JP6409193B2 - 屋内プール用水の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、屋内プール用水の処理方法に関する。より詳細に、本発明は、紫外線照射を行わなくても、高い効果を奏する屋内プール用水の処理方法に関する。
本願は、2014年11月17日に日本に出願された特願2014−233077号及び2015年7月21日に日本に出願された特願2015−143808号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
レジオネラ属菌などの有害菌に起因する疾病を防止するために、温泉水、風呂浴用水、水泳プール用水などを塩素系薬剤によって殺菌することが知られている。
塩素系薬剤の代表例として次亜塩素酸ナトリウムが知られている。次亜塩素酸ナトリウムは、高濃度で使用すると、発がん性の強いトリハロメタンが副生したり、有機物と結合して異臭を発生したり、塩素ガスを発生したりするので、1ppm未満の濃度で使用される。レジオネラ属菌は0.5ppm程度の濃度で理論的には死滅する。しかし、実際のプール水などにおいては、pH、温度、有機物含有量などの環境変動によって、有効塩素の活性が不足して、殺菌が不十分になることがある。塩素系殺菌剤による殺菌が不十分な場合には、紫外線照射法を併用することが提案されている(特許文献1など)。屋外プールでは直射日光による紫外線によって有効塩素の殺菌効果が増大する。しかし、日光の当たらない屋内プールでは、紫外線ランプとオゾンとを併用することで分解を促進し、活性を上げてやらなければならず、運転コストが増大する。
特許文献2は、プール水などの原水を浄化して浄化水を得るために、酸化処理することを開示している。係る酸化処理は、例えば、塩素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、過酸化水素などの酸化剤を水に添加することによって;または酸化剤を水に添加して紫外線を照射することによって、さらには、電解、無声放電、紫外線照射によりオゾンを発生させることによって行うようである。
特許文献3は、二酸化塩素剤と二酸化塩素を活性化させるための賦活剤或いは二酸化塩素の活性を維持するための活性持続剤とを併用して、浴用水の除菌・殺菌を行う方法を開示している。二酸化塩素を活性化させるための賦活剤或いは二酸化塩素の活性を維持するための活性持続剤として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、ジクロロイソシアヌル酸などが例示されている。また、クエン酸などの有機酸、過酸化水素、アルコールなどにより活性化された二酸化塩素剤が例示されている。
特許文献4は、台所の流しや風呂場の排水口周辺に設置して使用されるヌメリ取り用洗浄剤を開示している。該ヌメリ取り用洗浄剤は、過硫酸塩、過炭酸塩又は過ホウ酸塩から選択される少なくとも一種を含有する層と、トリクロロイソシアヌル酸又はハロゲン化ヒダントイン化合物から選択される少なくとも一種とを含有する層とから構成されているので、吸湿若しくは少量の水に触れた際に、過酸化水素と有効塩素とが同時に発生し、それらの直接反応が起こり、有効塩素が消失するのみならず、過度な反応が生じることも懸念される。
特許文献5〜9には、プール循環水等の水の雑菌消毒処理に使用される薬剤供給装置が開示されている。
特開平10−337569号公報 特開平08−323396号公報 特開2005−254223号公報 特開2008−222756号公報 特開2009−172584号公報 特表平4−500171号公報 特表平6−501418号公報 特公昭59−13890号公報 特開平8−155465号公報
本発明の課題は、電力の使用を伴うオゾン発生や紫外線照射などを行わなくても、高い効果を奏する屋内プール用水の処理方法を提供することである。
上記目的を達成するために検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕屋内プールから水を抜き出し、抜き出した水を少なくとも二つに分け、一方の水に塩素系薬剤を溶解させて塩素系薬剤水溶液を得、他方の水に過酸化水素発生剤を溶解させて過酸化水素発生剤水溶液を得、塩素系薬剤水溶液と過酸化水素発生剤水溶液とを混ぜ合わせて混合水溶液を得、該混合水溶液を屋内プールに戻すことを含む屋内プール用水の処理方法。
〔2〕塩素系薬剤が、次亜塩素酸カルシウム、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、および塩素化ヒダントインからなる群より選ばれる少なくとも一つを含むものである、〔1〕に記載の処理方法。
〔3〕過酸化水素発生剤が、過炭酸ナトリウム、過硫酸カリウムおよび過硼酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも一つを含むものである、〔1〕または〔2〕に記載の処理方法。
〔4〕塩素系薬剤水溶液と過酸化水素発生剤水溶液との混合比が、過酸化水素/有効塩素の重量比として1/1000〜1000/1000である、〔1〕〜〔3〕のいずれかひとつに記載の処理方法。
本発明の屋内プール用水処理方法によれば、オゾン処理や紫外線照射などを行わなくても、屋内プール用水を高効率で殺菌および有機物分解することができる。本発明の処理方法によれば、有効塩素が、過酸化水素と急激に反応することがなく、屋内プール用水に対して長期間持続的に殺菌作用や有機物分解作用を発揮する。
本発明の屋内プール用水処理方法を実施するための装置の一例を示す図である。 従来のプール用水処理方法を実施するための装置の一例を示す図である。
本発明の屋内プール用水処理方法は、屋内プールから水を抜き出し、抜き出した水を二つに分け、一方の水に塩素系薬剤を溶解させて塩素系薬剤水溶液を得、他方の水に過酸化水素発生剤を溶解させて過酸化水素発生剤水溶液を得、塩素系薬剤水溶液と過酸化水素発生剤水溶液とを混ぜ合わせて混合水溶液を得、該混合水溶液を屋内プールに戻すことを含む。
本発明に係る屋内プール用水処理方法を、図1を参照して、説明する。図1は本発明の屋内プール用水処理方法を実施するための装置の一例を示す図である。
プール1は、水を貯めて人体の一部を水に浸けることができる設備を意味する。プールとしては、水泳用プール、沐浴用プール、全身浴または半身浴用のプール、足湯用のプール、浴槽などが挙げられる。プール1は屋内にあるものである。屋内プールでは直射日光などの紫外線が当たりにくいので、紫外線による殺菌効果が期待できない。
プール1に貯められた水には、レジオネラ属菌などの菌類、人体由来の皮膚、皮脂、毛、爪などの有機物が含まれている。該水をプール1から抜き出す。抜き出しは取水ポンプ7などによって行うことができる。
抜き出された水は少なくとも二つに分けられる。図1に示す装置においては、一方の水は第1の注入器2に送られる。他方の水は第2の注入器3に送られる。図1に示す装置では、さらに残りの水はろ過器4に送られる。第1の注入器2および第2の注入器3は公知の薬剤溶解器であることができる。薬剤溶解器としては、例えば、特許文献5〜9などに開示されている薬剤供給器が使用できる。また、薬剤溶解器に代えて、化学工業等において使用される充填塔や充填槽などを用いることができる。塩素系薬剤の水への溶解および過酸化水素発生剤の水への溶解は上記のような装置を用いた連続的な単位操作で行ってもよいし、水を容器に所定量を溜めて各薬剤を添加して溶解させるような回分式の単位操作で行ってもよい。本発明においては、溶解の単位操作に使用される装置は、UV照射装置、オゾン発生器などの大電力を必要する機器を有しないものが好ましい。
図1に示す第1の注入器2には、塩素系薬剤が装填されていて、送られてくる水に塩素系薬剤が溶け込み、所定濃度の塩素系薬剤水溶液が調製される。
塩素系薬剤は、水の殺菌に使用される公知の薬剤である。本発明に用いられる塩素系薬剤は、好ましくは次亜塩素酸カルシウム、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、および塩素化ヒダントインからなる群より選ばれる少なくとも一つを含むもの、より好ましくは次亜塩素酸カルシウムを含むものである。
ところで、次亜塩素酸カルシウムは、化学式Ca(ClO)2で表される化合物である。次亜塩素酸カルシウムは、水の中においては、次亜塩素酸と水酸化カルシウムとの解離平衡の状態になっていると考えられる。次亜塩素酸は、大腸菌、アデノビールス3型(プール熱病原菌)、赤痢アメーバ菌、好気性悍菌、チフス菌、コサッキッビールスA2型(無菌脳膜炎病原体)、炭疽菌、などの水中微生物を殺滅し、水の消毒を行うことができる。
塩素系薬剤に含まれる次亜塩素酸カルシウムの量は、塩素系薬剤100質量部に対して、好ましくは59〜73.5質量部、より好ましくは63〜72.8質量部である。
塩素系薬剤は、その剤型によって特に限定されない。例えば、粉状、顆粒状、錠剤(タブレット)、ペレット等を挙げることができる。これらのなかで、乾式成形法を用いて成形される剤型が好ましい。乾式成形法においては、打錠成形機、ブリケットマシーンなどの公知の成形機を用いることができる。
乾式成形法における成形圧力(打錠圧)は、特に制限されないが、好ましくは5〜70MPaG、より好ましくは10〜30MPaGである。成形圧力がこの範囲にあると、タブレットまたはペレットが十分な強度を有し保管中に崩れたりすることがなく、溶解器における水への溶解量を所望の範囲にすることができる。
タブレットまたはペレットの形状は、特に制限されないが、例えば、円盤状、直方体状、円柱状などを挙げることができる。タブレットまたはペレットの大きさは、特に制限されない。例えば、円柱状タブレットは、直径50〜70mm、高さ25〜35mmの大きさであることができる。
本発明に用いられる塩素系薬剤には、必要に応じて、スケール防止剤、溶解速度調整剤、pH調整剤、賦形剤などの添加剤を含有してもよい。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。添加剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ剤;ホウ酸、ホウ砂、四ホウ酸ナトリウムなどのホウ素化合物;ケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩;硫酸マグネシウム、ミョウバンなどを挙げることができる。
図1に示す第2の注入器3には、過酸化水素発生剤が装填されていて、送られてくる水に過酸化水素発生剤が溶け込み、所定濃度の過酸化水素発生剤水溶液が調製される。
過酸化水素発生剤は、水に溶解したときに過酸化水素が生成する物質を含むものであれば特に制限されない。本発明に用いられる過酸化水素発生剤は、好ましくは過炭酸ナトリウム、過硫酸カリウムおよび過硼酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも一つを含むもの、より好ましくは過炭酸ナトリウムを含むものである。
過酸化水素発生剤に含まれる過炭酸ナトリウムの量は、過酸化水素発生剤100質量部に対して、好ましくは80〜99質量部、より好ましくは85〜95質量部である。
過酸化水素発生剤は、その剤型によって特に限定されない。例えば、粉状、顆粒状、錠剤(タブレット)、ペレット等を挙げることができる。これらのなかで、乾式成形法を用いて成形される剤型が好ましい。乾式成形法においては、打錠成形機、ブリケットマシーンなどの公知の成形機を用いることができる。成形圧力、タブレットまたはペレットの形状、タブレットまたはペレットの大きさなどは塩素系薬剤の説明において述べたのと同じであってもよい。
本発明に用いられる過酸化水素発生剤には、必要に応じて、スケール防止剤、溶解速度調整剤、pH調整剤、賦形剤などの添加剤を含有してもよい。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。賦形剤としては、石膏(硫酸カルシウム2水和物)が好ましい。過酸化水素発生剤に含まれる石膏の量は、過酸化水素発生剤100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは5〜15質量部である。
調製された塩素系薬剤水溶液と過酸化水素発生剤水溶液とは、混ぜ合わせられる。図1においてはミキシングヘッド5に、塩素系薬剤水溶液と過酸化水素発生剤水溶液とが流入し、混ぜ合わせられる。調製された塩素系薬剤水溶液と過酸化水素発生剤水溶液とを混ぜ合わせると、過酸化水素と有効塩素との接触機会が減り、直接反応が起きにくくなる。ミキシングヘッド5としては、市販のものを適宜使用することができる。
一方、塩素系薬剤と過酸化水素発生剤とを一緒に水に溶解させたり、塩素系薬剤を過酸化水素発生剤水溶液に溶解させたり、または過酸化水素発生剤を塩素系薬剤水溶液に溶解させたりすると、過酸化水素と有効塩素との直接反応などに起因して殺菌効果が十分に高くならない。
塩素系薬剤水溶液と過酸化水素発生剤水溶液との混合比は、過酸化水素/有効塩素の重量比として、好ましくは1/1000〜1000/1000、より好ましくは1/100〜50/100、さらに好ましくは5/100〜20/100である。過酸化水素/有効塩素の重量比が小さすぎると、過酸化水素添加による有効塩素の活性化効果が低くなる傾向がある。過酸化水素/有効塩素の重量比が大きすぎると過酸化水素と有効塩素との直接反応が優勢となって、有効塩素の効果が低減する傾向がある。
なお、塩素系薬剤水溶液における有効塩素の重量は、DPD(硫酸N,N−ジエチル−p−フェニレンジアンモニウム)法(日本薬学会編、「衛生試験法・注解1990 付. 追補1995」に準拠して測定された値である。
また、過酸化水素発生剤水溶液における過酸化水素の重量は、過酸化水素発生剤から発生する過酸化水素を公知の定量法にて測定された値である。
過酸化水素/有効塩素の重量比の調整は、塩素系薬剤水溶液の流量、過酸化水素発生剤水溶液の流量、塩素系薬剤水溶液に含まれる有効塩素の重量、および過酸化水素発生剤水溶液に含まれる過酸化水素の重量を制御することによって行うことができる。
ミキシングヘッドで得られる混合水溶液は、逆止弁6付きの管を経て、ろ過器4の出口側の管に送られる。そして、ろ過器4を通過した水とともに混合水溶液はプール1に戻され、プール1全体に過酸化水素と有効塩素が広がり、プール1に溜まる水の殺菌および有機物分解が行われる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって限定を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜に変更を加えて実施することが勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
製造例
L−ヒスチジン塩酸塩を純水に溶解させて、50mg/LのL−ヒスチジン塩酸塩水溶液を得た。L−ヒスチジン塩酸塩はアルカリ性人工汗液の原料として知られる物質である。L−ヒスチジン塩酸塩水溶液を得た後30分経過した時に、日立製作所製の分光光度計U−200Aにて、波長215nmにおけるL−ヒスチジン塩酸塩水溶液の吸光度を測定した。吸光度は1.24であった。
実施例1
次亜塩素酸カルシウムを純水に溶解させて有効塩素濃度0.70mg/Lの水溶液Aを得た。
過炭酸ナトリウムを純水に溶解させて、過酸化水素濃度0.048mg/Lの水溶液Bを得た。
水溶液Aと水溶液Bとを混ぜ合わせて有効塩素濃度0.35mg/Lおよび過酸化水素濃度0.024mg/Lの水溶液abを得た。
混合直後の水溶液abに、L−ヒスチジン塩酸塩を50mg/Lとなるように溶解させて水溶液1を得た。
水溶液1を得た後30分経過した時に、日立製作所製の分光光度計U−200Aにて、波長215nmにおける水溶液1の吸光度を測定した。吸光度は0.42であった。水溶液abによって吸光度が0.82低下した。
比較例1
水溶液Aを純水で希釈して有効塩素濃度0.35mg/Lの水溶液aを得た。
水溶液aに、L−ヒスチジン塩酸塩を50mg/Lとなるように溶解させて水溶液2を得た。
水溶液2を得た後30分経過した時に、日立製作所製の分光光度計U−200Aにて、波長215nmにおける水溶液2の吸光度を測定した。吸光度は0.62であった。水溶液aによって吸光度が0.62低下した。
比較例2
水溶液Bを純水で希釈して過酸化水素濃度0.024mg/Lの水溶液bを得た。
水溶液bに、L−ヒスチジン塩酸塩を50mg/Lとなるように溶解させて水溶液3を得た。
水溶液3を得た後30分経過した時に、日立製作所製の分光光度計U−200Aにて、波長215nmにおける水溶液3の吸光度を測定した。吸光度は0.62であった。水溶液bによって吸光度が0.62低下した。
比較例3
次亜塩素酸カルシウム粉末と過炭酸ナトリウム粉末とからなる錠剤が保管中に吸湿したことを想定した実験を行った。
すなわち、次亜塩素酸カルシウム粉末と過炭酸ナトリウム粉末とを有効塩素/過酸化水素の重量比で93.6/6.4となるように混ぜ合わせた。該混合粉をシャーレに入れた。該シャーレを下部に水を張ったデシケータに入れて2日間放置し、混合粉に湿気を吸わせた。
吸湿した混合粉を純水に溶解させて、有効塩素濃度0.35mg/Lおよび過酸化水素濃度0.024mg/Lの水溶液cを得た。
水溶液cに、L−ヒスチジン塩酸塩を50mg/Lとなるように溶解させて水溶液4を得た。
水溶液4を得た後30分経過した時に、日立製作所製の分光光度計U−200Aにて、波長215nmにおける水溶液4の吸光度を測定した。吸光度は0.59であった。水溶液cによって吸光度が0.66低下した。
実施例2
次亜塩素酸カルシウムおよびスケール付着防止剤を有効塩素濃度約70%で含有する200g錠剤(塩素系薬剤)を用意した。
過炭酸ナトリウム90質量部と石膏10質量部とを混ぜ合わせ、該混合物を打錠成形して100g錠剤(過酸化水素発生剤)を用意した。
図1に示すレイアウトで300m3屋内プール1に、取水ポンプ7、ろ過器4、第1の注入器2(薬剤溶解器:日曹ハイクロネーターN−15型)、第2の注入器3(薬剤溶解器:日曹ハイクロネーターN−15型)、及び逆止弁6付きの管を設置した。
第1の注入器2に塩素系薬剤2錠を充填し、第2の注入器3に過酸化水素発生剤1錠を充填して6時間プール水を循環させた。続けて第1の注入器2に塩素系薬剤2錠を充填し、第2の注入器3に過酸化水素発生剤1錠を充填して7時間プール水を循環させた。
その後、プール水の状態を肉眼で確認した。プール水の清澄性が高く、300m3屋内プール1の一方の端壁から他方の端壁のコースラインをはっきりと視認することができた。
比較例4
次亜塩素酸カルシウムおよびスケール付着防止剤を有効塩素濃度約70%で含有する200g錠剤(塩素系薬剤)を用意した。
図2に示すレイアウトで300m3屋内プール101に、取水ポンプ107、ろ過器104、薬剤溶解器(日曹ハイクロネーターN−15型)102、および逆止弁106付きの管を設置した。
薬剤溶解器102に塩素系薬剤2錠を充填して6時間プール水を循環させた。続けて薬剤溶解器102に塩素系薬剤2錠を充填して7時間プール水を循環させた。
その後、プール水の状態を肉眼で確認した。プール水は若干濁っていて、300m3屋内プール101の一方の端壁から他方の端壁のコースラインを視認することができなかった。
本発明の屋内プール用水処理方法によれば、オゾン処理や紫外線照射などを行わなくても、屋内プール用水を高効率で殺菌および有機物分解することができる。本発明の処理方法によれば、有効塩素が、過酸化水素と急激に反応することがなく、屋内プール用水に対して長期間持続的に殺菌作用や有機物分解作用を発揮する。
1 プール
2 第1の注入器
3 第2の注入器
4 ろ過器
5 ミキシングヘッド
6 逆止弁
7 取水ポンプ
101 屋内プール
102 薬剤溶解器
104 ろ過器
106 逆止弁
107 取水ポンプ

Claims (6)

  1. 屋内プールから水を抜き出し、
    抜き出した水を少なくとも二つに分け、
    一方の水を、塩素系薬剤が充填された第1の注入器に送り、前記塩素系薬剤を溶解させて塩素系薬剤水溶液を得、
    他方の水を、過酸化水素発生剤が充填された第2の注入器に送り、前記過酸化水素発生剤を溶解させて過酸化水素発生剤水溶液を得、
    前記塩素系薬剤水溶液と前記過酸化水素発生剤水溶液とを混ぜ合わせて混合水溶液を得、
    該混合水溶液を屋内プールに戻すことを含む屋内プール用水の処理方法であって、
    前記塩素系薬剤が、次亜塩素酸カルシウム、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、および塩素化ヒダントインからなる群より選ばれる少なくとも一つであり、
    前記過酸化水素発生剤が、過炭酸ナトリウム、過硫酸カリウムおよび過硼酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも一つである、屋内プール用水の処理方法
  2. 前記塩素系薬剤が、次亜塩素酸カルシウムである、請求項1に記載の屋内プール用水の処理方法。
  3. 前記過酸化水素発生剤が、過炭酸ナトリウムである、請求項1または2に記載の屋内プール用水の処理方法。
  4. 前記塩素系薬剤水溶液と前記過酸化水素発生剤水溶液との混合比が、過酸化水素/有効塩素の重量比として1/1000〜1000/1000である、請求項1〜3のいずれかひとつに記載の屋内プール用水の処理方法。
  5. 前記塩素系薬剤水溶液と前記過酸化水素発生剤水溶液との混合比が、過酸化水素/有効塩素の重量比として5/100〜20/100である、請求項4に記載の屋内プール用水の処理方法。
  6. 前記塩素系薬剤と前記過酸化水素発生剤は錠剤である、請求項1〜5のいずれかひとつに記載の屋内プール用水の処理方法。
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