JP6417618B2 - 畳の框くせ取り装置 - Google Patents

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Description

本発明は畳のくせ取り装置に関するもので、詳しくは、畳の框方向に生ずる偏差を演算し、框の偏差データとして格納する畳の框のくせ取り装置に関する。
従来から畳業界では、框裁断機及び平刺し機を自動制御して、畳のくせを取って畳を製造していた。以下の説明において用いる間中とは、畳の敷居に接する側に発生する測定基準点で、畳の長辺方向の両端とその中間点及び短辺方向の両端の基準点をいう。小間中とは、間中と間中の中間点のことをいう。平刺し機は、畳床の長辺方向を裁断し、間中の3ヶ所あるいは小間中を含めた5ヶ所のクセに追従して裁断することができる。
一方、短辺方向を裁断する框裁断機は、畳床を直線に切断するクセ取り加工を行い、機械の構造上上框と下框の2点を結んだ直線でしか切断できない構造であったため、框における小間中のクセに追従して、框がくの字や逆くの字に凸凹状となった形状の場合には対応ができなかった。
畳を敷く部屋が、図1(a)に示すように框方向の小間中位置Aの歪みが大きい場合、図1(b)に示すように、畳の敷き込み方を90°時計回りに回転することで、水平方向は測定点が間中で5点あるのを4点に、垂直方向の測定点は間中で4点あるのを5点になるように修正し、手計算でくせ寸法を割り出し、図1(a)の畳(2)の測定点5の位置が、図1(b)の測定点1になるように測定点とその寸法データを調整して入力して割付演算を行い、平刺し機で下前丈方向の偏差(くせ)に追従して裁断した畳を敷き込むことで対応していた。特に部屋の形状が4畳半などの正方形の形状であれば、水平方向の測定点の数と垂直方向の測定点の数が同じであるために、特に手計算をすることなく、寸法データを時計方向に90°回転させた状態で入力することで対応できるため、正方形の形状の部屋では簡単に行えた。
しかし、図1に示す6畳の部屋のような場合では図1(b)に示すように畳の形状が均等ではないため、畳を敷く向きを変えられないため、框方向の小間中の偏差を測定し、作業者が裁断することで框方向のくせ取りを行っていた。
次に畳の採寸、割付及び裁断して畳が製造できるまでの工程を説明する。
畳の採寸は、例えば特開平9−304068号(特許文献2)に記載された部屋の寸法測定装置を使って、図2(a)に示す測定点1を最初として、時計回りに、測定点2、測定点3と順番に採寸していく。
上記測定点1〜14における部屋の寸法データは、寸法データH1〜H14として、図7のIT機器にキーボードで入力し、例えば特許第2684139号(特許文献1)に示すように、記憶部に格納され、部屋の寸法測定装置から割付けソフトが導入されたIT機器へデータが取り込まれる。
従来、框の小間中は、採寸しても、くせ取りをする必要性が少ないという判断から、採寸入力画面に、框の小間中の入力欄を作っていなかった。そのため、図7のIT機器からキーボードで入力することができず、IT機器からの割付結果をプリントアウトした図に図5(a)のように、手書きで框の小間中の偏差値は例えば15であることを記入していた。
また、IT機器から畳機械へ送信する割付データには框の小間中のデータは考慮されていないため、このデータを畳製造機器へ送信するシステム構成のものでもなかった。例えば、特願2013−080294の図4の畳番号(2)の割付データであればW3、W4、W5、Wt3、Wt4を機械へ送信していた。
特許第2684139号公報 特開平09−304068号公報
従来、畳床の裁断においては、IT機器から送信された畳のデータをそのまま変更せず、畳床を裁断する場合が多い。しかし、框の小間中が出っ張っている場合、そのまま自動で裁断すると、図2(a)の測定点5と測定点6に沿って裁断することになり、畳床を小さく裁断してしまい、不良品の畳を作ることになる。そうならないために、框裁断機では切断を行わないように機械を停止させ、割付結果をプリントアウトした図5(a)をもとに、作業者が手作業で定規を使って裁断するべき寸法形状に測定を行い、畳床切断用の包丁を使って手作業で裁断を行っていた。
その具体的な手順としては、例えば図2(a)の測定点5から框の小間中の測定点Aまで、定規をあてて、畳包丁等で真っ直ぐに裁断する。次に、測定点Aから測定点6まで、定規をあてて畳包丁等で、真っ直ぐに裁断する。この手加工で裁断すると、手間と時間がかかり、効率は悪く、細心の注意を払って畳を製造しないと、間違った畳を作りかねない。
手加工の裁断が終わると、制御画面で完了スイッチを押し、次の畳番号を呼び出し、畳床を自動的に裁断する。
また、図2(b)に示す小間中がへこんでいる場合も、採寸と割付は、小間中が出っ張っている場合と同じ方法で行う。割付結果をプリントアウトした図5(a)に、手書きで框の小間中の偏差値を記載していた。
次に、へこんでいる寸法の割付結果をプリントアウトした図6(a)を見ながら、框の内側に基準寸法から8厘大きくかつへこんだ形状となっている小間中の測定点Aを定めて、手加工で裁断する。図2(b)の測定点5から框の小間中の測定点Aまで、定規をあてて、畳包丁等で真っ直ぐに裁断する。次に、測定点Aから測定点6まで、定規をあてて畳包丁等で、真っ直ぐに裁断する。
小間中の点を含め框の3点が1直線になっている場合は、現状の装置で対応可能であるため框裁断機で従来通り自動的に裁断を行っていた。
近年、和室に厚さ12mm程の薄畳と言われる畳を敷いて、廊下やフローリングの部屋と和室の段差をなくし、子供からお年寄りまで、快適に暮らしていけるバリアフリーに対応した畳が増えている。その場合、畳を敷き込むのに、畳の厚みがないので、框の断面を斜めにすることで敷き込み易くできない。そのため、より正確に部屋の寸法を計測しておく必要があり、框方向の小間中の測定をすることが必要となってきた。
本発明は、前記した課題を解決するための畳のくせ取り装置であって、
畳を自動的に裁断可能な裁断手段と、
部屋の寸法を測定して寸法データを収集する寸法データ格納メモリと、
部屋の形状に適した畳の敷き込みパターンを格納したメモリと、
記寸法データに適した畳の敷き込みパターンを割付けた割付データを算出可能であり、かつ、割り付けられた畳のうち、敷居に接する畳の基準寸法に基づいて、前記裁断手段が裁断すべき直線に関するデータを算出可能な演算手段と、
前記演算手段によって算出された割付データおよび裁断すべき直線に関するデータを格納可能な記憶手段と、これを表示可能な表示手段と、
を有し、
前記演算手段は、框の小間中の測定点Aが框の上下角部測定点を結ぶ直線から出っ張っているか、へこんでいるか、または直線上にあるかを判断し、
框の上部角部の測定点と小間中の測定点Aを結ぶ直線が下部の角部測定点から外方に延長した直線または下部角部の測定点から内方の直線と交差する点Bを仮想点Bとし、
框の上部測定点から水平方向に右へ延長した線と小間中の測定点Aから垂直方向に上へ延長した線の交わる点を交点Cとし、
框の下部測定点から水平方向に右へ延長した線と小間中の測定点Aから垂直方向に下へ延長した線の交わる点を交点Dとし、
框の下部測定点と仮想点Bの距離をΔWとし、
以下の式
Wt4’= Wt4 + ΔW = b ×(Wt’−Wt3)/a + Wt' (2)
(但し、Wt4’は仮想点Bの水平方向線分、Wt4は下部測定点の水平方向線分、Wt3は上部測定点の水平方向線分、Wt’は測定点Aの水平方向線分、aおよびbはAC、AD間の長さを表す)
において、
測定点Aの水平方向線分Wt’の割付データ、上部測定点の水平方向線分Wt3の割付データ、ACの長さa=ADの長さb、を代入することで、仮想点Bの水平方向線分Wt4’または框の下部測定点と仮想点Bとの距離ΔWを求めて仮想点Bを算出し、
前記記憶手段は、前記裁断手段が裁断すべき直線に関するデータとして、仮想点Bの水平方向線分Wt4’または框の下部測定点と仮想点Bとの距離ΔWを記憶し、
前記裁断手段は、上部測定点と仮想点Bとを結ぶ直線で裁断することを特徴とする。
本発明の畳の框くせ取り装置によると、部屋の寸法を測定して框方向のくせを機械的に読み取り可能なデータとして記憶部に格納する装置とすることにより、部屋の寸法データを得ているので、データ入力の手間がかからず、また、入力ミスも生じないので正確な畳のくせ取りが可能である。
さらに、畳を敷居に対して隙間なく、敷き詰めるためには敷居が必ずしも直線であるとは限らないため、敷居の形状に合わせた畳を製造することが必要であり、この場合、畳を敷居の形状に正確に合致するように製造するためには、従来の敷居に接する側の間中を中心とした測定に加え、框の中心部に測定基準点(小間中)を設けて、測定をすることで、従来手作業で行っていた框方向のくせを確実に解消することができる。
本発明においては、出っ張っている場合はくの字の一方の辺を機械で裁断するため、機械の停止による作業者の負担を軽減し、かつ機械を止めることによる作業効率の低下を防ぎ効率的に作業することができ、本発明は框の小間中を測定する手段を有するため、従来は小間中の凸凹に沿って裁断することはできなかったが、本発明においては仮想点を算出することで、測定点から前記仮想点に沿って自動的に裁断することができる。
(a)框方向小間中に歪みがある図、(b)畳の敷き方を90°回転した図。 (a)框方向小間中が出っ張った部屋の寸法データ図、(b)框方向小間中がへこんだ部屋の寸法データ図。 (a)(b)は図2(a)の割付データ図。 図3の偏差データ図。 (a)従来の割付データ図、(b)本発明の割付データ図。 (a)従来の割付結果図、(b)本発明の割付結果図。 システム構成図。 本発明のフローチャート説明図。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図2(a)に示す畳番号(2)の測定点Aは、框の小間中の位置を表している。
框の小間中は畳床の長さ方向の角部である測定点5と測定点6を結んだ直線と比べて、出っ張っている場合、へこんでいる場合、真っ直ぐな場合がある。主演算装置は、測定点Aが、測定点5と測定点6の中間点の位置にあるとすると、
後記した式(iii)にa=b=1を代入して、出っ張っている場合、へこんでいる場合、真っ直ぐな場合の判別を実施する。
測定点Aの割付データと(測定点5の割付データ+測定点6の割付データ)/2を計算して、
測定点Aの割付データ>(測定点5の割付データ+測定点6の割付データ)/2の場合は出っ張っていると、また、
測定点Aの割付データ<(測定点5の割付データ+測定点6の割付データ)/2の場合は凹んでいると判断し、
測定点Aの割付データ=(測定点5の割付データ+測定点6の割付データ)/2の場合は真っ直ぐと判断する。
式(iii)は、後記記載の割付データの値を求めることにも使用するが、出っ張っている場合、へこんでいる場合、真っ直ぐな場合の判別にも使用している。
そのため、判別の際に後記の式(iii)で演算を行い、演算値を仮保持しておき、出っ張っている場合、へこんでいる場合に仮保持したデータを割付データとして扱うように制御してもよい。
まず、小間中が出っ張っている場合を説明する。
採寸は、従来技術と同じように、特開平9−304068号に記載する寸法測定装置を用いて、測定点1から時計回りに、測定点2、測定点3と順番に測定していく。
図2(b)に各測定点の寸法データを示す。
測定した部屋の寸法データH1〜H14は、図7に示すIT機器のキーボードで入力するか、部屋の寸法測定装置からIT機器へデータを取り込んで使用する。本発明では、IT機器で框の小間中の寸法データK1を入力することで、框に発生しているくせによる偏差データの入力漏れを防ぐことができる。
本発明によると、従来技術の寸法測定装置で各測定点の角度と長さを測定して間中と間中の間に存在している寸法データを小間中のデータとして認識し、図2(a)の測定点Aの位置を特定する。畳(2)以外の畳においても小間中のデータが存在していれば、例えば畳(6)、畳(5)などでも小間中データとして取り込まれる。
従来の寸法測定装置を使用しない場合においては、例えば小間中を入力したい畳の番号を入力し、小間中データを手入力することによって制御装置へ小間中データを入力する。
次に、測定点1〜14の部屋の寸法データH1〜H14は、従来技術と同じように、均等割計算式を用いて割付データを求める。
小間中の測定点Aの部屋の寸法データK1は、下記に記載する測定点6の部屋の寸法データH6の差を比較して求められ、割付データWt’を求める。
割付したデータは、記憶部に記憶される。
このようにして、畳の機械へ送信する割付データに小間中の出っ張りやへこみを含んだデータを送ることができる。
定点5と測定点Aを結んだ直線の延長線と測定点6から水平方向に右へ延長した線が交わる点を仮想点Bとする。
測定点6の割付データではなく、仮想点Bの割付データを機械へ送信することで、出っ張った部分も含めた割付データになる。
図2(a)に示す測定点Aは測定点5と測定点6の間にある任意の点とする。
測定点5から水平方向に右へ延長した線と測定点Aから垂直方向に上へ延長した線の交わる点を交点Cとする。
測定点6から水平方向に右へ延長した線と測定点Aから垂直方向に下へ延長した線の交わる点を交点Dとする。
測定点5と測定点6の垂直方向の線分ACと線分ADをa:bに分ける位置に測定点Aがあるとする。
測定点5と交点Cと測定点Aを結ぶ三角形と仮想点Bと交点Dと測定点Aを結ぶ三角形は、二組の角度が等しいので、相似の関係にある。
線分AC:線分AD=線分測定点5C:線分BD
の関係が成り立つ。
図2(b)に示す測定点6と仮想点Bの距離をΔWとする。
a:b = (Wt’−Wt3):(Wt4+ΔW−Wt’)・・・(i)
仮想点までの割付データをWt4’= Wt4 + ΔWとし、
式(i)をWt4’で表すと、
(Wt4 + ΔW − Wt’)× a =(Wt’−Wt3)× b
Wt4’= Wt4 + ΔW = b ×(Wt’−Wt3)/a + Wt'・・・(ii)
となる。
測定点Aの割付データWt’を左辺にもっていき、式(ii)は
Wt’={a /( b+a )}(Wt4’+b/a × Wt3)・・・(iii)
と表される。
任意の測定点Aの割付データを測定点5と測定点6の中間点の値の割付データとしてもよいし、任意の測定点Aから中間点の値を求めてもよい。
測定点Aが測定点5と測定点6の中間にない場合は、測定点5と測定点6の間の中間点の値として小間中データとして取扱をしても構わない。また、測定点5と測定点6の間に複数の任意の点が存在する場合は、式(ii)を複数回計算して求めればよい。
或いは、測定点Aの位置が測定点5と測定点6の中間から離れている場合は、測定点Aが近くなっている側の測定点から測定点Aを通る直線を仮想線として、測定点6と仮想点Bを通る直線と平行で測定点Aを通る直線と上記仮想線が交わる点を小間中位置と演算して求めることもできる。
次に前記式(ii)でa=b=1とし、図3(b)に示す割付データWt’=1762.0mm、Wt3=1759.0mmで計算すると、
仮想点Bの割付データは、
Wt4’=Wt4+ΔW=2Wt’−Wt3
=1762.0×2−1759.0
=1765.0 (mm)
ΔW =Wt4’− Wt4
= 1765.0−1760.5
= 4.5 (mm)
図4の偏差データで計算すると
Wt4’の偏差=15×2−5
=25 (厘)
ΔWの偏差 =25−10
=15 (厘)
すなわち、図2(a)の仮想点Bの位置は測定点6よりも1分5厘大きい位置であることが算出された。
框の小間中の偏差値の割付結果は、図5(b)に示すように、IT機器のプリンタからプリントアウトされる。
図3(b)の畳番号(2)の割付データW3、W4、W5、Wt3と框の小間中の出っ張りを含んだデータWt4’を演算装置へ送信する。
機械に表示される図は図5(b)に示すように、下前を下側にして表示しているため、図2(b)の畳(2)が180度回転した状態で表示されている。そのため凸上の部分は畳の左側に位置されて表示されている。もちろん上前を下側にした表示としてもかまわない。
IT機器からデータを受信した畳機械は、制御画面でWt4’が仮想点として割付したデータであることが分かるように図5(b)に示すように表示する。
図5(b)において、凸部15(図においてはV字を180°回転させた記号として表記としている)は 畳が凸上になって畳の標準寸法に対して15大きいことを示している。小間中位置から上前側に畳内部に斜線を引いているのは、作業者が切断するべき畳床であることを表示している。この斜線部分を作業者に制御画面を見せることで、框の小間中の出っ張りを手加工で裁断する必要があることを分からせる。図に示した表示に限定せず、図以外の記号や文字で凸や凹となった形状と判別できる表記や表示としてもかまわない。
従来は小間中を測定する手段を有していないため、小間中の凸凹に沿って裁断することはできなかったが、本発明においては仮想点Bを算出することで、測定点5から仮想点Bに沿って自動的に裁断することができる。
以下裁断機が自動的に裁断する動作について説明する。
框裁断機は、平行な1対のレールと、1対の裁断台とを備え、これら2つの裁断台の両端部は、それぞれモータで駆動される送り螺子により互いに独立して1対の平行なレールに沿って摺動され、2つの裁断台を所望の位置および方向に設定することができる構造であることが従来から知られている。(例えば特許文献1参照)
図5(b)の 測定点5の寸法データ5と測定点6の寸法データ10のままで裁断すると、製作したい畳の寸法よりも小さな畳寸法で裁断してしまうことになるため、測定点6の寸法データ10を上記した算出方法で求めた仮想点Bの偏差データ25に框裁断機内の制御装置で置きかえて制御を行い、例えば前記従来例に記載した特許2684139号公報の図4のXaの寸法データが5とXbの寸法データ25となる裁断位置に上記2つの裁断台の片方を位置決めして固定することができる。そして特許2684139号公報段落
に記載しているように、畳床裁断カッターを駆動することにより、測定点5と測定点6を結んだ直線ではなく、測定点5と仮想点Bを結んだ直線で裁断することで、測定点5から測定点Aの畳形状の裁断を框裁断機で行うことができる。
もちろん裁断は測定点Aと測定点6を通る直線で裁断することもできる。
尚、ここでは、仮想点を求めて、裁断する方法で説明しているが、IT機器からは、今まで通り測定点6の割付データを送信して、そのデータを機械で受信し、制御画面で直接、図5(a)の割付結果をプリントアウトした図を見ながら、削り代が確保できるように、機械の制御画面で手修正して寸法を打ち変えて畳を裁断することも可能である。
框裁断機は、上記した畳の框2個所を同時に裁断するように裁断台を2台有するものもあるが、特許第3646924号公報のように裁断台1台で、片方を裁断して畳を180度回転してもう片方を裁断する装置もあり、どちらの框裁断機にも本発明は適用可能である。
次に、測定点5と測定点6の中間点とする測定点Aから測定点6へ定規を当てて、畳包丁等で切断する。あるいは、機械の手動操作で測定点Aから測定点6までを裁断する。このように機械で自動化できる所は自動化して裁断することで、従来に比べミスなく効率的に出っ張った畳を製造することができる。
あるいは仮想点Bを算出したように、測定点6から測定点Aへの直線を延長した位置にある仮想点Eを算出して、框裁断機を仮想点Eと仮想点6の裁断に位置合わせし、框裁断機で裁断するような工程とすることも可能である。
小間中がへこんでいる場合も採寸と割付は、小間中が出っ張っている場合と同じ方法で行う。割付結果の図6(b)に框の小間中の偏差値を印字する。
IT機器からデータを受信した畳機械は、制御画面で框の小間中がある割付したデータであることが分かるように表示する。
作業者は制御画面を見て、框の小間中のへこみを手加工で裁断する必要があることを理解する。
裁断は図2(b)の測定点5と測定点6に沿って裁断しても、畳床の形状がへこんでいるので、その状態で機械で自動的に裁断できる。
その後、へこんでいる寸法を割付結果の図6(b)を見ながら、測定点5と測定点6の直線上より、どのぐらいへこんでいる所に測定点Aがあるか計算する。測定点5と測定点6の和を2で割った値から、測定点Aまでの差を求め、測定点Aに定規を当てて印をつける。
そして、へこんでいる測定点Aと測定点5に定規をあてて、畳包丁等で真っ直ぐに裁断する。次に、測定点Aから測定点6まで定規をあてて畳包丁等で真っ直ぐに裁断する。
このように、図6(b)の割付結果をプリントアウトしたい図や畳機械の制御画面を見ることで、従来に比べミスなく効率的にへこんだ畳を製造することができる。
次に、このように構成された畳のくせ取り装置によって、畳のくせ取りを行なう手順を図8に示すフロー・チャートに基づいて説明する。
(ステップ1)キーボードを操作して、「現場名」を入力し、(ステップ2)キーボードを操作して、部屋の寸法測定装置より各部屋の寸法データを演算装置に読み込む。
(ステップ3)読み込まれた部屋の寸法データについて、敷き込みパターンを参照し、ほぼ均等な大きさに比例配分する均等割付、あるいは、柱を基準とする柱基準割付などによって複数枚の畳を割り付ける。そして、敷居に接する畳については、下前及び前記方法により求められた框の小間中の偏差データを含めた偏差データを計算し、(ステップ4)畳番号とともに基準寸法の畳床に対する偏差を各畳床ごとに畳番号を付して記憶部に格納する。
(ステップ5)記憶部に格納された偏差データをプリンタの出力により確認する。そして、必要に応じてキーボードを操作し各データを修正することができる。
(ステップ6)框裁断用端末装置および平刺し機用端末装置にデータを送信し、框裁断機および平刺し機を制御して、畳床の裁断および平刺しを自動的に行なわせる。
上記の実施形態においては、特開平9−304068号に記載する寸法測定装置を用いて、部屋の寸法を測定することを前提に説明を行ったが、従来から実施されている寸取尺を使用して部屋の寸法を測定することで得られた測定点における寸法データを手入力で主演算装置へ入力する方法においても使用できることはいうまでもない。間中の測定点間に小間中の測定点がある場合には、その小間中のデータが入力できるようになっていれば良い。そのため、測定点1から順に入力をしながら、小間中の測定点がある場合には、例えば、小間中キーなどを設けて、その小間中キーを押せば、表示装置において小間中の測定点における寸法データが入力できる欄が表示されるようにしておくと良い。始めから全部の框の小間中データの欄を設けると、必要無い場合にはスキップさせる必要があるので、特定の操作をした場合に小間中の測定点のデータが入力できるようにしておくことが入力の手間を考慮した上でも望ましい実施態様となる。

Claims (1)

  1. 畳のくせ取り装置であって、
    畳を自動的に裁断可能な裁断手段と、
    部屋の寸法を測定して寸法データを収集する寸法データ格納メモリと、
    部屋の形状に適した畳の敷き込みパターンを格納したメモリと、
    記寸法データに適した畳の敷き込みパターンを割付けた割付データを算出可能であり、かつ、割り付けられた畳のうち、敷居に接する畳の基準寸法に基づいて、前記裁断手段が裁断すべき直線に関するデータを算出可能な演算手段と、
    前記演算手段によって算出された割付データおよび裁断すべき直線に関するデータを格納可能な記憶手段と、これを表示可能な表示手段と、
    を有し、
    前記演算手段は、框の小間中の測定点Aが框の上下角部測定点を結ぶ直線から出っ張っているか、へこんでいるか、または直線上にあるかを判断し、
    框の上部角部の測定点と小間中の測定点Aを結ぶ直線が下部の角部測定点から外方に延長した直線または下部角部の測定点から内方の直線と交差する点Bを仮想点Bとし、
    框の上部測定点から水平方向に右へ延長した線と小間中の測定点Aから垂直方向に上へ延長した線の交わる点を交点Cとし、
    框の下部測定点から水平方向に右へ延長した線と小間中の測定点Aから垂直方向に下へ延長した線の交わる点を交点Dとし、
    框の下部測定点と仮想点Bの距離をΔWとし、
    以下の式
    Wt4’= Wt4 + ΔW = b ×(Wt’−Wt3)/a + Wt' (2)
    (但し、Wt4’は仮想点Bの水平方向線分、Wt4は下部測定点の水平方向線分、Wt3は上部測定点の水平方向線分、Wt’は測定点Aの水平方向線分、aおよびbはAC、AD間の長さを表す)
    において、
    測定点Aの水平方向線分Wt’の割付データ、上部測定点の水平方向線分Wt3の割付データ、ACの長さa=ADの長さb、を代入することで、仮想点Bの水平方向線分Wt4’または框の下部測定点と仮想点Bとの距離ΔWを求めて仮想点Bを算出し、
    前記記憶手段は、前記裁断手段が裁断すべき直線に関するデータとして、仮想点Bの水平方向線分Wt4’または框の下部測定点と仮想点Bとの距離ΔWを記憶し、
    前記裁断手段は、上部測定点と仮想点Bとを結ぶ直線で裁断することを特徴とする畳の框くせ取り装置。
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