JP6424079B2 - 油圧アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、航空機の翼のスポイラを駆動する油圧アクチュエータに関する。
従来から、航空機の翼のスポイラを油圧アクチュエータにより駆動させるスポイラ駆動機構が知られている(例えば、特許文献1参照)。図9は、スポイラ駆動機構の構成の一例を示し、翼100のフラップ110およびスポイラ120の状態を示している。なお、実線で示されたフラップ110およびスポイラ120は、ある条件で航空機が巡航しているときのフラップ110およびスポイラ120の位置である中立位置を示す。なお、中立位置は、スポイラ120が収納されている状態のことをいう。
スポイラ駆動機構の油圧アクチュエータ130は、スポイラ120に連結され、油圧アクチュエータ130のピストンロッド131の往復動に基づいてスポイラ120が昇降する。そしてフラップ110およびスポイラ120が高揚力構造に展開されるとき、二点鎖線で示されるように、フラップ110を駆動するアクチュエータ(図示略)によりフラップ110が中立位置から下降し、油圧アクチュエータ130によりスポイラ120が中立位置から下降する。これにより、翼100とフラップ110との間に形成された隙間Gの一部がスポイラ120により埋められる。
また、航空機を減速させるとき、図中の破線で示されるように、油圧アクチュエータ130によりスポイラ120を中立位置から上昇させる。これにより、スポイラ120が空気抵抗となり、航空機の速度が低下する。
このように、スポイラ120は二点鎖線で示されるスポイラ120の位置から破線で示されるスポイラ120の位置まで昇降する一方、フラップ110は二点鎖線で示されるフラップ110の位置から中立位置まで昇降するため、スポイラ120の駆動範囲DSとフラップ110の駆動範囲DFとが重なる重複領域Rが形成される。
特表2008−529871号公報
ところで、図9のスポイラ駆動機構では、例えばスポイラ120が中立位置のときに電力が喪失する等の理由により油圧アクチュエータ130が駆動停止したときにスポイラ120の自重により下降することによりフラップ110とスポイラ120とが干渉してフラップ110がスポイラ120を押し付ける問題がある。この問題を解決するため、図9のスポイラ駆動機構は、フラップ110とスポイラ120とが干渉したとき、油圧アクチュエータ130からスポイラ120に加えられている油圧を解放し、スポイラ120を中立位置に戻すことができるように駆動する放出弁(図示略)を備えている。
しかし、図9のスポイラ駆動機構は、フラップ110がスポイラ120を押す力を小さくするものの、フラップ110とスポイラ120との干渉を抑制する構成ではない。
本発明の目的は、フラップとスポイラとの干渉を抑制することができる油圧アクチュエータを提供することである。
(1)本発明に従う油圧アクチュエータの一形態は、スポイラを駆動させる油圧アクチュエータであって、前記スポイラを駆動させるためのピストンロッドと、フラップの駆動範囲と前記スポイラの駆動範囲とが重複する重複領域、および、航空機が巡航するときの前記スポイラの位置である中立位置において、前記スポイラが前記フラップに接近する方向への前記ピストンロッドの移動を制限可能な移動制限手段とを備える。
本油圧アクチュエータによれば、スポイラが重複領域に位置するときに例えば航空機の電源が喪失することにともないスポイラがその自重によりフラップに向けて移動しようとしても、移動制限手段によりピストンロッドの移動を制限するため、重複領域においてスポイラがフラップに接近する方向に移動することが抑制される。したがって、スポイラとフラップとが干渉しにくくなる。また、スポイラが中立位置に位置するときにスポイラがその自重によりフラップに向けて移動しようとしても、スポイラがフラップに接近する方向に移動することが抑制されることにより、スポイラが重複領域に進入することが抑制される。したがって、スポイラとフラップとが干渉しない。
(2)上記油圧アクチュエータに従属する一形態によれば、前記ピストンロッドのピストンが収容され、前記スポイラを下降させるための油圧を発生する第1油圧室、および、前記スポイラを上昇させるための油圧を発生する第2油圧室に前記ピストンにより区画されたハウジングを備え、前記移動制限手段は、前記ハウジングにおいて前記第2油圧室および第3油圧室を区画するストッパピストンを備え、弁装置により前記第1油圧室と前記第3油圧室とが連通したときの前記ストッパピストンが前記第3油圧室の油圧から受ける力と、前記ピストンが前記第1油圧室の油圧から受ける力との関係に基づいて前記ピストンロッドの移動を制限するものであり、前記第3油圧室の油圧を受ける前記ストッパピストンの面積が前記第1油圧室の油圧を受ける前記ピストンの面積よりも大きい。
本油圧アクチュエータによれば、弁装置が第1油圧室と第3油圧室とを連通したとき、すなわち第1油圧室の油圧と第3油圧室の油圧とが概ね等しくなった場合、ピストンがストッパピストンを押したとしても、ピストンがストッパピストンを押す力が、ストッパピストンがピストンを押す力よりも大きくならない。したがって、スポイラがフラップに接近することが抑制される。
(3)上記油圧アクチュエータに従属する一形態によれば、前記ピストンは、前記ピストンの移動方向において前記ストッパピストンの外周部分と接触する。
ストッパピストンは、スポイラが重複領域または中立位置においてフラップに接近する場合、ピストンにより押されて第3油圧室が縮小するように移動する。
本油圧アクチュエータによれば、ピストンがストッパピストンの外周部分よりも内側の部分を押してストッパピストンを移動させる構成と比較して、ストッパピストンが移動するときにストッパピストンがハウジングに対して傾くことが抑制される。
(4)上記油圧アクチュエータに従属する一形態によれば、前記ストッパピストンの移動方向において前記ストッパピストンの外周部分よりも内側の部分に接触することにより、前記ストッパピストンが前記第3油圧室を膨張させる方向への移動を規制する規制部を備える。
本油圧アクチュエータによれば、規制部がストッパピストンの外周部分よりも内側の部分と接触するため、ピストンがストッパピストンの外周部分を押す構成となる。したがって、ストッパピストンが移動するときにストッパピストンがハウジングに対して傾くことが抑制される。
(5)上記油圧アクチュエータに従属する一形態によれば、前記ストッパピストンが前記第3油圧室を膨張させる方向への移動を規制する規制部を備え、前記ストッパピストンは、前記規制部と接触可能な平板状の基部と、前記基部から前記ストッパピストンの移動方向に延び、前記ストッパピストンの移動方向への移動をガイドするガイド部とを備え、前記基部が前記規制部と接触したときに前記ガイド部の先端面が前記規制部における前記第3油圧室側の端面よりも前記第2油圧室側に位置している。
本油圧アクチュエータによれば、ストッパピストンの基部の厚さを小さくしてもストッパピストンのハウジングに対する傾きを抑制することができる。このため、ストッパピストンのハウジングに対する傾きを抑制し、かつ、ストッパピストンの移動方向におけるハウジングの長さを短くすることができる。
上記油圧アクチュエータによれば、スポイラとフラップとの干渉を抑制することができる。
実施形態の油圧アクチュエータを備えるスポイラ駆動機構の構成図。 図1の油圧アクチュエータの一部の拡大図。 スポイラが上昇するときの油圧アクチュエータの断面図。 スポイラが下降するときの油圧アクチュエータの断面図。 スポイラが重複領域に位置するときの油圧アクチュエータの断面図。 スポイラ駆動機構に電力の供給が遮断されたときの油圧アクチュエータの断面図。 変形例の油圧アクチュエータの一部の拡大図。 変形例の油圧アクチュエータの一部の拡大図。 従来のスポイラおよびフラップの構成図。
図1を参照して、スポイラ駆動機構1の構成について説明する。なお、説明の便宜上、翼、スポイラ、および、フラップの説明に図9の翼100、スポイラ120、および、フラップ110の構成図を用いる。
スポイラ駆動機構1は、スポイラ120を駆動させるための油圧アクチュエータ20と、油圧アクチュエータ20に油を供給する油圧源10と、油圧アクチュエータ20から排出された油を貯留するリザーバ11とを備えている。油圧アクチュエータ20、油圧源10、および、リザーバ11は、油路により接続されている。油圧アクチュエータ20と油圧源10およびリザーバ11との間には、油路の油を制御するため、制御バルブ12、第1油圧バルブ13、および、弁装置の一例である第2油圧バルブ14が設けられている。またスポイラ駆動機構1は、油圧源10、制御バルブ12、および、第2油圧バルブ14の動作を制御する制御部15を備えている。
油圧アクチュエータ20のハウジングの一例であるシリンダ21内は、油が供給され、第1油圧室22、第2油圧室23、および、第3油圧室24に区画されている。
制御バルブ12は、例えばソレノイドバルブであり、油圧源10、リザーバ11、第1油圧バルブ13、および、第1油圧室22に接続されている。制御バルブ12は、第2油圧室23に油を供給し、第1油圧室22から油を排出するための第1連通位置12X、第2油圧室23から油を排出し、第1油圧室22に油を供給するための第2連通位置12Y、および、各油圧室22,23の油の給排を遮断するための遮断位置12Zに切り替え可能である。制御バルブ12は、制御バルブ12に電力が供給されないとき、第2連通位置12Yとなる。
第1油圧バルブ13は、油圧源10の油圧および第2油圧室23の油圧に基づいて動作し、制御バルブ12および第1油圧室22に接続されている。第1油圧バルブ13は、第1油圧室22と制御バルブ12とを連通するための連通位置13X、および、第1油圧室22と制御バルブ12との連通を遮断する遮断位置13Yに切り替え可能である。また第1油圧バルブ13は、遮断位置13Yにおいて第1油圧室22の油圧が規定値以上となるときに制御バルブ12に油を排出するリリーフ機能を備えている。
第2油圧バルブ14は、例えばソレノイドバルブであり、第1油圧室22、第3油圧室24、および、リザーバ11に接続されている。第2油圧バルブ14は、第3油圧室24とリザーバ11とを連通し、第1油圧室22と第3油圧室24との連通を遮断するための第1弁位置14X、および、第1油圧室22と第3油圧室24とを連通し、第3油圧室24とリザーバ11との連通を遮断するための第2弁位置14Yに切り替え可能である。第2油圧バルブ14は、第2油圧バルブ14に電力が供給されないとき、第2弁位置14Yとなる。
図1および図2を参照して、油圧アクチュエータ20の詳細な構成について説明する。なお、図1および図2は、航空機が巡航しているときのスポイラ120の位置(以下、「中立位置」)における油圧アクチュエータ20の状態を示している。
図1に示されるように、シリンダ21は、長手方向の一方が開口し、他方が閉塞した円筒形状に形成されている。シリンダ21の開口部21Aの内周部分には、シール部材51が取り付けられている。シール部材51の一例は、Oリングである。シリンダ21内には、ピストンロッド30と、ピストンロッド30の位置を検出する位置センサ25と、位置センサ25を取り囲むカバー26とがシリンダ21の中心軸と同軸となるように収容されている。位置センサ25の一例は、差動トランス式変位計である。位置センサ25は、検出したピストンロッド30の位置情報を制御部15に送信する。
ピストンロッド30は、シリンダ21の開口部21Aを介してシリンダ21の外部に突出している。ピストンロッド30は、第1油圧室22および第2油圧室23を区画するピストン31と、位置センサ25の一部を収容する凹部34とを備えている。
図2に示されるように、ピストン31は、円環板状の基部32を備えている。基部32の外周部分には、シール部材52が取り付けられている。シール部材52の一例は、Oリングである。また基部32の外周部分には、第1油圧室22とは反対側に延びる円筒状のガイド部33が形成されている。また図1に示されるように、ピストンロッド30においてシリンダ21から突出した部分には、スポイラ120に連結されてスポイラ120を駆動させる出力部35が形成されている。なお、図1および図2では、ピストンロッド30が二部材により構成されているが、一部材により構成されてもよい。また、以下の説明において、図1および図2に示されるピストン31の位置、すなわちスポイラ120が中立位置のときのピストン31の位置を「中立位置PN」とする。
図2に示されるように、シリンダ21内には、ピストンロッド30の移動を制限することによりスポイラ120がフラップ110に接近することを制限する移動制限手段の一例であるストッパピストン40が収容されている。ストッパピストン40は、シリンダ21の中心軸と同軸に配置され、第2油圧室23と第3油圧室24とを区画する。
ストッパピストン40には、位置センサ25およびカバー26が挿入されている。ストッパピストン40は、円環板状の基部41を備えている。基部41の外周部分には、シール部材53が取り付けられている。シール部材53の一例は、Oリングである。また基部41の外周部分には、第3油圧室24とは反対側に延びる円筒状のガイド部42が形成されている。
なお、ガイド部42の外周部分は、周方向の複数の箇所でシリンダ21の内周面に接触していれば、円筒状に代えて多角形状に形成されてもよい。このような構成のストッパピストン40であっても基部41に取り付けられたシール部材53により第2油圧室23と第3油圧室24との間の連通が遮断される。
図2に示されるとおり、ストッパピストン40において第3油圧室24の油圧を受ける基部41の端面41Aの面積は、ピストン31において第1油圧室22の油圧を受ける基部32の端面32Aの面積よりも大きい。
カバー26の外周部分には、第3油圧室24が膨張する側にストッパピストン40が移動することを規制する円筒状の規制部27が取り付けられている。規制部27の中心軸は、シリンダ21の中心軸と同軸である。
なお、規制部27の外周部分は、円環状に限られず、多角形状であってもよい。また規制部27の中心軸がシリンダ21の中心軸に対してオフセットされてもよい。また規制部27の厚さも任意に設定することができる。
図2に示されるとおり、規制部27がストッパピストン40の基部41の内周部分に接触している。この状態において、ストッパピストン40のガイド部42の先端面42Aは、規制部27における第3油圧室24側の端面27Aよりも第3油圧室24とは反対側(第2油圧室23側)に位置し、規制部27の第2油圧室23側の端面27Bよりも第3油圧室24側に位置している。なお、ガイド部42の先端面42Aは、例えば規制部27の厚さを小さくすることにより、シリンダ21の軸方向において規制部27の端面27Bと同じ位置、または規制部27の端面27Bよりも第2油圧室23側に位置してもよい。
図1および図3〜図6を参照して、スポイラ駆動機構1の動作について説明する。以下の説明において、「第1移動方向W1」は、第1油圧室22が収縮し、第2油圧室23が膨張するピストンロッド30の移動方向と、第3油圧室24が膨張するストッパピストン40の移動方向とを示す。「第2移動方向W2」は、第1油圧室22が膨張し、第2油圧室23が収縮するピストンロッド30の移動方向と、第3油圧室24が収縮するストッパピストン40の移動方向とを示す。ピストンロッド30が第1移動方向W1に移動するとき、スポイラ120が上昇し、ピストンロッド30が第2移動方向W2に移動するとき、スポイラ120が下降する。
制御部15は、スポイラ120を上昇させる場合、制御バルブ12を第1連通位置12Xとし、第2油圧バルブ14を第1弁位置14Xとし、油圧源10による油の供給を開始する。これにより、第1油圧バルブ13が連通位置13Xとなるため、油圧源10から第2油圧室23に油が供給され、第1油圧室22の油がリザーバ11に排出される。これにともない、図3に示されるように、ピストンロッド30が第1移動方向W1に移動する。そして図3の二点鎖線により示されるように、ピストン31がシリンダ21の開口部21Aに接触するとき、ピストンロッド30の第1移動方向W1への移動が制限される。
一方、制御部15は、スポイラ120を下降させる場合、制御バルブ12を第2連通位置12Yとし、第2油圧バルブ14を第1弁位置14Xとし、油圧源10による油の供給を開始する。これにより、第1油圧バルブ13が連通位置13Xとなるため、油圧源10から第1油圧室22に油が供給され、第2油圧室23の油がリザーバ11に排出される。これにともない、図4に示されるように、ピストンロッド30が第2移動方向W2に移動する。
また、制御部15は、スポイラ120を中立位置からさらに下降させて重複領域Rにおいて翼100とフラップ110との隙間Gを小さくするように移動する場合、すなわちスポイラ駆動機構1がドループ機能を作動させる場合、制御バルブ12を第2連通位置12Yとし、第2油圧バルブ14を第1弁位置14Xとする。これにより、図5に示されるように、ピストン31のガイド部33がストッパピストン40のガイド部42を押してピストンロッド30およびストッパピストン40が一体的に第2移動方向W2に移動する。
本実施形態の作用について説明する。
例えば電源が喪失することにともないスポイラ駆動機構1が停止したとき、制御バルブ12および第2油圧バルブ14に電力が供給されない。また油圧源10が駆動しないため、第1油圧バルブ13に油が供給されない。このため、制御バルブ12は第2連通位置12Yとなり、第1油圧バルブ13は遮断位置13Yとなり、第2油圧バルブ14は第2弁位置14Yとなる。これにより、第2油圧室23がリザーバ11に連通するため、第2油圧室23の油が流出しやすく、第1油圧室22が油圧源10に連通するため、第1油圧室22の油が流出しにくい。このため、スポイラ120は、下降しやすく、上昇しにくい状態となる。このため、例えばスポイラ120の自重によりスポイラ120が下降する場合がある。
一方、第1油圧室22および第3油圧室24が連通するため、第1油圧室22の油圧と第3油圧室24の油圧とが互いに概ね等しくなる。このため、スポイラ120の自重によりピストンロッド30が中立位置PNから第2移動方向W2に移動しようとしてもストッパピストン40により支持される。特に、ストッパピストン40の基部41の端面41Aの面積がピストン31の基部32の端面32Aの面積よりも大きいため、ピストンロッド30の第2移動方向W2への移動が制限される。さらに、スポイラ120が自重によりピストンロッド30を第1移動方向W1に押す力は、ストッパピストン40が第3油圧室24の油圧から受ける力とピストン31が第1油圧室22から受ける力との差よりも十分に小さい。このため、ピストンロッド30が中立位置PNから第2移動方向W2に移動しない。
また、ピストンロッド30が中立位置PNよりも第2移動方向W2側に位置した状態で電源が喪失することにともないスポイラ駆動機構1が停止したとき、ストッパピストン40がピストンロッド30を第1移動方向W1に押してストッパピストン40およびピストンロッド30が一体的に第1移動方向W1に移動する。そしてストッパピストン40が規制部27に接触したとき、ストッパピストン40およびピストンロッド30の第1移動方向W1への移動が停止する。このため、ピストンロッド30が中立位置PNに位置する。
本実施形態によれば、例えば以下の効果を奏する。
(1)油圧アクチュエータ20は、移動制限手段として、第2油圧バルブ14が第2弁位置14Yになり第1油圧室22と第3油圧室24とが連通した状態でピストンロッド30が第2移動方向W2に移動することを制限するストッパピストン40を備えている。そしてストッパピストン40の基部41の端面41Aの面積がピストンロッド30のピストン31の基部32の端面32Aの面積よりも大きい。このため、上記作用にて述べたとおり、ピストンロッド30の第2移動方向W2への移動が制限されるため、例えばスポイラ120が重複領域R以外の駆動範囲DSに位置するときに電源が喪失することにともないスポイラ駆動機構1が停止してもスポイラ120が重複領域Rに進入しない。また、例えばスポイラ120が重複領域Rに位置するときに電源が喪失することにともないスポイラ駆動機構1が停止してもストッパピストン40によりピストンロッド30が中立位置PNとなるようにピストンロッド30を押すため、スポイラ120が重複領域R以外の駆動範囲DSに位置する。したがって、スポイラ120とフラップ110とが干渉しなくなる。
(2)ピストン31は、ストッパピストン40の外周部分であるガイド部42を押す。このため、ピストンがストッパピストンの内周部分を押す構成と比較して、ストッパピストン40が移動するときにストッパピストン40がシリンダ21に対して傾くことが抑制される。
(3)油圧アクチュエータ20は、ストッパピストン40の内周部分と接触する規制部27を備えている。このため、ピストン31がストッパピストン40の外周部分を押す構成となるため、ストッパピストン40の第1移動方向W1への移動を制限しつつも、上記(2)の効果を奏することができる。
(4)ストッパピストン40は、ガイド部42を備えている。このため、ストッパピストン40の基部41の厚さを小さくしても、シリンダ21の長手方向においてシリンダ21の内周面と摺動するストッパピストン40の外周面の長さを確保することができる。このため、シリンダ21の長手方向の長さを短くすることができ、かつ、ストッパピストン40が移動するときにストッパピストン40がシリンダ21に対して傾くことが抑制される。
(変形例)
実施の形態に関する説明は、本発明に従う油圧アクチュエータが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う油圧アクチュエータは、実施の形態以外に例えば以下に示される実施の形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
(変形例1)
上記実施の形態では、規制部27がカバー26に取り付けられた構成であるが、カバー26の形状を変更することにより、またはシリンダ21の形状を変更することにより規制部を構成してもよい。
例えば、図7に示されるように、カバー26に規制部としての段部26Aが形成される。これにより、カバー26において段部26Aよりも第2移動方向W2側の部分の外径は、カバー26において段部26Aよりも第1移動方向W1側の部分の外径よりも小さい。ストッパピストン40は、段部26Aに接触することにより第1移動方向W1への移動が制限される。
また例えば、図8に示されるように、シリンダ21に規制部としての段部21Bが形成される。これにより、シリンダ21において段部21Bよりも第2移動方向W2側の部分の内径は、シリンダ21において段部21Bよりも第1移動方向W1側の部分の内径よりも大きい。またストッパピストン40は、ガイド部42が基部41の外周部分から第2移動方向W2に向けて延びる。このため、ピストン31のガイド部33がストッパピストン40の基部41と接触する。
なお、ガイド部42は、基部41の内周部分から第1移動方向W1に延びてもよい。この構成によれば、ピストン31のガイド部33とストッパピストン40のガイド部42とがシリンダ21の径方向において重なるため、シリンダ21の長手方向の寸法を短くすることができる。
(変形例2)
上記実施の形態では、規制部27がストッパピストン40の基部41の内周部分と接触することによりストッパピストン40の第1移動方向W1への移動を制限しているが、規制部27は基部41の外周部分と接触してもよい。規制部27は、例えばシリンダ21の内周面に固定される。このような規制部27の場合、ストッパピストン40のガイド部42が基部41の内周部分から第1移動方向W1に延びる。またピストンロッド30のピストン31のガイド部33が基部32の内周部分から第2移動方向W2に延びる。
(変形例3)
上記実施の形態では、ストッパピストン40のガイド部42が基部41からピストン31に向けて延びているが、ストッパピストン40の形状はこれに限定されない。例えば、ガイド部42は、基部41からピストン31とは反対方向に延びてもよい。この場合、ピストン31のガイド部33は、基部41の外周部分に接触する。また例えば、ガイド部42は、基部41からピストン31に向かう方向とピストン31とは反対方向との両方向に延びてもよい。また例えば、ストッパピストン40からガイド部42を省略してもよい。
(変形例4)
上記実施の形態では、移動制限手段として、ストッパピストン40の基部41の端面41Aの面積がピストン31の基部32の端面32Aの面積よりも大きい関係としていたが、移動制限手段の構成はこれに限られない。例えば、移動制限手段として、第1油圧室22と第3油圧室24とを接続する油路に第1油圧室22の油圧よりも第3油圧室24の油圧が大きくなるように増圧弁を設けてもよい。これにより、ストッパピストン40の基部41の端面41Aの面積がピストン31の基部32の端面32Aの面積以下であってもピストンロッド30が中立位置PNから第2移動方向W2に移動することが防がれる。
14 :第2油圧バルブ(弁装置)
20 :油圧アクチュエータ
21 :シリンダ(ハウジング)
21B:段部(規制部)
22 :第1油圧室
23 :第2油圧室
24 :第3油圧室
26A:段部(規制部)
27 :規制部
27A:端面
30 :ピストンロッド
31 :ピストン
40 :ストッパピストン(移動制限手段)
41 :基部
42 :ガイド部
42A:先端面
PN :中立位置
W1 :第1移動方向(移動方向)
W2 :第2移動方向(移動方向)
110:フラップ
120:スポイラ
R :重複領域
DF :フラップの駆動範囲
DS :スポイラの駆動範囲

Claims (5)

  1. スポイラを駆動させる油圧アクチュエータであって、
    前記スポイラを駆動させるためのピストンロッドと、
    少なくとも電源喪失のとき、フラップの駆動範囲と前記スポイラの駆動範囲とが重複する重複領域、および、航空機が巡航するときの前記スポイラの位置である中立位置において、前記スポイラが前記フラップに接近する方向への前記ピストンロッドの移動を制限可能な移動制限手段と
    を備える
    油圧アクチュエータ。
  2. 前記ピストンロッドのピストンが収容され、前記スポイラを下降させるための油圧を発生する第1油圧室、および、前記スポイラを上昇させるための油圧を発生する第2油圧室に前記ピストンにより区画されたハウジングを備え、
    前記移動制限手段は、前記ハウジングにおいて前記第2油圧室および第3油圧室を区画するストッパピストンを備え、弁装置により前記第1油圧室と前記第3油圧室とが連通したときの前記ストッパピストンが前記第3油圧室の油圧から受ける力と、前記ピストンが前記第1油圧室の油圧から受ける力との関係に基づいて前記ピストンロッドの移動を制限するものであり、
    前記第3油圧室の油圧を受ける前記ストッパピストンの面積が前記第1油圧室の油圧を受ける前記ピストンの面積よりも大きい
    請求項1に記載の油圧アクチュエータ。
  3. 前記ピストンは、前記ピストンの移動方向において前記ストッパピストンの外周部分と接触する
    請求項2に記載の油圧アクチュエータ。
  4. 前記ストッパピストンの移動方向において前記ストッパピストンの外周部分よりも内側の部分に接触することにより、前記ストッパピストンが前記第3油圧室を膨張させる方向への移動を規制する規制部を備える
    請求項2または3に記載の油圧アクチュエータ。
  5. 前記ストッパピストンが前記第3油圧室を膨張させる方向への移動を規制する規制部を備え、
    前記ストッパピストンは、前記規制部と接触可能な平板状の基部と、前記基部から前記ストッパピストンの移動方向に延び、前記ストッパピストンの移動方向への移動をガイドするガイド部とを備え、
    前記基部が前記規制部と接触したときに前記ガイド部の先端面が前記規制部における前記第3油圧室側の端面よりも前記第2油圧室側に位置している
    請求項2〜4のいずれか一項に記載の油圧アクチュエータ。
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