JP6420510B1 - テンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン - Google Patents
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Abstract
【課題】ピン本体部に対してスリーブを任意の位置に固定することが可能な汎用性のバンド固定用ピンにおいて、先にバンド固定用ピンを骨に刺入し、ピン本体部上の最適な位置にスリーブを固定することを可能とする。
【解決手段】ピン本体部2と、ピン本体部2に対して摺動可能な筒状部3aと、筒状部3aから突出し、テンションバンド8が挿入されるバンド挿入孔3dが形成された突出部3bを有するスリーブ3とを備えたバンド固定用ピン1において、突出部3bには、スリット3eが形成され、バンド挿入孔3dのエッジ部には、バンド挿入孔3dに挿入されたテンションバンド8を締め付ける際にその動きを妨げないように面取り部3fが形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】ピン本体部2と、ピン本体部2に対して摺動可能な筒状部3aと、筒状部3aから突出し、テンションバンド8が挿入されるバンド挿入孔3dが形成された突出部3bを有するスリーブ3とを備えたバンド固定用ピン1において、突出部3bには、スリット3eが形成され、バンド挿入孔3dのエッジ部には、バンド挿入孔3dに挿入されたテンションバンド8を締め付ける際にその動きを妨げないように面取り部3fが形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、一般的にキルシュナー鋼線と呼ばれ、テンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピンに関する。
例えば特許文献1の従来例として記載されているように、尺骨肘頭部や膝、足首、手首などの関節に近接した骨、または関節から遠い骨の骨折など、多くの骨折を治療・処置する場合の方法としてテンションバンドワイヤリング法が広く行われている。このテンションバンドワイヤリング法に使用される従来のバンド固定用ピン101は、図9に示すように、所定の線径及び所定に長さを有するピン本体部102と、ピン本体部102の後端部102bからピン本体部102の軸方向に所定の長さの位置に設けられたバンド挿入部103とで構成され、バンド挿入部103には、テンションバンド104を挿入するための孔103aが設けられている。
このテンションバンドワイヤリング法の標準的な方法としては、図9(a)に示すように、まず骨折部分を骨鉗子でぴったり合わせ、キルシュナー鋼線と呼ばれるバンド固定用ピン101を骨折線Bにほぼ直角に2本平行に刺入する。次に、図9(b)に示すように、骨に横向きの孔を同様のピン105で開け、テンションバンド104をその孔に通す。そして、図9(c)に示すように、テンションバンド104を、8の字になるように、バンド固定用ピン101に設けられているバンド挿入部103の孔103aに通し、引き締める。さらに、図9(d)に示すように、テンションバンド104を引き締めながらよじって止める。最後に、図9(e)に示すように、バンド固定用ピン101のピン本体部102のうちバンド挿入部103よりも後ろにはみ出している部分102cをニッパー107などで切断する。このバンド固定用ピン101は、ピン本体部102の先端102aがドリルの刃先のようになった手術用鋼線で、例えばステンレスやチタン合金などで製造されており、電動工具106などを使ってバンド固定用ピン101を回転させながら、刺入する。
従来のバンド固定用ピン101は、使用される部位(骨折箇所)などに応じて、線径や有効長(ピン本体部102の先端102aから、バンド挿入部103までの長さ)、バンド挿入部103の孔103aの数などが異なる複数種類のものが用意されており、例えば10本単位で市販されている。ところが、線径やバンド挿入部103の孔103aの数が異なる場合は仕方ないけれども、同じ線径でありながら有効長の異なる複数種類のバンド固定用ピン101を常時一定数ストックしておくのは、経済的な面でも、保管スペースの面でも、効率が悪いという問題を有している。また、バンド固定用ピン101のピン本体部102の先端102aがドリルの刃先のように形成されているので、有効長の長いピンの先端部を切断して、有効長の短いバンド固定用ピンの代用にすることは不可能であった。さらに、孔103aを有するバンド挿入部103をピン本体部102の途中に形成しているため、バンド固定用ピン101の製造工程が複雑になり、コストアップの原因となっていた。
そこで、本出願人は、特願2016−251174において、スリーブを任意の位置に設定可能な汎用性の高いバンド固定用ピンを提案している。図10は、参考例として、本出願人が提案する汎用性の高いバンド固定用ピン201の構成を示す。このバンド固定用ピン201は、所定の線径(例えば1.6mm)及び所定の長さ(例えば180mm)を有し、先端が刃状に形成されたピン本体部202と、テンションバンドが刺入される少なくとも1つのバンド挿入孔203dを有し、ピン本体部2の軸方向に沿って摺動可能に嵌合されたスリーブ203と、ピン本体部202の中心軸方向において、スリーブ203の両側にほぼ密着するように、ピン本体部202の中心軸方向に嵌合された2つの摩擦部材204を備えている。バンド固定用ピン1を骨に刺入する際に、ピン本体部202の後端202bの近傍を工具にチャッキングする必要があるため、ピン本体部202の全長は、バンド固定用ピン201の有効長よりも長めに設定されている。そして、ピン本体部202のうち骨に刺入される部分には、長さ調節の目安となるように、先端202aから、例えば50mm、70mm、90mmなどの箇所にマーキング202cが施されている。ピン本体部2の先端202aは、ピン本体部202を回転させながら骨に刺入するために、刃状に形成されている。
図11(a)及び(b)に示すように、スリーブ203は、その内径がピン本体部2の線径とほぼ同じで、且つ、所定公差分だけ大きく、ピン本体部202の軸方向に所定の長さを有する筒状部203aと、筒状部203aからピン本体部202の軸に垂直な方向に突出し、ピン本体部202の軸方向に筒状部203aの長さと同じ幅を有する突出部203bを有し、突出部203bの自由端部203cの近傍にバンドが挿入されるバンド挿入孔203dが形成されている。また、突出部203bの自由端部203cは、正面視で半円状に丸められている。スリーブ203は、例えば金属材料を鍛造によって、嵌合孔203k及びバンド挿入孔203dを除いたほぼ同型状に成形し、追加工によってピン本体部202に嵌合される嵌合孔203k及びバンド挿入孔203dを開けて製造される。
次に、バンド固定用ピン201の長さ調節について説明する。図12(a)は、図10と同様にバンド固定用ピン201が使用される前の状態を示しており、バンド固定用ピン201の有効長が最大の状態に設定されている。図12(b)は、接合される骨に合わせてバンド固定用ピン201の長さを調節した状態を示しており、例えばスリーブ203を図中下側の摩擦部材204に押しつけてピン本体部202の中心軸方向の所望する位置まで移動させ、さらに、図中上側の摩擦部材204をピン本体部2の中心軸方向に摺動させて、ピン本体部202の軸方向におけるスリーブ203の位置を固定した状態にある。図12(c)は、ピン本体部202の軸方向におけるスリーブ203の位置を固定した状態で、スリーブ203の筒状部203aをクリッパーなどの専用の工具300で挟んで加圧変形させ(いわゆる「かしめ」)、筒状部203aをピン本体部202に押しつけ、スリーブ203をピン本体部202に固定している状態を示す。なお、工具300の形状をわかりやすくするため、図12(c)のみ、向きを90度回転させて描いている。図12(d)は、ピン本体部202に嵌合されている2つの摩擦部材204を取り除いた、バンド固定用ピン201の使用可能状態を示す。
次に、図13(a)に示すように、有効長が調節されたバンド固定用ピン201のピン本体部202の後端202bの近傍を、例えば電動工具301などにチャッキングし、バンド固定用ピン201を回転させながら、骨折線Bにほぼ直角になるように、骨にバンド固定用ピン201を2本平行に刺入する。そして、図9に示したような手順でテンションバンド208を、8の字になるように、スリーブ203のバンド挿入孔203dに通し、テンションバンド208を引き締めながらよじって止める。そして、図13(b)に示すように、バンド固定用ピン201のピン本体部202のうちスリーブ203よりも後ろにはみ出している部分202dをニッパー302などで切断する。
上記参考例のバンド固定用ピン201では、予めバンド固定用ピン201の有効長さを決めてスリーブ203をピン本体部202に固定し、その後電動工具301などを用いて骨にバンド固定用ピン201を刺入している。そのため、バンド固定用ピン201の有効長さが実際に必要な長さよりも長めになる傾向にある。また、先にバンド固定用ピン201を骨に刺入し、その後、ピン本体部202上の最適な位置にスリーブ203を固定したい場合もある。
さらに、スリーブ203をピン本体部202に固定する際、筒状部203aを外側からクリッパーなどの専用の工具300で挟んで加圧変形させているが、鍛造などで形成された筒状部203aを十分に変形させるための大きな加圧力を発生させるために、図12(c)に示すように、スリーブ203に比べて工具300はかなり大がかりなものとなる。特に、工具300の先端の加圧部300aはスリーブ203に比べてかなり大きいため、バンド固定用ピン201を骨に刺入する位置や骨の形状などによっては、工具300の先端の加圧部300aが骨やその他の部位と干渉するため、先にバンド固定用ピン201を骨に刺入し、その後この工具300を用いてピン本体部202上の最適な位置にスリーブ203を固定することが困難又は不可能な場合もあり得る。
本発明は、上記従来例及び参考例の問題を解決するためになされたものであり、ピン本体部に対してスリーブを任意の位置に固定することによってバンド固定用ピンの有効長さを自由に調節可能な汎用性の高いバンド固定用ピンにおいて、先にバンド固定用ピンを骨に刺入し、ピン本体部上の最適な位置にスリーブを固定することを可能とすることを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係るテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピンは、
所定の線径及び所定の長さを有し、先端が刃状に形成されたピン本体部と、
前記ピン本体部の中心軸方向に沿って摺動可能に前記ピン本体部に嵌合される筒状部と、前記筒状部から前記ピン本体部の中心軸に直交する方向に突出し、テンションバンドが挿入されるバンド挿入孔が形成された少なくとも1つの突出部を有するスリーブと、を備え、
前記スリーブの前記少なくとも1つの突出部のうちの1つには、前記ピン本体部の中心軸方向と当該突出部の突出方向で定義される面に平行で、前記筒状部から前記突出部のうち前記筒状部とは反対側の自由端部に達するスリットが形成され、前記バンド挿入孔のエッジ部のうち少なくとも前記筒状部とは反対側のエッジには、前記バンド挿入孔に挿入された前記テンションバンドを締め付ける際にその動きを妨げないように面取り部が形成されていることを特徴とする。
所定の線径及び所定の長さを有し、先端が刃状に形成されたピン本体部と、
前記ピン本体部の中心軸方向に沿って摺動可能に前記ピン本体部に嵌合される筒状部と、前記筒状部から前記ピン本体部の中心軸に直交する方向に突出し、テンションバンドが挿入されるバンド挿入孔が形成された少なくとも1つの突出部を有するスリーブと、を備え、
前記スリーブの前記少なくとも1つの突出部のうちの1つには、前記ピン本体部の中心軸方向と当該突出部の突出方向で定義される面に平行で、前記筒状部から前記突出部のうち前記筒状部とは反対側の自由端部に達するスリットが形成され、前記バンド挿入孔のエッジ部のうち少なくとも前記筒状部とは反対側のエッジには、前記バンド挿入孔に挿入された前記テンションバンドを締め付ける際にその動きを妨げないように面取り部が形成されていることを特徴とする。
前記ピン本体部の外周面に、前記中心軸方向に一定間隔で形成された環状の溝、又は螺旋状の溝、あるいは均一な凹凸が形成されていてもよい。
また、前記スリーブの前記筒状部の内周面に、前記中心軸方向に一定間隔で形成された環状の溝、又は螺旋状の溝、あるいは均一な凹凸が形成されていてもよい。
前記少なくとも1つの突出部は、前記筒状部から、前記ピン本体部の中心軸に対して対称となるように両側に2箇所設けられていてもよい。
前記スリーブは、前記ピン本体部の中心軸方向に所定の幅を有し、両端部近傍に予め2つの孔が形成された金属板の中央部分を円筒状に丸めて前記筒状部を形成すると共に、前記2つの孔が互いに対向して前記バンド挿入孔を形成するように、前記金属板の両端部を前記スリットの分だけ隙間を空けてほぼ平行に対向させ、前記突出部を形成するようにしてもよい。
または、前記スリーブは、前記ピン本体部の中心軸方向に所定の幅を有し、その両端部近傍に予め2つの孔が形成された金属板を、前記2つの孔が互いに対向して前記バンド挿入孔を形成するように、且つ、前記ピン本体部の前記中心軸に垂直な方向の断面が略U状又は水滴状となるように折り曲げたものとしてもよい。
または、前記スリーブは、前記ピン本体部の中心軸方向に所定の幅を有し、前記ピン本体部の軸に垂直な方向に所定の長さを有する金属板の両端及び中央からそれぞれ所定の距離の位置に4つの孔を、その両端及び中央からそれぞれ等距離の位置に2つの半円筒状の凹部を、それぞれ形成し、前記2つの半円筒状の凹部を重ねて略円筒状をなすように、且つ、前記4つの孔のうち2つ同士が互いに対向して前記バンド挿入孔を形成するように、前記金属板の中央部から折り曲げたものであってもよい。
上記構成によれば、スリーブの筒状部がピン本体部に固定される前の状態でピン本体部の中心軸方向に摺動可能であるので、ピン本体部の有効長をこのバンド固定用ピンと同じ線径のピンの中で最も長いものと同じにしておけば、1種類のピン本体部を用意しておくだけで、その線径と同じ全ての有効長の従来のバンド固定用ピンに対応することができる。また、スリーブの筒状部と突出部との境界付近を、例えばペンチなどの汎用工具を用いて加圧変形させることによって、筒状部の内径が小さくなるように変形され、それによって筒状部の内周面がピン本体部の外周面に密着するので、スリーブをピン本体部に固定又は仮固定することができる。そのため、上記参考例で用いられた大型の専用の工具を用いることなく、先にバンド固定用ピンのピン本体部を骨に刺入し、その後ピン本体部上の最適な位置にスリーブを固定又は仮固定することが可能になる。
また、バンド挿入孔のエッジ部のうち少なくとも筒状部とは反対側のエッジには面取り部が形成されているので、スリーブの突出部のバンド挿入孔にテンションバンドを挿入し、ペンチなどでテンションバンドの一部をひねりながら引き締めていくと、バンド挿入孔に挿入されたテンションバンドの動きがバンド挿入孔のエッジなどによって妨げられることなく、テンションバンドに加えられた張力によってスリットの幅が狭くなるようにスリーブが徐々に締め付けられ、それに伴って筒状部の内周面によるピン本体部の外周面への加圧力がさらに大きくなり、スリーブがバンド固定用ピンに固定される。テンションバンドは、例えば、骨に対して略平行に刺入された2本のバンド固定用ピンの先端部又は骨に形成された孔とバンド固定用ピンの後端部近傍の位置で2つのスリーブの間で略8の字状に掛けられているので、テンションバンドを緩みなく締め付けることによって、スリーブが骨に密着する方向に引っ張られ、バンド固定用ピンに強固に固定される。
本発明の一実施形態に係るテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピンについて図1を参照しつつ説明する。図1に示すように、本実施形態のバンド固定用ピン1は、所定の線径及び所定の長さ(全長)を有し、先端が刃状に形成されたピン本体部2と、テンションバンド8(図3参照)が刺入される少なくとも1つ(図1では1つを例示する)のバンド挿入孔3dを有し、ピン本体部2の軸方向に沿って摺動可能に嵌合されたスリーブ3を備えている。また、上記参考例と同様に、ピン本体部2の中心軸方向において、スリーブ3を仮保持するために、ピン本体部2の中心軸方向に嵌合された摩擦部材4を備えていてもよい。摩擦部材4としては、例えばシリコン樹脂などの樹脂チューブに、この樹脂チューブの軸方向にスリットを形成したものなどを使用することができる。
ピン本体部2の線径は、従来のものと同様に、例えば1.6mm、2.0mmなど、数種類が用意されている。一方、ピン本体部2の長さに関しては、ピン本体部2の先端2aから後端2bまでの全長が、例えば180mmなど、最も長いものを1種類のみ用意されていれば十分である。また、バンド固定用ピン1を骨に刺入する際に、ピン本体部2の後端2bの近傍を工具にチャッキングする必要があるため、ピン本体部2の全長はその最大有効長よりも長めに設定されており、例えばピン本体部2の全長が180mmの場合、バンド固定用ピン1の最大有効長は100mm程度であり、30〜100mm程度の範囲で任意に調節可能である。
このバンド固定用ピン1は、先にピン本体部2を骨に刺入し、ピン本体部2上の最適な位置にスリーブ3を固定することができるため、ピン本体部2には、特にマーキングを施す必要はない。ピン本体部2の先端2aは、ピン本体部2を回転させながら骨に刺入するために、刃状に形成されている。ピン本体部2の先端2aの刃の形状は、例えばドリルの先端のように、溝の稜線が螺旋を描くようなものであってもよいし、ダイヤモンドカットのように、中心から放射状に溝が形成されているようなものであってもよい。
スリーブ3は、図2(a)〜(c)に示すように、その内径がピン本体部2の線径とほぼ同じで、且つ、所定公差分だけ大きな嵌合孔3kを有し、ピン本体部2の中心軸方向に所定の長さを有する筒状部3aと、筒状部3aからピン本体部2の中心軸方向(長手方向)に直交する方向に突出し、ピン本体部2の軸方向に筒状部3aの長さと同じ幅を有する突出部3bで構成され、突出部3bのほぼ中央部にはテンションバンド8(図4参照)が挿入されるバンド挿入孔3dが形成されている。また、図2(a)に示すように、突出部3bの自由端部3cは、正面視で半円状に丸められている。この実施形態では、突出部3bは、筒状部3aに対して1つだけ設けられているが、後述するように、筒状部3aから、ピン本体部2の軸に対して対称となるように両側に2箇所設けられていてもよい(図8参照)。
さらに、図2(b)又は(c)に示すように、突出部3bには、ピン本体部2の中心軸方向と当該突出部3bの突出方向で定義される面に平行で、筒状部3aの嵌合孔3kから突出部3bのうち筒状部3aとは反対側の自由端部3cに達するスリット3eが形成されている。バンド挿入孔3dのエッジ部のうち少なくとも自由端部3c側で、且つ、筒状部3aとは反対側のエッジには、バンド挿入孔3dに挿入されたテンションバンド8を引き締める際にその動きを妨げないように面取り部3fが形成されている。なお、ここで言う「面取り部」とは、端面が平面のもの(いわゆるC面)だけでなく、端面が曲面のもの(いわゆるR面)など、バンド挿入孔3dのエッジとテンションバンド8の内周面との間の摩擦や食い込みなどを低減するための処理が施された部分をいう。
図2(b)は、スリーブ3を、例えば金属材料の鍛造によって製造する場合を示し、嵌合孔3k、バンド挿入孔3d及びスリット3eを除いた筒状部3a及び突出部3bとほぼ同型状に成形し、追加工によってピン本体部2に嵌合される嵌合孔3k、バンド挿入孔3d及びスリット3eを形成する。そして、バンド挿入孔3dを形成する際、例えば回転式電動工具の先端に砥石などを取り付けて研削して面取り部3fを形成した後、バフ仕上げなどによりスリーブ3の全体を鏡面化して製造される。図2(c)は、スリーブ3を金属板のプレス加工によって製造する場合を示し、ピン本体部2の中心軸方向に所定の幅を有し、両端部近傍に予め2つの孔が形成された金属板の中央部分を円筒状に丸めて筒状部3aを形成すると共に、2つの孔が互いに対向してバンド挿入孔3dを形成するように、金属板の両端部をスリット3eの分だけ隙間を空けてほぼ平行に対向させ、突出部3bを形成するようにしてもよい。面取り部3fの加工に関しては、上記のような研削の他、金属板をプレス加工する際、バンド挿入孔3dとなる孔を開ける金型に、予めテーパーなどを付けておいてもよい。なお、スリット3eの幅は、ピン本体部2の外径とスリーブ3の嵌合孔3kの内径との公差や、筒状部3a及び突出部3bの厚み、材料の硬さなどを考慮して、最適な値に設定すればよい。
次に、本実施形態に係るバンド固定用ピン1の使用方法について説明する。図3(a)に示すように、摩擦部材4をピン本体部2上の適当な位置に設定し、スリーブ3をピン本体部2上に仮保持した状態で、ピン本体部2の後端2bの近傍を回転式の電動工具6にチャッキングする。そして、電動工具6によりピン本体部2を回転させながら、骨折線Bにほぼ直角になるように、骨にバンド固定用ピン1を2本平行に刺入する。次に、図3(b)に示すように、電動工具6を取り外し、さらに摩擦部材4をピン本体部2から取り外して、スリーブ3をピン本体部2上の最適な位置、例えば骨と当接する位置に移動させ、ペンチなどの汎用の締め付け工具7を用いて、スリーブ3の突出部3bに形成されたスリット3eの隙間が狭くなる方向に筒状部3aと突出部3bとの境界付近を加圧する。それによって、図4(a)に示すように、筒状部3aの嵌合孔3kの内径が小さくなる方向に筒状部3aが変形され、スリーブ3がピン本体部2上に固定又は仮固定されてピン本体部2上を摺動しにくくなる。なお、スリーブ3をピン本体部2から引き抜く方向にスリーブ3に対して過大な力を加えると、スリーブ3の筒状部3aがピン本体部2上を摺動する。締め付け工具7による加圧力は、それを使用する人の握力などによってばらつきが生じ、参考例で使用される専用の工具300のような一定の加圧力を補償することは困難である。そのため、ここでは、締め付け工具7による加圧力のばらつきに応じて「固定又は仮固定され」と表現している。また、ピン本体部2上の最適な位置として、スリーブ3と骨とが当接しない位置を選択する場合は、スリーブ3をピン本体部2に固定又は仮固定した後、摩擦部材4を取り外す。
スリーブ3がピン本体部2上に固定又は仮固定された後、スリーブ3の突出部3bに形成されたバンド挿入孔3dにテンションバンド8を挿入させる。そして、図3(c)に示すように、テンションバンド8を、略8の字になるように、スリーブ3のバンド挿入孔3dや骨自体に開けた横穴などに通し、テンションバンド8を引き締めながらよじって止める(符号8aで示す「よじり部」参照)。そして、スリーブ3がピン本体部2上に強固に固定された後、バンド固定用ピン1のピン本体部2のうちスリーブ3よりも後ろにはみ出している部分2dをニッパー9などで切断する。
ここで、図2(a)及び(b)や図4(a)及び(b)に示すように、スリーブ3のバンド挿入孔3dのエッジ部のうち少なくとも筒状部3aとは反対側のエッジには、面取り部3fが形成されている。図4(a)と(b)を比較して、テンションバンド8が引き締められると、テンションバンド8の内周面8bがバンド挿入孔3dの面取り部3fに当接し、テンションバンド8に掛かる張力が、テンションバンド8の内周面8b及びバンド挿入孔3dの面取り部3fを介してスリット3eの幅を狭くする方向に突出部3bにし、スリーブ3の突出部3bに形成されたスリット3eの隙間が狭くなるように、特に突出部3bの自由端部3cでは隙間がほとんどなくなるように、バンド挿入孔3dの中心軸方向に圧縮される。それに伴って、スリーブ3の筒状部3aがその嵌合孔3kの内径が小さくなる方向に変形され、嵌合孔3kの内周面によるピン本体部2の筒状の外径部への加圧力が増大し、との間に作用する摩擦力が増大し、結果的に、スリーブ3をピン本体部2上に固定するためのグリップ力が強化される。また、スリーブ3の突出部3bに形成されたバンド挿入孔3dとテンションバンド8とが接触するエッジ部分に面取り部3fが形成されているので、テンションバンド8を締め付ける際でもエッジ部分によりその動きが妨げられることはなく、テンションバンド8に作用する力を効率よくスリーブ3の突出部3b及び筒状部3aに伝達させることができる。
一方、図5(a)及び(b)に示すように、スリーブ3のバンド挿入孔3dのエッジ部3M及び3Nに面取り部が形成されていなかったと仮定した場合、スリーブ3の突出部3bのバンド挿入孔3dにテンションバンド8を挿入させ、テンションバンド8を引き締めながらよじっていくと、テンションバンド8の内周面8bがバンド挿入孔3dのエッジ部3M及び3Nに当接し、さらにくさび効果によってエッジ部3M及び3Nがテンションバンド8の内周面8bに食い込む。そのため、バンド挿入孔3dに挿入されたテンションバンド8締め付ける際にその動きが妨げられ、テンションバンド8の内周面8bのうちエッジ部3Mと3Nの間の部分は、それ以上スリーブ3のバンド挿入孔3dに対して摺動することができなくなり、スリーブ3の突出部3bに形成されたスリット3eの隙間を狭くする方向には(図5(b)中、破線で示す)圧縮力が作用しなくなると考えられる。その結果、テンションバンド8に張力が加えられても、スリーブ3の突出部3bに形成されたスリット3eの隙間はほとんど狭くならず、また筒状部3aの嵌合孔3kの内径が小さくなる方向には筒状部3aがほとんど変形されず、スリーブ3をピン本体部2上に固定するための加圧力が弱くなると考えられる。
図6にピン本体部2の変形例を示す。この変形例では、ピン本体部2の中心軸方向において、ピン本体部2の円筒状の外周面のうち少なくともスリーブ3が固定される可能性がある範囲に対して、中心軸方向に一定間隔で形成された環状の溝、螺旋状の溝、又は均一な凹凸2cが形成されている。これらの環状の溝、螺旋状の溝、又は均一な凹凸2cを設けることによって、ピン本体部2の外周面とスリーブ3の嵌合孔3kの内周面との間の摩擦が大きくなり、筒状部3aが変形され、筒状部3aの嵌合孔3kの内径が小さくなったときに、スリーブ3がピン本体部2上をより摺動しにくくなり、結果的に、スリーブ3をピン本体部2上に固定するためのグリップ力が強化される。ピン本体部2の外周面に環状の溝又は螺旋状の溝を形成する場合、例えば、これらの溝とは逆形状の多数の凸部を有する平面金型上をピン本体部2の外周面に圧力を加えながらピン本体部2を転動させればよい。また、ピン本体部2の外周面に均一な凹凸を形成する場合、例えばサンドブラスト処理により、ピン本体部2の外周面に圧縮空気に砂などを混ぜて吹き付ければよい。また、これらの環状の溝、螺旋状の溝、又は均一な凹凸は、ピン本体部2の中心軸方向にけるピン本体部2の円筒状の外周面の全体に形成されていてもよい。同様に、スリーブ3の嵌合孔3kの内周面にも中心軸方向に一定間隔で形成された環状の溝、螺旋状の溝、又は均一な凹凸が形成されていてもよい。
図7(a)及び(b)にスリーブ3の第1変形例を示す。スリーブ3の第1変形例は、ピン本体部2の中心軸方向に所定の幅を有し、両端部近傍に予め2つの孔が形成された金属板を、ピン本体部2の軸に垂直な方向の断面が略U状又は水滴状となるように折り曲げたものである。金属板の両端部近傍に形成された2つの孔は正面視で重なり合い、略U状又は水滴状の自由端部3cの近傍に、テンションバンド8が挿入される1つの円形のバンド挿入孔3dが形成される。スリーブ3の略U状の湾曲部分3hの内径はピン本体部2の線径とほぼ同じで、且つ、所定公差分だけ大きく、略U状又は水滴状のスリット3eの幅はピン本体部2の線径よりも狭い。そのため、スリーブ3は、ピン本体部2の中心軸方向に摺動可能であるが、軸に垂直な方向の動きが制限される。図7(b)に示すように、スリーブ3が加圧変形されていない状態では、まだ筒状部3aは完全には形成されていない。そして、図3(b)に示すように、ペンチなどの汎用の締め付け工具7を用いて、スリット3eの隙間が狭くなる方向に筒状部3aと突出部3bとの境界付近を加圧することによって、筒状部3aの嵌合孔3kの内径が小さくなる方向に筒状部3aも変形され、スリーブ3がピン本体部2上に固定され又は仮固定される。
図8(a)〜(c)にスリーブ3の第2変形例を示す。スリーブ3の第2変形例は、その内径がピン本体部2の線径とほぼ同じで、且つ、所定公差分だけ大きい嵌合孔3kを有し、ピン本体部2の軸方向に所定の長さを有する筒状部3aと、ピン本体部2の中心軸に対して略対称となるように筒状部3aからピン本体部2の中心軸に垂直な方向の両側に突出し、ピン本体部2の軸方向に筒状部3aの長さと同じ幅を有する2つの突出部3bとを有し、各突出部3bにはバンドが挿入されるバンド挿入孔3dが形成されている。また、図8(a)に示すように、各突出部3bの自由端部3cは、正面視で半円状に丸められている。また、図8(b)又は(c)に示すように、2つの突出部3bのうち一方、例えば図中右側の突出部3bにのみ、筒状部3aの嵌合孔3kから突出部3bのうち筒状部3aとは反対側の自由端部3cに達するスリット3eが形成されている。また、スリットが形成されている突出部3bのバンド挿入孔3dのエッジ部のうち少なくとも筒状部3aとは反対側のエッジに面取り部3fが形成されている。このスリーブ3の第2変形例の場合、図中左側のバンド挿入孔3dに挿入されるテンションバンド8は、それが引き締められたときでも、筒状部3aの嵌合孔3kの内径を小さくするための変形には寄与しない。そのため、スリーブ3の製造コストダウンを考慮すると、バンド挿入孔3dのエッジ部に面取り加工を施す必要はない。
図8(b)は、スリーブ3を、例えば金属材料の鍛造によって製造する場合を示し、加工方法は、図2(b)で説明したものと同様である。図8(c)は、スリーブ3を金属板のプレス加工によって製造する場合を示す。この金属板を折り曲げて形成されたスリーブ3は、ピン本体部2の中心軸方向に所定の幅を有し、ピン本体部2の軸に垂直な方向に所定の長さを有する金属板を用意し、その両端及び中央からそれぞれ所定の距離の位置に4つの孔を、その両端及び中央からそれぞれ等距離の位置に2つの半円筒状の凹部を、プレス加工によりほぼ同時に形成する。さらに、2つの半円筒状の凹部を重ねて略円筒状をなすように、且つ、折り曲げられた図中左側の2つの辺の内面同士が密着するように、金属板の中央部から折り曲げて形成される。その結果、金属板の両端近傍に形成された2つの孔同士と、中央付近に形成された2つの孔同士が、それぞれ正面視で重なり合い、2つの突出部3bには、それぞれテンションバンド8が挿入される1つの円形のバンド挿入孔3dが形成される。図中右側の突出部3bに関しては、図2(c)で説明したのど同様に、スリット3e分だけ隙間を空けてほぼ平行に対向させ、突出部3bを形成する。なお、特に図示しないが、図8(c)における変形例のうち、筒状部3aよりも右側の部分の断面形状を、図7(b)に示すように、両端部近傍に予め2つの孔が形成された金属板を、ピン本体部2の軸に垂直な方向の断面が略U状又は水滴状となるように折り曲げてもよい。
このように、本実施形態に係るテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン1によれば、スリーブ3の筒状部3aがピン本体部2に固定される前の状態でピン本体部2の中心軸方向に摺動可能であり、またスリーブ3の筒状部3aの嵌合孔3kの内径が小さくなるように、締め付け工具7を用いて筒状部3aと突出部3bとの境界付近を加圧変形させることによって、スリーブ3をピン本体部2上の任意の位置に固定又は仮固定することができる。そのため、例えばピン本体部2の有効長を、このバンド固定用ピン1と同じ線径のピンの中で最も長いものと同じにしておけば、1種類のピン本体部2を用意しておくだけで、その線径と同じ全ての有効長の従来のバンド固定用ピンに対応することができる。また、スリーブ3をピン本体部2に固定又は仮固定する際に、ペンチなどの汎用の締め付け工具7を用いることができるので、参考例で用いられた専用の工具が不要になり、先にバンド固定用ピン1のピン本体部2を骨に刺入し、その後ピン本体部2上の最適な位置にスリーブ3を固定することが可能になる。
スリーブ3とピン本体部2との固定又は仮固定に関しては、専用の工具ではなく汎用工具を用いるため、加圧力が十分でない可能性もある。しかしながら、スリーブ3の少なくとも1つの突出部3bのうちの1つに、ピン本体部2の中心軸方向と当該突出部3bの突出方向で定義される面に平行で、筒状部3aから突出部3bのうち筒状部3aとは反対側の自由端部3cに達するスリット3eが形成され、さらに、バンド挿入孔3dのエッジ部のうち少なくとも自由端部3c側で、且つ、筒状部3aとは反対側のエッジに面取り部3fが形成されているので、スリーブ3の突出部3bに設けられたバンド挿入孔3dにテンションバンド8を挿入し、テンションバンド8を引き締めると、テンションバンド8に掛かる張力がテンションバンド8の内周面8b及びバンド挿入孔3dの面取り部3fを介してスリット3eの幅を狭くする方向に突出部3bに作用する。それに伴って、スリーブ3の筒状部3aがその嵌合孔3kの内径が小さくなる方向に変形され、嵌合孔3kの内周面によるピン本体部2の筒状の外径部への加圧力が増大し、との間に作用する摩擦力が増大し、結果的に、スリーブ3をピン本体部2上に固定するためのグリップ力が強化される。また、スリーブ3の突出部3bに形成されたバンド挿入孔3dとテンションバンド8とが接触するエッジ部分に面取り部3fが形成されているので、テンションバンド8を締め付ける際でもエッジ部分によりその動きが妨げられることはなく、テンションバンド8に作用する力を効率よくスリーブ3の突出部3b及び筒状部3aに伝達させることができる。
1 バンド固定用ピン
2 ピン本体部
2a (ピン本体部の)先端
2b (ピン本体部の)後端
2c 環状の溝、螺旋状溝又は均一な凹凸
2d ピン本体部のうちスリーブよりも後ろにはみ出している部分
3 スリーブ
3a 筒状部
3b 突出部
3c (突出部の)自由端部
3d (スリーブの)バンド挿入孔
3e (突出部の)スリット
3k (スリーブの)嵌合孔
4 摩擦部材
5 (クリッパーなどの)工具
6 電動工具
7 (ペンチなどの)汎用工具
8 テンションバンド
8a (テンションバンドの)よじり部
8b (テンションバンドの)内周面
9 ニッパー
2 ピン本体部
2a (ピン本体部の)先端
2b (ピン本体部の)後端
2c 環状の溝、螺旋状溝又は均一な凹凸
2d ピン本体部のうちスリーブよりも後ろにはみ出している部分
3 スリーブ
3a 筒状部
3b 突出部
3c (突出部の)自由端部
3d (スリーブの)バンド挿入孔
3e (突出部の)スリット
3k (スリーブの)嵌合孔
4 摩擦部材
5 (クリッパーなどの)工具
6 電動工具
7 (ペンチなどの)汎用工具
8 テンションバンド
8a (テンションバンドの)よじり部
8b (テンションバンドの)内周面
9 ニッパー
Claims (7)
- 所定の線径及び所定の長さを有し、先端が刃状に形成されたピン本体部と、
前記ピン本体部の中心軸方向に沿って摺動可能に前記ピン本体部に嵌合される筒状部と、前記筒状部から前記ピン本体部の中心軸に直交する方向に突出し、テンションバンドが挿入されるバンド挿入孔が形成された少なくとも1つの突出部を有するスリーブと、を備え、
前記スリーブの前記少なくとも1つの突出部のうちの1つには、前記ピン本体部の中心軸方向と当該突出部の突出方向で定義される面に平行で、前記筒状部から前記突出部のうち前記筒状部とは反対側の自由端部に達するスリットが形成され、前記バンド挿入孔のエッジ部のうち少なくとも前記筒状部とは反対側のエッジには、前記バンド挿入孔に挿入された前記テンションバンドを締め付ける際にその動きを妨げないように面取り部が形成されていることを特徴とするテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン。 - 前記ピン本体部の外周面に、前記中心軸方向に一定間隔で形成された環状の溝、又は螺旋状の溝、あるいは均一な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン。
- 前記スリーブの前記筒状部の内周面に、前記中心軸方向に一定間隔で形成された環状の溝、又は螺旋状の溝、あるいは均一な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン。
- 前記少なくとも1つの突出部は、前記筒状部から、前記ピン本体部の中心軸に対して対称となるように両側に2箇所設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン。
- 前記スリーブは、前記ピン本体部の中心軸方向に所定の幅を有し、両端部近傍に予め2つの孔が形成された金属板の中央部分を円筒状に丸めて前記筒状部を形成すると共に、前記2つの孔が互いに対向して前記バンド挿入孔を形成するように、前記金属板の両端部を前記スリットの分だけ隙間を空けてほぼ平行に対向させ、前記突出部を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン。
- 前記スリーブは、前記ピン本体部の中心軸方向に所定の幅を有し、その両端部近傍に予め2つの孔が形成された金属板を、前記2つの孔が互いに対向して前記バンド挿入孔を形成するように、且つ、前記ピン本体部の前記中心軸に垂直な方向の断面が略U状又は水滴状となるように折り曲げたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン。
- 前記スリーブは、前記ピン本体部の中心軸方向に所定の幅を有し、前記ピン本体部の軸に垂直な方向に所定の長さを有する金属板の両端及び中央からそれぞれ所定の距離の位置に4つの孔を、その両端及び中央からそれぞれ等距離の位置に2つの半円筒状の凹部を、それぞれ形成し、前記2つの半円筒状の凹部を重ねて略円筒状をなすように、且つ、前記4つの孔のうち2つ同士が互いに対向して前記バンド挿入孔を形成するように、前記金属板の中央部から折り曲げたものであることを特徴とする請求項4に記載のテンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン。
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CN103239281A (zh) * | 2012-02-10 | 2013-08-14 | 史艳光 | 带滑套的克氏针 |
JP2018102527A (ja) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | メディカル・ブレイン株式会社 | テンションバンドワイヤリング法に使用されるバンド固定用ピン |
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