JP6411893B2 - (s)2−n(3−o−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの単離された立体異性体型 - Google Patents

(s)2−n(3−o−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの単離された立体異性体型 Download PDF

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Description

本発明は化合物(S)2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの単離された立体異性体型に関する。特定的には、本発明は疼痛、特に、神経障害性疼痛の治療または予防における(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの使用に関する。
化合物2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドは、U.S.7,754,771号において開示されており、HIV−1感染の治療に効果があることが証明されている。この化合物は、さらにWO2009/1099850号、WO2011/030105号およびUS2011/0086910号において疼痛および炎症の治療または予防における使用に対し開示されている。この化合物に関する前の開示は、4つ全ての鏡像異性体およびジアステレオマー、すなわち(S,S)、(S,R)、(R,R)および(R,S)を含むラセミ体に関連した。アミドに隣接するキラル位のS鏡像異性体を含むラセミ体が特に有利な実施形態として開示された。
疼痛は様々な刺激条件に対する多面的または多次元的な、経験的反応である。疼痛は、国際疼痛学会(IASP)により「実際のまたは潜在的な組織損傷と関連する、またはそのような損傷の観点から説明される不快な感覚および情動経験」として規定される。
疼痛は急性または慢性であり得る。急性疼痛は通常、いくつかある原因の中で特に軟部組織損傷、感染および/または炎症により引き起こされる。慢性疼痛は、明らかな原因は有さず、または進行性疾病または不均衡により引き起こされ得る。慢性疼痛は、疼痛の疾患として規定される;その起源、持続期間、強度および特定の症状は変動し得る。その上、慢性疼痛は、侵害受容性または神経障害性のいずれかとして分類することができる。侵害受容性疼痛としては、組織傷害誘発性疼痛および炎症痛、例えば、関節炎と関連するものが挙げられる。侵害受容性疼痛は、非オピオイド鎮痛薬、例えばアセチルサリチル酸、コリンマグネシウムトリサリチル酸、アセトアミノフェン、イブプロフェン、フェノプロフェン、ジフルシナル(diflusinal)、およびナプロキセン;またはオピオイド鎮痛薬、例えば、モルヒネ、ヒドロモルホン、メサドン、レボルファノール、フェンタニル、オキシコドン、およびオキシモルフォンを投与することにより伝統的に管理されてきた。神経障害性疼痛、神経損傷後の衰弱性慢性疼痛は、その慢性性質、痛覚過敏、または非侵害性刺激に対する異常疼痛過敏症(接触性アロディニア)により特徴付けられる。痛覚過敏は有痛性刺激に対する過剰反応である。アロディニアは正常な刺激の疼痛としての知覚である(例として、衣服、暖または冷気の接触、などが挙げられる)。神経障害性疼痛は四肢、例えば腕、大抵は脚における神経損傷の結果であり得る。誘発事象としては、外傷または切断(例えば、幻肢痛)が挙げられる。神経障害性疼痛は、薬物療法、例えば、ビンクリスチンまたはパクリタキセル(Taxol(商標))の有害作用により起こる可能性があり、または疾患病状、例えば1型または2型糖尿病、帯状疱疹、HIV−1感染、などの構成要素として起こり得る。典型的には、神経障害性疼痛はオピエートまたは非ステロイド性抗炎症薬、例えばアスピリンに応答しない。神経障害性疼痛に対して現在提案される医薬としては、抗てんかん薬(例えば、ガバペンチン、カルバマゼピン、バルプロ酸、トピラマート、フェニロイン(phenyloin))、NMDAアンタゴニスト(例えば、ケタミン、デキストロメトルファン)、局所リドカイン(帯状疱疹後神経痛のため)、および三環系抗うつ薬(例えば、フルオキセチン、セルトラリンおよびアミトリプチリン)が挙げられる。
神経障害性疼痛の基礎となるメカニズムはまだ決定すべきことが残されている。しかしながら、Lynチロシンキナーゼ、Srcファミリーキナーゼ(SFK)のメンバーは、神経障害性疼痛の発病に重要な役割を果たすことが、最近示唆されている。脊髄におけるLyn発現はミクログリアに非常に制限され、そのレベルは神経損傷後増加した。Lyn欠損マウスは神経損傷後の接触性アロディニアに対するそれらの能力の著しい低減を示すことが示されている。神経障害性疼痛はLynチロシンキナーゼの上方制御と関連する可能性があると結論づけられた(Tsuda et al.,Glia、2008、56:50−8を参照されたい)。
神経障害性疼痛のために現在使用できる治療は、低〜中の効力しか有さず、多くの患者は著しい疼痛緩和がないままである。神経障害性疼痛を有する何百万の人々、ならびに他の型の疼痛を有するものに対する十分な疼痛緩和の欠如は、大きな満たされていない医学的必要性を表し、この発明はその必要性に対処する。
本発明は、式Iの化合物(S)2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの単離された立体異性体型に関する。
Figure 0006411893
特定的には、本発明は疼痛、特に、神経障害性疼痛の治療または予防において使用するための単離された鏡像異性体(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド)に関する。
本発明は、一部は、実質的に純粋な鏡像異性体(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド((S,S)鏡像異性体またはE1としても知られている)および(S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド((S,R)鏡像異性体またはE2としても知られている)は、特定のチロシンキナーゼの活性を逆の様式で調節するという驚くべき発見に基づく。(S,S)鏡像異性体はタンパク質チロシンキナーゼLynAおよびBLKを活性化したが、(S,R)鏡像異性体はそれらの活性を阻害したことが予想外に見出された。さらに、(S,S)鏡像異性体は疼痛の動物モデルにおいて鎮痛薬として有効であったが、(S,R)鏡像異性体はこれらのモデルにおいて無効またはより有効でないことが示されたことが予想外に見出された。さらに、投与後5時間にもはや有効ではなかった、通常使用される鎮痛薬ガバペンチンに比べ、(S,S)鏡像異性体の鎮痛効果は投与後24時間超で有効であったので長時間作用した。
第1の態様によれば、本発明は、実質的に純粋な形態における、(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの特定の立体化学を有する式IIの化合物
Figure 0006411893
またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を提供する。
第2の態様によれば、本発明は、実質的に純粋な形態における、(S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの特定の立体化学を有する式IIIの化合物
Figure 0006411893
またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を提供する。
本明細書では、別記されない限り、「実質的に純粋な」という用語は、化合物の鏡像異性体を説明するために使用される場合、1つの鏡像異性体が実質的に化合物の他の立体異性体型を含まないことを意味する。代表的な実質的に純粋な鏡像異性体は、90重量%超の化合物の1つの鏡像異性体および10重量%未満の化合物の他の立体異性体型、好ましくは95重量%超の化合物の1つの鏡像異性体および5重量%未満の化合物の他の立体異性体型、さらにいっそう好ましくは98重量%超の化合物の1つの鏡像異性体型および2重量%未満の化合物の他の立体異性体型を含む。本明細書では、「他の立体異性体型」は化合物2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの(S,S)、(S,R)、(R,S)および(R,R)鏡像異性体またはジアステレオマー型の少なくとも1つを含み得る。
いくつかの実施形態によれば、式IIの実質的に純粋な鏡像異性体((S,S)鏡像異性体)は、BLKおよびLynAチロシンキナーゼを活性化することができる。他の実施形態によれば、式IIIの実質的に純粋な鏡像異性体(S,R鏡像異性体)はBLKおよびLynAチロシンキナーゼを阻害することができる。驚いたことに、(S,S)鏡像異性体は、LynBチロシンキナーゼの活性に効果を有さなかったが、(S,R)鏡像異性体はその活性を阻害した。
第2の態様によれば、本発明は、活性成分としてBLKおよび/またはLynAチロシンキナーゼの活性化薬を含む、疼痛の治療のための治療薬を提供する。いくつかの実施形態によれば、疼痛は急性疼痛である。いくつかの他の実施形態によれば疼痛は慢性疼痛である。いくつかの実施形態によれば、慢性疼痛は侵害受容性疼痛である。いくつかの現在好ましい実施形態によれば、慢性疼痛は神経障害性疼痛である。各可能性は、本発明の別々の実施形態を表す。
いくつかの実施形態によれば、BLKおよび/またはLynAチロシンキナーゼの活性化薬は実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物である。
いくつかの実施形態によれば、神経障害性疼痛は下記から選択される少なくとも1つ症状である:帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、糖尿病性神経痛、癌性疼痛、持続性術後または外傷後疼痛、痛覚過敏、アロディニア、開胸後疼痛、CRPS、多発性硬化症と関連する疼痛、AIDS、視床痛、ミエロパチーにより引き起こされる対麻痺疼痛、有痛知覚麻痺および幻肢痛における神経障害性疼痛。
第3の態様によれば、本発明は活性成分として、BLKおよび/またはLynAチロシンキナーゼの活性化薬を含む医薬組成物を提供する。各可能性は本発明の別々の実施形態を表す。いくつかの実施形態によれば、医薬組成物は、実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物および薬学的に許容される担体または希釈剤を含む。いくつかの実施形態によれば、医薬組成物は疼痛の治療に有用である。いくつかの実施形態によれば、疼痛は急性または慢性であり得る。いくつかのさらなる実施形態によれば、慢性疼痛は侵害受容性疼痛または神経障害性疼痛であり得る。
いくつかの実施形態によれば、医薬組成物は単位剤形として製剤化される。いくつかの実施形態によれば、単位用量は0.1〜500mgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を含む。いくつかの実施形態によれば、医薬組成物は経口投与用に製剤化される。
さらなる態様によれば、本発明は、治療の必要な被験体における疼痛の治療または予防のための方法を提供し、これは、被験体に、活性成分として、実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を含む化合物を含有する医薬組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態によれば、本発明の方法は、1.0mg〜15gの活性成分の1日用量を投与することを含む。特定の実施形態によれば、発明の方法は医薬組成物の単回投与後24時間の期間にわたって鎮痛を提供する。
本発明はさらに、疼痛の治療または予防のための医薬の調製のための、実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物の使用に関する。いくつかの実施形態によれば、疼痛は神経障害性疼痛である。特定の実施形態によれば、発明の方法は医薬組成物の単回投与後24時間の期間にわたって鎮痛を提供する。
本発明は、その好ましい実施形態の下記図面および詳細な説明からより完全に理解されるであろう。
テールフリックテストを用いた平均潜時測定値を示す。左から右の研究グループは下記を含む:ビヒクル(グループ1);モルヒネ(グループ2);3mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ3);10mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ4);20mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ5)および10mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ6)。=p<0.01対ビヒクル;&=p<0.05処置前対処置後;^=p<0.05処置前対処置後。 テールフリック(秒)を用いて測定した処置後と処置前潜時の間の差を示す。左から右の研究グループは下記を含む:ビヒクル(グループ1);モルヒネ(グループ2);3mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ3);10mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ4);20mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ5)および10mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ6)。=p<0.01対ビヒクル;#=p<0.05対ビヒクル。 研究過程中に測定した異なる研究グループの平均グループ体重を示す(第1、7、14および21日)。左から右の研究グループは下記を含む:ビヒクル(グループ1);ガバペンチン(グループ2);30mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ3);15mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ4);7.5mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ5)。 研究の第14日、処置後2、5および24時間、ならびに研究の第21日、7日処置後2、5、24および48時間で測定した左の手術した脚の引っ込めに必要とされる平均Von Frey力を示す。左から右の研究グループは下記を含む:ビヒクル(グループ1);ガバペンチン(グループ2);30mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ3);15mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ4);7.5mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ5)。p<0.05対ビヒクル#p<0.05処置前対処置後。 研究の第14日、処置後2、5および24時間、研究の第21日、処置後2、5、24および48時間に測定した右の健康な脚と左の手術した脚の間の力差(Δ)を示す。左から右の研究グループは下記を含む:ビヒクル(グループ1);ガバペンチン(グループ2);30mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ3);15mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ4);7.5mg/kgの実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド(グループ5)。p<0.05対ビヒクル#p<0.05処置前対処置後。 IC50およびEC50曲線の形態で提示される、発明の化合物によるタンパク質チロシンキナーゼ、BLK、LynA、LynBおよびSrcの調節を示す。 キラル固定相と組み合わせた超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を使用した、(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドおよび(S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドのキラル分離を示す。A:E1およびE2鏡像異性体のラセミ体;B:実質的に純粋なE1鏡像異性体;C:実質的に純粋なE2鏡像異性体。
本発明は化合物(S)2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの単離された立体異性体型およびキナーゼ媒介過程の治療的調節、ならびに疾患および疾患症状、特にある一定のキナーゼ酵素により媒介されるもの治療のためのその使用に関する。特定的には、本発明は疼痛、好ましくは神経障害性疼痛の治療における実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの使用に関する。
本明細書では、別記されない限り、「実質的に純粋な」という用語は、化合物の鏡像異性体を説明するために使用される場合、1つの鏡像異性体が実質的に化合物の他の立体異性体型を含まないことを意味する。代表的な実質的に純粋な鏡像異性体は、約80重量%超の化合物の1つの鏡像異性体および約20重量%未満の化合物の他の立体異性体型、好ましくは約85重量%超の化合物の1つの鏡像異性体および約15重量%未満の化合物の他の立体異性体型、好ましくは約90重量%超の化合物の1つの鏡像異性体および約10重量%未満の化合物の他の立体異性体型、より好ましくは約95重量%超の化合物の1つの鏡像異性体および約5重量%未満の化合物の他の立体異性体型、より好ましくは約96重量%超の化合物の1つの鏡像異性体および約4重量%未満の化合物の他の立体異性体型、さらにいっそう好ましくは約97重量%超の化合物の1つの鏡像異性体型および約3重量%未満の化合物の他の立体異性体型、さらにいっそう好ましくは約98重量%超の化合物の1つの鏡像異性体型および約2重量%未満の化合物の他の立体異性体型、ならびに、最も好ましくは約99重量%超の化合物の1つの鏡像異性体型および約1重量%未満の化合物の他の立体異性体型を含む。本明細書では、「他の立体異性体型」は化合物2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの(S,S)、(S,R)、(R,S)および(R,R)鏡像異性体またはジアステレオマー型の少なくとも1つを含み得る。
「約」という用語は、本明細書では、指示された値のせいぜい±10%、好ましくは±5%以下を示す。
発明のいくつかの実施形態による単離された鏡像異性体は、例えば、US7,754,771号、US7,642,290号、US7,674,829号またはUS2011/0086910号において記載される当技術分野で知られている方法により、ラセミ体として合成され得る。ラセミ体はさらに、キラル化合物の分離のための当技術分野で知られている方法により分離され得る。例示的な実施形態によれば、鏡像異性体はラセミ体((S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドおよび(S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドを含む)として合成され、さらにキラル固定相と組み合わせた超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)により分離され得る。特定的には、(S,S)および(S,R)化合物は、幅広いラセミ体クラスの鏡像異性体分離のために一般に使用される、RegisPack(商標)カラム、多糖コートキラルカラム上で(トリス−(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイルセルロースセレクターを用いて)分離され得る(図7A−C)。
いくつかの実施形態によれば、鏡像異性体は、例えば、(S,S)鏡像異性体の調製のためのスキーム1で記載されるプロセスを使用して直接合成され得る。
Figure 0006411893
したがって、(S,R)鏡像異性体は、(S)−OBnチロシノールを(R)−メシレートと反応させて、(S,R)−ビス−保護を形成させることにより合成され得る。
キラル化合物の合成手順で遭遇し得る問題の1つは、合成工程の1つ(またはそれ以上)でのラセミ化の発生である。ここで、初めて反応温度および原料の添加順序が、形成される生成物のキラル純度において非常に重要な役割を果たすことが示される。さらに、ラセミ化は、特定的には最初の反応工程で起こり、この工程には、乳酸メチル(SまたはR鏡像異性体)の2−ベンジルオキシメチルラクテート(SまたはR鏡像異性体)への変換が含まれることが示された。いくつかの実施形態によれば、(S,S)または(S,R)化合物の調製のためのプロセスにおいてラセミ化の発生を低減させるために、最初の反応工程で、臭化ベンジルおよび乳酸メチルがそれらの塩基溶液(例えば水素化ナトリウム)への添加前に一緒に混合されるべきである。いくつかの実施形態によれば、ラセミ化の発生は、室温より低い、好ましくは、10℃より低い、好ましくは、5℃より低い、好ましくは、2℃より低い温度で、より好ましくは−10℃より低い温度で、最も好ましくは−15℃以下の温度で反応を実施すると低減させることができる。いくつかのある一定の好ましい実施形態によれば、最低ラセミ化(すなわち<1%ラセミ化)が少なくとも約−10℃、好ましくは少なくとも約−15℃の温度のTHF中で水素化ナトリウムをスラーリング(slurring)することにより得られた。(S)乳酸メチルおよび臭化ベンジルの混合物を、少なくとも約−10℃、好ましくは少なくとも約−15℃の温度の水素化ナトリウム溶液に添加した。
さらに、(S)−OBn−チロシノールおよびメシレート(SまたはR鏡像異性体)の反応を含む反応工程の収率が、いくつかの実施形態によれば、溶媒として、DMSOの代わりにDMFを、塩基としてカリウムtert−ブトキシドの代わりに水素化ナトリウムを使用すると、約15%まで、好ましくは約20%まで、より好ましくは約25%まで、増加し得ることが初めて見出された。各可能性は本発明の別々の実施形態を表す。
本発明は、(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドを活性成分として含む疼痛、好ましくは神経障害性疼痛を治療または防止するための治療薬;治療的有効量の(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドおよび薬学的に許容される担体を含む疼痛、好ましくは神経障害性疼痛を治療または防止するための医薬組成物、ならびに、治療的有効量のS)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドを含む医薬組成物の投与を含む疼痛、特定的には神経障害性疼痛を治療または防止するための方法を提供する。
神経障害性疼痛の非限定的な例としては、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、糖尿病性神経痛、癌性疼痛、持続性術後または外傷後疼痛、非特異的腰痛、痛覚過敏、アロディニア、坐骨神経痛、開胸後疼痛、CRPS、多発性硬化症と関連する疼痛、AIDS(またはHIV関連ニューロパチー)、線維筋痛症、視床痛、ミエロパチーにより引き起こされる対麻痺疼痛、有痛知覚麻痺、幻肢痛などにおける神経障害性疼痛が挙げられる。本発明による神経障害性疼痛のための治療薬は、痛覚過敏およびアロディニアを治療するのにとりわけ有効である。加えて、神経障害性疼痛状態としては、通常は無痛の感覚、例えば「しびれてピリピリする感覚」と関連する疼痛(錯感覚および異常感覚)、接触への感受性の増加(知覚過敏)、非侵害性刺激後の有痛性感覚(動的、静的、熱または冷感アロディニア)、侵害刺激への感受性の増加(熱、冷、機械的痛覚過敏)、刺激除去後の継続する疼痛感覚(ヒペルパチー)あるいは選択感覚経路の非存在または欠損(痛覚鈍麻)が挙げられる。
「治療的有効量」という用語は、実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドが投与される被験体に有益な効果を提供するのに十分である、実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドのその量である。より特定的には、治療的有効量は、治療される被験体において疼痛の症状を軽減または寛解するのに有効な、実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの量を意味する。
本発明との関連で、「治療」という用語は対症療法を示し、「予防」という用語はすでに苦しんでいる被験体において症状を防止すること、または苦しんでいる被験体において症状の再発を防止することを意味するために使用され、苦痛の完全な防止に制限されない。
本発明による疼痛の治療または防止のための治療薬は実質的に純粋な(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドから選択され、経口的にまたは非経口的に、投与方法の特定的な制限なしで投与され得る。本発明による神経障害性疼痛のための治療薬の活性成分としての(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドは、独立して提供され、または製剤中に、薬学的に許容される担体または医薬添加物と一緒に含められたものとして提供され得る。
本発明において使用可能な薬学的に許容される担体または添加物の例としては、賦形剤、崩壊薬、バインダー、潤滑剤、コーティング剤、着色剤、希釈剤、溶解剤、溶解助剤、等張化剤、pH調整剤、安定剤、などが挙げられる。
好適には、本発明の組成物は単位剤形として製剤化され得る。各単位剤形は、発明の1つ以上の化合物の1日用量の全てまたはあらかじめ決められた割合、例えば、1日用量の半分または4分の1を含み得る。
よって、組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、粉末、細粒、顆粒、無菌非経口溶液または懸濁液、定量エアロゾルまたは液体スプレー、シロップ、液滴、アンプル、自動注入装置、坐薬、クリームまたはゲルとして製剤化され得る。前記組成物は、経口、経腸、非経口、くも膜下腔内、鼻腔内、舌下、直腸または局所投与に、または吸入または吹送による投与に適合させることができる。経口組成物、例えば錠剤、丸薬、カプセルまたはウエハースが特に好ましい。
錠剤などの固体剤形を調製するために、前記1つ以上の化合物が、1つ以上の医薬賦形剤、例えば、微結晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カリウム、グリシンなどと混合され、下記のいずれかと一緒に使用され得る:様々な崩壊薬、例えばデンプン(好ましくはトウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカデンプン)、アルギン酸、ある一定の型のケイ酸複塩など;および顆粒形成バインダー、例えばポリビニルピロリドン、スクロース、ゼラチン、アラビアゴムなど。潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルクなどはしばしば、錠剤形成に非常に有効である。同じ型の固体組成物で充填されたゼラチンカプセルが使用され得る。好ましくはこれと関連して使用可能な物質としては、ラクトースならびに高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。経口投与のための水性懸濁液および/またはエリキシル剤を調製するために、活性成分は、様々な型の甘味料、香味、着色剤または染料のいずれか、任意で乳化剤および/または懸濁剤、ならびに、希釈剤、例えば水、エタノール、プロピレングリセロール、グリセロール、などまたはそれらの組み合わせと一緒に使用することができる。
いくつかの実施形態によれば、固体製剤前組成物はその後、上記種類の単位剤形にさらに分割され、これらは各々、0.1mg〜約500mgの発明の化合物を含み得る。いくつかの実施形態によれば、単位剤形は、1mg〜500mg、例えば1、5、10、25、50、100、200、300または500mgの化合物を含む。
いくつかの実施形態によれば、錠剤または丸薬として製剤化される場合、前記錠剤または丸薬はコートすることができ、あるいは別の方法で配合され、持続性作用の利点を可能にする剤形を提供することができる。例えば、前記錠剤または丸薬は、内側用量および外側用量構成成分を含むことができ、後者は前者上の外被の形態である。これらの2つの構成成分は、腸溶層により分離することができ、これは、胃での崩壊に抵抗するように機能し、内側構成成分が無傷で十二指腸に通過して入り、またはその放出が遅延されることを可能にする。様々な材料がそのような腸溶層またはコーティングにおける使用で知られており、そのような材料としては多くのポリマー酸およびポリマー酸のシェラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。
いくつかの実施形態によれば、本発明の医薬組成物は、経口的にまたは非経口的に注射、坐薬などにより投与するための液体剤形として製剤化され得;例えば、水溶液、好適には、香味づけたシロップ、水性または油懸濁液または、例えば、綿実油、ゴマ油、ヤシ油またはピーナッツ油などの可食油を有する香味づけたエマルジョン、ならびにエリキシル剤または同様の医薬ビヒクルである。水性懸濁液のための好適な分散または懸濁剤としては、合成および天然ガム、例えば、トラガント、アラビアゴム、アルギナート、デキストラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニル−ピロリドンまたはゼラチンが挙げられる。必要とあれば、水溶液は適切に緩衝され(好ましくは、pH8以上に)、液体希釈剤が等張化される。そのような水溶液は静脈内注射に好適であり、油性溶液は関節内注射、筋肉内注射および皮下注射に好適である。液体剤形は無菌条件下、当業者によく知られている標準製薬技術により容易に生成させることができる。加えて、本発明の活性成分は、皮膚などに局所的に投与され得る。そのような場合、標準薬務に従い、活性成分をクリーム、ゼリー、ペーストまたは軟膏剤の形態で局所的に投与することが望ましい。
本発明による神経障害性疼痛のための治療薬は適切な用量で、特定の制限なしで投与することができ、これは、様々な条件、例えば疼痛の型、患者の年齢または症状、投与経路、治療目的、およびこの薬剤と共に使用される別の医薬の有無に従い選択される。本発明による神経障害性疼痛のための治療薬の1日用量は、例えば、約0.1mg/Kg体重〜約100mg/Kg体重、好ましくは1〜50mg/Kg体重、より好ましくは5−30mg/Kg体重である。
実施例
下記実施例は、本開示を説明することを意図し、しかしながらその範囲を制限しない。
実施例1:E1の合成
E1の一般合成手順を、スキーム1で要約する。特定的には、E1は下記工程を含むプロセスを使用して合成した:
1. 2grの乳酸メチルを、過剰の臭化ベンジルと反応させ、880mgの(S)−ベンジルオキシメチルラクテートを得た。反応を、水素化ナトリウムをTHF中でスラーリングし、およそ−15℃まで冷却することにより実施した。反応混合物をその後、徐々に室温まで温め、およそ1〜2時間撹拌した。反応を、飽和塩化アンモニウム溶液で停止させ、MTBEで2回抽出し、その後、ロータリー・エバポレーター上で溶媒を除去し、粗油を得た。粗生成物を、カラムクロマトグラフィーにより精製し、純粋(S)−2−ベンジルオキシメチルラクテートを得た。(R)−2−ベンジルオキシメチルラクテート異性体は0.93%のみで存在した。いくつかの実施形態によれば、この工程の収率は、反応溶液(すなわちTHF)中の水分の存在を回避することにより増加させることができる。
2. 880mgの、工程1で得られた(S)−2−ベンジルオキシメチルラクテートを、水素化アルミニウムリチウムを用いて還元させ、(S)−2−ベンジルオキシプロピレングリコールを83.8%収率、98.7%純度で得た。純粋(S)−2−ベンジルオキシメチルラクテートを含む塩化メチレンの溶液を撹拌し、水素化アルミニウムリチウムの溶液を徐々に、これにおよそ5℃で添加した。反応をTLCシステムによりモニタし、USP−PW水により、非常に注意深く反応停止させた。この工程ではラセミ化は起こらなかった。
3. (S)−2−ベンジルオキシプロピレングリコールをその後、メタンスルホニルクロリドと塩化メチレン中、トリエチルアミンの存在下で反応させ、メシレートを88%収率で得た。工程2の溶液を塩化メチレン中で撹拌し、メタンスルホニルクロリドをこれに、<5℃で滴下した。添加が完了した後、反応の進行をTLCシステムによりモニタした。反応を、USP−PW水で停止させた。層を分離した後、水層を、塩化メチレンで逆抽出した。塩化メチレン層をその後合わせ、USP−PW水で3回洗浄し、メタンスルホン酸の大部分を除去した。この工程ではラセミ化は起こらなかった。
4. (工程3の)メシレートを、S−Oベンジルチロシノールとカップリングさせ、ビス保護E1を22.7%収率、97.4%の純度で形成させた。反応は、室温で溶媒としてのDMFおよび塩基としての水素化ナトリウムの組み合わせを使用して実施した。反応は、少なくとも12時間室温で撹拌した後、完了した。DMSOを溶媒として、塩基としてのカリウムtert−ブトキシドと共に使用した場合、塩基のDMSOとの反応によるデムシル(demsyl)アニオン形態はメシレートを分解し、またはこれを不純物に変換すると考えられた。その結果、ごく微量の生成物が形成するか、生成物は形成しなかった。
5. 340mgの、工程4の生成物を、10%パラジウム/炭素触媒および塩酸の存在下、塩化メチレンを溶媒として使用する、50℃での水素化により還元させた。反応はおよそ4時間で完了し、ラセミ化はなく、E1が84.3%収率および98.9%で得られた。
実施例2:E2の合成
E2鏡像異性体を、US2011/0086910号において記載されるように、(S,S)および(S,R)鏡像異性体のラセミ体として合成し、さらにRegisPack(商標)カラム、多糖コートキラルカラム上で分離した(トリス−(3,5−ジメチルフェニル)カルバモイルセルロースセレクターを用いて)(図7A−C)。
実施例3:テールフリックテストにおけるE1およびE2の鎮痛効果の評価:
本研究では、実質的に純粋な鏡像異性体E1およびE2の鎮痛効果を、マウスにおける侵害受容性疼痛に対するテールフリックモデルを使用して評価した。
試験アイテムおよび材料の調製:
Figure 0006411893
モルヒネ調製:19mlの生理食塩水を、1mlのモルヒネアンプルに添加し、0.1mlの受理溶液を20gマウス毎に注射した(5ml/kg)。
ビヒクル調製:1mlのDMSOを4mlの生理食塩水に溶解した。
E1およびE2試料調製(10mg/kgの投与のための2mg/mlの濃度):
・4mgのE1またはE2を秤量した。
・測定したE1またはE2を0.4mlのDMSOに完全に溶解した。
・その後、溶液を1.6mlの生理食塩水で希釈した。
パートBのためのE1の調製:
E1原液を下記の通り調製した:
・16.5mgのE1を秤量した。
・測定したE1を0.82mlのDMSOに完全に溶解した。
・溶液をその後3.28mlの生理食塩水中で希釈した。
E1調製(20mg/kgの投与のための4mg/mlの濃度):
20mg/kgのE1溶液を、原液から、IP投与を介して5ml/kg注射体積で投与した。
E1調製(10mg/kgの投与のための2mg/mlの濃度):
原液からの0.7mlを0.7mlのビヒクル中で希釈した。
10mg/kgのE1溶液を、原液から、IP投与を介して5ml/kg注射体積で投与した。
E1調製(3mg/kgの投与のための0.6mg/mlの濃度):
原液からの0.5mlを3.35mlのビヒクル中で希釈した。
3mg/kgのE1溶液を、原液から、IP投与を介して5ml/kg注射体積で投与した。
試験系(表1を参照されたい):
雄ICR系統7週齢マウス(25−27g)を使用して実験を実施した(Harlan Israel,Ltd.により供給)。
実験は、総数18匹マウス(パートA)および20匹マウス(パートB)を含んだ。
処置開始時の動物の体重変動は平均体重の±20%を超えなかった。
この研究で使用した動物の健康状態を到着時に検査した。良好な健康状態の動物のみ研究室条件に順化させ、研究で使用した。
動物を5日間順化させた。順化中および全研究期間を通して、動物はアクセスが制限された齧歯類施設内で飼育し、ポリプロピレンケージ1つあたり最大6匹のマウスのグループで維持した。ケージに固い底部を取り付け、寝床材料として無菌木材削りくずで満たした。動物に、自由に市販の無菌齧歯類食を与え、ステンレス鋼シッパーチューブを有するポリエチレン瓶を介して各ケージに供給された飲料水に自由にアクセスさせた。水を定期的にモニタした。自動的に制御される環境条件は、研究室において、20−24℃の温度、30−70%の相対湿度(RH)、12:12時間の明:暗サイクルおよび15−30空気交換/hを維持するように設定した。温度およびRHは毎日モニタした。
実験中、各投与グループを別々のケージで維持し、糞便物質の摂取により起こり得る相互汚染を回避した。研究の終わりに、生存する動物をCO窒息により安楽死させた。
Figure 0006411893
テールフリックテストの原理:
疼痛に対する反応を、テールフリック法を使用して評価した。これは、Ugo Basileテールフリック機器を使用する。動物をUgo Basileテールフリック(TF)機器表面上に、尾をまっすぐ後に、熱源として機能する光電池上にあるように置き、優しく保持する。熱源およびタイマーは足ペダル押しによりスイッチオンし、動物がその尾をエミッタから振り払った時に自動的にスイッチオフする。潜時を測定し、鎮痛効果として分析する。
研究の説明:
ベースラインテールフリックを、実験を開始する1日前に測定した。実験の日に、動物の体重を最初に測定し、続いて試験アイテム(ビヒクル、モルヒネ、NRD 13 S E1およびE2)のIP投与を実施した。試験アイテムの投与後30分に、動物を、テールフリックテストに供した。テールフリック実験に続いて、全てのグループの採血を実施した。全てのグループの脊髄および脳を収集した後に実験を終了した。
統計およびデータ評価:
全てのパラメータは平均と平均の標準誤差(SEM)として表される。データを両側独立T検定を用いて分析し、各処置グループをビヒクル処置動物と比較した。両側対応T検定を使用して、各処置グループの処置前および処置後を比較した。確率値p<0.01およびp<0.05は有意であると考えられる。
結果:
体重:全ての動物に対する平均体重は27.42±0.22gであった。グループ間で統計学的差は見られなかった。
テールフリックテスト:
テールフリックテストの結果を図1に、動物が尾を熱源から振り払うのにかかる潜時(秒)として提示する。結果はまた、処置後TF潜時−処置前のTF潜時の差としても提示する(図2)。潜時の差の増加は動物に対するより健康な状態を示す。
テールフリックまでの潜時(秒)を表2、列4−5にまとめて示す:ベースライン(処置前)でのビヒクル処置動物(グループ1)に対する平均潜時は8.72±0.65秒であった。薬物投与30分で、平均潜時は7.78±0.36秒であり、これは、統計学的にベースラインとは異ならない。
5mg/kgの用量でのモルヒネ(グループ2)による処置は、処置前値に比べると、潜時増加に著しく有効であった:7.92±0.17秒処置前対15.38±1.47秒処置後(p<0.01)。
10mg/kgの用量でのE1による処置(グループ4)は、処置前値に比べると潜時増加に著しく有効であった:8.16±0.39秒処置前対10.63±0.64秒処置後(p<0.01)。加えて、10mg/kgおよび20mg/kgの用量でのE1による処置はビヒクル処置動物(グループ1)に比べると疼痛緩和活性を示した:10.63±0.64秒(グループ4)および10.65±0.81秒(グループ5)対7.78±0.36秒ビヒクル(p<0.01)。
潜時は処置前と処置後状態間で増加したが、この増加は、3mg/kgの用量でのE1または10mg/kgの用量でのE2による処置では統計学的に有意ではなかった。加えて、ビヒクルに比べるとこれらの処置は疼痛を低減させるのに有意に活性ではなかった。
処置前および処置後に対するテールフリック潜時の差(秒):
処置前と処置後潜時の差が大きいほど、疼痛緩和活性が大きい。この差を、表2、右列で要約する。E1は、ビヒクル処置に比べると、特に10および20mg/kgの用量で著しい疼痛緩和活性を示したことがわかる(p<0.01)。対照的に、E2はテールフリック潜時において統計学的に有意な差を引き起こさなかった。
Figure 0006411893
結論:
この研究の条件下で得られ、生存中データに限定される所見を考慮すると、10mg/kgおよび20mg/kgの用量でのE1は、侵害受容に対するテールフリックモデルにおいて、ビヒクル処置グループに比べると疼痛を低減させるのに活性であった。
3mg/kgの用量での試験アイテムE1は、処置前および処置後に対するTF潜時の間の計算された差においてのみ著しい疼痛緩和活性を示し、活性の傾向が示唆された。10mg/kgの用量でのE2はこの研究において活性ではなかった。
実施例4:ラットにおける脊髄神経結紮(Chung)モデルを用いたE1の治療活性の評価:
ラットにおける神経障害性疼痛に対する脊髄神経結紮(SNLまたはChung)モデルにおいて、E1の抗侵害受容性および鎮痛活性を評価した。
第0研究日に、全ての動物はChung外科手術を受けた、これは、左L5−L6脊髄神経を分離し、切断する手術から構成された。外科手術後14日に、動物をVon Freyテストからの疼痛閾値結果を使用して選択した。機械的アロディニアの徴候を示した動物のみを研究に含めた。選択プロセス後、動物をグループ分けし、試験アイテムをIPを介して投与した。疼痛応答を、第14研究日に試験アイテム投与後2、5および24時間に、7日の試験アイテム投与後第21研究日に2、5、24および48時間にVon Frey方法を使用して測定した。
全ての動物は研究中に体重が増えた。グループ間で体重増加に有意の差はなかった。この体重増加は研究を通して一般的に良好な健康を反映する。
材料およびそれらの調製:
ビヒクル:1mlDMSO(Sigma)を、4mlの生理食塩水に溶解した(供給者:TEVA medical)。
陽性対照:ガバペンチン(供給者:USP)は粉末として存在する。150mg/kgの用量を達成するために、250mgのガバペンチンを、5mlの生理食塩水に溶解した(50mg/ml)。
体重200gのラットに0.6mlの溶解溶液を注射した。
E1原液:2.43gのE1を81mlのDMSOに完全に溶解した。
・E1調製(30mg/kgの投与のための6mg/mlの濃度):原液からの3mlを12mlの生理食塩水で希釈した。
・E1調製(15mg/kgの投与のための3mg/mlの濃度):原液からの1.5mlを1.5mlのDMSOおよび12mlの生理食塩水で希釈した。
・E1調製(7.5mg/kgの投与のための1.5mg/mlの濃度):原液からの0.75mlを2.25mlのDMSOおよび12mlの生理食塩水で希釈した。
全ての製剤に対し、適用体積を5ml/kgとした。
試験系:
本研究の試験グループおよび用量レジメンを表3にまとめて示す。
種:50匹のSDの若い成体雄ラット、225−260、研究開始時(Harlan Laboratories、Israel.Ltd.)
体重:処置開始時の動物の体重変動は、平均体重の±20%を超えなかった。
動物健康:この研究で使用した動物の健康状態を到着時に検査した。良好な健康状態の動物のみ研究室条件に順化させ、研究で使用した。
順化:5日。
ハウジング:順化中および全研究期間を通して、動物を、アクセスが制限された齧歯類施設内で飼育し、ポリプロピレンケージ1つあたり最大3匹のラットを有するグループで維持した。ケージに固い底部を取り付け、寝床材料として無菌木材削りくずで満たした。
食物と水:動物に、自由に市販の無菌齧歯類食を与え、ステンレス鋼シッパーチューブを有するポリエチレン瓶を介して各ケージに供給された飲料水に自由にアクセスさせた。研究で使用した食餌バッチの食物ロット分析を、研究データを有する保存記録に包含させた。水を定期的にモニタした。
環境:自動的に制御される環境条件は、研究室において、20−24℃の温度、30−70%の相対湿度(RH)、12:12時間の明:暗サイクルおよび15−30の空気交換/hを維持するように設定した。温度およびRHは毎日モニタした。明サイクルを制御時計によりモニタした。
各投与グループを別々のケージで維持し糞便物質の摂取により起こり得る相互汚染を回避した。2または3匹の動物を1つのケージに収容した。
終了:研究の終わりに、生存する動物COにより安楽死させた。
Figure 0006411893
試験手順:
Chung誘発モデルの原理:Chungモデルはニューロパチー疼痛に対する信頼できるモデルであり、動物が外科手術から目覚めた直後に動物の疼痛閾値を測定することができる。
手術および処置を含む研究スケジュール(第1研究日から第14研究日)を、表4で要約する:
Figure 0006411893
神経障害性疼痛誘発:ケタミン/キシラジンナトリウムを使用して麻酔下で、その領域を剪毛した後、ラットを腹臥位で置き、傍脊柱筋群をL4−S2レベルで棘突起から分離した。L6椎骨横突起を注意深く小さな骨鉗子を用いて除去し、視覚的にL5−L6脊髄神経を同定した。左L5−L6脊髄神経を切断した。筋肉をその後、4−0絹縫合糸で閉じ、皮膚をクランプにより閉じた。外科手術後、ラットをケージに戻し、目が覚めるまで加熱灯下で維持した。
前選択のための包含/排除基準:手術後14日に、動物は、それらの実験グループに入れる前に、Von Frey方法を用いて機械的アロディニアに対して試験した。手術した脚に対し≦26gの疼痛閾値を有する動物のみを研究に含めた。均一な処置グループを形成させ、ランダム化を実行するために、包含/排除基準に従い、手術したラット全てをグループ分けした。
処置:
処置開始:動物を疼痛発生のパラメータを使用して選択し(Von Freyテスト)、その後、それらの実験グループに入れた。
ビヒクルおよびE1を、第14研究日から第21研究日まで投与した。
ガバペンチン、陽性対照を、試験第14、15および21日のみに投与した。
Von Freyテストを試験アイテムの投与前(TI注射前)ならびに第14および21研究日にTI投与後(TI注射後)2および5時間にて実施した。
Von Freyテストを第15研究日(第14研究日でTIの投与後24時間)でのTIの投与前、第22および23研究日(第21研究日でのTIの投与後それぞれ、24および48時間)に実施した。
投与経路:E1(試験アイテム);ビヒクルおよび陽性対照(ガバペンチン)をIP投与した。全ての場合において、研究の過程において別に決定されない限り、全ての投与溶液は繰り返し投与セッションの各々で、1日に1回投与として適用した。
終了:研究の終わりに、動物をCOで安楽死させた。
実験的観察:
体重:体重を一定の間隔で第−1研究日にベースライン値に対し、および外科手術後7日(第7研究日)に測定した。加えて、第14研究日に機械的アロディニアに対する基準を示した動物はまた、第14および21研究日に選択およびグループ分けした後に体重測定した。
疼痛応答評価:疼痛応答を機械的アロディニアに対するVon Freyテストを使用して評価した。
機械的アロディニアに対するVon Freyテストは、無処置動物にとっては有痛性ではない短い圧力パルスを適用することに基づく。実際、無処置動物から足の引っ込めを達成するためには、適用される圧力は時として、60gより高くなる。これによりしばしば、研究者は、無処置動物の足を実際に挙げさせるためにVon Freyフィラメントにより十分な圧力を適用することを要求される。しかしながら、疾患状態では、動物は、ずっと低い圧力および通常は無痛の刺激の結果としての疼痛経験に感受性が高くなる。
機械的アロディニア評価(Von Freyテスト):触覚刺激に対するアロディニア応答をVon Frey装置(Touch(登録商標))を使用して評価した。
ラットをエンクロージャに入れ、金属メッシュ表面上に置いたが、自由に動けるにようにした。ラットのキャビンを赤いセロハンで覆い、環境的妨害を減少させた。テストを探索行動の休止後に開始した。Von Freyモノフィラメントの組は、Von Frey装置の製造業者(Ugo Basil)により提供される実際の力のおおよその対数目盛および知覚された強度の均等目盛を与える。動作原理:所定の長さおよび直径のファイバの先端を皮膚に直角に当てる場合、ファイバが曲がるまで研究者がプローブを前進させ続ける限り、適用力は増加する。ファイバが曲がった後、プローブは前進し続け、これによりファイバはより大きく曲がるが、追加の力は足に適用されない。
Figure 0006411893
齧歯類はその足が予想外に接触されると足引っ込め反射を示す。Touch Test(商標)感覚評価装置は、ラットの足の足底表面上で使用することができる。動物は、その足を引き戻すことにより感覚を示すであろう。引っ込め反射を引き上げるのに必要とされる最小の力は、参照値として指定され/考えられる。
統計/データ評価:全てのデータは平均±SEMとして提示される。各処置グループを、両側独立T検定(ソフトウェア:Microsoft(登録商標)Excel)を使用してその関連ビヒクルグループと比較した。両側、対応T検定を使用して、各試験グループに対し、処置前疼痛応答を処置後疼痛応答と比較した。p値<0.05は、有意の差を表すと考えられる。
Von Freyテストを、第22および23研究日(それぞれ、第21研究日のTIの投与後24および48時間)に実施した。
結果:
体重(表6;図3):全ての動物は研究中に体重が増えた;しかしながら、グループ間で体重増加に有意の差はなかった。全ての動物に対するベースライン体重は、第−1研究日に243.76±1.21gであった。
体重はまた、第7、14および21研究日に測定した。第7研究日では、全てのグループに対する平均体重は258.12±1.71gであった。第14研究日では、全てのグループに対する平均体重は286.34±1.93gであった。第21研究日に、平均体重は302.34±2.29gであった。
Figure 0006411893
Von Freyテスト(表7、8、9および10;図4および5):結果は、左の手術した脚の平均引っ込め力として提示した(g)。機械的アロディニアは、第14研究日(2、5および24時間)ならびに第21研究日(2、5、24および48時間)の異なる時間点でのVon Freyフィラメントに対する動物感受性の増加として観察した。全ての値はまた、右の健康な脚を引っ込めるのに必要とされる力−左の手術した脚を引っ込めるのに必要とされる力として計算し、提示した。この計算は健康な状態の動物の値を0付近で表し、よって、両脚に対する引っ込め力は等しい。有痛状態にある動物は右の健康な脚と左の手術した脚の間の力のより大きなギャップとして提示される。引っ込め力差(Δ力)の増加は、より有痛性の状態を提示する。
試験アイテム対ビヒクルのVon Frey応答:ビヒクル処置動物(グループ1)の左の手術した脚を引っ込めるのに必要とされるベースライン平均力は56.60±3.40gであった。第14研究日に、処置前では、左脚の引っ込め力は、ベースライン測定よりも著しく低く、有痛性状態を示した:10.00±0.93g;p<0.05。
E1 30mg/kg IP(グループ3):ビヒクル対照(グループ1)に比べると、第14研究日での30mg/kgの用量でのE1による処置は、その投与後2時間にアロディニアを阻害しなかった(13.20±1.70g ns.対ビヒクルグループにおける10.70±0.98g)。第14研究日での30mg/kgの用量でのE1による処置は、ビヒクル処置動物に比べ、その投与後5時間にアロディニアを効果的に阻害し:30.60±5.10g対ビヒクルグループにおける10.10±0.60g;p<0.05、およびまた、その投与後24時間にもそうであった:25.20±6.25g ns対ビヒクルグループにおける11.80±1.79g;p=0.05。
ビヒクル対照に比べると、第21研究日での30mg/kgの用量でのE1による処置は、その投与後2時間にアロディニアを効果的に阻害し:19.40±1.80g対ビヒクルグループにおける11.40±1.01g、p<0.05、その投与後5時間:22.90±4.64g対ビヒクルグループにおける9.80±0.90g;p<0.05およびまた、その投与後24時間にもそうであった:17.50±2.48g対ビヒクルグループにおける11.00±1.11g;p<0.05。
ビヒクル対照に比べると、第21研究日での30mg/kgの用量でのE1による処置は、その投与後48時間にアロディニアを阻害しなかった:8.90±0.82g対ビヒクルグループにおける9.90±1.21g。
Figure 0006411893
E1 15mg/kg IP(グループ4):ビヒクル対照(グループ1)に比べると第14研究日での15mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後2時間にアロディニアを阻害しなかった。
第14研究日での15mg/kgの用量でのE1による処置は、ビヒクル処置動物に比べ、その投与後5およびさらに24時間にアロディニアを阻害した。
ビヒクル対照に比べると、15mg/kgの用量でのE1による処置は第21研究日に処置前;その投与後2、5および24時間にアロディニアを阻害したが、しかしながら、第21研究日での15mg/kgの用量による処置は、その投与後48時間により有効でなくなった。
Figure 0006411893
E1 7.5mg/kg IP(グループ5):ビヒクル対照(グループ1)に比べると、第14研究日での7.5mg/kgの用量でのE1による処置は、その投与後2、5およびまた24時間にアロディニアを効果的に阻害した。
ビヒクル対照に比べると、7.5mg/kgの用量でのE1による処置は第21研究日処置前およびまたその投与後2、5、24およびさらに48時間にアロディニアを阻害した。
ガバペンチン150mg/kg IP(グループ2):ビヒクル対照(グループ1)に比べると、第14研究日でのガバペンチンによる処置はその投与後2時間にアロディニアを阻害した;が、その投与後5時間に有効ではなかった。
ビヒクル対照に比べると、第21研究日でのガバペンチンによる処置は、その投与後2時間にアロディニアを効果的に阻害した;が、その投与後5時間にすでに有効ではなかった。
Figure 0006411893
試験アイテムのVon Frey応答−処置後対処置前:
E1 30mg/kg IP(グループ3):処置前値に比べると、第14研究日での30mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後5時間、処置前および後にアロディニアを阻害した。処置前値に比べると、第21研究日での30mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後2、5およびさらに24時間にアロディニアを阻害した。
Figure 0006411893
E1 15mg/kg IP(グループ4):処置前値に比べると、第14研究日での15mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後5時間およびさらに24時間にアロディニアを阻害した。
E1 7.5mg/kg IP(グループ5):処置前値に比べると、第14研究日での7.5mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後2、5およびさらに24時間にアロディニアを阻害した。処置前値に比べると、第21研究日での7.5mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後5時間にアロディニアを阻害した。
ガバペンチン150mg/kg IP(グループ2):処置前値に比べると、第14研究日でのガバペンチンによる処置はその投与後2時間にアロディニアを阻害した;が、その投与後24時間に有効ではなかった。
処置前値に比べると、第21研究日でのガバペンチンによる処置はその投与後2時間にアロディニアを阻害した。
試験アイテム対ビヒクルのΔ引っ込め力:
E1 30mg/kg IP(グループ3):第14日での2つの脚間のΔ引っ込め力の計算は、30mg/kgの用量でのE1に対し、その投与後5時間に著しい疼痛緩和活性を示した。第21日での2つの脚間のΔ引っ込め力の計算は30mg/kgの用量でのE1に対し、その投与後2、5およびさらに24時間に著しい疼痛緩和活性を示した。
E1 15mg/kg IP(グループ4):第14日での2つの脚間のΔ引っ込め力の計算は15mg/kgの用量でのE1に対し、その投与後5およびさらに24時間に著しい疼痛緩和活性を示した:29.20±6.66g対ビヒクルグループにおける49.90±0.60g;p<0.05。
2つの脚間のΔ引っ込め力の計算は15mg/kgの用量でのE1に対し、第21研究日処置前;その投与後2、5およびさらに24時間に著しい疼痛緩和活性を示した。
E1 7.5mg/kg IP(グループ5):第14日での2つの脚間のΔ引っ込め力の計算は7.5mg/kgの用量でのE1に対し、その投与後2、5およびさらに24時間に著しい疼痛緩和活性を示した。
2つの脚間のΔ引っ込め力の計算は7.5mg/kgの用量でのE1に対し、第21研究日処置前に;その投与後2、5、24およびさらに48時間に著しい疼痛緩和活性を示した。
ガバペンチン150mg/kg IP(グループ2):第14日および第21日での2つの脚間のΔ引っ込め力の計算は、ガバペンチンに対し、その投与後2時間に著しい疼痛緩和活性を示した。
試験アイテムのΔ引っ込め力−処置後対処置前:
E1 30mg/kg IP(グループ3):第14日でのΔ引っ込め力の処置前値に比べると、30mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後5時間にアロディニアを阻害した。第21日での、Δ引っ込め力の処置前値に比べると、30mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後2、5および24時間にアロディニアを阻害した。
E1 15mg/kg IP(グループ4):第14日でのΔ引っ込め力の処置前値に比べると、15mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後5およびさらに24時間にアロディニアを阻害した。
E1 7.5mg/kg IP(グループ5):第14日でのΔ引っ込め力の処置前値に比べると、7.5mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後2、5および24時間にアロディニアを阻害した。
第21日でのΔ引っ込め力の処置前値に比べると、7.5mg/kgの用量でのE1による処置はその投与後5時間にアロディニアを阻害した。
ガバペンチン150mg/kg IP(グループ2):第14日でのΔ引っ込め力の処置前値に比べると、ガバペンチンによる処置はその投与後2時間にアロディニアを阻害したが、しかしながら投与後5時間に有効ではなかった。
第21日でのΔ引っ込め力の処置前値に比べると、ガバペンチンによる処置はその投与後2時間にアロディニアを効果的に阻害した。
以上で記載される試験化合物による処置では、E1により処置された動物は完全に手術された足をVon Frey装置の金属メッシュ表面上に置いたことに注意すべきである。
結論:
この研究の条件下で得られた所見を考慮すると、30mg/kgの用量でのE1は、第14研究日での試験アイテム投与後5時間での、ならびに第21研究日での試験アイテム投与後の2、5および24時間での機械的アロディニアのパラメータにおいて反映されるように、ラットにおける神経障害性疼痛のための脊髄神経結紮モデルで鎮痛アイテムとして有効であった。
15mg/kgの用量でのE1は、第14研究日での試験アイテム投与後5および24時間、ならびに第21研究での試験アイテム投与後2、5および24時間での機械的アロディニアのパラメータにおいて反映されるように、鎮痛アイテムとして有効であった。
7.5mg/kgの用量でのE1は、第14研究日での試験アイテム投与後2、5および24時間、第21研究日での試験アイテム投与後2、5、24および48時間での機械的アロディニアのパラメータにおいて反映されるように、鎮痛アイテムとして有効であった。
ガバペンチン、この研究における陽性対照は、第14および21研究日でその投与後2時間に活性であった。試験アイテムと対照的に、ガバペンチンの鎮痛活性は、投与後5時間、24時間および48時間にもはや検出されなかった。
実施例5:E1およびE2鏡像異性体はチロシンキナーゼ−活性を調節する
E1およびE2鏡像異性体をBLK、LynA、LynBおよびSrc(E1のみ)キナーゼアッセイにおいて、1.0E03〜1.0E−05(M)の5つの濃度範囲で試験した。研究はBLK、LynA、LynB、およびSrcキナーゼアッセイを含んだ。各化合物および濃度を二組のウェルで試験した。
このプロジェクトは、Caliper LabChip3000および12−シッパーLabChipを用いて達成した。LabChipアッセイは分離に基づき、生成物および基質が電気泳動的に分離され、よって妨害が最小に抑えられ、全てのスクリーニングプラットフォームで有効な最高データ品質が得られることを意味する。EZ ReaderおよびLC3000酵素アッセイの両方に対するZ’因子は、ルーチン的に0.8〜0.9の範囲にある。LabChipアッセイの利点は、高いZ’値、少ない偽陽性、少ない偽陰性および分析品質再現性を含む。
オフチップインキュベーション移動度シフトキナーゼアッセイは蛍光ペプチド基質のリン酸化生成物への変換を測定するためにマイクロ流体チップを使用する。マイクロタイタープレートウェルからの反応混合物を、キャピラリーシッパーを介してチップ上に導入し、そこで、非リン酸化基質およびリン酸化生成物を電気泳動により分離し、レーザ誘起蛍光により検出する。時間に伴う蛍光シグナルの特徴は、反応の程度を明らかにする。
マイクロフルイディクスの精度により、薬物候補と治療標的の間のわずかな相互作用の検出が可能になる。この技術は高い正確さで強いおよび弱い阻害剤の両方を検出することができ、ルーチン的に従来の技術が見逃す薬物候補を同定する。アッセイ条件を表8にまとめて示す:
Figure 0006411893
アッセイ制御データ:全てのアッセイは内部QA/QC標準に合格しなければならず、各アッセイ実行に対する参照IC50(これは許容される歴史的平均の(+または−)2分の1対数単位内になければならない)が挙げられる。アッセイ制御データを表9にまとめて示す:
Figure 0006411893
結果:様々なタンパク質チロシンキナーゼのモジュレーターとしてのE1およびE2鏡像異性体の活性を図6A−Dにおいてグラフ(IC50曲線)により示す。IC50曲線は、GraphPad5および標準4−パラメータ非線形回帰モデル(log(阻害剤)対応答−可変勾配)を用いて作成する。EC50曲線は、GraphPad5および標準4−パラメータ非線形回帰モデル(シグモイド用量応−可変勾配)を用いて作成する。データ点は二組のウェルの平均である。エラーバーは平均±再現%活性を表す。
本発明は、本明細書にて以上で特定的に示され、記載されるものに限定されないことは、当業者により認識されるであろう。むしろ、発明の範囲は、下記特許請求の範囲により規定される。

Claims (10)

  1. 少なくとも90%の(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドおよび10%未満の(S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドからなる式I
    Figure 0006411893
    の(S)2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物の治療有効量を含む、神経障害性疼痛の治療または予防に使用するための医薬組成物であって、
    前記化合物またはその薬学的に許容される塩が、1回の投与の後24時間にわたって神経障害性疼痛の治療に有効である、医薬組成物。
  2. (S)2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの少なくとも95%が(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドである、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. (S)2−N(3−O−(プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドの少なくとも98%が(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドである、請求項1に記載の医薬組成物。
  4. 有効成分として(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミド:
    Figure 0006411893
    またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を含み、
    (S)2−N(3−O−((R)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドならびにその薬学的に許容される塩および水和物を含まない、
    神経障害性疼痛の治療または予防に使用するための医薬組成物であって、
    前記化合物またはその薬学的に許容される塩が、1回の投与の後24時間にわたって神経障害性疼痛の治療に有効である、医薬組成物。
  5. 前記神経障害性疼痛は、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、糖尿病性神経痛、癌性疼痛、持続性術後または外傷後疼痛、痛覚過敏、アロディニア、開胸術後疼痛、CRPS、多発性硬化症と関連する疼痛、AIDS、視床痛、ミエロパチーにより引き起こされる対麻痺疼痛、有痛知覚麻痺および幻肢痛における神経障害性疼痛から選択される少なくとも1つの症状である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. 薬学的に許容される担体または希釈剤をさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  7. 単位剤形として製剤化される、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. 経口投与用に製剤化される、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 0.1〜500mgの(S)2−N(3−O−((S)プロパン2−オール)−1−プロピル−4−ヒドロキシベンゼン)−3−フェニルプロピルアミドまたはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を含む単位剤形として製剤化される、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  10. 4時間ごとに投与される、請求項1〜のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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