JP6419656B2 - 高温ガスバルブ用シール装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高温ガスバルブにおいてハウジングとシャフトとの間の隙間をシールするための高温ガスバルブ用シール装置に関するものである。
内燃機関において、バタフライ弁やポペット弁等は、高温ガスバルブとして、高温ガスの吸排気に使用される。この高温ガスバルブは、弁体と、これを駆動するシャフトと、弁体を収納するハウジングと、を備える。ハウジングは、弁体を収納する本体ハウジングと、本体ハウジングとは隔壁で隔てられ、前記隔壁の開口から軸方向に延長される延長ハウジングと、を備える。
シャフトは、その一端側が延長ハウジングから前記隔壁の開口を介し本体ハウジング内に軸方向から挿入されて弁体に接続され、その他端側は延長ハウジング内を軸方向に延びてシャフト駆動機構に接続されている。
シール装置は、延長ハウジングの内周面とシャフトの外周面との間の隙間に装着され、本体ハウジング内の高温ガスが前記隔壁の開口を介してシャフト駆動機構側へ漏出しないように、前記隙間をシールする。
なお、かかるシール装置に関連する特許文献を、以下に代表的に、掲載する。
特開平06−159519号公報 国際公開番号WO2010/029820A1号公報
上述した内燃機関に使用される高温ガスバルブは、ガス温度が600℃以上、900℃以下であるため、シール装置が装着される前記延長ハウジングの内周面とシャフトの外周面との間の隙間周辺は、500℃以上の高温環境にあることが予想される。
このような高温環境下では、シール装置の材料には、有機系材料を用いることができない。また、シャフトがハウジング内を回転したり往復運動したりする環境下で、ハウジングとシャフトとの間の隙間をシールするには、金属製のOリングを使用することができない。このような環境下で、前記隙間を的確にシールできるシール装置が望まれている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、上記環境下で、ハウジングとシャフトとの間の隙間を長期に亘り安定してシール性能を発現できる高温ガスバルブ用のシール装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明に係る高温ガスバルブ用シール装置は、ハウジングと、前記ハウジング内の温度が500℃以上で、前記ハウジング内を回転または往復運動するシャフトとの間の隙間に組み込まれて該隙間を軸方向内外でシールするシール装置であって、前記シャフトの外径より小さい孔径のシール孔を有し、かつ、非有機系で、少なくとも半径方向内側の環状部分が軸方向変形可能な環状シール材と、前記シャフトの外径より大きい孔径のシャフト挿入孔を有し、かつ、少なくとも前記環状シール材の半径方向外側の環状部分を保持する金属ケースと、を具備し、前記金属ケースは、前記ハウジング側に密閉状態で装着されると共に、前記シャフト挿入孔に前記シャフトが非接触の状態で貫通挿入され、前記環状シール材は、前記半径方向外側の環状部分が前記金属ケースに収納支持され、前記支持状態で前記シール孔への前記シャフトの挿入により前記半径方向内側の環状部分が前記挿入方向に変形して前記シャフトに密着した状態となって前記隙間を軸方向内外でシールし、前記環状シール材は、非有機系である軟質のマイカで構成されており、かつ、当該環状シール材の前記半径方向内側の環状部分が、前記挿入方向に変形した状態に予め型付けされている、ことを特徴とする。
本発明の高温ガスバルブ用シール装置によれば、ハウジングとシャフトとの間の隙間に組み込まれた状態では、金属ケースは、ハウジング側に密閉状態で装着されると共に、そのシャフト挿入孔には前記シャフトが非接触の状態で貫通挿入されている。そして、環状シール材は、金属ケースに密閉状態で収納支持されていると共に、その支持状態でかつ、シール孔にシャフトが挿入された状態では環状シール材の半径方向内側の環状部分が前記挿入方向に変形して前記シャフトに密着し、これによって、前記隙間はシール装置でもって軸方向内外でシールされた状態となる。
したがって、本発明の高温ガスバルブ用シール装置を、ガス温度が600℃以上、900℃以下となる内燃機関の高温ガスバルブにおいて、当該高温ガス用バルブのハウジングとシャフトとの隙間周辺が、500℃以上の高温環境にあっても、有機系材料を用いず、また、金属製のOリングを使用せずに、シャフトがハウジング内を回転したり往復運動したりする環境下であっても、ハウジングとシャフトとの間の隙間を確実にシールすることができる。そのため、本発明のシール装置では、上記環境下で、前記隙間を長期に亘り安定して的確にシールできるシール装置を提供することができる。
本発明において、好ましい実施態様では、前記環状シール材が、軸方向に並設された複数の環状シール材から構成されていると共に、前記各環状シール材の軸方向間に、耐熱材料からなる環状スペーサが介装され、前記各環状シール材それぞれの前記半径方向内側の環状部分は、前記環状スペーサによって、軸方向において相互離間している。
本発明において、別の好ましい実施態様では、前記環状シール材が、非有機系であるマイカあるいは膨張黒鉛からなるシール材、または、金属製の環状シートがマイカあるいは膨張黒鉛で被覆されてなるシール材、で構成されている。
本発明によれば、高温ガス用バルブ等のハウジングとシャフトとの間の隙間を長期に亘り安定してシールできるシール装置を提供することができる。
本発明の実施形態1の高温ガスバルブ用シール装置を備えた高温ガスバルブの概略側面断面図。 図1の概略平面図。 本発明の高温ガスバルブ用シール装置を高温ガス用バルブのハウジングとシャフトとの間の隙間に組み込む例を示すもので、シャフトが環状シール材のシール孔に挿入される前の概略図。 図3の状態からシャフトがシール孔に挿入された状態を示す概略図。 本発明の実施形態2の高温ガスバルブ用シール装置に係る環状シール材の平面図。 本発明の実施形態3の高温ガスバルブ用シール装置の概略側面断面図。 本発明の実施形態4の高温ガスバルブ用シール装置の概略側面断面図。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に係る高温ガスバルブ用シール装置を説明する。
(実施形態1)
図1及び図2を参照して、実施形態1を説明する。図1は本発明の実施形態1の高温ガスバルブ用のシール装置と、これを備えた高温ガスバルブとの概略的な側面断面図であり、図2は、図1の概略的な平面図である。これらの図を参照して、1は、内燃機関における吸気ガスや排気ガス通路に配置されるバタフライ弁やポペット弁等の高温ガスバルブである。
高温ガスバルブ1は、ハウジング2を備える。ハウジング2は、本体ハウジング2aと、延長ハウジング2bとを有し、本体ハウジング2aと延長ハウジング2bとの間にはこれらを仕切る隔壁3が設けられている。この高温ガス用バルブ1においては、本体ハウジング2a内のガス温度は600℃以上、900℃以下であり、延長ハウジング2b内のガス温度は、500℃以上、800℃以下である。
なお、本発明においては、隔壁3は、必ずしも、必須ではなく、隔壁3がない高温ガス用バルブにも適用することができる。
本体ハウジング2aは、高温ガスの吸気や排気の通路側4に配置され、内部に弁体(図示略)が設けられる。延長ハウジング2bの内部は、シャフト6が挿入されるシャフト駆動機構側5となる。
シャフト6は、延長ハウジング2b内を回転したり往復したりして弁体を駆動するシャフトであり、その図中下方の一端側6aは隔壁3の開口3aを介して通路側4内の弁体(図示略)に接続され、その図中上方の他端側6bは、延長ハウジング2b外へ延び、シャフト駆動機構(図示略)に接続されている。
シャフト6は、高温ガスバルブ1が、バタフライ弁であるときはハウジング2内を回転駆動され、ポペット弁であるときは、ハウジング2内を軸方向に沿って往復駆動される。
シール装置7は、延長ハウジング2b内に配置されて、隔壁3の開口3aから延長ハウジング2b内に入り込んだ本体ハウジング2a内の高温ガスが、延長ハウジング2bとシャフト6との間の隙間から延長ハウジング2b外のシャフト駆動機構側5へと漏出しないように、該隙間を軸方向内外でシール(閉塞)する装置である。
シール装置7は、軸方向3つの環状シール材8と、軸方向2つの環状スペーサ9と、軸方向1つの環状パッキン10と、これらを収納保持する円筒状金属ケース11とを備える。
環状シール材8は、シール孔8aを有する。このシール孔8aの孔径は、それにシャフト6が挿入されていないときは、シャフト6の外径より小さい。
環状シール材8は、半径方向内側の環状部分8bと、半径方向外側の環状部分8cとを含む。環状シール材8は、それらの間に介装される環状スペーサ9により、それらの半径方向内側の環状部分8bは、軸方向において一定距離以上離間しており、互いに接触しない。
環状シール材8は、その全体が、非有機系で耐熱性を有する材料、例えば500℃以上の耐熱性を有する材料により構成されている。また、環状シール材8は、少なくとも半径方向内側の環状部分8bが、軸方向に変形することを許容する肉厚に作製されている。そのような要求を満たす環状シール材8の材料としては、例えば、マイカ(雲母)、膨張黒鉛(高耐熱性グラファイト)、セラミック、等がある。
硬質のマイカでは、約600℃程度の耐熱性があり、軟質のマイカでは約900℃程度の耐熱性がある。マイカは、硬質及び軟質も、耐熱性に優れ、温度変化に対して寸法的に安定性があり、シール材に好ましい。マイカの種類としては、白雲母、黒雲母、金雲母、リチア雲母、益富雲母、等がある。金雲母は軟質マイカでたわみ性に優れている。環状シール材8は、半径方向内側の環状部分8bが軸方向に可撓性であることが要求されるので、半径方向内側の環状部分8bの材料には軟質マイカが好ましい。この場合、環状シール材8は、その厚さ、内径、及びこれらのバランスにより、適宜、他の材料、等を選択することができる。
また、環状シール材8の別の材料として、膨張黒鉛は、可撓性、加工性に富み、耐熱性に優れた素材であり、500℃以上の高温環境に対して耐熱性を有し、また、圧縮強度及び弾力性に優れていると共に、不浸透性をもち、ガスの透過性がない為、シール性に優れている。
さらに、環状シール材8のさらに別の材料として、例えば、セラミックシート等がある。
環状シール材8は、そのシール孔8aに、当該シール孔8aの孔径より外径が大きいシャフト6が挿入されたときに、半径方向内側の環状部分8bがその挿入方向に破損することなく、スムーズに変形できる可撓性、柔軟性を有する必要がある。
そのため、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bの軸方向厚さは、材質にもよるが、例えば、材料が膨張黒鉛であれば、0.1mm〜2mmの範囲に形成することが好ましく、0.5mm〜1.5mmの範囲に形成することがより好ましい。また、材料がマイカであれば、半径方向内側の環状部分8bの軸方向厚さは、0.1mm〜1.0mmの範囲が好ましく、より好ましくは、0.15mm〜0.5mmの範囲である。
環状シール材8は、シャフト6と同寸法、同形状の模擬シャフトを用いて、そのシール孔8aに挿入するなどして、半径方向内側の環状部分8bを図1の形状に予め型付けを施しておき、その型付けされた環状シール材8にシャフト6を挿入できるようにしてもよい。
環状スペーサ9は、500℃以上の高温に対して耐熱性を有し、環状シール材8を円筒状金属ケース11内に軸方向に締め付けて保持できる程度に所要の硬度を有する材料であればよく、例えば、ステンレス鋼、セラミックス、インコネル、等で製作することができる。
環状パッキン10は、500℃以上の高温に対して耐熱性を有し、かつ、軸方向にクッション性を付与できる材料であればよく、例えば、膨張黒鉛、セラミック、等で製作することができる。
円筒状金属ケース11は、シャフト挿入孔11aを有する軸方向外側(通路側4)の環状板部11bと、軸方向内側(シャフト駆動機構側5)の環状板部11cと、両環状板部11b,11cの半径方向外周側を軸方向に延びる円筒体部11dと、を有する。軸方向外側の環状板部11bと円筒体部11dとは、一体形成され、軸方向内側の環状板部11cは、円筒体部11dとは別体で、円筒体部11dの軸方向内側の内周面に形成されたネジ溝(図示略)にネジ込まれるか、あるいは、かしめ付けされることによって、円筒体部11dに装着される。
シール装置7の組み立ては、例えば、軸方向外側の環状板部11bの板面上に、環状シール材8、環状スペーサ9、環状シール材8、環状スペーサ9、環状シール材8、及び環状パッキン10をこの順序で積層し、こうして積層した積層体の上から、軸方向内側の環状板部11cを円筒体部11dにねじ込むか、あるいは、かしめ付けて、前記積層体を軸方向に押さえ込み、これによって、環状シール材8を円筒状金属ケース11内に収納保持する。
この場合、実施形態では環状パッキン10は円筒状金属ケース11の内側で1つだけ組み込まれているが、これに限定されず、円筒状金属ケース11の軸方向内側と外側それぞれに組み込んでもよく、円筒状金属ケース11の軸方向外側にだけ組み込んでもよい。この環状パッキン10は、前記積層体が押さえ込まれた際に、弾性的に軸方向に圧縮変形することで、環状シール材8を円筒状金属ケース11内に安定して支持できるようにしている。
円筒状金属ケース11は、前記組み立てがされた状態で、ハウジング2内部に圧入等によって隔壁3上に載置されてもよいし、前記載置の状態で前記組み立てがされてもよい。ハウジング2に対する円筒状金属ケース11の密閉は、例えば、円筒体部11dの外周面に環状溝(図示略)を形成し、この環状溝に金属製のOリング(図示略)を装着し、このOリングで密閉してもよい。
このようにして円筒状金属ケース11は、ハウジング2内部に密閉状態で装着される。
環状シール材8は、円筒状金属ケース11に収納支持された状態でシール孔8aへのシャフト6の挿入により、半径方向内側の環状部分8bが前記挿入の方向(図1中上側方向)に変形してシャフト6に抱き着くように密着して、ハウジング2とシャフト6との間の隙間を軸方向内外でシールしている。
環状シール材8は、実施形態では3枚でもって構成されているが、3枚に限定されるものではなく、1枚、2枚、あるいは4枚以上でもよい。
以上の構成を備えた実施形態1のシール装置7は、ハウジング2とシャフト6との間の隙間に組み込まれた状態では、円筒状金属ケース11は、ハウジング2の内部に密閉状態で装着され、円筒状金属ケース11のシャフト挿入孔11aには、シャフト6が非接触の状態で貫通挿入されている。
そして、環状シール材8は、円筒状金属ケース11に密閉状態で収納支持され、その支持状態で、環状シール材8のシール孔8aにシャフト6が挿入された状態で、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bが前記挿入方向に変形してシャフト6に密着しているので、前記隙間は環状シール材8によって軸方向内外でシールされた状態となっている。
このように、本実施形態1のシール装置7によれば、ガス温度が600℃以上、900℃以下となる内燃機関の高温ガスバルブにおいて、ハウジング2とシャフト6との隙間周辺が、500℃以上の高温環境にあっても、有機系材料を用いず、また、金属製のOリングを使用せずに、シャフト6がハウジング2内を回転したり往復運動したりする環境下でも、ハウジング2とシャフト6との間の隙間をシールすることができる。
図3及び図4を参照して、高温ガス用バルブへの本実施形態1のシール装置7の組み込みを説明すると、図3の状態では、シール装置7は、ハウジング2に装着された状態で、シャフト6はシール装置7の環状シール材8のシール孔8aに挿入されていない。そのため、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bは、軸方向においてシャフト6の外周面よりも半径方向内側に突出している。そして、シャフト6が、環状シール材8に対して、相対的に図中の矢印方向に上昇してシャフト6が環状シール材8のシール孔8aに挿入されると、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bは、図4に示すように、シャフト6に接触しつつ軸方向内側へ変形させられ、シャフト6の外周面に密着する。このようにして、ハウジング2とシャフト6との間の隙間は、環状シール材8により密閉される。
なお、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bは、そのシール孔8aにシャフト6が挿入される前に予め、図4のように変形していてもよい。図4で示す環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bは、全体的になだらかに湾曲した形状に変形しているが、実施形態の変形形状に特に、限定されない。
なお、環状シール材8のシール孔8aへのシャフト6の挿入方向は、図3の矢印方向に特に限定されず、図3の矢印方向とは反対の方向から挿入して、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bを図4とは反対の方向に変形させてもよい。
(実施形態2)
図5を参照して、実施形態2を説明すると、実施形態2の環状シール材8では、軸方向3つの環状シール材8それぞれの半径方向内側の環状部分8bに半径方向の短い切り込み8dが入れられており、これによって、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bの軸方向への変形が容易となり、これによって、3つの環状シール材8それぞれのシール孔8aへのシャフト6の挿入を容易にしている。
3つの環状シール材8それぞれの切り込み8dの切り込み位置は、これら環状シール材8それぞれごとに、平面視において円周方向等間隔に実線と、点線とで示すように、円周方向等間隔にずらしている。これにより、環状シール材8それぞれに切り込み8dが形成されていても、シャフト6を3つの環状シール材8それぞれのシール孔8aに挿入した際に、3つの環状シール材8それぞれの切り込み8dが、環状シール材8の密閉性能に影響することがない。
(実施形態3)
図6を参照して実施形態3を説明すると、上記実施形態では、環状シール材8は、単一の材料、例えば、または、マイカあるいは膨張黒鉛で構成されているが、図6に示すように、金属製の環状シート8eをマイカあるいは膨張黒鉛からなる被覆層8fで被覆して構成してもよい。環状シート8eの金属材料としては、500℃以上の耐熱性と、耐食性とを有することが好ましく、例えば、ステンレス鋼が好ましい。実施形態3では、この構成により、環状シール材8のシャフト6への抱き着き力が増大するという効果を発揮することができる。
(実施形態4)
図7を参照して実施形態4を説明すると、上記実施形態では、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bは、環状シール材8のシール孔8aにシャフト6を挿入する前の自然状態では、シール孔8aよりも半径方向内側へ直線状に延びているが、実施形態4では、環状シール材8の半径方向内側の環状部分8bの半径方向内端側が予め、シャフト6の外径以下の箇所から半径方向外側へ環状に折り返されている。この折り返しにより、前記環状部分8bの半径方向内端側で環状に囲む部分がシール孔8aとなり、かつ、当該半径方向内端が曲線状になっている。そのため、シャフト6を環状シール材8のシール孔8aに挿入する際、環状部分8bの半径方向内端側が容易にその挿入方向に変形でき、シャフト6を容易に挿入することができる。
以上説明したように、上記各実施形態では、ガス温度が600℃以上、900℃以下となる内燃機関の高温ガスバルブにおいて、ハウジング2とシャフト6との隙間周辺が、500℃以上の高温環境にあっても、有機系材料を用いず、また、金属製のOリングを使用せずに、シャフト6がハウジング2内を回転したり往復運動したりする環境下でも、ハウジング2とシャフト2との間の隙間を、長期に亘り安定してシールすることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
1 高温ガスバルブ
2 ハウジング
2a 本体ハウジング
2b 延長ハウジング
3 隔壁
4 通路側
5 シャフト駆動機構側
6 シャフト
7 シール装置
8 環状シール材
8a シール孔
8b 半径方向内側環状部分
8c 半径方向外側環状部分
9 環状スペーサ
10 環状パッキン
11 円筒状金属ケース

Claims (3)

  1. ハウジングと、前記ハウジング内の温度が500℃以上で、前記ハウジング内を回転または往復運動するシャフトとの間の隙間に組み込まれて該隙間を軸方向内外でシールするシール装置であって、
    前記シャフトの外径より小さい孔径のシール孔を有し、かつ、非有機系で、少なくとも半径方向内側の環状部分が軸方向変形可能な環状シール材と、
    前記シャフトの外径より大きい孔径のシャフト挿入孔を有し、かつ、少なくとも前記環状シール材の半径方向外側の環状部分を保持する金属ケースと、
    を具備し、
    前記金属ケースは、前記ハウジング側に密閉状態で装着されると共に、前記シャフト挿入孔に前記シャフトが非接触の状態で貫通挿入され、
    前記環状シール材は、前記半径方向外側の環状部分が前記金属ケースに収納支持され、前記支持状態で前記シール孔への前記シャフトの挿入により前記半径方向内側の環状部分が前記挿入方向に変形して前記シャフトに密着した状態となって前記隙間を軸方向内外でシールし、
    前記環状シール材は、非有機系である軟質のマイカで構成されており、かつ、当該環状シール材の前記半径方向内側の環状部分が、前記挿入方向に変形した状態に予め型付けされている、
    ことを特徴とするシール装置。
  2. 前記環状シール材が、軸方向に並設された複数の環状シール材から構成されていると共に、前記各環状シール材の軸方向間に、耐熱材料からなる環状スペーサが介装され、前記各環状シール材それぞれの前記半径方向内側の環状部分は、前記環状スペーサによって、軸方向において相互離間している、
    請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記環状シール材は、前記半径方向内側の環状部分の半径方向内端側が予め、前記シャフトの外径以下の箇所から半径方向外側へ環状に折り返されている、
    請求項1または2に記載のシール装置。
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