JP6423337B2 - スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法 - Google Patents

スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6423337B2
JP6423337B2 JP2015255654A JP2015255654A JP6423337B2 JP 6423337 B2 JP6423337 B2 JP 6423337B2 JP 2015255654 A JP2015255654 A JP 2015255654A JP 2015255654 A JP2015255654 A JP 2015255654A JP 6423337 B2 JP6423337 B2 JP 6423337B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slag
hole
furnace
melting furnace
hot water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015255654A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017120132A (ja
Inventor
鈴木 義昭
義昭 鈴木
星 光政
光政 星
雅史 山下
雅史 山下
佐藤 昌明
昌明 佐藤
伸一 柿崎
伸一 柿崎
永戸 敏博
敏博 永戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JX Nippon Mining and Metals Corp
Original Assignee
JX Nippon Mining and Metals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JX Nippon Mining and Metals Corp filed Critical JX Nippon Mining and Metals Corp
Priority to JP2015255654A priority Critical patent/JP6423337B2/ja
Publication of JP2017120132A publication Critical patent/JP2017120132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6423337B2 publication Critical patent/JP6423337B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)

Description

本発明は、スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法に関し、さらに詳しくは、溶融炉内に装入された被処理物を加熱溶融することにより生成された溶融物を湯溜まり部においてマットとスラグに分離し、得られたスラグを炉外に抜き出すスラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法に関する。
産業廃棄物処理の一つとして溶融炉による溶融処理がある。例えば、特許文献1に示された産業廃棄物の溶融処理法は、産業廃棄物を溶融炉に装入し、生成した溶融物を湯溜り部において比重差によりスラグとマットに分離し、マットに含まれる有価金属を回収するというものである。溶融処理される産業廃棄物は、例えば、汚泥、鉱滓、燃え殻、プリント基板、パット屑、廃触媒、金属屑、廃ショット、研削屑、ダスト等である。ここで、「汚泥」は「脱水汚泥」、「めっき汚泥」、「研磨汚泥」、「下水汚泥」等であり、「脱水汚泥は」Ca、Fe等を主成分としたものである。「めっき汚泥」はCu、Fe、S、Ca等を主成分とし、「燃え殻」は焼却残渣等である。「プリント基板」はCuとプラスチックを含んでおり、「鉱滓」はAl粉等であり、「パット屑」はブレーキパッド等である。「廃ショット」はショットブラスト用投射粒等の廃材である。「ダスト」は煤塵である。
これらの産業廃棄物が有価金属を含有する場合は硫化鉄を添加してマットを生成し、有価金属をマット中に捕捉することができる。すなわち、溶融炉内に装入された産業廃棄物を炉側壁に設けられたバーナによって加熱すると産業廃棄物は溶融物となって下流側に設けられた湯溜り部に流れ込み、比重差によってマットとスラグに分離される。マットとスラグが十分に分離されたらこれらを溶融炉外へ適宜排出する。そして、さらに産業物廃棄物を追加投入し、以降この操作を繰り返すことにより産業廃棄物の溶融処理が行われる。
一方、特許文献2では、アスベストを主とする産業廃棄物を無害化処理する産業廃棄物溶融処理設備及び産業廃棄物溶融処理方法が開示されている。すなわち、産業廃棄物を溶融処理することにより生成された溶融物中にアスベストを主とする産業廃棄物を投入することによって加熱処理を行い、アスベストの無害化を行うというものである。
特開2007−204826号公報 特開2007−301546号公報
従来の溶融炉からのスラグの抜き出し(スラグタップ)は、炉壁に設けられたスラグホールからスラグをオーバーフローさせ、オーバーフローさせたスラグを、スラグ樋を介して炉外へ排出している。しかし、処理すべき産業廃棄物やアスベストを含む産業廃棄物が十分に加熱溶融されない場合には未溶融物(溶け残り)が溶融物の表面に浮いた状態となり、この未溶融物がスラグホールから流出してスラグ樋を塞いで、スラグの流れを遮るため、スラグ樋からスラグが溢れそうになるという問題があった。排出中のスラグは1300〜1500℃の高温であるため、スラグがスラグ樋から溢れて周囲に流出すると人体に接触するリスクが増えるため安全上も問題が大きい。実際には未溶融物をそのまま炉外へ流出させることはできないため、アスベストを含む産業廃棄物を完全に溶融させるためには装入量を抑制しなければならないという問題があった。
そこで、本発明は、未溶融物の流出を防止してスラグの抜き出しの際にスラグがスラグ樋から溢れることなくスラグを排出することを可能とするスラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、未溶融物の発生を抑制することが可能な、スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、溶融炉内に装入された被処理物を加熱溶融することにより生成された溶融物を湯溜まり部においてマットとスラグに分離し、得られたスラグを炉外に抜き出すためのスラグタップ方法において、前記溶融炉の炉壁に形成されたスラグホールを開閉可能に閉塞するスラグ蓋に前記スラグを抜き出すためのスラグタップ孔を設けると共に、当該スラグタップ孔には前記スラグの流出を阻止する湯止め粘土を充填し、前記スラグの湯面レベルが所定の位置まで上昇したら、前記湯止め粘土を除去することにより、前記スラグタップ孔から前記スラグを抜き出すことを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のスラグタップ方法において、前記スラグタップ孔からのスラグの抜き出しは、前記スラグの湯面レベルが前記スラグタップ孔よりも高く位置している状態で終了することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のスラグタップ方法において、前記スラグタップ孔から前記スラグを当該スラグ層の下に形成されるマットとスラグの中間相であるゴタ層との境界面近くまで抜き出し、その後、前記スラグ蓋を開き、開口した前記スラグホールからゴタ層を炉外に掻き出す工程をさらに含み構成されたことを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、溶融炉内に装入された被処理物を加熱溶融することにより生成された溶融物を湯溜まり部においてマットとスラグに分離し、得られた前記スラグを炉外に抜き出すためのスラグホール構造において、前記溶融炉の炉壁に設けられたスラグホールを閉塞しているスラグ蓋を備え、前記スラグ蓋には、所定箇所にスラグを抜き出すためのスラグタップ孔が穿設されると共に、操業中はスラグの流出を阻止し、スラグタップを行う場合には除去される湯止め粘土が充填されていることを特徴とするスラグホール構造を提供する。
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載のスラグホール構造において、前記スラグ蓋は、耐熱性の不定形耐火物によって形成された本体と、ハンドクレーンなどの移動装置によって把持されるガイドとを備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、溶融炉内に装入された被処理物を加熱溶融することにより生成された溶融物を湯溜まり部においてマットとスラグに分離し、得られた前記スラグを炉外に抜き出す溶融炉の操業方法において、前記溶融炉内に装入された前記被処理物を加熱溶融し、前記スラグの湯面レベルが所定の位置まで上昇するまで操業を行う溶融処理工程と、前記スラグの湯面レベルが所定の高さまで上昇したら、前記溶融炉の炉壁に設けられたスラグホールを閉塞しているスラグ蓋に設けられた前記スラグを抜き出すためのスラグタップ孔に充填された湯止め粘土を除去して前記スラグタップ孔を開口し、開口された前記スラグタップ孔からスラグを抜き出し、前記スラグの湯面レベルが予め設定された所定の位置まで下降したら前記スラグタップ孔を再び湯止め粘土を充填して閉塞するスラグタップ工程と、次に処理すべき被処理物を溶融炉内に装入する被処理物装入工程とを含み構成され、必要に応じて前記各工程を適宜に繰り返すことを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載の溶融炉の操業方法において、前記スラグタップ孔を介して前記スラグを当該スラグ層の下に形成されるマットとスラグの中間相であるゴタ層との境界面近くまで抜き出して前記スラグ蓋を開き、前記スラグホールを開口してするスラグホール開口工程と、開口した前記スラグホールから前記ゴタ層を炉外に掻き出すゴタ層掻き出し工程とをさらに含み構成されたことを特徴とする。
本発明に係るスラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法によれば、従来のようなスラグの抜き出しをオーバーフロー式ではなく、スラグの湯面レベルよりも下側から抜き出すこととしたので未溶融物の流出が防止されるという効果がある。その結果、スラグ排出時におけるスラグがスラグ樋から溢れるという危険を回避することができる。
また、本発明に係るスラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法によれば、スラグの湯面レベルよりも下側から抜き出すこととしたのでスラグの湯面レベルに浮遊する未溶融物は溶融炉内に長く滞留することになり、その結果、未溶融物も十分に加熱されて溶融状態とすることができるという効果がある。
本発明に係るスラグホール構造を備えた溶融炉の概要を示す断面図である。 溶融炉のスラグホールの近傍を示す拡大断面図である。 スラグ蓋を閉塞した状態を示す側面断面図である。 スラグホールの一実施形態を示す正面図である。 (a)はスラグ蓋の正面図、(b)はその側面図、(c)はその背面図である。 本発明に係るスラグタップ方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係る溶融炉の操業方法の一実施形態を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るスラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法について図面を参照しつつ詳細に説明する。初めに、溶融炉の構成について説明する。図1は本発明に係るスラグホール構造を備えた溶融炉の概要を示す断面図である。
[溶融炉の構成]
図示された溶融炉1は、横型炉の一つである反射炉を基にして形成されている。溶融炉1の内側は主として、マグネシア、マグネシア・クロミア等の塩基性の耐熱性レンガ10で構築されている。溶融炉1の炉短辺の一端にはバーナ15が配置されている。バーナ15は、例えば、重油や廃油、天然ガス等の燃料を燃焼することによって炉内に向かって長い焔16を吹き出して被処理物3を加熱溶融する。溶融炉1のバーナ15側の上部の両側には長手方向に沿って被処理物3を炉内に装入するための装入口11、11が並んで設けられている。装入口11から装入された被処理物3はバーナ15の焔16によって直接或いは天井や内壁に反射した熱により溶融される。装入口11から溶融炉1内に装入される被処理物3としては、例えば、汚泥、鉱滓、燃え殻、プリント基板、パット屑、廃触媒、金属屑、廃ショット、研削屑、ダスト等の産業廃棄物であるが、これに限定されるものではない。
溶融炉1のバーナ15が設けられた側とは反対側の炉底部は、被処理物3が装入される位置の炉底部よりも低く形成された湯溜り部13となっており、バーナ15の焔16によって加熱溶融された被処理物3は溶融状態で湯溜り部13に溜まるようになっている。そして、湯溜り部13に溜まった溶融物は有価金属を含む比重の高いマット5とその上層に形成されるスラグ6とに分離される。
一方、湯溜り部13の上部には投入口12が設けられており、この投入口12からアスベストを主とする産業廃棄物である被処理物4が投入される。投入口20の近傍には図示しない天井バーナが配設されており、炉内投入された被処理物4は、図示しない天井バーナによって直接又は炉内壁を反射した熱によってスラグ6中に溶融されることとなる。
溶融炉1のバーナ15が設けられた側とは反対側の炉壁にはスラグホール20が開口されており、スラグホール20には溶融炉1から抜き出されたスラグの排出を案内するスラグ樋21が隣接して配置されている。また、図2に示すように、溶融炉1のスラグホール20が設けられた側の天井部は排気口17となっており、加熱によって発生した排ガスを図示しない排ガス処理部へ案内するようになっている。また、スラグホール20の炉外上部にはハンドクレーン40が配置されている。
[スラグホール構造]
次に、上述した溶融炉1に設けられた本発明に係るスラグホール構造の一実施形態について説明する。スラグホール20は、図4に示すように、溶融炉1の炉壁に上部が湾曲したアーチ型に開口されており、図2に示すように、炉外側から炉内側に向かって次第に開口面積が狭くなるようなテーパ状とされている。そして、このスラグホール20にはスラグ蓋30が開閉自在に配置される。
スラグ蓋30は、図5(a)〜(c)に示すように、スラグホール20を閉塞するアルミナ・クロミア質のキャスタブルによって形成された本体31と、本体31を保持してハンドクレーン40などの移動装置に把持されるガイド37が設けられた鋼鈑製の保持体34を備えて構成されている。保持体34の頂部にはガイドバー33が取り付けられており、ガイドバー33の両端側をスラグホール20の上部の炉壁に設けられた図示しない掛止部に掛止した状態でスラグ蓋30がスラグホール20を閉塞することができるようになっている。尚、図3に示すように、本体31とスラグホール20の内壁との隙間を埋めるために、本体31の周囲には羽口粘土39が充填される。
また、スラグ蓋30の所定箇所にはスラグを抜き出すためのスラグタップ孔35が穿設されている。スラグタップ孔35は断面略円形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば角形であってもよい。また、スラグタップ孔35が設けられる位置は、少なくとも操業中におけるスラグの湯面レベルよりも下側であって、マットの上面又はマットとスラグとの間に形成される中間相であるゴタ層の上面よりも上側に位置するように配置する。例えば、スラグホール20の下部が湯溜まり部13の炉底から600mmに位置している場合にはスラグタップ孔35の中心高さを635〜685mmの間に設けることができる。また、スラグタップ孔35には湯止め粘土36が充填され、被処理物の溶融処理中にはスラグが流れ出さないようにスラグタップ孔35は閉塞されている。そして、スラグを排出する場合には湯止め粘土36をランス等の棒状部材によって除去し、スラグの排出を行う。そして、スラグの排出が終了したら再度スラグタップ孔35に湯止め粘土36を充填し操業を継続する。
[スラグタップ方法]
次に、本発明に係るスラグタップ方法について上述したスラグホール構造の作用と共に説明する。図6は本発明に係るスラグタップ方法の一実施形態のフローチャートである。
まず、スラグ蓋30のスラグタップ孔35に湯止め粘土36を充填し、スラグホール20を閉塞する。スラグホール20とスラグ蓋30との隙間には羽口粘土39を充填し、隙間を塞ぐ(ステップS1)。スラグホール20をスラグ蓋30で閉塞したら、溶融炉1内に被処理物3,4を投入して溶融処理を行う(ステップS2)。そして、スラグ6の湯面レベルが所定の位置まで上昇したら、ランスのような棒状部材で湯止め粘土36を除去してスラグタップ孔35を開口し、スラグタップ孔35からスラグ6を抜き出す(ステップS3)。抜き出されたスラグ6はスラグ樋21を介して排出される。このとき、スラグの湯面レベルがスラグタップ孔35よりも高く位置している状態でスラグタップを終了する。
スラグ6の湯面がスラグタップ孔35よりも高い状態でスラグタップを終了するのは、万一未溶融物9があった場合でもスラグホール20から排出されることが防止されると共に、未溶融物9は高温のスラグ6の湯面上に保持された状態となるのでその間に加熱溶融することができるからである。また湯面レベルがスラグタップ孔35に近づくにつれてスラグの排出勢いが弱まって排出に時間がかかるのを防止するためである。スラグの湯面レベルが所定の高さレベルまで下がったらスラグタップ孔35に再び湯止め粘土36を充填し、次に処理すべき被処理物3,4を溶融炉1内に投入して操業を行う。
一方、スラグ6とマット5との境界付近には「ゴタ層7」と呼ばれるマットとスラグの中間相が存在する。このゴタ層7は「ゴタ掻き」と呼ばれるゴタ層の掻き出し作業によってスラグホール20から溶融炉1の外に排出される。ゴタ層の掻き出しは、被処理物3,4の溶融処理及びスラグの排出を数回繰り返した毎に1回の割合で行われる。ゴタ層の掻き出しを行う場合には、スラグ6をゴタ層7の上面近くまで炉外に排出してから行う必要がある。そのため、ゴタ層の掻き出しを行う場合には、スラグ6をゴタ層7との境界面近くまで抜き出し、その後、ハンドクレーン40を用いてスラグ蓋30を開き、開口したスラグホール20からゴタ層7を炉外に掻き出す(ステップS4)。スラグホール20の開口は、スラグ蓋30の保持体34に設けられたガイド37をハンドクレーン40によって把持し、ガイドバー33を炉壁に設けられた図示しない掛止部から外すことによって行われる。
[溶融炉の操業方法]
次に、本発明に係る溶融炉の操業方法について説明する。図7は本発明に係る溶融炉の操業方法の一実施形態のフローチャートである。本実施形態における溶融炉の操業方法は、上述したスラグタップ方法を一連の工程としたものである。初めに、被処理物3,4を溶融炉1内に装入し(ステップS11)、スラグ6の湯面レベルが所定の位置まで上昇するまで加熱溶融する(ステップS12)。そして、スラグ6の湯面レベルが所定の高さまで上昇したら、スラグホール20を閉塞しているスラグ蓋30のスラグタップ孔35に充填された湯止め粘土36を除去し、スラグタップ孔35を開口し、開口されたスラグタップ孔35からスラグ6を抜き出し、スラグ6の排出により湯面レベルが予め設定された所定の位置まで下降したらスラグタップ孔35を再び湯止め粘土36で閉塞する(ステップS13)。抜き出されたスラグ6はスラグ樋21を介して排出される。
スラグタップ孔35を閉塞したら、次に処理すべき被処理物3,4をさらに溶融炉1内に装入して(S11)再び溶融処理を行う(S12)。そして、必要に応じてこのステップS11からステップS13の操業を適宜に繰り返す。
ステップS11からステップS13の操業を繰り返し行うことによってゴタ層7の厚みが成長したら、次にゴタ層の掻き出しを行う。すなわち、スラグタップ工程(S13)において、スラグタップ孔35からスラグ6をゴタ層7との境界面近くまで抜き出し、スラグ6がゴタ層7との境界面近くまで抜き出されたらハンドクレーン40を用いてスラグ蓋30を開き、スラグホール25を開口する(ステップS14)。そして、開口されたスラグホール25からゴタ層を溶融炉1外に掻き出してゴタ層7を除去する(ステップS15)。
ゴタ層7を除去した後、再びスラグホール20をスラグ蓋30で塞ぐと共に、被処理物3,4を溶融炉1内に装入し溶融処理を行う。通常の処理時間でスラグ6の湯面レベルが所定の湯面レベルに至ると、スラグタップを行い、この作業を適宜の回数繰り返す。そして、再びゴタ層7が成長したらゴタ層掻き出し工程によりゴタ層7を除去する。ただし、ゴタ層の掻き出しを行った後、スラグ6の湯面レベルが通常操業の場合における所定の湯面レベルに至るまでには時間がかかる場合には、通常の溶融処理時間が経過したらスラグ6の湯面レベルが通常の湯面レベルよりも低い位置であっても一旦湯面レベル調整のためのスラグタップを行い、次の被処理物3,4を装入して操業を継続してもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は詳述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
1 溶融炉
3 被処理物
4 被処理物
5 マット
6 スラグ
7 ゴタ層
9 未溶融物
10 耐熱性レンガ
11 原料投入口
12 アスベスト投入口
13 湯溜まり部
15 バーナ
16 焔
20 スラグホール
21 スラグ樋
30 スラグ蓋
31 本体
33 ガイドバー
34 保持体
35 スラグタップ孔
36 湯止め粘土
37 ガイド
39 羽口粘土
40 ハンドクレーン

Claims (7)

  1. 溶融炉内に装入された被処理物を加熱溶融することにより生成された溶融物を湯溜まり部においてマットとスラグに分離し、得られたスラグを炉外に抜き出すためのスラグタップ方法において、
    前記溶融炉の炉壁に形成されたスラグホールを開閉可能に閉塞するスラグ蓋に前記スラグを抜き出すためのスラグタップ孔を設けると共に、当該スラグタップ孔には前記スラグの流出を阻止する湯止め粘土を充填し、前記スラグの湯面レベルが所定の位置まで上昇したら、前記湯止め粘土を除去することにより、前記スラグタップ孔から前記スラグを抜き出すことを特徴とするスラグタップ方法。
  2. 請求項1に記載のスラグタップ方法において、
    前記スラグタップ孔からのスラグの抜き出しは、前記スラグの湯面レベルが前記スラグタップ孔よりも高く位置している状態で終了することを特徴とするスラグタップ方法。
  3. 請求項1又は2に記載のスラグタップ方法において、
    前記スラグタップ孔から前記スラグを当該スラグ層の下に形成されるマットとスラグの中間相であるゴタ層との境界面近くまで抜き出し、その後、前記スラグ蓋を開き、開口した前記スラグホールからゴタ層を炉外に掻き出す工程をさらに含み構成されたことを特徴とするスラグタップ方法。
  4. 溶融炉内に装入された被処理物を加熱溶融することにより生成された溶融物を湯溜まり部においてマットとスラグに分離し、得られた前記スラグを炉外に抜き出すためのスラグホール構造において、
    前記溶融炉の炉壁に設けられたスラグホールを閉塞しているスラグ蓋を備え、
    前記スラグ蓋には、所定箇所にスラグを抜き出すためのスラグタップ孔が穿設されると共に、操業中はスラグの流出を阻止し、スラグタップを行う場合には除去される湯止め粘土が充填されていることを特徴とするスラグホール構造。
  5. 請求項4に記載のスラグホール構造において、
    前記スラグ蓋は、
    耐熱性の不定形耐火物によって形成された本体と、
    前記本体を保持し、ハンドクレーンなどの移動装置によって把持されるガイドが設けられた保持体と、
    を備えていることを特徴とするスラグホール構造。
  6. 溶融炉内に装入された被処理物を加熱溶融することにより生成された溶融物を湯溜まり部においてマットとスラグに分離し、得られた前記スラグを炉外に抜き出す溶融炉の操業方法において、
    前記溶融炉内に装入された前記被処理物を加熱溶融し、前記スラグの湯面レベルが所定の位置まで上昇するまで操業を行う溶融処理工程と、
    前記スラグの湯面レベルが所定の高さまで上昇したら、前記溶融炉の炉壁に設けられたスラグホールを閉塞しているスラグ蓋に設けられた前記スラグを抜き出すためのスラグタップ孔に充填された湯止め粘土を除去して前記スラグタップ孔を開口し、開口された前記スラグタップ孔からスラグを抜き出し、前記スラグの湯面レベルが予め設定された所定の位置まで下降したら前記スラグタップ孔を再び湯止め粘土を充填して閉塞するスラグタップ工程と、
    次に処理すべき被処理物を溶融炉内に装入する被処理物装入工程と、
    を含み構成され、必要に応じて前記各工程を適宜に繰り返すことを特徴とする溶融炉の操業方法。
  7. 請求項6に記載の溶融炉の操業方法において、
    前記スラグタップ孔を介して前記スラグを当該スラグ層の下に形成されるマットとスラグの中間相であるゴタ層との境界面近くまで抜き出して前記スラグ蓋を開き、前記スラグホールを開口してするスラグホール開口工程と、
    開口した前記スラグホールから前記ゴタ層を炉外に掻き出すゴタ層掻き出し工程と、
    をさらに含み構成されたことを特徴とする溶融炉の操業方法。
JP2015255654A 2015-12-28 2015-12-28 スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法 Active JP6423337B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015255654A JP6423337B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015255654A JP6423337B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017120132A JP2017120132A (ja) 2017-07-06
JP6423337B2 true JP6423337B2 (ja) 2018-11-14

Family

ID=59271953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015255654A Active JP6423337B2 (ja) 2015-12-28 2015-12-28 スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6423337B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6115078A (ja) * 1984-06-30 1986-01-23 大同特殊鋼株式会社 スラグ除去方法
JPH0650673A (ja) * 1992-07-31 1994-02-25 Orii:Kk 溶湯スラグ除去装置
JP3075333B2 (ja) * 1995-03-27 2000-08-14 日本鋼管株式会社 焼却灰溶融炉の溶融スラグ出滓口構造
JPH09210339A (ja) * 1996-02-05 1997-08-12 Daido Steel Co Ltd 廃棄物溶融炉
JP5721734B2 (ja) * 2009-11-18 2015-05-20 エクストラータ テクノロジー プロプライアタリー リミテッド 炉からスラグを除去する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017120132A (ja) 2017-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6423337B2 (ja) スラグタップ方法及びスラグホール構造並びに溶融炉の操業方法
JP4700356B2 (ja) 金属滓からの金属回収装置およびそれを用いた回収操業方法
JP6610359B2 (ja) 高炉溶銑大樋での溶銑滓処理方法
ES2808917T3 (es) Procedimiento de sellado y reparación de un orificio de extracción refractario
KR101249058B1 (ko) 고로의 대탕도
JP6183753B2 (ja) フェロニッケル製錬用スラグ樋
US3626072A (en) Method and a device for continuous slagging of electric and reverberatory furnaces, operating with a deep slag basin
CN107660264B (zh) 用于熔化和处理金属和金属废料的炉及方法
US20090217787A1 (en) Waste treatment furnace and method
JP3671099B2 (ja) アルミニウムとそれより高融点の金属とを含んだ原材料からアルミニウムを溶解して分離する方法および装置
US1774333A (en) Blowing slags and the like
JP5963655B2 (ja) 三相交流電極式円形電気炉及びその冷却方法
JP4206050B2 (ja) 転炉排滓方法
JP6419287B1 (ja) 堆積物処理方法
JP4566224B2 (ja) アスベストの処理装置
JP5440957B2 (ja) 高温スラグの処理装置
JP7280479B2 (ja) アーク式電気炉、アーク式電気炉における排滓方法及び溶融金属の製造方法
RU199207U1 (ru) Многофункциональная лабораторная электрическая печь сопротивления
JP2020079439A (ja) 溶融炉におけるメタル含有物の処理方法およびその設備
KR20100084428A (ko) 슬러지와 드로스의 저감을 위한 마그네슘 리사이클링 장치
RU188786U1 (ru) Электрическая плавильная печь сопротивления
JP4195381B2 (ja) 融解炉から溶融相を湯出しする装置および方法
KR101912722B1 (ko) 유도가열 방식이 구비된 폐기물 처리장치
JP4564901B2 (ja) 電気炉式廃棄物溶融炉の溶融メタル出湯方法
JP2007301546A (ja) 産業廃棄物溶融処理設備及び産業廃棄物溶融処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180925

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6423337

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250