JP6418989B2 - 保護リレー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、保護の対象である被保護回路を保護する保護リレー装置に関する。
デジタル保護制御装置には、入力変換部の誤差を、補正係数で補正するものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1のデジタル保護制御装置では、入力変換部の入力部にアナログ調整用の既知の電圧入力および電流入力を印加し、演算処理部内でAD変換されたデジタル値が既知の入力値相当と一致するように補正係数を求める。そして、求めた補正係数を入力変換部に設けられた不揮発性メモリに記録している。
特開2013−243815公報
デジタル保護制御装置のうち、モータを保護する保護リレー装置には、整定電流値を変化させるための可変抵抗器を用いるものがある。可変抵抗器の特性は、正しい直線性があるわけではなく、設定したい値に対してデジタル値がずれるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、整定電流値を設定したい値に正しく設定できる保護リレー装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る保護リレー装置は、自装置の動作モードが通常モードであるときに、保護の対象である被保護回路へ供給される電流を遮断して前記被保護回路を保護する保護リレーと、前記被保護回路へ供給される供給電流を検出する電流検出器と、可変抵抗器の操作によって抵抗値が調整される抵抗分割により、整定電流を設定するための電圧を発生させる分圧回路と、自装置の動作モードが補正係数を算出するための補正モードであるときに、前記補正係数を算出する補正部と、前記補正部によって算出された補正係数を用いて補正された整定電流と前記電流検出器が検出する電流とを比較する保護検出部とを含み、前記保護検出部による比較の結果に基づいて前記保護リレーを制御する。さらに、本発明に係る保護リレー装置は、自装置の筐体内に設けられた一対のモード端子と、前記一対のモード端子へ接続される短絡コネクタが通過可能な、前記筐体に設けられた孔部とをさらに含み、前記短絡コネクタは、前記孔部を介して前記一対のモード端子への接続が可能であり、前記一対のモード端子への前記短絡コネクタの接続有無によって、自装置の動作モードが前記通常モードまたは補正モードに設定される。
本発明にかかる保護リレー装置は、整定電流値を設定したい値に正しく設定できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置において、動作モードが通常モードである場合の機能構成例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置において、動作モードが補正モードである場合の機能構成例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置における、過電流保護曲線の例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のマイクロコンピュータの動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置の状態表示器の操作パネルの例を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のモード端子の実装位置を示す概略図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のモード端子の実装位置を示す概略図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のモード端子によって短絡する前の筐体を示す斜視図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のモード端子によって短絡した状態の筐体を示す斜視図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置において、ラベルを貼付した筐体を示す斜視図 本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置の補正モードにおいて補正係数を求めるときの補正係数算出処理を示すフローチャート 本発明の実施の形態2にかかる保護リレー装置の補正係数補間処理を示すフローチャート 本発明の実施の形態2において、補正係数を補間して算出する際に用いる直線の例を示す図 本発明の実施の形態3において、表示灯を点灯または消灯させるための制御回路の例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる保護リレー装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置10の構成を示すブロック図である。図1に示す保護リレー装置10は、交流電源20からモータ30へ供給される電流を検出する電流検出器11と、電流検出器11によって検出される電流を半波整流する整流回路12と、整流回路12によって整流された電流を電圧に変換する電流電圧変換回路13と、保護リレー19の動作を制御するマイクロコンピュータ14と、保護リレー装置10の動作モードを設定するためのモード端子15と、保護リレー装置10の動作の状態を表示する状態表示器16と、整定電流を設定するための電圧値S170を発生させる分圧回路17と、保護リレー装置10の動作をリセットするリセット信号S181を生成するためのリセットボタン181と、過電流保護をテストするテスト信号S182を生成するためのテストボタン182と、ON状態又はOFF状態になって交流電源20からモータ30へ流れる電流を供給または遮断するための保護リレー19とを備える。
モータ30は、保護リレー装置10の保護対象、すなわち被保護装置である。モータ30には、交流電源20が接続されている。モータ30は、交流電源20から供給される電力によって動作する。交流電源20は、商用周波数の電源であってもよい。
保護リレー装置10は、交流電源20とモータ30との間に備えられる。保護リレー装置10は、交流電源20からモータ30へ供給される電流を検出する。保護リレー装置10は、例えば、モータ30の拘束又は内部コイル線の短絡により、過大な電流が流れたことを検出し、モータ30へ供給する電流を供給しないように制御する。保護リレー装置10は、モータ30へ供給する電流を供給しないように制御することにより、モータ30を停止させて、モータ30を破損から保護する。
また、保護リレー装置10は、モータ30における欠相検出および反相検出についても、保護の対象にしている。保護リレー装置10は、欠相を検出した場合および反相を検出した場合にも、保護リレー19をOFF状態にし、交流電源20からモータ30への電流の供給を遮断する動作を行う。モータ30への電流が供給されなくなることにより、モータ30は停止し、モータ30は破損から保護される。
電流検出器11は、交流電源20からモータ30へ流れる電流を検出する。電流検出器11には、電流の大きさを変換する変流器が用いられる。電流検出器11は、モータ30を駆動するための数Aから数十Aの交流電流を、保護リレー装置10内に実装される各部の電子回路で監視できる数mAから数十mAの交流電流に変換する。電流検出器11から出力される交流電流は、整流回路12に入力される。
整流回路12は、電流検出器11から出力される交流電流を整流する。整流回路12は、交流電流を整流し、共通グランドレベルに流れる方向のみの電流を出力する。共通グランドレベルに流れる方向のみの電流は、電流電圧変換回路13に入力される。
電流電圧変換回路13は、共通グランドレベルに流れる方向のみの電流を電圧に変換し、プラスの電圧のみを出力する。電流電圧変換回路13は、固定抵抗器を有しており、モータ30に流れる電流に対応した電圧を出力する。モータ30に流れる電流に対応した電圧は、マイクロコンピュータ14に入力される。
モード端子15は、保護リレー装置10の動作モードを設定するためのモード信号S150を生成する。
状態表示器16は、保護リレー装置10の動作の状態を表示する。状態表示器16は、マイクロコンピュータ14から入力される信号S140に基づく表示を行う。
分圧回路17は、可変抵抗器を備える。可変抵抗器は、操作によって、抵抗値の調整をすることができる。分圧回路17は、可変抵抗器の操作によって抵抗値が調整される抵抗分割により、整定電流を設定するための電圧値S170を発生させる。整定電流を設定するための電圧は、マイクロコンピュータ14に入力される。
リセットボタン181は、保護リレー装置10の使用者によって操作される。リセットボタン181は、モータ30の停止状態を解除する場合に操作される。リセットボタン181が操作されると、保護リレー装置10の動作をリセットするためのリセット信号S181が生成される。リセットボタン181の操作によって生成されるリセット信号S181は、マイクロコンピュータ14に入力される。リセット信号S181の入力は、マイクロコンピュータ14の動作のトリガになる。
テストボタン182は、保護リレー装置10の使用者によって操作される。テストボタン182が操作されると、保護リレー装置10による過電流保護の動作をテストするためのテスト信号が生成される。テストボタン182の操作によって生成されるテスト信号S182は、マイクロコンピュータ14に入力される。
保護リレー19は、マイクロコンピュータ14によって動作する。マイクロコンピュータ14は、モータ30の動作が異常であると判定した場合に、保護リレー19をOFF状態に動作させる。保護リレー19がOFF状態になることにより、交流電源20からモータ30へ供給されていた電流は供給されなくなる。すなわち、交流電源20からモータ30への電流は遮断状態になる。
(マイクロコンピュータ)
マイクロコンピュータ14は、保護リレー装置10の各部を制御する制御部140と、信号の入力および出力を行う入出力部148と、制御部140の動作に必要なプログラム150およびデータを記憶する記憶部149とを備える。
制御部140は、電流電圧変換回路13から出力されるアナログ電圧をデジタルデータに変換するAD変換部141と、AD変換部141によって変換されたデジタルデータを電流値に変換する電流変換部142と、分圧回路17によって生成されるアナログ電圧をデジタルデータに変換するAD変換部143と、AD変換部143によって変換されたデジタルデータを整定電流値に変換する整定電流変換部144と、整定電流変換部144によって変換された整定電流値を補正するための補正係数を算出する補正部145と、保護リレー19をON状態又はOFF状態にする保護検出部146と、リセットボタン181が操作された場合に生成される信号S147を検出するトリガ検出部147と、を備えている。これらの各部は、制御部140が、記憶部149に記憶されているプログラム150を実行することによって実現される。
入出力部148は、保護リレー装置10内の各部からの信号を入力し、かつ、各部への信号を出力する。
記憶部149は、制御部140の動作に必要なプログラムのほか、補正部145が算出する補正係数を記憶する。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置において、自装置すなわち保護リレー装置10の動作モードが通常モードである場合の機能構成例を示す図である。動作モードが通常モードである場合、保護リレー装置10は図2に示す機能構成になる。図3は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置において、自装置すなわち保護リレー装置10の動作モードが補正モードである場合の機能構成例を示す図である。動作モードが補正モードである場合、保護リレー装置10は図3に示す機能構成になる。
(通常モードの動作)
保護リレー装置10は、モード端子15の設定によって動作モードが通常モードとなる。通常モードを示す図2において、電流電圧変換回路13が出力する電圧S130は、AD変換部141に入力される。AD変換部141ではアナログ出力である電圧値S141をデジタルデータに変換する。AD変換部141で電圧値S141をデジタルデータに変換することによってマイクロコンピュータ14は演算を行うことができる。
マイクロコンピュータ14は、モータ30に流れる電流のデジタルデータからモータ30の運転状態を演算によって推定し、モータ30の運転状態が異常か否かを判定する。マイクロコンピュータ14は、判定した結果、モータ30の運転状態が異常である場合に保護検出部146から制御信号S146を出力する。保護検出部146から制御信号S146が出力されると、保護リレー19をOFF状態にする。
保護リレー装置10では、保護リレー19が保護動作する過電流値の値を、整定電流値としてマイクロコンピュータ14に入力する。整定電流値は分圧回路17によって電圧値S170としてマイクロコンピュータ14へ入力する。保護リレー装置10の使用者は、操作パネル1の整定電流の目盛位置に、分圧回路17の可変抵抗器の矢印の向きを合わせることによって、整定電流値を設定する。
マイクロコンピュータ14はAD変換部143によって電圧値S170をデジタルデータに変換する。マイクロコンピュータ14はAD変換部143によって変換されたデジタルデータすなわちAD変換データS143を整定電流変換部144によって整定電流値に変換する。整定電流値への変換には可変抵抗器の直線性を近似した式を用いることが多い。近似式は、例えば、式(1)である。
整定電流値=電流値変換係数×(AD変換データ×α+β) …(1)
式(1)において、αは、可変抵抗器の変化率である。つまり、αは、可変抵抗器の1目盛に変化量に対応するAD変換データの変化量である。また、式(1)において、βは、可変抵抗器の目盛をゼロとした場合のAD変換データである。なお、電流値変換係数は、AD変換データを電流値に変換するための係数である。
(モータの過電流保護曲線)
保護対象であるモータは、動作する範囲が過電流保護曲線によって定められている。図4は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置における、過電流保護曲線の例を示す図である。図4において、横軸は整定電流倍率、縦軸は動作時間(秒)である。図4では、動作時間上限値Uを一点鎖線で示し、動作時間下限値Dを二点鎖線で示す。
保護対象であるモータ30は、動作時間上限値Uと動作時間下限値Dとの間の範囲内で動作するように制御される。モータ30の動作が、動作時間上限値Uと動作時間下限値Dとの間の範囲外となる場合、保護リレー装置10は、保護リレー19を動作させてモータ30への電流の供給を停止する。
保護曲線の動作時間上限値と動作時間下限値との間の範囲内でモータ30を動作させるためには、モータ電流の検出誤差と、整定電流値の設定誤差とを補正する必要がある。電流検出器11、整流回路12、電流電圧変換回路13およびAD変換部141の部品の誤差がモータ30への電流検出の誤差となる。また、分圧回路17およびAD変換部143の部品の誤差が整定電流値の誤差となる。補正部145は、これらの誤差を補正するための補正係数を補正モードにおいて算出し、保持している。補正部145は、通常モードにおいて、保持している補正係数を乗じて、整定電流値X1を補正する。補正部145は、補正した整定電流値を信号S145として保護検出部146へ出力する。なお、補正部145は、保持している補正係数を信号S145として保護検出部146へ出力してもよい。その場合、保護検出部146は、信号S145として入力した補正係数を乗じて、整定電流値X1を補正する。
(マイクロコンピュータの動作)
図5は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のマイクロコンピュータ14の動作を示すフローチャートである。図5において、ステップS1では、マイクロコンピュータ14は、電流電圧変換回路13から出力されるアナログ電圧をデジタルデータに変換する。ステップS2では、マイクロコンピュータ14は、変換されたデジタルデータを整定電流値に変換し、整定電流値X1を算出する。ステップS3では、マイクロコンピュータ14は、分圧回路17によって生成されるアナログ電圧をデジタルデータに変換する。ステップS4では、マイクロコンピュータ14は、変換されたデジタルデータを整定電流値に変換し、モータ電流値Y1を算出する。
ステップS5では、マイクロコンピュータ14は、整定電流値X1に補正係数Kを乗じる。
ステップS6では、マイクロコンピュータ14は、補正係数Kが乗じられた整定電流値X1とモータ電流値Y1とを保護検出部146において比較する。マイクロコンピュータ14は、ステップS6の比較の結果、補正係数Kが乗じられた整定電流値X1よりもモータ電流値Y1が大きい場合(ステップS6においてYes)、保護曲線の動作時間上限値Uと動作時間下限値Dとの間の範囲外でモータ30が動作しているため、異常と判定し、ステップS7において保護リレー19をOFF状態に制御する。この場合、マイクロコンピュータ14は、保護リレー19を動作させる信号を出力し、保護リレー19をOFF状態にする。保護リレー19がOFF状態になることによって、モータ30は停止状態になる。
ステップS8では、マイクロコンピュータ14は、リセットボタン181が操作されたか否か判断する。ステップS8において、リセットボタン181が操作されたと判断した場合は、ステップS9に進む(ステップS8においてYes)。ステップS9では、マイクロコンピュータ14は、保護リレー19をON状態にする。保護リレー19がON状態になることによって、モータ30は動作状態になる。
ステップS8において、リセットボタン181が操作されていないと判断した場合は、マイクロコンピュータ14は、保護リレー19のOFF状態を維持する(ステップS8においてNo)。
マイクロコンピュータ14は、ステップS6の比較の結果、補正係数Kが乗じられた整定電流値X1とモータ電流値Y1とが等しい場合(ステップS6においてNo)、保護曲線の動作時間上限値Uと動作時間下限値Dとの間の範囲内でモータ30が動作しているため、正常と判定し、ステップS6に戻って処理を継続する。
(補正モードでの補正係数の算出)
補正係数の算出は、モータ30の保護動作を行う通常モードではなく、図3に示す構成による補正モードで実行する。補正モードにおいて、補正部145によって補正係数を算出するには、図3に示すように交流電源からの電流値を制御する負荷装置40が接続された構成を用いる。負荷装置40へ流れる電流値を制御し、既知の電流値とすることで、実際に流れる電流を模擬し、保護動作点を定めることができる。
保護リレー装置10は、モード端子15の設定によって、動作モードが通常モードから補正モードへ変更される。補正モードにおいて、操作パネル1にあるリセットボタン181を操作することが補正係数を算出するトリガとなる。リセットボタン181の操作によって生成される信号S181は、トリガ検出部147に入力される。トリガ検出部147は、信号S147を、補正係数の算出タイミングとなる補正タイミング信号として補正部145に出力する。補正部145は、信号S147が入力されると、補正係数を算出する。
補正部145は、動作モードが補正モードであることと、信号S147が入力されることとをトリガとして、補正係数を算出する。リセットボタン181の操作を補正係数の算出タイミングとすることにより、補正係数の算出に必要な特別なボタンを操作パネル1に設ける必要がない。また、補正係数を算出するための部品を、操作パネル1に追加する必要はない。
図6は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置10の状態表示器16の操作パネル1の例を示す模式図である。図6に示すように、操作パネル1は、整定電流を設定するための整定電流設定つまみ171と、保護リレー装置10の状態を表示するための表示灯161、162、163および164と、リセット信号S181を生成するためのリセットボタン181と、テスト信号S182を生成するためのテストボタン182とを備えている。
整定電流設定つまみ171は、図1中の分圧回路17の可変抵抗器の可動部分に相当する。整定電流設定つまみ171を操作することによって分圧回路17の分圧値が変化し、整定電流値を変化させる。可変抵抗器は電流検出範囲内のすべての範囲で正しく直線性があるわけではなく、何も補正を行わないと、設定したい値に対してデジタル値がずれる。保護リレー装置10では、補正係数を用いてずれの補正を行う。
整定電流設定つまみ171には、矢印172が表記されている。整定電流設定つまみ171は、保護リレー装置10の使用者が操作できる。整定電流設定つまみ171は、時計回りまたは反時計回りに回転する操作が可能である。
操作パネル1には、整定電流値を示す「10A」、「20A」、「30A」および「40A」が印刷によって表記されている。
保護リレー装置10の使用者が整定電流設定つまみ171を操作し、例えば、図6に示すように、矢印172が「40A」を指す状態にすることにより、整定電流値を40Aに設定することができる。同様に、整定電流設定つまみ171を操作し、矢印172が「10A」、「20A」、「30A」を指す状態にすることにより、整定電流値を10A、20A、30Aに設定することができる。
表示灯161、162、163および164は、図1中の状態表示器16に対応する。複数の表示灯161、162、163および164は、保護リレー装置10による保護の種類を表示するために設けられている。表示灯161、162、163および164には、例えば発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)が用いられる。
表示灯161、162、163および164は、マイクロコンピュータ14の保護検出部146または補正部145の出力によって、点灯、点滅または消灯する。
表示灯161の近くには「PWR」(Power)が表記されている。表示灯161は電源入力がされているか否かを点灯又は点滅で示す。表示灯162の近くには「OC」(Over Current)が表記されている。表示灯162は、過電流保護であるか否かを点灯又は点滅で示す。表示灯163の近くには「PF」(Phase−Failure)が表記されている。表示灯163は、欠相保護であるか否かを点灯又は点滅で示す。表示灯164の近くには「REV」(Reversal)が表記されている。表示灯164は、反相保護であるか否かを点灯又は点滅で示す。
保護リレー装置10は、状態表示器16の表示灯161、162、163および164の表示内容により、どの種類の保護のためにモータ30を停止させたのか分かるようにする。すなわち、保護リレー装置10は、過大電流検出のためにモータ30を停止させたのか、欠相検出のためにモータ30を停止させたのか、反相検出のためにモータ30を停止させたのか、停止させた原因に対応する表示を行う。状態表示器16の表示を確認することにより、保護リレー装置10の使用者は、停止させた原因を知ることができる。
リセットボタン181およびテストボタン182は、保護リレー装置10の使用者によって操作される。リセットボタン181の近くには、「RESET」(Reset)が表記されている。
テストボタン182の近くには、「TEST」(Test)が表記されている。
リセットボタン181は、保護リレー装置10が通常モードで動作している場合において、保護動作をリセットする際に操作される。保護リレー19がOFF状態になっているときに、リセットボタン181が操作されると、保護リレー19がON状態になる。また、保護リレー装置10が補正モードで動作している場合、リセットボタン181は、補正係数算出トリガとなるリセット信号を生成するために使用される。
テストボタン182は、保護リレー装置10が通常モードで動作している場合において、保護動作をテストする際に操作される。保護リレー19がON状態になっているときに、テストボタン182が操作されると、保護リレー19がOFF状態になる。
(モード端子)
図7および図8は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のモード端子15の実装位置を示す概略図である。図9は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のモード端子15によって短絡する前の筐体を示す斜視図である。図10は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置のモード端子15によって短絡した状態の筐体を示す斜視図である。図11は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置において、ラベル37を貼付した筐体を示す斜視図である。
図7および図8に示すように、モード端子15は、保護リレー装置10に内蔵されている制御基板3上に配置される。制御基板3は、筐体4の内部に設けられる。なお、図7においては、モード端子15および制御基板3以外の部分の図示を省略している。
モード端子15は、一対の導体32および33を有する。一対の導体32および33の一端部は、制御基板3の図示しない配線に別々に接続されている。一対の導体32および33は、筐体4の内部で筐体4の側面に向かって屈曲している。
図8および図9に示すように、筐体4の側面には、孔部5が設けられている。孔部5は、短絡コネクタ34を抜き挿しできる大きさである。すなわち、孔部5は、筐体4内に短絡コネクタ34を挿入して導体32、33に短絡コネクタ34を接続することができ、かつ、導体32、33から短絡コネクタ34を取り外すことができる大きさである。
図9に示すように、短絡コネクタ34は、導体32、33の各端部が挿入可能な、孔部35、36を有する。孔部35と孔部36とは短絡コネクタ34の内部で電気的に導通している。
ここで、短絡コネクタ34を矢印YAの方向に孔部5内に挿入する。すると、図10に示すように、短絡コネクタ34の孔部35に導体32が挿入され、短絡コネクタ34の孔部35に導体33が挿入される。このため、短絡コネクタ34により、モード端子15の導体32と導体33とが電気的に短絡された状態になる。短絡コネクタ34により、モード端子15の導体32と導体33とが電気的に接続されると、保護リレー装置10の動作モードは補正モードになる。
図10に示すように、短絡コネクタ34により、モード端子15の導体32と導体33とが電気的に接続された状態において、短絡コネクタ34を矢印YBの方向に孔部5から取り外すことにより、導体32と導体33との接続状態が解除される。導体32と導体33との接続状態が解除されることにより、保護リレー装置10の動作モードは通常モードになる。
上記のように、本実施の形態において、保護リレー装置10の動作モードを、通常モードから補正モードへ変更することができる。本実施の形態において、通常モードから補正モードへの変更は、モード端子15を短絡コネクタ34で短絡するという簡単な操作によって、行うことができる。
補正モードへ変更して補正係数を求めた後は、保護リレー装置10を通常モードで動作させるため、短絡用コネクタは抜いておく。そして、図11に示すように、孔部5を塞ぐように、筐体4にラベル37を貼付する。孔部5を塞ぐことにより、保護リレー装置10の動作モードを誤って補正モードに変更することがないようにできる。つまり、通常モードでは、筐体4にラベル37を貼付した状態にして、孔部5を塞ぐことにより、誤って補正モードに変更されないようにすることができる。
(補正係数算出処理)
図12は、本発明の実施の形態1にかかる保護リレー装置の補正モードにおいて補正係数Kを求めるときの補正係数算出処理を示すフローチャートである。補正係数算出処理は、既知の電流を流した構成で、保護リレー装置を補正モードに設定し、かつ、リセットボタン181を操作して補正係数算出トリガを与えた時に実行する。
補正係数Kは、整定電流値に乗算することにより、モータ電流値と整定電流値とが一致する値とする。
本実施の形態では、整数演算のみを使用した場合の補正係数の値の算出方法について示す。
ステップS10では、トリガ検出部147により、リセットボタン181が操作されたか否かを判断する。ステップS10において、リセットボタン181が操作されたと判断した場合は、ステップS11に進む(ステップS10においてYes)。
ステップS11では、AD変換部141により、電流電圧変換回路13から出力されるアナログ電圧を、AD変換部141により、デジタルデータに変換する。ステップS12では、変換されたデジタルデータを、電流変換部142によって整定電流値に変換し、整定電流値X1を算出する。次に、ステップS13では、分圧回路17によって生成されるアナログ電圧を、AD変換部143により、デジタルデータに変換する。ステップS14では、変換されたデジタルデータを、整定電流変換部144により、整定電流値に変換し、モータ電流値Y1を算出する。
ステップS15では、補正係数Kの初期値に、「0.5」を1000倍した値を代入する。ステップS16では、補正係数Kを整定電流値に乗算する。ステップS17では、ステップS15において1000倍した補正係数Kを「1000」で除算し、桁を合わせる。つまり、ステップS15において1000倍したままでは補正した整定電流値とモータ電流値とを比較できないため、ステップS17では整定電流値X1を「1000」で除算して桁を合わせる。
ステップS18では、補正係数Kを乗じて「1000」で除算した整定電流値X1よりもモータ電流値Y1が大きいか否かを判定する。補正係数Kを乗じて「1000」で除算した整定電流値X1よりもモータ電流値Y1が大きい場合(ステップS18においてYes)、ステップS19に進む。
ステップS19では、補正係数Kに「1」を加えて、補正係数Kを1つ増加する。そして、ステップS20およびS21では、ステップS16およびS17と同様に演算する。ステップS22では、補正した整定電流値とモータ電流値とを比較し、補正した整定電流値がモータ電流値以上の値であるか否かを判定する。
補正した整定電流値がモータ電流値以上の値でない場合(ステップS22においてNo)は、ステップS19に戻る。ステップS19では、補正係数Kに「1」を加えて補正係数Kを1つ大きくする。以下、同様の処理を、補正した整定電流値がモータ電流値以上の値になるまで実行する。ステップS22において、補正した整定電流値がモータ電流値以上の値である場合(ステップS22においてYes)は、処理は終了となる。
ステップS10において、リセットボタン181が操作されていないと判断した場合(ステップS10においてNo)は、ステップS10に戻る。
なお、ステップS15において、「0.5」を1000倍した値を補正係数Kの初期値にしているため、整定電流値の誤差が2倍未満であれば補正した整定電流値がモータ電流値よりも小さくなる。整定電流値の設定に用いている可変抵抗値が本来設定したい値に対して2倍以上の誤差となることは実際にはない。しかしながら、仮に、補正した整定電流値がモータ電流値よりも小さくなっていない場合(ステップS18においてNo)、ステップS23において補正異常と判定し、処理を終了する。
上記の処理により、1000倍した補正係数Kを「1000」で除算し、補正係数Kで補正した整定電流値とモータ電流値とを比較するため、補正した整定電流値とモータ電流値とが0.1%の精度で同じになる補正係数Kを算出することができる。
上記の処理では、補正係数で補正された整定電流値とモータへの供給電流とを比較し、補正係数で補正された整定電流値がモータへの供給電流の値以上の値になるまで補正係数を繰り返し増加させて補正係数を算出する。補正係数を順次増加させて算出する処理を行うことにより、適切な補正係数を算出し、整定電流値を設定したい値に正しく設定できる。
本実施の形態1の保護リレー装置10によれば、操作パネル1にあるリセットボタンの操作をトリガとして、モータ30への供給電流の検出の誤差の要因である電流検出器11と抵抗値とAD変換値の誤差が補正され、さらに、整定電流値の誤差の要因である可変抵抗値の誤差が補正される。これにより、設定したい整定電流値とその整定電流値の目盛位置とがずれることがなくなり、モータ30への供給電流保護の整定電流の設定精度とモータ保護動作の精度とを、補正モードによる補正係数算出時の既知の電流値の精度にすることができる。
しかも、本実施の形態1の保護リレー装置10によれば、モータ30への供給電流の検出の誤差と整定電流値の設定の誤差とを別々に補正するのではなく、モータ30への供給電流値と整定電流値とがほぼ等しくなるための整定電流値の補正係数を用いている。誤差を別々に補正しなくても済む理由は、既知の電流値で保護動作点の起点を定め、また、モータ30への供給電流の検出値と整定電流値の設定値との比較によって保護を行うか否かを判定するためである。
補正係数は、既知の電流値である、モータ30への供給電流の検出値に乗じて、整定電流値の設定値を合わせる補正をするために用いられる。このため、電流検出の誤差と整定電流値の整定誤差とを1つの補正係数で補正することができる。
なお、上述した実施の形態1の保護リレー装置10において、AD変換部141および143をマイクロコンピュータ14とは別個に設けてもよい。マイクロコンピュータ14とは別個にAD変換部141および143を設けることにより、制御部140はアナログ電圧をデジタルデータに変換する処理を行わなくて済み、制御部140の処理の負荷を低減できる。
実施の形態2.
先述したように、整定電流を与える分圧回路17は、可変抵抗器などにより構成されている。このため、分圧回路17の可変抵抗器によって与えられる電流整定値は、補正係数Kを算出した目盛以外の点に設定することができる。補正係数Kを算出した目盛以外の点の補正係数を求めることができれば、AD変換部143によるAD変換の分解能の範囲で連続的に整定電流の精度を、可変抵抗値の直線からの誤差より小さくすることができる。実施の形態2では、補正係数を補間して求める。
図13は、本発明の実施の形態2にかかる保護リレー装置の補正係数補間処理を示すフローチャートである。図13に示す補正係数補間処理は、2点以上の複数の目盛位置における補正係数を用いて、目的とする目盛位置の補正係数を求める処理である。
本実施の形態2では、補正係数を補間して算出するために、目盛M1の補正係数K1、目盛M2の補正係数K2、目盛M1の整定電流値X1および目盛M2の整定電流値X2、の4つの値を用いる。
上記4つの値から、補正係数をY軸とし、整定電流値をX軸とした直線の式を求めることができる。図14は、本発明の実施の形態2において、補正係数を補間して算出する際に用いる直線SSの例を示す図である。図14に示すように、直線SSの式は、傾きを「(K2−K1)/(X2−X1)」とし、切片を「Y1−傾き×X1」とした一次関数で表わすことができる。
図13に示すステップS31では、直線SSについて、傾き=(K2−K1)/(X2−X1)を求める。ステップS32では、直線SSについて、切片=Y1−傾き×X1を求める。ステップS33では、現在の目盛位置の整定電流値Xnを取得する。ステップS34では、現在の目盛位置の補正係数Kn=傾き×Xn+切片を算出する。
上記のように、直線SSについて算出した傾きと切片、現在の目盛位置の整定電流値Xnから、現在の目盛位置の補正係数Knを補間して算出することができる。補間して算出することにより、複数の目盛位置での補正係数から、分圧回路17の可変抵抗器の動作範囲内での任意の点について、補正した整定電流値を求めることができる。
例えば、補正モードで整定電流値「10A」、「20A」、「30A」、「40A」について、補正係数を求めれば、その他の整定電流設定点である「15A」については、「10A」の補正係数および整定電流設定と「20A」の補正係数および整定電流設定との補間によって、補正係数で補正した整定電流値を求めることができる。同様に、整定電流設定点である「25A」については、「20A」の補正係数および整定電流設定と「30A」の補正係数および整定電流設定との補間によって、補正係数で補正した整定電流値を求めることができる。
実施の形態2において、保護リレー装置のその他の部分の構成は、実施の形態1の構成と同様である。
実施の形態3.
先述したように、保護リレー装置10に備えられている操作パネル1においては、状態表示器16の表示灯161、162、163および164の表示内容により、どの種類の保護のためにモータ30を停止させたのかを示す。すなわち、「PWR」の表記の近くの表示灯161の点灯による表示は電源が入力されていることを表す。「OC」の表記の近くの表示灯162の点灯による表示は過電流を検出していることを表し、「PF」の表記の近くの表示灯163の点灯による表示は欠相を検出していることを表し、「REV」の表記の近くの表示灯164の点灯による表示は反相を検出していることを表す。表示灯161、162、163および164の表示内容によって、保護リレー装置10がどの保護状態であるかを、使用者が判断することができる。
実施の形態3では、表示灯161、162、163および164による表示を、補正モードでは補正係数の算出を完了したか否かを表すことに使用する。例えば、「10A」、「20A」、「30A」、「40A」の各補正係数の算出結果を、「PWR」の表示灯161、「OC」の表示灯162、「PF」の表示灯163、「REV」の表示灯164に割り付ける。
まず、先述した補正係数の算出を「10A」について実行し、補正係数が正常に算出されたときに該当する「PWR」の表示灯161を点灯させる。これにより、補正係数を算出する操作を行う者が、補正係数を正常に算出できたか否かを容易に確認できる。
「20A」、「30A」、「40A」の各補正係数の算出結果についても、「OC」の表示灯162、「PF」の表示灯163、「REV」の表示灯164を順に点灯させる。
「10A」、「20A」、「30A」、「40A」のすべてについて補正係数を正常に算出できた場合は、例えば、表示灯161、162、163および164のすべてを点滅させることで補正係数の算出処理が完了したことを表示する。補正係数を算出する操作を行う者は、表示灯161、162、163および164の点滅を確認することによって、補正算出作業の完了を確認することができる。しかも、補正係数の算出処理の完了を確認するための専用の表示灯を操作パネル1に追加する必要はない。
表示灯161、162、163および164を上記のように点灯させるには、補正モードにおいて、表示灯161、162、163および164の点灯および消灯を制御するプログラムをマイクロコンピュータ14が実行すればよい。
また、表示灯161、162、163および164を上記のように点灯させるための制御回路を状態表示器16内に設けてもよい。
図15は、本発明の実施の形態3において、表示灯を点灯または消灯させるための制御回路の例を示す図である。図15は、表示灯161、162、163および164を上記のように点灯または消灯させるための制御回路160の例を示す。図15に示す制御回路160は、状態表示器16内に設けられる。
図15に示す制御回路160は、「10A」、「20A」、「30A」、「40A」の各補正係数に対応して設けられたD型フリップフロップ191、192、193、194と、D型フリップフロップ191、192、193、194の出力を入力の1つとするANDゲート211、212、213、214と、LEDによる表示灯161、162、163、164と、ANDゲート211、212、213および214の出力を入力とするANDゲート22と、ANDゲート22の出力を入力の1つとするANDゲート23と、ANDゲート23の出力を入力とするT型フリップフロップ24とを備える。
D型フリップフロップ191、192、193、194は、整定電流値「10A」、「20A」、「30A」、「40A」に対応して設けられている。
D型フリップフロップ191は、動作モードが通常モードである場合に、電源が入力されていると「1」を保持する。また、D型フリップフロップ191は、動作モードが補正モードである場合に、整定電流値「10A」の補正係数の算出が完了すると「1」を保持する。
D型フリップフロップ192は、動作モードが通常モードである場合に、過電流を検出すると「1」を保持する。また、D型フリップフロップ192は、動作モードが補正モードである場合に、整定電流値「20A」の補正係数の算出が完了すると「1」を保持する。
D型フリップフロップ193は、動作モードが通常モードである場合に、欠相を検出すると「1」を保持する。また、D型フリップフロップ193は、動作モードが補正モードである場合に、整定電流値「30A」の補正係数の算出が完了すると「1」を保持する。
D型フリップフロップ194は、動作モードが通常モードである場合に、反相を検出すると「1」を保持する。また、D型フリップフロップ194は、動作モードが補正モードである場合に、整定電流値「40A」の補正係数の算出が完了すると「1」を保持する。
ANDゲート211、212、213、214は、T型フリップフロップ24の反転Q出力を入力の一方とする。
表示灯161、162、163、164は、ANDゲート211、212、213、214に対応して設けられている。表示灯161、162、163、164は、対応するANDゲート211、212、213、214の出力が「1」である場合に点灯し、出力が「0」である場合に消灯する。
ANDゲート22は、ANDゲート211、212、213、214のすべての出力が「1」である場合に、「1」を出力する。
ANDゲート23は、ANDゲート22の出力が「1」であり、かつ、モード信号200が「1」である場合に、「1」を出力する。
モード信号200は、マイクロコンピュータ14から出力される。モード信号200は、動作モードが通常モードである場合に「0」、動作モードが補正モードである場合に「1」になる。したがって、動作モードが補正モードである場合に、ANDゲート211、212、213、214のすべての出力が「1」であれば、ANDゲート22の出力が「1」、ANDゲート23の出力が「1」になる。
T型フリップフロップ24は、ANDゲート23の出力が「1」である場合に反転Q出力を「0」、ANDゲート23の出力が「0」である場合に反転Q出力を「1」とする。T型フリップフロップ24の反転Q出力は、ANDゲート211、212、213、214の入力の1つになっている。したがって、T型フリップフロップ24の反転Q出力によって、ANDゲート211、212、213、214は、T型フリップフロップ24の反転Q出力が「1」である場合に、D型フリップフロップ191、192、193、194の出力をANDゲート22に入力する。
上記の構成において、保護リレー装置10の動作モードが通常モードである場合、制御回路160は、D型フリップフロップ191、192、193、194の出力により、ANDゲート211、212、213、214を介して、表示灯161、162、163、164を点灯または消灯する。制御回路160は、表示灯161の点灯によって電源が入力されていることを表し、表示灯162の点灯によって過電流を検出していることを表し、表示灯163の点灯によって欠相を検出していることを表し、表示灯164の点灯によって反相を検出していることを表す。
また、保護リレー装置10の動作モードが補正モードである場合、制御回路160の動作は、以下のようになる。制御回路160は、D型フリップフロップ191、192、193、194の出力が「1」であるとき、ANDゲート211、212、213、214を介して、表示灯161、162、163、164を点灯または消灯する。制御回路160は、表示灯161の点灯によって整定電流値「10A」の補正係数の算出が完了したことを表し、表示灯162の点灯によって整定電流値「20A」の補正係数の算出が完了したことを表し、表示灯163の点灯によって整定電流値「30A」の補正係数の算出が完了したことを表し、表示灯164の点灯によって整定電流値「40A」の補正係数の算出が完了したことを表す。
整定電流値「10A」、「20A」、「30A」および「40A」すべての補正係数の算出が完了した場合、D型フリップフロップ191、192、193、194の出力はすべて「1」になる。D型フリップフロップ191、192、193、194の出力がすべて「1」になると、T型フリップフロップ24の反転Q出力が「1」であれば、ANDゲート211、212、213、214のすべての出力が「1」になり、表示灯161、162、163、164はすべて点灯する。また、ANDゲート22の出力が「1」、ANDゲート23の出力が「1」になる。
ANDゲート23の出力が「1」になると、T型フリップフロップ24の反転Q出力が「0」になる。T型フリップフロップ24の反転Q出力が「0」になると、ANDゲート211、212、213、214のすべての出力が「0」になり、表示灯161、162、163、164はすべて消灯する。また、ANDゲート22の出力およびANDゲート23の出力がともに「0」になる。
ANDゲート23の出力が「0」になると、T型フリップフロップ24の反転Q出力が「1」になる。T型フリップフロップ24の反転Q出力が「1」になると、ANDゲート211、212、213、214のすべての出力が「1」になり、表示灯161、162、163、164はすべて点灯する。また、ANDゲート22の出力およびANDゲート23の出力がともに「1」になる。
上記の動作を繰り返すことにより、整定電流値「10A」、「20A」、「30A」および「40A」すべての補正係数の算出が完了した場合、表示灯161、162、163、164は、点灯と消灯とを繰り返す。つまり、すべての補正係数の算出が完了した場合、表示灯161、162、163、164は、点滅する。
制御回路160を用いて表示灯161、162、163、164の点灯および消灯の制御を行うことにより、マイクロコンピュータ14の処理の負荷を軽減することができる。
実施の形態3において、保護リレー装置のその他の部分の構成は、実施の形態1の構成と同様である。
(変形例)
なお、上記は保護対象である被保護装置がモータである場合について説明したが、モータ以外の被保護装置についても実施の形態1から3の保護リレー装置によって保護することができる。
また、実施の形態1から3では、モード端子15に短絡コネクタ34が接続されていない場合に動作モードを通常モードとし、モード端子15に短絡コネクタ34が接続されている場合に動作モードを補正モードとしたが、逆にモード端子15に短絡コネクタ34が接続されている場合に動作モードを通常モードとし、モード端子15に短絡コネクタ34が接続されていない場合に動作モードを補正モードにしてもよい。すなわち、保護リレー装置10の動作モードは、モード端子15への短絡コネクタ34の接続有無によって、通常モードまたは補正モードに設定される。
上記の実施の形態1から3に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 操作パネル、3 制御基板、4 筐体、5,35,36 孔部、10 保護リレー装置、11 電流検出器、12 整流回路、13 電流電圧変換回路、14 マイクロコンピュータ、15 モード端子、16 状態表示器、17 分圧回路、19 保護リレー、20 交流電源、30 モータ、32,33 導体、34 短絡コネクタ、37 ラベル、40 負荷装置、140 制御部、141,143 AD変換部、142 電流変換部、144 整定電流変換部、145 補正部、146 保護検出部、147 トリガ検出部、148 入出力部、149 記憶部、160 制御回路、161,162,163,164 表示灯、181 リセットボタン、182 テストボタン。

Claims (6)

  1. 自装置の動作モードが通常モードであるときに、保護の対象である被保護回路へ供給される電流を遮断して前記被保護回路を保護する保護リレーと、前記被保護回路へ供給される供給電流を検出する電流検出器と、可変抵抗器の操作によって抵抗値が調整される抵抗分割により、整定電流を設定するための電圧を発生させる分圧回路と、自装置の動作モードが補正係数を算出するための補正モードであるときに、前記補正係数を算出する補正部と、前記補正部によって算出された補正係数を用いて補正された整定電流と前記電流検出器が検出する電流とを比較する保護検出部とを含み、前記保護検出部による比較の結果に基づいて前記保護リレーを制御する保護リレー装置であって、
    自装置の筐体内に設けられた一対のモード端子と、前記一対のモード端子へ接続される短絡コネクタが通過可能な、前記筐体に設けられた孔部とをさらに含み、
    前記短絡コネクタは、前記孔部を介して前記一対のモード端子への接続が可能であり、
    前記一対のモード端子への前記短絡コネクタの接続有無によって、自装置の動作モードが前記通常モードまたは補正モードに設定される
    ことを特徴とする保護リレー装置。
  2. 自装置の動作モードが通常モードであるときに、保護の対象である被保護回路へ供給される電流を遮断して前記被保護回路を保護する保護リレーと、前記被保護回路へ供給される供給電流を検出する電流検出器と、可変抵抗器の操作によって抵抗値が調整される抵抗分割により、整定電流を設定するための電圧を発生させる分圧回路と、自装置の動作モードが補正係数を算出するための補正モードであるときに、前記補正係数を算出する補正部と、前記補正部によって算出された補正係数を用いて補正された整定電流と前記電流検出器が検出する電流とを比較する保護検出部とを含み、前記保護検出部による比較の結果に基づいて前記保護リレーを制御する保護リレー装置であって、
    表示器をさらに含み、
    前記通常モードでは、
    前記被保護回路の保護の状態を前記表示器によって表示し、
    前記補正モードでは、
    前記補正係数の算出が完了したことを前記表示器によって表示する
    ことを特徴とする保護リレー装置。
  3. 自装置の動作モードが通常モードであるときに、保護の対象である被保護回路へ供給される電流を遮断して前記被保護回路を保護する保護リレーと、前記被保護回路へ供給される供給電流を検出する電流検出器と、可変抵抗器の操作によって抵抗値が調整される抵抗分割により、整定電流を設定するための電圧を発生させる分圧回路と、自装置の動作モードが補正係数を算出するための補正モードであるときに、前記補正係数を算出する補正部と、前記補正部によって算出された補正係数を用いて補正された整定電流と前記電流検出器が検出する電流とを比較する保護検出部とを含み、前記保護検出部による比較の結果に基づいて前記保護リレーを制御する保護リレー装置であって、
    前記補正モードでは、
    第1の整定電流値について算出した第1の補正係数と、第2の整定電流値について算出した第2の補正係数と、を補間して、他の整定電流値について補正係数を求める
    ことを特徴とする保護リレー装置。
  4. 前記補正モードでは、
    前記補正係数で補正された整定電流値と前記供給電流とを比較し、前記補正係数で補正された整定電流値が前記供給電流の値以上の値になるまで前記補正係数を増加させて前記補正係数を算出し、
    前記通常モードでは、
    算出された補正係数を用いて前記整定電流値を補正することを特徴とする
    請求項1から3のいずれか1つに記載の保護リレー装置。
  5. 前記表示器は、複数の表示灯を含み、
    前記補正モードにおいて前記補正係数を複数算出する場合、
    前記補正係数の1つの算出が完了すると前記複数の表示灯を1つ点灯し、
    すべての補正係数の算出が完了すると、前記複数の表示灯を点滅させることを特徴とする
    請求項に記載の保護リレー装置。
  6. 前記筐体に貼付した状態で前記孔部を塞ぐラベルをさらに含み、前記通常モードでは前記ラベルが前記筐体に貼付されることを特徴とする
    請求項に記載の保護リレー装置。
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