JP6405291B2 - 掻き寄せ台車および沈殿物掻き寄せ機 - Google Patents

掻き寄せ台車および沈殿物掻き寄せ機 Download PDF

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Description

本発明は、上水や下水などの液体(被処理液)に含まれる不純物を沈殿させるための沈殿槽に設置される掻き寄せ台車に関し、より具体的には、沈殿槽の底部に堆積した沈殿物をピットに掻き寄せるための掻き寄せ台車に関する。また、本発明は、そのような掻き寄せ台車を備えた沈殿物掻き寄せ機に関する。
浄水処理施設における液体処理において、液体に含まれる不純物を沈殿物として分離させるための沈殿槽が使用されている。沈殿槽では、液体に含まれる不純物がその自重により沈殿槽の底部に沈降し、当該底部に沈殿物として堆積する。そのため、沈殿物を沈殿槽から排出するために、沈殿物掻き寄せ機を用いて、該沈殿物を沈殿槽の底部の一端に設けられたピットに掻き寄せるようになっている。
沈殿物掻き寄せ機は、ピットに沈殿物を掻き寄せるための掻き寄せ台車を有しており、この掻き寄せ台車を沈殿槽内の一端から他端まで所定の回数だけ往復移動させることによって、沈殿槽の底部に堆積した沈殿物をピットに掻き寄せる。
特開2002−85910号公報
しかしながら、従来の沈殿物掻き寄せ機には次のような問題がある。掻き寄せ台車は、1日に数回または2〜3日に数回、0.2m/min程度の非常に遅い速度で沈殿槽内を走行して、沈殿物を掻き寄せる。従来の掻き寄せ台車のフレームは、上面が平面から構成された形鋼によって製作されているため、掻き寄せ台車上には、沈殿物が堆積する。このため、掻き寄せ台車の移動方向が切り換わるときに、堆積した沈殿物が舞い上がるおそれがある。
沈殿槽の幅が広い場合には、同様に幅の広い掻き寄せ台車が使用される。しかしながら、幅の広い掻き寄せ台車は、自重による撓みが大きく、掻き寄せ台車の走行の安定性が損なわれてしまう。
図15に示すように、掻き寄せ台車100は、ワイヤ6によって沈殿槽1の底部上をピット10に向かって牽引される。従来の沈殿物掻き寄せ機では、沈殿槽1の底部に沿って延びるワイヤ6は、掻き寄せ台車100の上方を延びているため、掻き寄せ負荷が高いときには掻き寄せ台車100の車輪が浮き上がってしまうことがあった。
図16に示すように、傾斜板101が設置されている沈殿槽1内には、傾斜板101から垂れ下がる阻流板102が設けられる。この阻流板102は、不純物を含む被処理液が、傾斜板101の下方の流路をショートパスしないようにするために設けられている。このような沈殿槽1では、阻流板102を巻き込まないように掻き寄せ台車100の上部は板104で覆われる。しかしながら、沈殿物はこのような板104の上にも堆積してしまう。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、沈殿物が堆積しにくい構造を持ち、沈殿物の舞い上がりを防止しながら効率よく沈殿物を掻き寄せることができる掻き寄せ台車および該掻き寄せ台車を備えた沈殿物掻き寄せ機を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一態様は、牽引ロープによって牽引されながら、沈殿槽の底部に堆積した沈殿物を掻き寄せるための掻き寄せ台車であって、沈殿物を掻き寄せる掻き寄せ板と、前記掻き寄せ板を支持する基台と、前記基台に取り付けられた車輪とを備え、前記基台は、前記掻き寄せ台車の進行方向に対して垂直に延びる第1フレームと、前記掻き寄せ台車の進行方向と平行に延びる第2フレームとを備え、前記第1フレームは、円形の断面を有し、前記牽引ロープが前記掻き寄せ台車を牽引する位置は、前記車輪の軸よりも低いことを特徴とする。
本発明の他の態様は、牽引ロープによって牽引されながら、沈殿槽の底部に堆積した沈殿物を掻き寄せるための掻き寄せ台車であって、沈殿物を掻き寄せる掻き寄せ板と、前記掻き寄せ板を支持する基台と、前記基台に取り付けられた車輪と、前記基台に取り付けられた複数の傾斜板を備え、前記基台は、前記掻き寄せ台車の進行方向に対して垂直に延びる第1フレームと、前記掻き寄せ台車の進行方向と平行に延びる第2フレームとを備え、前記第1フレームは、円形の断面を有することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第2フレームは、円形の断面を有することを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第1フレームは、その内部に密閉された空気室を有する中空フレームであることを特徴とする
発明の好ましい態様は、前記牽引ロープが前記掻き寄せ台車を牽引する位置は、沈殿物を掻き寄せているときの前記掻き寄せ板の上端と下端との間にあることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記掻き寄せ板に取り付けられた浮力体をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記掻き寄せ板は、水の密度よりも低い密度の材料から構成されていることを特徴とする
発明の好ましい態様は、前記掻き寄せ板の上部は、沈殿物を掻き寄せる方向に傾斜していることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記基台の前部に配置された前方掻き寄せ板をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の他の態様は、沈殿槽内に設置されたガイドレールと、前記ガイドレール上を走行して前記沈殿槽の底部に堆積した沈殿物をかき寄せる、上述した掻き寄せ台車と、前記掻き寄せ台車を牽引する牽引ロープと、前記牽引ロープを巻き取りおよび繰り出すためのリールを回転させる原動機とを備え、前記ガイドレールは、円形の断面を有しており、前記掻き寄せ台車の車輪の外周面は、前記ガイドレールの円形の断面に沿って湾曲する円弧状の断面形状を有することを特徴とする沈殿物掻き寄せ機である。
本発明の好ましい態様は、前記原動機は、圧縮空気によって動作するエアモータであることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記原動機は、太陽電池から供給される電力により動作する電動機であることを特徴とする。
本発明によれば、掻き寄せ台車の主要構成部材である第1フレームは、円形の断面を有しているので、掻き寄せ台車上に堆積する沈殿物の量を少なくすることができる。結果として、掻き寄せ台車は、沈殿物の舞い上がりを防止しながら効率よく沈殿物を掻き寄せることができる。
本発明の一実施形態に係る沈殿物掻き寄せ機の概略側面図である。 本発明の一実施形態に係る沈殿物掻き寄せ機の概略平面図である。 掻き寄せ台車が沈殿物をピットに掻き寄せている状態を示した概略側面図である。 掻き寄せ台車がピットから離れる方向に走行している状態を示した概略側面図である。 掻き寄せ台車の平面図である。 掻き寄せ台車の背面図である。 図7(a)は第1フレームの水平断面図であり、図7(b)は第1フレームの縦断面図である。 沈殿槽の底部に形成されたピットに向かってワイヤにより牽引されているときの掻き寄せ台車を示す図である。 ピットから離れる方向にワイヤにより牽引されているときの掻き寄せ台車を示す図である。 掻き寄せ台車の掻き寄せ板に浮力体を取り付けた実施形態を示す図である。 掻き寄せ板の上部を、沈殿物を掻き寄せる方向に傾斜させた実施形態を示す図である。 2枚の掻き寄せ板を備えた掻き寄せ台車の実施形態を示す図である。 傾斜板が設けられた掻き寄せ台車の平面図である。 傾斜板が設けられた掻き寄せ台車の背面図である。 従来の沈殿物掻き寄せ機を示す図である。 沈殿槽に傾斜板が設けられた図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、浄水処理に用いられる沈殿槽としての沈殿池に使用される掻き寄せ台車および沈殿物掻き寄せ機であるが、本発明は、沈殿物が発生するのであれば他のタイプの沈殿槽にも適用が可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る沈殿物掻き寄せ機の概略側面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る沈殿物掻き寄せ機の概略平面図である。図1に示されるように、沈殿物掻き寄せ機は、液体(被処理液)中の不純物を沈降させ、沈殿物として堆積させるための沈殿槽1に使用され、沈殿槽1の底部に堆積した沈殿物を掻き寄せるための掻き寄せ台車5を備えている。沈殿槽1の壁には、液体(被処理液)を沈殿槽1内に導入するための複数の液体流入口2が設けられている。液体流入口2を通じて流入した液体は、沈殿槽1内に設置された整流壁4に向かって流れる。液体が液体流入口2から整流壁4に向かって流れていく過程で、液体に含まれる不純物が沈降し、沈殿槽1の底部に沈殿物として堆積する。
整流壁4には複数の流通孔4aが形成されている。不純物が除去された液体(上澄み液)は、整流壁4の流通孔4aを通ることによって整流される。整流壁4には、複数の流出トラフ8が固定されている。各流出トラフ8の一端は整流壁4に固定され、各流出トラフ8の他端は、沈殿槽1の端壁に形成された流出流路9に接続されている。これら流出トラフ8は、互いに平行に配置されている。
流出トラフ8の上端は水面よりも上方に位置し、流出トラフ8の底面は水面よりも下方に位置している。各流出トラフ8の側壁には複数のオリフィス8aが形成されている。図2に示すように、整流壁4の流通孔4aを通過した液体(上澄み液)は、矢印で示すようにオリフィス8aを通って流出トラフ8内に流入し、さらに流出トラフ8内を流れて流出流路9まで導かれる。液体は各流出トラフ8を通って流出流路9に集められ、さらに流出流路9を流れて後段の処理施設に移送される。
図1および図2に示されるように、沈殿物掻き寄せ機3は、沈殿槽1内を走行して、沈殿槽1の底部上の沈殿物を当該沈殿槽1の底部に設けられたピット10に掻き寄せるための掻き寄せ台車5と、掻き寄せ台車5を往復走行させるための牽引ロープとしてのワイヤ6と、を備える。ピット10は、沈殿槽1の底部の一端に設けられており、液体流入口2が設けられた壁に隣接している。
沈殿槽1の底部には、互いに平行な2本のガイドレール12,12が水平に設置されている。掻き寄せ台車5は、回転可能な車輪13を有しており、この車輪13はガイドレール12,12上に置かれている。したがって、掻き寄せ台車5はガイドレール12,12上を走行することが可能となっている。掻き寄せ台車5は、沈殿槽1の底部上の沈殿物を掻き寄せるための掻き寄せ板7をさらに有している。このような掻き寄せ板7は、スクレーパとも呼ばれる。
掻き寄せ台車5を牽引する牽引ロープとしてのワイヤ6は、複数の(図示した例では6つの)回転可能な滑車21,22,23,24,25,26に支持されている。ワイヤ6の一部は、掻き寄せ台車5に固定されている。さらに、ワイヤ6は、当該ワイヤ6を繰り出しおよび巻き取るための2つのリール16,17に巻き付けられている。これら2つのリール16,17は原動機15の駆動軸に取り付けられている。原動機15としては、電動機、または圧縮空気によって動作するエアモータなどを使用することができる。原動機15として電動機を使用する場合は、太陽光によって発電する太陽電池から原動機15に電力が供給されるようにしてもよい。
ワイヤ6は、滑車21,22,23,24,25,26に掛け渡されている。滑車21,26は、リール16,17から延びるワイヤ6を沈殿槽1内に案内し、滑車22,23,24,25は、ワイヤ6を沈殿槽1の底部に沿って水平に案内する。なお、図示した例では、掻き寄せ台車5を牽引するための牽引ロープとしてワイヤ6が使用されているが、ワイヤ6に代えてチェーンを牽引ロープとして用いることもできる。
ワイヤ6の一端部は、2つのリール16,17のうちの一方に右巻きに巻き付けられ、ワイヤ6の他端部は、2つのリール16,17のうちの他方に左巻きに巻き付けられる。原動機15は、これらリール16,17を正逆方向に回転させることができるように構成されている。原動機15を正方向に回転させると、リール16がワイヤ6を巻き取る一方で、リール17がワイヤ6を繰り出し、その結果、掻き寄せ台車5がピット10に向かって牽引される。原動機15を逆方向に回転させると、リール16がワイヤ6を繰り出す一方で、リール17がワイヤ6を巻き取り、その結果、掻き寄せ台車5がピット10から離れる方向に牽引される。このように、原動機15を正方向および逆方向に回転させることにより、掻き寄せ台車5が沈殿槽1の底部に沿ってガイドレール12,12上を往復移動することができる。
図3は、図1および図2で示した掻き寄せ台車5が沈殿物をピット10に掻き寄せている状態を示した概略側面図である。掻き寄せ台車5がワイヤ6によってピット10に向かって引っ張られると、ワイヤ6に接続された掻き寄せ板7は鉛直姿勢となる。この状態で、掻き寄せ台車5をピット10に向かって移動させると、掻き寄せ板7は沈殿槽1の底部に堆積している沈殿物をピット10まで掻き寄せる。
図4は、掻き寄せ台車5がピット10から離れる方向に走行している状態を示した概略側面図である。図4に示されるように、掻き寄せ台車5がワイヤ6によってピット10から離れる方向に引っ張られるとき、掻き寄せ板7は、ワイヤ6に引っ張られて鉛直姿勢から水平姿勢に変換される。その結果、掻き寄せ板7と沈殿槽1の底部との間に間隙が生じ、沈殿物がピット10とは逆側に集められることが防止される。
図5は、掻き寄せ台車5の平面図であり、図6は、掻き寄せ台車5の背面図である。図5および図6に示すように、掻き寄せ台車5は、沈殿物を掻き寄せる掻き寄せ板(スクレーパ)7と、掻き寄せ板7を支持する基台37と、基台37に取り付けられた車輪13とを備えている。基台37は、掻き寄せ台車5の進行方向(矢印で示す)に対して垂直に延びる複数の第1フレーム31と、掻き寄せ台車5の進行方向と平行に延びる複数の第2フレーム32とを備えている。矢印で示す掻き寄せ台車5の進行方向は、掻き寄せ台車5が沈殿物を掻き寄せるときの方向である。第1フレーム31および第2フレーム32はいずれも水平に延びる水平フレームである。本実施形態では、第1フレーム31は2本設けられ、第2フレーム32は3本設けられているが、本発明は本実施形態に限定されない。
2本の第1フレーム31は、沈殿槽1を横切る方向に延びており、互いに平行に配置される。各第2フレーム32は2本の第1フレーム31に固定されており、これら第1フレーム31は、第2フレーム32によって連結されている。さらに、基台37は、第1フレーム31および第2フレーム32に接続される複数のテンションロッド35を備えている。各テンションロッド35は、2本の第1フレーム31の間、および2本の第2フレーム32の間を斜めに延びている。車輪13は、それぞれの第1フレーム31の両端に取り付けられている。
掻き寄せ台車5は、1日に数回、または2〜3日に数回だけ駆動され、通常は沈殿槽1内で停止している。このため、液体(被処理液)に含まれる不純物は、掻き寄せ台車5上に堆積する。掻き寄せ台車5上に堆積した沈殿物は、掻き寄せ台車5を移動したときや、掻き寄せ台車5の移動方向を反転させたときに舞い上がってしまう。そこで、このような沈殿物の掻き寄せ台車5上への堆積量を低減させるために、本実施形態では、複数の第1フレーム31および複数の第2フレーム32は、すべて円形の断面を有している。
図7(a)は第1フレーム31の水平断面図であり、図7(b)は第1フレーム31の縦断面図である。第1フレーム31は、その内部に密閉された空気室40を有する中空フレームから構成されている。第1フレーム31の両端には栓41が挿入されており、空気室40内への液体の浸入が防止されている。このような中空構造を有する第1フレーム31には大きな浮力が作用し、掻き寄せ台車5の自重による撓みや、掻き寄せ台車5の撓みに起因する掻き寄せ台車5の蛇行を防止することができる。図示しないが、第2フレーム32も、その内部に密閉された空気室を有する中空フレームから構成されている。
さらに、図7(b)に示すように、第1フレーム31は、沈殿物の堆積量を低減させるために、円形の断面を有している。図示しないが、第2フレーム32も、円形の断面を有している。本実施形態では、複数の第1フレーム31および複数の第2フレーム32は、すべて中空フレームから構成されている。一実施形態では、第1フレーム31のみが中空フレームから構成されてもよい。また、一実施形態では、第1フレーム31のみが円形の断面を有していてもよい。
図6に示すように、掻き寄せ台車5の移動方向を案内するガイドレール12は、円形の断面を有している。掻き寄せ台車5の車輪13の外周面は、ガイドレール12の円形の断面に沿って湾曲する円弧状の断面形状を有している。ガイドレール12は円形の断面を有しているので、ガイドレール12上への沈殿物の堆積量を低減させることができる。さらに、円形断面のガイドレール12と、円弧断面の外周面を有する車輪13との組み合わせにより、ガイドレール12上を転がる車輪13はガイドレール12の中心線上に自動的に位置決めされ、これによって掻き寄せ台車5の蛇行が防止される。
図8は、沈殿槽1の底部に形成されたピット10に向かってワイヤ6により牽引されているときの掻き寄せ台車5を示す図である。図8に示すように、掻き寄せ板7は、基台37の後端から下方に延びる保持部材42に支持されている。保持部材42の下端にはジョイント45が設けられており、掻き寄せ板7は、ジョイント45によって回転可能に保持部材42に連結されている。
掻き寄せ台車5は、牽引ロープであるワイヤ6と掻き寄せ板7とを連結するためのリンク機構50を備えている。リンク機構50は、基台37の下部に連結されたリンクプレート51と、このリンクプレート51と掻き寄せ板7とを連結するリンクアーム53とを備えている。リンクアーム53の一端はジョイント54によりリンクプレート51に回転可能に連結され、リンクアーム53の他端はジョイント58により掻き寄せ板7に回転可能に連結されている。
基台37の下部にはジョイント55が設けられている。リンクプレート51は、三角形状を有しており、リンクプレート51の上端はこのジョイント55によって回転可能に基台37に連結されている。ワイヤ6はリンクプレート51に接続されている。より具体的には、ピット側のワイヤ6はリンクプレート51の前側の端部に接続されており、反ピット側のワイヤ6はリンクプレート51の後側の端部に接続されている。ワイヤ6が引っ張られると、リンクプレート51はジョイント55を中心に回転する。基台37の下部には、リンクプレート51の回転を制限するストッパ60が固定されている。
ワイヤ6によって掻き寄せ台車5がピット10に向かって牽引されると、ワイヤ6の引張力がリンク機構50を通じて掻き寄せ板7に伝達される。リンクプレート51は、ストッパ60に当接するまで、掻き寄せ台車5の進行方向に回転する。リンクプレート51がストッパ60に当接しているときの掻き寄せ板7は鉛直姿勢である。この状態で、掻き寄せ台車5が進行するので、沈殿槽1の底部に堆積した沈殿物は、掻き寄せ板7によってピット10に掻き寄せられる。
図9は、ピット10から離れる方向にワイヤ6により牽引されているときの掻き寄せ台車5を示す図である。図9に示すように、ワイヤ6の引張力は、リンクプレート51を反対方向に回転させ、リンク機構50は掻き寄せ板7を鉛直方向に対して傾斜させる。
掻き寄せ板7およびリンク機構50は、基台37および車輪13の下方に配置されている。特に、ワイヤ6が掻き寄せ台車5をピット10に向かって牽引する位置、すなわち、沈殿物を掻き寄せているときの掻き寄せ台車5とワイヤ6との接続位置は、車輪13の軸よりも下方である。より好ましくは、ワイヤ6が掻き寄せ台車5を牽引する位置は、図8に示すように、沈殿物を掻き寄せているときの掻き寄せ板7の上端と下端との間にある。このような構成によれば、沈殿物の掻き寄せ負荷が加わる位置でワイヤ6は掻き寄せ台車5を引っ張ることができるので、ワイヤ6の牽引力を効率よく掻き寄せ台車5に作用させることができる。さらに、大きな負荷が掻き寄せ板7に加わったときでも、ガイドレール12からの車輪13の浮き上がりを防止することができる。
掻き寄せ板7は、掻き寄せ台車5の進行方向において最後方の車輪13の車軸よりも後方に配置されている。掻き寄せ板7は、最後方の車輪13の真下に配置されてもよい。これらの配置によれば、液体流入口2(図1参照)が設けられている壁とは反対側の壁の近傍での沈殿物の掻き残しを防ぐことができる。
掻き寄せ台車5の幅が広い場合、掻き寄せ板7が自身の重みで撓んでしまい、掻き寄せ板7が沈殿槽1の底部に擦れて掻き寄せ板7が損傷することがある。このような掻き寄せ板7の撓みを防止するために、図10に示すように、掻き寄せ板7に浮力体62を取り付けてもよい。浮力体62は、例えば、密閉された空気室が内部に形成されたパイプ(角パイプ、丸パイプなど)、発泡樹脂などである。本実施形態では、2つの浮力体62は掻き寄せ板7の上端および下端に固定されている。一実施形態では、浮力体62は掻き寄せ板7の上端または下端のいずれかのみに固定されてもよい。浮力体62は、掻き寄せ板7の全幅に亘って設けられてもよく、あるいは掻き寄せ板7の中央部のみに設けられてもよい。掻き寄せ板7には浮力体62から上向きの力が作用するので、掻き寄せ板7自身の重みによる掻き寄せ板7の撓みを小さくすることができる。
浮力体62に代えて、あるいは浮力体62に加えて、掻き寄せ板7を水よりも密度の低い材料から構成してもよい。例えば、合成木材またはガラス長繊維強化プラスチック発泡体を掻き寄せ板7の材料として使用することができる。このような水よりも密度の低い材料から構成された掻き寄せ板7には浮力が作用するので、掻き寄せ板7の撓みを防止することができる。
図11に示すように、掻き寄せ板7の掻き寄せ効率を向上させるために、掻き寄せ板7の上部を、沈殿物を掻き寄せる方向に傾斜させてもよい。このような形状の掻き寄せ板7は、掻き寄せ板7の上端での沈殿物の舞い上がりを防止できるのみならず、沈殿物の掻き寄せ量を増加させることができる。
図12は、上述した掻き寄せ板7に加え、基台37の前部にも掻き寄せ板65が設けられた実施形態を示す図である。以下の説明では、基台37の前部に設けられた掻き寄せ板を前方掻き寄せ板65と呼び、基台37の後部に設けられた掻き寄せ板を後方掻き寄せ板7と呼ぶ。後方掻き寄せ板7は、既に述べた実施形態における掻き寄せ板7と同じ構成であるので、その重複する説明を省略する。
図12に示すように、前方掻き寄せ板65は、基台37の前部から下方に延びる保持部材43に支持されている。本実施形態では、前方掻き寄せ板65は、車輪13よりも前方に配置されている。保持部材43の下端にはジョイント56が設けられており、前方掻き寄せ板65は、ジョイント56によって回転可能に保持部材43に連結されている。リンク機構50は、前方掻き寄せ板65と後方掻き寄せ板7とを連結する連結アーム66をさらに備えており、前方掻き寄せ板65は後方掻き寄せ板7と同期して傾動するように構成されている。連結アーム66は、ジョイント57によって前方掻き寄せ板65に回転可能に連結され、さらにジョイント58によって後方掻き寄せ板7に回転可能に連結されている。このようなリンク機構50により、前方掻き寄せ板65および後方掻き寄せ板7は、ワイヤ6の引張力によって同時に鉛直姿勢になり、同時に傾斜する。
2枚の掻き寄せ板65,7が設けられた本実施形態によれば、1回の掻き寄せ動作当たりの沈殿物の掻き寄せ量を増大することができる。さらに、ピット10の幅が狭い沈殿槽1でも、前方掻き寄せ板65により沈殿物を確実にピット10内に投入することができる。
沈殿物の沈降面積を増やすために、図13および図14に示すように、掻き寄せ台車5に傾斜板70を設けてもよい。図13および図14に示す実施形態では、傾斜板70は、掻き寄せ台車5の基台37上に取り付けられている。傾斜板70は、基台37の全体を覆うように配列され、掻き寄せ台車5の進行方向と平行に配置されている。
傾斜板70上に堆積した沈殿物は、傾斜板70上を滑り落ちて沈殿槽1の底部に導かれるので、結果的に、掻き寄せ台車5上の沈殿物の堆積量が低減する。さらに、図16に示すように、沈殿槽1内に傾斜板101が設けられている場合には、傾斜板101から垂れ下がる阻流板102を掻き寄せ台車5の傾斜板70が押し上げながら掻き寄せ台車5が進行するので、掻き寄せ台車5の阻流板102への引っかかりを防止することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1 沈殿槽
2 液体流入口
3 沈殿物掻き寄せ機
4 整流壁
5 掻き寄せ台車
6 ワイヤ(牽引ロープ)
7 掻き寄せ板(スクレーパ)
8 流出トラフ
9 流出流路
10 ピット
12 ガイドレール
13 車輪
15 原動機
16 リール
17 リール
21〜26 滑車
31 第1フレーム
32 第2フレーム
35 テンションロッド
37 基台
40 空気室
41 栓
42,43 保持部材
45 ジョイント
50 リンク機構
51 リンクプレート
53 リンクアーム
54,55,56,57,58 ジョイント
60 ストッパ
62 浮力体
65 前方掻き寄せ板
66 連結アーム
70 傾斜板

Claims (9)

  1. 牽引ロープによって牽引されながら、沈殿槽の底部に堆積した沈殿物を掻き寄せるための掻き寄せ台車であって、
    沈殿物を掻き寄せる掻き寄せ板と、
    前記掻き寄せ板を支持する基台と、
    前記基台に取り付けられた車輪とを備え、
    前記基台は、前記掻き寄せ台車の進行方向に対して垂直に延びる第1フレームと、前記掻き寄せ台車の進行方向と平行に延びる第2フレームとを備え、
    前記第1フレームは、円形の断面を有し、
    前記牽引ロープが前記掻き寄せ台車を牽引する位置は、前記車輪の軸よりも低いことを特徴とする掻き寄せ台車。
  2. 牽引ロープによって牽引されながら、沈殿槽の底部に堆積した沈殿物を掻き寄せるための掻き寄せ台車であって、
    沈殿物を掻き寄せる掻き寄せ板と、
    前記掻き寄せ板を支持する基台と、
    前記基台に取り付けられた車輪と、
    前記基台に取り付けられた複数の傾斜板を備え、
    前記基台は、前記掻き寄せ台車の進行方向に対して垂直に延びる第1フレームと、前記掻き寄せ台車の進行方向と平行に延びる第2フレームとを備え、
    前記第1フレームは、円形の断面を有することを特徴とする掻き寄せ台車。
  3. 前記第2フレームは、円形の断面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の掻き寄せ台車。
  4. 前記第1フレームは、その内部に密閉された空気室を有する中空フレームであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の掻き寄せ台車。
  5. 前記掻き寄せ板に取り付けられた浮力体をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の掻き寄せ台車。
  6. 前記掻き寄せ板は、水の密度よりも低い密度の材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の掻き寄せ台車。
  7. 前記掻き寄せ板の上部は、沈殿物を掻き寄せる方向に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の掻き寄せ台車。
  8. 前記基台の前部に配置された前方掻き寄せ板をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の掻き寄せ台車。
  9. 沈殿槽内に設置されたガイドレールと、
    前記ガイドレール上を走行して前記沈殿槽の底部に堆積した沈殿物をかき寄せる掻き寄せ台車と、
    前記掻き寄せ台車を牽引する牽引ロープと、
    前記牽引ロープを巻き取りおよび繰り出すためのリールを回転させる原動機とを備え、
    前記ガイドレールは、円形の断面を有しており、
    前記掻き寄せ台車は、請求項1乃至のいずれか一項に記載の掻き寄せ台車であり、前記掻き寄せ台車の車輪の外周面は、前記ガイドレールの円形の断面に沿って湾曲する円弧状の断面形状を有することを特徴とする沈殿物掻き寄せ機。
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