JP6409569B2 - 繊維強化プラスチックの製造方法 - Google Patents
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Description
ガイドAおよびガイドBを用いる方法で賦形を行なった。まず、東レ(株)製プリプレグ(P2352W−19)を繊維方向に対して0度および45度方向に150mm×150mmのサイズでカットし、一枚ずつ擬似等方積層[+45/0/90/−45]2sに積層し、平板状のプリプレグ積層体を作成した。プリプレグ積層体を把持する把持シートは汎用のバグフィルムとし、副資材としてシリコーンラバーとFEP(4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体)フィルムを準備した。バグフィルムのサイズは200mm×200mm、シリコーンラバーとFEPフィルムはプリプレグ積層体と同サイズとし、バグフィルム/シリコーンラバー/FEPフィルム/プリプレグ積層体/FEPフィルム/シリコーンラバー/バグフィルムの順番になるようにバグフィルムでプリプレグ積層体を挟んだ。シーラントと呼ばれる粘着材を用いてバグフィルム間を接着させ、バグフィルムで挟まれた空間を密封空間とした。ただし、バグフィルムの1つの辺の中央の、シーラントとバグフィルムの間に1箇所直径3mmのホースを差し込み、真空ポンプとつなげ、賦形が完了するまで前記密封空間内の気圧を100Paまで低下させた状態を保持した。ガイドAの形状は半径100mmの円形の円弧とし、ガイドB16−aに相当するガイドBの形状は、L=100mm、V=20mm/min、C=10°/minとして式(3)および式(4)により計算された、図11に示す形状とした。このガイドBの形状を用いることで、第2稼動部の速度が20mm/minのときに、前記角速度が10°/minとなる。また、第2稼動部の速度Vを変更した場合の前記角速度Cは、C=2Vで計算することができる。ガイドAおよびガイドBは雄型壁面7とは別の面である雄型の1つの面23と、面23の対面である面24に、それぞれ図8に示した断面図と同様に雄型の両サイドに取り付けた。このガイドBを用いて、図12に示したステンレス製の雄型に押し付けてC=45°/minつまり、2分で賦形が完了するように、C字型へ賦形を行なった。図12の雄型の壁面は凹形状の緩やかな曲面となっている。辺固定部10および第1稼動部11も雄型稜線の形状にあわせ、図13に示した湾曲した棒状のものを用いた。辺固定部10と第1稼動部11の間にはバネ定数が0.49N/mmのバネ22を片側10個ずつとりつけると、バネ22が1.2mm伸びた状態で賦形を行なえる。このとき、バグフィルムには0.059N/mmの張力が付与されている。賦形前にプリプレグ積層体をシートヒーターにより60℃に加熱しておき、室温下で設置されている雄型にすばやく移動してセットし、上記速度で賦形を行なった。賦形後は、得られたC字型のプリフォームを雄型と共に180℃に加熱したチャンバ内に移動させ、バグフィルムで挟まれた密閉空間内の圧力を100Paで維持したまま、2時間保持し、C字型の繊維強化プラスチックを製造した。5枚のプリプレグ積層体を準備し賦形を行なったところ、シワのない高品位なC字型の繊維強化プラスチックが4枚得られた。シワの発生した1枚については、幅方向に対して中央の角部でプリプレグ積層体の雄型と接触する面に円弧状のシワが発生していた。他の4つに比べ、温調したプリプレグ積層体の雄型へのセットが遅れ、プリプレグ積層体温度が最適な範囲を外れてしまった可能性がある。
賦形工程での加熱手段を除いては、実施例1と同様にして繊維強化プラスチックを製造した。すなわち、賦形前にプリプレグ積層体をシートヒーターにより60℃に加熱する加熱手段に代えて、予め60℃に加熱したチャンバ内で雄型を加熱しておき、プリプレグ積層体も全域が60℃となるようにチャンバ内に10分保持する加熱手段を採用した後で、実施例1と同じガイドA、ガイドBおよび雄型を用いてチャンバ内で賦形を行ない、賦形後は180℃まで昇温させ2時間保持し、繊維強化プラスチックを製造した。5枚のプリプレグ積層体を準備し賦形を行なったところ、5枚ともシワの発生はなく、高品位な繊維強化プラスチックが製造された。
図14に示す装置で、実施例1で得たプリプレグ積層体の賦形および硬化を行なった。図12に示した雄型およびプリプレグを含む密閉空間26と非表示の真空ポンプを接続し、真空ポンプとの接続口27を介して密閉空間26の気圧を100Paまで下げることにより、気圧差により膨張バッグ25が雄型28に押し付けられ、プリプレグ積層体がC字型に賦形される。密閉空間26は図示していない加熱手段によって、温調が可能である。プリプレグ積層体1は、図示していない把持シートで密閉されており、内部を真空引きした状態で保持されている。真空ポンプを起動させ、実施例1と同様に雰囲気温度が60℃に加熱された密閉空間26内で2分でC字型へと賦形が完了するように賦形を行なった。その結果、真空ポンプを起動させると同時にプリプレグ積層体が雄型に押し付けられ賦形が始まったが、曲げ角速度は制御できなかった。賦形後は真空ポンプを起動させたまま密閉空間26内を180℃に加熱後、2時間保持し、プリフォームを硬化させた。C字型へ製造された繊維強化プラスチックの角部の内側にはひだ状のシワが5枚中5枚とも発生していた。
2:把持シート
3:辺固定部
4:第1稼動部
5:雄型
5−a:凹形状の壁面を有する雄型
5−b:凸形状の壁面を有する雄型
5−c:凹形状と凸形状の組み合わさった壁面を有する雄型
6:第1稼動部の稼動方向
7:雄型壁面
8:プリプレグ積層体と雄型の接触部
9:張力を付与する方向
10:略雄型稜線形状の辺固定部
11:略雄型稜線形状の第1稼動部
12:弾性体
13−a:凹形状の雄型稜線
13−b:凸形状の雄型稜線
13−c:凹形状と凸形状の組み合わさった雄型稜線
14:ガイドA
15:第2稼動部
16−a:ガイドB 右側
16−b:ガイドB 左側
17:第2稼動部の移動方向
18:雄型5の略中央断面における壁面を示す直線
19:雄型5の略中央断面における上面を含む直線
20:直線18と直線19の交点と、第1稼動部11を含む直線
21:曲げ角
22:バネ
23:雄型の1つの面
24:面23の対面
25:膨張バッグ
26:密閉空間
27:真空ポンプとの接続口
28:図12の雄型の断面図
Claims (5)
- 熱硬化性樹脂を含浸した強化繊維を含むプリプレグを積層して平板状のプリプレグ積層体を形成する積層体形成工程、プリプレグ積層体を雄型に押し付けて賦形する賦形工程、および熱硬化性樹脂を硬化する硬化工程を含む繊維強化プラスチックの製造方法であって、賦形工程において、プリプレグ積層体を両面から挟んで把持する把持シートの、1つの辺およびその対辺を固定する辺固定部を、辺固定部を掴んで移動する第1稼動部に接続させ、第1稼動部を、プリプレグ積層体が実質的にたわみなく雄型に押しつけられる方向へ稼動させることでプリプレグ積層体を賦形するに際し、第1稼動部の稼動速度を稼動速度の平均速度の0.9倍から1.1倍の範囲に制御するとともに、固定されたガイドAと、雄型に向かって一方向に等速で稼動する第2稼動部に固定されたガイドBとの交点に、第1稼動部が誘導される繊維強化プラスチックの製造方法。
- 熱硬化性樹脂を含浸した強化繊維を含むプリプレグを積層して平板状のプリプレグ積層体を形成する積層体形成工程、プリプレグ積層体を雄型に押し付けて賦形する賦形工程、および熱硬化性樹脂を硬化する硬化工程を含む繊維強化プラスチックの製造方法であって、賦形工程において、プリプレグ積層体を両面から挟んで把持する把持シートの、1つの辺およびその対辺を固定する略雄型稜線形状の辺固定部を、辺固定部を掴んで移動する略雄型稜線形状の第1稼動部に接続させ、第1稼動部を、プリプレグ積層体が実質的にたわみなく雄型に押しつけられる方向へ稼動させることでプリプレグ積層体を賦形するに際し、第1稼動部の稼動速度を稼動速度の平均速度の0.9倍から1.1倍の範囲に制御するとともに、プリプレグ積層体と雄型の接触部から第1稼動部に向かう方向に、把持シートに張力を付与し、第1稼動部と辺固定部との間に弾性体を有し、かつ、張力が弾性体の弾性率と弾性体の伸び量との積で計算される繊維強化プラスチックの製造方法。
- 把持シートへ付与される張力を、張力の0.9倍から1.1倍の範囲で維持する請求項2に記載の繊維強化プラスチックの製造方法。
- 固定されたガイドAと、雄型に向かって一方向に等速で稼動する第2稼動部に固定されたガイドBとの交点に、第1稼動部が誘導される請求項2または3に記載の繊維強化プラスチックの製造方法。
- プリプレグ積層体全域の温度が一定となるように温調する請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化プラスチックの製造方法。
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