JP6426998B2 - 鉄道車両用操舵台車 - Google Patents

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本発明は、鉄道車両用操舵台車に関し、特に踏面ブレーキを備えた操舵台車に関する。
操舵台車は、曲線通過時に輪軸を操舵して、平面視で輪軸が軌道中心に向くように傾斜させることにより、曲線軌道を滑らかに通過させる。一般に、踏面ブレーキ等を含むユニットブレーキは台車枠に固定されているため、操舵時に輪軸と台車枠の相対位置が変化する結果、車輪の踏面と踏面ブレーキの制輪子との隙間が変化する。また、車両の踏面の摩耗によっても、車輪の踏面と制輪子との隙間は変化する。そのため、制輪子と車輪の踏面との隙間を一定に保つような調整装置が設けられている。
曲線軌道通過時に、操舵により制輪子と車輪の踏面との隙間が広がるように変化した場合、調整装置により当該隙間を所定量に保持するために制輪子の位置が調整される。しかし、操舵台車が曲線軌道から直線軌道に進入すると、車輪は曲線通過前の元の位置へ戻るため、調整装置により位置調整された制輪子との隙間が無くなり、車輪と制輪子とが接触するおそれがあった。また、曲線軌道通過時においても、操舵により、車輪の移動量が隙間の所定値を超えて車輪と制輪子とが接触するおそれがあった。
そこで、特許文献1に示すように、操舵台車において、踏面ブレーキ装置を台車枠に対して車両長手方向に移動できるように支持し、かつ、輪軸を支持する軸箱と踏面ブレーキ装置とをリンク部材を介して連結する構成が提案されている。この構成によって、曲線通過時に輪軸が操舵されることで車輪が台車枠に対して車両長手方向に移動しても、輪軸を支持する軸箱及びリンク部材を介して、踏面ブレーキ装置が車輪の移動に連動して、車輪の移動方向と同じ方向で、かつ、同じ移動量だけ移動し、車輪の踏面と制輪子との隙間が適切に保持されるとしている。
特開平8−11717号公報
ここで、特許文献1に示されている鉄道車両用台車において、リンク部材と軸箱との接続箇所は車軸中心に対して制輪子に近づく方向にオフセットしている。また、軸箱は、台車枠に接続された軸箱支持装置(軸バネ)により支持されており、車体荷重を受けた軸バネが下向きに撓むと、台車枠も下方に変位する。即ち、軸箱は台車枠に対して相対変位する。また、軸バネが下向きに撓むと、リンク部材は軸箱との接続箇所を中心として下向きに傾く。これにより、制輪子はリンク部材と軸箱との接続箇所を中心とし、当該接続箇所と制輪子とを結ぶ直線を曲率半径とする円上を移動し、車輪の踏面と同心の円上を移動しない。よって、リンク部材が下向きに傾くと、制輪子が車輪に近づく方向に移動するため、車輪の踏面と制輪子との隙間が減少する。このように、車体荷重の増減により制輪子と車輪の踏面との隙間が適切に保たれないという課題があった。
そこで、本発明は、輪軸が操舵されることにより台車枠に対して車両長手方向に相対変位した場合に限らず、軸箱が台車枠に対して鉛直方向に相対変位した場合においても、車輪の踏面とブレーキ装置の制輪子との隙間を適切に保持することを目的とする。
本発明の一形態に係る鉄道車両用操舵台車は、台車枠と、車軸と、前記車軸の車幅方向両側に設けられる一対の車輪と、を有する輪軸と、前記輪軸を回転自在に支持し、前記台車枠に対して上下方向に相対変位可能な軸箱と、上部が前記台車枠に回転自在に支持された本体フレームと、前記本体フレームに接続され、ブレーキ非制動時に前記車輪の踏面と前記車両長手方向に隙間を設けて対向する制輪子と、を有するブレーキ装置と、前記軸箱と前記台車枠とを連結し、前記車軸中心を回転中心として揺動可能に支持される連結部材を有する軸箱支持装置と、前記連結部材と前記ブレーキ装置の前記本体フレームとの間に設けられ、前記車幅方向に延び、前記連結部材の変位を前記ブレーキ装置の前記本体フレームに伝達する第1ピン部材と、を備え、前記連結部材は、基部と、前記基部から延びて車幅方向を軸線として前記台車枠に揺動可能連結されるピボット部と、前記基部から突出して前記第1ピン部材に連結されるブラケット部と、を含み、前記連結部材のピボット部の軸線と、前記第1ピン部材との軸線が略一致する。
前記構成によれば、ブレーキ装置の本体フレームには、第1ピン部材により連結部材の変位が伝達され、連結部材は輪軸を支持する軸箱に接続されている。それゆえ、輪軸が操舵されることにより、台車枠に対して輪軸の車輪が車両長手方向に相対変位しても、本体フレームに接続された制輪子は、車輪の移動と同じ車両長手方向に移動し、かつ、同じ移動量だけ移動することから、車輪の踏面と制輪子との隙間を保持することができる。
また、軸箱が台車枠に対して鉛直方向に相対変位した場合、台車枠に支持されているブレーキ装置の本体フレームも鉛直方向に同じだけ相対変位する。更に、軸箱が台車枠に対して鉛直方向に相対変位すると、輪軸の車軸中心を回転中心として連結部材が下向きあるいは上向きに傾くように変位する。連結部材が傾くように変位すると、ブレーキ装置の本体フレームは、連結部材のブラケット部に第1ピン部材を介して連結されているため、連結部材の変位に連動し、連結部材の回転中心を中心として変位する。ここで、第1ピン部材の軸線は、軸箱と台車枠とを連結する連結部材のピボット部の軸線と略一致している。そのため、連結部材が傾くように変位すると、ブレーキ装置の本体フレームは、連結部材及び台車枠と一体に変位し、輪軸の車軸中心を回転中心として傾き、輪軸の車軸中心と同心円上を移動する。これにより、本体フレームに接続された制輪子は、輪軸の車輪の踏面との隙間を適切に保持したまま、車輪の踏面に沿って移動することができる。
したがって、輪軸が操舵されることにより車輪が台車枠に対して車両長手方向に相対変位した場合に限らず、軸箱が台車枠に対して鉛直方向に相対変位した場合においても、車輪の踏面と制輪子との隙間を適切に保持することができる。
本発明の一形態に係る鉄道車両用操舵台車は、台車枠と、車軸と、前記車軸の車幅方向両側に設けられる一対の車輪と、を有する輪軸と、前記輪軸を回転自在に支持し、前記台車枠に対して上下方向に相対変位可能な軸箱と、前記軸箱と前記台車枠とを連結し、前記車軸中心を回転中心として揺動可能に支持される連結部材を有する軸箱支持装置と、上部が前記台車枠に回転自在に支持された本体フレームと、前記本体フレームに接続され、ブレーキ非制動時に前記車輪の踏面と隙間を設けて対向する制輪子と、を有するブレーキ装置と、前記連結部材と前記ブレーキ装置の前記本体フレームとの間に設けられ、前記車幅方向に延びる第3及び第4ピン部材と、一端が前記第3ピン部材に連結され、他端が前記第4ピン部材に連結されて、前記連結部材の変位を、前記第4ピン部材を介して前記ブレーキ装置の前記本体フレームに伝達するリンク部材と、を備え、前記連結部材は、基部と、前記基部から延びて車幅方向を軸線として前記台車枠に対して揺動可能に連結されるピボット部と、前記基部から突出して前記第3ピン部材に連結されるブラケット部と、を含み、前記連結部材の前記ピボット部の軸線と、前記第4ピン部材の軸線とが略一致する。
前記構成によれば、ブレーキ装置の本体フレームには、第4ピン部材を介してリンク部材により連結部材の変位が伝達され、連結部材は輪軸を支持する軸箱に接続されている。それゆえ、輪軸が操舵されることにより、台車枠に対して輪軸の車輪が車両長手方向に相対変位しても、本体フレームに接続された制輪子は、車輪の移動と同じ車両長手方向に移動し、かつ、同じ移動量だけ移動することから、車輪の踏面と制輪子との隙間を保持することができる。
また、軸箱が台車枠に対して鉛直方向に相対変位した場合、台車枠に支持されているブレーキ装置の本体フレームも鉛直方向に同じだけ相対変位する。更に、軸箱が台車枠に対して鉛直方向に相対変位すると、輪軸の車軸中心を回転中心として連結部材が下向きあるいは上向きに傾くように変位する。連結部材が傾くように変位すると、ブレーキ装置の本体フレームは、連結部材のブラケット部に第3,第4ピン部材及びリンク部材を介して連結されているため、連結部材の変位に連動し、連結部材の回転中心を中心として変位する。ここで、第4ピン部材の軸線は、軸箱と台車枠とを連結する連結部材のピボット部の軸線と略一致している。そのため、連結部材が傾くように変位すると、ブレーキ装置の本体フレームは、連結部材及び台車枠と一体に変位し、輪軸の車軸中心を回転中心として傾き、輪軸の車軸中心と同心円上を移動する。これにより、本体フレームに接続された制輪子は、輪軸の車輪の踏面との隙間を適切に保持したまま、車輪の踏面に沿って移動することができる。
本発明によれば、鉄道車両用操舵台車において、輪軸が操舵されることにより車輪が台車枠に対して車両長手方向に相対変位した場合に限らず、軸箱が台車枠に対して鉛直方向に相対変位した場合においても、車輪の踏面とブレーキ装置の制輪子との隙間を適切に保持することができる。
第1実施形態に係る鉄道車両用操舵台車の側面図である。 図1に示す鉄道車両用操舵台車の空気バネを外した状態における平面図である。 図2に示す鉄道車両用操舵台車の一部を断面で表した要部拡大図である。 図3に示すIV−IV線断面図である。 図1に示す鉄道車両用操舵台車の台車枠が下方に変位した状態における図4相当の図である。 第2実施形態に係る鉄道車両用操舵台車の図3相当の図である。 第3実施形態に係る鉄道車両用操舵台車の図3相当の図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。なお、同一の又は対応する要素には全ての図を通じて同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。
図1は、第1実施形態に係る鉄道車両用操舵台車1の側面図である。図2は、図1に示す鉄道車両用操舵台車1の平面図であり、説明のために空気バネ3を省略している。図3は、図2に示す鉄道車両用操舵台車1の一部を断面で表した要部拡大図である。
図1及び2に示すように、鉄道車両用操舵台車1(以下、操舵台車1と呼ぶ。)は、乗客等が乗車する客室を有する車体2を支持している。操舵台車1は、空気バネ3を介して車体2に接続される台車枠5を備えている。これにより、台車枠5には空気バネ3を介して車体荷重が上方から伝達される。なお、車体荷重は、車体2に乗車する乗客の数等によって変動する。
台車枠5は、車両長手方向に延びる一対の側ばり51と、一対の側ばり51を車幅方向につなぐ横ばり52とを有している(図2参照)。側ばり51は、横ばり52に溶接等で固定されている。側ばり51の車両長手方向両側には、一対の輪軸6が設けられている。輪軸6は、車幅方向に延びる車軸7と、車軸7の車幅方向両側に設けられる一対の車輪8とを有している。また、輪軸6は、内部に軸受(図示せず)を収容している軸箱9により回転自在に支持されている。
軸箱9は、軸箱支持装置10を介して台車枠5の側ばり51に支持されている。軸箱支持装置10は、軸箱9と側ばり51の車両長手方向両端部51aとを接続する軸バネ11と、軸箱9と側ばり51とを車両長手方向に連結する連結部材12とを有している。軸箱9が軸バネ11を介して台車枠5に接続されることにより、軸箱9は台車枠5に対して相対変位可能である。
連結部材12は、軸箱9から車両長手方向に延びており、その先端部は側ばり51の受け座51bに対して、ゴムブッシュ14c及び心棒14bを介して連結されている。また、連結部材12は、車軸中心Oを回転中心(揺動支点)として揺動可能に支持されている。
図3に示すように、連結部材12は、軸箱9に接続され、受け座51b側に延びる基部13と、基部13の先端側に設けられて側ばり51に連結されるピボット部14と、基部13から突出するブラケット部15とを含んでいる。なお、本実施の形態の軸箱支持装置10は、一例として、軸箱9と一体形成された軸はりをゴムブッシュ14c及び心棒14bで側ばり51に連結した軸はり式としており、以下では、基部13を軸はり部として説明する。なお、軸箱支持装置10は、軸はり式に限定されず、例えばモノリンク式など他の方式であってもよい。
上述のとおり、連結部材(軸はり)12は、ピボット部14を介して側ばり51に連結される。ピボット部14は、円筒部14aと心棒14bとゴムブッシュ14cとを含んでいる。円筒部14aは、軸はり部13の先端部13aと連続しており、車幅方向両側が開口している。心棒14bは、ゴムブッシュ14cを介して円筒部14aに挿通されており、円筒部14aの車幅方向両側の開口から突出した心棒14bの車幅方向両端部はそれぞれ、側ばり51の受け座51bに設けられた溝に嵌合している。また、心棒14bは、側面視でピボット部14の中心に位置している。このような構成により、ピボット部14は、軸線J0周りに揺動可能であり、軸はり部13の先端部13aと台車枠5の側ばり51(受け座51b)とを回動可能に連結している。
また、連結部材12は、ゴムブッシュ14cにより台車枠5に対して弾性的に接続されているので、軸箱9は、台車枠5に対して前後方向(車両進行方向を前とする)に相対変位可能となる。そのため、軸箱9に支持された輪軸6は、曲線軌道通過時に、その車軸中心Oを曲線半径の中心方向に向けて操舵可能となる。即ち、操舵台車1が曲線軌道を通過する際には、輪軸6のアタック角が小さくなるように操舵され、レールから車輪8に負荷される横圧が低減される。
次に、ブラケット部15は、ピン部材21、22及びリンク部材30を介して、連結部材12とブレーキ装置17とを連結する部材であり、基部13の車幅方向内側の側面から突出し、車両長手方向に延びている。ブラケット部15の先端部は、第1ピン部材21に支持されている。
一方、図2及び3に示すように、ブレーキ装置17は、取り付け座16を介して台車枠5の横ばり52に支持された本体フレーム18と、制輪子19とを有している。本実施の形態において、取り付け座16は、横ばり52に溶接で固定されているが、ボルト等の締結部材によって横ばり52に固定されてもよい。
ここで、ブレーキ装置17の本体フレーム18は、取り付け座16に対して回転自在に支持されている。即ち、図3及び4に示すように、取り付け座16には、車幅方向に延びる連結ピン20が挿通されている。本体フレーム18の上部は、横ばり52に固定された取り付け座16に連結ピン20を介して回転自在である。
また、本体フレーム18の下部には、車幅方向に延びる第2ピン部材22が取り付けられている。第2ピン部材22には、車両長手方向に延びるリンク部材30の一端部が回転自在に連結されている。リンク部材30の他端部は、第1ピン部材21に回転自在に連結されている。第1ピン部材21は、連結部材12のブラケット部15とブレーキ装置17の本体フレーム18との間に設けられ、車幅方向に延びている。このように、リンク部材30は、連結部材12のブラケット部15とブレーキ装置17の本体フレーム18とを連結している。
なお、第2ピン部材22と、第1ピン部材21とは、車両長手方向に沿って水平方向にオフセットした位置に配置される。さらに、第1ピン部材21とピボット部14との軸心は、略一致するように配置される。具体的には、第1ピン部材21はピボット部14の心棒14bと同心上に設けられており、第1ピン部材21の軸線J1はピボット部14の心棒14bの軸線J0と略一致している。
制輪子19は本体フレーム18に設けられた制輪子頭18aに支持されている。制輪子頭18aは、接続ピンPを介して本体フレーム18に回転可能に支持されている(図4参照)。ブレーキ非制動時には、制輪子19は、車輪8の踏面8aと車両長手方向に隙間Sを設けて対向している。制輪子19における車輪8の踏面8aと車両長手方向に対向する面は、車輪8の中心(車軸中心O)と同心円上に設けられており、制輪子19と車輪8の踏面8aとの隙間Sは、ブレーキ制動後、制輪子19が車輪8の踏面8aから離れる際に、その都度所定の値に調整されている。隙間Sの大きさは、例えば、10mm程度である。制輪子19は摩擦材であり、ブレーキ制動時に車輪8の踏面8aに押し当てられ、接触することによって、操舵台車1の速度が減速される。
次に、曲線軌道通過時において、輪軸6が操舵された際のブレーキ装置17の制輪子19の動作について説明する。輪軸6が操舵され、その車軸中心Oが曲線半径の中心方向に向くと、車輪8の位置は、車両長手方向に移動する。具体的には、1つの車軸に設けられた一対の車輪8のうち一方は、制輪子19から離れる方向に移動し、他方は、制輪子19に近づく方向に移動する。ここで、ブレーキ装置17の本体フレーム18は、第2ピン部材22、リンク部材30及び第1ピン部材21を介して、間接的に連結部材12のブラケット部15に連結されている。また、連結部材12は輪軸6を支持する軸箱9と一体に接続されている。そのため、輪軸6が操舵された際には、本体フレーム18に接続された制輪子19も、第1ピン部材21が支持するリンク部材30を介して、輪軸6の操舵に伴う車輪8の移動と連動して、同じ車両長手方向に移動し、かつ、同じ量だけ移動する。
次に、操舵台車1において、軸バネ11が撓んで台車枠5が下方に変位した場合におけるブレーキ装置17の制輪子19の動作について説明する。図5は、図1に示す操舵台車1の台車枠5が下方に変位した状態における図4相当の図である。図5に示すように、例えば、空車状態から車体荷重が増大すると、軸バネ11は収縮して下向きに撓み、台車枠5の側ばり51も下方に変位する(図5に示す2点鎖線)。台車枠5の側ばり51が下方に変位すると、台車枠5に支持されているブレーキ装置17も下方に変位する。また、連結部材12が車軸中心Oを中心として揺動可能であるため、軸バネ11が撓んで台車枠5が下方に変位すると、連結部材12は、その先端部であるピボット部14が下向きに傾く。具体的には、連結部材12のピボット部14が、車軸中心Oを中心とする円弧A(図5において示す1点鎖線)上を変位する。
また、ブレーキ装置17の本体フレーム18も、連結部材12の傾きに連動して傾く。即ち、連結部材12の先端部(ピボット部14)が下向きに傾くように変位すると、本体フレーム18は、第1ピン部材21、第2ピン部材22及びリンク部材30を介して、連結部材12のブラケット部15に回転自在に連結されているため、連結部材12及び台車枠5とともに変位する。このように、第1ピン部材21及び第2ピン部材22は、連結部材12の変位をブレーキ装置17の本体フレーム18に伝達する。さらに、前述の通り、リンク部材30の一端がピボット部14の軸心と略同一の第1ピン部材21に連結され、他端が本体フレーム18と接続された第2ピン部材22に連結されている。そのため、連結部材12の傾きに連動して、本体フレーム18の下部は、車軸中心Oを回転中心とした円弧B(図5において示す1点鎖線)上を変位する。 本体フレーム18には制輪子19が接続されているため、本体フレーム18の傾きに伴い、制輪子19も車軸中心Oを回転中心として傾き、下向きに移動する。第2ピン部材22の支持中心と、車軸中心Oとの距離を一定に保持したまま、制輪子19は、傾く際に車輪8の踏面8aに沿うように姿勢を変え、車輪8の踏面8aとの隙間Sもほぼ所定の値のまま適切に保持される。そのため、軸バネ11が撓んで台車枠5が下方に変位した状態で、ブレーキ装置17による制動が行われたとしても、制輪子19の車輪8の踏面8aに対する接触圧は、台車枠5が下方に変位する前の構成の場合と同様のため、走行状態にかかわらずブレーキの掛かり具合が安定する。
以上に説明した構成によれば、操舵により車輪8が車両長手方向に変位した場合、制輪子19は、操舵に伴う車輪8の変位と同じ車両長手方向で、かつ、同じ変位量だけ移動することから、制輪子19と車輪8の踏面8aとの隙間Sは適切に保持される。
また、軸バネ11が撓んで台車枠5が下方に変位した場合に、連結部材12も輪軸6の車軸中心Oを回転中心として、下向きに傾くように変位するが、ブレーキ装置17の本体フレーム18は、連結部材12及び台車枠5とともに変位する。連結部材12と側ばり51とを連結するピボット部14の軸心と、第2ピン部材22及びリンク部材30を介して本体フレーム18に連結される第1ピン部材21の軸心とは、略一致しているため、軸バネ11の上下変位に対しても、制輪子19と車輪8の踏面8aとの隙間Sを適切に保持される。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る鉄道車両用操舵台車100の図3相当の図である。図6に示すように、第2実施形態に係る操舵台車100は、第1実施形態に係る操舵台車1とほぼ同様の構成であり、連結部材112とブレーキ装置17の本体フレーム18との間には、車幅方向に延びる第3ピン部材23(第1実施形態における第1ピン部材21に相当)及び第4ピン部材24(第1実施形態における第2ピン部材22に相当)が設けられている。ここで、第2実施形態に係る操舵台車100は、第1実施形態に係る操舵台車1と、第4ピン部材24の軸線J2とピボット部114との軸線J0が略一致する点、及び第3ピン部材23が第1ピン部材21よりも軸箱9側にオフセットした位置に配置されている点で異なる。
操舵台車100において、軸バネ(図示せず)の撓みにより台車枠5が下方に変位すると、連結部材112も輪軸6の車軸中心を回転中心として下向きに揺動し、連結部材112の先端部であるピボット部114が変位する。ブレーキ装置17の本体フレーム18と連結部材112のブラケット部115とは、リンク部材30を介して連結されており、リンク部材30の一端部は、ピボット部114の軸心と略同一に配置された第4ピン部材24に連結されている。これにより、本体フレーム18が連結部材112及び台車枠5とともに変位し、車軸中心を回転中心とした円弧上を変位する。これにより、本体フレーム18に接続された制輪子19は、輪軸6の車輪8の踏面8aとの隙間Sを適切に保持したまま、車輪8の踏面8aに沿って移動する。
以上に説明した構成によれば、第1実施形態と同様に、操舵台車100においても、軸バネが撓んだ場合において、制輪子19と車輪8の踏面8aとの隙間Sが適切に保持することができる。なお、他の構成については前述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態に係る鉄道車両用操舵台車200の図3相当の図である。図7に示すように、第3実施形態に係る操舵台車200は、第1実施形態に係る操舵台車1とは異なり、連結部材212のブラケット部215と、ブレーキ装置17の本体フレーム18とは、リンク部材を用いずに、第5ピン部材25を介して連結される点で異なる。第5ピン部材25は、本体フレーム18に直接的に支持されている。そして、ピボット部214の軸線J0と、第5ピン部材25の軸線J5とは略一致する。このように、第5ピン部材25は、第1実施形態において、一端を連結部材212のブラケット部215に連結し、他端をブレーキ装置17の本体フレーム18に連結した第1ピン部材21に相当する。
このような構成により、第1実施形態と同様に、操舵の際及び軸バネの上下変位が生じた場合であっても、制輪子19と車輪8の踏面8aとの隙間Sが適切に保持される。さらに、連結部材212のブラケット部215とブレーキ装置17の本体フレーム18とは、1つのピン部材25によって連結されるので、部品点数を削減することができるとともに、簡易な構成により、制輪子19と車輪8の踏面8aとの隙間Sを適切に保持することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。連結部材12は、軸はり部13に代えて、車両長手方向に延びる1本のリンクとし、当該リンクの一端部を軸箱と回動自在に連結し且つ当該リンクの他端部を台車枠に回動自在に連結する構成とし、当該リンクの他端部が第1ピン部材21(第3ピン部材23)又は第2ピン部材22(第4ピン部材24)と同心のピボット部とされてもよい。即ち、軸箱支持装置10は、いわゆるモノリンク式であってもよい。
また、操舵台車1,100,200において、横ばり52は、側ばり51及び軸バネ11を介して軸箱9により下方から支持されていたが、軸バネ11に限らず他のバネによって下方から支持されてもよい。例えば、台車枠から側ばりを無くし、横ばりが板バネを介して軸箱により下方から支持される構成としてもよい。また、輪軸6は、アクチュエータにより操舵されてもよいし、車体又は台車と輪軸がリンク機構により接続されることにより、車体又は台車の動きで輪軸6が操舵されてもよい。また、前述した各実施形態において、操舵台車1,100,200はボルスタレス台車を例示したが、ボルスタ付き台車であってもよい。
1,100,200 鉄道車両用操舵台車
2 車体
5 台車枠
6 輪軸
7 車軸
8 車輪
8a 踏面
9 軸箱
10 軸箱支持装置
12,112,212 連結部材
13 基部(軸はり部)
13a 先端部
14,114,214 ピボット部
15,115,215 ブラケット部
17 ブレーキ装置
18 本体フレーム
19 制輪子
21 第1ピン部材
22 第2ピン部材
23 第3ピン部材
24 第4ピン部材
25 第5ピン部材
30 リンク部材
J0 ピボット部の軸線
J1 第1ピン部材の軸線
J2 第4ピン部材の軸線
S 隙間

Claims (5)

  1. 台車枠と、
    車軸と、前記車軸の車幅方向両側に設けられる一対の車輪と、を有する輪軸と、
    前記輪軸を回転自在に支持し、前記台車枠に対して上下方向に相対変位可能な軸箱と、
    前記軸箱と前記台車枠とを連結し、前記車軸中心を回転中心として揺動可能に支持される連結部材を有する軸箱支持装置と、
    上部が前記台車枠に回転自在に支持された本体フレームと、前記本体フレームに接続され、ブレーキ非制動時に前記車輪の踏面と隙間を設けて対向する制輪子と、を有するブレーキ装置と、
    前記連結部材と前記ブレーキ装置の前記本体フレームとの間に設けられ、前記車幅方向に延び、前記連結部材の変位を前記ブレーキ装置の前記本体フレームに伝達する第1ピン部材と、を備え、
    前記連結部材は、基部と、前記基部から延びて車幅方向を軸線として前記台車枠に対して揺動可能に連結されるピボット部と、前記基部から突出して前記第1ピン部材に連結されるブラケット部と、を含み、
    前記連結部材の前記ピボット部の軸線と、前記第1ピン部材の軸線とが略一致する、鉄道車両用操舵台車。
  2. 第2ピン部材と、
    一端が前記第1ピン部材に連結され、他端が前記第2ピン部材に連結されて、前記連結部材の変位を、前記第2ピン部材を介して前記ブレーキ装置の前記本体フレームに伝達するリンク部材と、を更に備える、請求項1に記載の鉄道車両用操舵台車。
  3. 前記第1ピン部材は、その一端が前記連結部材の前記ブラケット部に連結され、他端が前記ブレーキ装置の前記本体フレームに連結される、請求項1に記載の鉄道車両用操舵台車。
  4. 台車枠と、
    車軸と、前記車軸の車幅方向両側に設けられる一対の車輪と、を有する輪軸と、
    前記輪軸を回転自在に支持し、前記台車枠に対して上下方向に相対変位可能な軸箱と、
    前記軸箱と前記台車枠とを連結し、前記車軸中心を回転中心として揺動可能に支持される連結部材を有する軸箱支持装置と、
    上部が前記台車枠に回転自在に支持された本体フレームと、前記本体フレームに接続され、ブレーキ非制動時に前記車輪の踏面と隙間を設けて対向する制輪子と、を有するブレーキ装置と、
    前記連結部材と前記ブレーキ装置の前記本体フレームとの間に設けられ、前記車幅方向に延びる第3及び第4ピン部材と、
    一端が前記第3ピン部材に連結され、他端が前記第4ピン部材に連結されて、前記連結部材の変位を、前記第4ピン部材を介して前記ブレーキ装置の前記本体フレームに伝達するリンク部材と、を備え、
    前記連結部材は、基部と、前記基部から延びて車幅方向を軸線として前記台車枠に対して揺動可能に連結されるピボット部と、前記基部から突出して前記第3ピン部材に連結されるブラケット部と、を含み、
    前記連結部材の前記ピボット部の軸線と、前記第4ピン部材の軸線とが略一致する、鉄道車両用操舵台車。
  5. 前記基部は、前記軸箱から一体に車両長手方向に延びる軸はり部であり、前記ピボット部は、前記軸はり部の先端部と前記台車枠とを回動可能に接続している、請求項1−4のいずれかに記載の鉄道車両用操舵台車。
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