JP6405610B2 - 高アスペクト比を有する微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液およびこれを用いた微細構造体の製造方法 - Google Patents

高アスペクト比を有する微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液およびこれを用いた微細構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液及びこれを用いた微細構造体の製造方法に関する。
従来、半導体デバイスや回路基板といった広い分野で用いられる微細構造を有する素子の形成・加工方法として、フォトリソグラフィー技術が用いられている。当該分野において、要求性能の高度化に伴い、半導体デバイスなどの小型化、高集積化、あるいは高速度化が著しく進み、フォトリソグラフィーに用いられるレジストパターンは微細化、そしてアスペクト比は増加の一途をたどっている。しかし、このように微細化などが進むと、レジストパターンの倒壊が大きな問題となる。
レジストパターンの倒壊は、レジストパターンを現像した後のウエット処理(主に現像液を洗い流すためのリンス処理)で用いる処理液を該レジストパターンから乾燥させる際に、該処理液の表面張力に起因する応力が作用することで倒壊すると考えられている。そこで、レジストパターンの倒壊を回避するために、非イオン性界面活性剤やアルコール系溶剤などを用いた低表面張力の液体により洗浄液を置換して乾燥する方法やレジストパターンの表面を疎水化する方法などが提案されている。
ところで、フォトリソグラフィー技術を用いて形成される金属、金属窒化物あるいは金属酸化物、シリコン酸化物、シリコンなどからなる微細構造体(レジストを除く。特に記載がない限り以下同様)においては、構造体を形成している材料自体の強度が、レジストパターン自体の強度もしくはレジストパターンと基材との接合強度より高いことから、レジストパターンに比べ、該構造体パターンの倒壊は発生しにくい。しかし、半導体装置やマイクロマシンの小型化、高集積化、あるいは高速度化がさらに進むに従い、該構造体のパターンは微細化、そしてアスペクト比の増大による該構造体のパターンの倒壊が大きな問題となってきている。
そこで、それら微細構造体パターンの倒壊を抑制するために、界面活性剤を用いて疎水性保護膜を形成する方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
また、一部に金属系の材料を含むウェハの表面の凸凹パターン表面に疎水性保護膜を種々の非水溶性の界面活性剤を用いて形成する方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
さらに、金属系の材料を含むウェハの表面の凸凹パターン表面に疎水性保護膜を、アルキルアミンと水からなるパターン倒壊抑制用処理液を用いて形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
これに対し、アルキルホスホン酸を含む処理液の撥水性付与効果が紹介されている(例えば、特許文献4及び5参照)
特開2010−114467号公報 特開2012−9802号公報 特開2012−33890号公報 特開2012−238843号公報 特開2013−102109号公報
特許文献1には、界面活性剤に関して種類(非イオン性、陰イオン性、陽イオン性等)、製品名、濃度等の具体的な記載はまったくない。
特許文献2には、非水溶性界面活性剤を含んだパターン倒壊抑制用処理液を用いる必要があるため、その前処理液として有機溶媒、該有機溶媒と水系洗浄液の混合物、それらに酸、アルカリのうち少なくとも1種が混合された洗浄液が必要であり、保護膜形成のための工程数が多く煩雑である。
特許文献3の処理液では、アスペクト比の高いパターンに対してはパターン倒壊を抑制することができない(比較例9、20および31)。
特許文献4と5の処理液では、アスペクト比20以上を有するパターンに対して倒壊を抑制することができない(比較例10、11、21、22、32および33)。
このように、半導体装置やマイクロマシンといった、金属、金属窒化物あるいは金属酸化物などからなる微細構造体の分野においては、工程数が少なくアスペクト比が20以上のパターンの倒壊を抑制する有効な技術は知られていない。
本発明は、このような状況下になされたもので、半導体装置やマイクロマシンといった微細構造体の20以上のアスペクト比を有するパターンの倒壊を抑制しうる処理液及びこれを用いた微細構造体の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸と水および粘度が10mPas以下のグリコールエーテル系溶剤を含有し、該グリコールエーテル系溶剤の含有濃度が50質量%以上80質量%未満である処理液により、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
1.炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸またはその塩と水および25℃における粘度が10mPas以下であるグリコールエーテル系溶剤を含有し、該グリコールエーテル系溶剤の含有濃度が50質量%以上80質量%未満である金属微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液。
2.金属微細構造体のパターンのアスペクト比が20以上である第1項に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
3.金属微細構造体がチタン、タンタルまたはアルミニウムを含む微細構造体である第1項に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
4.炭素数8〜14のアルキルホスホン酸の含有量が10ppm〜2000ppmである第1項に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
5.炭素数8〜14のアルキルホスホン酸が、n−オクチルホスホン酸、n−ノニルホスオン酸、n−デシルホスホン酸、n−ウンデシルホスホン酸、n−ドデシルホスホン酸、n−トリデシルホスホン酸、n−テトラデシルホスホン酸などが挙げられ、n−オクチルホスホン酸、n−デシルホスホン酸、n−ドデシルホスホン酸、およびn−テトラデシルホスホン酸から選択される1種以上である第1項に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
6.グリコールエーテル系溶剤が、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、およびトリプロピレングリコールジメチルエーテルから選択される1種以上である第1項に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
7.ウェットエッチングまたはドライエッチングの後の洗浄工程において、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸またはその塩と水および25℃における粘度が10mPas以下であるグリコールエーテル系溶剤を含有し、該グリコールエーテル系溶剤の含有濃度が50質量%以上80質量%未満である金属微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液を用いることを特徴とするチタン、タンタル、アルミニウムの内の少なくとも1種の金属を含む微細構造体の製造方法。
8.チタン、タンタルまたはアルミニウムの内の少なくとも1種の金属を含む微細構造体が、半導体装置またはマイクロマシンである第7項に記載の微細構造体の製造方法。
本発明によれば、半導体装置やマイクロマシンといったチタン、タンタルまたはアルミニウムの内の少なくとも1種の金属を含むアスペクト比20以上の微細構造体のパターン倒壊を抑制しうる処理液及びこれを用いた微細構造体の製造方法を提供することができる。
微細構造体の作製段階毎の断面模式図
本発明の処理液は、微細構造体のパターンの倒壊を抑制するために用いられ、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸と水および粘度が10mPas以下のグリコールエーテル系溶剤を含有し、該グリコールエーテル系溶剤の含有濃度が50質量%以上80質量%未満であるものである
本発明の処理液に用いられる炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸は、微細構造体のパターンに用いられる材料に吸着され、該パターンの表面を疎水化しているものと考えられる。この場合の疎水化とは、本発明の処理液にて処理された材料との表面と水との接触角が70°以上、好ましくは80°以上になることを意図している。
本処理液に用いられる炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸のアルキル基は、ハロゲン原子を有していてもよく、さらに直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。直鎖状のアルキル基を有する化合物であれば、枝分かれしたアルキル基に比べて、高密度に金属材料上に吸着されることができると考えられるからである。なお、炭素数が8未満の場合はアスペクト比20のパターンに対して十分な疎水化ができず倒壊してしまう。また、炭素数が14を超える場合は50質量%以上80質量%未満のグリコールエーテル系溶剤の範囲で溶解し難く、該処理液で被処理物を処理した場合、アルキルホスホン酸がパーティクルとして被処理物上に残存してしまい不具合の原因となる。
炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸としては、例えば、n−オクチルホスホン酸、n−ノニルホスオン酸、n−デシルホスホン酸、n−ウンデシルホスホン酸、n−ドデシルホスホン酸、n−トリデシルホスホン酸、n−テトラデシルホスホン酸などが挙げられ、n−オクチルホスホン酸、n−デシルホスホン酸、n−ドデシルホスホン酸、n−テトラデシルホスホン酸が好ましい。
また、アルキルホスホン酸の塩の種類としては、カリウム、リチウムなどの金属イオンの塩、アンモニア、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、エチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミンなどのオニウムイオンの塩、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアモモニウム、テトラブチルアンモニウム、2−ヒドロキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムなどのアンモニウムイオンの塩が挙げられ、好ましくはカリウム、アンモニウム、テトラメチルアンモニウムの塩が特に好ましい。
本件の処理液中に含有されるアルキルホスホン酸の含有量は、10〜2000ppmが良く、さらに20ppm〜1000ppmであることが好ましく、30〜500ppmであることが特に好ましい。アルキルホスホン酸の含有量が上記範囲内であれば、効果が十分に得られる。10ppm未満の場合はアスペクト比20のパターンに対して十分な疎水化ができず倒壊してしまう。また、2000ppmを超える場合は50質量%以上80質量%のグリコールエーテル系溶剤の範囲で溶解し難く、該処理液で被処理物を処理した場合、アルキルホスホン酸がパーティクルとして被処理物上に残存してしまい不具合の原因となる。
25℃における粘度が10mPas以下であるグリコールエーテル系溶剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルが挙げられる。より好ましくは、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルである。25℃における粘度が10mPasより高いグリコールエーテル系溶剤を用いた場合は、処理における該処理液の置換がしづらくなり、アルキルホスホン酸で十分にパターン表面を被覆することができず、倒壊が発生してしまう。
水溶性溶剤の含有量は50質量%〜80質量%未満が好ましく、さらに55質量%〜80質量%が好ましく、特に60質量%〜80質量%未満が好ましい。
2種以上の水溶性溶剤が混合されてもよく、その割合は任意である。上記範囲内であればパターンの倒壊を抑制する効果が十分に得られる。その範囲外だとアルキルホスホン酸を溶解し難くなったり、該処理液で被処理物を処理した場合、基板上にパーティクルが残存する恐れがある。
使用される水は、蒸留、イオン交換処理、フィルター処理、各種吸着処理などによって、金属イオンや有機不純物、パーティクル粒子などが除去されたものが好ましく、特に純水、超純水が好ましい。
本発明の処理液は、半導体装置やマイクロマシンといった微細構造体のパターンの倒壊を好適に抑制する。ここで、微細構造体のパターンとしては、チタン、タンタル、アルミニウムの内の少なくとも1種の金属を含む材料が好ましく挙げられる。チタン元素を含む材料としては、チタン、窒化チタン、酸化チタンなどがあり、タンタル元素を含む材料としては、タンタル、窒化タンタル、酸化タンタルなどがあり、アルミニウム元素を含む材料としては、アルミニウム、酸化アルミニウムなどがある。
なお、微細構造体は、TEOS(テトラエトキシオルソシラン酸化膜)やSiOC系低低誘電率膜(Applied Materials社製Black Diamond2(商品名)、ASM International社製Aurora2.7やAurora2.4(商品名))などの絶縁膜種の上にパターニングされる場合や、微細構造の一部に絶縁膜種が含まれる場合がある。
本発明の処理液は、従来の微細構造体はもちろんのこと、より微細化、高アスペクト比となる微細構造体に対して、優れたパターン倒壊抑制の効果を発揮することができる。ここで、アスペクト比は(パターンの高さ/パターン幅)により算出される値であり、20以上という高アスペクト比を有するパターンに対して、本発明の処理液は優れたパターン倒壊抑制の効果を有する。また、本発明の処理液は、パターンサイズが300nm以下、150nm以下、100nm以下、さらには50nm以下であっても1:1のライン・アンド・スペースという微細なパターンや、同様にパターン間の間隔が300nm以下、150nm以下、100nm以下さらには50nm以下である円筒あるいは円柱状構造を持つ微細なパターンに対して、優れたパターン倒壊抑制の効果を有する。
本発明の微細構造体の製造方法は、ウェットエッチングまたはドライエッチングの後の洗浄工程において、上記した本発明の処理液を用いることを特徴とするものである。より具体的には、該洗浄工程において、好ましくは微細構造体のパターンと本発明の処理液とを浸漬、スプレー吐出、噴霧などにより接触させた後、水で該処理液を置換してから乾燥させる。ここで微細構造体のパターンと本発明の処理液とを浸漬により接触させる場合、浸漬時間は10秒〜30分が好ましく、より好ましくは15秒〜20分、さらに好ましくは20秒〜15分、特に好ましくは30秒〜10分であり、温度条件は10〜90℃が好ましく、より好ましくは25〜80℃、さらに好ましくは25〜70℃である。
また、微細構造体のパターンと本発明の処理液との接触の前に、あらかじめ水で洗浄を行ってもよい。このように、微細構造体のパターンと本発明の処理液とを接触させることにより、該パターンの表面上を疎水化することにより、該パターンの倒壊を抑制することが可能となる。
本発明の処理液は、微細構造体の製造工程において、ウェットエッチング又はドライエッチングの工程を有し、その後にウエット処理(エッチングまたは洗浄、それらの洗浄液を洗い流すためのリンス)してから、乾燥する工程を有していれば、微細構造体の種類を問わずに、広く適用することができる。例えば、(i)DRAM型の半導体装置の製造における、導電膜周辺の絶縁膜などをウェットエッチングした後(例えば特開2000−196038号公報及び特開2004−288710号公報参照)、(ii)短冊状のフィンを有するトランジスタを備えた半導体装置の製造における、ゲート電極の加工時のドライエッチングもしくはウェットエッチングの後に生成した汚染物を除去するための洗浄工程の後(例えば特開2007−335892号公報参照)、(iii)マイクロマシン(微小電気機械装置)のキャビティ形成において、導電性膜の貫通孔を解して絶縁膜からなる犠牲層を除去してキャビティを形成する際の、エッチング時に生成した汚染物を除去するための洗浄工程の後(例えば特開2009−122031号公報参照)などといった、半導体装置やマイクロマシンの製造工程におけるエッチング工程の後に、本発明の処理液は好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例のみによってなんら限定されるものではない。
《処理液の調製》
表1に示される配合組成に従い、微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液を調合した。
100質量%に不足分は水である。
Figure 0006405610
なお、表中でOP酸はn−オクチルホスホン酸を、DP酸はn−デシルホスホン酸を、DDP酸はn−ドデシルホスホン酸を、TDP酸はn−テトラデシルホスホン酸を意味する。
また、表中でTMAはテトラメチルアンモニウムを意味する。
さらに、表中でDGBEはジエチレングリコールモノブチルエーテルを、DGMEはジエチレングリコールモノメチルエーテルを、TGMEはトリエチレングリコールモノメチルエーテルを、TGBEはトリエチレングリコールモノブチルエーテルを、DPGMEはジプロピレングリコールモノメチルエーテルを、TPGMEはトリプロピレングリコールモノメチルエーテルを、PGMEはプロピレングリコールモノメチルエーテルを、TGDMEはトリエチレングリコールジメチルエーテルを、DGEEはジエチレングリコールモノエチルエーテルを意味する
パターンの倒壊観察
パターンの倒壊の観察は、「FE−SEM S−5500(型番)」:日立ハイテクノロジーズ社製を用いて観察し、倒壊抑制率はパターン全本数中の倒壊しなかったパターンの割合を算出して求めた数値であり、該倒壊抑制率が50%以上であれば合格と判断した。
実施例1〜12
図−1(a)に示すように、シリコン基板104上に窒化珪素103(厚さ:100nm)及び酸化珪素102(厚さ:1200nm)を成膜した後、フォトレジスト101を形成した後、該フォトレジスト101を露光、現像することにより、図−1(b)に示す円−リング状開口部105(φ60nm、円と円との距離:50nm)を形成し、該フォトレジスト101をマスクとしてドライエッチングにより酸化珪素102に図−1(c)に示す円筒状の孔106を、窒化珪素103の層までエッチングして形成した。次いで、フォトレジスト101をアッシングにより除去し、図−1(d)に示す酸化珪素102に窒化珪素103の層に達する円筒状孔106が開孔された構造体を得た。得られた構造体の円筒状孔106に、金属107として窒化チタンを充填・堆積し(図1−(e))、化学的機械的研磨(ケミカルメカニカルポリッシング;CMP)により、酸化珪素102上の余分な金属(窒化チタン)107を除去し、図−1(f)に示す酸化珪素102中に金属(窒化チタン)の円筒108が埋め込まれた構造体を得た。得られた構造体の酸化珪素102を0.5%フッ酸水溶液により溶解除去(25℃、1分浸漬処理)した後、純水リンス、処理液1〜12(70℃、10分浸漬処理)、及び純水リンスの順で接液処理し、乾燥を行い、図−1(g)に示す構造体を得た。なお、液外観はガラス瓶に処理液を入れ、それに懐中電灯の光を当て確認した。液が不均一の場合は白く濁る。濁りが確認された場合は、基板の処理を行わなかった。(後述するが、比較液3と7は不均一液で処理はしなかった。)
得られた構造体は、金属(窒化チタン)の円筒−煙突状のパターン(φ60nm,高さ:1200nm(アスペクト比:20),円筒と円筒との間の距離:50nm)を有する微細構造であり、倒壊抑制率は60%以上で、合格であった。結果を表3に示す。
比較例1
実施例1において、図−1(f)に示される構造体の酸化珪素102をフッ酸により溶解除去した後、純水のみで処理した以外は、実施例1と同様にして図−1(g)に示す構造体を得た。得られた構造体のパターンの50%以上は、図−1(h)に示されるような倒壊をおこしていた(倒壊抑制率は50%未満となる)。比較例1において使用した処理液、処理方法及び倒壊抑制率の結果を表3に示す。
比較例2〜11(比較例4と8を除く)
実施例1において、図−1(f)に示される構造体の酸化珪素102をフッ酸により溶解除去し純水で処理した後、処理液1の代わりに表2に示す比較液1〜10で処理する以外は、実施例1と同様にして図−1(g)に示す構造体を得た。得られた構造体のパターンの50%以上は、図−1(h)に示されるような倒壊をおこしていた。比較例2〜11において使用した処理液、処理方法及び倒壊抑制率の結果を表3に示す。
比較例4、8
表2記載の比較例4と8は、比較液3と比較液が不均一のため実施例1と同様の処理を行わなかった。
Figure 0006405610
なお、表中でDP酸はn−デシルホスホン酸を、HP酸はヘキシルホスホン酸を、DDP酸はn−ドデシルホスホン酸を、DDP酸はn−ドデシルホスホン酸を、IPAはイソプロピルアルコールを、DGMEはジエチレングリコールモノメチルエーテルを、TEGはトリエチレングリコール(25℃での粘度:49mPas)を、TGBEはトリエチレングリコールモノブチルエーテルを、PGMEAはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを意味する。
Figure 0006405610
実施例13〜24
実施例1〜11において、金属107として窒化チタンの代わりにタンタルを用いた以外は実施例1〜12と同様にして図−1(g)に示す構造体を得た。得られた構造体は、金属(タンタル)の円筒108の円筒状のパターン(φ60nm,高さ:1200nm(アスペクト比:20),円筒と円筒との間の距離:50nm)を有する微細構造であり、60%以上の該パターンは倒壊することがなかった。各例において使用した処理液、処理方法及び倒壊抑制率の結果を第4表に示す。
比較例12〜22(比較例15と19を除く)
比較例1〜11において、金属107として窒化チタンの代わりにタンタルを用いた以外は比較例1〜11と同様にして、各々比較例12〜22の図−1(g)に示す構造体を得た。得られた構造体のパターンの50%以上は、図−1(h)に示されるような倒壊をおこしていた。各例において使用した処理液、処理方法及び倒壊抑制率の結果を第4表に示す。
比較例15、19
表4記載の比較液15と比較液19は比較液3と比較液7が不均一のため比較例1〜11と同様の処理を行わなかった。
Figure 0006405610
実施例25〜36
実施例1〜11において、金属107として窒化チタンの代わりにアルミニウムを用いた以外は実施例1〜12と同様にして図−1(g)に示す構造体を得た。得られた構造体は、金属(アルミニウム)の円筒108の円筒状のパターン(φ60nm,高さ:1200nm(アスペクト比:20),円筒と円筒との間の距離:50nm)を有する微細構造であり、60%以上の該パターンは倒壊することがなかった。各例において使用した処理液、処理方法及び倒壊抑制率の結果を第5表に示す。
比較例23〜33(比較例26と30を除く)
比較例1〜11において、金属107として窒化チタンの代わりにアルミニウムを用いた以外は比較例1〜11と同様にして、各々比較例23〜33の図−1(g)に示す構造体を得た。得られた構造体のパターンの50%以上は、図−1(h)に示されるような倒壊をおこしていた。各例において使用した処理液、処理方法及び倒壊抑制率の結果を第5表に示す。
比較例26、30
表5記載の比較液26と比較液30は比較液3と比較液7が不均一のため実施例1と同様の処理を行わなかった。
Figure 0006405610
本発明の処理液は、半導体装置やマイクロマシン(MEMS)といった金属微細構造体の製造におけるパターン倒壊の抑制に好適に用いることができる。
101.フォトレジスト
102.酸化珪素
103.窒化珪素
104.シリコン基板
105.円状開口部
106.円筒状孔
107.金属(窒化チタン、タンタルまたはアルミニウム)
108.金属(窒化チタン、タンタルまたはアルミニウム)の円筒

Claims (8)

  1. 炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸またはその塩、水および25℃における粘度が10mPas以下であるグリコールエーテル系溶剤を含有し、該グリコールエーテル系溶剤の含有濃度が50質量%以上80質量%未満であり、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸の含有量が10ppm〜500ppmである金属微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液。
  2. 金属微細構造体のパターンのアスペクト比が20以上である請求項1に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
  3. 金属微細構造体がチタン、タンタルまたはアルミニウムを含む微細構造体である請求項1に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
  4. 炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸が、n−オクチルホスホン酸、n−ノニルホスオン酸、n−デシルホスホン酸、n−ウンデシルホスホン酸、n−ドデシルホスホン酸、n−トリデシルホスホン酸、およびn−テトラデシルホスホン酸から選択される1種以上である請求項1に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
  5. グリコールエーテル系溶剤が、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、およびトリプロピレングリコールジメチルエーテルから選択される1種以上である請求項1に記載のパターン倒壊抑制用処理液。
  6. ウェットエッチングまたはドライエッチングの後の洗浄工程において、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸またはその塩、水および25℃における粘度が10mPas以下であるグリコールエーテル系溶剤を含有し、該グリコールエーテル系溶剤の含有濃度が50質量%〜80質量%未満であり、炭素数8〜14のアルキル基を有するアルキルホスホン酸の含有量が10ppm〜500ppmである金属微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液を用いることを特徴とするチタン、タンタル、アルミニウムの内の少なくとも1種の金属を含む微細構造体の製造方法。
  7. チタン、タンタルまたはアルミニウムの内の少なくとも1種の金属を含む微細構造体が半導体装置またはマイクロマシンである請求項6に記載の微細構造体の製造方法。
  8. 金属微細構造体を水で洗浄した後、パターン倒壊抑制用処理液で処理する、請求項6または7に記載の微細構造体の製造方法。
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