JP6407837B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技媒体を用いた遊技機に関するものである。
パチンコ機やパチスロ機などの遊技機では、遊技性を向上させるべく、複数種類の大当りを実行可能に構成されたものが主流となっている。
上記複数種類の大当たりには、たとえばパチンコ機においては大入賞口が一定期間、もしくは遊技球が規定個数入賞するまで開放状態となる開放動作(この一回の開放動作を1ラウンドという)を、所定ラウンド(例えば16ラウンド)繰り返すことで、遊技者が大量の遊技球を獲得可能な大当たり(所謂「長当たり」)がある。また上記長当たりの他に大入賞口の開放時間が上記長当たりに比べて極めて短い開放動作を所定ラウンド(例えば4ラウンド)繰り返す大当たり(所謂「短当たり」)がある。
また、たとえばパチスロ機においては遊技メダルの払出が行われる図柄の組み合わせが有効ライン上に表示される確率が通常状態よりも向上するボーナスゲーム(「RB(レギュラーボーナス)」、「BB(ビッグボーナス)」、「CB(チャレンジボーナス)」、「MB(ミドルボーナス)」等)や、適切な操作順序で停止ボタンを操作しなければ入賞に係る図柄の組み合わせが表示されない特定の当選役が決定された場合に、適切な停止ボタンの操作順序等が報知される「AT(アシストタイム)」、遊技メダルの投入操作を行うことなくスタートレバーを操作することにより遊技が開始される再遊技が当選役として決定される確率を向上させる「RT(リプレイタイム)」、ATとRTが同時に作動する「ART(アシストリプレイタイム)等がある。
また昨今の遊技機では、大当たり後に、たとえばパチンコ機においては大当たりの種類に応じて遊技者に有利な「時短遊技」や「確変遊技」といった特定遊技が付与される。また、大当たり後に、たとえばパチスロ機においては再度大当たりに当選しやすい「チャンス状態」等に移行する。
上記「時短遊技」や「確変遊技」、「チャンス状態」等の特定遊技中は、遊技者が、比較的短時間で再度大当たり当選を期待できる遊技期間とされるため、上記特定遊技中に再度大当たりに当選した場合は、大当たりの連続当選となり、遊技者は効率よく持ち球を増やすことができる。
一回の大当たり当選や大当たりの連続当選により遊技者に払い出される払出遊技球数(払出遊技メダル数)や遊技者が獲得した獲得遊技球数(獲得遊技メダル数)は、遊技中における遊技者の最大の関心事とされる。このため、近年の遊技機の中には、大当たり中に遊技者が獲得した遊技球数を計数して報知することができる遊技機が提案されている(特許文献1等)。
特許文献1には、大当り後に通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態の発生契機となる特別大当りを含む複数種類の大当りを実行可能な弾球遊技機において、遊技者が大当り中に獲得した獲得球数を計数するための大当り中獲得球数計数手段と、獲得球数を遊技者に報知するための獲得球数報知手段と、を有し、大当り中獲得球数計数手段は、特別大当りの発生を条件として計数を開始し、且つ、特別遊技状態中に大当りが抽選された場合、その大当りが発生したことを条件として、大当り発生直前の獲得球数に当該大当り中に計数される獲得球数を加算して、その結果を現在の獲得球数とすることが開示されている。
特開2013−226441公報
しかしながら、従来の遊技者が獲得した獲得遊技媒体数を報知可能な遊技機では、単に画像表示装置に獲得遊技媒体数を表示するだけであるため、面白みに欠けるものであった。
本発明は、上記したような点を鑑みてなされたものであり、特別遊技の実行中に付与される遊技媒体数に関する数値情報を報知する際の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、遊技媒体(例えば遊技球や遊技メダル)を用いた遊技が可能な遊技機(例えばパチンコ機やパチスロ機)であって、始動条件の成立に伴い遊技者に前記遊技媒体を付与可能な特別遊技(例えば大当たり遊技)を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段(例えばステップS204の処理)と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えばステップS210の処理)と、各種の表示可能な表示手段(例えば画像表示装置31)と、前記特別遊技の実行により付与される遊技媒体数に関する数値情報が所定の閾値に到達した場合に、当該数値情報が前記所定の閾値に到達したことを示す報知画像を前記表示手段に表示させ、且つ、前記特別遊技の終了以降に、複数桁の前記数値情報を視認不能状態とした後に下位の桁から順に1桁ずつ視認可能な状態で前記表示手段に表示可能な表示制御手段(例えば演出制御基板120、画像制御基板150)と、音声を出力可能な音声出力手段(例えば音声出力装置34)と、前記数値情報が前記所定の閾値に到達した場合に、当該数値情報が当該所定の閾値に到達したことを示す特定音を前記音声出力手段に出力させ、且つ、前記数値情報における表示対象桁が視認可能な状態で前記表示手段に表示されるタイミングに合わせて、当該表示対象桁が視認可能な状態で前記表示手段に表示されることを示す効果音を前記音声出力手段出力させる音声出力制御手段(例えば演出制御基板120、画像制御基板150)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、特別遊技の実行中に付与される遊技媒体数に関する数値情報を報知する際の興趣を向上させることが可能になる。
本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。 本実施形態に係る遊技機の裏面側の一例を示した斜視図である。 本実施形態に係る遊技機に備えられている遊技制御装置の構成を示したブロック図である。 画像制御基板のブロック図である。 大当たり判定テーブルの一例を示した図である。 特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルの一例を示した図である。 当たり普通図柄決定テーブルの一例を示した図である。 大当たり終了時設定データテーブルの一例を示した図である。 大入賞口の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブルの一例を示した図である。 大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの構成を示した図である。 小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの構成を示した図である。 普通電動役物作動態様決定テーブルの一例を示した図である。 始動口開閉ソレノイドの通電タイミングをテーブルごとに示すタイムチャートである。 主制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。 主制御基板によるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。 主制御基板による特図特電制御処理を説明するフローチャートである。 主制御基板による大当たり遊技処理を説明するフローチャートである。 主制御基板による特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。 演出制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。 演出制御基板によるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。 演出制御基板によるコマンド解析処理1を説明するフローチャートである。 演出制御基板によるコマンド解析処理2を説明するフローチャートである。 演出制御基板による演出入力制御処理を説明するフローチャートである。 画像制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。 画像制御基板の割込処理を説明するフローチャートである。 本実施形態に係る音声制御回路の構成を示す図である。 画像制御基板による音声制御処理を説明するフローチャートである。 画像制御基板によるマスターボリューム設定処理を説明するフローチャートである。 画像制御基板が備える音声管理テーブルの一例を示す図である(その1)。 画像制御基板が備える音声管理テーブルの一例を示す図である(その2)。 画像制御基板によるシステム音設定処理を示すフローチャートである。 画像制御基板による演出音設定処理を示すフローチャートである。 画像制御基板による音声出力中処理を説明するフローチャートである。 画像制御基板による音声チャンネル選択処理を説明するための図である。 本実施形態に係る画像制御基板による音声チャンネル選択処理を説明するフローチャートである。 本実施形態に係る音声制御回路による音声出力処理について詳細に説明するフローチャートである。 本実施形態の遊技機が通常遊技中に第1確変長当たりに当選した場合の大当たり遊技演出を示した図である。 結果表示演出の一例を示した図である。 大当たり遊技後の確変遊技状態において、大当たりに当選した場合の大当たり遊技演出の一例を示した図である。 結果表示演出の一例を示した図である。 所定球数到達報知演出の他の例を示した図である。 結果表示演出の他の例を示した図である。 画像制御基板による大当たり中演出処理を説明するフローチャートである。 画像制御基板が実行するエンディング演出処理を説明するフローチャートである。 結果表示演出の更に他の例を示した図である。 結果表示演出の実行タイミングの説明図である。 本実施形態に係る遊技機において、ラウンド遊技中に発せられる入賞音について説明する図である。 画像制御基板にによる大当たり入賞通知処理を説明するフローチャートである。 パチスロ機の画像表示装置に表示される差枚数表示演出の一例を示した図である。 パチスロ機の画像表示装置に表示される所定枚数到達表示演出の一例を示した図である。 パチスロ機の画像表示装置に表示される獲得枚数表示演出の一例を示した図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構成>
図1は、本実施形態に係る遊技機の一例を示した正面図、図2は、本実施形態に係る遊技機の裏面側の一例を示した斜視図、図3は、本実施形態に係る遊技機に備えられている遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
この図1に示す遊技機1には、遊技者が操作可能な操作ハンドル11が設けられており、遊技者が操作ハンドル11を操作することにより遊技盤10の遊技領域10aに遊技球が発射される。
また、図1に示す遊技機1には、遊技者が操作可能な演出ボタン8が設けられている。演出ボタン8は、例えば通常操作位置と、通常操作位置よりも下方へ退入した押下位置との間を進退可能に構成されている。
遊技盤10の遊技領域10aには、例えば遊技球が入球可能な第1始動口13及び第2始動口14と、遊技球が通過可能なゲート15と、遊技球が入賞可能な第1大入賞口16及び第2大入賞口17と、一般入賞口18と、遊技球を遊技領域外に排出するアウト口19と、が設けられている。
第1始動口13は、例えば遊技領域10aの中央下側に配置され、第2始動口14は、例えば第1始動口13の下方に配置されている。
第2始動口14は、例えば開閉扉14bを有しており、開閉扉14bが閉状態に維持される第1の態様と開閉扉14bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。従って、第2始動口14は、第1の態様のときは遊技球の入賞機会がなく、第2の態様のときは遊技球の入賞機会が増すこととなる。
なお、本実施形態では、第2始動口14が第1の態様に制御されているときは、当該第2始動口14に遊技球が入球することがないようにしている。しかしながら、第2の態様に制御されているときよりも第1の態様に制御されているときの方が遊技球の入球機会が少なければ、第1の態様に制御されているときに第2始動口14に遊技球が入球しても構わない。つまり、第1の態様には、第2始動口14への遊技球の入球が不可能又は困難な状態が含まれる。
第1始動口13及び第2始動口14には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ13a(図3参照)及び第2始動口検出スイッチ14aがそれぞれ設けられており、これら検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、第1始動口検出スイッチ13a及び第2始動口検出スイッチ14aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1始動口13及び第2始動口14に遊技球が入球した場合、例えば3個の遊技球の払い出しを行うようにしているが、遊技球の入球に伴う払い出しは必ずしも行う必要は無い。また、例えば第1始動口13の払い出し個数を3個、第2始動口14の払い出し個数を1個といったように始動口ごとに払い出し個数を異なるように構成しても良い。
ゲート15は、例えば遊技領域10aの左右にそれぞれ配置されている。ゲート15には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ15a(図3参照)が設けられており、このゲート検出スイッチ15aが遊技球の通過を検出すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。
第1大入賞口16及び第2大入賞口17は、向かって右側の遊技領域10aに配置されている。このため、第1大入賞口16及び第2大入賞口17には、操作ハンドル11を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、入賞しないように構成されている。
第1大入賞口16は、通常は開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入賞を不可能としている。これに対して、後述する大当たり遊技が開始されると、開閉扉16bが開放されると共に、この開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。第1大入賞口16には第1大入賞口スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口スイッチ16aが遊技球の入賞を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
第2大入賞口17は、通常は可動片17bによって閉状態に維持されており、遊技球の入賞を不可能としている。これに対して、後述する大当たり遊技が開始されると、可動片17bが作動して開放されると共に、この可動片17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く誘導路として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入賞可能となる。第2大入賞口17には第2大入賞口スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口スイッチ17aが遊技球の入賞を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
一般入賞口18は、遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
アウト口19は、遊技領域10aの最下部に配置され、第1始動口13、第2始動口14、第1大入賞口16、第2大入賞口17及び一般入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を遊技領域10aから遊技領域外に排出する。
遊技盤10の略中央には、液晶表示装置等からなる画像表示装置31が設けられている。
画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄35が変動表示される。
演出図柄35というのは、例えば第1図柄(左図柄)、第2図柄(右図柄)、第3図柄(中図柄)という3つの図柄(数字)をそれぞれスクロール表示すると共に、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。
これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えると共に、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄35の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。
また、図示しないが、画像表示装置31には、上記演出図柄35とは別に第4図柄が表示されている。第4図柄は、大当たり抽選処理による抽選結果の報知に用いる演出図柄35の変動状態を示している図柄である。
なお、第4図柄は、必ずしも画像表示装置31に表示する必要は無く、別途、第4図柄表示ランプを設けて表示するようにしても良い。
図1には示していないが、遊技機1にはスピーカーからなる音声出力装置34(図3参照)が設けられており、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出も行うようにしている。
遊技盤10の左側下方(遊技領域外)には、表示領域28が設けられている。表示領域28には、図3に示す第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、ラウンド回数表示器26等が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口13に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、複数のLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄(点灯態様)を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。このようにして表示される特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示(点滅)された後に、停止表示されるようにしている。
より詳細には、第1始動口13に遊技球が入球すると、大当たりの抽選が行われることとなるが、この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、所定時間を経過したところで遊技者に報知される。そして、所定時間が経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
普通図柄表示装置22は、ゲート15を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって所定の当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口14が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、ゲート15を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置22を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで大当たりの抽選の権利が留保される。より詳細には、第1始動口13に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第1保留として留保され、第2始動口14に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第2保留として留保される。
これら両保留は、それぞれ上限留保個数が4個に設定され、その留保個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器23及び第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ラウンド回数表示器26は、後述する特別遊技中に行われるラウンド遊技のラウンド回数を報知するためのものである。
図2に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板27などが設けられている。また、電源基板170に遊技機に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
<遊技制御装置の構成>
次に、図3を用いて、本実施形態の遊技機1において遊技の進行を制御する
遊技制御装置について説明する。
図3において、主制御基板110は遊技の基本動作を制御する。主制御基板110は、メインCPU111、メインROM112、メインRAM113から構成されるワンチップマイコン114と、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
メインCPU111は、各検出スイッチからの入力信号に基づいて、メインROM112に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM113は、メインCPU111の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
主制御基板110の入力側には、第1始動口検出スイッチ13a、第2始動口検出スイッチ14a、ゲート検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、一般入賞口検出スイッチ18aが接続されており、各スイッチにおける遊技球の検出信号が入力される。
主制御基板110の出力側には、第2始動口14の開閉扉14bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド14c、第1大入賞口16の開閉扉16bを開閉動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口17の可動片17bを開閉動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17cが接続されている。
さらに、主制御基板110の出力側には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、及びラウンド回数表示器26が接続されており、出力ポートを介して各種信号を出力するようにしている。
また、主制御基板110の出力側には、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板27に出力する。
遊技情報出力端子板27は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板27は、主制御基板110と配線接続されると共に、遊技店のホールコンピュータ等に接続をするためのコネクタが設けられている。
主制御基板110のメインROM112には、後述する遊技制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板110のメインRAM113は、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM113には、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、第1大入賞口の入球数(C1)記憶領域、第2大入賞口の入球数(C2)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域等が設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域は一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU121、サブROM122、サブRAM123を備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU121は、主制御基板110から送信されてくる各種コマンド、及びランプ制御基板140を介して入力される入力信号に基づいて、サブROM122に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140又は画像制御基板150に送信する。サブRAM123は、サブCPU121の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板120のサブROM122には、演出制御用のプログラムや各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示省略)、停止表示する演出図柄35の組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)等がサブROM122に記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にもテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM123は、複数の記憶領域を有している。
サブRAM123には、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、判定記憶領域(第0記憶領域)、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
また、演出制御基板120には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)124が搭載されている。サブCPU121は、RTC124から現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。
払出制御基板130は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。払出制御基板130は、払出CPU131、払出ROM132、払出RAM133を備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
ランプ制御基板140は、上記演出制御基板120に双方向通信可能に接続されており、その入力側には演出ボタン検出スイッチ8a及び図示しない十字キーの十字キー検出スイッチ40aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ8a又は十字キー検出スイッチ40aにおいて検出された場合は、検出信号を演出制御基板120に出力するようにしている。
また、ランプ制御基板140には、図1には示していない演出用役物装置32や演出用照明装置33が接続されている。
ランプ制御基板140は、ランプ制御基板140は、演出制御基板120から送信されたデータに基づいて、演出用役物装置32を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源の通電制御を行う。
またランプ制御基板140は、演出用照明装置33の点灯制御を行ったり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御を行ったりする。
画像制御基板150は、上記演出制御基板120に双方向通信可能に接続されており、その出力側には、画像表示装置31及び音声出力装置34が接続されている。
発射制御基板160は、払出制御基板130から発射制御データを受信すると発射の許可を行い、操作ハンドル11の操作量に応じた発射力で遊技球を発射させる。
電源基板170は、電源プラグ171から供給される電源電圧を所定電圧に変換して各制御基板に供給する。
<画像制御基板の構成>
ここで、図4を用いて画像制御基板150の構成について説明する。
図4は、画像制御基板の構成を示したブロック図である。
画像制御基板150は、画像表示装置31の画像表示制御を行うためホストCPU151、ホストRAM152、ホストROM153、CGROM154、水晶発振器155、VRAM156、VDP(Video Display Processor)200と、を備えている。
また、後述するようにVDP200は、遊技機における音声出力を制御するための音声制御回路300を含んでいる。
ホストCPU151は、演出制御基板120から受信した後述する演出パターン指定コマンドに基づいて、VDP200にCGROM154に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。かかる指示は、VDP200の制御レジスタ201におけるデータの設定、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストの出力によって行われる。
また、ホストCPU151は、VDP200からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
さらに、ホストCPU151は、VDP200に含まれる音声制御回路300にも、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置34に出力させる指示を行う。
ホストRAM152は、ホストCPU151に内蔵されており、ホストCPU151の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、ホストROM153から読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、ホストROM153は、マスクROMで構成されており、ホストCPU151の制御処理のプログラム、演出図柄の図柄番号と演出図柄35の種類とを対応付けた図柄配列情報、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの情報を記憶している。
CGROM154は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、前記画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
さらに、CGROM154には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM154は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、CGROM154には、後述するように音声データも多数格納されている。
水晶発振器155は、パルス信号をVDP200のクロック生成回路205に出力し、このパルス信号を分周することで、クロック生成回路205にてVDP200が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM156は、画像データの書込み又は読み出しが高速なSRAMで構成されている。
また、VRAM156は、ホストCPU151から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域156aと、伸長回路206により伸長された画像データを記憶する展開記憶領域156bと、画像を描画又は表示するための第1フレームバッファ156c、第2フレームバッファ156dと、を有している。また、VRAM156には、パレットデータも記憶される。
なお、2つのフレームバッファ156c、156dは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP200は、所謂画像プロセッサであり、ホストCPU151からの指示に基づいて、いずれかのフレームバッファ(表示用フレームバッファ)から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて、映像信号(RGB信号等)を生成して、画像表示装置に出力するものである。
ただし、本実施形態の遊技機において、VDP200は単に画像プロセッサであるに留まらず、音声出力機能を有している。
また、VDP200は、制御レジスタ201と、CGバスI/F202と、CPUI/F203と、クロック生成回路205と、伸長回路206と、描画回路207と、表示回路208と、メモリコントローラ209と、音声制御回路300と、を備えている。
制御レジスタ201は、VDP200が描画や表示の制御を行うためレジスタであり、制御レジスタ201に対するデータの書き込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が行われる。ホストCPU151は、CPUI/F203を介して、制御レジスタ201に対するデータの書き込みと読み出しを行うことができる。
この制御レジスタ201は、VDP200が動作するために必要な基本的な設定を行うシステム制御レジスタと、データの転送に必要な設定をするデータ転送レジスタと、描画の制御をするための設定をする描画レジスタと、バスのアクセスに必要な設定をするバスインターフェースレジスタと、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする伸長レジスタと、表示の制御をするための設定をする表示レジスタと、6種類のレジスタを備えている。
CGバスI/F202は、CGROM154との通信用のインターフェース回路であり、CGバスI/F202を介して、CGROM154からの画像データがVDP200に入力される。
また、CPUI/F203は、ホストCPU151との通信用のインターフェース回路であり、CPUI/F203を介して、ホストCPU151がVDP200にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP200からの各種の割込信号をホストCPU151が入力したりする。
データ転送回路204は、各種デバイス間のデータ転送を行う。
具体的には、ホストCPU151とVRAM156とのデータ転送、CGROM154とVRAM156とのデータ転送、VRAM156の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路205は、水晶発振器155よりパルス信号を入力し、VDP200の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を画像表示装置に出力する。
伸長回路206は、CGROM154に圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを展開記憶領域153bに記憶させる。
描画回路207は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路208は、VRAM156にある「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示すRGB信号(アナログ信号)を生成し、生成した映像信号(RGB信号)を画像表示装置31に出力する回路である。さらに、表示回路208は、画像表示装置31と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も画像表示装置31に出力する。
なお、本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したRGB信号を画像表示装置31に出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
メモリコントローラ209は、ホストCPU151からフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを切り替える制御を行うものである。
音声制御回路300は、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すと共に、音声出力装置34における音声出力制御をする。
音声制御回路300は、CGROM154に格納された音声データを用いて音声を出力する。この場合、CGROM154は、音声データを格納するための音源ROM400を含むものとする。なお、音源ROM400については後述する。
なお、音源ROM400は、CGROM154に設けるのではなく、VDP200に別途設けても良い。
この場合、容量が固定化されたCGROM154に音声データを格納せず、より多くの画像データを格納することができるため、映像を用いた演出をより多彩且つ印象深いものとすることができる。
また、音声制御回路300は、VDP200に含まれず、画像制御基板150内で、独立して設けられていても良い。その場合、音源ROM400は、音声制御回路300に含まれていても良い。
次に、図5乃至図13を参照して、メインROM112に記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
<大当たり判定テーブル>
図5(a)(b)は、特別図柄変動の停止結果を大当たりとするか否かを判定する際に参照される大当たり判定テーブルの一例を示した図であり、図5(a)は、第1特別図柄表示装置20を用いて大当たり判定結果を表示する大当たり判定において参照される大当たり判定テーブル、図5(b)は、第2特別図柄表示装置21を用いて大当たり判定結果を表示する大当たり判定において参照される大当たり判定テーブルである。なお、図5(a)と図5(b)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの大当たり確率は同一である。
図5(a)(b)に示す大当たり判定テーブルは、低確率時乱数判定テーブルと高確率時乱数判定テーブルとにより構成され、遊技状態を参照し、低確率時乱数判定テーブル又は高確率時乱数判定テーブルを選択し、選択したテーブルと抽出された特別図柄判定用乱数値とに基づいて、「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」の何れかを判定するものである。
例えば、図5(a)に示す第1特別図柄表示装置の低確率時乱数判定テーブルによれば、2個の特別図柄判定用乱数値が「大当たり」と判定される。一方、高確率時乱数判定テーブルによれば、20個の特別図柄判定用乱数値が「大当たり」と判定される。
また、図5(a)に示す第1特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルでは、低確率時乱数判定テーブルを用いても高確率時乱数判定テーブルを用いても、4個の特別図柄判定用乱数値が、「小当たり」と判定される。
そして、図5(a)に示す第1特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルでは、上記以外の乱数値であった場合、「ハズレ」と判定される。
特別図柄判定用乱数値の乱数範囲は、0〜598であるから、第1特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルにおいて、低確率時に大当たりと判定される確率は1/299.5であり、高確率時に大当たりと判定される確率は10倍となって1/29.95である。また、小当たりと判定される確率は、低確率と高確率時ともに1/149.75となる。
一方、図5(b)に示す第2特別図柄表示装置の大当たり判定テーブルでは、低確率時及び高確率時に大当たりと判定される特別図柄判定用乱数値が上記第1特別図柄表示装置と同一であるものの、小当たりと判定される特別図柄判定用乱数値が上記第1特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルとは異なっている。例えば、第2特別図柄表示装置における大当たり判定テーブルでは、特別図柄判定用乱数値が「50」の場合にのみ「小当たり」と判定される。
従って、第2特別図柄表示装置における低確率時乱数判定テーブルでは、第1特別図柄表示装置における低確率時乱数判定テーブルと同様、低確率時に大当たりと判定される確率は1/299.5であり、高確率時に大当たりと判定される確率は10倍となって1/29.95である。一方、小当たりと判定される確率は、低確率と高確率時ともに1/599となる。
<当たり判定テーブル>
図5(c)は、普通図柄変動の停止結果を当たりとするか否かを判定する際に参照される当たり判定テーブルを示した図である。
図5(c)に示す当たり判定テーブルは、非時短遊技状態時乱数判定テーブルと時短遊技状態時乱数判定テーブルとから構成され、遊技状態を参照し、非時短遊技状態時乱数判定テーブル又は時短遊技状態時乱数判定テーブルが選択され、選択されたテーブルと抽出された当たり判定用乱数値に基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定する。
図5(c)に示す当たり判定テーブルでは、非時短遊技状態時に普通図柄が当たりと判定される確率は1/20であり、時短遊技状態時に普通図柄が当たりと判定される確率は19/20である。
<図柄決定テーブル>
図6は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示した図である。
図6(a)は、大当たり時に停止図柄を決定するための大当たり図柄決定テーブルであり、図6(b)は、小当たり時に停止図柄を決定するための小当たり図柄決定テーブルであり、図6(c)は、ハズレ時に停止図柄を決定するためのハズレ図柄決定テーブルである。また、より詳細には各図柄決定テーブルは特別図柄表示装置ごとに構成され、第1特別図柄表示装置用の図柄決定テーブルと第2特別図柄表示装置用の図柄決定テーブルとから構成されている。
図6(a)に示す大当たり図柄決定テーブルでは、大当たり図柄用乱数値を参照する。そして、第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「0」〜「59」であれば、停止図柄データとして「01」(第1特別図柄1)を決定する。さらに、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンド「E0H」「01H」を生成する。
また、第1特別図柄表示装置20において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「60」〜「69」であれば、停止図柄データとして「02」(第1特別図柄2)を決定して、演出図柄指定コマンド「E0H」「02H」を生成し、大当たり図柄用乱数値が「70」〜「99」であれば、停止図柄データとして「03」(第1特別図柄3)を決定して、演出図柄指定コマンド「E0H」「03H」を生成する。
また、第2特別図柄表示装置21において大当たりと判定された時に、大当たり図柄用乱数値が「0」〜「69」であれば、停止図柄データとして「04」(第2特別図柄1)を決定して、演出図柄指定コマンド「E1H」「01H」を生成し、大当たり図柄用乱数値が「70」〜「99」であれば、停止図柄データとして「05」(第2特別図柄2)を決定して、演出図柄指定コマンド「E1H」「02H」を生成する。
次に、図6(b)に示す小当たり図柄決定テーブルでは、小当たり図柄用乱数値を参照する。そして、第1特別図柄表示装置20において小当たりと判定された時に、小当たり図柄用乱数値に関わらず、停止図柄データとして「11」(小当たり用特別図柄)を決定する。そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、演出図柄指定コマンド「E0H」「0AH」を生成する。
また第2特別図柄表示装置21の小当たり時には、小当たり図柄用乱数値に関わらず、停止図柄データとして「12」(小当たり用特別図柄)を決定して、演出図柄指定コマンド「E1H」「0AH」を生成する。
次に、図6(c)に示すハズレ図柄決定テーブルでは、第1特別図柄表示装置20においてハズレと判定された場合、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ)を決定し、特別図柄の変動開始時には、演出図柄指定コマンド「E0H」「00H」を生成する。また、第2特別図柄表示装置21においてハズレと判定された場合は、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ)を決定し、特別図柄の変動開始時には、演出図柄指定コマンド「E1H」「00H」を生成する。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり終了後の遊技状態(図8参照)、大当たり態様(図9参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり態様を決定するものといえる。
図7は、普通図柄変動の停止結果に基づいて普通図柄を決定する際に参照される当たり普通図柄決定テーブルを示した図であり、図7(a)は、当たり判定用乱数値の判定により当たりと判定された場合に参照される普通図柄決定テーブル、図7(b)は、当たり判定用乱数値の判定によりハズレと判定された場合に参照される普通図柄決定テーブルである。
図7(a)(b)に示す普通図柄決定テーブルでは、普通図柄用乱数値(0〜10)を参照する。
そして、普通図柄表示装置22の普通図柄用乱数値が当たり判定テーブルにおいて当たりと判定された場合は、図7(a)に示すように、普通図柄用乱数値が「0」及び「1」であれば、長開放図柄を決定し、普通図柄乱数値が「2」〜「10」であれば、短開放図柄を決定する。
長開放図柄の場合は、停止図柄データとして「01」を決定し、普通図柄の変動開始時には、普通図柄指定コマンド「E8H」「01H」を生成する。また、短開放図柄と決定した場合は、停止図柄データとして「02」を決定し、普通図柄の変動開始時には、普通図柄指定コマンド「E8H」「02H」を生成する。
一方、普通図柄表示装置22の普通図柄用乱数値が当たり判定テーブルにおいてハズレと判定された場合は、図7(b)に示すように、普通図柄用乱数値が「0」〜「10」の何れの値であってもハズレ図柄を決定する。
ハズレ図柄の場合は、停止図柄データとして「00」を決定し、普通図柄の変動開始時には、普通図柄指定コマンド「E8H」「00H」を生成する。なお、長開放図柄及び短開放図柄については、後で詳しく説明する。
<大当たり終了時設定データテーブル>
図8は、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブルである。
図8に示す大当たり終了時設定データテーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)と遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態とに基づき、高確率遊技フラグの設定、高確率遊技回数(X)の設定、時短遊技フラグの設定、時短遊技回数(J)の設定が行われる。
なお、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態バッファの「00H」は、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない遊技状態情報を示し、「01H」は、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている遊技状態情報を示し、「02H」は、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない遊技状態情報を示し、「03H」は、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている遊技状態情報を示すものである。
本実施形態では、遊技状態バッファに関わらず、第1特別図柄表示装置20の停止図柄データが「01」であった場合、即ち第1特別図柄1に当選した場合、大当たり終了後の遊技状態を時短遊技状態で且つ高確率遊技状態(所謂、確変遊技状態)に設定する。このとき、時短遊技回数(J)及び高確率遊技回数(X)にそれぞれ10000回をセットする。
また、遊技状態バッファが「00H」のときに第1特別図柄表示装置20の停止図柄データが「02」であった場合、即ち第1特別図柄2に当選した場合、大当たり終了後の遊技状態を非時短遊技状態で且つ高確率遊技状態(所謂、潜伏確変遊技状態)に設定する。このとき、時短遊技回数(J)に0回をセットし、高確率遊技回数(X)に10000回をセットする。
また、遊技状態バッファが「01H」〜「03H」のときに第1特別図柄表示装置20の停止図柄データが「02」であった場合、大当たり終了後の遊技状態を時短遊技状態で且つ高確率遊技状態(所謂、確変遊技状態)に設定する。このとき、時短遊技回数(J)及び高確率遊技回数(X)にそれぞれ10000回をセットする。即ち、本実施形態の遊技機1では、遊技状態バッファが「00H」(通常遊技状態)以外のときに、第1潜伏確変短当たりに当選した場合は、大当たり終了後の遊技状態を確変遊技状態に設定する。
また、第1特別図柄表示装置20の停止図柄データが「03」であった場合、即ち第1特別図柄3に当選した場合、大当たり終了後の遊技状態を時短遊技状態で且つ非高確率遊技状態(所謂、時短遊技状態)に設定する。このとき、時短遊技回数(J)に100回をセットし、高確率遊技回数(X)に0回をセットする。
また、第1特別図柄表示装置20の停止図柄データが「11」であった場合、即ち小当たり用特別図柄に当選した場合、小当たり終了後の遊技状態が小当たり当選時の遊技状態と同じにして、小当たり当選時の遊技状態を継続するようにしている。
また第2特別図柄表示装置21の停止図柄データが「04」であった場合、即ち第2特別図柄1に当選した場合、大当たり終了後の遊技状態を上記した時短遊技状態で且つ高確率遊技状態(所謂、確変遊技状態)に設定する。
また、第2特別図柄表示装置21の停止図柄データが「05」であった場合、即ち第2特別図柄2に当選した場合、大当たり終了後の遊技状態を上記した時短遊技状態で且つ非高確率遊技状態(所謂、時短遊技状態)に設定する。
また、第2特別図柄表示装置21の停止図柄データが「12」であった場合、即ち小当たり用特別図柄に当選した場合、小当たり終了後の遊技状態が小当たり当選時の遊技状態と同じにして、小当たり当選時の遊技状態を継続するようにしている。
<特別電動役物作動態様決定テーブル>
図9は、大入賞口の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブルの一例を示した図である。
図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大入賞口の作動態様、即ちラウンド遊技回数(R)及び大入賞口の開放態様を決定する大入賞口開放態様決定テーブルが決定される。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
具体的には、停止図柄データが「01」、「03」のときは、ラウンド遊技回数Rを「16」、開放態様テーブルを後述する「長当たりTBL」に決定する。
また、停止図柄データが「02」のときは、ラウンド遊技回数Rを「4」、開放態様テーブルを後述する「短当たりTBL」に決定し、停止図柄データが「11」のときは、開放態様テーブルを後述する「小当たりTBL」に決定する。
停止図柄データが「04」、「05」のときは、ラウンド遊技回数Rを「16」、開放態様テーブルを「長当たりTBL」に決定し、停止図柄データが「12」のときは、開放態様テーブルを「小当たりTBL」に決定する。
図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルの特徴としては、第2始動口17に遊技球が入球した場合に作動される第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりTBL」が決定されないように構成されている。これは、非時短遊技状態においては、第2始動口17にほとんど遊技球が入球しないのに、第2始動口17に遊技球が入球した場合に短当たりが決定されてしまうと、せっかく時短遊技状態を設けても、遊技者の遊技に対する意欲を減退させてしまうおそれがあるからである。
なお、本実施形態では、第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりTBL」が決定されないように構成したが、第2特別図柄表示装置21においても「短当たりTBL」を決定するように構成しても構わない。ただし、第2特別図柄表示装置21において「短当たりTBL」を決定する場合には、第1始動口14に遊技球が入球した場合に作動される第1特別図柄表示装置20と比べて、「短当たりTBL」が決定されにくく構成することが望ましい。
<大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル>
図10は、大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの構成を示した図であり、この図10に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルによって第1大入賞口16の開閉扉16b又は第2大入賞口17の可動片17bの開閉条件が決定される。
図10に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16又は第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当り遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが記憶されている。
ここで、長当たりTBLでは、第1大入賞口16の開閉扉16bを作動させて、第1大入賞口16を1ラウンドあたり最大29秒まで開放させることができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、開閉扉16bの作動が終了して、1ラウンドの遊技が終了することになる。この場合、最大ラウンド遊技回数Rは16ラウンドに設定される。
また、短当たりTBLでは、第2大入賞口17の可動片17bを作動させて、第2大入賞口17を1ラウンドあたり最大0.052秒開放させる。ただし、この場合も、1ラウンドにおいて、規定個数(9個)の遊技球が第2大入賞口17に入賞した場合は、可動片17bの作動が終了して、1ラウンドの遊技が終了することになる。この場合、最大ラウンド遊技回数Rは4ラウンドに設定される。
上述したように、本実施形態の遊技機1においては、第1大入賞口16を長い開放時間で開放させる「長当たり遊技」と、第2大入賞口17を短い開放時間で開放させる「短当たり遊技」との2種類の「大当たり遊技」が設けられている。なお、本実施形態においては、「大当たり遊技」を「特別遊技」ということにする。
<小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル>
図11は、小当たり用の大入賞口の開放態様テーブルの構成を示した図であり、この図11に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルによって小当たり時の第2大入賞口17の可動片17bの開閉条件が設定される。
図11に示す小当たり用の開放態様決定テーブルが決定されると、第2大入賞口17の可動片17bが0.052秒の開放と2.000秒の閉鎖とを繰り返す小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技は、第2大入賞口17の可動片17bが4回の開閉を連続的に繰り返す1つの遊技と捉えられるため、上記の長当たり遊技や短当たり遊技における「ラウンド遊技」という概念を用いずに制御するようにしているが、第2大入賞口17の開閉態様は実質的には短当たり遊技と同じである。これにより、遊技者に小当たりであるのか短当たりであるのかということを推測させる楽しみを付与させることができる。ただし、まったく同じ開放時間や閉鎖時間に設定しなくても、遊技者が小当たりであるのか短当たりであるのかを判別不能もしくは判別困難な程度に開閉態様を近似させれば、上記と同様に遊技の興趣を向上することができる。
なお、「短当たり」又は「小当たり」の開放時間(0.052秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、第2大入賞口17の可動片17bが開放したとしても第2大入賞口17に入賞することが困難であり、「短当たり」又は「小当たり」の開放態様は「不利な開放態様」といえる。一方、「長当たり」の開放時間(29.5秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも長いため、「有利な開放態様」といえる。
<普通電動役物作動態様決定テーブル>
図12は、普通電動役物作動態様決定テーブルを示す図であり、図12(a)は、非時短遊技状態において参照されるテーブルであり、図12(b)は、時短遊技状態において参照されるテーブルである。
具体的には、ゲート15への遊技球の通過に起因して行われる普通図柄の抽選によって、長開放図柄が決定されたとき、遊技状態が非時短遊技状態であれば、長開放TBL1に基づいて始動口開閉ソレノイド14cが通電される。この長開放TBL1によれば、第2始動口14が2回開放され、その総開放時間が4.200秒に制御される。
また、非時短遊技状態において短開放図柄が決定された場合には、短開放TBL1に基づいて始動口開閉ソレノイド14cが通電される。この短開放TBL1によれば、第2始動口14が1回開放され、その総開放時間が0.200秒に制御される。
一方、長開放図柄が決定されたとき、遊技状態が時短遊技状態であれば、長開放TBL2に基づいて始動口開閉ソレノイド14cが通電される。この長開放TBL2によれば、第2始動口14が1回開放され、その総開放時間が5.000秒に制御される。
また、時短遊技状態において短開放図柄が決定された場合には、短開放TBL2に基づいて始動口開閉ソレノイド14cが通電される。この短開放TBL2によれば、第2始動口14が1回開放され、その総開放時間が3.000秒に制御される。
図13は、始動口開閉ソレノイド14cの通電タイミングをテーブルごとに示すタイムチャートである。
図13(a)に示すように、長開放TBL1を参照して第2始動口14が制御される場合、第2始動口14は、まず0.2秒開放した後に4秒間の閉鎖状態を経て、再び4秒間開放される。
また、図13(b)に示すように、長開放TBL2を参照して第2始動口14が制御される場合、第2始動口14は、5.0秒間開放される。
これに対して、図13(c)に示すように、短開放TBL1を参照して第2始動口14が制御される場合、第2始動口14は、0.2秒のみ開放され、図13(d)に示すように、短開放TBL2を参照して第2始動口14が制御される場合、第2始動口14は、3.0秒開放されることとなる。
<遊技状態の説明>
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。
本実施形態においては、「低確率遊技状態」「高確率遊技状態」「時短遊技状態」「非時短遊技状態」のいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
ただし、遊技の進行中において、遊技状態が「低確率遊技状態」又は「高確率遊技状態」である場合には、必ず「時短遊技状態」又は「非時短遊技状態」となっている。つまり、「低確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である場合と、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である場合と、「高確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である場合と、「高確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である場合とが存在することとなる。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たりの当選確率が1/299.5に設定された遊技状態をいう。ここでいう大当たりの当選とは、後述する「長当たり遊技」又は「短当たり遊技」を実行する権利を獲得することである。
これに対して「高確率遊技状態」というのは、上記大当たりの当選確率が1/29.95に設定された遊技状態をいう。従って、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、「長当たり遊技」又は「短当たり遊技」を実行する権利の獲得が容易となる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、ゲート15を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選に要する時間が10秒に設定され、且つ、長開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が4.2秒、短開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が0.2秒に設定された遊技状態をいう。
これに対して「時短遊技状態」というのは、ゲート15を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選に要する時間が1秒に設定され、且つ、長開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が5秒、短開放図柄が決定された際の第2始動口14の総開放時間が3秒に設定された遊技状態をいう。
また、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも普通図柄の抽選で当たりに当選する確率が高くなる。従って、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、ゲート15を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動口14が第2の態様に制御され易くなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となり、非時短遊技状態のときと比べて遊技効率を大幅に高めることができる。
また、「時短遊技状態」においては、単位時間内における特別図柄の抽選回数が非時短遊技状態のときよりも早くなるように変動パターン(変動時間)が組まれている。つまり、「時短遊技状態」のときは、「非時短遊技状態」のときより特別図柄の抽選を効率よく行うようにしている。
例えば、「非時短遊技状態」のときは、第2始動口14に遊技球が入賞し難いため、第1始動口13への遊技球の入賞に伴う第1特別図柄の変動がメインとなる。そこで、「非時短遊技状態」のときは、第1特別図柄のハズレ時の変動パターンを第1特別図柄の保留個数が1個〜3個の場合は「10秒」、保留個数が4個の場合は「5秒」にそれぞれ設定するようにしている。
一方、「時短遊技状態」のときは、第2始動口14に遊技球が入賞し易いため、第2始動口14への遊技球の入賞に伴う第2特別図柄の変動がメインになると共に、第2特別図柄の保留個数が複数個(2個〜4個)になり易い。
そこで、「時短遊技状態」のときは、第2特別図柄のハズレ時の変動パターンを第2特別図柄の保留個数が1個の場合は「10秒」、保留個数が複数個の場合は「3秒」にそれぞれ設定するようにしている。
このように構成すると、「時短遊技状態」のときは、第2特別図柄の1回の変動に要する時間の多くが「3秒」で済むのに対して、「非時短遊技状態」のときは、第1特別図柄の1回の変動に要する時間が「5秒」又は「10秒」と「時短遊技状態」のときより長くなる。
よって、「時短遊技状態」のときのほうが「非時短遊技状態」のときより特別図柄抽選をスピーディに行うことができる。
さらに本実施形態の遊技機1は、第2始動口14に遊技球が入球したときのほうが、第1始動口13に遊技球が入球したときより遊技者に有利な大当たりに当選する割合が高くなっていることから時短遊技中は通常遊技中より遊技者に有利な大当たりに当選し易い構成になっている。
なお、普通図柄の抽選において当たりに当選する確率を「非時短遊技状態」及び「時短遊技状態」のいずれの遊技状態であっても変わらないように設定してもよい。
次に、本実施形態の遊技機1における遊技の進行について説明する。
<主制御基板のメイン処理>
図14は、主制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU111にシステムリセットが発生し、メインCPU111は、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU111は初期化処理を行う。この処理において、メインCPU111は、メインROM112から起動プログラムを読み込むと共に、メインRAM113に記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU111は、変動パターン用乱数値、リーチ判定用乱数値の更新を行う遊技用乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU111は、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期乱数値の更新を行う。
それ以降は、所定の割込み処理が行われるまで、メインCPU111はステップS20とステップS30の処理を繰り返し行う。
<主制御基板のタイマ割込処理>
図15は、主制御基板によるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に説明するタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS101において、メインCPU111は、そのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
次にステップS102において、メインCPU111は、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
具体的には、メインCPU111は、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS103において、メインCPU111は、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、当たり判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数カウンタに1を加算して、乱数カウンタを更新する。なお、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の初期乱数の値から乱数を更新する。
ステップS104において、メインCPU111は、特別図柄判定用初期乱数値カウンタ、大当たり図柄用初期乱数値カウンタ、小当たり図柄用初期乱数値カウンタを1加算して乱数カウンタを更新する初期乱数値カウンタ更新処理を行う。
ステップS105において、メインCPU111は、入力制御処理を行う。
この入力制御処理において、メインCPU111は、第1始動口検出スイッチ13a、第2始動口検出スイッチ14a、ゲート検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、一般入賞口検出スイッチ18aの各スイッチに入力があったか否か判定する。
ステップS106において、メインCPU111は、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図16乃至図18を用いて後述する。
ステップS107において、メインCPU111は、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。
ステップS108において、メインCPU111は、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU111は、第1大入賞口16、第2大入賞口17、第1始動口13、第2始動口14、一般入賞口18に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合は、それぞれに対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
より具体的には、一般入賞口賞球カウンタ、大入賞口賞球カウンタ、始動口賞球カウンタをチェックし、それぞれの入賞口に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。その後、送信した払出個数指定コマンドに対応する賞球カウンタから所定のデータを減算して更新する。
ステップS109において、メインCPU111は、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS110において、メインCPU111は、出力制御処理を行う。
この出力制御処理において、メインCPU111は、上記ステップS109で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、メインCPU111は、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21及び普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記ステップS109で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。さらに、メインCPU111は、メインRAM113の演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS111において、メインCPU111は、ステップS101で退避した情報をメインCPU111のレジスタに復帰させる。
<特図特電制御処理>
図16は、主制御基板による特図特電制御処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS201において、メインCPU111は、特図特電処理データの値をロードし、ステップS202においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照する。
ステップS203において、特図特電処理データ=0であれば(ステップS203でYes)、メインCPU111は、特別図柄記憶判定処理(ステップS204)に処理を移す。
特別図柄記憶判定処理では、特別図柄が変動表示中でないと判定した場合に第1特別図柄記憶領域に記憶された第1特別図柄の保留個数又は第2特別図柄記憶領域に記憶された第2特別図柄の保留個数が1以上であるか否かの判定を行い、保留個数が1以上のときは、第1特別図柄記憶領域又は第2特別図柄記憶領域に記憶された各種乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、変動パターン用乱数値)を1つ前の記憶領域にシフトさせる。そして、特別図柄記憶領域の判定記憶領域にシフトされた各種乱数値のうち、所定の乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値)に基づいて大当たり又は小当たりに当選しているか否かを判定する大当たり判定処理を実行する。
大当たり判定処理では、大当たりに当選していると判定した場合は、特別図柄表示装置20、21に停止表示させる大当たり用の特別図柄を決定する。なお、小当たりに当選していると判定した場合は、特別図柄表示装置20、21に停止表示させる小当たり用の特別図柄を決定し、ハズレの場合はハズレ用の特別図柄を決定する。
また、特別図柄記憶判定処理では、変動パターン決定処理を行う。変動パターン決定処理は、現在の遊技状態、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び変動パターン用乱数値を参照して変動パターンを決定し、決定した変動パターンを演出制御基板120に対して送信する。
さらに、特別図柄記憶判定処理では、特別図柄表示装置20、21において特別図柄の変動表示を開始する。そして、特別図柄の変動表示を開始したら、変動パターンに基づいた変動時間をセットする。
なお、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄記憶領域よりも第2特別図柄記憶領域を優先して処理するようにしている。
ステップS203において、特図特電処理データ=0で無い場合(ステップS203でNo)、メインCPU111は、ステップS205において、特図特電処理データ=1であるかを判断する。
ステップS205において、特図特電処理データ=1であれば(ステップS205でYes)、メインCPU111は、特別図柄変動処理(ステップS206)に処理を移す。
特別図柄変動処理では、特別図柄記憶判定処理においてセットされた特別図柄の変動時間が経過した場合、特別図柄記憶判定処理においてセットされた特別図柄を特別図柄表示装置20、21に所定の図柄停止時間(例えば0.5秒)停止表示させる。
ステップS205において、特図特電処理データ=1で無い場合(ステップS205でNo)、メインCPU111は、ステップS207において、特図特電処理データ=2であるかを判断する。
ステップS207において、特図特電処理データ=2であれば(ステップS207でYes)、メインCPU111は、特別図柄停止処理(ステップS208)に処理を移す。
特別図柄停止処理では、特別図柄変動処理においてセットされた所定の図柄停止時間が経過した場合、停止表示された特別図柄が大当たり図柄であれば特図特電処理データ=3をセットした後、大当たり用のオープニングコマンドとオープニング時間をセットし、停止表示された特別図柄が小当たり図柄であれば特図特電処理データに「4」をセットした後、小当たり用のオープニングコマンドとオープニング時間をセットする。
ステップS207において、特図特電処理データ=2で無い場合(ステップS207でNo)、メインCPU111は、ステップS209において、特図特電処理データ=3であるかを判断する。
ステップS209において、特図特電処理データ=3であれば(ステップS189でYes)、メインCPU111は、大当たり遊技処理(ステップS210)に処理を移す。なお、大当たり遊技処理については後述する。
ステップS209において、特図特電処理データ=3で無い場合(ステップS209でNo)、メインCPU111は、ステップS211において、特図特電処理データ=4であるかを判断する。
ステップS211において、特図特電処理データ=4であれば(ステップS211でYes)、メインCPU111は、小当たり遊技処理(ステップS212)に処理を移す。
小当たり遊技処理では、小当たりのオープニングが終了したら小当たり用の開放態様決定テーブル(図11)に応じて、第1大入賞口16又は第2大入賞口17を所定期間開放する。第1大入賞口16又は第2大入賞口17の開放終了後、所定期間エンディングを行い、エンディング終了後、特図特電処理データに「5」をセットする。
ステップS211において、特図特電処理データ=4で無い場合(ステップS211でNo)、メインCPU111は、特図特電処理データ=5であると判断し、特別遊技終了処理(ステップS213)に処理を移す。
<大当たり遊技処理>
図17は、主制御基板による大当たり遊技処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS301において、メインCPU111は、現在オープニング中であるか否かを判定する。例えば、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。
現在オープニング中であると判定した場合には(ステップS301でYes)、ステップS302に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には(ステップS301でNo)、ステップS306に処理を移す。
ステップS302において、メインCPU111は、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。その結果、オープニング時間を経過していないと判定した場合には(ステップS302でNo)、大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過していると判定した場合には(ステップS302でYes)、ステップS303に処理を移す。
ステップS303において、メインCPU111は、大当たり開始設定処理を行う。
大当たり開始設定処理は、まず停止図柄データに応じて、大当たりの種別に応じた開放態様決定テーブルを決定する。具体的には、停止図柄データに応じて、図10に示した長当たり用開放態様決定テーブル、短当たり用開放態様決定テーブルのいずれかを決定してセットする。
次に、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。
なお、ステップS303においては、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS304において、メインCPU111は、大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理は、第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの通電開始データをセットすると共に、上記ステップS303でセットされたテーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16、第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS305において、メインCPU111は、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板120にラウンド遊技回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じて大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たりの1回目のラウンド遊技の開始においては、ラウンド遊技回数(R)が「1」にセットされ、K=1となっているので、大入賞口開放1ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、K=1でない場合には、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。即ち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
ステップS306において、メインCPU111は、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。
従って、現在エンディング中であると判定した場合には(ステップS306でYes)、ステップS319に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には(ステップS306でNo)、ステップS307に処理が移される。
ステップS307において、メインCPU111は、第1大入賞口16、第2大入賞口17の閉鎖中であるか否かを判定する。第1大入賞口16、第2大入賞口17の閉鎖中と判定された場合には(ステップS307でYes)、ステップS308に処理を移し、第1大入賞口16、第2大入賞口17の閉鎖中でないと判定された場合には(ステップS307でNo)、ステップS309に処理を移す。
ステップS308において、メインCPU111は、後述するステップS310において設定された閉鎖時間が経過したか判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には(ステップS308でNo)で、大当たり遊技処理を終了する。
また、閉鎖時間を経過している場合には(ステップS308でYes)、メインCPU111は、ステップS304に処理を移す。
ステップS309において、メインCPU111は、第1大入賞口16、第2大入賞口17の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
「開放終了条件」は、第1大入賞口の入球カウンタ(C1)、第2大入賞口の入球カウンタ(C2)の値が最大個数(例えば9個)に達したこと、又は最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
メインCPU111は、「開放終了条件」が成立したと判定した場合には(ステップS309でYes)ステップS310に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には大当たり遊技処理を終了する。
ステップS310において、メインCPU111は、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理において、メインCPU111は、第1大入賞口16、第2大入賞口17を閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口ソレノイド17cの通電停止データをセットすると共に、上記ステップS303において決定された開放態様決定テーブル(図10参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16、第2大入賞口17の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口16、第2大入賞口17が閉鎖することになる。
ステップS311において、メインCPU111は、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、開放回数(K)が最大開放回数となること、又は第1大入賞口の入球カウンタ(C1)、第2大入賞口の入球カウンタ(C2)の値が最大個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
1回のラウンドが終了したと判定した場合には(ステップS311でYes)、ステップS312に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には(ステップS312でNo)、大当たり遊技処理を終了する。
ステップS312において、メインCPU111は、開放回数(K)記憶領域に0をセットすると共に、大入賞口の入球数(C)記憶領域に0をセットする。即ち、開放回数(K)記憶領域及び大入賞口の入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS313において、メインCPU111は、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には(ステップS313でYes)、ステップS316に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には(ステップS313でNo)、ステップS314に処理を移す。
ステップS314において、メインCPU111は、演出制御基板120にラウンド遊技の終了情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じてラウンド終了指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS315において、メインCPU111は、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS313において、ラウンド遊技回数(R)が最大であると判定した場合、メインCPU111は、ステップS316において、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS317において、メインCPU111は、停止図柄データに応じて、「長当たり」か「短当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じたエンディングコマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS318において、メインCPU111は、停止図柄データに応じて、「長当たり」か「短当たり」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS319において、メインCPU111は、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定する。
エンディング時間を経過したと判定した場合には(ステップS319でYes)、ステップS320において、特図特電処理データに5をセットして大当たり遊技処理を終了する。
ステップS319において、エンディング時間を経過していないと判定した場合には(ステップS319でNo)、そのまま大当たり遊技処理を終了する。
<特別遊技終了処理>
図18は、主制御基板による特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。
ステップS321において、メインCPU111は、停止図柄データ記憶領域にセットされた停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS322において、メインCPU111は、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当たり終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止図柄データが「01」であれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする(オンにする)。
ステップS323において、メインCPU111は、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、高確率遊技回数(X)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止図柄データが「01」であれば、高確率遊技回数(X)記憶領域に10000回をセットする。
ステップS324において、メインCPU111は、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域にフラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止図柄データが「01」の場合には、時短遊技フラグ記憶領域にフラグをセットする(オンにする)。
ステップS325において、メインCPU111は、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記ステップS321においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止図柄データが「01」の場合には、時短遊技回数(J)記憶領域に10000をセットする。
ステップS326において、メインCPU111は、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS327において、メインCPU111は、特図特電処理データに「0」をセットし、特別遊技終了処理を終了する。
また、本実施形態の遊技機1では、主制御基板110において、特別図柄表示装置の種別、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値等の取得時に、大当たり抽選の結果を事前に判定する事前判定(先読み判定)が行われる。事前判定結果は、後述する出力制御処理において主制御基板110から演出制御基板120へと送信される。演出制御基板120は、主制御基板110から事前判定結果を受信したときは、受信した事前判定結果にしたがった事前判定演出(先読み演出)を実行する。
次に、演出制御基板120におけるサブCPU121により実行される処理について説明する。
演出制御基板120では、前述したように、主制御基板110から変動パターンコマンドを受信すると、受信した変動パターンコマンドに対応した演出を抽選により決定して実行する。
<演出制御基板のメイン処理>
図19は、演出制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
ステップS510において、サブCPU121は、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU121は、電源投入に応じて、サブROM122からメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM123に記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS520に処理を移す。
ステップS520において、サブCPU121は、演出用乱数値更新処理を行う。この処理において、サブCPU121は、サブRAM123に記憶される種々の乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS510の処理を繰り返し行う。
<演出制御基板のタイマ割込処理>
図20は、演出制御基板によるタイマ割込処理を説明するフローチャートである。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板120のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS601において、サブCPU121は、自身のレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS602において、サブCPU121は、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
ステップS603において、サブCPU121は、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU121は、サブRAM123の受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図21及び図22を用いて後述する。
なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS603において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS604において、サブCPU121は、ランプ制御基板140を介して入力される演出ボタン検出スイッチ8aの信号のチェックを行い、演出ボタン8に関する演出入力制御処理を行う。なお、演出入力制御処理の具体的な説明は、図23を用いて後述する。
ステップS605において、サブCPU121は、サブRAM123の送信バッファにセットされている各種データを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
ステップS606において、サブCPU121は、ステップS601で退避した情報をサブCPU121のレジスタに復帰させる。
<コマンド解析処理>
図21、図22は、演出制御基板によるコマンド解析処理を説明するフローチャートである。なお、図22に示すコマンド解析処理2は、図21に示すコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS611において、サブCPU121は、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU121は、受信バッファにコマンドがなければ(ステップS611でNo)、コマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあれば(ステップS611でYes)、ステップS621に処理を移す。
ステップS621において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、客待ちコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが客待ちコマンドであれば(ステップS621でYes)、ステップS622に処理を移し、客待ちコマンドでなければ(ステップS621でNo)、ステップS631に処理を移す。
ステップS622において、サブCPU121は、客待ち演出パターンを決定する客待ち演出パターン決定処理を行う。具体的には、客待ち演出パターンを決定し、決定した客待ち演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、決定した客待ち演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した客待ち演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
これにより、画像制御基板150によって客待ち演出が開始される。
ステップS631において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであれば(ステップS631でYes)、ステップS632に処理を移し、始動入賞指定コマンドでなければ(ステップS631でNo)、ステップS641に処理を移す。
ステップS632において、サブCPU121は、受信した始動入賞指定コマンドを解析すると共に、当該始動入賞指定コマンドに対応するデータ更新処理を実行する。始動入賞指定コマンドには、事前判定処理によって仮判定された大当たり、小当たり、ハズレに係る情報が対応付けられている。従って、ここでは新たに留保された第1保留(U1)又は第2保留(U2)についての情報が、サブRAM123の所定の記憶領域に記憶されることとなる。
ステップS633において、サブCPU121は、始動入賞指定コマンドを解析し、保留表示を所定の態様で行うべく保留表示コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する保留表示態様決定処理を行う。これにより、画像表示装置31には、第1保留(U1)及び第2保留(U2)の現在の留保個数が表示されることとなる。
ステップS641において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば(ステップS641でYes)、ステップS642に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければ(ステップS641でNo)、ステップS651に処理を移す。
ステップS642において、サブCPU121は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。
ステップS643において、サブCPU121は、第1保留記憶領域及び第2保留記憶領域に記憶されている保留表示データと始動入賞指定コマンドに対応するデータとをシフトさせ、シフトした後の保留表示データの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する保留表示態様更新処理を行う。
ステップS651において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば(ステップS651でYes)、ステップS652に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければ(ステップS651でNo)、ステップS661に処理を移す。
ステップS652において、サブCPU121は、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置31に停止表示させる演出図柄35を決定する演出図柄決定処理を行う。具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄35の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットする。
ステップS661において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば(ステップS661でYes)、ステップS662に処理を移し、図柄確定コマンドでなければ(ステップS661でNo)、ステップS671に処理を移す。
ステップS662において、サブCPU121は、演出図柄35を停止表示させるために、上記ステップS652で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM123の送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
ステップS671において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであれば(ステップS671でYes)、ステップS672に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドでなければ(ステップS671でNo)、ステップS681に処理を移す。
ステップS672において、サブCPU121は、受信した普図変動パターン指定コマンドに基づいて、複数の普図変動演出パターンの中から1つの普図変動演出パターンを決定する普図変動演出パターン決定処理を行う。
ステップS681において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、長開放開始コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが長開放開始コマンドであれば(ステップS681でYes)、ステップS682に処理を移し、長開放開始コマンドでなければ(ステップS681でNo)、ステップS700に処理を移す。
ステップS682において、サブCPU121は、長開放中演出処理を行う。ここでは、非時短遊技状態において第2始動口14が長時間(4.2秒)開放されることを遊技者に報知すべく、報知演出が実行される。
ステップS691において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、普通図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが普通図柄確定コマンドであれば(ステップS691でYes)、ステップS692に処理を移し、普通図柄確定コマンドでなければ(ステップS691でNo)、ステップS700に処理を移す。
ステップS692において、サブCPU121は、普図演出図柄を停止表示させるために、受信した普通図柄確定コマンドに対応する演出図柄データと、普図演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM123の送信バッファにセットする普通図柄変動停止処理を行う。
ステップS700において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであれば(ステップS700でYes)、ステップS701に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければ(ステップS700でNo)、ステップS711に処理を移す。
ステップS701において、サブCPU121は、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態をサブRAM123にある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS711において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであれば(ステップS711でYes)、ステップS712に処理を移し、オープニングコマンドでなければ(ステップS711でNo)、ステップS721に処理を移す。
ステップS712において、サブCPU121は、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS721において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、大当たりのラウンド遊技開始を示す大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであれば(ステップS721でYes)、ステップS722に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければ(ステップS721でNo)、ステップS731に処理を移す。
ステップS722において、サブCPU121は、大当たり演出パターンを決定するラウンド中演出パターン決定処理を行う。具体的には、何回目のラウンド遊技が開始するかについての情報を有する大入賞口開放指定コマンドに基づいて、開始するラウンドごとにラウンド中演出パターンを決定する。そして、決定したラウンド中演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、当該演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、対応するデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS731において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド終了指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド終了指定コマンドであれば(ステップS731でYes)、ステップS732に処理を移し、ラウンド終了指定コマンドでなければ(ステップS731でNo)、ステップS741に処理を移す。
ステップS732において、サブCPU121は、各ラウンド間の演出パターンを決定する休止中演出パターン決定処理を行う。
ステップS741において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであれば(ステップS741でYes)、ステップS742に処理を移し、エンディングコマンドでなければ(ステップS741でNo)、ステップS751に処理を移す。
ステップS742において、サブCPU121は、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットすると共に、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づくデータをサブRAM123の送信バッファにセットする。
ステップS751において、サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口入球コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU121は、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口入球コマンドであれば(ステップS751でYes)、ステップS752に処理を移し、大入賞口入球コマンドでなければ(ステップS751でNo)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS752において、サブCPU121は、大入賞口入球コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、サブRAM123の送信バッファにセットする。
ここで、本実施形態の遊技機1におけるチャンス遊技期間について説明しておく。
本実施形態の遊技機1では、時短遊技を伴う確変遊技状態中又は時短遊技状態中は、通常遊技状態中に比べて遊技者が持ち球を減らすことなく大当たり抽選を受けることができる遊技者にとって有利な遊技期間(チャンス遊技期間)とされる。従って、このチャンス遊技期間中に再度大当たりに当選すれば、所謂連チャンと呼ばれる大当たりの連続当選となり、遊技者は持ち球を短時間で大幅に増加させることができる。
上記チャンス遊技期間中において払い出される(遊技者が獲得できる)遊技球数は、遊技者の関心事の一つとされる。
このため、チャンス遊技期間中の大当たり遊技の実行中に付与される遊技媒体数に関する数値情報を報知することは遊技者の遊技意欲の向上にも繋がる。
遊技媒体に関する数値情報とは、例えば遊技媒体が遊技球であれば、単純に大入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技者に払い出された払出遊技球数、或いは払出遊技球数から打ち込球数を引いた獲得遊技球の何れでも良いが、ここでは、払出遊技球数を例に挙げて説明する。
そこで、本実施形態の遊技機1では、上記チャンス遊技期間において大当たりに当選した場合は、通常遊技状態のときに当選した大当たり(所謂、初当たり)において払い出された遊技球数にチャンス遊技期間中に当選した大当たり遊技において払い出された遊技球数を加算して表示するようにしている。
但し、潜伏確変大当たりに当選した場合は、大当たり遊技後の遊技状態が時短遊技を伴わないので、本実施形態の遊技機1では、通常遊技状態のときに潜伏確変大当たりに当選した場合は、初当たりとは見なさないこととする。
なお、本実施形態の遊技機1では、上述したように、通常遊技状態のときに潜伏確変大当たりに当選した場合は、大当たり遊技終了後の遊技状態が高確率非時短遊技状態(潜伏確変遊技状態)となり、通常遊技状態以外のときに潜伏確変大当たりに当選した場合は、大当たり遊技終了後の遊技状態が高確率時短遊技状態(確変遊技状態)となる。
<演出入力制御処理>
図23は、演出制御基板による演出入力制御処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS831において、サブCPU121は、ランプ制御基板140からの演出ボタン検出コマンドに基づいて、演出ボタン検出スイッチ8aからの有効な演出ボタン検出信号があったか否かを判定する。ここで、サブCPU121は、演出ボタン検出信号がないと判定すれば(ステップS831でNo)、当該処理を終了し、演出ボタン検出信号があると判定すれば(ステップS831でYes)、ステップS832の処理に移行する。
ステップS832において、サブCPU121は、サブRAM123の記憶領域にボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされているか否かを判定する。ここで、サブCPU121は、ボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされていなければ(ステップS832でNo)、当該処理を終了し、ボタン操作演出実行可能フラグ=01がセットされていれば(ステップS832でYes)、ステップS833の処理に移行する。
なお、ボタン操作演出実行可能フラグとは、ボタン操作が行われたことに基づいて、当該操作に対応した演出を実行させることができる状態であるか否かを判断するものであり、フラグ「01」ならば当該操作に対応した演出を実行させることが可能であり、フラグ「00」ならば当該操作に対応した演出を実行させることが不可能であることを示し、演出ボタンの操作有効期間の開始に合わせてフラグ「01」がセットされ、演出ボタンが操作されるか、又は演出ボタンが操作されずに操作有効期間が終了したらフラグ「00」がセットされる。
ステップS833において、サブCPU121は、ボタン操作演出実行コマンドを送信バッファにセットする。このコマンドは、画像制御基板150に演出ボタン8の操作に対応した演出を実行させるためのコマンドである。
ここで、サブCPU121は、演出入力制御処理の後のステップS605(図20参照)において送信バッファにセットされたコマンドを画像制御基板150及びランプ制御基板140に送信する。画像制御基板150は受信したコマンドに基づいて、画像表示装置31及び音声出力装置34を作動させ、ランプ制御基板140は受信したコマンドに基づいて演出用役物装置32及び演出用照明装置33を作動させる。
次に、画像制御基板150について説明する。
画像制御基板150では、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて、ホストCPU151がホストROM153から音声出力装置制御プログラムを読み出して、音声出力装置342における音声を出力制御すると共に、ホストCPU151がホストROM153からアニメーション制御プログラムを読み出して、画像表示装置31における画像表示を制御する。
ここで、画像制御基板150におけるホストCPU151により実行される処理について説明する。
<ホストCPUメイン処理>
図24は、画像制御基板によるメイン処理を説明するフローチャートである。
電源基板170により電源が供給されると、ホストCPU151にシステムリセットが発生し、ホストCPU151は、以下のメイン処理を行う。
先ず、ステップS901において、ホストCPU151は、初期化処理を行う。この処理において、ホストCPU151は、電源投入に応じて、ホストROM153からメイン処理プログラムを読み込むと共に、ホストCPU151の各種モジュールやVDP200の初期設定を指示する。
ステップS902において、ホストCPU151は、演出制御基板120から送信された演出パターン指定コマンド(ホストRAM152の受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出パターン指定コマンド解析処理を行う。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS902において受信したコマンドの解析処理が行われる。
演出パターン指定コマンド解析処理は、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていなければ、そのままステップS903に処理を移す。
受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていれば、新たな演出パターン指定コマンドを読み込み、読み込んだ演出パターン指定コマンドに基づいて、実行する1つ又は複数のアニメグループを決定すると共に、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出パターン指定コマンドを送信バッファから消去する。
ステップS903において、ホストCPU151は、アニメーション制御処理を行う。この処理において、後述するステップS921において更新される「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記ステップS902で決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
ステップS904において、ホストCPU151は、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していく。そして、ディスプレイリストの生成が完了すると、ホストCPU151はディスプレイリストをVDP200に出力する。なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP200におけるCPUI/F203を介して、VRAM156のディスプレイリスト記憶領域156aに記憶される。
ステップS905において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01であるか否かを判定する。
ここで、FB切換えフラグは、図25(b)で後述するように、1/60秒(約16.6ms)毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。即ち、ステップS905では、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01であれば(ステップS905でYes)、ステップS906に処理を移し、FB切換えフラグ=00であれば(ステップS905でNo)、FB切換えフラグ=01になるまで待機をする。
ステップS906において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=00をセットして(FB切換えフラグをオフにして)、ステップS906に処理を移す。
ステップS907において、ホストCPU151は、描画実行開始処理を行う。
この処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP200に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。即ち、上記ステップS904で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
以降は、図25に示す所定の割り込みが発生するまで、ステップS902〜ステップS907の処理を繰り返し行う。
<画像制御基板の割込処理>
図25を用いて画像制御基板150の割込処理を説明する。
画像制御基板150の割込処理には、描画終了割込信号を入力したことで行う描画終了割込処理と、Vブランク割込信号を入力したことで行うVブランク割込処理とを少なくとも備えている。
<ホストCPU描画終了割込処理>
図25(a)は、画像制御基板による描画終了割込処理を説明するフローチャートである。
VDP200は、所定単位のフレーム(1フレーム)の描画が終了すると、CPUI/F203を介して、ホストCPU151に描画終了割込信号を出力する。
ホストCPU151は、VDP200から描画終了割込信号を入力すると、描画終了割込処理を実行する。
描画終了割込処理においては、ステップS911において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=01をセット(描画終了フラグをオン)して、今回の描画終了割込処理を終了する。即ち、描画の終了毎に描画終了フラグがオンになる。
<ホストCPUVブランク割込処理>
図25(b)は、画像制御基板によるVブランク割込処理を説明するフローチャートである。
VDP200は1/60秒(約16.6ms)毎に、CPUI/F203を介して、ホストCPU151にVブランク割込信号(垂直同期信号)を出力する。
ホストCPU151は、VDP200からVブランク割込信号を入力すると、Vブランク割込処理を実行する。
ステップS921において、ホストCPU151は、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」の各種カウンタを更新する処理を行う。
ステップS922において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=01であるか否かを判定する。即ち、所定単位のフレームの描画が終了しているか否かを判定する。
ホストCPU151は、描画終了フラグ=01であれば(ステップS922でYes)、ステップS923に処理を移し、描画終了フラグ=01でなければ(ステップS922でNo)、今回のVブランク割込処理を終了する。即ち、Vブランク割込信号を入力しても、描画が終了していなければ、ステップS923以降の処理が行われない。
ステップS923において、ホストCPU151は、描画終了フラグ=00をセットする(描画終了フラグをオフにする)。
ステップS924において、ホストCPU151は、VDP200のメモリコントローラ209に「表示用フレームバッファ」と「描画用フレームバッファ」とを切り替える指示を与える。
ステップS925において、ホストCPU151は、FB切換えフラグ=01をセットし(FB切換えフラグをオンにし)、上記ステップS905(図24参照)における待機状態を解除して、今回のVブランク割込処理を終了する。
次に、ランプ制御基板140の概略を簡単に説明する。
ランプ制御基板140においては、演出制御基板120から演出用のコマンドを受信すると、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用役物装置作動プログラムを読み出して、演出用役物装置32を作動制御すると共に、受信した演出用のコマンドに基づいて演出用照明装置制御プログラムを読み出して、演出用照明装置33を制御する。
またランプ制御基板140においては、演出制御基板120を介して画像制御基板150から演出ボタン用のコマンドを受信すると、受信した演出ボタン用のコマンドに基づいて演出ボタン用作動プログラムを読み出して、演出ボタン8を制御する。
<音声制御回路の構成>
図26は、本実施形態に係る音声制御回路の構成を示す図である。
図26に示す音声制御回路300は、各種の音声データ(演出音、システム音)が圧縮データとして格納される音源ROM400と、音声出力に係わる各種の制御コマンド、例えば演出音出力コマンド、エラー音出力コマンドを音声制御回路300に入力する画像制御回路150のホストCPU151等と接続されている。
画像制御基板150が備えるホストCPU151は、サブCPU121から入力される演出パターン指定コマンドで指定される変動演出パターンに基づいて、変動演出に必要な音声を含む演出音出力コマンドを音声制御回路300(音声制御部301)に入力する。
また、ホストCPU151は、主制御基板110から送信される各種のスイッチ検知情報(扉開情報、皿満タン情報、球詰まり情報、不正電波検知情報)に基づいて、エラー音出力コマンドを音声制御回路300(音声制御部301)に入力する。
音声制御回路300は、ホストCPU151から入力される制御コマンドに従って、音源ROM400に格納された音声データに対する処理を行い、少なくとも1つの音声出力装置(スピーカー)34に入力して音声として出力する処理を行う。
音声制御回路300は、夫々デコード部310及びチャンネル音量制御部311を備える複数(例えば40個)の音声チャンネル(ch0〜ch39)と、ホストCPU151から入力される制御コマンドに応じた音声データや音量に関する制御コマンド(デコード部用制御コマンド、音量制御コマンド)を音声チャンネルに入力する音声制御部301と、音声チャンネル0ch〜39chの各々から出力された音声信号を混合して出力するミキサー302と、ミキサー302から出力された信号に対して所定の音声処理(イコライズやエフェクト処理、パン、ループ等)を行うオーディオ信号処理部303と、増幅装置としてのオペアンプ304と、デジタル信号であるオーディオ信号をアナログ信号に変換して音声出力装置34に出力するD/A変換部305と、を備えている。
音源ROM400には、遊技機で用いる背景音(BGM)、効果音用の演出音、エラー音等のシステム音を含む複数(例えば、4096種類)の音声データ(フレーズデータ)が、圧縮されたデジタルデータとして格納されている。
音声データの圧縮方式としては、例えば、変形離散コサイン変換等を使用できるが、それに限定されることはなく、また、音声データは必ずしも圧縮されていずともよい。
音声制御回路が備える複数の音声チャンネル(例えば0ch〜39ch)のうち、例えば0ch〜5chの6つの音声チャンネルは、システム音(エラー音)用に予約されており、演出音用としては用いることができない。
音声制御部301は、残った6ch〜39chの音声チャンネルから空いている音声チャンネルを選択して、ホストCPU151から指示された音声データの再生に使用する。
遊技機において扉の開放などのエラーが発生した際には、全ての演出音の音量を下げるかあるいは停止し、システム音たるエラー音を優先的に発生させる。
上記のように音声制御回路300が備える複数の音声チャンネルを、システム音用と演出音用に明確に区別することにより、どの音声チャンネルで演出音を出力中であるかを考慮する必要なく、演出音用に使用可能な音声チャンネルの音量を下げるあるいは出力停止する制御を行えば良いため、処理を簡素化し、音声チャンネルを効率的に利用することができる。
音声チャンネルについて詳しく説明する。
各音声チャンネル0ch〜39chが備えるデコード部310−0〜310〜39は、音声制御部301から入力されるデコード部用制御コマンドに従って、音源ROM400から(圧縮)音声データを読み出してデコード処理を行う。
各音声チャンネル0ch〜39chが備えるチャンネル音量制御部311は、音声制御部301から入力される音量制御コマンドに基づいて、デコード部310から入力される伸長された音声データに対する出力音量、及び(指定されている場合には)フェードイン/フェードアウト等を制御する。
フェードインは、初期音量と目標音量の値と、初期音量から目標音量となるまでの時間をチャンネル音量制御部311に対して指定する。
フェードアウトは、開始タイミングと、目標音量とをチャンネル音量制御部311に対して指定する。
ホストCPU151、並びに音声制御部301は、音声チャンネル0ch〜39chから定期的に情報を取得し、これらの音声チャンネルにおける処理状況を常に把握している。
より具体的には、ホストCPU151、音声制御部301は、各音声チャンネルが備えるデコード部310、チャンネル音量制御部311のステータス情報を定期的に取得して保持している。
ホストCPU151は、音声制御部301に対して音声チャンネルを指定して音声を出力させるので、どの音声チャンネルでどの演出音、システム音を出力しているのか、各音声チャンネルの音量、残り再生時間、フェードイン、フェードアウトの状況等を当然把握している。
各音声チャンネルにおけるデコード部310のステータス情報には、例えば「再生状況」、「優先度」、「音番号」が含まれる。
「再生状況」は、音声チャンネルで音声が再生されているか否を示す情報であり、「再生中」又は「待機中」がある。
「優先度」は、音声チャンネルで再生されている音声の優先度であり、これは後述する音声管理テーブル(図30)において、「高」、「中」、「低」として予め設定されている。
基本的に、遊技者にとって遊技結果や遊技状態を示唆する情報が少ない背景音の優先度は低く、演出ボタンの操作音や予告演出音、効果音などは優先順位を高く設定されている。
「音番号」は、各音声チャンネルで再生する/再生されている音声を特定するための番号である。
後述する音声管理テーブル(図30)では、各音声データがこの「音番号」に関連づけられて管理されており、ホストCPU151からは、再生すべき音声の音番号が音声制御部301に指示される。その結果、音声制御部301から各音声チャンネルのデコード部310に対しても、音源ROM400から取り込んで再生すべき音声は「音番号」によって特定される。
各音声チャンネルにおけるチャンネル音量制御部311のステータス情報には、例えば「音量」、「フェード状況」が含まれる。
「音量」は、音声チャンネルで現在再生している音声の音量(例えば、最大音量(マスターボリューム)に対するパーセンテージ)である。
また、「フェード状況」は、音声チャンネルで現在再生している音声にフェードイン(FI)/フェードアウト(FO)が設定されているか否か、設定されている場合にそれらが完了しているか否かの情報を含む。
例えば、「フェードタイマ5」は、5秒使って行われるFI/FOが未完了であることを示す。
また、「フェードタイマ0」は、FI/FOが指定されていないか、又は完了していることを示す。
全ての音声チャンネル0ch〜39chのステータス情報は、音声チャンネルごとの「再生状況」、「優先度」、「音番号」、「音量」、「フェード状況」の情報を含む。
全音声チャンネルのステータス情報は、例えば以下に示すようになる。
音声チャンネルch6:待機中
音声チャンネルch7:再生中、優先度「高」、音番号11、現音量90%、フェードタイマ0
音声チャンネルch8:再生中、優先度「高」、音番号11、現音量90%、フェードタイマ0
音声チャンネルch9:再生中、優先度「低」、音番号33、現音量70%、フェードタイマ0
音声チャンネルch10:再生中、優先度「中」、音番号72、現音量80%、フェードタイマ0
・・・・
音声チャンネルch39:待機中
<音声制御処理>
以下に、本実施形態の遊技機が備える画像制御基板が音声制御回路を用いて行う音声制御処理を詳細に説明する。
図27は、画像制御基板による音声制御処理を説明するフローチャートである。
画像制御基板150は音声出力処理のみならず画像表示装置31に出力する画像データの処理も行うが、ここでは演出音やシステム音を音声出力装置34から出力するための音声制御処理について特に説明する。
図27に示す処理は、画像制御基板150が備えるホストCPU151による(音声処理にかかる)メイン処理であり、音声制御回路300に対する制御処理である。
まず、ホストCPU151は、ステップS1001において、マスターボリューム設定処理を行う。
このマスターボリューム設定処理は、遊技者や遊技店スタッフによる音量切替スイッチ280や図示しない十字キー(左右キー)の操作に応じて、遊技機のマスターボリューム値を設定するための処理である。
ここで、遊技機におけるボリューム設定処理を概説する。
本実施形態の遊技機1では、音量切替スイッチ280によって、「マスターボリューム値」の初期値を設定する。これは、基本的に遊技店スタッフによってのみ行い得る作業であり、音量切替スイッチ280は、遊技機背面など遊技者が操作不能な位置に設置されていることが多い。音量切替スイッチ280は、ディップスイッチにて構成されていることが多い。
また、遊技者は、自らの都合や好みに応じて、十字キーの左キー、右キーを用いて、「マスターボリューム値」を、設定された初期値から調整(変更)することができる。この作業は遊技機が客待ち状態にあるときに行うことができる。
十字キーを用いたマスターボリュームの調整作業は、特別図柄の変動中に行えても良い。
ただし、変動開始15フレーム以内、及び変動停止時(図柄確定コマンド受信時)には、調整作業を行うことができない。
「マスターボリューム値」とは、音声制御回路300が備える複数の音声チャンネル全てに対して与えられる総合的なボリューム設定値であるが、本実施形態に係る音声制御回路300では、各音声チャンネルに含まれる上述したチャンネル音量制御部311に対して、マスターボリューム値に対する音量調整を付与したサブボリューム値を与える(特定の音声チャンネルのみ異なるボリューム値を入力する)ことが可能である。
従って、各音声チャンネル間の相対的な音量差(音量比)を調整し、重要な音声を、他の音声と比較して大きな音で出力して強調することができる。
音量切替スイッチ280又は左右キーを用いて「マスターボリューム値」を「1」から「10」まで1段階ずつ切り換え可能とし、音量切替スイッチ280(図3)によっては、その範囲のなかで、「大」、「中」、「小」、「エコ」の四段階の音量をマスターボリューム値の初期値として設定可能である。
音量切替スイッチ280が「大」に切り替えられた場合はマスターボリューム値「10」、「中」に切り替えられた場合にはマスターボリューム値「7」、「小」、「エコ」に切り替えられた場合にはマスターボリューム値「4」が設定される。
なお、「マスターボリューム値が」が「エコ」に設定されている場合には、遊技機1が客待ち状態にある期間に演出用照明装置33を消灯し、且つ未操作時の画像表示装置31の輝度を低く設定する。
音量切替スイッチ280を用いて設定された「マスターボリューム値」を、本実施形態では「ハードボリューム値」と呼ぶ。
遊技機が通電されていない時に音量切替スイッチ280が操作された場合には、ホストCPU151は、遊技機立ち上げ時における音量切替スイッチ280の出力値に従ってハードボリューム値を設定する。ハードボリューム値は、画像制御基板150のホストRAM152に格納される。
また、客待ち時、あるいは特別図柄の変動時には、音量切替スイッチ280によって設定されたマスターボリューム値(初期値)を、遊技者の好みの音量となるように、左右キーを用いて「1」から「10」の間で調整する。
この調整したマスターボリューム値を、本実施形態では「ソフトボリューム値」と呼ぶ。
音量切替スイッチ280による初期値が「エコ」の場合は、十字キーを用いた遊技者による調整は行えない。
左右キーを用いて調整されたマスターボリューム値は、画像制御基板150のホストRAM152に格納される。
図27のフローチャートに戻り、ステップS1002において、ホストCPU151は、システム音設定処理を行う。
これは、上位基板(主制御基板110、演出制御基板120)からの指示に応じたエラー音(システム音)の設定・出力処理である。詳細については後に図31を用いて説明する。
次に、ステップS1003において、ホストCPU151は、演出音設定処理を行う。
これは、上位基板(演出制御基板120)からの指示に応じた演出音の設定・出力処理である。詳細については後に図32を用いて説明する。
次に、ステップS1004において、ホストCPU151は、現在出力中の音声に対する処理を行う。
これは、音声制御回路300によって現在出力されている音声に対する制御処理である。詳細については後に図33を用いて説明する。
次に、ステップS1005において、ホストCPU151は、制御コマンドを音声制御回路300に出力するコマンド出力処理を行う。
<マスターボリューム設定処理>
図28は、画像制御基板によるマスターボリューム設定処理を説明するフローチャートである。
ステップS1101において、ホストCPU151は、音量切替スイッチ280を用いたハードボリュームの変更が行われたか否かを判定する。
ハードボリューム値に変更があったと判定した場合(ステップS1101でYes)、ホストCPU151は、ステップS1102において、変更後のハードボリューム値をマスターボリューム値として設定する。
ハードボリューム値に変更がないと判定した場合(ステップS1101でNo)、ホストCPU151は、ステップS1103において、十字キー(左右キー)を用いたソフトボリューム値の変更が行われたか否かを判定する。
ソフトボリューム値に変更があったと判定した場合(ステップS1103でYes)、ホストCPU151は、ステップS1102において、変更されたソフトボリューム値をマスターボリューム値として設定する。
ソフトボリューム値に変更がなかった場合(ステップS1103でNo)、ホストCPU151は、今回のボリューム設定処理を終了する。
次に、本実施形態の遊技機における画像制御基板によるシステム音(エラー音)、演出音の設定処理を説明する。
上記したが、本実施形態の遊技機では、画像制御基板150のホストCPU151は、上位基板である演出制御基板120から供給される演出パターン指定コマンドで指定される変動演出パターンに基づいて、必要な音声を音声管理テーブルから選択し、それを音声制御回路300に指示して出力させる。
また、エラー音については、主制御基板110から供給される各種のセンサ検知結果(皿満タン検知結果、扉開検知結果、球詰まり検知結果、不正電波検知結果)に基づいて、必要な音声を音声管理テーブルから選択し、それを音声制御回路300に指示して出力させる。
<音声管理テーブル>
本実施形態の遊技機で用いられる音声について説明する。
図29、図30は、画像制御基板が備える音声管理テーブルの一例を示す図である。
図29に示す音声管理テーブルでは、音番号に各システム音が関連づけられて管理されている。
また、図30に示す音声管理テーブルでは、音番号に、演出音、その優先度、ステレオ/モノラルの種別が関連づけられて管理されている。
優先度は、通常は特に意識されるべきものではないが、後に説明するように、音声制御回路300の音声チャンネルが枯渇した場合に、優先的に再生されるべき音声を定めるための度合いである。
図29に示す音声管理テーブルにおいて、音番号1は扉が開状態となったときに発せられるエラー音であり、音番号2は、遊技盤に設置された磁気センサ50によって不正電波を検知したとときに発せられるエラー音である。また、音番号3は球詰まりの発生時に発せられるエラー音であり、音番号4は、遊技球の貯留皿が満タンになった場合に発せられるエラー音である。
主制御基板110に接続された各種のセンサによってこれらの事象の発生が検知されると、主制御基板110から演出制御基板120を介して、検知信号が画像制御基板150に入力される。
その結果、ホストCPU151は、遊技機に生じている各種事象に応じて音番号を選択し、音声制御基板300に出力コマンドを送信する。
なお、これらのエラー音には、エラーの重要度に応じて優先度が設定されており、不正行為に結びつく、あるいは起因する扉の開放や不正電波検知については、優先度を「高」に設定されている。
「球詰まり」は、重要なエラーではあるが、不正行為に比べては重要度が落ちるため、優先度は、「中」に設定されている。
遊技球の貯留皿が満タンになった場合の報知は、上記に比べて重要度が明らかに低いため、優先度は「低」となっている。
エラー報知については、重要度の高い一つのエラー音のみが聞こえるように制御される。
例えば、音番号4の皿満タン報知(重要度「低」)が発生しているときに、扉開放が検知された場合、音番号1のエラー音を発生させると共に、音番号4のエラー音をミュートする。そして、扉開放状態が解消した場合には、音番号1のエラー音を停止すると共に、音番号4のエラー音の音量を元に戻す。
優先度が「高」の音番号が発生しているときにおいて、それよりも優先度が低い事象が発生しても、新たにその事象のためのエラー音は発生しない。
同じ優先度の事象が並行して発生している場合は、後から発生した事象についてエラー音を出力する。
また、図30に示す音声管理テーブルにおいて、音番号11〜30は、例えば、特別図柄が変動表示されている期間(変動中)に出力されるステレオ音声の背景音(BGM)である。
例えば、音番号11は、リーチA1演出において、リーチ演出開始前に再生されるステレオ音声のBGMである。
また、音番号12は、リーチA1演出において、リーチ演出開始後に再生されるステレオ音声のBGMである。
遊技機1において、リーチ開始前と開始後でBGMを異ならせることは少なくない。勿論、リーチ開始前後で同じBGMとするようにしても良い。
このようなBGMは、基本的に、遊技者にとって遊技結果や遊技状態を強く示唆するものではないため、優先度は低く設定されている。
音番号13は、リーチA2演出において、リーチ演出開始前に再生されるBGMである。
また、音番号14は、リーチA2演出において、リーチ演出開始後に再生されるBGMである。
同様に、音番号15〜18は、リーチB1、B2演出において再生されるBGMであり、音番号19〜22は、リーチC1、C2演出において再生されるBGMであり、音番号23〜26は、リーチD1、D2演出において再生されるBGMである。
また、音番号27は、図柄煽り演出において再生されるBGMであり、音番号28は、チャンス演出において再生されるBGMである。
また、音番号29は、通常変動演出中に再生されるBGMであり、音番号30は、短縮変動演出Aにおいて再生されるBGMであり、音番号31は、短縮変動演出Bにおいて再生されるBGMである。
音番号41、42は、大当たり遊技中に再生されるステレオ音声のBGMである。
大当たり中のBGMも、基本的に遊技者にとって特別な情報を提供するような音声ではないため、音声としての優先度は、例えば低く設定されている。
音番号51〜53は、遊技者が演出ボタン8を操作したときに再生する演出音である。
これは、基本的に単音であり、且つ再生時間もごく短いため、それほど音響に厚みを必要としないため、モノラル音声で充分である。
演出ボタン音も、基本的に遊技者にとって特別な情報を提供するような音声ではないため、音声としての優先度は、例えば低く設定されている。
音番号61は、変動演出において、演出図柄35の変動開始を遊技者に報知するための演出図柄変動開始音(モノラル)であり、音番号62は、演出図柄35の変動停止音(モノラル)である。これらの優先度は、例えば中程度である。
音番号71、72は、予告演出などで用いられるキャラクタの声などの音声である。互いに関連する音声であるが、異なるキャラクタが発する声であるので、それぞれが異なる音声である。予告演出は、演出効果としては大きいため、音声の優先度は、例えば高く設定する。
音番号81、82は、後述する結果表示演出において用いられる効果音である。
音番号91、92は、後述する所定球数到達表示演出において用いられる効果音である。
音番号100は、遊技球が大入賞口に入賞した場合に発せられる入賞音である。これらの音の優先度は、例えば中程度に設定する。
音番号110は、大当たり遊技中に、1ラウンド当たりの規定個数(9個)を超える入賞が大入賞口にあったときに、これをオーバー入賞として遊技者に報知する「オーバー入賞通知音」である。
音番号121〜123は、リーチになったときに用いられるリーチ報知演出音1〜3である。これらの音の優先度は、例えば高く設定する。
<システム音設定処理>
図31は、画像制御基板によるシステム音設定処理を示すフローチャートである。
ステップS1201において、ホストCPU151は、主制御基板110(メインCPU111)から各種エラーの検知信号が入力されたか否か(エラーが発生したか否か)を判定する。
エラー検知信号が入力されたと判定した場合(ステップS1201でYes)、ステップS1202において、ホストCPU151は、ホストRAM152におけるエラー検知フラグに1をセットし、ステップS1203において、現在出力中の演出音があるか否かを判定する。
現在出力中の演出音がある場合(ステップS1203でYes)、ホストCPU151は、ステップS1204において、現在のマスターボリューム値をホストRAM152に保存すると共に、所定量を下げた新たなマスターボリューム値を設定する(演出音の音量を下げるボリューム値再設定コマンドを送信バッファにセットする)。
即ち、本実施形態の遊技機では、エラー音を出力する際には、演出音の音量を絞り、エラー音がより聞き取りやすいようにしている。
次に、ステップS1205において、ホストCPU151は、エラー音出力コマンドを送信バッファにセットしてシステム音設定処理を終了する。
ステップS1203において出力中の演出音がないと判定した場合(ステップS1203でNo)、ホストCPU151は、そのままステップS1205に処理を移して「エラー音出力コマンド」を送信バッファにセットする。
ステップS1201でエラー検知信号の入力がないと判定した場合(ステップS1201でNo)、ホストCPU151は、ステップS1206において、エラー検知フラグに0をセットすると共に、ステップS1207において、遊技機に生じていたエラーが解消したか(エラー検知フラグが1から0と変わる状態変化が起きたか)否かを判定する。
遊技機に生じていたエラーが解消したと判定した場合(ステップS1207でYes)、ホストCPU151は、マスターボリューム値を、ステップS1204にて保存していたマスターボリューム値に復帰させる(演出音の音量を戻すボリューム値再設定コマンドをセット)と共に、ステップS1209において、「エラー音停止コマンド」を送信バッファにセットし、今回のシステム音設定処理を終了する。
エラーが解消していない(エラーは発生していなかった)と判定した場合(ステップS1207でNo)、ホストCPU151は、今回のシステム音設定処理を終了する。
<演出音設定処理>
図32は、画像制御基板による演出音設定処理を示すフローチャートである。
ステップS1301において、ホストCPU151は、サブCPU121から演出音出力指示があったか否かを判定する。
演出音出力指示があったと判定した場合(ステップS1301でYes)、ステップS1302において、ホストCPU151は、演出パターン指定コマンドを解析する。
次に、ステップS1303において、ホストCPU151は、演出パターン指定コマンドで指定される変動演出パターンに基づいて、音声制御回路300に対して指定する音番号を決定する。なお、演出パターン指定コマンド自体に音番号が指定されていても良い。
次に、ステップS1304において、ホストCPU151は、ホストRAM152に格納されているマスターボリューム値を確認する。
次に、ステップS1305において、ホストCPU151は、後述するチャンネル選択処理を行う。
さらに、ステップS1306において、ホストCPU151は、ステップS1303で決定した音番号、ステップS1305で選択した音声チャンネル、ステップS1304で確認したマスターボリューム値に基づく音量を含む「演出音出力コマンド」を送信バッファにセットし、音声制御回路300に演出音を再生させる。
<音声出力中処理>
図33は、画像制御基板による音声出力中処理を説明するフローチャートである。
ステップS1401において、ホストCPU151は、現在音声制御回路300によって出力中の演出音があるか否かを判定する。
出力中の演出音があると判定した場合(ステップS1401でYes)、ホストCPU151は、ステップS1402において、ボリューム設定処理(図27:ステップS1001)によりマスターボリューム値が変更されたか否かを判定する。
マスターボリューム値が変更されていた場合(ステップS1402でYes)、ホストCPU151は、ステップS1403において、変更後のマスターボリューム値に基づいたボリューム値再設定コマンドを送信バッファにセットして音声制御回路300に送信する。
出力中の演出音がない場合(ステップS1401でNo)、ホストCPU151は、今回の出力中処理を終了する。
ステップS1402において、マスターボリューム値に変更がないと判定した場合(ステップS1402でNo)、ホストCPU151は、ステップS1404において、現在出力中の演出音において、事後的にボリューム調整やフェードイン、フェードアウトが必要なものがあるか否かを判定する。
そのような演出音がある場合(ステップS1404でYes)、ホストCPU151は、ステップS1405において、必要な音声チャンネルに対するボリューム値再設定コマンドをセットし、今回の出力中処理を終了する。
また、現在出力中の演出音において、事後的にボリューム調整やフェードイン、フェードアウトが必要な演出音がない場合(ステップS1404でNo)には、ホストCPU151は、今回の出力中処理を終了する。
<オートチャンネル処理>
図34は、画像制御基板による音声チャンネル選択処理を説明するための図である。
上記したように、本実施形態の遊技機において、音声制御回路300は40チャンネルの音声チャンネルを備え、最大で40個の音声を同時に再生することができる。
ホストCPU151は、演出音を再生出力する場合、システム音(エラー音)用に予約されている6つの音声チャンネルを除いた34チャンネルの中から空いている(何も音声が出力されていない)チャンネルから選択し、選択した音声チャンネル、音番号、音量の情報を含む演出音出力コマンドを音声制御回路300に入力する。
音声制御回路300を統括する音声制御部301は、ホストCPU151によって指示された音声データを、指定された音声チャンネルのデコード部に入力して再生を開始する。
音声制御回路300が備える音声チャンネルは、隣接する音声チャンネル同士が一つの音声チャンネル対として使用される。
例えば、図34に示すように、音声チャンネルch0、音声チャンネルch1が音声チャンネル対1として使用され、音声チャンネルch2、音声チャンネルch3が音声チャンネル2として使用され、音声チャンネルch4、音声チャンネルch5は音声チャンネル対3として使用される。
1つのモノラルデータを再生するには1つの「音声チャンネル」を使用し、一組のステレオデータを再生する際には、1つの「音声チャンネル対」を使用する。
ステレオデータは、右スピーカー用の音声チャンネルと左スピーカー用の音声チャンネルに楽曲が分割され、それぞれのスピーカーからそれぞれの音声チャンネルを同時に再生することで、遊技者には広がりのあるステレオ音声として認識される。
ステレオデータは、複数の音声データによって一の音声を出力するための音声情報であり、モノラルデータは、単一の音声データによって一の音声を出力するための音声情報である。
さらに、3つ以上の音声チャンネルからなる「音声チャンネル群」を用い、サラウンド音声を出力することも可能である。その場合、左スピーカー、右スピーカーに加え、音声チャンネルの数に応じたスピーカーを別途設ける必要がある。
また、サラウンド音声は、スピーカーの数に応じて分割された音声データとなっている。
即ち、音声チャンネルには、予め複数の音声チャンネルを関連づけた音声チャンネル群(対)が設定されており、音声制御回路300は、関連づけられた音声チャンネル群(対)を使ってステレオ音声を出力し、音声チャンネル群(対)のうちの一つの音声チャンネルを使ってモノラル音声を出力する。
即ち、ホストCPU151は、音声チャンネル対(群)にステレオ音声を設定し、音声チャンネル対(群)のうちの一つの音声チャンネルにモノラル音声を設定する。
なお、本実施形態の音声制御回路300において、ステレオデータは、音声チャンネル対を跨いで出力することはできない。
例えば、図34に示すように音声チャンネル対9を構成する音声チャンネルch16、音声チャンネルch17を用いて、ステレオ音声(L)、ステレオ音声(R)を再生出力することができるが、音声チャンネル対5に含まれる音声チャンネルch9、音声チャンネル対6に含まれる音声チャンネル10を用いて再生出力することはできない。
従って、図34の場合において新たにステレオ音声を出力する場合には、ホストCPU151は、既にステレオ音声が出力されている音声チャンネル対6(音声チャンネルch10、音声チャンネルch11)などは勿論のこと、一方のチャンネルでモノラル音声が出力されているチャンネル対4やチャンネル対5を選択することはない。
何れの音声チャンネルも空いている、チャンネル対7やチャンネル対9などを選択する。
また図34の場合において、新たにモノラル音声を出力する場合には、ホストCPU151は、チャンネル対のうち一方の音声チャンネルでモノラル音声を出力しているチャンネル対における他方のチャンネルで出力する。例えば、音声チャンネルch7、音声チャンネルch8がこれに該当する。
これは、上記のようにステレオ音声が一つのチャンネル対でのみ再生出力可能であることに起因する。
一方の音声チャンネルにおいてモノラル音声が既に再生出力されているチャンネル対ではステレオ音声を出力することが不可能であるため、例えば現在空いているチャンネル対8の音声チャンネルch14にモノラル音声を入力すると、事実上、ステレオ音声を出力可能なチャンネル対が一つ減ってしまうことになる。
本実施形態の遊技機1では、一方でモノラル音声を出力しているチャンネル対のもう一方のチャンネル対に新たなモノラル音声を入力することで、音声チャンネルを徒に無駄にせず効率的に音声チャンネルを使用するようにしている。
音声チャンネルが全て埋まっている場合について説明する。
演出音で使用可能な音声チャンネルが全て埋まっているときに、新たな音声出力の要求があった場合、ホストCPU151は、再生中の音声のなかで、優先度が最も低い音声を出力している音声チャンネルに、新たな音声を入力する。
一つの音声チャンネルでは一つの音声のみ出力可能であるから、従前出力されていた優先度の低い音声は停止され、新たに要求された音声がその音声チャンネルから出力される。
新たに要求された音声の優先度が、現在出力されている音声よりも低い場合であっても、新たな音声の出力が優先される。ただし、新たに要求された音声の優先度が最も低い場合には出力することなく、要求を破棄するようにしても良い。
優先度が低い音声が複数出力されている場合には、ホストCPU151は、その中から、残り再生時間が短い音声を出力している音声チャンネルに、新たな音声を入力する。
本実施形態の場合、同じ音番号の音声を連続して再生する場合、ホストCPU151は、同じ音声チャンネルに音声を入力する。
同じ音番号の音声を連続して再生する場合とは、例えば、リーチ中のボタン演出において、遊技者に演出ボタン8を連打させるような場合である。
ボタン連打演出においては、演出ボタン8が連打された場合には、図30の管理テーブルに示す演出ボタン連打音(音番号32)を発生させる。
演出ボタン8が連打される場合、演出ボタン連打音(音番号32)を連続して発生させる処理が必要となるが、全ての音声を異なる空き音声チャンネルに入力すると、空きチャンネルが直ぐに枯渇することになる。
また本実施形態では、空きチャンネルがない場合には、基本的に新たに入力される音声を優先的に発音することにしているため、他の音声チャンネルで出力している音声(演出音)も、新たに入力される演出ボタン押下音で上書きされてしまう。
即ち、一つの音声チャンネルでは一つの音声のみ出力可能であるから、従前出力されていた音声は停止され、新たに要求された(入力された)音声(演出ボタン押下音)がその音声チャンネルから出力される。
その結果、演出ボタン押下音以外の他の演出音が出力されなくなり、演出として不自然ともなってしまう。
そこで、本実施形態の遊技機1では、同じ内容の音声については同じ音番号を付し、且つ、連続して同じ音番号を入力する場合には、同じ音声チャンネルに連続的に入力するようにした。
これにより、音声制御回路300が備える、数に限りのある音声チャンネルを効率的に使用することができる。
また、同じ音声(演出ボタン連打音)を異なる音声チャンネルに入力して再生出力するとそれぞれの音声が重なり、遊技者にはくぐもって聞こえてしまうが、同一の音声チャンネルに入力して上書きをしながら(先に入力された演出ボタン押下音の出力を停止しながら)出力することで、そのような不都合を解消することができる。
<音声チャンネル選択処理>
図35は、本実施形態に係る画像制御基板による音声チャンネル選択処理を説明するフローチャートである。
なお、この音声チャンネル選択処理は、音声制御回路300側で(音声制御部301によって)行っても良い。
ステップS1501において、ホストCPU151は、変動演出パターンで指定された演出音と同じ音番号の音声が出力されているか否かを判定する。
例えば、上述したような演出ボタン押下音(音番号31)が連続して発生するような場合である。
同じ音番号の音声が出力されている場合(ステップS1501でYes)、ホストCPU151は、ステップS1502において、その音声チャンネル(モノラル時)あるいはチャンネル対(ステレオ時)を、指定された音番号の音声の出力先として選択する。
ホストCPU151は、現在出力されている音声(第1の音声情報に基づく音声)と同一の音声(第1の音声情報に基づく音声)、又は類似の音声(第2の音声情報に基づく音声)を出力させる場合には、第1の音声情報に基づく音声を出力している音声チャンネルを用いて出力させる(新たな第1の音声の情報、第2の音声情報を、現在第1の音声情報に基づく音声を出力している音声チャンネルに設定する。)
同じ音番号の音声が出力されていない場合(ステップS1501でNo)、ホストCPU151は、ステップS1503において、指定された音番号の音声がステレオ音声であるかモノラル音声であるかを判定する。
ステレオ音声であった場合(ステップS1503でYes)、ホストCPU151は、ステップS1504において、空き音声チャンネル対があるか否かを判断する。
空き音声チャンネル対があると判断した場合(ステップS1504でYes)、ホストCPU151は、ステップS1505において、空き音声チャンネル対の中から選択した何れかの音声チャンネル対を、指定された音番号のステレオ音声の出力先として設定する。
ホストCPU151は、複数の音声チャンネルのうち、音声を出力していない音声チャンネルを用いて音声を出力させる(複数の音声チャンネルのうち、音声を出力していない音声チャンネルに対し、新たな音声を設定する)。
ステップS1504において空き音声チャンネル対がない(設定可能な音声(可変)チャンネル対のうち、全ての音声チャンネル対に音声が設定されている)、と判定した場合(ステップS1504でNo)、ホストCPU151は、ステップS1506において、特定の音声チャンネル、例えば、残り再生時間の短い、最も新しい演出音よりも優先順位の低い音声を出力中の音声チャンネル対を出力先として選択(設定)して、最も新しい演出音を(必ず)出力する。
このとき、特定の音声チャンネル対(残り再生時間の短い、最も新しい演出音よりも優先順位の低い音声を出力中の音声チャンネル対)の演出音を停止させ、停止させた音声を出力していた(出力制御に用いていた)音声チャンネル対を用いて(出力先として設定して)新たな音声を出力する。
特定の音声チャンネル対ではなく、何れかの音声チャンネル対を用いて(出力先として設定して)新たな音声を出力しても良い。
このとき、何れかの音声チャンネル対の演出音を停止させ、停止させた音声を出力していた(出力制御に用いていた)音声チャンネル対を用いて(出力先として設定して)新たな音声を出力する。
具体的には、
(1)優先順位の低い演出音を再生出力中の音声を停止する。
例えば、図30の音声管理テーブルのように優先順位が「高」、「中」、「低」とある場合、可変チャンネルが全て埋まっている状態で優先順位が「高」の効果音(例えば、予告演出の群予告音61〜69や演出ボタン連打音32、33)には、優先順位の低い(低)のリーチ中BGM14等の音声を停止する。
(2)単純に優先順位の低い演出音の出力を停止するのではなく、新たに再生しようとする(優先的に再生したい)演出音よりも優先順位の低い演出音が複数ある場合には、優先順位を跨いだこれらの演出音中から、残り再生時間が最も短い演出音、あるいは最も早くから再生されている演出音の出力を停止する。
なお、優先順位について、図30の音声管理テーブル内で設定された優先度の高低に単純に従うのではなく、ステレオ音声、モノラル音声間で優先順位を設けてもよい。例えば、モノラル音声よりもステレオ音声を優先する。
この場合、新たなステレオ音声を出力するための空きチャンネル対がなければ、ホストCPU151は、ステップS1506において、モノラル音声で占められたチャンネル対があるか否かを判定する。
そして、それらのモノラル音声を再生中のチャンネル対の中で、残り再生時間が短い音声や優先順位の低い音声を再生中のチャンネル対に(それらのモノラル音声よりも優先度の低いステレオ音声があったとしても)、新たなステレオ音声を入力する。
逆に、ステレオ音声よりもモノラル音声を優先するとした場合には、ステレオ音声を再生出力中のチャンネル対の中から、残り再生時間の短い、優先順位の低い音声を再生中のチャンネル対を選んで、新たなステレオ音声を入力する。
ステップS1503において指定された音声がステレオ音声ではない、と判定した場合(ステップS1503でNo)、ホストCPU151は、ステップS1507において、一方でモノラル音声を再生中の音声チャンネル対があるか否かを判定する。
そのような音声チャンネル対があった場合(ステップS1507でYes)、ホストCPU151は、ステップS1508において、当該の音声チャンネル対の空きチャンネルに、指定された音番号のモノラル音声と音量値を入力する。
ホストCPU151は、音声を出力していない音声チャンネルを用いて(出力先として設定して)音声を出力させる。
ステップS1507において、一方でモノラル音声を再生中の音声チャンネル対がないと判定した場合(ステップS1507でNo)、ホストCPU151は、ステップS1509において、空き音声チャンネル対があるか否かを判定する。
空き音声チャンネル対があると判定した場合(ステップS1509でYes)、ホストCPU151は、ステップS1510において、当該の空きチャンネル対の一方の空き音声チャンネルに、指定された指定された音番号のモノラル音声と音量値を入力する。
ホストCPU151は、音声を出力していない音声チャンネルを用いて(出力先として設定して)音声を出力させる。
空き音声チャンネル対がない((設定可能な音声(可変)チャンネルのうち、全ての音声チャンネルで音声が出力されている)と判定した場合(ステップS1509でNo)、ホストCPU151は、ステップS1511において、何れかの音声チャンネル、例えば、残り再生時間の短い、優先順位の低い音声を出力中の音声チャンネルを、指定された音番号のモノラル音声の出力先として選択(設定)する。
このとき、特定の音声チャンネル(残り再生時間の短い、最も新しい演出音よりも優先順位の低い音声を出力中の音声チャンネル対)の演出音を停止させ、停止させた音声を出力していた(出力制御に用いていた)音声チャンネルを用いて(出力先として設定して)新たな音声を出力する。
特定の音声チャンネルではなく、何れかの音声チャンネルを用いて(出力先として設定して)新たな音声を出力しても良い。
このとき、何れかの音声チャンネルの演出音を停止させ、停止させた音声を出力していた(出力制御に用いていた)音声チャンネルを用いて(出力先として設定して)新たな音声を出力する。
上記したように、優先順位について、図30の音声管理テーブル内に設定された優先度の高低に単純に従うのではなく、ステレオ音声、モノラル音声間で優先順位を設けてもよい。例えば、モノラル音声よりもステレオ音声を優先するとしたとする。
新たなモノラル音声を出力するための空きチャンネル対がない場合、ステップS1511では、モノラル音声を再生中のチャンネの中で残り再生時間や優先順位の低い音声を再生中のチャンネルに(そのモノラル音声よりも優先度の低いステレオ音声があったとしても)、新たなモノラル音声を入力する。
逆に、ステレオ音声よりもモノラル音声を優先するとした場合には、ステレオ音声を再生出力中のチャンネル対の中から、残り再生時間の短い、優先順位の低い音声を再生中のチャンネル対を選んで、そのチャンネル対の一方のチャンネルに新たなモノラル音声を出力する。
この場合、そのチャンネル対の一方のチャンネルは空きチャンネルとなる。
<音声制御回路による音声出力処理>
次に、ホストCPU151による制御に基づいた、音声制御回路300による音声出力処理について説明する。
前述の通り、音声制御回路300は、エラー音(システム音)の出力に用いる固定チャンネルと、演出音の出力に用いる可変チャンネルと、を備えている。
即ち、音声情報のうち、特定の音声情報に基づく音声(システム音/演出音)は、複数の音声チャンネルのうちの特定の音声チャンネル(固定チャンネル/可変チャンネル)を用いて出力される。
音声制御部301は、ホストCPU151から入力された命令が「演出音出力コマンド」であれば、「演出音出力コマンド」で指定された演出音データを指定された可変チャンネルに入力する。
そして、音声制御部301は、指定された音声チャンネルにおけるデコード部310及びチャンネル音量制御部311に対して、それぞれデコード部用制御コマンド及び音量制御コマンドを与える。
入力された命令が、「エラー音出力コマンド」であれば、そこで指定された音声チャンネルに、エラー内容に従ったエラー音データを入力させるように制御する。
デコード部用制御コマンドを受け取ったデコード部310は、そのコマンドに応じた処理、例えば、再生開始処理や、再生一時停止処理、再生終了処理を行う。
再生開始処理の場合には、デコード部用制御コマンドに含まれる音番号に対応した音声データを音源ROM400から読み出して伸長処理を行う。
伸長処理された音声データは、チャンネル音量制御部311に送られる。音源ROM400に格納された音声データが圧縮されていない場合には、伸長処理は行われない。
音量制御コマンドを受け取ったチャンネル音量制御部311は、そのコマンドに応じた処理を行う。
例えば、再生開始の場合には、指定された音量(%)で出力するように制御し、更に、フェードインタイマが規定されている場合には、その時間でその指定された音量に達するように制御する。
また、再生停止の場合には音量を0とし、更に、フェードアウトタイマが規定されている場合には、その時間で音量0に達するように制御する。
例えば、ホストCPU151から音声制御部301に入力された演出音出力コマンドが、「音番号11のBGM(ステレオ)を、最終音量90%、フェードタイマ0.1秒で再生開始」という内容だった場合について説明する。
音声制御部301は、演出音出力コマンドを参照して(全音声チャンネルステータス情報が示す現ステータスを参照し)、演出音出力コマンドで指定されている現在使用されていない(待機中の)音声チャンネルch6、7において、指定された音声(音番号11)の再生を始めるように、各音声チャンネルch6、7のデコード部310−6、310−7及びチャンネル音量制御部311−6、311−7にコマンドを与える。
このデコード部用制御コマンドを受け取ったデコード部310−6、310−7は、音源ROM400から音番号11の音声データを読み出して、伸長しつつ、後段のチャンネル音量制御部311−6、311−7に送る。
また、音声制御部301は、チャンネル音量制御部310に対して、フェードインタイマ0.1秒で、最終的に音量90%となるような音量指示を含む音量制御コマンドを送る。
当該音量制御コマンドを受け取ったチャンネル音量制御部311は、デコード部311−6、311−7から入力された音声データについて、0.1秒かけて90%の音量になるような音声信号として、ミキサー320に出力する。
ホストCPU151から「演出音停止コマンド」を受け取った場合、音声制御部301は、全音声チャンネルのステータス情報を参照してその音番号の音声を出力していしている音声チャンネルを特定する。
そして、その音声チャンネル再生中の音声を停止させるべく、デコード部310に対して、再生停止指示を含むデコード部用制御コマンドを送る。
そのようなデコード部用制御コマンドを受け取った音声チャンネルのデコード部310は、圧縮データの伸長処理を中止して、音声データのチャンネル音量制御部311への供給を停止する。
ホストCPU151が出力する「演出音停止コマンド」に、停止する音番号を出力中の音声チャンネルが特定されていても良い。
図36は、本実施形態に係る音声制御回路による音声出力処理について詳細に説明するフローチャートである。
上記したように、音声制御回路300における音声出力処理は、音声制御回路300が備える音声制御部301によって制御される。
音声制御回路による音声出力処理について、フローチャートのかたちで説明をするが、実際には、ハードウェアロジックにて実現されるものである。
音声制御部301は、ステップS2001において、ホストCPU151からエラー音出力コマンドを受信したか否かを判定する。
エラー音出力コマンドには、出力すべきエラー音の音番号と、出力すべき音声チャンネル、音量値(最大)が指定されている。
エラー音出力コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2001でYes)、音声制御部301は、ステップS2002において、エラー音出力コマンドで指定された音番号のシステム音データを音源ROM400から読み出し、ステップS2003において、読み出したシステム音データと音量値(最大)を、エラー音出力コマンドで指定された音声チャンネルに入力する。
具体的には、システム音データを音声チャンネルのデコード310部に、音量値をチャンネル音量制御部311に入力する。
なお、皿満タン報知など、優先順位の低いエラー音については、最大音量値ではなく、現在のマスターボリューム値に応じた音量値を音声チャンネルに入力しても良い。
エラー音出力コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2001でNo)、音声制御部301は、ステップS2004において、演出音出力コマンドを受信したか否かを判定する。
演出音出力コマンドは、出力すべき演出音の音番号、音量、音声チャンネル、フェード(フェードイン、フェードアウト)の有無を含む。
演出音出力コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2004でYes)、音声制御部301は、ステップS2005において、指定された音番号の演出音データを音源ROM400から読み出す。
次に、ステップS2006において、音声制御部301は、読み出した演出音データ、音量値を、演出音出力コマンドで指定されている音声チャンネルに入力する。
具体的には、演出音出力コマンドで指定されている演出音データを音声チャンネルのデコード310部に、演出音出力コマンドで指定されている音量値をチャンネル音量制御部311に入力する。
上記のように、演出音出力コマンドで指定されている音量値は、図32のステップS1304で確認されたマスターボリューム値に基づく値である。
ステップS2004において、演出音出力コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2004でNo)、音声制御部301は、ステップS2007において、エラー音の停止コマンドを受信したか否かを判定する。
エラー音停止コマンドには、停止すべきエラー音の音番号、音声チャンネルが含まれている。
エラー音停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2007でYes)、音声制御部301は、ステップS2008において、指定されたチャンネルで出力中のエラー音を停止する。
ステップS2007においてエラー音停止コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2007でNo)、音声制御部301は、ステップS2009において、演出音停止コマンドを受信したか否かを判定する。
演出音停止コマンドには、停止すべき音番号が含まれている。
演出音停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2009でYes)、ステップS2010において、指定された音番号の音声を再生している音声チャンネルを制御して、演出音の出力を停止する。
音声制御部301は、ステップS2009において演出音停止コマンドを受信していないと判定した場合、ステップS2011において、(図33のステップS1403、ステップS1405で出力された)ボリューム値再設定コマンドを受信したか否かを判定する。図33で説明したように、ボリューム値再設定コマンドを受信したということは、マスターボリューム値に変更があったか、現在出力中の演出音に事後的なボリューム調整やFI、FOの必要があるということである。
ボリューム値再設定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2011でYes)、音声制御部301は、ステップS2012において、ボリューム値再設定コマンドで指定された音声チャンネルにボリューム値再設定コマンドで指定される新たなボリューム値を入力して、音量を変化させる。
ボリューム値再設定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2011でNo)、音声制御部301は、ステップS2013において、演出音一時停止コマンドを受信したか否かを判定する。
演出音一時停止コマンドには再生を一時停止すべき演出音の音番号が含まれている。
演出音一時停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2013でYes)、音声制御部301は、ステップS2014において、指定された音番号を再生している音声チャンネルを制御して演出音の出力を一時停止させる。
「演出音一時停止コマンド」において、一時停止するべき演出音を出力している音声チャンネルが特定されていても良い。
次に、本実施形態の遊技機1における大当たり遊技演出について説明する。
本実施の形態の遊技機1は、遊技者が遊技球を獲得可能な大当たりとして、第1及び第2確変長当たりと、第1及び第2通常長当たりと、を備えている(図7参照)。
先ず、通常遊技状態において、第1確変長当たり(第1特別図柄1)に当選した場合の大当たり遊技演出について説明する。
<大当たり遊技演出1>
図37は、本実施形態の遊技機が、通常遊技中に第1確変長当たりに当選した場合の大当たり遊技演出の一例を示した図である。
この場合、先ず、図37(a)(b)に示すように、画像表示装置31において停止態様であった演出図柄35が、第1特別図柄表示装置20の第1特別図柄の変動に合わせて変動表示を開始する。そして、所定時間経過後、図37(c)に示すように、画像表示装置31に表示されている演出図柄35のうち、左図柄35aと右図柄35bの2つの図柄が同一図柄で停止し、中図柄35cだけが変動した状態、所謂リーチ状態に移行する。
そして、所定時間経過後、第1特別図柄表示装置20の第1特別図柄の変動停止に合わせて、図37(d)に示すように、画像表示装置31に表示されている中図柄が左図柄及び右図柄と同一図柄で停止して大当たり遊技へ移行する。
大当たり遊技に移行すると、オープニング演出として、図37(e)に示すような大当たりに当選した旨の表示が行われる。
オープニング演出終了後、1ラウンド(1R)目のラウンド遊技が開始される。
1R目のラウンド遊技開始時、画像表示装置31には、図37(f)に示すように、1R目のラウンド演出画像41が表示される。
このとき、本実施形態の遊技機1では、例えば画像表示装置31の画面内の右下に大当たり遊技中に第1大入賞口16への遊技球の入賞に伴って払い出される遊技球数を示す払出球数表示演出51が行われる。この払出球数表示演出51は、画像制御基板150において大入賞口入球コマンドが受信されるごと更新されて行われる。
図37(f)に示す1R目のラウンド遊技開始時は、まだ第1大入賞口16に遊技球が入賞していないので、即ち画像制御基板150において大入賞口入球コマンドを受信していないので、払出球数表示演出51に表示されている払出球数も「0球」である。
ラウンド遊技は、第1大入賞口16に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するか、或いは第1大入賞口16が開放状態に移行してから所定時間(例えば29.5秒)経過すると、ラウンド遊技が終了する。そして、所定のインターバル時間が経過すると、次のラウンド遊技に移行する。第1確変長当たりでは、上記したラウンド遊技が16ラウンド行われる。
例えば、図37(g)に示す10R目のラウンド遊技開始時は、画像表示装置31には、10R目のラウンド演出画像41と、10R目のラウンド遊技開始時点までに、第1大入賞口16への遊技球の入賞に伴って払い出された払出球数が払出球数表示演出51として表示される。
図37(g)では、10R目のラウンド遊技開始時点での払い出し球数が「1215球」であることが示されている。
同様に、図37(h)に示す16R目のラウンド遊技開始時は、画像表示装置31には、16R目のラウンド演出画像41と、16R目のラウンド遊技開始時点までに、第1大入賞口16への遊技球の入賞に伴って払い出された払出球数が払出球数表示演出51として表示される。ここでは、16R目のラウンド遊技開始時点での払い出し球数が「2025球」であることが示されている。
16R目のラウンド遊技終了後は、画像表示装置31においてエンディング演出が行われる。
本実施形態の遊技機1では、エンディング演出として、図37(i)に示す結果表示演出61と、図37(j)に示す遊技状態報知演出62とを行うようにしている。なお、結果表示演出61の詳細については後述する。
図37(j)に示す遊技状態報知演出62では、大当たり遊技後の遊技状態が確変遊技状態であることを報知する「確変遊技突入」という文字が表示されている。
このように本実施形態の遊技機1では、大当たりのラウンド遊技中において、第1大入賞口16への遊技球の入賞に伴って払い出される球数を表示する払出球数表示演出51を行うようにしているので、遊技者はラウンド遊技中に払い出された払出球数を容易に認識することが可能になる。
<結果表示演出1>
図38は、結果表示演出の一例を示した図である。
この場合、画像表示装置31には、結果表示演出61として、図38(a)に示すような「払出球数」という文字画像と、払い出し球数を表示するための6桁の払出球数表示領域61aが表示される。但し、図38(a)に示す結果表示演出の開始直後は、払出球数表示領域61aの球数表示は視認不能状態になっている。
次に、画像表示装置31では、図38(b)に示すように、払出球数表示領域61aのうち、下一桁目の球数表示が視認可能な状態で停止表示される。図38(b)では、下一桁目の球数として「0」が表示されると共に、下一桁目の数字「0」が停止するタイミングに合わせて、音声出力装置34から停止効果音71(例えば、「ダン!」)が出力される。
次いで、図38(c)に示すように、画像表示装置31では、払出球数表示領域61aのうち、下二桁目の球数として「6」が表示される。このときも、下二桁目の数字「6」が停止するタイミングに合わせて、音声出力装置34から停止効果音71(例えば、「ダン!」)が出力される。
以下同様に、図38(d)(e)に示すように、画像表示装置31では、払出球数表示領域61aの下三桁目の球数として「1」が視認可能な状態で停止表示され、その後、下四桁目の球数として「2」が視認可能な状態で停止表示される。このときも、下三桁目の数字「1」と下四桁目の数字「2」がそれぞれ停止するタイミングに合わせて、音声出力装置34から停止効果音71(例えば、「ダン!」)が出力される。
なお、この場合は、下五桁目、下六桁目の球数が存在しないので、下四桁目の球数が停止表示されるタイミングに合わせて、下五桁目と下六桁目をブランク(空白)表示を行うようにしている。勿論、下五桁目と下六桁目の球数が「0」であっても、下四桁目が停止表示された後に、下五桁目と下六桁の球数を停止表示させるようにしても良い。
このように本実施形態の遊技機1では、例えば結果表示演出61において、大当たり遊技中に払い出されたが払出球数の報知を行うようにしているので、払出球数を遊技者に確実に認識させることが可能になる。
また、本実施形態の遊技機1では、結果表示演出61において、払い出された球数を下一桁から順番に開示していくようにしているので、例えば払出球数を一度に開示する場合よりも遊技者の興味を高めることができる。
さらに、本実施形態の遊技機1では、結果表示演出61において、払い出された球数を下一桁から順番に開示していく際に、各桁の球数が開示されるタイミングに合わせて、停止効果音を出力するようにしているので、遊技者の結果表示演出61に対する興趣をより一層高めることができる。
<大当たり遊技演出2>
次に、本実施形態の遊技機1における大当たり遊技演出2として、チャンス遊技期間中に大当たりに当選した場合の大当たり遊技演出について説明する。
図39は、図37に示した大当たり遊技後の確変遊技状態において、第2確変長当たり(第2特別図柄1)に当選した場合の大当たり遊技演出の一例を示した図である。
この場合、図39(a)(b)に示すように、画像表示装置31において変動表示されていた演出図柄35のうち、左右の2つの図柄が同一図柄で停止し、中図柄だけが変動したリーチ状態となる。そして、所定期間経過後、図39(c)に示すように、2特別図柄表示装置21の第2特別図柄の変動停止に合わせて、図39(c)に示すように、画像表示装置31に表示されている演出図柄35が同一図柄で停止する。その後、図39(d)に示すように、大当たりに当選した旨の表示を行って大当たりラウンド遊技へ移行する。
1R目のラウンド遊技開始時は、図39(e)に示すように、画像表示装置31に1R目のラウンド演出画像41を表示すると共に、画面内の右下に払出球数表示演出51を行う。
ここで、本実施形態の遊技機1では、払出球数表示演出51に表示される払出球数は、当該大当たりがチャンス遊技期間における大当たりである場合は、通常遊技状態における大当たり当選(初当たり)から、当該大当たりにおける大入賞口への遊技球の入賞に伴って払い出された遊技球の合計としている。
従って、図39(e)に示す1R目のラウンド遊技開始時点では、払出球数表示演出51として、上記図37に示した先の大当たり遊技において払い出された払出球数「2160球」が表示される。
そして、第1大入賞口16に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するか、或いは第1大入賞口16が開放状態に移行してから所定時間(例えば29.5秒)経過すると、1R目のラウンド遊技が終了し、所定のインターバル時間経過後、2R目のラウンド遊技に移行する。以降、上記したラウンド遊技を16R目まで繰り返す。
さらに、本実施形態の遊技機1では、図39(f)に示すように、チャンス遊技期間における遊技球の払出球数が所定球数(ここでは、例えば「2500球」)に到達した時点で、払出球数が2500球に到達したことを示す所定球数到達報知演出の到達報知画像81として、例えば「2500球到達!」といった表示と共に、到達報知画像81を表示するタイミングに合わせて、音声出力装置34から到達報知演出音73(例えば、「バキューン!」)を出力するようにしている。
図39(g)に示す16R目のラウンド遊技開始時は、画像表示装置31に16R目のラウンド演出画像41と共に、16R目のラウンド遊技開始時点までに払い出された払出球数が払出球数表示演出51として表示される。ここでは、16R目のラウンド遊技開始時点での総払出球数が「4185球」であることが示されている。
16R目のラウンド遊技終了後は、画像表示装置31にエンディング画像として、図39(h)に示す結果表示演出61が行われ、結果表示演出61の終了後、当該大当たり遊技終了後の遊技状態を報知する遊技状態報知演出62が行われる。図39(i)には、遊技状態報知演出62として、大当たり遊技後の遊技状態が確変遊技状態であることを報知する「確変遊技突入」という文字が表示されている。
このように本実施形態の遊技機1では、チャンス遊技期間中において再度大当たりに当選した場合、ラウンド遊技中において、初当たりにおいて払い出された遊技球数にチャンス遊技期間中に当選した大当たり遊技において払い出された払出球数を加算して表示する払出球数表示演出51を行うようにしているので、遊技者は初当たりとチャンス遊技期間中の大当たりにおいて払い出された払出球数を容易に認識することが可能になる。
また本実施形態の遊技機1では、初当たりにおいて払い出された遊技球数とチャンス遊技期間中の大当たりにおいて払い出された払出遊技球数の合計が所定球数(例えば「2500球」)に到達した場合、所定球数に到達した時点で所定球数到達報知演出として到達報知画像81の表示を行うようにしている。
このように構成すれば、払い出された遊技球が、例えば「2500球」といった目安となる球数に到達したことを遊技者に対して報知することが可能になるので、遊技機としての興趣を高めることができる。
また、本実施形態では、所定球数到達報知演出として、到達報知画像81の表示に合わせて、到達報知演出音73を出力するようにしているので、到達報知画像81だけでなく到達報知演出音73によっても目安となる球数に到達したことを遊技者に報知することが可能になるので、遊技機としての興趣を高めることができる。
<結果表示演出2>
図40は、結果表示演出2として、結果表示演出の他の例を示した図である。
この場合も、図40(a)では、上記図38(a)と同様、画像表示装置31に表示されている結果表示演出61の払出球数表示領域61aの球数は視認不能状態になっている。
次に、図40(b)に示すように、画像表示装置31に表示されている払出球数表示領域61aの下一桁目の球数である「0」が視認可能な状態で停止表示される。次いで、図40(c)に示すように、画像表示装置31では、下二桁目の球数である「2」が視認可能な状態で停止表示される。
同様に、図40(d)(e)に示すように、画像表示装置31では、下三桁目の球数である「3」と、下四桁目の球数である「4」が順に視認可能な状態で停止表示される。
このときも、下一桁目〜下四桁目の数字がそれぞれ停止するタイミングに合わせて、音声出力装置34から停止効果音71(例えば、「ダン!」)を出力するようにしている。そして、最終的には、通常遊技状態において当選した大当たり(初当たり)の大当たり遊技と、今回の大当たり遊技において、大入賞口への遊技球の入賞に伴って払い出された球数を合計した払出球数(例えば「4320球」)を表示するようにしている。
このように本実施形態の遊技機1では、チャンス遊技期間中において再度大当たりに当選した場合、エンディングにおいて、初当たりにおいて払い出された遊技球数にチャンス遊技期間中に当選した大当たり遊技において払い出された払出球数を加算した総払出球数を表示する結果表示演出61を行うようにしているので、遊技者は初当たりとチャンス遊技期間中の大当たりにおいて払い出された総払出球数を容易に認識することが可能になる。
また、結果表示演出61として、払い出された球数を下一桁から順番に開示していくようにしているので、例えば大当たり遊技終了時に払い出し球数を一度に開示する場合よりも遊技者の興味を高めることができる。
さらに、結果表示演出61として、払い出された遊技球数を下一桁から順番に開示していく際に、各桁の数字を開示するタイミングに合わせて停止効果音を出力するようにしているので、払出球数を表示する際の興趣をより一層高めることができる。
なお、本実施形態の遊技機1では、大当たり遊技中に開放される大入賞口への遊技球の入賞に伴って払い出された遊技球数を払出球数表示演出51及び結果表示演出61として表示する場合を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例である。
例えばラウンド遊技中に表示する払出球数表示演出51では、大当たり遊技中に開放される大入賞口への遊技球の入賞に伴って払い出された球数を表示し、エンディング中に表示する結果表示演出61では、大入賞口への遊技球の入賞に伴って払い出された球数に、他の入賞口(一般入賞口18、第1始動口16、第2始動口17)への遊技球の入賞に伴って払い出された球数を加算して表示するようにしても良い。
また、例えば払出球数表示演出51及び結果表示演出61の両方において、大入賞口への遊技球の入賞に伴って払い出された球数に、他の入賞口への遊技球の入賞に伴って払い出された球数を加算して表示するようにしても良い。
<所定球数到達報知演出2>
図41は、所定球数到達報知演出2として、図39に示した所定球数到達報知演出の他の例を示した図である。
図41(a)は、大当たり遊技中に払い出された球数の合計が、例えば「5000球」に到達したときに表示される到達報知画像82であり、この場合は、所定球数到達報知演出として、例えば「5000球到達!」という到達報知画像82の表示と、その表示タイミングに合わせて到達報知演出音73(例えば、「バキューン!」)を音声出力装置34から出力するようにしている。
これに対して、図41(b)は、大当たり遊技中に払い出された球数の合計が、例えば「10000球」に到達したときに表示される到達報知画像83であり、この場合は、所定球数到達報知演出として、例えば「10000球到達!」という到達報知画像83の表示と、その表示タイミングに合わせて、上記到達報知演出音73とは異なる到達報知演出音74(例えば、「ドカーン!」)を音声出力装置34から出力するようにしている。
このように構成すれば、遊技者は、払い出された遊技球が、例えば「2500球」、「5000球」、「10000球」といった目安となる球数に到達したことを遊技者に対して報知することが可能になる。
特に、払い出された遊技球が、例えば「10000球」に到達した場合には、それ以前とは異なる到達報知演出音74(例えば、「ドカーン!」)を音声出力装置34から出力すると、払い出された遊技球が、例えば四桁の球数から五桁の球数である「10000球」を到達したことを到達報知画像83だけでなく到達報知演出音74によっても、遊技者に報知することが可能になる。
<結果表示演出3>
図42は、結果表示演出3として、結果表示演出の他の例を示した図である。
ここでは、チャンス遊技期間の大当たり遊技中に払い出された球数の合計が「10000球」に到達した場合について説明する。
この場合も、図42(a)では、画像表示装置31に表示されている結果表示演出61の払出球数表示領域61aの球数表示が視認不能状態になっている。
そして、図42(b)に示すように、結果表示演出61の払出球数表示領域61aのうち、下一桁目の球数「0」が視認可能な状態で停止表示される。
次いで、図42(c)に示すように、下二桁目の球数「0」が視認可能な状態で停止表示される。
同様に、図40(d)(e)に示すように、下三桁目の球数「8」、下四桁目の球数「0」、下五桁目の球数「1」が順に視認可能な状態で停止表示される。
そして、この場合は、下一桁目〜下四桁目の球数がそれぞれ停止するタイミングでは、これまで同様、音声出力装置34から停止効果音71(例えば、「ダン!」)を出力する一方、下五桁目の球数が停止するタイミングでは、音声出力装置34から下一桁目〜下四桁目の停止効果音71(例えば、「ダン!」)とは異なる停止効果音72(例えば、「ダダダン!」)を出力するようにしている。
このように本実施形態の遊技機1では、払出球数の合計が「10000球」以上の場合には、例えば下五桁目の球数が停止する際の停止効果音72(例えば、「ダダダン!」)を、下一桁〜下四桁の球数が停止する際の停止効果音71(例えば、「ダン!」)とは異なる効果音であって、下一桁〜下四桁の停止効果音より派手な効果音を音声出力装置34から出力するようにしている。
このように構成すれば、払出球数が「10000球」以上であることを、結果表示演出61だけでなく、停止効果音によっても、遊技者に報知することが可能になる。
<大当たり中演出処理>
図43は、上記した大当たり遊技中の演出を実現するために画像制御基板による大当たり中演出処理を説明するフローチャートである。
ステップS2021において、ホストCPU151は、演出制御基板120から当たり開始演出パターンに基づくデータを受信したか否かの判定を行い、当たり開始演出パターンに基づくデータを受信したと判定した場合(ステップS2021でYes)、ステップS2022に処理を移し、当たり開始演出パターンに基づくデータを受信していないと判定した場合(ステップS2021でNo)、ステップS2023に処理を移す。
ステップS2022において、ホストCPU151は、受信した当たり開始演出パターンに基づくオープニング演出(図37(e))を画像表示装置31に表示する処理を実行すると共に、音声管理テーブルにおけるオープニング音(図示しない)を再生出力する演出音出力コマンドを音声制御回路300に送信することにより、音声出力装置34からオープニング音を出力する。
ステップS2023において、ホストCPU151は、演出制御基板120からラウンド中演出パターンに基づくデータを受信したか否かの判定を行い、ラウンド中演出パターンに基づくデータを受信したと判定した場合(ステップS2023でYes)、ステップS2024に処理を移し、ラウンド中演出パターンに基づくデータを受信していないと判定した場合(ステップS2023でNo)、ステップS2025に処理を移す。
ステップS2024において、ホストCPU151は、受信したラウンド中演出パターンに基づくラウンド演出41(図37(f)〜(h))を画像表示装置31に表示する処理を実行すると共に、音声管理テーブルにおけるラウンド遊技音(図示しない)を再生出力する演出音出力コマンドを音声制御回路300に送信することにより、音声出力装置34からラウンド音を出力する。
ステップS2025において、ホストCPU151は、演出制御基板120から大入賞口入球コマンドを受信したか否かの判定を行い、大入賞口入球コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2025でYes)、ステップS2026に処理を移し、大入賞口入球コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2025でNo)、ステップS2030に処理を移す。
ステップS2026において、ホストCPU151は、現在大当たり遊技中であるか否かの判定を行い、大当たり遊技中であると判定した場合(ステップS2026でYes)、ステップS2027に処理を移し、大当たり遊技中でないと判定した場合(ステップS2026でNo)、ステップS2030に処理を移す。
ステップS2027において、ホストCPU151は、ラウンド遊技中であれば、ホストRAM152に設けられている払出球数表示カウンタの値に対応する遊技球数表示演出51(図37(f)〜(h))を画像表示装置31に表示する処理を実行する。
払出球数表示カウンタは、大入賞口入球コマンドを受信する毎に払出個数(例えば15個)単位で増加する。
ステップS2028において、ホストCPU151は、払出球数表示カウンタの値が特定の値(例えば「2500」、「5000」、「10000」)以上となったことに基づいて、所定球数到達報知演出61(例えば図39(f)の「2500球到達」、図41(a)の「5000球到達」、図41(b)の「10000球到達」)を画像表示装置31に表示する処理を実行すると共に、音声管理テーブル(図30)における所定球数到達報知演出音を再生出力する演出音出力コマンドを音声制御回路300に送信する。例えば、音番号91の所定球数到達報知演出音1(発音は「バキューン」)を指定することにより、音声出力装置34から所定球数到達報知演出音を出力する。
ステップS2029において、ホストCPU151は、大当たり入賞音通知処理を実行する。なお、大当たり入賞音通知処理の詳細については後述する。
ステップS2030において、ホストCPU151は、演出制御基板120から休止中演出パターンに基づくデータを受信したか否かの判定を行い、休止中演出パターンに基づくデータを受信したと判定した場合(ステップS2030でYes)、ステップS2031に処理を移し、休止中演出パターンに基づくデータを受信していないと判定した場合(ステップS2030でNo)、ステップS2032に処理を移す。
ステップS2031において、ホストCPU151は、受信した休止中演出パターンに基づく休止中演出(ラウンド間演出)を画像表示装置31に表示する処理を実行する。
なお、本実施形態の遊技機1では、休止中演出(ラウンド間演出)を行う場合を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、本実施形態の遊技機1はラウンド間演出を行わない仕様であっても良い。
その場合には、ラウンド間演出として、前ラウンドの終了時に表示していた演出を継続表示するようにしても良い。
ステップS2032において、ホストCPU151は、演出制御基板120から当たり終了演出パターンに基づくデータを受信したか否かの判定を行い、当たり終了演出パターンに基づくデータを受信したと判定した場合(ステップS2032でYes)、ステップS2033に処理を移し、当たり終了演出パターンに基づくデータを受信していないと判定した場合(ステップS2032でNo)、大当たり中演出処理を終了する。
ステップS2033において、ホストCPU151は、後述するエンディング演出処理を実行する。
<エンディング演出処理>
図44は、エンディング演出を実現するために画像制御基板が実行するエンディング演出処理を説明するフローチャートである。
ステップS2051において、ホストCPU151は、払出球数表示カウンタの値を読み出し、ステップS2052において、読み出した払出球数表示カウンタの値に基づいて結果表示演出を決定する。
ステップS2053において、ホストCPU151は、エンディング期間中に結果表示演出とエンディング演出を合わせて実行するようにしている。
本実施形態では、エンディング期間中に結果表示演出とエンディング演出(遊技状態報知演出)を合わせて実行する場合の一例として、エンディング期間中に図37(i)(j)に示すように結果表示演出61を行った後、遊技状態報知演出62を行う場合を示した。つまり、エンディング期間中に結果表示演出と遊技状態報知演出とを時系列で表示する場合を示したが、エンディング期間中に結果表示演出とエンディング演出を合わせて実行する場合の他の例として、図示しないがエンディング期間中に結果表示演出と遊技状態報知演出とを同時に表示するようにしても良い。
結果表示演出としては、例えば結果表示演出61(図37(i)、図38)を画像表示装置31に表示する処理を実行すると共に、音声管理テーブル(図30)における結果表示演出音を再生出力する演出音出力コマンドを音声制御回路300に送信する。例えば、音番号81の結果表示演出音1(発音は「ダン」)を指定することにより、音声出力装置34から結果表示演出音を出力する。
また、エンディング演出としては、例えば遊技状態報知演出62(図37(j))を画像表示装置31に表示する処理を実行すると共に、音声管理テーブルにおけるエンディング音(図示しない)を再生出力する演出音出力コマンドを音声制御回路300に送信することにより、音声出力装置34からエンディング音を出力する。
<結果表示演出4>
図45は、結果表示演出4として、上記した結果表示演出の更に他の例を示した図である。
本実施形態の遊技機1では、上記した結果表示演出の態様として、遊技者が演出ボタン8を操作(押下)することにより、結果表示演出を短縮(カット)することも可能とされる。
例えば、画像表示装置31に、図45(a)に示すような結果表示演出61が表示されている段階で、演出ボタン8を押下することにより、図45(b)に示すように結果表示演出61の払出球数表示領域61aの球数を一度に全て停止表示させるようにする。
この場合、停止効果音は、例えば払出球数表示領域61aに表示される球数の最上位桁に対応する停止効果音、この例では下4桁目の停止効果音71(例えば「ダン!」)を音声出力装置34から一回だけ出力する。
なお、図45に示した結果表示演出4では、遊技者が演出ボタン8を操作(押下)することにより結果表示演出を短縮(カット)した場合は、短縮した分だけ結果表示演出の演出時間が残るので、残り時間が終了する迄、図45(b)に示した払出球数表示画像を表示し続けるようにする。
また、図45に示した結果表示演出4では、遊技者が演出ボタン8を操作(押下)することにより結果表示演出を短縮可能に構成したが、基本的には、結果表示演出を短縮しないほうが、興趣性が高いので、図45に示したように、結果表示演出を短縮可能に構成した場合であっても、画像表示装置31の表示画面上には、演出ボタン8の操作を促す画像を表示するなどの積極的な示唆を行うことなく、演出ボタン8に内蔵されているランプを点灯させる程度の示唆に止めるほうが好ましい。
<結果表示演出の実行タイミング>
図46は、結果表示演出の実行タイミングの説明図である。
これまで説明した本実施形態の遊技機1は、大当たり図柄が確変図柄で当選し続ける限り、次回の大当たりに当選するまで確変遊技状態が継続する、所謂ループタイプの遊技機とされる。
ループタイプの遊技機では、結果表示演出を、図46(a)に示す大当たり遊技期間Aのうち、エンディング期間Bにおいて行うようにすると、当該大当たり遊技中に払い出された球数を反映させた結果表示演出を行うことができる。
また、遊技機には、確変図柄で大当たりに当選した場合であっても所定期間内に大当たりに当選しないと、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に移行する(戻る)、所謂STタイプの遊技機がある。
STタイプの遊技機において確変大当たりに当選した場合、結果表示演出は、上記したループタイプの遊技機と同様、図46(a)に示した大当たり遊技のエンディング期間Bにおいて行うのが好適とされる。
さらに、STタイプの遊技機では、図46(b)に示すように、大当たり遊技終了後の所定回数目の特別図柄変動期間Eを利用して結果表示演出を行うようにして良い。
図46(b)に示す所定回数目の特別図柄変動期間Eは、大当たり遊技後の確変遊技回数が例えば100回であれば、最終100回転目の特別図柄変動である。このように構成すると、STタイプの遊技機のゲーム性(所定回数で確変遊技から通常遊技へ転落)を反映させた結果表示演出を実現することができる。勿論、最終変動以外の特別図柄動期間を利用して結果表示演出を行っても良いことは言うまでもない。
次に、本実施形態に係る遊技機において、ラウンド遊技中に発せられる入賞音について説明する。
<ラウンド遊技中の入賞音>
図47は、本実施形態に係る遊技機において、ラウンド遊技中に発せられる入賞音について説明する図である。
なお、図47では、16Rの大当たり遊技における不特定のラウンド遊技中に発生する入賞音を示している。
1ラウンドあたり入賞数の規定個数は9個とする(図10参照)。即ち1ラウンドで10個以上入賞した場合、「オーバー入賞」となる。
大当たり遊技中において、図47(a)に示すような、オープニング期間あるいは前ラウンドからのインターバル期間が終了すると、図47(b)に示すようなラウンド遊技が開始される。
ラウンド遊技中において、例えば開放中の第1大入賞口16に遊技球が入賞すると、入賞毎に入賞を遊技者に通知するための入賞音75「ピッ」が発生する。このため、図30に示した音声管理テーブルには、開放中の第1大入賞口への遊技球の入賞を通知するための大入賞口入賞音(音番号100)が設定されている。
なお、本実施形態では、大入賞口入賞音を一つのみとしているが、音声管理テーブルに大入賞口入賞音を複数用意して、入賞毎に入賞音を変更するようにしても良い。
ここで、大入賞口に10個目の遊技球に入賞すると、即ち規定個数(9個)を超えるオーバー入賞が発生すると、オーバー入賞を遊技者に通知するためのオーバー入賞通知音が発生する。このため、図30に示した音声管理テーブルには、開放中の大入賞口への遊技球のオーバー入賞を通知するためのオーバー入賞通知音(音番号110)が設定されている。
オーバー入賞が発生した場合は、遊技者は、規定よりも多い入賞が発生し、より多くの賞球を得られるので、図47(d)に示すように、遊技者にとっては喜ばしいオーバー入賞通知音76(例えば「やったね!」)が発音される。
なお、その後、さらに大入賞口へのオーバー入賞が発生した場合は、オーバー入賞通知音の発音を再度行うように設定する。勿論、行わないように設定しても良い。
規定入賞個数の到達に伴いラウンド遊技が終了すると、図47(e)に示すインターバル期間へと移行する。そして次のラウンド遊技でも、同様に入賞通知音が発せられるが、入賞カウント数は、当然に、ラウンドごとにリセットされることとなる。
<大当たり入賞音通知処理>
図48は、画像制御基板によるラウンド遊技中の大当たり入賞音通知処理を説明するフローチャートである。
ステップS2101において、ホストCPU151は、大当たりのラウンド遊技期間であるか否か、即ち大入賞口開放指定コマンドを受信してからラウンド終了指定コマンドを受信する迄の期間であるか否かの判定を行う。
ステップS2101において、大当たりのラウンド遊技期間であると判定した場合(ステップS2101でYes)、ステップS2102において、音声管理テーブルにおける入賞音を再生出力する演出音出力コマンドを音声制御回路300に送信する。例えば、音番号100の入賞音(発音は「ピィ」)を指定する。
ステップS2101において、大当たりのラウンド遊技期間でないと判定した場合(ステップS2101でNo)、ホストCPU151は、ステップS2103に処理を移す。
ステップS2103において、ホストCPU151は、大当たりのインターバル期間であるか否か、即ちラウンド終了指定コマンドを受信してから大入賞口開放指定コマンドを受信する迄の期間であるか否かの判定を行う。
ステップS2103において、大当たりのインターバル期間であると判定した場合(ステップS2103でYes)、ステップS2104において、例えば「やったね!」と言った内容を有するオーバー入賞通知音(図30:音番号110)を再生出力する演出音出力コマンドを音声制御回路300に送信して、大当たり入賞音通知処理を終了する。
ステップS2103において、大当たりのインターバル期間でないと判定した場合(ステップS2103でNo)、ホストCPU151は、大当たり入賞音通知処理を終了する。
なお、本実施形態では、大当たりのラウンド開始を示す大入賞口開放指定コマンドと大当たりのラウンド終了を示すラウンド終了指定コマンドを出力する遊技機を例に挙げて説明したが、これはあくまでも一例であり、遊技機によっては、大当たりのラウンド開始を示す大入賞口開放指定コマンドだけしか出力しないものもある。
その場合、ホストCPU151は、大入賞口指定コマンドを受信したら大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするカウンタをリセットして遊技球の入賞個数のカウントを開始する。そして、カウンタのカウント値が所定個数(例えば9個)に達するまでは通常の入賞音を出力し、それ以降の入賞についてはオーバー入賞音を出力すれば良い。
<パチスロ>
これまで説明した本実施形態の遊技機1では、パチンコ機において大当たりに当選した時に払い出される遊技球の払出球数を画像表示装置31の表示画面に表示する場合を例に挙げて説明したが、本発明はパチスロにも適用可能である。
パチスロにおける遊技媒体数に関する数値情報とは、例えば遊技媒体である遊技メダルが所定役に当選していることに基づいて遊技者に払い出された払出枚数、或いは払出枚数から投入枚数を引いた獲得枚数(差枚数)の何れでも良いが、ここでは、獲得枚数を例に挙げて説明する。
パチスロでは、遊技を開始するにあたって、遊技媒体である遊技メダルを例えば3枚投入してスタートレバーを操作することにより、図示しないパチスロ本体に設けられているドラムが回転して遊技が開始される。スタートレバーの操作時、所定役に当選している場合は、遊技者がドラムの回転を停止させるストップボタンを操作して、当選している所定役を揃えることができたら、所定枚数(例えば9枚)の遊技メダルが払い出される。よって、この場合は、一回の遊技で獲得できる遊技メダルの枚数は6枚となる。
パチスロでは、遊技者に有利なチャンス遊技期間として、ART(アシストリプレイタイム)、AT(アシストタイム)を備えた遊技機がある。
このため、本発明をパチスロに適用する場合は、上記したART、ATといったチャンス遊技期間に獲得される遊技メダルの獲得枚数が画像表示装置の表示画面に表示されることになる。
この場合、パチスロの表示画面に表示される獲得枚数表示は、パチスロから払い出された遊技メダルの合計枚数でも良いが、パチスロの場合は、一回のゲームに必要な遊技メダル枚数が予め決まっているので、獲得枚数として、払出枚数から投入枚数を減算した差枚数を表示することが可能とされる。
なお、パチスロにおける「チャンス遊技期間」は、ART遊技期間が終了してから所定のゲーム数(例えば20ゲーム間)が経過するまでの期間を含むものとする。また、ART遊技期間が終了した後にRT遊技状態が再遊技低確率状態に転落するまでの期間を含むものとする。
<差枚数表示演出>
図49は、パチスロの画像表示装置に表示される差枚数表示演出の一例を示した図である。
図49(a)は、ART遊技中のあるタイミングでの表示画面を示した図であり、画像表示装置91の画面内の右上には、ART遊技の残回数表示92と獲得枚数表示93とが行われている。図49(a)には、ART遊技の残回数が「46回」、獲得枚数が「270枚」であることが表示されている。
ここで、遊技者が新たな遊技を開始するために、遊技機に遊技メダルを3枚投入すると、図49(b)に示すように、画像表示装置91の表示画面に表示されていた獲得枚数表示93の獲得枚数が「270枚」から投入枚数である3枚を差し引いた「267枚」に更新される。
そして、遊技者がスタートレバーを操作したときに所定役に当選した場合、は、図49(c)に示すように、画像表示装置91の表示画面に、ストップボタンの押し順を示す押し順ナビ画像94が表示される。図49(c)には、ストップボタンの押し順が「左」→「右」→「中」の順であることが表示されている。
遊技者が、上記した押し順ナビ画像94に従ってストップボタンを操作すると、当選している所定役が揃うので、所定枚数(例えば9枚)の遊技メダルが払い出される。このとき、画像表示装置91の表示画面には、図49(d)に示すように、「9枚」の遊技メダルを獲得したことを示す獲得画像95の表示と、獲得枚数表示93の獲得枚数を「267枚」から新たに獲得された9枚を加算した「276枚」に更新して表示するようにしている。
<所定枚数到達表示演出>
図50は、パチスロの画像表示装置に表示される所定枚数到達表示演出の一例を示した図である。
図50(a)は、ART遊技中のあるタイミングでの表示画面を示した図であり、画像表示装置91の画面内の右上には、ART遊技の残回数表示92と獲得枚数表示93とが行われている。図50(a)には、ART遊技の残回数が「46回」、獲得枚数が「999枚」であることが表示されている。
ここで、遊技者が新たな遊技を開始するために、遊技機に遊技メダルを3枚投入(BET)した後、スタートレバーを操作(ON)すると、図50(b)に示すように、画像表示装置91の表示画面に表示されていた獲得枚数表示93の獲得枚数が「999枚」から投入枚数である3枚を差し引いた「996枚」に更新される。
そして、遊技者がスタートレバーを操作したときに所定役に当選した場合、は、図50(c)に示すように、画像表示装置91の表示画面に、ストップボタンの押し順を示す押し順ナビ画像94が表示され、遊技者が押し順ナビ画像94に従ってストップボタンを操作すると、当選している所定役が揃い所定枚数(例えば9枚)の遊技メダルが払い出される。このとき、画像表示装置91の表示画面には、図50(d)に示すように、「9枚」の遊技メダルを獲得したことを示す獲得画像95の表示と、獲得枚数表示93の獲得枚数を「996枚」から新たに獲得された9枚を加算した「1005枚」に更新して表示するようにしている。
さらに、図50(e)に示すように、ART遊技中における遊技メダルの払出枚数が所定枚数(ここでは、「1000枚」)に到達した時点で、払出枚数が1000枚に到達したことを示す到達報知画像96として、例えば「1000枚到達!」といった表示と共に、到達報知画像96を表示するタイミングに合わせて、音声出力装置34から到達報知演出音73(例えば、「バキューン!」)を出力するようにしている。
<獲得枚数表示演出>
図51は、パチスロの画像表示装置に表示される獲得枚数表示演出の一例を示した図である。
図51(a)には、ART遊技の残回数が「1回」、獲得枚数が「630枚」であることが表示されている。
ここで、遊技者が遊技機に遊技メダルを3枚投入した後、スタートレバーを操作すると、図51(b)に示すように、獲得枚数表示93の獲得枚数が「630枚」から投入枚数である3枚を差し引いた「627枚」に更新される。
そして、遊技者がスタートレバーを操作したときに所定役に当選した場合、は、図51(c)に示すように、画像表示装置91の表示画面に、押し順ナビ画像94が表示され、遊技者が押し順ナビ画像94に従ってストップボタンを操作すると、当選している所定役が揃い所定枚数(例えば9枚)の遊技メダルが払い出される。このとき、画像表示装置91の表示画面には、図51(d)に示すように、「9枚」の遊技メダルを獲得したことを示す獲得画像95の表示と、獲得枚数表示93の獲得枚数を「627枚」から新たに獲得された9枚を加算した「636枚」に更新して表示するようにしている。
この後、結果表示演出として、図51(e)に示すように、画像表示装置31に表示されている結果表示演出97の払出枚数表示領域97aの枚数が視認不能状態から図51(f)に示すように、払出枚数表示領域97aの下一桁目の枚数である「6」が視認可能な状態で停止表示される。次いで、図51(g)に示すように、下二桁目の枚数である「3」が視認可能な状態で停止表示される。同様に、図51(h)に示すように、下三桁目の枚数である「6」が視認可能な状態で停止表示される。
このときも、下一桁目〜下三桁目の数字がそれぞれ停止するタイミングに合わせて、音声出力装置34から停止効果音71(例えば、「ダン!」)を出力するようにしている。そして、最終的には、今回のART遊技において獲得枚数(例えば「636枚」)を表示するようにしている。
<本発明の構成および効果>
本発明の遊技機は、遊技媒体(例えば遊技球や遊技メダル)を用いた遊技が可能な遊技機(例えばパチンコ機やパチスロ機)であって、始動条件の成立に伴い遊技者に前記遊技媒体を付与可能な特別遊技(例えば大当たり遊技)を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段(例えばステップS204の処理)と、前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段(例えばステップS210の処理)と、各種の表示可能な表示手段(例えば画像表示装置31)と、前記特別遊技の実行により付与される遊技媒体数に関する数値情報が所定の閾値に到達した場合に、当該数値情報が前記所定の閾値に到達したことを示す報知画像を前記表示手段に表示させ、且つ、前記特別遊技の終了以降に、複数桁の前記数値情報を視認不能状態とした後に下位の桁から順に1桁ずつ視認可能な状態で前記表示手段に表示可能な表示制御手段(例えば演出制御基板120、画像制御基板150)と、音声を出力可能な音声出力手段(例えば音声出力装置34)と、前記数値情報が前記所定の閾値に到達した場合に、当該数値情報が当該所定の閾値に到達したことを示す特定音を前記音声出力手段に出力させ、且つ、前記数値情報における表示対象桁が視認可能な状態で前記表示手段に表示されるタイミングに合わせて、当該表示対象桁が視認可能な状態で前記表示手段に表示されることを示す効果音を前記音声出力手段出力させる音声出力制御手段(例えば演出制御基板120、画像制御基板150)と、を備えることにより、特別遊技の実行によって付与された遊技媒体数に関する数値情報(例えば遊技媒体が遊技球であれば払出遊技球数、遊技媒体が遊技メダルであれば獲得枚数)を報知する際の興趣を高めることができる。
1 遊技機、10 遊技盤、13 第1始動口、14 第2始動口、31 画像表示装置、34 音声出力装置、35 装飾図柄、51 払出球数表示演出、61 結果表示演出、71 72 停止効果音、73 74 到達報知演出音、75 入賞音、76 オーバー入賞通知音、81 到達報知画像、110 主制御基板、111 メインCPU、112 メインROM、113 メインRAM、120 演出制御基板、121 サブCPU、122 サブROM、123 サブRAM、140 ランプ制御基板、150 画像制御基板、151 ホストCPU、152 ホストRAM、153 ホストROM

Claims (1)

  1. 遊技媒体を用いた遊技が可能な遊技機であって、
    始動条件の成立に伴い遊技者に前記遊技媒体を付与可能な特別遊技を行うか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合に前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    各種の表示可能な表示手段と、
    前記特別遊技の実行により付与される遊技媒体数に関する数値情報が所定の閾値に到達した場合に、当該数値情報が前記所定の閾値に到達したことを示す報知画像を前記表示手段に表示させ、且つ、前記特別遊技の終了以降に、複数桁の前記数値情報を視認不能状態とした後に下位の桁から順に1桁ずつ視認可能な状態で前記表示手段に表示可能な表示制御手段と、
    音声を出力可能な音声出力手段と、
    前記数値情報が前記所定の閾値に到達した場合に、当該数値情報が当該所定の閾値に到達したことを示す特定音を前記音声出力手段に出力させ、且つ、前記数値情報における表示対象桁が視認可能な状態で前記表示手段に表示されるタイミングに合わせて、当該表示対象桁が視認可能な状態で前記表示手段に表示されることを示す効果音を前記音声出力手段出力させる音声出力制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
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