JP6406754B2 - 絶縁電線製造装置 - Google Patents
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Description
本発明の一態様に係る絶縁電線製造装置は、線状の導体に連続的に絶縁塗料を塗布及び焼付けする絶縁電線製造装置であって、上記導体を誘導加熱する加熱部と、上記加熱部の下流側で導体を冷却する冷却部と、上記加熱部と冷却部との間に配設され、導体を案内するガイドシーブと、上記ガイドシーブを回転可能に支持し、内部に冷却媒体が流通される中空軸とを備える。
以下、本発明に係る絶縁電線製造装置の実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
導体Cとしては、特に限定されないが、例えば銅線、銅合金線、錫めっき線、アルミニウム線、アルミニウム合金線、鋼心アルミニウム線、カッパーフライ線、ニッケルめっき銅線、銀めっき銅線、銅覆アルミニウム線等が挙げられる。導体Cの平均断面積としては、特に限定されないが、例えば0.01mm2以上10mm2以下とされる。また、導体Cの断面形状としては、典型的には円形状とされるが、特に限定されず、例えば長方形状であってもよい。
絶縁塗料の主成分としては、絶縁性及び耐熱性が高い樹脂であればよく、例えばポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド等が挙げられる。また絶縁塗料は、例えばN−メチル−2−ピロリドン、クレゾール等の溶剤を含むことができる。
送り機構1は、導体Cが架け渡される下側搬送シーブ(プーリー)1a及び上側搬送シーブ1bを含み、下側搬送シーブ1aから上側搬送シーブ1bに向けて導体を搬送する。下側搬送シーブ1a及び上側搬送シーブ1b間において導体Cは、張力により直線的に張架される。好ましくは、送り機構1は、下側搬送シーブ1aから上側搬送シーブ1bまでの間の導体を略鉛直上向きに搬送する。
塗布機構2は、絶縁塗料を貯留し、下方から上方へと導体Cが貫通することにより、導体Cの外周面に絶縁塗料を付着させる塗布槽2aと、導体Cの外周面に付着した絶縁塗料の厚さを略一定になるよう過剰な絶縁塗料を掻き落とすダイス2bとを有する。
塗布槽2aは、上部が開放され、底部に、絶縁塗料を漏出させずに導体Cを貫通させるよう孔径及び開口形状が定められる貫通孔を有する。この貫通孔は、孔径及び開口形状を変えられるよう、交換可能なブッシングにより形成されてもよい。
ダイス2bは、絶縁塗料が外周面に付着した導体Cが通過する孔を有し、この孔の大きさによって絶縁塗料の外径を定めることにより、導体Cに付着する絶縁塗料の平均厚さを調整する。つまり、ダイス2bは、導体Cの外周面から過剰な絶縁塗料を除去する。また、ダイス2bは、内面が円錐面状に形成され、楔膜効果により導体Cを自動的に調心することで周方向に膜厚を一定にする効果を有するものが好適に利用される。このような調心効果を有するダイス2bは、導体Cの芯ずれに合わせて少なくとも導体の搬送方向と直交する方向に移動できるよう移動可能に配設されることが好ましい。
図1の絶縁電線製造装置において、各加熱部3は、導体Cに沿って軸方向に並んで配列され、導体Cを誘導加熱(高周波加熱)する2つの加熱コイル9と、これらの加熱コイル9にそれぞれ高周波電流を供給する2つの高周波電源10とを含む。
冷却部4は、加熱部3の下流側、つまり加熱部3の上方に位置している。この冷却部4は、不図示のファンによって冷却用空気が流通され、この冷却用空気に晒されるよう導体Cが挿通される冷却ダクト4aを有する。上記冷却用空気としては、熱交換器を用いて冷熱源と熱交換した空気であってもよく、外気を好ましくはフィルターを通して取り入れた室温の空気であってもよい。
塗布前補助シーブ5は、塗布機構2に送り込まれる導体Cを位置決めするシーブであり、従来の絶縁電線製造装置においても使用されることがあるものと同様である。塗布前補助シーブ5は、一般的な玉軸受等によって回転可能に支持される。塗布前補助シーブ5の材質としては、特に限定されず、例えば樹脂、金属等が用いられる。
ガイドシーブ6は、図2に示すように、中空軸7によって、転がり軸受11を介して支持される。このガイドシーブ6は、概略円板状に形成され、外周に導体Cと当接する略V字状の溝が配設されている。ガイドシーブ6は、略V字状の溝の両面を導体Cに当接させることによって、導体Cの水平方向の位置を定める。このため、ガイドシーブ6は、水平方向前後左右に位置を調節できるよう配設されている。
中空軸7は、ガイドシーブ6を支持すると共に、ガイドシーブ6の焼付き、つまり熱の影響により回転不良が発生することを防止する。このため、中空軸7は、内部に冷却媒体が流通される。より具体的には、中空軸7を介してガイドシーブ6の回転機能を担う転がり軸受11を冷却する。
転がり軸受11は、ガイドシーブ6の回転抵抗を減じるために配設される。転がり軸受11としては、例えば玉軸受、ころ軸受等任意の形式のものを使用できる。また、転がり軸受11は、非磁性材料で形成されることが好ましい。転がり軸受11を形成する材料としては、例えばセラミックス、チタン合金、オーステナイト系非磁性ステンレス鋼等が挙げられる。さらに、転がり軸受11は、潤滑油を必要としないよう構成されることが好ましい。このように、転がり軸受11を非磁性材料から形成することによって、加熱コイル9が形成する交番磁界により発熱や振動が発生せず、また加熱コイル9による交番磁界の形成を阻害することもない。
冷却部内補助シーブ8は、冷却部4内で導体Cを位置決めするシーブであり、従来の絶縁電線製造装置においても使用されることがあるものと同様である。冷却部内補助シーブ8の材質としては、特に限定されず、例えば樹脂、金属等が用いられる。冷却部内補助シーブ8は、例えば玉軸受等の転がり軸受や滑り軸受などによって回転可能に支持される。このような軸受は、比較的耐熱性の高いものであっても、非常に高温の加熱部3の近傍に配設されると、熱により短時間で機能を喪失する。従って、冷却部内補助シーブ8は、冷却部4の内部で、導体Cの温度が例えば250℃以下に低下する位置に配設される。冷却部内補助シーブ8は、冷却部4において冷却されるため、導体Cよりもさらに低い温度に維持される。
当該絶縁電線製造装置は、加熱部3において加熱コイル9を用いて導体Cを誘導加熱する。つまり、導体Cは、加熱コイル9が形成する磁界中に置かれ、内部に渦電流が流れる。磁界中を移動する電荷には、その移動方向及び磁界の方向に直交する向きのローレンツ力が作用する。つまり、上記渦電流により、導体Cにはローレンツ力が作用する。導体Cが対をなす実効励磁部9a間の中央に位置する場合、渦電流の流れる導体Cの表面部分における磁界の向きが実効励磁部9aの対向方向に直交する方向となる。このため、ローレンツ力の作用方向が実効励磁部9aの対向方向となり、一方の実効励磁部9a側の表面を流れる渦電流により作用するローレンツ力と他方の実効励磁部9a側の表面に流れる渦電流により作用するローレンツ力とが打ち消し合うよう作用する。
以上のように、当該絶縁電線製造装置は、加熱部3と冷却部4との間に導体Cを案内するガイドシーブ6を有するので、導体Cの架け渡し距離が短く、加熱部3において導体Cが芯ずれすることを効果的に抑制できる。また、ガイドシーブ6は、内部に冷却媒体が流通される中空軸7によって支持されるため、冷却前の高温の導体Cと当接しても、加熱により機能不全、つまり回転不良状態に陥ることを防止できる。従って、当該絶縁電線製造装置は、ガイドシーブ6により導体Cの芯ずれを継続的に抑制できる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1a 下側搬送シーブ
1b 上側搬送シーブ
2 塗布機構
2a 塗布槽
2b ダイス
3 加熱部
4 冷却部
4a 冷却ダクト
5 塗布前補助シーブ
6 ガイドシーブ
7 中空軸
8 冷却部内補助シーブ
9 加熱コイル
9a 実効励磁部
10 高周波電源
11 転がり軸受
Claims (8)
- 線状の導体に連続的に絶縁塗料を塗布及び焼付けする絶縁電線製造装置であって、
下側搬送シーブと、
上記下側搬送シーブの上方に配置され、上記導体を加熱する加熱部と、
上記加熱部の上方に配置され、上記導体を冷却する冷却部と、
上記冷却部の上方に配置され、上記下側搬送シーブとの張力により直線的に上記導体を張架する上側搬送シーブと、
上記加熱部と冷却部との間に配設され、上記導体を案内するガイドシーブと、
上記ガイドシーブを回転可能に支持し、内部に冷却媒体が流通される中空軸と、
少なくとも上記加熱部及びガイドシーブと、上記冷却部とを収容するフレームと
を備え、
上記中空軸の熱伝導率が100W/mK以上、内径が5mm以上70mm以下であり、
上記冷却媒体が、温度が15℃以上60℃以下の液体であり、
上記導体の搬送速度が5m/min以上80m/min以下であり、
上記加熱部による導体の加熱温度が200℃以上550℃以下であり、
上記冷却部による導体の冷却温度が70℃以上150℃以下であり、
上記冷却部が冷却用空気を流通するファンを含む絶縁電線製造装置。
- 上記加熱部が上記導体を誘導加熱する加熱コイルを含む請求項1に記載の絶縁電線製造装置。
- 上記ガイドシーブ及び中空軸が、磁性を略有しない材料から形成される請求項2に記載の絶縁電線製造装置。
- 上記加熱コイルが、導体と略平行に延在すると共に電流の向きが互いに異なる少なくとも一対の実効励磁部を有する請求項2又は請求項3に記載の絶縁電線製造装置。
- 上記ガイドシーブから上記加熱部までの距離が200mm以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の絶縁電線製造装置。
- 上記ガイドシーブが転がり軸受を介して上記中空軸に支持される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の絶縁電線製造装置。
- 上記転がり軸受が非磁性材料から形成される請求項6に記載の絶縁電線製造装置。
- 上記冷却部が上記加熱部の上方に位置する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の絶縁電線製造装置。
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