(実施の形態1)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるサーバ装置を含む現金出納システムの好適な実施の形態1を詳細に説明する。
(現金出納システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態1のサーバ装置110を含む現金出納システム100のシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態1のサーバ装置110を含む現金出納システム100のシステム構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100は、サーバ装置110と、第1および第2の現金取引装置を実現するATM(Automatic Teller Machine)120と、を備えて構成されている。ATM120は、銀行などの金融機関が発行したカードの挿入を受け付けるカード挿入口121を備えており、カードが挿入された状態において所定の入力操作を受け付けた場合に、預貯金口座からの現金の引き出し、振り込み、振替などの金融機関の現金出金サービスを提供する。なお、ATM120は、預貯金口座への現金の預け入れ、預貯金残高や取引明細の照会なども含めた現金出納サービスを提供してもよい。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100において、現金取引装置は、預貯金口座からの現金の引き出し、振り込み、振替などの金融機関の現金出金サービスを提供する、いわゆる、現金自動預け払い機と称されるATM120に加えて、現金の引き出しのみをおこなう現金自動支払い機あるいはCD(Cash Dispenser)を含んでいてもよい。すなわち、この発明にかかる現金取引装置は、金融機関が提供する各種サービスのうち、少なくとも現金の出金サービスを提供する装置であればよい。
カードは、たとえば、銀行などの金融機関が預貯金口座の開設者(利用者)に発行するキャッシュカードによって実現することができる。キャッシュカードなどのカードは、たとえば、幅85.60mm、高さ53.98mm、厚さ0.76mmサイズ(いわゆるISO(ISO/IEC 7810)やJIS(JIS−X6301)によって規定されている一般的なカードサイズ)のプラスチック製の板形状をなしている。
カードは、たとえば、預貯金口座の口座番号や当該口座番号によって識別される利用者の氏名の文字が記録されている。口座番号は、金融機関において開設した預貯金口座を識別可能な情報であって、預貯金口座ごとに固有の情報によって実現することができる。口座番号や利用者の氏名は、エンボス加工による刻印や印字によって設けられている。
カードは、たとえば、プラスチック製の板形状をなす基体にICチップを搭載したICチップ内蔵カードによって実現することができる。あるいは、カードは、基体に磁気製の帯を設けた磁気ストライプカードによって実現されるものであってもよい。口座番号は、利用者(預貯金者)の預貯金口座を識別するために各預貯金口座に対して割り当てられる固有の番号であって、各預貯金口座固有の口座番号(3桁の数字)や銀行を識別するために銀行ごとの銀行番号(3桁の数字)などを含んでいる。
サーバ装置110とATM120とは、それぞれ、都市銀行などの金融機関どうしの提携ネットワークなどのネットワーク101に接続されている。金融機関どうしの提携ネットワークは、各金融機関のATM(CDやATM)120どうしを相互に接続することによって構成されるネットワーク101であって、たとえば、BANCS(BANks Cash Service)、MICS(Multi Integrated Cash Service)、ACS(All Japan Card Service)、LONGSなどが存在する。現金出納システム100において、各ATM120は、それぞれ、サーバ装置110との間で通信可能とされている。
現金出納システム100は、利用者の端末装置130を含んで構成されるものであってもよい。利用者の端末装置130は、インターネットなどのネットワーク101を介してサーバ装置110に接続されており、金融機関がインターネット上に開設した所定のWEBサイトにアクセスすることができる。サーバ装置110や利用者の端末装置130は、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる。
利用者の端末装置130は、たとえば、後述する出金の許可または拒否を示す出金許可情報などをサーバ装置110に送信するために端末装置130から操作する場合やサーバ装置110から送信される第1の利用者からの要求情報を第2の利用者に通知するために用いることができる。また、利用者の端末装置130は、たとえば、利用者の携帯電話やスマートフォンなどの携帯型通信端末装置であってもよい。
(コンピュータ装置のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するサーバ装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2−1は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するサーバ装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示す説明図である。
図2−1において、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するサーバ装置110を実現するコンピュータ装置は、CPU211と、ROM212と、RAM213と、HDD(ハードディスクドライブ)214と、HD(ハードディスク)215と、ネットワークI/F(インターフェイス)216と、を備えている。また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するサーバ装置110を実現するコンピュータ装置が備える各部は、バス210によってそれぞれ接続されている。
CPU211は、コンピュータ装置全体の制御をつかさどる。ROM212は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM213は、CPU211のワークエリアとして使用される。HDD214は、CPU211の制御にしたがってHD215に対するデータのリード/ライトを制御する。HD215は、HDD214の制御で書き込まれたデータを記憶する。
ネットワークI/F216は、ネットワーク101を介してATM120に接続されている。また、ネットワークI/F216は、ネットワーク101を介して利用者の端末装置130に接続されている。ネットワークI/F216は、ネットワーク101と内部とのインターフェイスをつかさどり、コンピュータ装置におけるデータの入出力を制御する。
(ATM120のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するATM120を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2−2は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するATM120を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示す説明図である。
図2−2において、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するATM120を実現するコンピュータ装置は、CPU221と、ROM222と、RAM223と、ディスプレイ224と、タッチパネル225と、ネットワークI/F226と、プリンタ227と、カードリーダライタ228と、を備えている。また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成するATM120を実現するコンピュータ装置が備える各部は、バス220によってそれぞれ接続されている。また、ATM120は、各種のデータを記憶するHDや当該HDに対するデータのリード/ライトを制御するHDDなどを備えていてもよい。
CPU221は、ATM120全体の制御をつかさどり、RAM223をワークエリアとしながらROM222に記憶された各種プログラムを実行する。ディスプレイ224は、たとえば、表示画面(図4−1〜図4−3を参照)を表示する。ディスプレイ224は、具体的には、たとえばTFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなど、公知の各種のディスプレイによって実現することができる。
タッチパネル225は、ディスプレイ224に積層されており、操作された位置に応じた座標信号を出力する。CPU221は、たとえば、ディスプレイ224における表示内容とタッチパネル225において操作された座標位置とに基づいて、表示内容を切り替える。ATM120は、タッチパネル225に加えて、数値を入力するテンキーを備えていてもよい。また、タッチパネル225に代えてあるいは加えて、キーボードを備えていてもよい。
ネットワークI/F226は、ネットワーク101を介して、サーバ装置110を実現するコンピュータ装置との間での通信をおこなう。ネットワークI/F226は、サーバ装置110を実現するコンピュータ装置との間で通信をおこなうことによって、たとえば、利用者に関する情報および金額に関する情報を含む要求情報などの各種の情報をサーバ装置110に送信する。
プリンタ227は、タッチパネル225に対する入力操作に応じてATM120がおこなった各種の現金出金サービスの結果を記録媒体に印刷出力する。具体的には、プリンタ227は、たとえば、タッチパネル225に対して預貯金口座から現金を引き出す入力操作がおこなわれた場合に、預貯金残高や取引明細などを印刷し、印刷された記録媒体を所定の排出口から排出する。記録媒体は、所定幅の長尺状のロール紙を用いることができる。このようなロール紙を用いる場合、プリンタ227はロール紙を所定の位置で切断するためのカッタ機構を備えている。プリンタ227は、たとえばレーザプリンタ、インクジェットプリンタ、インクリボンプリンタなど、公知の各種の印刷方法によって印刷をおこなうプリンタによって実現することができる。
カードリーダライタ228は、カードが備える記憶媒体に記憶されたカード情報を読み取り、読み取った情報を含む信号をCPU221に出力する。カード情報は、たとえば、カードの識別情報、当該カードの所有者(利用者)の口座番号、暗証番号、預貯金口座を開設した支店名などの情報を含んでいる。
たとえば、この発明にかかる実施の形態1のカードを、プラスチック製の板形状をなす基体にICチップを搭載したICチップ内蔵カードによって実現する場合、カードリーダライタ228は、カードが記憶媒体として備えるICチップに接続される接続端子を備え、当該接続端子を介してICチップに記憶されたカード情報を読み取る。カードリーダライタ228が非接触式ICカードタイプのカードを読み取り対象とする場合は、さらに、カードと通信をおこなう通信部を備えていてもよい。
あるいは、たとえば、この発明にかかる実施の形態1のカードを、基体に磁気製の帯を設けた磁気ストライプカードによって実現する場合、カードリーダライタ228は、たとえば、カードが記憶媒体として備える磁気帯に記憶されたカード情報を読み取る磁気ヘッドを備え、当該磁気ヘッドの読取位置を磁気タイプのカードが通過する際に、カードの磁気帯に記憶されたカード情報を読み取る。ATM120は、カードリーダライタ228に代えて、カード情報の読み取りのみをおこなうカードリーダを備えていてもよい。
(利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成する利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2−3は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成する利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示す説明図である。
図2−3において、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成する利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置は、CPU231と、ROM232と、RAM233と、HDD234と、HD235と、ディスプレイ236と、操作部237と、ネットワークI/F238と、を備えている。また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を構成する利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置が備える各部は、バス230によってそれぞれ接続されている。
CPU231は、利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置全体の制御をつかさどる。ROM232は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM233は、CPU231のワークエリアとして使用される。HDD234は、CPU231の制御にしたがってHD235に対するデータのリード/ライトを制御する。HD235は、HDD234の制御で書き込まれたデータを記憶する。
ディスプレイ236は、たとえば、液晶パネルを備えた表示装置によって実現することができる。ディスプレイ236を実現する液晶パネルは、任意の文字列、数字、記号などを表示することができる。ディスプレイ236は、たとえば、利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置に対して、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を運用する金融機関がインターネット上に開設した所定のWEBサイトにアクセスする入力操作がおこなわれた場合に、該当するWEBページなどを表示する。
操作部237は、たとえば、タッチパネル、キーボード、テンキーなどによって実現することができ、利用者による各種の入力操作を受け付ける。具体的には、たとえば、ディスプレイ236に、所定のWEBサイトの「初期画面」を表示している状態で、「要求を確認する」キーが選択され、他の利用者から出金の要求が来ている場合に、出金の要求を通知する画面(図5−2を参照)を表示する。また、操作部237は、たとえば、マウスによって実現してもよい。タッチパネル、キーボード、テンキー、マウスなどによって実現される操作部237は、当該操作部237に対する入力操作に応じた信号を出力する。
ネットワークI/F238は、インターネットなどのネットワーク101に接続され、当該ネットワーク101を介して、サーバ装置110などの外部装置に接続される。そして、ネットワークI/F238は、ネットワーク101と利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置の内部とのインターフェイスをつかさどり、利用者の端末装置130を実現するコンピュータ装置と外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
(口座情報データベースの一例)
つぎに、口座情報データベースの一例について説明する。図3―1は、口座情報データベースの一例(その1)を示す説明図である。図3―1において、口座情報データベース300は、サーバ装置110を実現するコンピュータ装置が備えるHD215などの記憶媒体に設けられている。口座情報データベース300は、利用者の識別情報としての口座番号ごとに、当該口座の利用者の認証に用いる複数のカード情報を含む利用者情報を関連付けて記憶する。利用者の識別情報は、口座番号の情報だけでなく、口座番号を特定できる情報であればよい。利用者情報は、当該口座番号によって識別される複数の利用者の氏名や連絡先を含む。複数の利用者は、たとえば、第1のカードを所有する第1の利用者および第1のカードとは異なる第2のカードを所有する第2の利用者であり、第1の利用者および第2の利用者以外の他の利用者がいてもよい。連絡先は、たとえば、口座番号によって識別される預貯金口座を開設した利用者の住所、電話番号、電子メールアドレス、利用者の端末装置130に固有の電話番号や製造番号などを示す情報を含んでいてもよい。カードに関する情報は、当該カードに関する情報によって特定されるカードを所有する利用者に関する情報であって、たとえば、カード番号などがある。
また、口座情報データベース300は、たとえば、口座番号ごとに、要求情報を関連付けて記憶する。要求情報は、利用者が他の利用者と共有する口座の口座番号から出金の要求をおこなう際に生成される。すなわち、要求情報は、出金の要求を示す。また、要求情報は、出金の要求者に関する情報、金額に関する情報および出金の許可者(要求相手)に関する情報を含む。たとえば、第1の利用者が第2の利用者に対し、出金の要求をおこなう場合、出金の要求者に関する情報は、第1の利用者に関する情報であり、出金の許可者に関する情報は、第2の利用者に関する情報である。第1の利用者に関する情報は、たとえば、第1の利用者のカード情報や第1の利用者を特定できる情報である。第2の利用者に関する情報は、たとえば、第2の利用者のカード情報や第2の利用者を特定できる情報である。要求情報は、出金の要求をおこなった日時、出金の処理がすでにおこなわれているか否か、出金の許可者による許可待ちであるか否かなどの情報を含んでもよい。出金の要求に対して出金の処理がなされた場合には、その日時の情報を含んでもよい。
また、口座情報データベース300は、応答結果に関する情報を要求情報に関連付けて記憶する。応答結果に関する情報は、要求情報に対して、利用者の操作により応答することで生成される。また、応答結果に関する情報は、出金の要求者(応答相手)に関する情報、金額に関する情報および出金の許可者(応答者)に関する情報を含む。また、応答結果に関する情報は、出金の許可または拒否を示す出金許可情報を含む。出金許可情報は、出金の要求者(応答相手)に関する情報、金額に関する情報および出金の許可者(応答者)に関する情報を含んでもよい。
また、口座情報データベース300は、金額変更に関する情報を応答結果に関する情報に関連付けて記憶してもよい。金額変更に関する情報とは、要求情報に含まれる金額に関する情報に対する出金を許可する金額を変更する情報である。たとえば、要求情報に含まれる金額に関する情報が2万円であったとき、出金の許可者による所定の操作によって、金額変更に関する情報に含まれる金額は、要求情報に含まれる金額とは異なる金額(たとえば、1万円)となる場合、要求情報に含まれる金額に関する情報(たとえば、2万円)の出金が許可されず、金額変更に関する情報(たとえば、1万円)が許可されたことになる。また、金額変更に関する情報は、応答結果に関する情報に含まれてもよい。具体的には、応答結果に関する情報に含まれる金額に関する情報が要求情報に含まれる金額に関する情報と異なる場合、応答結果に関する情報に含まれる金額に関する情報を、金額変更に関する情報としてもよい。
また、口座情報データベース300は、応答結果の有効期間に関する情報を応答結果に関する情報に関連付けて記憶してもよい。応答結果の有効期間に関する情報は、応答結果の有効期間を示す。たとえば、応答結果に関する情報が出金を許可することを示す出金許可情報であっても、応答結果に関する情報に含まれる有効期間内に、出金の要求者からの所定の手続がなされないと、出金を許可することを示す出金許可情報が無効となり、出金が認められなくなる。また、応答結果の有効期間に関する情報は、たとえば、「いつからいつまで」のように有効期間の始点と終点とを指定することによって定めることができる。また、応答結果の有効期間に関する情報は、たとえば、「(現在から)いつまで」のように、有効期間の始点を現在とし、終点のみを定めることによって定めてもよい。また、有効期間は、たとえば、「本日中」や「今日の午前中まで」などのように定めてもよい。また、応答結果の有効期間に関する情報は、システム所定の有効期間としてもよく、出金の許可者から設定されるものであってもよい。また、口座情報データベース300は、口座番号ごとに、利用者情報、要求情報、応答結果に関する情報、金額変更に関する情報、応答結果の有効期間に関する情報などを関連付けてもよい。
図3―1において、口座情報データベース300は、たとえば、2014年1月1日10時に生成された要求情報は、出金の要求者は第1の利用者、金額に関する情報は2万円、および出金の許可者は第2の利用者であることを示している。当該要求情報に対する応答結果に関する情報は、2014年1月1日15時に生成され、出金の要求者は第1の利用者、金額変更に関する情報はなし、出金の許可者は第2の利用者、出金は許可されたことを示しており、当該要求情報に対する出金の処理がすでにおこなわれていることを示している。また、図3―1において、口座情報データベース300は、2014年2月1日10時に生成された要求情報は、第2の利用者からの許可待ちであることを示している。
(口座情報データベースの別の一例)
つぎに、口座情報データベースの別の一例について説明する。図3―2は、口座情報データベースの一例(その2)を示す説明図である。図3―2において、別の一例の口座情報データベース300は、サーバ装置110を実現するコンピュータ装置が備えるHD215などの記憶媒体に設けられている。別の一例の口座情報データベース300は、利用者の識別情報としての口座番号ごとに、当該口座の利用者の認証に用いる複数のカード情報を含む利用者情報を関連付けて記憶する。利用者の識別情報は、口座番号の情報だけでなく、口座番号を特定できる情報であればよい。利用者情報は、当該口座番号によって識別される複数の利用者の氏名や連絡先を含む。複数の利用者は、たとえば、第1の利用者および第2の利用者である。連絡先は、たとえば、口座番号によって識別される預貯金口座を開設した利用者の住所、電話番号、電子メールアドレス、利用者の端末装置130に固有の電話番号や製造番号などを示す情報を含んでいてもよい。
別の一例の口座情報データベース300は、たとえば、口座番号ごとに、出金許可情報を関連付けて記憶する。出金許可情報は、出金の許可者である利用者が、あらかじめ出金の許可をおこなう際に生成される。出金許可情報は、たとえば、出金の許可者である第2の利用者が、第1の利用者から出金の要求がおこなわれる前に、第1の利用者の出金を許可することを示す。また、出金許可情報は、出金の被許可者に関する情報、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報を含む。図3−2において、出金許可情報は、2014年2月2日11時に生成され、出金の被許可者は第1の利用者であり、金額に関する情報は1万円であり、出金の許可者は第2の利用者であり、当該出金許可情報に対応する出金の処理はなされていないことを示す。
また、別の一例の口座情報データベース300は、口座情報データベース300と同様に、口座番号ごとに要求情報を関連付けて記憶してもよい。また、別の一例の口座情報データベース300は、出金許可情報に出金許可の有効期間に関する情報を含んでもよい。出金許可の有効期間に関する情報は、口座情報データベース300の応答結果の有効期間に関する情報と同様に機能する。また、別の一例の口座情報データベース300は、口座番号ごとに、利用者情報、出金許可情報、要求情報、出金許可の有効期間に関する情報などを関連付けてもよい。
(ATM120の表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100におけるATM120が表示する表示画面例について説明する。図4−1、図4−2および図4−3は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100におけるATM120が表示する表示画面例を示す説明図である。
図4−1において、表示画面401は、ATM120が備えるディスプレイ224に表示される現金出金サービスの選択画面を示している。表示画面401は、「お引き出し」キー、「お振り込み」キーなどの金融機関の現金出金サービスを指定する各キーを表示するとともに、「出金を要求する」キー、「事前に出金を許可する」キー、「要求した応答結果を確認する」キー、「要求を確認する」キーを表示する。
図4−2において、表示画面402は、表示画面401において「出金を要求する」キーが操作された場合に、ATM120が備えるディスプレイ224に表示される。表示画面402は、出金の要求者に関する情報、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報を入力する入力欄を表示する。これらの入力欄を入力し、「登録」キーを押すことで、ATM120から要求情報がサーバ装置110に送信される。
図4−3において、表示画面403は、表示画面401において、「要求を確認する」キーが選択され、他の利用者から出金の要求が来ている場合に、ATM120が備えるディスプレイ224に表示される。表示画面403は、たとえば、出金の要求者に関する情報および金額に関する情報を表示するとともに、「出金を許可する」キー、「出金を拒否する」キー、「金額を変更して許可する」キーなどを表示することで、出金の許可または拒否の入力を促す。
(利用者の端末装置130の表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100における利用者の端末装置130が表示する表示画面例について説明する。図5−1および図5−2は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100における利用者の端末装置130が表示する表示画面例を示す説明図である。
図5−1において、表示画面501は、たとえば、利用者が、利用者の端末装置130に対して、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100を運用する金融機関がインターネット上に開設した所定のWEBサイトにアクセスする入力操作をおこなった場合に、当該利用者の端末装置130が備えるディスプレイ236に表示される。表示画面501は、「振り込み・振替」、「口座情報照会」、「セキュリティ設定」、「外貨預金」などインターネットを介して提供される金融機関のサービスに加えて、「出金を要求する」、「事前に出金を許可する」、「要求した応答結果を確認する」、「要求を確認する」を表示する。表示画面501において、「出金を要求する」キーが操作された場合、表示画面402と同様の画面がディスプレイ236に表示される。また、表示画面501において、「要求した応答結果を確認する」キーが操作され、他の利用者から出金の要求が来ている場合に、表示画面403と同様の画面がディスプレイ236に表示される。
図5−2において、表示画面502は、サーバ装置110から送信される要求情報を受信した場合に、利用者の端末装置130が備えるディスプレイ236に表示される。表示画面502は、たとえば、出金の要求者に関する情報および金額に関する情報を表示することで、他の利用者からの出金の要求が来ていることを利用者に通知する。また、表示画面502は、出金の許可者に関する情報を表示してもよい。また、表示画面502は、たとえば、「出金の要求に応答してください」などといったメッセージを表示することで、利用者にATM120または端末装置130からの出金の要求に対する応答を促す。
(現金出納システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100の機能的構成について説明する。図6は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100の機能的構成を示すブロック図である。以下において説明の便宜上、第1の利用者に関する情報(または第1のカード情報)を取得しているATM120を、第1のATM120とし、第2の利用者に関する情報(または第2のカード情報)を取得しているATM120を、第2のATM120として説明する。出金の要求者を第1の利用者とし、出金の許可者を第2の利用者として説明する。第1のATM120および第2のATM120は、同一店舗に設置されていてもよく、それぞれ異なる店舗に設置されていてもよい。
図6において、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100におけるATM120の各機能は、識別情報取得部601と、要求情報受付部602と、端末側要求情報送信部603と、確認情報受付部604と、端末側確認情報送信部605と、端末側要求情報受信部606と、応答情報受付部607と、端末側応答情報送信部608と、端末側応答情報受信部609と、指示情報受信部610と、指示実行部611と、によって実現することができる。
ATM120の各機能を実現する識別情報取得部601、要求情報受付部602、端末側要求情報送信部603、確認情報受付部604、端末側確認情報送信部605、端末側要求情報受信部606、応答情報受付部607、端末側応答情報送信部608、端末側応答情報受信部609、指示情報受信部610、指示実行部611は、ATM120が備える各部によって実現することができる。
識別情報取得部601は、カードが備える記憶媒体に記憶されているカード情報を読み取ることによって当該カード情報を利用者の識別情報として取得する。具体的には、識別情報取得部601は、たとえば、ATM120のカード挿入口121からカードが挿入された場合など、カードがATM120の読み取り位置に位置付けられた場合に、識別情報として当該カード情報(または利用者に関する情報)を取得する。当該カード情報は、たとえば、利用者の口座番号に関する情報もしくは利用者の口座番号を特定できる情報である。また、識別情報取得部601は、認証に関する情報を取得してもよい。
要求情報受付部602は、口座番号から現金を引き出す出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含む要求情報の入力を受け付ける。具体的には、要求情報受付部602は、たとえば、表示画面401において、「出金を要求する」キーが操作され、表示画面402において、出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報および出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)の入力を受け付ける。また、要求情報受付部602は、識別情報取得部601が第1の利用者に関する情報を取得している場合には、出金の要求者に関する情報の入力を受け付けなくてもよい。
端末側要求情報送信部603は、要求情報受付部602が受け付けた出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含む要求情報をサーバ装置110に送信する。また、端末側要求情報送信部603は、識別情報取得部601が取得した識別情報を、出金の要求者に関する情報としてサーバ装置110に送信してもよい。また、端末側要求情報送信部603は、カード情報および認証に関する情報を含む認証要求情報をサーバ装置110に送信してもよい。
確認情報受付部604は、利用者(たとえば、第1の利用者)からの第1の確認情報(単なる確認情報とも称する)の入力を受け付ける。第1の確認情報とは、利用者からの要求情報に対する応答結果に関する情報を確認するための情報である。第1の確認情報は、識別情報取得部601が取得した利用者に関する情報を含む。具体的には、確認情報受付部604は、端末側要求情報送信部603がサーバ装置110に送信した要求情報に対する応答結果を確認するために、表示画面401において、「要求した応答結果を確認する」キーが操作されることで、第1の確認情報の入力を受け付ける。
また、確認情報受付部604は、利用者(たとえば、第2の利用者)からの第2の確認情報を受信する。第2の確認情報とは、利用者が他の利用者からの要求情報が来ているか否かを確認するために、口座情報データベース300において利用者に関する情報に関連付けられた要求情報の確認を要求する情報である。第2の確認情報は、識別情報取得部601が取得した利用者に関する情報を含む。具体的には、確認情報受付部604は、たとえば、第1の利用者からの要求情報の有無を確認するために、表示画面401において、「要求を確認する」キーが操作されることで、第2の確認情報の入力を受け付ける。端末側確認情報送信部605は、確認情報受付部604が受け付けた第1の確認情報をサーバ装置110に送信する。また、端末側確認情報送信部605は、確認情報受付部604が受け付けた第2の確認情報をサーバ装置110に送信する。
端末側要求情報受信部606は、端末側確認情報送信部605がサーバ装置110に送信した第2の確認情報に対して、サーバ装置110から送信される出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含む要求情報を受信する。また、端末側要求情報受信部606は、サーバ装置110から送信される認証成功情報または認証失敗情報を受信してもよい。
応答情報受付部607は、端末側要求情報受信部606が要求情報を受信した場合、要求情報に対する応答結果に関する情報の入力を受け付ける。具体的には、応答情報受付部607は、たとえば、第1の利用者からの要求情報に対する出金を許可する入力を受け付ける場合、表示画面403において、「出金を許可する」キーが操作される。この場合、応答結果に関する情報は、出金を許可することを示す出金許可情報、出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含んでいる。
また、具体的には、応答情報受付部607は、たとえば、第1の利用者からの要求情報に対する出金を拒否する入力を受け付ける場合、表示画面403において、「出金を拒否する」キーが操作される。この場合、応答結果に関する情報は出金を拒否する出金許可情報、出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含んでいる。出金を拒否する出金許可情報の場合には、金額に関する情報は含まなくてもよい。また、応答情報受付部607は、応答結果に関する情報が出金を拒否する出金許可情報である場合、出金を拒否する理由の入力を受け付けてもよい。
また、具体的には、応答情報受付部607は、要求情報に含まれる金額に関する情報に対する金額変更に関する情報を受け付けてもよい。たとえば、表示画面403において、「金額を変更して許可する」キーが操作されて、金額変更に関する情報の入力を受け付ける。また、応答情報受付部607は、応答結果の有効期間に関する情報の入力を受け付ける。
端末側応答情報送信部608は、応答情報受付部607が受け付けた応答結果に関する情報をサーバ装置110に送信する。また、端末側応答情報送信部608は、応答情報受付部607が受け付けた要求情報に含まれる金額に関する情報に対する金額変更に関する情報をサーバ装置110に送信する。端末側応答情報送信部608は、応答情報受付部607が受け付けた応答結果の有効期間に関する情報をサーバ装置110に送信する。
端末側応答情報受信部609は、端末側確認情報送信部605がサーバ装置110に送信した第1の確認情報に対して、サーバ装置110から送信される応答結果に関する情報を受信する。具体的には、端末側応答情報受信部609は、サーバ装置110から送信される、出金の許可または拒否を示す出金許可情報を含む応答結果に関する情報を受信する。これによって、たとえば、出金の要求者である第1の利用者は、第2の利用者から出金が許可されたことや第2の利用者からの応答結果を知ることができる。
指示情報受信部610は、サーバ装置110から送信される出金指示情報を受信する。また、指示情報受信部610は、サーバ装置110から送信される金額変更に関する情報に応じた出金指示情報を受信する。出金指示情報とは、サーバ装置110から送信される出金を指示する情報であり、すなわち、出金が許可された金額の現金を出金させる情報であり、出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含んでいる。また、指示情報受信部610は、端末側確認情報送信部605がサーバ装置110に送信した第2の確認情報に対して、サーバ装置110から送信される第2の利用者からの許可待ちに関する情報を受信する。
指示実行部611は、指示情報受信部610が受信した出金指示情報に応じた現金を出金口に移動(出金)する。これによって、たとえば、出金の要求者である第1の利用者は、要求情報に応じた現金を手にすることができる。また、指示実行部611は、現金の引き出し結果などをディスプレイ224やプリンタ227に出力する。
また、指示実行部611は、指示情報受信部610が受信した金額変更に関する情報に応じた出金指示情報を受信した場合、金額変更に関する情報に応じた現金を出金口から出金する。これによって、たとえば、出金の要求者である第1の利用者は、要求情報に応じた現金ではなく、出金の許可者である第2の利用者が許可した金額の現金を手にすることができる。
また、指示実行部611は、指示情報受信部610が受信した第2の利用者からの許可待ちに関する情報をディスプレイ224やプリンタ227に出力する。これによって、たとえば、「第2の利用者からの許可待ちです」などといった情報が出力されることで、許可待ちであることを第1の利用者に伝えることができる。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100におけるサーバ装置110の各機能は、データベース格納部620と、要求情報受信部621と、利用者特定部622と、記憶部623と、データベース更新部624と、確認情報受信部625と、要求情報判断部626と、要求情報送信部627と、応答情報受信部628と、応答情報判断部629と、応答情報送信部630と、指示情報送信部631と、有効期間判断部632と、出金実行部633と、によって実現することができる。
サーバ装置110の各機能を実現するデータベース格納部620、要求情報受信部621、利用者特定部622、記憶部623、データベース更新部624、確認情報受信部625、要求情報判断部626、要求情報送信部627、応答情報受信部628、応答情報判断部629、応答情報送信部630、指示情報送信部631、有効期間判断部632、出金実行部633は、サーバ装置110が備える各部によって実現することができる。
データベース格納部620は、上記の口座情報データベース300を含む各種のデータベースを格納している。要求情報受信部621は、ATM120から送信される要求情報を受信する。具体的には、要求情報受信部621は、出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含む要求情報を受信する。
利用者特定部622は、要求情報受信部621が受信した要求情報に基づいて、利用者の口座番号および利用者を特定する。また、利用者特定部622は、確認情報受信部625が受信した第1の確認情報に基づいて、利用者の口座番号および利用者を特定する。また、利用者特定部622は、確認情報受信部625が受信した第2の確認情報に基づいて、利用者の口座番号および利用者を特定する。利用者特定部622は、応答情報受信部628が受信した要求情報に対する応答結果に関する情報に基づいて、利用者の口座番号および利用者を特定する。利用者特定部622は、応答情報受信部628が受信した要求情報に含まれる金額に関する情報に対する金額変更に関する情報に基づいて、利用者の口座番号および利用者を特定する。利用者特定部622は、応答情報受信部628が受信した応答結果の有効期間に関する情報に基づいて、利用者の口座番号および利用者を特定する。
記憶部623は、複数の利用者が共有する口座番号(または識別情報)ごとに、第1および第2のカードのカード情報を関連付けて記憶して、口座情報データベース300を更新する。また、記憶部623は、要求情報受信部621が受信した要求情報を口座番号に関連付けて記憶して、口座情報データベース300を更新する。また、記憶部623は、応答情報受信部628が受信した応答結果に関する情報を口座番号に関連付けて記憶して、口座情報データベース300を更新する。また、記憶部623は、応答情報受信部628が受信した金額変更に関する情報を応答結果に関する情報に関連付けて記憶して、口座情報データベース300を更新する。
また、記憶部623は、応答結果の有効期間に関する情報を応答結果に関する情報に関連付けて記憶して、口座情報データベース300を更新する。また、記憶部623は、応答情報受信部628が出金許可情報を受信した場合、出金許可情報を口座番号に関連付けて記憶して、口座情報データベース300を更新する。また、記憶部623は、サーバ装置110が構成する各部621、622、624〜633から送信される各種の情報に応じて、口座情報データベース300に記憶されている各種の情報の読み出しをおこなうとともに、口座情報データベース300に記憶されている各種の情報の更新をおこなう。
データベース更新部624は、要求情報受信部621が受信した要求情報を口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶する。また、データベース更新部624は、応答情報受信部628が受信した応答結果に関する情報を口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶する。また、データベース更新部624は、応答情報受信部628が、要求情報に含まれる金額に関する情報に対する金額変更に関する情報を受信した場合、金額変更に関する情報を応答結果に関する情報に関連付けて口座情報データベース300に記憶する。また、データベース更新部624は、応答情報受信部628が出金許可情報を受信した場合、出金許可情報を口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶する。
確認情報受信部625は、ATM120(たとえば、第1のATM120)から送信される第1の確認情報を受信する。第1の確認情報は、要求情報受信部621が受信した要求情報に対応する応答結果の確認を要求する情報を含む。また、確認情報受信部625は、ATM120(たとえば、第2のATM120)から送信される第2の確認情報を受信する。具体的には、確認情報受信部625は、第2のATM120から、第2のカードに関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)、および、口座情報データベース300において当該第2のカードに関する情報に関連付けられた要求情報の確認を要求する情報を含む第2の確認情報を受信する。第2の確認情報は、口座情報データベース300において当該第2のカードに関する情報に関連付けられた要求情報の確認を要求する情報を含む。
要求情報判断部626は、確認情報受信部625が第2の確認情報を受信した場合、口座番号に関連付けて口座情報データベース300を参照して、受信した第2の確認情報に含まれる当該ATM120から送信された利用者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)に関連付けられた要求情報が含まれているか否かを判断する。また、要求情報判断部626は、要求情報に含まれる出金の許可者に関する情報に、第2の確認情報に含まれる利用者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)が含まれているか否かを判断してもよい。
要求情報送信部627は、要求情報判断部626が口座情報データベース300に記憶されている要求情報に、当該ATM120から送信された利用者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)が含まれていると判断した場合、要求情報をATM120(たとえば、第2のATM120)に送信する。具体的には、要求情報送信部627は、要求情報判断部626が第2の利用者に関する情報に関連付けられた要求情報が含まれていると判断した場合、当該要求情報を第2のATM120に送信する。
応答情報受信部628は、ATM120(たとえば、第2のATM120)から送信される出金の許可者(たとえば、第2の利用者)からの、要求情報に基づく出金の要求に対する出金の許可または拒否を示す出金許可情報を含む応答結果に関する情報を受信する。また、応答情報受信部628は、ATM120(たとえば、第2のATM120)から送信される要求情報に含まれる金額に関する情報に対する金額変更に関する情報を受信する。また、応答情報受信部628は、ATM120(たとえば、第2のATM120)から送信される応答結果の有効期間に関する情報を受信する。
応答情報判断部629は、確認情報受信部625が第1の確認情報を受信した場合、口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれているか否かを判断する。具体的には、応答情報判断部629は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金を許可することを示す出金許可情報が含まれているか否かを判断する。
応答情報送信部630は、応答情報判断部629が口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれていると判断した場合、応答結果に関する情報に基づいて、出金の許可または拒否を示す出金許可情報を含む応答結果に関する情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する。具体的には、応答情報送信部630は、応答情報判断部629が口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金の許可を示す出金許可情報が含まれていると判断した場合、応答結果に関する情報に基づいて、出金の許可を示す出金許可情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する。また、応答情報送信部630は、出金許可情報に代えて、出金指示情報を送信してもよい。
指示情報送信部631は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれていると判断した場合、応答結果に関する情報に基づいて、出金指示情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する。具体的には、指示情報送信部631は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金を許可することを示す出金許可情報が含まれていると判断した場合、出金指示情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する。
また、指示情報送信部631は、応答情報受信部628が要求情報に含まれる金額に関する情報に対する金額変更に関する情報を受信し、応答情報判断部629が口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれていると判断した場合、応答結果に関する情報に基づいて、金額変更に関する情報に応じた出金指示情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する。
また、指示情報送信部631は、有効期間判断部632が応答結果の有効期間内に第1の確認情報を受信したと判断し、かつ応答情報判断部629が口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれていると判断した場合、応答結果に関する情報に基づいて、出金指示情報を第1のATM120に送信する。また、指示情報送信部631は、要求情報受信部621が要求情報を受信した場合、出金の許可者(たとえば、第2の利用者)からの許可待ちに関する情報、すなわち、要求情報受信部621が受信した要求情報に対応する応答結果の受信待ちに関する情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する。また、指示情報送信部631は、出金指示情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信するとともに、出金の許可者に対して出金の報告を通知するための出金報告情報をATM120(たとえば、第2のATM120)に送信してもよい。
有効期間判断部632は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果の有効期間に関する情報に基づいて、確認情報受信部625が応答結果の有効期間内に第1の確認情報を受信したか否かを判断する。出金実行部633は、指示情報送信部631が出金指示情報を送信した場合、利用者の口座番号から出金指示情報に応じた金額を減額する。
また、有効期間判断部632は、確認情報受信部625が第1の確認情報を応答結果の有効期間を満了する所定期間前までに受信したか否かを判断してもよい。第1の確認情報を応答結果の有効期間を満了する所定期間前までに受信していないと有効期間判断部632が判断した場合、指示情報送信部631は、所定期間内に応答結果の有効期間を満了することを通知する情報を利用者の端末装置130またはATM120(たとえば、第1のATM120)に送信してもよい。これによって、有効期間内に出金の要求者に所定の手続きを促すことで、有効期間内に出金処理をおこなうことができる。換言すれば、有効期間を満了して、出金が認められなくなることを防止することができる。
(サーバ装置110の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100が備えるサーバ装置110の処理手順について説明する。図7、図8、図9、および図10は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100が備えるサーバ装置110の処理手順を示すフローチャートである。
図7のフローチャートにおいて、サーバ装置110の要求情報の記憶処理について説明する。図7のフローチャートにおいて、まず、サーバ装置110は、ATM120から送信される出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含む要求情報を受信したか否かを判断する(ステップS701)。ステップS701において、サーバ装置110は、たとえば、第1のATM120から送信される要求情報を受信する。
ステップS701において、サーバ装置110は、要求情報の受信を待って(ステップS701:No)、要求情報を受信した場合(ステップS701:Yes)、当該受信した要求情報に基づいて、利用者の口座番号および利用者(たとえば、第1の利用者)を特定して、当該受信した要求情報に含まれる出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を抽出する(ステップS702)。
つぎに、抽出した要求情報に含まれる出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を利用者の口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶して(ステップS703)、一連の処理を終了する。
ステップS701において、サーバ装置110は、利用者の端末装置130から送信される要求情報を受信してもよい。この場合、たとえば、第1の利用者の端末装置130から金融機関がインターネット上に開設した所定のWEBサイトにアクセスし(表示画面501)、たとえば、出金を要求する入力などの操作がおこなわれることによって、利用者の端末装置130から要求情報がサーバ装置110に送信される。
ステップS703において、サーバ装置110は、要求情報に含まれる出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)に関連付けて口座情報データベース300に記憶された利用者のメールアドレスを含む連絡先情報を抽出して、当該メールアドレスに対して、他の利用者からの要求情報が来ていることを通知する情報を送信してもよい。
図8のフローチャートにおいて、サーバの出金許可情報の記憶処理について説明する。図8のフローチャートにおいて、まず、サーバ装置110は、ATM120から送信される第2の確認情報を受信したか否かを判断する(ステップS801)。サーバ装置110は、具体的には、第2のATM120から、第2の利用者に関する情報、および、口座情報データベース300において当該第2の利用者に関する情報に関連付けられた要求情報の確認を要求する情報を含む第2の確認情報を受信する。
ステップS801において、サーバ装置110は、第2の確認情報の受信を待って(ステップS801:No)、第2の確認情報を受信した場合(ステップS801:Yes)、当該受信した利用者の口座番号および利用者(たとえば、第2の利用者)を特定して、
口座情報データベース300を参照して、受信した第2の確認情報に含まれる利用者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)に関連付けられた要求情報が含まれているか否かを判断する(ステップS802)。また、サーバ装置110は、要求情報に含まれる出金の許可者に関する情報に、第2の確認情報に含まれる利用者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)が含まれているか否かを判断してもよい。
ステップS802において、サーバ装置110は、口座情報データベース300を参照して、受信した第2の確認情報に含まれる利用者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)に関連付けられた要求情報が含まれていない場合(ステップS802:No)、以降の処理を終了し、受信した第2の確認情報に含まれる利用者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)に関連付けられた要求情報が含まれている場合(ステップS802:Yes)、要求情報に含まれる出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を抽出する(ステップS803)。
サーバ装置110は、抽出した出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含む要求情報をATM120(たとえば、第2のATM120)に送信する(ステップS804)。
つぎに、サーバ装置110は、ATM120(たとえば、第2のATM120)から送信される出金の許可者(たとえば、第2の利用者)からの、要求情報に基づく出金の要求に対する出金の許可または拒否を示す出金許可情報を含む応答結果に関する情報を受信したか否かを判断する(ステップS805)。応答結果に関する情報は、出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含んでいる。
ステップS805において、サーバ装置110は、応答結果に関する情報の受信を待って(ステップS805:No)、応答結果に関する情報を受信した場合(ステップS805:Yes)、利用者の口座番号および利用者(たとえば、第2の利用者)を特定し、当該受信した応答結果に関する情報を利用者の口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶して(ステップS806)、一連の処理を終了する。
ステップS805において、サーバ装置110は、利用者の端末装置130から送信される応答結果に関する情報を受信してもよい。この場合、たとえば、第2の利用者の端末装置130から金融機関がインターネット上に開設した所定のWEBサイトにアクセスし(表示画面501)、たとえば、第1の利用者からの要求情報に対する出金を許可する入力などの操作がおこなわれることによって、利用者の端末装置130から応答結果に関する情報がサーバ装置110に送信される。
ステップS806において、サーバ装置110は、応答結果に関する情報に含まれる出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)に関連付けて口座情報データベース300に記憶された利用者のメールアドレスを含む連絡先情報を抽出して、当該メールアドレスに対して、他の利用者(出金の許可者)からの応答結果に関する情報が来ていることを通知する情報を送信してもよい。
図9のフローチャートにおいて、サーバ装置の出金処理について説明する。図9のフローチャートにおいて、まず、サーバ装置110は、ATM120から送信される第1の確認情報を受信したか否かを判断する(ステップS901)。サーバ装置110は、たとえば、第1のATM120から送信される第1の利用者からの第1の確認情報を受信する。
サーバ装置110は、第1の確認情報の受信を待って(ステップS901:No)、第1の確認情報を受信した場合(ステップS901:Yes)、利用者の口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれているか否かを判断する(ステップS902)。具体的には、サーバ装置110は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金を許可することを示す出金許可情報が含まれているか否かを判断する。ステップS902において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれていないと判断した場合(ステップS902:No)、以降の処理を終了する。
ステップS902において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれていると判断した場合(ステップS902:Yes)、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報を抽出する(ステップS903)。具体的には、応答結果に関する情報に含まれる出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)および出金許可情報を抽出する。
つぎに、サーバ装置110は、応答結果に関する情報に基づいて、抽出した応答結果に関する情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する(ステップS904)。サーバ装置110は、ATM120から送信される出金情報を受信したか否かを判断する(ステップS905)。たとえば、第1のATM120は、サーバ装置110から応答結果に関する情報を受信して、「出金する」キーを表示する。第1のATM120は、第1の利用者により「出金する」キーが操作されることで、出金情報をサーバ装置110に送信する。
ステップS905において、サーバ装置110は、出金情報の受信を待って(ステップS905:No)、出金情報を受信した場合(ステップS905:Yes)、出金指示情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信して(ステップS906)、利用者の口座から出金指示情報に応じた金額を減額して、一連の処理を終了する。
ステップS902において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれていると判断した場合(ステップS902:Yes)、応答結果に関する情報に基づいて、ステップS903において、口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に含まれる出金の要求者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を出金指示情報として抽出し、ステップS904およびステップS905を省略して、ステップS906において、出金指示情報をATM120に送信してもよい。
ステップS906において、サーバ装置110は、出金指示情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信するとともに、出金の許可者に対して出金の報告を通知するための出金報告情報をATM120(たとえば、第2のATM120)に送信してもよい。また、ステップS906において、サーバ装置110は、出金指示情報に含まれる出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)に関連付けて口座情報データベース300に記憶された利用者のメールアドレスを含む連絡先情報を抽出して、当該メールアドレスに対して、出金報告情報を送信してもよい。
図10のフローチャートにおいて、サーバ装置110の認証処理について説明する。図10のフローチャートにおけるサーバ装置110の認証処理は、図7のフローチャートにおけるサーバ装置110の要求情報の記憶処理および図8のフローチャートにおけるサーバの出金許可情報の記憶処理の実行前におこなわれる。また、図10のフローチャートにおけるサーバ装置110の認証処理は、図9のフローチャートにおけるサーバ装置の出金処理の実行前におこなわれてもよい。
図10のフローチャートにおいて、まず、サーバ装置110は、ATM120から送信されるカード情報および認証に関する情報を含む認証要求情報を受信したか否かを判断する(ステップS1001)。サーバ装置110は、たとえば、第1のATM120から送信される第1の利用者からの第1のカード情報および第1の認証に関する情報を受信する。サーバ装置110は、たとえば、第2のATM120から送信される第2の利用者からの第2のカード情報および第2の認証に関する情報を受信する。
サーバ装置110は、認証要求情報の受信を待って(ステップS1001:No)、認証要求情報を受信した場合(ステップS1001:Yes)、受信した認証要求情報に含まれる認証に関する情報が、利用者の口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶されている認証に関する情報と一致するか否かを判断する(ステップS1002)。ステップS1002において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に記憶されている認証に関する情報と一致しないと判断した場合(ステップS1002:No)、以降の処理を終了する。ステップS1002において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に記憶されている認証に関する情報と一致すると判断した場合(ステップS1002:Yes)、認証成功情報をATM120に送信して(ステップS1003)、一連の処理を終了する。
ステップS1002において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に記憶されている認証に関する情報と一致しないと判断した場合(ステップS1002:No)、ATM120に認証失敗情報を送信して、ステップS1001に戻ってもよい。また、ステップS1002において、たとえば、認証に関する情報が暗証番号である場合、第1および第2の利用者のカードの暗証番号が、口座情報データベース300に記憶されている認証に関する情報としての暗証番号とそれぞれ一致するか否かを判断するだけでなく、さらに、口座情報データベース300は、第1の利用者のカードの暗証番号および第2の利用者の暗証番号から生成された、第1の利用者のカードの暗証番号および第2の利用者のカードの暗証番号とは異なる第3の暗証番号(たとえば、第3の暗証番号f=(aa,bbb)であり、関数は任意の複数パターンを用意)を記憶し、サーバ装置110は、ATM120から送信された第1および第2のカードの暗証番号から第3の暗証番号が一致するか否かを判断してもよい。
また、口座情報データベース300は、第1の利用者のカードの暗証番号と第2の利用者のカードの暗証番号とは所定の組になっている認証に関する情報を記憶し、サーバ装置110は、第1のATM120から送信される第1の利用者のカードの暗証番号と、第2のATM120から送信される第1の利用者のカードの暗証番号と所定の組になっている第2の利用者のカードの暗証番号とが、それぞれ一致するか否かを判断してもよい。
(ATM120の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100が備えるATM120の処理手順について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100が備えるATM120の処理手順を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおいて、まず、ATM120は、利用者の識別情報としてカード情報を取得したか否かを判断する(ステップS1101)。たとえば、第1のATM120は、第1のカード情報を取得し、第2のATM120は、第2のカード情報を取得する。
ATM120は、カード情報の取得を待って(ステップS1101:No)、カード情報を取得した場合(ステップS1101:Yes)、認証に関する情報を取得したか否かを判断する(ステップS1102)。ATM120は、認証に関する情報の取得を待って(ステップS1102:No)、認証に関する情報を受信した場合(ステップS1102:Yes)、カード情報および認証に関する情報を含む認証要求情報をサーバ装置110に送信する(ステップS1103)。
つぎに、ATM120は、認証成功情報を受信したか否かを判断する(ステップS1104)。ステップS1104において、ATM120は、所定期間内に認証成功情報を受信しない場合または認証失敗情報を受信した場合(ステップS1104:No)、以降の処理を終了する。ステップS1104において、ATM120は、認証成功情報を受信した場合(ステップS1104:Yes)、メニュー画面(表示画面401)を表示して(ステップS1105)、一連の処理を終了する。ステップS1104において、ATM120は、所定期間内に認証成功情報を受信しない場合または認証失敗情報を受信した場合(ステップS1104:No)、ステップS1102に戻ってもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、複数の利用者が共有する口座ごとに、当該口座の利用者の認証に用いる複数のカードのカード情報を関連付けて記憶する口座情報データベース300と、第1のATM120から、複数のカードのうちの第1のカードを所有する第1の利用者に関する情報、複数のカードのうち第1のカードとは異なる第2のカードを所有する第2の利用者に関する情報および金額に関する情報を含む、出金の要求を示す要求情報を受信する要求情報受信部621と、要求情報受信部621が受信した要求情報を口座に関連付けて口座情報データベース300に記憶するデータベース更新部624と、第2のATM120から、要求情報に基づく出金の要求に対する出金の許可または拒否を示す出金許可情報を含む応答結果に関する情報を受信する応答情報受信部628と、を備え、データベース更新部624が、応答情報受信部628が受信した応答結果に関する情報を口座に関連付けて口座情報データベース300に記憶することを特徴としている。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、さらに、第1のATM120から、要求情報受信部621が受信した要求情報に対する応答結果の確認を要求する第1の確認情報を受信する確認情報受信部625と、確認情報受信部625が第1の確認情報を受信した場合、口座に関連付けて口座情報データベース300に記憶されている応答結果に関する情報に、出金許可情報が含まれているか否かを判断する応答情報判断部629と、応答情報判断部629が出金許可情報が含まれていると判断した場合、応答結果に関する情報に基づいて、出金指示情報を第1のATM120に送信する指示情報送信部631と、を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、第1のカードを所有する第1の利用者が出金をするためには、第2のカードを所有する第2の利用者の出金の許可が必要となり、出金することを許可されていない第1のカードの出金を制限することができるので、複数人が共同して利用する預貯金口座における出金を一元管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、いわゆる「振り込め詐欺」や「母さん助けて詐欺」などのための振り込みまたは現金の引き出しを抑制することができる。法人や厚生年金基金などの口座から、出金することを許可されていないカードの出金を防ぐことができ、経理担当者などの横領や着服を防ぐことができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、2枚のうちの1枚を紛失したとしても、紛失したカード単独で出金することができず、カードの紛失したときの悪用を防止することができるので、セキュリティ性を向上させることができる。第2のカードで設定された金額に限り、第1の利用者が第1のカードで出金することができるので、第2の利用者は、第1の利用者のカードの出金額を管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、確認情報受信部625が、第2のATM120から、第2のカードに関する情報、および、口座情報データベース300において当該第2のカードに関する情報に関連付けられた要求情報の確認を要求する情報を含む第2の確認情報を受信し、確認情報受信部625が第2の確認情報を受信した場合、口座情報データベース300を参照して、受信した第2の確認情報に含まれる第2のカードに関する情報に関連付けられた要求情報が含まれているか否かを判断する要求情報判断部626と、要求情報判断部626が第2のカードに関する情報に関連付けられた要求情報が含まれていると判断した場合、当該要求情報を第2のATM120に送信する要求情報送信部627と、を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、たとえば、第2の利用者は、第2のATM120の表示画面の「要求を確認する」キーを操作することで、第1の利用者からの出金の要求が来ていることを知ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、応答情報受信部628が、要求情報に含まれる金額に関する情報に対する金額変更に関する情報を受信し、データベース更新部624が、金額変更に関する情報を応答結果に関する情報に関連付けて口座情報データベース300に記憶し、指示情報送信部631が、応答情報判断部629が出金許可情報が含まれていると判断した場合、応答結果に関する情報に基づいて、金額変更に関する情報に応じた出金指示情報を第1のATM120に送信することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、第2の利用者は、第1の利用者からの要求金額が高い場合に、第1の利用者が出金する金額を要求金額よりも減額した金額にすることができる。また、第2の利用者は、第1の利用者からの要求金額が低い場合に、第1の利用者が出金する金額を要求金額よりも増額した金額にすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、応答情報受信部628が、応答結果の有効期間に関する情報を受信し、データベース更新部624が、応答結果の有効期間に関する情報を応答結果に関する情報に関連付けて口座情報データベース300に記憶し、口座情報データベース300に記憶されている応答結果の有効期間に関する情報に基づいて、確認情報受信部625が応答結果の有効期間内に第1の確認情報を受信したか否かを判断する有効期間判断部632を備え、指示情報送信部631が、有効期間判断部632が応答結果の有効期間内に第1の確認情報を受信したと判断し、かつ応答情報判断部629が出金許可情報が含まれていると判断した場合、前記応答結果に関する情報に基づいて、出金指示情報を第1のATM120に送信することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、出金許可の有効期間を設けることで、有効期間を過ぎた場合に、第1の利用者の第1のカードの出金を認めないことで、有効期間内での出金を促し、計画的にカードの出金を管理することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、指示情報送信部631が、要求情報受信部621が要求情報を受信した場合、要求情報受信部621が受信した要求情報に対応する応答結果の受信待ちに関する情報を第1のATM120に送信することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、第1の利用者が出金の要求を選択したときに、第1のATM120の表示画面に、第2の利用者の出金の許可待ちであることを表示することで、第1の利用者は、日時を改めて銀行に来店すべきであることを知ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、第1のATM120および第2のATM120が、同一店舗に設置されていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、第1の利用者および第2の利用者が同一店舗に来店して出金および出金の許可をおこなうことができるので、第2の利用者は、第1の利用者の第1のカードからの出金を目視にてチェックすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110は、第1のATM120および第2のATM120が、それぞれ異なる店舗に設置されていることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、第1の利用者および第2の利用者が異なる店舗に来店して出金および出金の許可をおこなうことができるので、第1の利用者および第2の利用者は、個々の都合に合わせて店舗に出向くことができる。
(実施の形態2)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるサーバ装置を含む現金出納システムの好適な実施の形態2を詳細に説明する。この発明にかかるサーバ装置を含む現金出納システムの好適な実施の形態2は、実施の形態1の現金出納システムのシステム構成、ハードウエア構成および現金出納システム100の機能的構成と同一であるので、その説明を省略する。
(サーバ装置110の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2の現金出納システム100が備えるサーバ装置110の処理手順について説明する。図12は、この発明にかかる実施の形態2の現金出納システム100が備えるサーバ装置110の処理手順を示すフローチャートである。
図12のフローチャートにおいて、サーバ装置110の出金処理について説明する。図12において、まず、サーバ装置110は、ATM120(たとえば、第2のATM120)から送信される出金の許可者(たとえば、第2の利用者)からの、出金の被許可者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)および金額に関する情報を含む、出金を許可する出金許可情報を受信したか否かを判断する(ステップS1201)。たとえば、第2のATM120において、表示画面401から「事前に出金を許可する」キーが操作されて、出金の被許可者に関する情報、出金の許可者に関する情報および金額に関する情報が入力された後に、出金許可情報が第2のATM120からサーバ装置110に送信される。
ステップS1201において、サーバ装置110は、出金許可情報の受信を待って(ステップS1201:No)、出金許可情報を受信した場合(ステップS1201:Yes)、利用者の口座番号および利用者を特定して、出金許可情報を利用者の口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶する(ステップS1202)。
つぎに、サーバ装置110は、ATM120から送信される確認情報を受信したか否かを判断する(ステップS1203)。サーバ装置110は、たとえば、第1のATM120から送信される第1の利用者からの確認情報を受信する。この場合、確認情報は出金許可情報の確認を要求する情報を含む。サーバ装置110は、確認情報の受信を待って(ステップS1203:No)、確認情報を受信した場合(ステップS1203:Yes)、サーバ装置110は、サーバ装置110は、利用者の口座に関連付けて記憶されている口座情報データベース300に出金許可情報が含まれているか否かを判断する(ステップS1204)。
ステップS1204において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に出金許可情報が含まれていないと判断した場合(ステップS1204:No)、以降の処理を終了する。ステップS1204において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に出金許可情報が含まれていると判断した場合(ステップS1204:Yes)、口座情報データベース300に記憶されている出金許可情報に含まれる出金の被許可者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を抽出する(ステップS1205)。
つぎに、サーバ装置110は、出金許可情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信する(ステップS1206)。サーバ装置110は、ATM120から送信される出金許可情報に基づく出金の許可に対する要求情報(出金情報)を受信したか否かを判断する(ステップS1207)。たとえば、第1のATM120は、サーバ装置110から出金許可情報を受信して、出金の被許可者に関する情報、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報、および「出金する」キーを表示する。第1の利用者により「出金する」キーが操作されることで、要求情報をサーバ装置110に送信する。
ステップS1207において、サーバ装置110は、要求情報の受信を待って(ステップS1207:No)、要求情報を受信した場合(ステップS1207:Yes)、出金指示情報をATM120(たとえば、第1のATM120)に送信して(ステップS1208)、一連の処理を終了する。
ステップS1201において、サーバ装置110は、利用者の端末装置130から送信される出金許可情報を受信してもよい。この場合、たとえば、第2の利用者の端末装置130から金融機関がインターネット上に開設した所定のWEBサイトにアクセスし(表示画面501)、たとえば、「事前に出金を許可する」キーなどの操作がおこなわれることによって、利用者の端末装置130から出金許可情報がサーバ装置110に送信される。
ステップS1202おいて、サーバ装置110は、出金許可情報を利用者の口座番号に関連付けて口座情報データベース300に記憶した場合、出金許可情報に含まれる出金の被許可者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)に関連付けて記憶された利用者のメールアドレスを含む連絡先情報を抽出して、当該メールアドレスに対して、他の利用者からの出金許可情報が来ていることを通知する情報を送信してもよい。
ステップS1204において、サーバ装置110は、口座情報データベース300に出金許可情報が含まれていると判断した場合(ステップS1204:Yes)、ステップS1205において、口座情報データベース300に記憶されている出金の被許可者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)、金額に関する情報、出金の許可者に関する情報(たとえば、第2の利用者に関する情報)を含む出金許可情報を出金指示情報として抽出して、ステップS1206およびステップS1207を省略して、ステップS1208において、出金指示情報をATM120に送信してもよい。
また、ステップS1204において、サーバ装置110は、利用者の口座に関連付けて記憶されている口座情報データベース300に含まれる出金許可情報に、当該ATM120から送信された確認情報に含まれる利用者に関する情報(第1の利用者に関する情報)が含まれているか否かを判断してもよい。
ステップS1201において、サーバ装置110は、ATM120または利用者の端末装置130から送信される出金許可の有効期間に関する情報を受信してもよい。出金許可の有効期間に関する情報を受信した場合に、ステップS1202において、サーバ装置110は、出金許可の有効期間に関する情報を出金許可情報に関連付けて口座情報データベース300に記憶する。ステップS1203において、サーバ装置110は、確認情報を出金許可の有効期間を満了する所定期間前までに受信したか否かを判断してもよい。サーバ装置110は、確認情報を出金許可の有効期間を満了する所定期間前までに受信していないと判断した場合、所定期間内に出金許可情報の有効期間を満了することを通知する情報をATM120または利用者の端末装置130に送信してもよい。利用者の端末装置130に当該通知する情報を送信する場合、具体的には、サーバ装置110は、出金許可情報に含まれる出金の被許可者に関する情報(たとえば、第1の利用者に関する情報)に関連付けて記憶された利用者のメールアドレスを含む連絡先情報を抽出して、当該メールアドレスに対して、当該通知する情報を送信する。
ステップS1207において、サーバ装置110は、要求情報を出金許可の有効期間を満了する所定期間前までに受信したか否かを判断してもよい。サーバ装置110は、要求情報を出金許可の有効期間を満了する所定期間前までに受信していないと判断した場合、所定期間内に出金許可情報の有効期間を満了することを通知する情報をATM120または利用者の端末装置130に送信してもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態2の現金出納システム100に含まれるサーバ装置は、複数の利用者が共有する口座ごとに、当該口座の利用者の認証に用いる複数のカードのカード情報を関連付けて記憶する口座情報データベース300と、第2のATM120から、複数のカードのうちの第2のカードに関する情報、複数のカードのうち第2のカードとは異なる第1のカードに関する情報および金額に関する情報を含む、出金の許可を示す出金許可情報を受信する応答情報受信部628と、応答情報受信部628が出金許可情報を受信した場合、出金許可情報を口座に関連付けて口座情報データベース300に記憶するデータベース更新部624と、第1のATM120から、応答情報受信部628が受信した出金許可情報の確認を要求する情報を含む確認情報を受信する確認情報受信部625と、確認情報受信部625が確認情報を受信した場合、口座に関連付けて記憶された口座情報データベース300に出金許可情報が含まれているか否かを判断する応答情報判断部629と、応答情報判断部629が口座情報データベース300に出金許可情報が含まれていると判断した場合、出金許可情報を第1のATM120に送信する応答情報送信部630と、第1のATM120から、出金許可情報に基づく出金の許可に対する要求情報を受信する要求情報受信部621と、要求情報受信部621が要求情報を受信した場合、出金が許可された金額の現金を第1のATM120から出金させる出金指示情報を第1のATM120に送信する指示情報送信部631と、を備えたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態2の現金出納システム100に含まれるサーバ装置110によれば、第2の利用者があらかじめ第1の利用者に対して出金の許可をおこなうことで、第1の利用者は、事前に出金の要求をおこなうことなく、その場で第1のカードを使って出金をおこなうことができる。
以上において、第1の利用者が出金を要求し、第2の利用者が出金の要求に対する許可をすることを前提に説明したが、これには限定されず、第2の利用者が出金を要求し、第1の利用者が出金の要求に対する許可をしてもよい。第1の利用者および第2の利用者は、それぞれ1人ずつではなく複数人いてもよい。すなわち、カードは2枚だけでなく、3枚以上あってもよい。金融機関のATM120からの現金の引き出しを前提に説明したが、これには限定されず、たとえば、金融機関の預貯金口座からの振り込み、振替などの資金が移動する際に適用してもよく、デビットカードを使用して物品を購入する際に適用してもよい。2枚のカード情報に関連付けて記憶された利用者の口座番号から現金を引き落とすことを前提に説明したが、たとえば、口座情報データベース300は、利用者の口座番号に関連付けて別の口座番号を記憶し、当該利用者の口座番号の預貯金残高が所定の金額よりも少ない場合、あるいは応答結果に関する情報(または要求情報)に含まれる金額に関する情報よりも当該利用者の口座番号の預貯金残高が少ない場合、当該利用者の口座番号に関連付けて記憶された別の口座番号からの現金の引き出しをおこなってもよい。この場合、別の口座番号から現金の引き出しをおこなうために、要求情報を生成して、別の口座番号に対応するカード情報を取得している出金の要求をおこなっても、おこなわなくてもよい。別の口座は、当該利用者の口座と同一の金融機関であってもよく、当該利用者の口座とは異なる金融機関であってもよい。