JP6419474B2 - 太陽電池パネル、太陽電池パネルの製造方法及び太陽電池パネル付き建屋 - Google Patents

太陽電池パネル、太陽電池パネルの製造方法及び太陽電池パネル付き建屋 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池パネルに関するものであり、より詳細には、表裏面を光がわずかに透過する太陽電池パネルである。
また本発明は、前記した太陽電池パネルが装着された建屋に関するものである。さらに本発明は、前記した太陽電池パネルの製造方法に関するものである。
家屋等の建屋の一部に太陽電池パネルを装着し、家庭内で消費する電力の一部を太陽電池パネルの発電で賄う構想がある。
この構想を実現する建屋は、多くの場合、建屋の屋根や外壁に太陽電池パネルが設置される。
一方、太陽光を建屋内に取り入れて昼間の人工照明の使用量を軽減する構想の家屋がある。この構想の家屋は、屋根の一部に天窓を設けたり、側壁に明かり取りの窓を設けることとなる。
また発電を行うと共に、光の一部を建屋内に取り入れることができる太陽電池パネルが特許文献1に開示されている。
図17は、特許文献1の図1に番号を加筆したものである。
特許文献1に開示された太陽電池パネル100は、積層型の太陽電池パネルであり、透光性基板101に透明電極膜102、光起電力素子103及び裏面電極105が順に積層されている。
即ち特許文献1に開示された太陽電池パネル100は、透光性基板101に透明電極膜102が積層されている。そして積層された透明電極膜102がレーザ等を使用してパターン化されている。即ち図17の様に、透明電極膜102に透明電極分離溝110が形成されている。
またパターン化された前記透明電極膜102に重ねて、光起電力素子103が成膜されている。さらに光起電力素子103がレーザ等によりパターン化されている。即ち図17の様に、光起電力素子103に連通溝111を設けている。
そしてパターン化された光起電力素子103に重ねて裏面電極105が成膜されている。その結果、連通溝111内に裏面電極105の一部が侵入し、透明電極膜102と裏面電極105とを電気的に接続している。
特許文献1に開示された太陽電池パネル100では、パターン化された光起電力素子103に重ねて裏面電極105が成膜されている。そして裏面電極105がレーザによりパターン化されている。即ち図17の様に、裏面電極105に分離線112が設けられている。特許文献1に開示された太陽電池パネル100では、分離線112は裏面電極105だけではなく、光起電力素子103についても除去している。
特許文献1に開示された太陽電池パネル100では、分離線112の部分に不透明な物質が存在しないので、分離線112の部位は光を透過する。そのため特許文献1に開示された太陽電池パネル100は、分離線112の部位から屋内に光を導入することができる。
しかしながら、特許文献1に開示された太陽電池パネル100では、分離線112は、裏面電極105と光起電力素子103が除去されているに過ぎず、その幅については旧来のものと同一である。
即ち分離線112の本来の機能は、裏面電極105を複数の区画に分割し、単体セルを形成させるものである。そのため分離線112は、両側の区画と間の絶縁が確保される限度において細い方が望ましい。そのため、特許文献1では、分離線112の幅は極めて細い。特許文献1では、分離線112の幅は、少なくとも透明電極分離溝110よりも細い。また特許文献1では、分離線112の幅は、連通溝111と同等である。
特許文献1の発明では、分離線112から光を導入しようとしているが、分離線112の幅は細く、室内に十分に光を取り込むことができない。
そこで特許文献1の請求項2以下に記載の発明では、分離線112とは別の部位に溝部120を設けている。特許文献1(請求項2以下)では、溝部120は、裏面電極及び光起電力素子103が除去された部分である。
特許文献1の第二実施例以降は、分離線112とは別に裏面電極105及び光起電力素子103に溝部120を設けた構成であるが、図18乃至図20の様に、溝部120の総面積は、分離線112の総面積よりも大きい。
特開平4−348570号公報
特許文献1に開示された発明(請求項2以降)は、実質的には分離線112以外の部位に溝部120を設け、当該溝部120から室内に光を取り込むものである。
特許文献1(請求項2以降)に開示された太陽電池パネル100は、建屋内に取り入れる光量を増大することができる効果があるが、発電効率が予想以上に悪いという問題がある。
即ち特許文献1に開示された太陽電池パネル100は、分離線112以外の部位に溝部120を設けている。そして当該溝部120は、「積層体の裏面電極105及び光起電力素子103に電気的不連続部を生じさせない(請求項2)」ものである。
そのため溝部120は、発電に寄与しないものの、他の発電可能領域に悪影響は与えないはずである。
しかしながら、本発明者らの実験によると、特許文献1に開示された太陽電池パネル100は、溝部120によって欠落した発電可能面積による損失を越えて、発電量が低下することが判明した。
以下、この理由を説明する。
セル分離溝をレーザースクライブで形成すると、理想的には図12に示すように、分離線112は、透明電極膜102を残して、光起電力素子103及び裏面電極105が完全に除去される。しかし、実際の分離線112は、下記のような望ましくない加工形状の不具合が発生する場合がある。
(1)光起電力素子103又は/及び裏面電極105の一部が切れ残る(切れ残り現象)。
(2)図13に示すようにセル分離溝112の底の透明電極102がダメージを受けて薄くなったり、変質して高抵抗になる(透明電極のダメージ現象)。
(3)図13に示すように光起電力素子103と裏面電極105が露出する壁面123に、レーザーで溶けて再固化した残渣125が付着する(残渣付着現象)。
(4)壁面123付近の光起電力素子103がダメージを受ける(壁面ダメージ現象)。
切れ残り現象が発生すると、単位セル間がショートしてしまい、シャント抵抗を減少させて曲線因子(F.F.)が低下し、発電効率(Eff.)が減少する。
透明電極のダメージ現象が発生すると、太陽電池の電圧電流特性の直列抵抗を増加させるので曲線因子(F.F.)が低下し、発電効率が減少する。
また、残渣125は、透明電極が溶けて再度固化したものが主成分と考えられ、残渣付着現象が発生すると、壁面123に沿って低抵抗の電流パスができて、透明電極102と裏面電極105の間にリーク電流が流れて、太陽電池の電圧電流特性のシャント抵抗を低下させるので、曲線因子(F.F.)を低下させ、発電効率が減少する。
壁面ダメージ現象は、直列抵抗の増加、シャント抵抗の低下いずれの不具合も発生しうる。
特に残渣付着現象と壁面ダメージ現象は、壁面123の総面積が大きいほど発生確率が高くなると考えられる。
特許文献1に開示された発明は、図14の様に分離線112以外の部位に溝部120を設けるものであるから、光起電力素子103が露出する壁面123の面積が大幅に増加する。そのため層の切れの残りや残渣125の付着量が増大する。また壁面123の面積が大きくなるから、光起電力素子103が受けるダメージも大きい。
そのため、特許文献1に開示された太陽電池パネルは、予想以上に発電効率が悪いものであった。
本発明は、この問題点に注目し、建屋内に光を導入することが可能であり、且つ必要以上の発電量の低下を来すことのない太陽電池パネルを開発することを課題とするものである。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、入光側透明基板と裏面側透明封止層を有し、前記入光側透明基板と裏面側透明封止層との間に少なくとも透明電極層と光電変換層及び裏面電極層を有する太陽電池積層体が積層され、前記透明電極層には透明電極分離溝が設けられていて複数の区画に分割されており、前記光電変換層には連通溝が形成されていると共に当該連通溝内に裏面電極層の一部が侵入して透明電極層と裏面電極層とが電気的に接続され、さらに前記裏面電極層から前記透明電極層に跨がる深さのセル分割溝が設けられていて前記透明電極分離溝と前記セル分割溝によって前記太陽電池積層体が複数の単体セルに分割されていると共に、複数の単体セルが前記連通溝内に侵入した裏面電極層によって電気的に直列に接続された太陽電池パネルにおいて、前記裏面側透明封止層と前記裏面電極層の間には、封止材が介在されており、前記裏面側透明封止層は、前記封止材によって前記裏面電極層に接着されており、前記封止材の一部は、前記セル分割溝の中に入って前記透明電極層と直接接しており、前記セル分割溝の溝幅が、前記透明電極分離溝の溝幅及び連通溝の溝幅の2倍以上である断面を有することを特徴とする太陽電池パネルである。
本発明は、入光側透明基板と裏面側透明封止層を有し、前記入光側透明基板と裏面側透明封止層との間に少なくとも透明電極層と光電変換層及び裏面電極層を有する太陽電池積層体が積層され、前記透明電極層には透明電極分離溝が設けられていて複数の区画に分割されており、前記光電変換層には連通溝が形成されていると共に当該連通溝内に裏面電極層の一部が侵入して透明電極層と裏面電極層とが電気的に接続され、さらに前記裏面電極層から光電変換層に跨がる深さのセル分割溝が設けられていて前記透明電極分離溝と前記セル分割溝によって前記太陽電池積層体が複数の単体セルに分割されていると共に、複数の単体セルが前記連通溝内に侵入した裏面電極層によって電気的に直列に接続された太陽電池パネルにおいて、前記セル分割溝の溝幅が、前記透明電極分離溝の溝幅及び連通溝の溝幅の2倍以上である太陽電池パネルに関連する。
本発明の太陽電池パネルは、特許文献1に開示された発明を発展させたものであり、セル分割溝の溝幅を極端に大きくして室内等に取り込む光の量を増大させるとともに、発電効率の低下を防止するものである。
即ち特許文献1の発明は、単に分離線112から光を取り込むことができることを開示するだけであり、分離線112の幅は旧来と同じであり、この幅を広げるという思想は無い。特許文献1の発明は、分離線112だけでは、光の透過量に限界があるから、分離線112以外の部位に溝部120を設けている。
これに対して本願発明は、分離線(セル分割溝)の幅を極端に広くして、十分な光を室内等に取り込もうとしている。
即ち本願発明は、セル分割溝の溝幅が、透明電極分離溝の溝幅及び連通溝の溝幅の2倍以上であり、従来技術に比べて極端に広い。
前記した様にセル分割溝(分離線)の本来の機能は、裏面電極105を複数の区画に分割し、単体セルを形成させるものである。そのため分離線112は、両側の区画と絶縁が確保される限度において細い方が望ましい。そのため、特許文献1では、分離線112の幅は極めて細い。特許文献1では、分離線112の幅は、少なくとも透明電極分離溝110よりも細い。また特許文献1では、分離線112の幅は、連通溝111と同等に設定されている。
これに対して本願発明では、セル分割溝(分離線)の幅は、本来の機能を果たすための幅をはるかに超えている。
また本願発明では、セル分割溝(分離線)の幅は極端に広いが、セル分割溝(分離線)の本数は、特許文献1の図1と同じであり、光電変換層6(光起電力素子)及び裏面電極層7(裏面電極)が露出する壁面123の面積は図15の様に特許文献1の図12と同じである。即ち本願発明の構造によると、光を透過する開口面積を増加しても、レーザスクライブ等によって露出する光電変換層6(光起電力素子)の面積は変わらない。
そのため、光電変換層6(光起電力素子)等に与えるがダメージが小さく、発電効率の低下を来さない。
セル分割溝の溝幅は、前記透明電極分離溝とそれに最近接の別の透明電極分離溝との中心間距離の1/50以上1/20以下であることが望ましい(請求項2)。
溝幅を隣接する透明電極分離溝の中心間の距離の1/50以上とすることで、2%以上の開口率が得られて明確に明るさを感じることができる。また、溝幅を隣接する透明電極分離溝の中心間の距離の1/20以下とすれば、5%以下の開口率となり、まぶしくなくかつ、適度な明るさの木漏れ日のような好ましい明るさが得られるとともに、10%以上の高い発電効率が得られる。
セル分割溝の溝幅は、平均値が200乃至450マイクロメートルであるが望ましい(請求項3)。
また製造方法に関する発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池パネルを製造する方法において、前記セル分割溝は、レーザ光線を太陽電池積層体に照射しつつレーザ光線の照射位置を相対的に直線移動させて前記裏面電極層と光電変換層を除去する直線的レーザスクライブによって行われ、レーザ光線の照射位置をセル分割溝の幅方向にわずかにずらした状態で複数回直線的レーザスクライブを実施することを特徴とする(請求項4)。
太陽電池パネルの用途に関する発明は、人又は家畜が入る空間を有する建屋であり、当該建屋の外壁の一部または屋根の一部に請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池パネルが装着され、入光側透明基板が建屋の外に露出し、太陽電池パネルの裏面が建屋の前記空間に露出していることを特徴とする太陽電池パネル付き建屋である(請求項5)。
また太陽電池パネルの用途に関するもう一つの発明は、居住空間に連続し人が立つ床面を有するベランダを有する建屋において、ベランダにはフェンスが設けられ、当該フェンスの一部または全部に請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池パネルが装着され、入光側透明基板が建屋の外に露出し、太陽電池パネルの裏面が居住空間側に向いていることを特徴とする太陽電池パネル付き建屋である(請求項6)。
本発明の太陽電池パネルは、建屋内に光を導入することが可能であり、且つ必要以上に発電量の低下を来すことがない。
本発明の実施形態の太陽電池パネルの平面図である。 (a)は、図1の太陽電池パネルの層構成及び溝を概念的に説明する断面図であり、(b)は、単体セルを抜き出した断面図である。 図1の太陽電池パネルの層構成及び溝を概念的に説明する断面斜視図である。 図1の太陽電池パネルの層構成を概念的に示す断面図である。 (a)〜(h)は、本発明の実施形態の太陽電池パネルの製造方法の各工程を示す断面図である。 本発明の実施形態の太陽電池パネルと従来技術の太陽電池パネルの発電効率を比較したグラフである。 本発明の実施形態の太陽電池パネルと従来技術の太陽電池パネルの短絡電流密度を比較したグラフである。 本発明の実施形態の太陽電池パネルと従来技術の太陽電池パネルの開放電圧を比較したグラフである。 本発明の実施形態の太陽電池パネルと従来技術の太陽電池パネルの曲線因子を比較したグラフである。 本発明の実施形態の太陽電池パネルを設置する建屋の斜視図である。 本発明の実施形態の太陽電池パネルを設置する建屋のベランダの斜視図である。 透明電極膜(透明電極層)、光起電力素子(光電変換層)及び裏面電極(裏面電極層)の三者をレーザスクライブして光起電力素子と裏面電極を除去した場合において、理想的な除去状態を概念的に示す断面図である。 透明電極膜(透明電極層)、光起電力素子(光電変換層)及び裏面電極(裏面電極層)の三者をレーザスクライブして光起電力素子と裏面電極を除去した場合において、現実的な除去状態を概念的に示す断面図である。 特許文献1に開示された太陽電池パネルの透明電極膜(透明電極層)、光起電力素子(光電変換層)及び裏面電極(裏面電極層)の現実的な除去状態を概念的に示す断面図である。 本発明の太陽電池パネルの透明電極膜(透明電極層)、光起電力素子(光電変換層)及び裏面電極(裏面電極層)の現実的な除去状態を概念的に示す断面図である。 セル分割溝の断面斜視図である。 特許文献1の図1に番号を加筆したものである。 特許文献1の図2に番号を加筆したものである。 特許文献1の図3に番号を加筆したものである。 特許文献1の図4に番号を加筆したものである。 比較例として試作した太陽電池パネルの平面形状を概念的に表した平面図である。 実施例として試作した太陽電池パネルの平面形状を概念的に表した平面図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の太陽電池パネル1の層構成は、図2の通りであり、入光側透明基板2と裏面側透明封止基板(裏面側透明封止層)3を有し、両者の間に太陽電池積層体15が設けられたものである。太陽電池積層体15は入光側透明基板2に積層されたものであり、透明電極層5と光電変換層6及び裏面電極層7を有している。
また裏面電極層7と裏面側透明封止基板3の間には封止材8が介在されている。
入光側透明基板2及び裏面側透明封止基板3にはガラス板や透明樹脂フィルムなどを用いることができる。本発明の太陽電池パネル1は、ある程度の剛性が要求されるので、入光側透明基板2及び裏面側透明封止基板3にガラス板を採用することが望ましい。
ガラス板としては、大面積な板が安価に入手可能で、透明性・絶縁性が高い二酸化珪素(SiO2 )、酸化ナトリウム(Na2 O)及び酸化カルシウム(CaO)を主成分とする両主面が平滑なフロート板ガラスを用いることができる。
透明電極層5は、ITO膜、酸化錫(SnO2 )膜、或いは酸化亜鉛(ZnO)膜のような透明導電性酸化物層等で構成することができる。透明電極層5は、蒸着法、CVD法、或いはスパッタリング法等それ自体既知の気相堆積法を用いて形成することができる。
光電変換層6は、光を電気に変換する機能を備えた層であり、実際には複数の層が積層されたものである。
詳細な層構成は、図4の通りであり、下部側光電変換膜6aと、上部側光電変換膜6bが積層されたものである。また下部側光電変換膜6aと上部側光電変換膜6bとの間に中間層10が設けられている。
中間層10は、反射層として機能するものであり、シリコンオキサイド(SiO)が代表的に用いられる。
下部側光電変換膜6aは、p型シリコン系半導体層、i型シリコン系半導体層、及びn型シリコン系半導体層が一組となって構成される光電変換膜である。また上部側光電変換膜6bは同じくp型シリコン系半導体層、i型シリコン系半導体層、反射層(SiO層)11及びn型シリコン系半導体層が一組となって構成される光電変換膜である。
より詳細に説明すると、下部側光電変換膜6aは、a−Si(アモルファスシリコン)によって構成された光電変換膜である。一方、上部側光電変換膜6bは、p−Si(ポリシリコン)によって構成された光電変換膜である。上部側光電変換膜6bは、4層構造であり、光電変換装置の光電変換層6は、透明電極層5に近い側から順にp型シリコン系半導体層、i型シリコン系半導体層、反射層11、及びn型シリコン系半導体層を有している。
下部光電変換膜6aの厚みは例えば0.1〜0.5μm(マイクロメートル)であり、上部光電変換膜6bの厚みは例えば1〜3umである。これに対して、SiO等の反射層11の厚みは、例えば50〜800オングストロームである。
反射層11は、SiO層である。反射層11には、結晶質シリコン成分が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。
また、反射層11としては、シリコンオキサイドの代わりに、シリコンナイトライド、シリコンカーバイド、シリコンオキシナイトライド、シリコンオキシカーバイド等、シリコンに窒素、炭素、酸素のいずれか一つ以上の元素が含まれる層であってもよい。
本実施形態の太陽電池パネル1では、前記した透明電極層5に透明電極分離溝20が一定間隔で複数設けられていて透明電極層5が複数の区画に分割されている(図2、図3)。
また前記した光電変換層6には連通溝21が形成されていると共に当該連通溝21内に裏面電極層7の一部が侵入して透明電極層5と裏面電極層7とが電気的に接続されている。
さらに本実施形態の太陽電池パネル1では、裏面電極層7から光電変換層6に跨がる深さであって、裏面電極層7と光電変換層6を除去されたセル分割溝22が設けられている。
そして前記した透明電極分離溝20と前記セル分割溝22によって太陽電池積層体15が複数の単体セル25に分割されていると共に、複数の単体セル25が前記した連通溝21内に侵入した裏面電極層7によって電気的に直列に接続されている。
本実施形態の太陽電池パネル1に特有の構成として、セル分割溝22の溝幅Waが従来に比べて極端に広い。
より具体的には、通常のセル分割溝22の溝幅は70μm(マイクロメートル)程度であるのに対し、本実施形態の太陽電池パネル1ではセル分割溝22の溝幅が200マイクロメートル以上であり、通常に比べて3倍程度の大きさがある。
なおセル分割溝22をレーザスクライブによって形成する場合には、図16の様に開口面30が波うった形状となるから、溝幅Waは平均値をとることとなる。
溝幅Waは、平均値が150乃至1500μm(マイクロメートル)であることが望ましく、より望ましくは、200乃至450μm(マイクロメートル)である。
より望ましいは溝幅Waは、200乃至250マイクロメートルである。
またセル分割溝22の溝幅Waを透明電極分離溝20の溝幅Wb、連通溝21の溝幅Wcと比較すると、セル分割溝22の溝幅Waは、透明電極分離溝20の溝幅Wb及び連通溝21の溝幅Wcの2倍以上である。
セル分割溝の溝幅Waを、透明電極分離溝の溝幅Wb及び連通溝の溝幅Wcの2倍以上にすることによって、モジュールを透過する光の量が増えて、モジュールの下の屋内や、モジュールを取り付けたベランダの内側を明るくすることができる。Wa/WbおよびWa/Wcは、望ましくは3倍以上27倍以下、さらに望ましくは4倍以上9倍以下が望ましい。
Wa/WbおよびWa/Wcを3倍以上にすると透過光の量が明確に増加して明るくなり、4倍以上になるとさらに明確に明るくなる。また、Wa/WbおよびWa/Wcが4倍以上になると、セル分割溝の中に封止材が入って直接透明電極に接する面積が大きくなり、封止材の密着性が向上するので高温高湿耐性などの耐候性が向上する。
またWa/Wbを27倍以下とすることにより、適度な光透過と遮光を兼ね備え、まぶしくなく、かつ明るいこもれびのような好ましい明るさが得られる。
また、太陽電池パネル1をベランダの手すり等に適用した場合、明かりを取るとともに、外からの目隠しも兼用する。
また、後述する実施例のように9%以上の比較的高い発電効率を得ることができる。また、Wa/Wbを9倍以下とすることにより、まぶしさをより抑えた明かりが得られ、また、目隠しの効果も高くなる。また、Wa/Wbを9倍以下とすることにより、遮熱効果が高くなる。さらに、後述する実施例のように10%以上の高い発電効率を得ることができる。
また前記セル分割溝の溝幅Waは、透明電極分離溝20同士の中心間距離L(単位セルの幅)の1/100以上1/20以下であることが望ましい。
より望ましくは、1/50以上1/20以下である。
なお透明電極分離溝20同士の中心間距離Lは、一般に8mmから25mm程度であり、10mmから20mm程度のものが多い。
本実施形態の太陽電池パネル1では、透明電極層5に設けられた透明電極分離溝20と、光電変換層6及び裏面電極層7に設けられたセル分割溝22によって各薄膜が区画され、独立した単体セル25が形成されている。そして前記した様に、連通溝21内に裏面電極層7の一部が侵入し、裏面電極層7の一部が透明電極層5と接しており、一つの単体セル25は隣接する単体セル25と電気的に直列に接続されている。
即ち光電変換層6で発生した電流は、透明電極層5側から裏面電極層7側に向かって流れるが、裏面電極層7の一部が連通溝21を介して透明電極層5と接しており、最初の単体セル25で発生した電流が隣の単体セル25の透明電極層5に流れる。そのため電圧が順次加算されてゆく。
次に太陽電池パネル1の製造方法について説明する。
本発明の実施形態の光電変換装置の製造方法では、最初の工程として図5(a)の様にガラス等の入光側透明基板2の上に、ITO又は酸化亜鉛(ZnO)の透明電極層5を成膜する。
そして続いて、透明電極層5を構成する膜に対してレーザスクライブによって透明電極分離溝20を形成する。
レーザスクライブを行うレーザ加工機は、レーザ発生装置と光学系(いずれも図示せず)によって構成され、レーザー光線は、透明電極層5側または入光側透明基板2側から照射される。
レーザ発生装置は、公知のYAG、YVO4 (ワイ・ブイ・オーフォワー)、YLF等のレーザ発生装置である。波長は基本波の1064nmを使用する。またファイバーレーザの使用も推奨される。
レーザスクライブは、レーザー光線を透明電極層5に照射しつつレーザ光線の照射位置を相対的に直線移動させる直線的レーザスクライブであり、透明電極層5を除去する。
そしてその後、透明電極層5の上に、p型の水素化非晶質炭化シリコン(以下p型のa−SiC:Hと記す)、i型の水素化非晶質シリコン(以下i型のa−Si:Hと記す)、n型の水素化非晶質シリコン(以下n型のa−Si:Hと記す)等を順次堆積し、図5(c)の様に光電変換層6を形成する。
その後、レーザー光線を用いた直線的レーザスクライブによって光電変換層6の一部を除去して図5(d)の様に連通溝21を設ける。
連通溝21については、レーザー装置は公知のYAG、YVO 4 、YLFなどのレーザー発生装置を用い、第二高調波の532nmの波長を用いる。レーザー光線は、透明電極層5側または入光側透明基板2側から照射される。
続いて、図5(e)の様に光電変換層6の上に、アルミニウム(Al)や銀(Ag)などの金属材料からなる裏面電極層7を形成する。場合によっては、裏面電極層7は透明導電材料を金属材料と光電変換層6の間に形成してもよい。透明導電材料としてはITO、ZnOなどが用いられる。
さらに続いてレーザー光線を用いたスクライブによって裏面電極層7と光電変換層6の双方にセル分割溝22を形成する。セル分割溝22を設ける際のレーザー光線についてもYAG、YVO4 (ワイ・ブイ・オーフォワー)、YLFやファイバーレーザの採用が推奨される。波長は第二高調波の532nmの波長を用いる。レーザー光線は、入光側透明基板2側から照射される。
セル分割溝22は、直線的レーザスクライブを複数回繰り返すことによって行う。即ち図5(f)の様に、直線的レーザスクライブを実施し、レーザー光線を太陽電池積層体15に照射して最初に細いセル分割溝22aを形成する。
その後、レーザ光線の照射位置をセル分割溝22aの幅方向にわずかにずらした状態で再度直線的レーザスクライブを実施し、溝幅を広げる。この工程を3から10回程度繰り返し、セル分割溝22aの幅を前記した幅に広げる(図5(g))。
さらに図示しない取り出し電極の成形や、その外側における分離溝(図示せず)の成形、分離溝の外側部分の裏面電極層7等の除去等の作業が行われる。
さらにその後、裏面電極層7に封止材8を挟んで裏面側透明封止基板3が装着される。より具体的にはシート状の封止材8が裏面電極層7に重ねられ、さらに封止材8に裏面側透明封止基板3が重ねられ、加熱して封止材8を溶融し、裏面側透明封止基板3を接着する。
なお封止材8は、透光性を有するものであり、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(eva樹脂)やアイオノマー樹脂である。
裏面側透明封止基板3としては、ガラス、透明樹脂が用いられる。透明封止樹脂としては、対候性のあるものが望ましく、PET、PEN、透明フッ素樹脂などが用いられる。
裏面電極層7は、封止材8の接着力によって他の部材と接合されている。また封止材8の一部はセル分割溝22の中に入り、透明電極層5と接する。
本実施形態の太陽電池パネル1は、セル分割溝22の幅が極端に広い。そしてセル分割溝22の部位は、裏面電極層7及び光電変換層6が存在しない。即ちセル分割溝22の部位は、透明電極層5と透明な封止材8があるだけであり、光を遮るものがない。そのため、太陽電池パネル1は、セル分割溝22部位については透光性を有する。また前記した様に本実施形態の太陽電池パネル1は、セル分割溝22の幅が極端に広いので、室内にある程度の光を取り込むことができる。
また本実施形態の太陽電池パネル1は、光電変換層6等のレーザスクライブによって露出する面積が少ないので、光電変換層6に与えるダメージが小さく、発電効率の低下等を来さない。
以下、本発明の効果を確認するために行った実験について説明する。
比較例1として、図17の断面形状で、図22の平面形状を有する太陽電池パネルを試作した。透明電極分離溝20の溝幅は50μm(マイクロメートル)、連通溝の溝幅21は50μm(マイクロメートル)、セル分割溝22の溝幅は70μm(マイクロメートル)とした。
比較例1では、複数の単位セルを形成している。単位セルの幅Lは、透明電極分離溝20と、それに隣接する別の透明電極分離溝20の中心間距離で定義され、比較例1では9.0mmとした。
開口率は、セル分割溝22の総面積(平均の溝幅×長さ)を、単位セル25の総面積(幅×長さ)で割ったものとして定義され、比較例1の開口率は0.78%であった。
また本発明の実施例として、図2の断面形状で図22の平面形状の太陽電池パネルを試作した。実施例は、セル分割溝22の溝幅を広げて変化することにより、開口率を約2%から15%としたほか、比較例1と構造、製造方法を同様とした。具体的には、実施例のセル分割溝の幅は、210μm(マイクロメートル)、350μm(マイクロメートル)、450μm(マイクロメートル)、630μm(マイクロメートル)、900μm(マイクロメートル)、1350μm(マイクロメートル)とした。
このとき開口率は、それぞれ2.33%、3.89%、5.00%、7.00%、10.00%、15.00%である。また、実施例のセル分割溝22の幅は、透明電極分離溝20の溝幅および連通溝21の溝幅に対して、それぞれ3倍、4.2倍、7倍、9倍、12.6倍、18倍、27倍であった。
比較例1と実施例の発電効率(Eff.)、短絡電流密度(Jsc)、開放電圧(Voc)、曲線因子(F.F.)を測定した。測定にはソーラーシミュレータを用い、AM1.5、100mW/cm2の模擬太陽光を照射して、電圧電流測定を行った。
また比較例2として、セル分割溝110の溝幅を透明電極分離溝112と同じにし、図13の様に溝部120を設け、図18の平面図に示すような太陽電池パネルを試作した。比較例2は、溝部120を設けて、開口率を約2%から15%としたほか、比較例1と構造、製造方法を同様とした。溝部120の断面は、セル分割溝22と同様で、透明電極層5を底にして、光電変換層6及び裏面電極層7を除去した構造とした。比較例2についても、比較例1、実施例と同様に、発電効率(Eff.)、短絡電流密度(Jsc)、開放電圧(Voc)、曲線因子(F.F.)を測定した。
これらの測定結果は、表1及び図6乃至図9のグラフの通りである。
図6に示す開口率に対する発電効率(Eff.)のグラフより、比較例1に対して開口率を増加していくと、実施例は比較例2に比べて発電効率(Eff.)の低下が緩やかで、開口率を増加しても比較的高い発電効率を維持している。
開口率が5%の場合、実施例は10.2%の10%以上の高い発電効率を維持しているが、比較例2は9.7%に過ぎず、発電効率が10%未満になっている。開口率15%の場合、実施例は9.0%の比較的高い発電効率を維持しているが、比較例2は7.8%と低下し、実施例との差が大きくなっている。
図7の開口率に対する短絡電流密度(Jsc)のグラフより、実施例はほぼ開口率に比例してJscが低下しているが、比較例2はそれ以上にJscの低下が大きい。これは、溝部120の増加により光電変換層6および裏面電極層7の壁面の露出が増えてリーク電流が増加するためと考えられる。
図8の開口率に対する開放電圧(Voc)のグラフを見ると、開口率の増加に対するVocの変化は少ないものの、実施例より比較例2のほうがVocの低下は大きくなっている。
図9の開口率に対する曲線因子(F.F.)のグラフより、開口率の増加に対する曲線因子(F.F.)の変化がJsc,Voc、F.F.のなかで最も変化が大きく、実施例と比較例2の差も大きくなっている。実施例のF.F.の低下は、前述した透明電極のダメージ現象に基づく直列抵抗の増加による。ただし、実施例は、比較例1に対して光電変換層6および裏面電極層7の壁面の面積は増えないので残渣の影響や光電変換層のダメージは比較例1と変わらないので増加しない。また、実施例はセル分割溝22の幅が広いので、比較例1に比べて切れ残りが発生しにくくなり、比較例1より好ましい効果が得られる。
これに対して、比較例2は、切れ残り現象の発生は比較例1と同程度であり、透明電極のダメージ現象による抵抗増加は実施例と同程度であるが、光電変換層6および裏面電極層7の壁面の面積が比較例1に対して増加するので、残渣付着現象の影響が大きくなり、リーク電流が増えてシャント抵抗が減少するので、曲線因子(F.F.)の低下が大きくなり、発電効率(Eff.)を低下させる。
あるいは、壁面ダメージ現象による光電変換層6へのダメージも大きくなり、シャント抵抗の低下、直列抵抗の増加をおこし、曲線因子(F.F.)が低下して、発電効率(Eff.)を低下させる。
この結果から、本発明の太陽電池パネル1は、発電効率等の低下を過度に来さないことが判る。
Figure 0006419474
太陽電池パネル1の用途は任意であるが、例えば電力によって開閉する窓等に採用することができる。
図10は、温室ハウスであり、内部の温度や湿度を調節するため、屋根の棟の部分がモータ等の動力によって開閉することができる構造となっている。例えば屋根の棟の部分に本発明の太陽電池パネル1を採用すれば、開閉に要する電力を賄うことができる。図10に示す温室ハウスは、人又は家畜が入る空間を有する建屋の一つであり、建屋の外壁の一部に太陽電池パネル1が装着され、入光側透明基板2が建屋の外に露出し、太陽電池パネル1の裏面(裏面側透明封止基板3)が建屋の空間に露出している。
また本発明の太陽電池パネル1をベランダ50のフェンス53に装着することも推奨される。ベランダ50は、居住空間51に連続し人が立つ床面52を有している。ベランダ50にはフェンス53が設けられ、フェンス53の一部または全部に太陽電池パネル1が装着されている。太陽電池パネル1は、入光側透明基板2が建屋の外に露出し、太陽電池パネル1の裏面が居住空間51側に向いている。
本実施形態の太陽電池パネル1と特許文献1に記載の太陽電池パネル100を比較し、本実施形態の太陽電池パネル1の方が優れている点を列記すると次の通りである。
(1)光電変換層6に与えるダメージが小さく発電効率等が高い。
(2)レーザスクライブによって透明電極層5が剥き出しになる部分の総面積は変わらないが、剥き出しになる部位の個数が減少し、一か所の面積が大きい。そのためセル分割溝22内に封止材8が入り込みやすく、封止材8と太陽電池積層体15との接着強度が向上する。そのため太陽電池積層体15の封止力が高まり、経年による封止力の低下を来しにくい。
(3)セル分割溝22の幅が広いので、ショートが起きにくい。
1 太陽電池パネル
2 入光側透明基板
3 裏面側透明封止基板(裏面側透明封止層)
5 透明電極層
6 光電変換層
7 裏面電極層
8 封止材
21 連通溝
15 太陽電池積層体
20 透明電極分離溝
22 セル分割溝

Claims (6)

  1. 入光側透明基板と裏面側透明封止層を有し、前記入光側透明基板と裏面側透明封止層との間に少なくとも透明電極層と光電変換層及び裏面電極層を有する太陽電池積層体が積層され、
    前記透明電極層には透明電極分離溝が設けられていて複数の区画に分割されており、前記光電変換層には連通溝が形成されていると共に当該連通溝内に裏面電極層の一部が侵入して透明電極層と裏面電極層とが電気的に接続され、さらに前記裏面電極層から前記透明電極層に跨がる深さのセル分割溝が設けられていて前記透明電極分離溝と前記セル分割溝によって前記太陽電池積層体が複数の単体セルに分割されていると共に、複数の単体セルが前記連通溝内に侵入した裏面電極層によって電気的に直列に接続された太陽電池パネルにおいて、
    前記裏面側透明封止層と前記裏面電極層の間には、封止材が介在されており、
    前記裏面側透明封止層は、前記封止材によって前記裏面電極層に接着されており、
    前記封止材の一部は、前記セル分割溝の中に入って前記透明電極層と直接接しており、
    前記セル分割溝の溝幅が、前記透明電極分離溝の溝幅及び連通溝の溝幅の2倍以上である断面を有することを特徴とする太陽電池パネル。
  2. 前記セル分割溝の溝幅は、前記透明電極分離溝とそれに最近接の別の透明電極分離溝との中心間距離の1/50以上1/20以下であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池パネル。
  3. 前記セル分割溝の溝幅は、平均値が200乃至450マイクロメートルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池パネル。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池パネルを製造する方法において、前記セル分割溝は、レーザ光線を太陽電池積層体に照射しつつレーザ光線の照射位置を相対的に直線移動させて前記裏面電極層と光電変換層を除去する直線的レーザスクライブによって行われ、レーザ光線の照射位置をセル分割溝の幅方向にわずかにずらした状態で複数回直線的レーザスクライブを実施することを特徴とする太陽電池パネルの製造方法。
  5. 人又は家畜が入る空間を有する建屋であり、当該建屋の外壁の一部または屋根の一部に請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池パネルが装着され、入光側透明基板が建屋の外に露出し、太陽電池パネルの裏面が建屋の前記空間に露出していることを特徴とする太陽電池パネル付き建屋。
  6. 居住空間に連続し人が立つ床面を有するベランダを有する建屋において、ベランダにはフェンスが設けられ、当該フェンスの一部または全部に請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池パネルが装着され、入光側透明基板が建屋の外に露出し、太陽電池パネルの裏面が居住空間側に向いていることを特徴とする太陽電池パネル付き建屋。
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