JP6406878B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置に関し、特に光干渉断層撮影装置において好適に機能する画像処理装置及び画像処理方法に関する。
現在、多波長光波干渉を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OCT:Optical Coherence Tomography)による光干渉断層撮影装置が眼科において適用されている。この光干渉断層撮影装置は低コヒーレント光である測定光を被検眼に照射し、その被検眼からの反射散乱光に対し、干渉系を用いてこれを受光することで測定を行う装置である。その際、該測定光を被検眼上で走査することで被検眼の断層画像を高解像度に撮影することが可能となっている。
このような光干渉断層撮影装置で撮影した被検眼の断層画像には様々なノイズが発生する。その為同一領域で撮影された複数枚の断層画像を平均処理することによりノイズ低減が図られている。加えて被検眼は固視微動等を行うため、その影響により完全に同一領域を撮影することは出来ない。このことから、複数枚の断層画像を平均処理する為の前処理として、複数枚の断層画像間の位置ずれの検出と断層画像全体を並進、回転処理させることによる位置ずれ補正の処理がされている。
ここで、一般的な位置ずれ検出のための手法について詳細に述べる。検出に際し、パターンマッチングを用いて複数枚の断層画像間の類似度(或いは相違度)をまず算出する。この類似度(或いは相違度)が最大(或いは最小)となる断層画像間の位置関係を取得することで位置ずれの検出を行う。
更に、近年、位置ずれ検出及び位置ずれ補正を高精度に行うことで高精細な断層画像を提供する眼科撮影装置が提案されている。特許文献1に開示される装置では、断層画像を複数領域へ分割し、分割領域毎にパターンマッチングを行う。これにより分割領域毎に位置ずれ検出及び位置ずれ補正を行うことができ、一枚の断層画像の中の局所的な位置ずれに対応した良好な断層画像を取得することが可能となる。
特許5199031号公報
特許文献1に開示される手法のように、断層画像を複数領域へ分割し、この分割領域毎に位置ずれ補正を行うと、得られる断層画像は分割領域との境界上でアーティファクトが発生する。例えば、局所的な位置ずれが断層の深度方向にある断層画像に対して位置ずれ補正を行うと、得られる断層画像に描写される断層は分割領域との境界上で深度方向に位置ずれ補正量分ずれが生じる。アーティファクトとは、このような現象により生じる画像上の不連続点のことである。
特許文献1に開示される手法の場合、平均処理が行われる断層画像の全数において領域分割位置が同じである為、アーティファクトが起こる箇所が常に同一箇所となり、平均処理後に得られる断層画像にもアーティファクトが残ってしまう。
本発明はこのような状況に対して為されたものであって、従来に比べてアーティファクトの少ない良好な断層画像を提供し得る光干渉断層撮影装置に好適に用いられる画像処理装置の提供を目的とする。
上記課題を解決する為の本発明の形態による画像処理装置は以下の構成を備える。
即ち、複数の断層画像を取得する取得手段と、
前記複数の断層画像の中から、基準断層画像と、ずれ量を検出する検出対象となる対象断層画像とを選択する選択手段と
前記基準断層画像において複数のテンプレートを設定するテンプレート設定手段と、
前記複数のテンプレート各々に対応する前記基準断層画像の領域の中の画像を、前記対象断層画像から探索することにより、前記基準断層画像に対する前記対象断層画像の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、
前記位置ずれ検出手段の出力に基づいて前記対象断層画像の位置ずれを補正する位置合わせ手段と、を備え
前記テンプレート設定手段により前記基準断層画像に設定される前記複数のテンプレートの境界の位置が、前記対象断層画像に応じて異なることを特徴とする。
本発明により、被検眼の断層画像間の局所的な位置ずれを補正すると共に、平均処理後に得られる断層画像は局所的な位置ずれ補正によって発生するアーティファクトがない、良好な断層画像を提供することができる。
本発明の一実施例に係る画像処理装置を有する光干渉断層撮影装置の構成図である。 図1に示す実施例におけるデータ取得部の構成を模式的に示す図である。 図1に示す実施例における画像処理部及び表示部の構成を模式的に示す図である。 観察時に表示部に表示される前眼部観察像とSLO画像とを例示する図である。 平均画像生成部において行われる処理の流れを示したフローチャートである。 基準断層画像を分割することによって得られるテンプレートRI1〜RI4の例を示す図である。 検出対象断層画像と複数のテンプレートを構成する座標の関係を例示する表である。
[実施例]
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な一実施例を説明する。図1は本実施例による画像処理装置を有する光干渉断層撮影装置の構成図である。
光干渉断層撮影装置は、データ取得部100、本発明の画像処理装置たる画像処理部101、及び表示部102を有する。データ取得部100は、測定光を被検眼上で走査するとともにこれにより得られた画像データを取得する。画像処理部101は、データ取得部100で取得された画像データから被検眼の断層画像を構成する。表示部102は、画像処理部101で構成された被検眼の断層画像を表示する。
まずデータ取得部100の構成について説明する。
図2は本実施例におけるデータ取得部100の構成を示したものである。被検眼Erに対向して対物レンズ1が設置され、その光軸上に第1ダイクロックミラー2および第2ダイクロイックミラー3が配置されている。これらのダイクロイックミラーによってOCT光学系の光路L1、被検眼Erの観察を行う為のSLO光学系と固視灯用の光路L2、および前眼部観察用の光路L3、に波長帯域ごとに光路が分岐される。
SLO光学系及び固視灯用の光路L2は、SLO走査手段4、レンズ5および6、ミラー7、第3ダイクロイックミラー8、フォトダイオード9、SLO光源10、固視灯11を有している。
ミラー7は、穴あきミラーや中空のミラーが蒸着されたプリズムであり、SLO光源10による照明光と、被検眼からの戻り光とを分離する。第3ダイクロイックミラー8はSLO光源10および固視灯11への光路へと、光路L2を波長帯域ごとに分離する。
SLO走査手段4は、SLO光源10と固視灯11とから発せられた光を被検眼Er上で走査するものであり、X方向に走査するXスキャナ、Y方向に走査するYスキャナから構成されている。本実施形態では、Xスキャナは高速走査を行う必要があるためポリゴンミラーによって、Yスキャナはガルバノミラーによって構成されている。
レンズ5はSLO光学系および固視灯11の焦点合わせのため、不図示のモータによって駆動される。SLO光源10は780nm付近の波長の光を発生する。フォトダイオード9は、被検眼からの戻り光を検出する。固視灯11は可視光を発生して被検者の固視を促すものである。
SLO光源10から発せられた光は、第3ダイクロイックミラー8で反射され、ミラー7を通過し、レンズ6、5を通り、SLO走査手段4によって、被検眼Er上で走査される。被検眼Erからの戻り光は、投影光と同じ経路を戻ったのち、ミラー7によって反射され、フォトダイオード9へと導かれる。
固視灯11は第3ダイクロイックミラー8、ミラー7を透過し、レンズ6、5を通り、SLO走査手段4によって、被検眼Er上で走査される。このとき、SLO走査手段の動きに合わせて固視灯11を点滅させることによって、被検眼Er上の任意の位置に任意の形状をつくり、被検者の固視を促す。
前眼部観察用の光路L3には、レンズ12、スプリットプリズム13、レンズ14、及び前眼部観察用のCCD15が配置されている。このCCD15は、不図示の前眼部観察用光源の波長、具体的には970nm付近に感度を持つものである。
スプリットプリズム13は、被検眼Erの瞳孔と共役な位置に配置されている。当該スプリットプリズム13により、被検眼Erとデータ取得部100のZ方向(前後方向)の距離を、前眼部のスプリット像として検出することができる。
被検眼Erの画像データを撮像する為のOCT光学系の光路L1には、XYスキャナ16、及びレンズ17、18が配置されている。XYスキャナ16はOCT光源20からの光を被検眼上Erで走査するためのものである。なお、同図においてXYスキャナ16は1枚のミラーとして図示してあるが、実際にはXY2軸方向の走査を行う二枚のガルバノミラーより構成される。
レンズ17は、ファイバー21から出射するOCT光源20からの光を、被検眼Erに焦点合わせするためのものであり、不図示のモータによって駆動される。この焦点合わせによって、被検眼Erからの戻り光は同時にファイバー21の先端に、スポット状に結像されて入射されることとなる。
OCT光学系は、更に光カプラー19、OCT光源20、光カプラー19に接続され一体化している光ファイバー21〜24、レンズ25、分散補償用ガラス26、参照ミラー27、分光器28を有している。
光ファイバー22を介してOCT光源20から出射された光は、測定光と参照光に光カプラー19にて分割される。測定光は光ファイバー21により、OCT光学系の光路L1に導かれ、更に第2ダイクロイックミラー3から対物レンズ1までの光路を通じて被検眼Erに向けて出射される。この被検眼Erに向けて出射された測手光は被検眼Erにて反射散乱し同じ行路を通じて、戻り光として光カプラー19に達する。
一方参照光は光ファイバー23を通じて、レンズ25及び分散補償用ガラス26を介して参照ミラー27に向けて出射される。参照ミラー27から反射した参照光は同じ光路を通じて再び光カプラー19に達する。
このようにして光カプラー19に達した測定光(その戻り光)と参照光とは合波され干渉光となる。ここで、測定光の光路長と参照光の光路長とがほぼ同一となったときに干渉を生じる。参照ミラー27は、不図示のモータおよび駆動機構によって光軸方向に調整可能に保持され、被検眼Erによって変わる測定光の光路長に参照光の光路長を合わせることが可能である。これら測定光と参照光の合波より得られる干渉光は光ファイバー24を介して分光器28に導かれる。
分光器28はレンズ29、31、回折格子30、及びラインセンサ32を有する。光ファイバー24から出射された干渉光はレンズ29を介して平行光となった後、回折格子30で分光され、レンズ31によってラインセンサ32上に結像される。
なお、本実施形態では干渉系としてマイケルソン干渉系を用いたが、マッハツェンダー干渉系を用いても良い。測定光と参照光との光量差に応じて、光量差が大きい場合にはマッハツェンダー干渉系を、光量差が比較的小さい場合にはマイケルソン干渉系を用いることが望ましい。
次に画像処理部101及び表示部102の構成について説明する。
図3は画像処理部101及び表示部102の構成例を示したものである。本実施例における画像処理部101は、画像生成部33、記憶部34、及び平均画像生成部35を有している。画像生成部33はデータ取得部100のフォトダイオード9及びラインセンサ32、及び画像処理部101内の記憶部34と接続されている。画像生成部33は、SLO走査手段4を用いて被検眼ErをX方向、Y方向に走査した際にフォトダイオート9から得られる複数のデータからSLO画像を生成する。
また、画像生成部33は、ラインセンサ32から得られるデータをフーリエ変換し、得られるデータを輝度或いは濃度情報に変換することによって被検眼の深さ方向(Z方向)の画像を取得する。このようなスキャン方式をAスキャンと呼び、得られる断層画像をAスキャン画像と呼ぶ。
被検眼Erの所定の横断方向において測定光をXYスキャナ16にて走査することによって、複数のAスキャン画像を取得することができる。このAスキャン画像を複数並置することにより断層画像が得られる。例えば測定光をX方向に走査すればXZ面における断層画像が得られ、Y方向に走査すればYZ面における断層画像が得られる。このように被検眼Erを所定の横断方向に走査する方式をBスキャンと呼び、得られる断層画像をBスキャン画像と呼ぶ。
記憶部34は画像生成部33、平均画像生成部35、及び表示部102と接続され、画像生成部33或いは平均画像生成部35から得られたSLO画像及び断層画像を記憶する。
平均画像生成部35は記憶部34と接続され、記憶部34から複数枚の断層画像を取得し平均処理する。表示部102は記憶部34に記憶されたSLO画像及び断層画像を表示する。
以上説明したデータ取得部100、画像処理部101、及び表示部102から構成される光干渉断層撮影装置において行われる、被検眼の観察から撮影までの操作を説明する。
まず観察について図4を用いて説明する。図4は観察時に表示部102に表示される前眼部観察像36とSLO画像38とを示したものである。対物レンズ1の正面に被検眼Erを位置させると、撮影者は前眼部観察像36を見ながら被検眼Erとデータ取得部100とのXYZ方向の位置合わせを図示なきジョイスティックを用いて行う。XY方向の位置合わせでは、前眼部観察像36の瞳孔中心が前眼部観察像の表示される画面の中心に位置するようにする。Z方向の位置合わせでは、Z方向の位置合わせが適切でない場合点線37に沿って前眼部観察像36が上下でスプリットされるので、スプリットされないよう上下の画像が合致するように位置合わせする。
このようにして被検眼とデータ取得部100とのXYZ方向の位置合わせが完了すると、SLO走査手段4のXY方向の測定光の走査により生成される被検眼眼底のSLO画像38が表示される。この前眼部観察像36とSLO画像38は随時更新され、撮影者は被検眼Erをディレイなく観察できる。
更にSLO画像38中のスキャンライン39は断層画像の取得時に測定光が走査される走査位置及び範囲を示したものであり、SLO画像38に重畳されて表示される。撮影者はこのスキャンライン39をマウスやタッチパネル等の図示なき走査位置変更手段を操作し、所望の走査位置を設定する。これらの操作にて観察が終了する。
次に撮影について説明する。撮影者により図示なき撮影開始ボタンが操作されると、データ取得部100及び画像生成部33はスキャンライン39に沿って走査しBスキャン画像を生成する。画像生成部33で生成されたBスキャン画像は記憶部34に記憶されると共に表示部102に表示される。
次に平均画像生成部35の動作について説明する。平均画像生成部35は画像生成部33によってBスキャン画像が生成された後に動作する。ここでは、スキャンライン39として示される走査位置を複数回走査し、同一箇所の断層画像を複数枚取得した場合を例にする。図5は平均画像生成部35の処理の流れを示したフローチャートである。
まず、スキャンライン39に示される走査位置を複数回走査し、同一箇所の断層画像が複数枚取得されると平均画像生成部35は、複数枚取得された断層画像の中から1枚の断層画像を選択し、これを基準断層画像に設定する(ステップS201)。なお基準断層画像として選択された断層画像以外の選択されなかった断層画像は検出対象断層画像とする(ステップS20)。該検出対象断層画像は、基準断層画像からのずれ量を検出する検出対象の断層画像として処理される。なお、本実施例では基準断層画像として複数の断層画像より任意にこれを選択することとしているが、基準断層画像として得られる最初の断層画像を用いてもよい。さらには公知の種々の画像選択法を用いることが可能であり、例えば明瞭な画像となるコントラストの高い断層画像を基準断層画像とすることとしてもよい。
ステップS202からS208は、全ての検出対象断層画像が処理されるまで繰り返される。
ステップS203ではステップS201で設定された基準断層画像から複数のテンプレートが設定される。図6は基準断層画像からの領域分割により設定される複数のテンプレートの例を示したものである。この複数のテンプレートの設定は、図6に示す点線部のように基準断層画像を複数の領域に分割することにより行われる。本実施例では4分割する場合を示しており、得られるテンプレートをテンプレートRI1〜RI4とする。更に断層画像はAスキャンを最小単位とし、その集合によって構成される為、基準断層画像の複数領域への分割はAスキャン方向つまり断層画像の縦方向(厚さ方向)に行う。
本実施例ではテンプレートRI1〜RI4は断層画像の画像輝度を用いた場合を例として用いたが、断層画像のエッジ情報と言った画像の特徴を抽出したものをテンプレートとしてもよい。なお、基準断層画像におけるこれらテンプレートの設定は、平均画像生成部35において異なる複数のテンプレートを設定するテンプレート設定手段として機能するモジュール領域により実行される。該テンプレート設定手段は、基準断層画像と選択されなかった断層画について該基準断層画像からのずれ量を検出する検出対象となる断層画像毎に応じて、該基準断層画像において異なる複数のテンプレートを設定する。
次にステップS204からステップS206では、各テンプレートによるパターンマッチングが行われる。このステップS204からステップS206は各テンプレートと検出対象断層画像との位置ずれが検出されるまで繰り返される。本実施例の場合、テンプレートRI1〜RI4の其々に対する位置ずれが検出される。当該位置ずれの検出は、複数のテンプレート各々と検出対象の断層画像との位置ずれを検出する位置ずれ検出手段として機能する、平均画像生成部35内のモジュール領域により実行される。該位置ずれ検出手段は、基準断層画像における複数のテンプレート各々と検出対象の断層画像との間における位置ずれを検出する。
ステップS205のパターンマッチングでは各テンプレートと検出対象断層画像から類似度を算出する。各テンプレートと検出対象断層画像の位置関係を順次ずらしながら、類似度が最大となる位置ずれ量を探索し、検出対象断層画像内の探索が全て終了した場合にパターンマッチングが終了する。
ステップS206が終了するとステップ207では各テンプレートと検出対象断層画像とで得られる位置ずれ量に基づいて、検出対象画像の位置ずれ補正が行われる。この位置ずれ補正はテンプレートに対応した検出対象断層画像の部分的な領域毎に行われ、並進等の変位を行うことで基準断層画像との位置ずれを無くすものである。これにより検出対象断層画像内の局所的な位置ずれが補正される。この位置ずれ検出手段の出力に基づいた位置ずれの補正、即ち検出対象断層画像と基準断層画像との位置合わせは、平均画像生成部35において位置合わせ手段として機能するモジュール領域により実行される。
ステップS202からステップS208が全ての検出対象断層画像について処理されると、ステップS209では基準断層画像と検出対象断層像の全体を画素毎に加算及び除算を行うことで平均処理を行う。
ステップS205にて各テンプレートと検出対象断層画像とにより類似度が得られるが、この類似度が所定値以下である場合には、ステップS209で行われる平均処理から除外する。
なお、ステップS205にて各テンプレートと検出対象断層画像との位置ずれ量も同時に得られるが、この位置ずれ量が所定値以上である場合に、ステップS209で行われる平均処理から除外することとしてもよい。
次に本発明の特徴について説明する。これまで説明したステップS201からステップS209で示される平均画像生成部35の処理の中で、本発明の特徴的な処理はステップS203である。前述のステップS203の説明では基準断層画像から複数のテンプレートを設定するとだけ述べた。これは平均画像生成部35の全体の処理フローを説明するに足りる内容としたからである。
本発明の特徴は、基準断層画像を分割することにより設定される複数のテンプレートにおいて、複数のテンプレートを構成する座標が検出対象断層画像同士で異なることである。即ち、検出対象断層画像毎に応じて、基準断層画像において適宜異なるテンプレートの設定が為される。その為、ステップS202からステップS208のループの中にステップS203が配置されている。この様な、検出対象の断層画像毎に応じて、テンプレート設定手段に基準断層画像に対して複数のテンプレートの再設定を行わせる操作は、平気画像生成部35において制御手段として機能するモジュール領域により実行される。その結果、基準断層画像を領域分割する際の分割の位置について、テンプレート設定手段は検出対象の断層画像に応じて異ならせ、異なるテンプレートの設定を行う。
一方本発明ではない場合にはステップS203の基準断層画像から複数のテンプレートを設定するという処理は全体の処理フロー内で一度行われればよく、ステップS202からステップS208のループの外、つまりステップS201とステップS202の間に配置されればよい。
このステップS203の動作について、図7を用いて更に詳細に説明する。図7はステップS202からS208のループ内の処理対象である検出対象断層画像について、その検出対象断層画像を処理する際に用いられるテンプレートを構成する座標を表にしたものである。図7も前述の平均画像生成部35の全体の処理フローの説明と同様に4分割する場合を示しており、得られるテンプレートをテンプレートRI1〜RI4とする。なお図7のテンプレートを構成する座標は基準断層画像の横方向の座標を示し、基準断層画像は横方向にN画素(座標数N)で構成されているものとする。また、各テンプレートに配される画素数は一枚目の検出対象断層画像ではH個の画素(座標数H)で構成されているものとする。テンプレートの縦方向の座標は記載を省略している。これはテンプレートを設定する為に行われる基準断層画像の分割がAスキャン方向つまり断層画像の縦方向に行われている為である。
同一箇所の複数回走査により断層画像が複数枚取得され、ステップS201にて基準断層画像が設定されると、まず検出対象断層画像の1枚目に対しステップS203にてテンプレートRI1〜RI4が設定される。検出対象断層画像の1枚目の場合、テンプレートRI1〜RI4を構成する座標は図7の表に示すパターン1のようになる。即ち、テンプレートRI1では座標1からHまで、テンプレートRI2では座標(H+1)から(2×H)まで、テンプレートRI3では座標(2×H+1)から(3×H)まで、テンプレートRI4では座標(3×H+1)からNまでと設定される。このように設定されたテンプレートRI1〜RI4を用いて、ステップS204からステップS207が処理される。即ち、本実施例では、領域分割により得られるテンプレートの境界の位置を、検出対象の断層画像に応じて境界の延在方向と直行する方向にシフトさせることにより、異なるテンプレートの設定を行う。
この時ステップS207で行われる位置ずれ補正はテンプレートに対応した検出対象断層画像の部分的な領域毎に行われ、それにより得られる検出対象断層画像にはテンプレート間の境界線上にアーティファクトが発生する。ここで言うアーティファクトとは、前述したように、断層画像に描写される断層がテンプレート間の境界を境に位置ずれの補正量分ずれて不連続となることである。この断層画像のアーティファクト(不連続)の発生は、検出対象断層画像内に局所的な位置ずれがある場合に発生する。検出対象断層画像の一枚目の場合、位置ずれ補正後に得られる断層画像は横方向の座標Hと(H+1)との境界線上、(2×H2)と(2×H+1)との境界線上、及び(3×H)と(3×H+1)との境界線上でアーティファクト(不連続)が起こる。
続いて検出対象断層画像の2枚目に対しステップS203にてテンプレートRI1〜RI4が設定される際には、テンプレートRI1〜RI4を構成する座標はパターン2となる。検出対象断層画像の2枚目の場合、位置ずれ補正後に得られる断層画像は横方向の座標(H−1)とHとの境界線上、(2×H−1)と(2×H)との境界線上、(3×H−1)と(3×H)との境界線上でアーティファクト(不連続)が起きる。
同様に検出対象断層画像の3枚目の場合、テンプレートRI1〜RI4はパターン3で構成され、位置ずれ補正後に得られる断層画像は横方向の座標(H+1)と(H+2)との境界線上、(2×H+1)と(2×H+2)との境界線上、(3×H+1)と(3×H+2)との境界線上でアーティファクト(不連続)が起きる。
検出対象断層画像の4枚目以降の場合は、テンプレートRI1〜RI4には検出対象断層画像の1枚目、2枚目、3枚目で説明したようにパターン1、パターン2、パターン3が順に設定され、そして位置ずれ補正後に得られる検出対象断層画像は、設定されたテンプレート間の境界線上でアーティファクト(不連続)が起きる。
このように複数のテンプレートを構成する座標が検出対象断層画像で異なることによって、位置ずれ補正後の検出対象断層画像の不連続の起こる位置が検出対象断層画像で異なるようにすることができる。本実施例ではアーティファクト(不連続)の起こる位置がパターン1、2、3のいずれかとなるようにした。
このように不連続の起こる位置が1パターンでなく分散されていると、ステップS209にて平均処理をおこなうことによりアーティファクト(不連続)を除去することができる。一方、複数のテンプレートを構成する座標が検出対象断層画像で異ならない場合には全ての検出対象断層画像において不連続の起こる位置が1パターンとなり、平均処理後の断層画像にもアーティファクト(不連続)は残ってしまう。
このような本発明の特徴であるステップS203の処理によって、検出対象断層画像内に局所的な位置ずれを補正することができる。更にこの局所的な位置ずれを補正する為の弊害として起きてしまった断層画像のアーティファクト(不連続)も除去することできるので良好な断層画像を提供することができる。
なお上記実施形態では複数のテンプレートを構成する座標が検出対象断層画像で異なるようにする為に、テンプレートの分割する座標を3つのパターンを例に挙げ説明したが、3つのパターンでなくともよく、少なくとも2つ以上のパターンであれば本発明の効果が得られる。
更に上記実施形態ではテンプレートの分割する座標が所定のパターンの繰り返しとして説明したが、例えば検出対象断層画像の1〜3枚目をパターン1でテンプレートを分割、検出対象断層画像の4〜6枚目をパターン2でテンプレートを分割と言った様に、所定パターンの繰り返しをしなくとも本発明の効果が得られる。また、本実施形態では、最初に選択された基準断層画像に基づいて以降の処理を行う態様を例示しているが、該基準断層画像は固定でなくともよい。例えば、三枚の断層画像が存在した場合に、一枚目を基準断層画像として選択した後、これを二枚目の断層画像と比較して二枚目の断層画像を基準断層画像とする、更には三枚目の断層画像と二枚目の断層画像とを比較して三枚目の断層画像を再度基準断層画像として設定する等、を行ってもよい。
なお上記実施形態ではターゲット枠(テンプレートの取得範囲或いは設定範囲)は検出対象画像内で順次移動していくとして説明したが、移動に加えてスキャンライン39上の任意の点を中心とする回転処理を行うこととしてもよい
なお上記実施形態ではデータ取得部100と画像処理部101及び表示部102は別個に配置して説明するが、一つの筐体に納められた構成でもよい。
また上記実施形態における画像処理部101はパーソナルコンピュータによって実現されてもよい。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100:データ取得部
101:画像処理部
102:表示部
Er:被検眼
4:SLO走査手段
9:フォトダイオード
10:SLO光源
16:XYスキャナ
19:光カプラー
20:OCT光源
21〜24:光ファイバー
28:分光器
32:ラインセンサ
33:画像生成部
35:平均画像生成部
36:前眼部観察像
38:SLO画像
39:スキャンライン

Claims (8)

  1. 複数の断層画像を取得する取得手段と、
    前記複数の断層画像の中から、基準断層画像と、ずれ量を検出する検出対象となる対象断層画像とを選択する選択手段と
    前記基準断層画像において複数のテンプレートを設定するテンプレート設定手段と
    前記複数のテンプレート各々に対応する前記基準断層画像の中の領域の画像を、記対象断層画像から探索することにより、前記基準断層画像に対する前記対象断層画像の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と、
    前記位置ずれ検出手段の出力に基づいて前記対象断層画像の位置ずれを補正する位置合わせ手段と、を備え
    前記テンプレート設定手段により前記基準断層画像に設定される前記複数のテンプレートの境界の位置が、前記対象断層画像に応じて異なることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記テンプレート設定手段は、前記基準断層画像を領域分割する際の分割の位置について、前記対象断層画像に応じて異ならせることで前記境界の位置が異なる複数のテンプレートの設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記テンプレート設定手段は、前記領域分割により得られる前記テンプレートの境界の位置を、前記対象断層画像に応じて、前記境界の延在方向と直交する方向にシフトさせて前記境界の位置が異なる複数のテンプレートの設定を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 複数の断層画像を取得する取得手段と、
    前記複数の断層画像より選択された基準断層画像の領域分割を行って、分割された領域を複数のテンプレートとして設定するテンプレート設定手段と、
    前記基準断層画像における前記複数のテンプレート各々に対応する前記基準断層画像の領域の画像を、前記複数の断層画像各々から探索することにより、前記基準断層画像に対する前記複数の断層画像各々の位置ずれを検出する位置ずれ検出手段と
    前記位置ずれに応じて前記複数の断層画像の位置合わせを行う位置合わせ手段と
    記テンプレート設定手段に前記複数のテンプレートの設定を行わせる際に、前記複数のテンプレートの境界の位置が、前記複数の断層画像に応じて異なるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 前記制御手段は、前記テンプレート設定手段に対して、前記領域分割により得られる前記複数のテンプレートの境界の位置を、前記複数の断層画像に応じて前記境界の延在方向と直交する方向にシフトさせて前記境界の位置が異なる複数のテンプレートの設定を行わせることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 複数の断層画像を取得する取得工程と、
    前記複数の断層画像の中から、基準断層画像と、ずれ量を検出する検出対象となる対象断層画像とを選択する選択工程と、
    前記基準断層画像において複数のテンプレートを設定するテンプレート設定工程と
    前記複数のテンプレート各々に対応する前記基準断層画像の領域の中の画像を、記対象断層画像から探索することにより、前記基準断層画像に対する前記対象断層画像の位置ずれを位置ずれ検出手段により検出する位置ずれ検出工程と、
    前記位置ずれ検出手段の出力に基づいて前記対象断層画像の位置ずれを補正する位置合わせ工程と、を含み、
    前記テンプレート設定工程において前記基準断層画像に設定される前記複数のテンプレートの境界の位置が、前記対象断層画像に応じて異なることを特徴とする画像処理方法。
  7. 複数の断層画像を取得する取得工程と、
    前記複数の断層画像より選択された基準断層画像の領域分割を行って、分割された領域を複数のテンプレートとして設定するテンプレート設定工程と、
    前記基準断層画像における前記複数のテンプレート各々に対応する前記基準断層画像の領域の画像を、前記複数の断層画像各々から探索することにより、前記基準断層画像に対する前記複数の断層画像各々の位置ずれを検出する位置ずれ検出工程と、
    前記位置ずれに応じて前記複数の断層画像の位置合わせを行う位置合わせ工程と、を含み
    記テンプレート設定工程を実行して前記複数のテンプレートの設定を行う際に、前記複数のテンプレートの境界の位置が、前記複数の断層画像に応じて異なるように制御することを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項6又は7に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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