水位については、以下の説明では考慮しない。
続いて、リム部120へ洗浄水として供給される水の流量(吐水部133、135に供給される水の流量といってもよい)について、図6及び7を参照しながら説明する。図6は、水洗大便器装置FTの、洗浄時における動作の流れを説明するためのフローチャートである。図7(A)及び(B)は、リム部120に供給される水の流量が変化することを説明するための図であって、ジェットポンプユニット300の流路状態が切り替わる様子を模式的に示している。図7(C)及び(D)は、リム部120に供給される水の流量の変化を示すグラフである。
図7(A)に示したように、スロート管320の下降部324には流路状態切替手段390として、可動部材393が取り付けられている。可動部材393は、開閉板391と、フロート392とを有している。開閉板391は、下降部324に対して回転自在に取り付けられた板である。開閉板391は、その下端が下降部324の外側面に取り付けられており、当該下端を中心として回転することが可能となっている。
フロート392は、タンク20内に貯留された水から浮力を受けて、当該浮力により可動部材393を動作させるものである。フロート392は開閉板391の上端部近傍に固定されており、開閉板391と共に回転する。
スロート管320の下降部324のうち、開閉板391と対向する位置には、開口部325が形成されている。開口部325は、タンク20内の水位が満水位の時においては全体が水没する位置に形成されている。また、開口部325の下端の高さは、吸引口321よりも高くなっている。
まず、水洗大便器装置FTの使用者によって手動レバー236が操作されると(ステップS01)、ノズル310から水が噴射され、既に説明したようにジェットポンプ作用によってリム部120に水が供給される(ステップS02)。
図7(A)に示したように、このとき、タンク20内の水位は高いため、フロート392が受ける浮力によって可動部材393は、開閉板391が下降部324の外側面と平行な状態となっている。その結果、開閉板391が開口部325を塞いでおり、水が開口部325を通ることはできない状態となっている。そのため、タンク20内に貯留されていた水は、ジェットポンプ作用によって吸引口321からスロート管320の内部に流入した後、その全てがリム部120に供給される。
ノズル310からの水の噴射が開始されてから、タンク内の水位が低下してフロート392の下端の位置(このときの水位を、以下では「第一水位」とも称する)となるまでの期間においては、上記のように大流量の水がリム部120に供給される。当該期間においてジェットポンプユニット300から大流量の水が供給される工程を、以下では「第一工程」とも称する(ステップS03)。第一工程は、静止した状態でボウル部110内に貯留されていた水に運動量を与えて水流を形成する工程であるため、水流形成工程とも称する。
タンク20内の水位は次第に低下して行き、第一水位に達すると、これに伴ってフロート392の位置も次第に低下して行く。換言すれば、開閉板391の上端部が下降部324から離れて行く方向に、可動部材393が回転して行き、上記の第一工程は終了する(ステップS04)。
図7(B)は、タンク20f内の水位が低下してフロート392が下方に移動し、開口部325が開いた状態(開閉板391により塞がれていない状態)を示している。尚、タンク20内の水位はこの時点でも吸引口321より高く、リム部120には引き続き水が供給されている。
このとき、タンク20内に貯留されていた水は、引き続きジェットポンプ作用によって吸引口321からスロート管320の内部に流入するが、その一部が開口部325を通じてスロート管320から流出する。その結果、リム部120に供給される水の流量は小さくなる。すなわち、リム部120に供給される水の流量が、第一工程における流量よりも低下している。このように、第一工程が終了した後、低下した流量の水が洗浄水としてリム部120に供給される工程を、以下では「第二工程」とも称する(ステップS05)。第二工程は、引き続き吐水部133、135に水を供給することにより、第一工程において形成されたボウル部110内の水流を維持するための工程であるため、水流維持工程とも称する。タンク20内の水位が更に低下して、流路切替部材350が図4(B)に示した状態となるまで継続される(ステップS06、S07)。
尚、流路切替部材350のフロート351に加わる浮力が小さくなり、流路切替部材350が回転して図4(B)も示した状態となる際におけるタンク20内の水位を、以下では「第二水位」とも称する。すなわち、第二水位とは、リム部120に対する洗浄水の供給が停止される際における、タンク20内の水位である。
第二工程が終了すると、既に説明したようにノズル310からは水が継続して噴射され、タンク20内への水の貯留が行われる(ステップS08)。タンク20内の水位が上昇して、満水位となると、ノズル310からの水の噴射が停止され、タンク20内への水の貯留が停止される(ステップS09、S10)。
尚、ボウル部110の洗浄が行われた後において、封水WTを形成するための水(リフィル水)をジェットポンプユニット300からリム部120に追加供給する構成としてもよい。このようなリフィル水の供給は、第二工程が終了した時点(ステップS07の直後)、又はタンク20内への水の貯留が停止した時点(ステップS10の直後)のいずれかのタイミングにおいて、開始することが望ましい。第二工程が終了した時点でリフィル水の供給を開始する場合には、タンク20内への水の貯留と、リム部120へのリフィル水の追加とが同時に行われることとなる。
図7(C)は、第一工程の開始時点(時刻t0)から第二工程の終了時点(t200)までの期間における、リム部120に供給される水の流量の変化を示している。すなわち、ボウル部110の洗浄が行われている期間において、リム部120に供給される洗浄水の流量の変化を示している。同図においては、第一工程から第二工程に切り替わる時刻、すなわち、タンク20内の水位が第一水位となる時刻を時刻t100としている。また、第一工程において吐水部133へ供給される水の流量をQ1と表記し、第二工程において吐水部133へ供給される水の流量をQ2と表記し、さらに第一工程及び第二工程においてノズル310から噴射される水の流量をQjと表記している。
既に説明したように、時刻t0から時刻t100までの第一工程においては、ジェットポンプ作用による大流量の水がリム部120に供給される。
時刻t100から時刻t200までの第二工程においては、第一工程と同様に、ジェットポンプ作用によって増幅された流量の水がリム部120に到達する。しかし、第二工程においては、開口部325が開いた状態となっているため、スロート管320の内部に流入した水の一部が開口部325を通じてスロート管320から流出する。つまり、ノズル310から噴射される水の流量及びジェットポンプ作用によって吸引口321に引き込まれる水の流量は、第二工程に切り替わった後も変わらず一定のままであるが、その一部が開口部325から流出してしまう。その結果、ジェットポンプユニット300からリム部120に供給される水の流量Q2は、時刻t100を境に急激に小さくなっている(流量Q1から流量Q2へと変化している)。
本実施形態においては、時刻t120よりも早い時刻t100で、リム部120に供給される水の流量を急激に減少させることにより、ボウル部に供給される洗浄水の総量を低減させている。具体的には、可動部材393を回転させることによって、開閉板391に塞がれていた開口部325を開放し、スロート管320の水の一部を流出させ、吐水部133から流出する水の流量を減少させる構成となっている。
時刻t0から時刻t100までの第一工程においては、タンク20内でフロート392が水没している。このため、流路状態の切り替えは行われず、リム部120(吐水部133、135)には大流量且つ略一定の水がジェットポンプユニット300から供給される。ボウル部110に付着した汚物は短時間のうちに除去されるため、吐水部133、135から水を吐出する時間を短縮し、節水化を図ることが可能となっている。
また、時刻t100から時刻t200までの第二工程においては、タンク20内の水位はフロート392よりも低い位置にある。このため、フロート392が水面に浮くように可動部材393が回転することで、開口部325が開いた状態になっている。このため、開口部325からスロート管320の水の一部が流出し、リム部120に供給される水の流量が減少する(流量Q1から流量Q2に変化する)。このように、フロート392は、リム部120に供給される水の流量を抑制するようにジェットポンプユニット300の流路状態を切り替える「流路状態切替手段390」として機能する。
尚、フロート392の位置(高さ)は、第一工程から第二工程へと移行するタイミングを考慮して決定される。開口部325が第一工程においては閉じられているようにフロート392位置が決定されるのが一般的であるが、第一工程において、スロート管320の水の一部が開口部325からもれ出ていてもよい。ただし、第一工程における開口部325からの水の流出量は、第二工程の流出量よりも小さくする必要がある。
また、第二工程における、流路状態切替手段390によってスロート管320内の水の一部の流出先は、タンク20以外の箇所とする構成とすることも可能である。しかし、この場合、流出させた水が無駄水となってしまい、タンク20内に余分な水を貯留しておく必要がでてしまう。第二工程においてスロート管320内の水の一部をタンク20内に流出させることで、タンク20内に貯留しておく水の量を少なくすることができ、タンク20の小型化を図ることが可能となる。
また、流路切替部材350によって、ノズル310から噴射された水の供給先が、リム部120(大便器本体10)からタンク20へと切り替えられるためには、第二工程においても、タンク20内の水位が降下する必要がある。図7(D)は、図7(C)のQ1とQ2との差分の流量Q2#outを示すグラフである。流量Q2#outは、開口部325からタンク20に流出される流量を示している。そのため、図7(D)のグラフにおいて、流量Q2#outが、ジェットポンプ作用によって吸引されるタンク20内の水の流量Q2−Qjよりも小さくなるように開口部325の大きさが調整されている。これによって、第二工程においてもタンク20内の水位を低下させることができるため、タンク20内の水位が最低水位となったタイミングでジェットポンプユニット300による便器側への水の供給を停止させるなどの制御が可能となる。
上述したように、本実施形態に係る水洗大便器装置FTでは、第一工程に続く第二工程においては、リム部120に供給される水の流量が減少する。つまり、第二工程においては、ボウル部110に供給される水の流量が減少する。
既に説明したように、ジェットポンプユニット300が大便器本体10に搭載された場合には、常に一定流量の洗浄水がボウル部110に供給されることとなる。
しかしながら、ウォッシュダウン式の大便器本体10において汚物が排出されるために最低限必要となる洗浄水の流量は、洗浄の開始から終了まで常に一定ではなく、時間の経過とともに変化する。
具体的には、洗浄の開始では、静止した状態でボウル部110内に貯留されていた水に運動量を与えて水流を形成する必要があるため、大流量(第一流量)の洗浄水を供給する必要がある。ところが、洗浄の開始に続く洗浄の途中期では、ボウル部110内には既に水流が形成されており、その水には慣性力が働いているのであるから、ボウル部110内の水流を維持するために必要な水の流量は、第一流量よりも小さくなる。
このため、洗浄の開始から終了まで常に一定流量の水が供給されると、必要以上の洗浄水が供給されることになり、一部の洗浄水が無駄になってしまう。
そこで本実施形態に係る水洗大便器装置FTのように水流形成工程と水流維持工程とが順に実行されるような構成とし、吐水部133、135に供給される水の流量を減少させれば(第一流量から第二流量に変化させれば)、洗浄性能を犠牲にすることなく、節水性を高めることができる。
また水の流量を減少させることで、大流量(第一流量)の供給時には排出されにくいボウル部110内に浮遊している軽い汚物が排出されやすくなるという利点があり、このような軽い汚物の排出性能を確保するためにも水の流量を減少させることが好ましいものである。
以上のように、本実施形態に係る水洗大便器装置FTでは、洗浄水を供給している期間(時刻t0から時刻t200まで)の全体において、ウォッシュダウン式の大便器本体にジェットポンプ式の給水機構が搭載された構成としながら、汚物の排出性能を確保すると共にボウル部110に供給される洗浄水の総量を低減することができる。その結果、洗浄性能を犠牲にすることなく節水性を高めることができる。
続いて、図8を参照しながら、ノズル310から噴射される水の流量がばらつくことの影響について説明する。図8のグラフGJ1は、ノズル310から噴射される水の流量の時間変化を示している。図8では、ノズル310から噴射される水の流量をQjetと表記している。
グラフGT1は、ジェットポンプ作用によってリム部120に供給される水の流量を示している。第一工程では、流量Qjetがジェットポンプ作用によって増幅される結果、リム部120に対して流量Q1の水が供給される。尚、図8では、時刻t100以降(第二工程)においてリム部120に供給される水の流量を示すグラフは描かれていない。
ところで、ジェットポンプユニット300によってリム部120に供給される水の流量は、例えばノズル310の上流側に配置された定流量弁232の機差等によって厳密には設計値(Qjet)通りとはならず、製品ごとにばらついてしまうことがある。図8のグラフGJ2は、ノズル310から噴射される水の流量が設計値通りとはならず、流量Qjetよりも僅かに大きい流量Qjet2となってしまった場合における、当該流量の時間変化を示している。このとき、大便器本体10に供給される水の流量は、グラフGT12で示したように流量Q1よりも大きい流量Q12となる。
図8のグラフGJ3は、ノズル310から噴射される水の流量が設計値通りとはならず、流量Qjetよりも僅かに小さい流量Qjet3となってしまった場合における、当該流量の時間変化を示している。このとき、リム部120に供給される水の流量は、グラフGT13で示したように流量Q1よりも小さい流量Q13となる。
図8から明らかなように、もしこのような場合においても第一工程を時刻t100で終了してしまうと、リム部120に供給される水の流量が十分に得られない状態で、第一工程から第二工程への切り替えが行われることとなる。すなわち、ボウル部110に供給される水の流量が十分に得られない状態で、ボウル部110へ供給される水の流量が減少してしまうこととなる。この場合には、第一工程における洗浄性能が十分に得られないため、ボウル部110の洗浄性能を確保し得ないこととなってしまう。
しかしながら、本実施形態においては、タンク20内の水位が第一水位(フロート392の下端の位置)に低下するまでの間は、第一工程が継続されるように構成されている。このため、大便器本体10に供給される水の流量が流量Q1から流量Q13に減少した場合には、時刻t100よりも遅い時点(時刻t110)まで第一工程が継続される。その結果、第一工程におけるボウル部110の洗浄性能が十分に確保される。
このように、本実施形態においては、第一工程においてリム部120に供給される水の流量が大きい程、第一工程から第二工程に移行するタイミングが早くなるように構成されている。すなわち、第一工程から第二工程に移行するタイミング(第一工程の期間の長さ)を固定するのではなく、第一工程においてリム部120に供給される水の流量に応じて変化させるように構成されている。このような構成により、第一工程においてリム部120に供給される水の流量が変動した場合であっても、当該変動に応じて、第一工程から第二工程に移行するタイミングが適切となるように調整される。
また、タンク20内の水位が第一水位(フロート392の下端の位置)まで低下した時点で、第一工程から第二工程への移行が行われる構成とすることにより、上記のようなタイミングの調整が自動的に行われるようになっている。従って、第一工程においてリム部120に供給される水の流量を直接測定することなく、第一工程から第二工程に移行するタイミングが適切且つ自動的に調整される。すなわち、流量計等の装置を必要とせず、簡易な構成によって、第二工程に移行するタイミングが適切に且つ自動的に調整される。
続いて、本発明の第二実施形態に係る水洗大便器装置FTaについて説明する。水洗大便器装置FTaのスロート管320aの下降部324aには、開閉板391aが設けられている。開閉板391aは、下降部324aに対して回転自在に取り付けられた板である。開閉板391aは、その上端が下降部324aの外側面に取り付けられており、当該上端を中心として回転することが可能となっている。開閉板391aには、制御部395aによって駆動が制御されたモータ396aが接続されている。また、制御部395aは、水位センサ397aとも接続しタンク20a内の現在水位を監視している。
スロート管320aの下降部324aのうち、開閉板391aと対向する位置には、開口部325aが形成されている。さらに開口部325aには、開口口をタンク20aの底面に向けるようにして、逃し流路394aが接続されている。逃し流路394aの開口口は、タンク20a内の水没した位置(最低水位より低い位置)に配置されている。水洗大便器装置FTaの他の構成については水洗大便器装置FTと同一となっている。このため、以下では、水洗大便器装置FTと共通する構成についてはその説明を省略する。
図9(A)は、リム部120に水が供給され始めた直後(第一工程)における、ジェットポンプユニット300の流路状態を模式的に示している。第一工程では、図9(A)に示したように、水位センサ397aが測定した水位500aが閾値510aを超えている場合には、制御部395aは、モータ396aを駆動させない。その結果、開閉板391aが開口部325aを塞いでおり、水が開口部325aを通ることはできない状態となっている。これによって、タンク20a内に貯留されていた水は、ジェットポンプ作用によって吸引口321aからスロート管320aの内部に流入した後、その全てがリム部120aに供給される。
タンク20a内の水位は次第に低下して行き、閾値510aに達する。水位センサ397aが測定した水位500aが、閾値510aを下回った場合、制御部395aは、モータ396aを駆動させる。図9(B)は、モータ396aによって開閉板391aが回転し、開口部325aが開いた状態(開閉板391aにより塞がれていない状態)を示している。尚、タンク20a内の水位はこの時点でも逃し流路394aの開口口よりも高くなっている。
このとき、タンク20a内に貯留されていた水は、引き続きジェットポンプ作用によって吸引口321aからスロート管320aの内部に流入するが、その一部が開口部325aを通じて逃がし流路394aに供給される。逃し流路394aに供給された水はタンク20a内の水没した位置に吐出され、底壁221aに衝突することで減速する。このように本実施形態においては、第二工程において、流出させた水によってタンク20a内の水面が波立つことを防止することができる。すなわち、フロート351aの高さによって動作するタンク20a内機器の誤作動を防止する。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:大便器本体
20、20a、20b:タンク
101:上面
110:ボウル部
120、120a、120b:リム部
130:導水路
131:入口
132:第一導水路
133:吐水部
134:第二導水路
135:吐水部
140:排水トラップ管路
141:上昇流路
142:下降流路
201:上蓋
210:第一タンク部
211:底壁
212:開口
213:前側壁面
214:左側壁面
220:第二タンク部
221、221a:底壁
231、231b:給水管
232:定流量弁
233、233b:主弁
234:パイロット弁
235:バキュームブレーカー
236、236b:手動レバー
237:伝達機構
238:フロート
239:接続管
240:隔壁
241:開閉窓
260:小タンク
300、300b:ジェットポンプユニット
310、310b:ノズル
311:噴射口
320、320a、320b:スロート管
321、321a、321b:吸引口
322:上昇部
323:屈曲部
324、324a、324b:下降部
325、325a、325b:開口部
331:導入口
350、350b:流路切替部材
351:フロート
352:切替板
390、390b:流路状態切替手段
391、391a、391b:開閉板
392:フロート
393:可動部材
394a、394b:流路
395a、395b:制御部
396a、396b:モータ
397a:水位センサ
500a:水位
510a:閾値
610b:流量検知手段
620b:流量計
AR1:矢印
AR2:矢印
AR3:矢印
AR4:矢印
FT、FTa、FTb:水洗大便器
SW:排水管
WT:封水

Claims (6)

  1. 洗浄水によって大便器本体を洗浄する水洗大便器装置であって、
    汚物を受け止めるボウル部と、汚物を排出するための水を吐出して前記ボウル部に供給する吐水部と、を有し、前記ボウル部へ供給された水によって汚物を排水路へ押し出すウォッシュダウン式の大便器本体と、
    内部に水を貯留しているタンクと、
    前記タンクの内部において少なくとも一部が水没した状態で配置されたジェットポンプユニットと、を備え、
    前記ジェットポンプユニットは、
    一端側に吸引口が形成された管であって、前記吸引口から内部に流入した水が前記吐水部に供給され、前記吐水部から洗浄水として吐出されるように配置されたスロート管と、
    前記吸引口から前記スロート管の内部に向けて高速の水を噴射するノズルと、を有しており、
    前記スロート管の内部を流れる水の流量を、前記ノズルから噴射された水の流量よりも増大させるジェットポンプ作用を誘発させて、増大した流量の水を前記吐水部に供給するものであって、
    前記ジェットポンプユニットにより前記ノズルから噴射された水の流量よりも大きい上記ジェットポンプ作用の発生した第一流量の水を前記吐水部に供給する水流形成工程と、前記水流形成工程の後に続く工程であって、前記ジェットポンプユニットにより前記第一流量よりも小さく、前記ノズルから噴射された水の流量よりも大きい上記ジェットポンプ作用の発生した第二流量の水を前記吐水部に供給する水流維持工程と、が順に実行されるよう、前記ジェットポンプユニットの流路状態を切り替える流路状態切替手段を更に備えており、
    前記流路状態切替手段は、前記ジェットポンプユニットの流路を流れる水の一部を前記タンク内に流出させるように、前記ジェットポンプユニットの流路状態を切り替えるものであって、少なくとも前記水流形成工程よりも前記水流維持工程の方が、前記タンク内に流出させる水の流量が大きくなるように前記ジェットポンプユニットの流路状態を切り替えるよう構成されていることを特徴とする水洗大便器装置。
  2. 前記流路状態切替手段は、前記水流形成工程において前記吐水部に供給される水の流量が大きい程、前記水流形成工程から前記水流維持工程に移行するタイミングを早くするように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の水洗大便器装置。
  3. 前記流路状態切替手段は、前記タンク内の水位が、満水位よりも低く且つ前記吸引口よりも高い位置に設定された所定水位まで低下すると、前記水流形成工程から前記水流維持工程に移行するように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の水洗大便器装置。
  4. 前記流路状態切替手段は、前記水流維持工程において、前記ジェットポンプ作用によって吸引される前記タンク内の水の流量よりも小さい流量の水を前記タンク内に吐出するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の水洗大便器装置。
  5. 前記流路状態切替手段は、前記水流維持工程において、前記スロート管の内部を流れる水の一部を前記タンク内の水没した位置に吐出するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の水洗大便器装置。
  6. 前記流路状態切替手段は、前記水流維持工程において、前記スロート管の内部を流れる水の一部を前記タンクの底面に向けて吐出するよう構成されていることを特徴とする請求項5に記載の水洗大便器装置。
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