JP6404930B2 - デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを含む毛髪固定剤 - Google Patents

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Description

本発明は、カルボキシル化デンプンエステルポリグルコースポリマーを含むパーソナルケア組成物に関する。より具体的には、本発明は、アルコールをベースとする溶媒系に可溶であるカルボキシル化デンプンエステルポリグルコースポリマーを含む毛髪固定組成物に関する。
ヘアスタイリングおよび毛髪固定などのパーソナルケア用途に用いられるポリマーは従来、合成材料を用いて作製されている。ポリマーが、このようなパーソナルケア用途に好適であるためには、ポリマーは、アルコールをベースとする系に可溶でなければならず、エアゾール系ヘアスプレーの場合には、ポリマーは、噴射剤との相溶性もなければならない。従来の合成ポリマーは一般に、安価であり、満足できる性能を提供するが、再生可能な資源から作製されないので、持続可能ではない。加えて、合成ポリマーの費用および性能を再現することは容易ではない。
したがって、同程度の費用で、それらの合成代替物と等しい、またはそれらよりも優れた性能を提供し、エタノールをベースとする系などのアルコールをベースとする系に可溶で、任意選択でジメチルエーテルなどの噴射剤と相溶性がある、再生可能な供給源から作製されるパーソナルケアポリマーが必要とされている。
一態様では、本発明は、少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマー、アルコールをベースとする溶媒系、および化粧品として許容される添加剤を含む、毛髪固定組成物に関する。ポリグルコースポリマーは、環状無水物もしくは非環状無水物またはそれらの混合物などの無水物と少なくとも1つのデンプンエステルを反応させることにより得られ、ポリグルコースポリマーは、アルコールをベースとする溶媒系に可溶である。デンプンエステルは、少なくとも1つの非環状無水物、少なくとも1つの環状無水物、またはそれらの混合物とデンプンを反応させることにより得てもよい。
別の態様では、本発明は、デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを形成するために、環状無水物もしくは非環状無水物またはそれらの混合物などの無水物と少なくとも1つのデンプンエステルを反応させることを含む毛髪固定組成物を調製する方法に関する。さらなるステップでは、方法は、アルコールをベースとする溶媒系に、デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを溶解または懸濁させることを含む。デンプンエステルは、少なくとも1つの非環状無水物、少なくとも1つの環状無水物、またはそれらの混合物とデンプンを反応させることにより得てもよい。
さらに別の態様では、本発明は、毛髪固定組成物中の毛髪固定ポリマーとして本明細書に記載のカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーの使用、ならびに毛髪に本明細書に記載のカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを塗布することを含む毛髪をスタイリングする方法に関する。
本明細書で用いられる場合、端点による数値範囲の記述は、その範囲内に包含される全ての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを含む)。加えて、本明細書に記載の範囲を含む実施形態の場合、記載されるそれぞれの低い方の端点およびそれぞれの高い方の端点は、種々の低い方および高い方の端点の組合せを含むことを理解すべきである。例えば、1〜20および5〜10の範囲の場合、それぞれ、範囲は、1〜10および5〜20も含むが、これらに限定されない。
本発明の毛髪固定組成物は、結合された少なくとも1つのエステル基および少なくとも1つのカルボキシル官能基を有する多糖類の主鎖を有するものの特徴を併せ持つカルボキシル化デンプンエステル系ポリマーを含む。
カルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーは、再生可能な供給源から作製されるだけでなく、同程度の費用で、それらの合成代替物と等しい、またはそれらよりも優れたヘアスタイリング性能(例えば、特にヘアスプレーポリマーとしての、噴霧速度、粘度、剛性および高湿度カール保持力など)も提供できる、毛髪固定ポリマーを提供できることが見出されている。発明のポリマーは、アルコールをベースとする系に可溶であり、任意選択で、ヘアスタイリング噴射剤との相溶性もある。
本発明は一般に、次の構造(I)を有する少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを含む毛髪固定組成物に関する。
式中、R=H、R、もしくはR、またはそれらの組合せ(式中、少なくとも1つのRは、Rであり、式中、Rは、−CO−R(式中、Rは、C〜C21アルキル基、好ましくは、C〜C10アルキル基、より好ましくは、C〜Cアルキル基である)であり、Rは、(a)−CO−CH−CH(R)−COOH(式中、R=H、またはC〜C18アルキルもしくはアルケニル基、好ましくは、C〜C18アルケニル基、より好ましくは、C、C12、もしくはC18アルケニル基である)、またはb)−CO−CH=CH−COOH、またはc)−CO−CH−C(=CH)−COOH、またはd)−CO−C−COOH、またはe)−CO−C−COOHである)であり、式中、n=10〜500、より好ましくは、30〜400、さらにより好ましくは、30〜150である。毛髪固定組成物は、アルコールをベースとする溶媒系および化粧品として許容される添加剤をさらに含み、ポリグルコースポリマーは、アルコールをベースとする溶媒系に可溶である。
前記式(I)では、Rは疎水性基を表し、Rは酸性官能基性、および任意選択で疎水性官能基性を有する基を表す。一般に、カルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーは、環状無水物または非環状無水物などの無水物と、酢酸デンプン、プロピオン酸デンプン、酪酸デンプン、酢酸酪酸デンプン、および酢酸プロピオン酸デンプンなどの多糖類のエステルを反応させることにより形成される。一実施形態では、無水物は、置換無水物または非置換無水物であってもよい。さらなる実施形態では、無水物はより好ましくは、置換無水物である。好適な無水物としては、例えば、コハク酸誘導体、マレイン酸誘導体、またはイタコン酸誘導体、フタル酸誘導体もしくはテトラヒドロフタル酸誘導体を与える、無水コハク酸、アルケニル無水コハク酸、無水マレイン酸、イタコン酸無水物、無水フタル酸もしくはテトラヒドロフタル酸無水物、またはそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の一実施形態では、多糖類エステルは、多糖類エステルの重量パーセントを基準にして約15重量%〜約50重量%の量の置換無水物で改質してもよい。別の実施形態では、多糖類エステルは、好ましくは、約20重量%〜約45重量%、さらに別の実施形態では、より好ましくは、約25重量%〜約35重量%の量の置換無水物で改質してもよい。
本発明によるカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーの非限定的な例としては、式Iのポリマーが挙げられ、式中、Rは、−CO−R(式中、Rは、C〜C21アルキル基、好ましくは、C〜C10アルキル基、より好ましくは、C〜Cアルキル基である)であり、Rは、(a)−CO−CH−CH(R)−COOH(式中、R=H、またはC〜C18アルキルもしくはアルケニル基、好ましくは、C〜C18アルケニル基、より好ましくは、C、C12、またはC18アルケニル基である)であり、式中、n=10〜500、より好ましくは、30〜400、さらにより好ましくは30〜150であり;式中、Rは、−CO−R(式中、Rは、C〜C22アルキル基、好ましくは、C〜C10アルキル基、より好ましくは、C〜Cアルキル基である)であり、Rは、b)−CO−CH=CH−COOHであり、式中、n=10〜500、より好ましくは、30〜400、さらにより好ましくは30〜150であり;Rは、−CO−R(式中、Rは、C〜C22アルキル基、好ましくは、C〜C10アルキル基、より好ましくは、C〜Cアルキル基である)であり、Rは、c)−CO−CH−C(=CH)−COOHであり、式中、n=10〜500、より好ましくは、30〜400、さらにより好ましくは30〜150であり;式中、Rは、−CO−R(式中、Rは、C〜C22アルキル基、好ましくは、C〜C10アルキル基、より好ましくは、C〜Cアルキル基である)であり、Rは、d)−CO−C−COOHであり、式中、n=10〜500、より好ましくは、30〜400、さらにより好ましくは30〜150であり;式中、Rは、−CO−R(式中、Rは、C〜C21アルキル基、好ましくは、C〜C10アルキル基、より好ましくは、C〜Cアルキル基である)であり、Rは、(e)−CO−C−COOHであり、式中、n=10〜500、より好ましくは、30〜400、さらにより好ましくは、30〜150である。一実施形態では、前記のものの組合せも含まれる。一実施形態では、本発明で用いるのに好適なポリグルコースポリマーとしては、酢酸コハク酸オクテニルコハク酸デンプン、酢酸フタル酸オクテニルコハク酸デンプン、またはそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態では、本発明のカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーは、毛髪固定組成物の重量を基準として約1重量パーセント〜約10重量パーセントの量で、毛髪固定組成物中に存在してもよい。別の実施形態では、ポリグルコースポリマーは、約2重量パーセント〜約8重量パーセントの量で存在する。さらに別の実施形態では、ポリグルコースポリマーは、約3重量パーセント〜約6重量パーセントの量で存在する。
さらなる態様では、本発明は、ポリグルコースポリマーを得るために、非環状または環状であり得る無水物とデンプンを反応させ、次に非環状または環状でもあり得る別の無水物と反応混合物をさらに反応させることにより得られるポリグルコースポリマーを提供する。例えば、一実施形態では、デンプンは、単離またはその場でさらに反応させ得るデンプンエステルを形成するために、少なくとも1つの非環状無水物と反応させてもよく、次に、反応混合物または単離したデンプンエステルは、ポリグルコースポリマーを形成するために、環状無水物とさらに反応する。
本発明の一実施形態では、まず、非環状または環状であり得る無水物と反応するデンプン材料は、デンプンエーテルエステル材料ではない。
一実施形態では、好ましくは、デンプンエステルは、無水酢酸、プロピオン酸無水物もしくは酪酸無水物またはそれらの混合物などの少なくとも1つの非環状無水物とデンプンを反応させて、酢酸デンプン、プロピオン酸デンプン、もしくは酪酸デンプンおよび/またはそれらの混合物を形成することにより得られる。さらなる実施形態では、ポリグルコースポリマーは、無水コハク酸、アルケニル無水コハク酸、無水マレイン酸、イタコン酸無水物、無水フタル酸、もしくはテトラヒドロフタル酸無水物および/またはそれらの混合物などの環状無水物とデンプンエステルを反応させることにより得られる。
本発明のポリグルコースポリマーは、デンプンまたはデンプン誘導体をベースとする。デンプンポリマーは、任意のデンプン供給源から調製することができ、このデンプン供給源としては、トウモロコシ、バナナ、大麦、アマランス、クズウコン、カンナ、モロコシ、小麦、米、タピオカ、ジャガイモ、サゴ、エンドウ、またはサツマイモが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、デンプンは、トウモロコシ、ジャガイモ、小麦、米、またはタピオカ供給源由来である。別の実施形態では、デンプンは、ジャガイモまたはトウモロコシ供給源由来である。好適なデンプンおよびデンプン誘導体としては、糖類またはそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。好適な糖類としては、例えば、オリゴ糖類および多糖類(例えば、マルトデキストリン、コーンシロップ、ピロデキストリンおよびデンプン)、ならびにそれらの水添型、例えば、水添デンプンまたは加水分解水添デンプンが挙げられる。本発明の一実施形態では、ポリグルコースポリマーは、マルトデキストリン、ピロデキストリン、または低分子量デンプンもしくは酸化デンプンから得られる。デンプンをベースとするポリグルコースポリマーは、ポリグルコースポリマーがアルコールをベースとする溶媒系に可溶でない場合に、うまく機能しないということが見出されている。したがって、本発明の実施形態では、デンプンの重量平均分子量は、約500,000未満であることが好ましい。このような典型的な分子量を有するデンプンは、水溶性である。別の実施形態では、デンプンの重量平均分子量(Mw)は、約200,000未満であってもよい。さらに別の好ましい実施形態では、デンプンの重量平均分子量は、約100,000未満であってもよい。さらに別の好ましい実施形態では、デンプンの重量平均分子量は、約50,000未満であってもよい。一実施形態では、デンプンの重量平均分子量は、約1,000以上、別の実施形態では、好ましくは、約5,000以上、さらに別の実施形態では、より好ましくは、約10,000以上である。
さらなる実施形態では、ポリグルコースポリマーは、マルトデキストリン、ピロデキストリン、ならびにマルトデキストリンおよびピロデキストリンの化学的な改質型から得てもよい。一実施形態では、多糖類は、好ましくは、約25未満、別の実施形態では、好ましくは、約20以下、さらに別の実施形態では、より好ましくは、約15以下のデキストロース当量(DE)を有するマルトデキストリンである。一実施形態では、多糖類がマルトデキストリンである場合、それは、約1以上、さらにより好ましくは約5以上、さらに別の実施形態では、約10以上のDEを有してもよい。用語デキストロース当量は本明細書で用いられる場合、グルコースと比較した、糖製品中に存在する還元糖の量の尺度であり、よく知られる専門用語である。
一実施形態では、出発材料として用いられるデンプンは、高アミロース含有量も有してもよい。本明細書で用いられる場合、用語「高アミロース」は、少なくとも約50重量%、別の実施形態では、好ましくは、少なくとも70重量%、さらに別の実施形態では、より好ましくは、少なくとも80重量%のアミロースを含有するデンプンを含むことが意図される。分画されたデンプンのアミロース部分も、好適である。
一実施形態では、デンプンエステル系ポリグルコースポリマーは、約1.0〜約3.0の範囲の総置換度(D.S.)を有する。別の実施形態では、ポリグルコースポリマーは、約1.5〜約3.0、さらに別の実施形態では、約2.0〜約2.9の範囲の総D.S.を有する。無水グルコース単位当たりの置換されたヒドロキシル基の数は、置換度(D.S.)として表現される。
カルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーは、天然供給源から得られたままで用いることができ、または化学的に改質することができる。化学的改質としては、酸、酵素、酸化剤、または熱の作用による加水分解、水素添加、エステル化、またはエーテル化が挙げられる。
別の態様では、毛髪固定組成物は、少なくとも1つのポリグルコースポリマーおよびアルコールをベースとする溶媒系を含む。本明細書で用いられる場合、アルコールをベースとする溶媒系は、少なくとも1つのアルコールを含み、水、噴射剤、または他の非アルコール、非水性溶媒などの、さらなる任意選択の構成成分を含んでもよい。ポリグルコースポリマーは、アルコールをベースとする溶媒系に可溶でなければならない。一実施形態では、溶媒系中に存在するアルコールの量は、約1重量パーセント以上、別の実施形態では、好ましくは、約15重量パーセント以上、さらに別の実施形態では、より好ましくは、約25重量パーセント以上であってもよい。一実施形態では、溶媒系中に存在するアルコールの量は、溶媒系の総重量を基準として、約99重量パーセント以下、別の実施形態では、好ましくは、約50重量パーセント以下、さらに別の実施形態では、より好ましくは、約40重量パーセント以下であってもよい。別の実施形態では、アルコール溶媒系は、無水であってもよい。
本発明の一実施形態では、毛髪固定組成物は、溶媒の残部が水である状態で、アルコールおよび/または噴射剤などの約85%以下の揮発性有機化合物(VOC)を含むことになる。別の実施形態では、毛髪固定組成物は、約55%以下の揮発性有機化合物を含むことになる。
本発明の目的のために、用語「可溶性(soluble)」は、アルコールをベースとする溶媒系に、中和の有無にかかわらず、約1〜約10重量パーセント、別の実施形態では、好ましくは、約3〜約6重量パーセントのポリグルコースポリマーが可溶であることを意味する。一実施形態では、本発明で用いるのに好適なアルコールをベースとする溶媒系は、少なくとも1つのC〜C直鎖もしくは分枝鎖アルコールまたはそれらの混合物、および任意選択で水、任意選択で1つまたは複数の噴射剤、および任意選択で1つまたは複数の他の非アルコール、非水性溶媒を含む。一実施形態では、アルコールをベースとする溶媒系のアルコール溶媒は、少なくとも1つのCもしくはCアルコールまたはそれらの混合物を含む。一実施形態では、溶媒系は、非アルコール有機溶媒を実質的に含まない。一実施形態では、溶媒系は、アセトンを実質的に含まない。溶媒系に関して本明細書で用いられる場合、用語「実質的に含まない」は、溶媒系が、非アルコール有機溶媒またはアセトンをそれぞれ、50%未満、あるいは、40%未満、あるいは、30%未満、あるいは、20%未満、あるいは、10%未満、あるいは、5%未満含有することを意味する。
本発明の一実施形態では、毛髪固定組成物は、少なくとも1つの中和剤をさらに含む。本発明の一実施形態では、ポリグルコースポリマーは一般に、少なくとも約50%中和される。別の実施形態では、ポリグルコースポリマーは、少なくとも約70%中和され、さらなる実施形態では、固定ポリマーは、100%中和される。組成物と相溶性のある好適な塩基性中和剤を用いることができ、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの無機材料も、用いることができる。一般に有機アミンまたはアルカノールアミンは、中和に容易に用いられる。一実施形態では、中和剤としては、アンモニア;1級、2級、および3級アミン;アルカノールアミン;ならびに2−アミノ−2−メチルプロパノールおよび2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールなどのヒドロキシアミン;C〜C24炭化水素鎖を含有する、モノ−、ジ−、およびトリ−長鎖脂肪族アミン;エトキシレートおよびプロポキシレート長鎖(C〜C24)脂肪族アミンならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。別の実施形態では、中和剤としては、アミノメチルプロパノールおよびジメチルステアラミン、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの無機材料、ならびにトリエタノールアミンが挙げられる。本発明の一実施形態では、中和剤は、有機アミンまたはアルカノールアミンである。一実施形態では、中和剤の組合せも用いてもよい。
一実施形態では、毛髪固定組成物は、3.5%の固体および40%のDMEで、80%のVOC系において、約0.3〜約1.5グラム/秒、別の実施形態では、好ましくは、約0.5グラム/秒〜約1.2グラム/秒、別の実施形態では、より好ましくは、約0.75〜約0.9グラム/秒の範囲の噴霧速度を有する。
前記の溶媒系に加えて、本発明は、1つまたは複数の噴射剤をさらに任意選択で含んでもよい。毛髪固定組成物がスプレー用途である、本発明の一実施形態では、ポリグルコースポリマーは、噴射剤と相溶性である。相溶性とは、溶液が噴射剤と混合される場合、溶媒系中のポリグルコースポリマーが相分離しないことを意味する。一実施形態では、ポリグルコースポリマーは、噴射剤としてのジメチルエーテルと相溶性であることが好ましい。本発明の目的のために、用語「相溶性」は、ポリグルコースポリマーの多くとも約10重量パーセントが、噴射剤を含む毛髪固定組成物に可溶であることを意味する。別の実施形態では、ポリグルコースポリマーは、噴射剤を含む毛髪固定組成物中に、好ましくは、約1〜約10重量パーセント、さらに別の実施形態では、約2〜約8重量パーセント、さらに別の実施形態では、約3〜約6重量パーセント可溶である。
本発明のスプレー用途は、噴霧を生じるための機械装置または加圧エアゾール容器を必要とする。装置は、ポンプもしくはスクイーズボトルまたはバッグ・オン・ノズル(bag-on-nozzle)もしくは加圧缶などの代表的なエアゾール装置などの手動である可能性がある。次に、加圧缶を用いる場合、本発明のヘアスタイリング配合物は、噴射剤をさらに含んでもよい。このような噴射剤としては、ジメチルエーテルなどのエーテル;C〜C直鎖および分枝鎖炭化水素、例えばプロパン、ブタン、およびイソブタンなどの1つまたは複数の低沸点の炭化水素;液化ガスとして存在する、ヒドロフルオロカーボン、例えばトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、1,1−ジフルオロエタン、および1,1,1,2−テトラフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ならびに圧縮ガス、例えば窒素、空気、および二酸化炭素、ならびにこれらの噴射剤の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の一実施形態では、噴射剤は、溶媒系を含む毛髪固定組成物の約25重量%〜約80重量%の量で存在する。さらなる実施形態では、噴射剤は、約30重量%〜約60重量%の量で存在する。あるいは、バッグ・オン・ノズルスプレー用途またはポンプスプレー用途などの特定のスプレー用途では、このような任意選択の噴射剤は必要とされない。本発明の毛髪固定組成物としては、エアゾールおよび非エアゾールヘアスプレーが挙げられるが、これらに限定されない。
一般に、本発明の別の態様では、本発明のヘアスプレー配合物を調製するための方法は、選択される溶媒に、ポリグルコースポリマーを溶解させる、懸濁させる、または希釈すること、所望の特性に応じて任意の改質剤を添加すること、およびその直後に、選択されるエアゾール噴射剤と、結果として生じる溶液を組み合わせることを含む。
種々の構成成分の量に関して、一実施形態では、最終の毛髪固定組成物は、約1〜10重量%の範囲の濃度のデンプンエステル系ポリグルコースポリマー、約30〜90重量%の範囲の濃度のアルコールをベースとする溶媒、および、含まれる場合、20〜75重量%の範囲の濃度の任意選択の噴射剤を含有してもよい。別の実施形態では、最終の毛髪固定組成物は、約2〜8重量%の範囲の濃度のポリグルコースポリマー、約25〜55重量%の範囲の濃度の溶媒、および、含まれる場合、25〜55重量%の範囲の濃度の任意選択の噴射剤を含有してもよい。
さらに別の態様では、本発明は、毛髪固定組成物中の毛髪固定ポリマーとして本明細書に記載のカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーの使用、ならびに毛髪に本明細書に記載のカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを塗布することを含む毛髪をスタイリングする方法に関する。一実施形態では、毛髪固定組成物は、スプレーの形態であり、一実施形態では、スプレーはエアゾールスプレーであり、一実施形態では、スプレーは、非エアゾールスプレーである。一実施形態では、毛髪固定組成物は、ムースの形態である。一実施形態では、毛髪固定組成物は、ジェルの形態である。
本発明の毛髪固定組成物の適用は、所望のヘアスタイルの達成前、中、または後であってもよい。
任意選択で、化粧品として許容される添加剤を、それらの特定の特性を改質するために、本発明の毛髪固定組成物に組み込んでもよい。このような1つの任意選択の添加剤は、ポリグルコースポリマーに加えて、毛髪固定ポリマーなどの第2のポリマーを組み込んでもよい。これらの追加の毛髪固定ポリマーの非限定的な例としては、Akzo Nobel Surface Chemistry LLC製、AMPHOMER(登録商標)4961、AMPHOMER(登録商標)、およびAMPHOMER(登録商標)LV−71ポリマー(オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、AMPHOMER(登録商標)HCポリマー(アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー)およびBALANCE(登録商標)CRポリマー(アクリレートコポリマー)、BALANCE(登録商標)47ポリマー(オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、RESYN(登録商標)28−2930ポリマー(VA/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー)、RESYN(登録商標)28−1310ポリマー(VA/クロトネートコポリマー)、FLEXAN(登録商標)ポリマー(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)、DynamXポリマー(ポリウレタン−14(および)AMP−アクリレートコポリマー)、RESYN(登録商標)XPポリマー(アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー)、STRUCTURE(登録商標)2001(アクリレート/イタコン酸ステアレス−20コポリマー)およびSTRUCTURE(登録商標)3001(アクリレート/イタコン酸セテス−20コポリマー);Ashland Inc.製、OMNIREZ−2000(登録商標)(PVM/MAハーフエチルエステルコポリマー)、GANEX P−904(登録商標)(ブチル化PVP)、GANEX V−216(登録商標)(PVP/ヘキサデセンコポリマー)、GANEX(登録商標)V−220(PVP/エイコセンコポリマー)、GANEX(登録商標)WP−660(トリコンタニルPVP)、GANTREZ(登録商標)A425(PVM/MAコポリマーのブチルエステル)、GANTREZ(登録商標)AN−119(PVM/MAコポリマー)、GANTREZ(登録商標)ES−225(PVM/MAコポリマーのエチルエステル)、GANTREZ(登録商標)ES−425(PVM/MAコポリマーのブチルエステル)、GAFFIX(登録商標)VC−713(ビニルカプロラクタム/PVP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、GAFQUAT(登録商標)755(ポリクオタニウム−11)、GAFQUAT(登録商標)HS−100(ポリクオタニウム−28)、AQUAFLEX(登録商標)XL−30(ポリイミド−1)、AQUAFLEX(登録商標)SF−40(PVP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー)、AQUAFLEX(登録商標)FX−64(イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー)、ALLIANZ(登録商標)LT−120(アクリレート/C1〜2スクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー)、STYLEZE(登録商標)CC−10(PVP/DMAPAアクリレートコポリマー)、STYLEZE(登録商標)2000(VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー)、STYLEZE(登録商標)W−20(ポリクオタニウム−55)、コポリマーシリーズ(PVP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、ADVANTAGE(登録商標)SおよびADVANTAGE(登録商標)LCA(ビニルカプロラクタムNP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、ADVANTAGE(登録商標)PLUS(VA/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコポリマー);BASF,The Chemical Company製、ULTRAHOLD STRONG(アクリル酸/エチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミド)、LUVIMER(登録商標)100P(t−ブチルアクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸)、LUVIMER(登録商標)36D(エチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/メタクリル酸)、LUVIQUAT(登録商標)HM−552(ポリクオタニウム−16)、LUVIQUAT(登録商標)HOLD(ポリクオタニウム−16)、LUVISKOL(登録商標)K30(PVP)、LUVISKOL(登録商標)K90(PVP)、LUVISKOL(登録商標)VA64(PVP/VAコポリマー)、LUVISKOL(登録商標)VA73W(PVP/VAコポリマー)、LUVISKOL(登録商標)VA、LUVISET(登録商標)PUR(ポリウレタン−1)、LUVISET(登録商標)Clear(VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー)、LUVIFLEX(登録商標)SOFT(アクリレートコポリマー)、ULTRAHOLD(登録商標)8(アクリレート/アクリルアミドコポリマー)、LUVISKOL(登録商標)Plusポリビニルカプロラクタム)、LUVIFLEX(登録商標)Silk(PEG/PPG−25/25ジメチコン/アクリレートコポリマー);The Dow Chemical Company製、ACUDYNE(登録商標)180、ACUDYNE(登録商標)1000、およびACUDYNE(登録商標)DHR(アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー)、ACUDYNE(登録商標)SCP(エチレンカルボキシアミド/AMPSA/メタクリレートコポリマー)、およびACULYN(登録商標)レオロジー改質剤;三菱製、Clariant Corporation配給、DIAFORMER(登録商標)Z−301、DIAFORMER(登録商標)Z−SM、およびDIAFORMER(登録商標)Z−400(メタクリロイルエチルベタイン/アクリレートコポリマー)、Nalco Company製、FIXOMER(登録商標)A−30およびFIXOMER(登録商標)N−28(INCI名:メタクリル酸/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウムコポリマー);The Lubrizol Corporation製、FIXATE(登録商標)G−100(AMP−アクリレート/アリルメタクリレートコポリマー)、FIXATE PLUS(登録商標)(ポリアクリレート−14)、FIXATE(登録商標)SUPERHOLD(ポリアクリレート−2クロスポリマー)、およびFIXATE(登録商標)FREESTYLE(アクリレートクロスポリマー−3)、CARBOPOL(登録商標)Ultrez 10(カルボマー)、CARBOPOL(登録商標)Ultrez 20(アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートコポリマー)、AVALURE(登録商標)ACシリーズ(アクリレートコポリマー)、AVALURE(登録商標)URシリーズ(ポリウレタン−2、ポリウレタン−4、PPG−17/IPDI/DMPAコポリマー);ポリエチレングリコール;水溶性アクリル;水溶性ポリエステル;ポリアクリルアミド;ポリアミン;ポリ四級アミン;スチレン無水マレイン酸(SMA)樹脂;ポリエチレンアミン;ならびに、極性溶媒可溶性である、または適切な塩基での中和により可溶性にすることができる他の従来のポリマーが挙げられる。前記毛髪固定ポリマーのうちの1つまたは複数の組合せも、本発明の範囲内として企図される。本発明の一実施形態では、毛髪固定ポリマーは、好ましくは、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VA/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、VA/クロトネートコポリマー、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリウレタン−14(および)AMP−アクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、アクリレート/イタコン酸ステアレス−20コポリマー、アクリレート/イタコン酸セテス−20コポリマー、ならびにそれらの組合せから選択される。
本発明の一実施形態では、任意選択の毛髪固定ポリマーは、組成物の総重量を基準として約0.1〜10重量%の量で毛髪固定組成物中に存在してもよい。さらなる実施形態では、固定ポリマーは、約1〜10重量%、さらなる実施形態では、約1〜7重量%の量で存在する。
さらなる任意選択の化粧品として許容される添加剤は、グリコール、フタル酸エステル、およびグリセリンなどの可塑剤;シリコーン;ラノリン化合物、タンパク質加水分解物および他のタンパク質誘導体、エチレンオキシド付加物、ならびにポリオキシエチレンコレステロールなどの、皮膚軟化剤、潤滑剤、および浸透剤;紫外線吸収剤;染料および他の着色剤;ならびに香料も含んでもよい。これらの任意選択の添加剤の混合物も含んでもよい。先に述べられたように、本発明のポリマーバインダーは、このような添加剤と不利な化学的相互作用をする傾向を、ほとんどまたは全く示さない。
さらなる任意選択の成分としては、保存剤、着色剤、香料、粘度調整剤、ビタミン、ステロール、トリテルペン、フラボノイド、クマリン、非グリコシドジテルペン(ステレビン)スパツレノール、デカン酸、8,11,14−エイコサトリエン酸、2−メチルオクタデカン、ペンタコサン、オクタコサン、スティグマステロール、β−シトステロール、α−およびβ−アミリン、ルペオール、β−アミリンアセテート、および五環性トリテルペンなどのハーブエキスを挙げることができるが、これらに限定されず、p−メトキシシンナメートまたはアミノベンゾエート(UVB吸収剤)もしくはベンゾンまたはアントラニレート(UVA吸収剤薬剤)などの日焼け止め活性物質、モイスチャライザー、かゆみ止めまたはふけ防止成分、および同類のものが挙げられる。
結果として生じる毛髪固定配合物は、このような製品に必要とされる特性を示す。それらは、良好な静電気防止性を有し、毛髪によく付着し、石けん水またはシャンプーで容易に除去され、毛髪を容易に再コーミングさせることが可能になり、時間効果で黄変せず、高湿度に曝露された場合に、粘着性にならず、高湿度条件下で優れたカール保持力を有する。
本発明の毛髪固定組成物を調製するための方法は、いくつかの異なる仕方で実施することができ、用いられるポリグルコースポリマーに依存する。しかし、本発明のさらなる態様では、本発明は、毛髪固定組成物を調製するための非限定的な方法を提供する。方法は、例えば、1つまたは複数のC〜Cアルコールを含むアルコールをベースとする溶媒系に、ポリグルコースポリマーを懸濁または溶解させることを含む。一実施形態では、方法は、アミノメチルプロパノールなどの中和剤で、溶液を中和させることをさらに含む。一実施形態では、1つまたは複数のアルコールは、任意選択で約80:20〜約20:80のエタノール対イソプロパノールの重量比で、イソプロパノールまたはn−プロパノールと組み合わせて、エタノールを含んでもよい。さらに別の実施形態では、任意選択で、方法は、組成物に噴射剤を添加するステップをさらに含む。さらなる任意選択のステップでは、方法は、アルコールにポリグルコースポリマーを懸濁させる前、その間、もしくはその後のいずれかで、または中和させるステップの後に、組成物に水を添加することも含んでもよい。
一実施形態では、本発明のポリグルコースポリマーは、ヘアスプレー、ムース、またはジェルなどの毛髪固定組成物で用いるのに好適である。
次の実施例は、本発明を例示することが意図されるが、任意の仕方で、本発明の範囲を限定することが意図されるものではない。本発明の広がりおよび範囲は、専ら本明細書に添付される特許請求の範囲により、限定されるべきである。
ポリグルコースポリマーのための一般的な合成方法
酢酸(または、プロピオン酸)コハク酸塩オクテニルコハク酸デンプンポリマー
窒素雰囲気下に保たれ、加熱のために油浴に浸された、撹拌器および冷却管が装着された反応容器に、特定量(表2を参照のこと)のデンプン、酢酸、酢酸ナトリウム(または水酸化ナトリウム)および無水酢酸(またはプロピオン酸無水物)を入れた。無水酢酸(またはプロピオン酸無水物)の量を、デンプン中に一般に存在する水分濃度を保護するように調整した。反応が無水物ピークの消失についてIRで観察される完了を示すまで、混合物を撹拌しながら、125〜130℃まで加熱した。全ての無水酢酸(またはプロピオン酸無水物)が反応した時点で、反応混合物を約100〜110℃まで冷却し、OSAを加え、反応がOSAに起因する無水物ピークの消失についてIRで観察される完了を示すまで、撹拌を110〜115℃で継続した。次に、コハク酸を、反応混合物に加え、IRで観察される場合に全ての無水コハク酸が反応するまで、撹拌を110〜115℃で継続した。反応混合物を、次に70℃まで冷却し、次に、周囲温度で激しく撹拌される(反応混合物の重量の約5倍の)水に注いだ。30分間撹拌後、分離した固体を濾過し、全ての残留酢酸が洗い流されるまで、水で洗浄し、一晩45℃のオーブン内で乾燥させて、固体生成物を得た。
異なるデンプン供給源を用いた、いくつかの他の酢酸(またはプロピオン酸)コハク酸塩オクテニルコハク酸デンプンを、本質的に前述の同一の手順を用いるが、表2(実施例1〜13および16〜26)に詳述される異なる量の原料を用いて調製した。
酢酸オクテニルコハク酸フタル酸デンプンポリマー
全ての無水酢酸が反応した後に、特定量の無水フタル酸を加え、続いて、無水フタル酸を加えた2時間後にOSAを加えたことを除いて、本質的に同一の前述の手順を用いて、これらを作製した。これらの生成物を作製するための原料の詳細は、表2、実施例14、15および27に詳述される。
表1は、本発明に従い合成されたポリグルコースポリマーの種々の実施例をまとめたものである。
A.主観的試験手順
それぞれ80重量%のVOCエタノール−水および40重量%のDMEを用いた3.5重量%のポリマーを用いて、AMPHOMER(登録商標)ポリマーを比較する実施例で提供される、またはそれ以外では95%の信頼水準で統計的設計法を用いて同定される主観的評価を行った。行った主観的評価の結果は、表示される続く表で報告される。
次の手順を用いて、本発明のポリグルコースポリマーの主観的性能の評価を行った。
光沢:
膜を破壊しないように、見本を優しく扱う。どれがより輝き/光沢があるか判定するために、見本を視覚的に検査する。
剛性:
見本を優しく扱い、剛性における違いを感知する。一方が他方よりも曲がるか、2つの指を用いて、水平位に見本の中央を支える。より剛性のあるものを選択する。
跳ね返り:
一方の手で見本を保持しながら、3回だけ、他方の手で端を優しく引っ張る。跳ね返って、弾むものを探す。弾性が高いほど、跳ね返りが強い。
ウェビング(webbing):
両手で見本を保持しながら、端のおよそ4インチを外側に優しく引っ張る。(結合への損傷を避けるために、これを3回だけ行う。次に、結合が破壊された場合、ドライコーミングは、コーミングすることが容易であるように見えることがある。)網状であるほど、ウェビングがよくなる。
ドライコーム:
5回各見本をコーミングし、コーミングの容易さを評価する。より容易にコーミングするものを選択する。
フレーク:
コーミング後に、見本の両方を目視で検査する。フレークが蓄積していないか、コームの歯を確認する。結合端で見本を保持して、頭髪の長さに沿って指の爪を走らせ、次に検査する。より多くフレークのついたものを選択する。
静電気防止性:
結合端で見本を保持して、10回勢いよくコーミングし、次に、生じた髪のなびく程度を評価する。より髪がなびいたものを選択する。
感触:
見本を扱い、好みを判定する。よりすべすべした/すっきりした感じのするものを選択する。
表3に示される結果に基づいて、全てのサンプルは、客観的性能のさらなる試験を是認するのに十分な主観的性能を提供すると考えられた。
表9に示される主観的試験結果に基づいて、全てのサンプルは、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと比較して、全体的に統計的に優れたシャンプー除去性を提供すると考えられた。
A.噴霧速度の決定
材料/装置:
排気ドラフト
保護眼鏡
上皿天秤(精度0.01グラム)
秒タイマー
手順:2連で行う
エアゾールヘアスプレー
1 ヘアスプレーの缶を計量し、重量を記録する。
2 ドラフト内に缶を置く。一定圧力を用いて、作動装置を、10秒間押し下げる。
3 缶を再計量し、重量を記録する。
計算:初期重量−噴霧後の重量=グラム/秒
注意:デュプリケートが、0.03g/秒内を満たさない場合、手順を繰り返す。
非エアゾールヘアスプレー
1 ヘアスプレーのポンプボトルを軽量し、重量を記録する。
2 ドラフト内にボトルを置く。作動装置を10回(「バースト」)一貫して完全に押し下げる。
3 ポンプボトルを再計量し、重量を記録する。
計算:初期重量−噴霧後の重量=グラム/「バースト」
注意:デュプリケートが、0.03g/「バースト」内を満たさない場合、手順を繰り返す。
バルブ仕様(Aptarという会社から調達)
製品 VX−81
本体:VX Barbed .013 NOVT ARIAN
軸:VX80 .343 FC 1x.013 ORIFICE
ガスケット:VX .045 BUTYL CODE 501
バネ:VS STAINLESS STEEL .018 OPEN C
カップ:HIPRO BNA PGFR GSK AL EP T/B D
チューブ:.122 ID
チューブ長さ:09 00/16インチ
作動装置規格(Aptar製)
参照番号:XL002838
製品:XL200 SHIP OUT
LABNUM:XL200 VX MISTY TAP.023 MISTY
ボタン:VX XL 200 MISTY TAP WHITE
インサート:.023 MISTY BLACK
C.高湿度カール保持力(HHCR)を判定するための手順
次の手順を用いて、高湿度カール保持力により判定される本発明のポリグルコースポリマーの客観的性能の評価を行った。本発明のポリグルコースポリマーを含むヘアスタイリング組成物の高湿度カール保持特性を測定した。試験を、24時間にわたって、72°F(22℃)および90%の相対湿度でそれぞれ行った。試験を、ヨーロッパ人のバージンブラウンの毛髪(サンプル当たり9複製見本)10インチの長さ×2グラム見本で実施した。カール保持力試験を、合計24時間、70°F/90%の相対湿度に設定した湿度チャンバで実行する。%カール保持力の測定値を、15、30、60、90分、2、3、4、5、および24時間の時間間隔で読み、記録する。ヘアスタイリング組成物を、次の手順に従って試験した。
1.毛髪見本を濡らし、もつれを除去し、過剰な水分を絞り出すためにコーミングする(親指および人差し指の間に、見本を走らせる。)
2.サンプルを見本に塗布し、見本に優しく「すり込み」、コーミングする。
3.見本を直径1/2インチのテフロン心棒に巻く。慎重に、心棒から巻かれた見本を取り外し、2つのヘアクリップで固定する。
4.トレイにカールを置いて、一晩オーブンで乾燥させる。
5.オーブンから乾燥したカールを取り出し、室温まで冷却させる。
6.カールを、目盛り付きクリアな透明のカール保持板の上に、見本の結合端からぶら下げる。
7.カールからクリップを取り外し、ガラスロッドで優しくほぐして、カールを確実に「壊す」。
8.初期のカールの長さの測定値を読み取った後、環境チャンバ(70°F、90%の相対湿度)に板およびカールを置く。
9.カールの長さを、15、30、60、90分、2、3、4、5時間の時間間隔で記録する。
10.試験の最後に、チャンバから板およびカールを取り出す。
11.用いられた毛髪見本をきれいにする。
12.%カール保持力を計算し、サンプルを比較する。
サンプルを、次のように調製した:
HHCRを一定温度および湿度のチャンバで実行した。カールを、心棒に巻き、一晩乾燥させた。次に、カールを、ポリマー溶液(80%のVOCエタノール−水および40%のDMEを用いる3.5重量%のポリマー)で噴霧し、乾燥させた。次に、カールを、オーブン内に置いたボードにぶら下げ、カール損失のパーセントを24時間にわたって追跡した。
表示される次の表に示される実施例による、本発明のポリグルコースポリマーを含むヘアスタイリング組成物の高湿度カール保持特性を測定し、同一のヘアスタイリング組成物におけるAMPHOMER(登録商標)ポリマーの使用と比較した。
表4に示されるように、全ての実施例は、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと比較して統計的に同等のHHCRの性能を提供した。
表5に示されるように、全ての実施例は、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと比較して統計的に同等のHHCRの性能を提供した。
表6に示されるように、70%の中和を有する実施例は、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと比較して統計的に同等のHHCRを提供した。他方では、100%の中和を有する実施例は、不十分なHHCR性能を有した。
表7に示されるように、実施例20は、5時間で、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと比較して不十分なHHCR性能を有し、一方、実施例20および21はそれぞれ、24時間で、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと比較して不十分なHHCR性能を有した。
表8に示されるように、実施例24および25は、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと比較して不十分なHHCR性能を提供したが、一方、実施例26は、AMPHOMER(登録商標)ポリマーと統計的に同等の性能を提供した。
「発明を実施するための形態」において引用されている全ての文献は、関連する部分で、参照により本明細書に組み込まれ、いかなる文献の引用も、本発明に関する先行技術であると認めるものとして解釈されるべきでない。
本発明の特定の実施形態は、本明細書で例示および記載されており、本発明は、示されている詳細に限定されることが意図されるものではない。むしろ、種々の変更は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、特許請求の範囲の均等物の領域および範囲内で、詳細においてなされてもよい。本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
第1の少なくとも1つの環状無水物と、少なくとも1つのデンプンエステルとを反応させることにより得られる、少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマー;
少なくとも1つのC〜C直鎖もしくは分枝鎖アルコールまたはそれらの混合物を含む、アルコールをベースとする溶媒系;および
少なくとも1つの化粧品として許容される添加剤;
を含む毛髪固定組成物であって、
前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、前記アルコールをベースとする溶媒系に可溶である、毛髪固定組成物。
項2.
少なくとも1つのデンプンエステルが、第2の少なくとも1つの無水物と、デンプンとを反応させることにより得られる、項1に記載の毛髪固定組成物。
項3.
前記第1の少なくとも1つの環状無水物が、無水コハク酸、アルケニル無水コハク酸、無水マレイン酸、イタコン酸無水物、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項1または2に記載の毛髪固定組成物。
項4.
前記第2の少なくとも1つの無水物が、非環状もしくは環状またはそれらの混合物、好ましくは、無水酢酸、プロピオン酸無水物もしくは酪酸無水物またはそれらの混合物である、項2または3に記載の毛髪固定組成物。
項5.
前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、次の構造(I)を有し、
式中、R=H、R、もしくはRまたはそれらの組合せであり、式中、少なくとも1つのRは、Rであり、式中、Rは、−CO−R(式中、Rは、C〜C21アルキル基である)であり;Rは、(a)−CO−CH−CH(R)−COOH(式中、R=HもしくはC〜C18アルケニル基である)であり、または(b)−CO−CH=CH−COOH、または(c)−CO−CH−C(=CH)−COOH、または(d)−CO−C−COOH、または(e)−CO−C−COOHであり;式中、n=10〜500である、項1から4のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項6.
前記少なくとも1つのデンプンエステルが、酢酸デンプン、プロピオン酸デンプン、酪酸デンプン、酢酸酪酸デンプン、酢酸プロピオン酸デンプン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、項1から5のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項7.
前記アルコールをベースとする溶媒系が、水、1つもしくは複数の噴射剤、または1つもしくは複数の非アルコール、非水性溶媒、またはそれらの混合物をさらに含む、項1から6のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項8.
前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、前記毛髪固定組成物の重量を基準として1重量%〜10重量%の量で、前記毛髪固定組成物中に存在する、項1から7のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項9.
前記少なくとも1つのデンプンエステルが、オリゴ糖、多糖、または水添オリゴ糖もしくは水添オリゴ糖、好ましくはマルトデキストリン、コーンシロップ、またはピロデキストリンである、デンプンから得られる、項1から8のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項10.
前記デンプンが、1〜25のデキストロース当量を有するマルトデキストリンである、項9に記載の毛髪固定組成物。
項11.
前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、少なくとも50%中和される、項1から10のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項12.
前記毛髪固定組成物が、エアゾールヘアスプレーまたは非エアゾールヘアスプレーである、項1から11のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項13.
前記少なくとも1つの化粧品として許容される添加剤が、1つまたは複数の第2の毛髪固定ポリマー、可塑剤、紫外線吸収剤、染料、香料、保存剤、粘度調整剤、ビタミン、日焼け止め活性物質、モイスチャライザー、かゆみ止めまたはふけ防止成分、およびそれらの混合物からなる群から選択される、項1から12のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
項14.
項1から13のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物を調製する方法であって、
第1の少なくとも1つの無水物と、少なくとも1つのデンプンエステルとを反応させ、前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを形成すること;および
結果として生じる前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを、前記アルコールをベースとする溶媒系に溶解または懸濁させること;
任意選択で、前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステルポリグルコースポリマーを中和させること;および
任意選択で、第2の少なくとも1つの無水物と、デンプンとを反応させ、前記少なくとも1つのデンプンエステルを形成すること;および
少なくとも1つの化粧品として許容される添加剤を添加すること;
を含む、方法。
項15.
毛髪固定組成物での毛髪固定ポリマーとしての、項1から11のいずれか1項に記載のカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーの使用。

Claims (15)

  1. 少なくとも2つの環状無水物と、少なくとも1つのデンプンエステルとを反応させることにより得られる、少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマー;
    アルコールをベースとする溶媒系であって、 1 −C 6 直鎖アルコール、C 3 −C 6 分枝鎖アルコールまたはそれらの混合物の少なくとも1つを当該溶媒系に15重量%以上の量で含む、アルコールをベースとする溶媒系;および
    少なくとも1つの化粧品として許容される添加剤;
    を含む毛髪固定組成物であって、
    前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、前記アルコールをベースとする溶媒系に可溶であり
    前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、次の構造(I)を有し、
    式中、R=H、R H 、もしくはR A またはそれらの組合せであり、式中、少なくとも1つのRは、R A であり、式中、R H は、−CO−R 1 (式中、R 1 は、C 1 〜C 21 アルキル基である)であり;R A は、(a)−CO−CH 2 −CH(R 2 )−COOH(式中、R 2 =HもしくはC 6 〜C 18 アルケニル基である)であり、または(b)−CO−CH=CH−COOH、または(c)−CO−CH−C(=CH 2 )−COOH、または(d)−CO−C 6 4 −COOH、または(e)−CO−C 6 8 −COOHであり;式中、n=10〜500である、毛髪固定組成物。
  2. 少なくとも1つのデンプンエステルが、少なくとも1つの非環状無水物とデンプンとのエステルである、請求項1に記載の毛髪固定組成物。
  3. 前記少なくとも2つの環状無水物が、無水コハク酸、アルケニル無水コハク酸、無水マレイン酸、イタコン酸無水物、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1または2に記載の毛髪固定組成物。
  4. 前記少なくとも1つの非環状無水物が、無水酢酸、プロピオン酸無水物もしくは酪酸無水物またはそれらの混合物である、請求項3に記載の毛髪固定組成物。
  5. 前記少なくとも1つのデンプンエステルが、酢酸デンプン、プロピオン酸デンプン、酪酸デンプン、酢酸酪酸デンプン、酢酸プロピオン酸デンプン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1から4のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  6. 前記アルコールをベースとする溶媒系が、水、1つもしくは複数の噴射剤1つもしくは複数の非アルコール、非水性溶媒、またはそれらのいずれかの混合物のうちの、1つもしくは複数をさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  7. 前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、前記毛髪固定組成物の重量を基準として1重量%〜10重量%の量で、前記毛髪固定組成物中に存在する、請求項1から6のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  8. 前記少なくとも1つのデンプンエステルが、オリゴ糖、多糖、または水添オリゴ糖のエステルである請求項1から7のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  9. 前記少なくとも1つのデンプンエステルが、マルトデキストリン、コーンシロップ、またはピロデキストリンのエステルである請求項1から7のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  10. 前記デンプンが、1〜25のデキストロース当量を有するマルトデキストリンである、請求項9に記載の毛髪固定組成物。
  11. 前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーが、少なくとも50%中和される、請求項1から10のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  12. 前記毛髪固定組成物が、エアゾールヘアスプレーまたは非エアゾールヘアスプレーである、請求項1から11のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  13. 前記少なくとも1つの化粧品として許容される添加剤が、1つまたは複数の第2の毛髪固定ポリマー、可塑剤、紫外線吸収剤、染料、香料、保存剤、粘度調整剤、ビタミン、日焼け止め活性物質、モイスチャライザー、かゆみ止めまたはふけ防止成分、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から12のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の毛髪固定組成物を調製する方法であって、
    少なくとも2つの環状無水物と、少なくとも1つのデンプンエステルとを反応させ、前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを形成すること;および
    結果として生じる前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーを、前記アルコールをベースとする溶媒系に溶解または懸濁させること;
    任意選択で、前記少なくとも1つのカルボキシル化デンプンエステルポリグルコースポリマーを中和させること;および
    任意選択で、少なくとも1つの非環状無水物と、デンプンとを反応させ、前記少なくとも1つのデンプンエステルを形成すること;および
    少なくとも1つの化粧品として許容される添加剤を添加すること;
    を含む、方法。
  15. 毛髪固定組成物での毛髪固定ポリマーとしての、請求項1から11のいずれか1項に記載のカルボキシル化デンプンエステル系ポリグルコースポリマーの使用。
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