JP6404741B2 - 成分濃度測定装置および測定方法 - Google Patents
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Description
(a)光音響法は、連続的な血液グルコースモニタリングを提供する。
(b)糖尿病患者にとって無痛で、血液サンプルを必要とせず、糖尿病患者に不快感を与えることがない。
(c)他の光学的な技術と比べて、光散乱による測定精度劣化の影響が小さい。
(d)光学と音響学の結合により高感度の特性を得ることができる。
また、本発明の成分濃度測定方法は、互いに異なる波長の2波の光を同一の周波数で且つ異なる位相の信号によりそれぞれ強度変調して得られた2つの強度変調光を光カプラによって合波し、この光カプラから被測定物まで光ファイバによって合波光を伝搬させる光照射ステップと、前記2つの強度変調光のうち一方の光のパワーを変化させる光パワー制御ステップと、光照射によって前記被測定物から発生する光音響信号を検出して電気信号を出力する光音響信号検出ステップと、前記光ファイバを伝搬する光の一部を分岐させ、前記光カプラから前記被測定物に照射される途中の2つの強度変調光のパワーを測定する光強度測定ステップと、この光強度測定ステップの測定結果に基づいて前記被測定物に含まれる測定対象の成分の濃度を導出する濃度導出ステップとを含み、前記濃度導出ステップは、1回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、1回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の前記他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーとに基づいて、前記測定対象の成分の濃度を導出するステップを含むことを特徴とするものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る成分濃度測定装置の構成を示すブロック図であり、図7と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の成分濃度測定装置は、レーザ光を放射するレーザダイオード1−1,1−2と、レーザダイオード1−1,1−2を駆動するレーザドライバ2と、レーザダイオード1−1,1−2から放射されたレーザ光を導く光ファイバ3−1,3−2と、レーザダイオード1−1,1−2から放射されたレーザ光を合波する光カプラ4と、光カプラ4によって合波されたレーザ光を導く光ファイバ5と、光音響効果によって被測定物11から発生する光音響信号を検出し、音圧に比例した電気信号に変換する光音響信号検出手段となる音響センサ6と、音響センサ6から出力された電気信号を増幅する増幅器7と、参照信号を発生するファンクションジェネレータ8と、増幅器7の出力信号とファンクションジェネレータ8から出力された参照信号とを入力として、増幅器7の出力信号から所望の周波数の測定信号を検出するロックインアンプ9と、ファンクションジェネレータ8およびロックインアンプ9を制御すると共に、ロックインアンプ9が検出した測定信号を処理して特定の成分濃度を導出するコンピュータからなる情報処理装置10aと、レーザダイオード1−2から放射され光ファイバ3−2を伝搬する光の一部を分岐させる光スプリッタ12と、レーザダイオード1−2から放射された光のパワーを測定する光強度測定装置13と、光スプリッタ12と光強度測定装置13とを繋ぐ光ファイバ14とから構成される。
光強度測定装置13としては、例えば光パワーメータや、フォトダイオードを用いた光強度測定回路を用いることができる。
情報処理装置10aの光パワー取得部103は、測定信号の強度が最低となったときに光強度測定装置13の測定結果を取得する(図3ステップS4)。この測定結果は、記憶部105に格納される。こうして、最初の測定において測定信号の強度が最低となったときにレーザダイオード1−2から放射されている光のパワーP2(t=0)を測定することができる。
そして、情報処理装置10aの光パワー取得部103は、測定信号の強度が最低となったときに光強度測定装置13の測定結果を取得する(図3ステップS8)。この測定結果は、記憶部105に格納される。こうして、任意の時間t経過後の測定において測定信号の強度が最低となったときにレーザダイオード1−2から放射されている光のパワーP2(t)を測定することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施の形態に係る成分濃度測定装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の成分濃度測定装置は、レーザダイオード1−1,1−2と、レーザドライバ2と、光ファイバ3−1,3−2と、光カプラ4と、光ファイバ5と、音響センサ6と、増幅器7と、ファンクションジェネレータ8と、ロックインアンプ9と、情報処理装置10bと、光スプリッタ12と、レーザダイオード1−1,1−2から放射された光のパワーを測定する光強度測定装置13aと、光ファイバ14と、レーザダイオード1−1から放射され光ファイバ3−1を伝搬する光の一部を分岐させる光スプリッタ15と、光スプリッタ15と光強度測定装置13aとを繋ぐ光ファイバ16とから構成される。
光強度測定装置13aとしては、光強度測定装置13と同様に、光パワーメータや、フォトダイオードを用いた光強度測定回路を用いることができる。ただし、本実施の形態では、2つのレーザダイオード1−1,1−2から放射される光のパワーを同時に測定するので、2系統の構成が必要になる。
光強度測定装置13aは、レーザダイオード1−2から放射された光を光スプリッタ12および光ファイバ14を介して受光し、レーザダイオード1−2から放射された光のパワーP2を測定すると同時に、レーザダイオード1−1から放射された光を光スプリッタ15および光ファイバ16を介して受光し、レーザダイオード1−1から放射された光のパワーP1を測定する。
情報処理装置10bの探索部102は、ロックインアンプ9から出力される測定信号の強度が最低(光音響信号の強度が最低)となる点を探索する(図5ステップS13)。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は本発明の第3の実施の形態に係る成分濃度測定装置の構成を示すブロック図であり、図1、図4と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の成分濃度測定装置は、レーザダイオード1−1,1−2と、レーザドライバ2と、光ファイバ3−1,3−2と、光カプラ4と、光ファイバ5と、音響センサ6と、増幅器7と、ファンクションジェネレータ8と、ロックインアンプ9と、情報処理装置10cと、レーザダイオード1−1,1−2から放射された光のパワーを測定する光強度測定装置13bと、光カプラ4によって合波され光ファイバ5を伝搬する光の一部を分岐させる光スプリッタ17と、光スプリッタ17と光強度測定装置13bとを繋ぐ光ファイバ18とから構成される。
光強度測定装置13bとしては、光強度測定装置13と同様に、光パワーメータや、フォトダイオードを用いた光強度測定回路を用いることができる。ただし、本実施の形態では、2つのレーザダイオード1−1,1−2から放射され光カプラ4によって合波された光を分離して、分離した光のパワーを同時に測定するので、2系統の構成に加えて、光強度測定装置13bの内部で光を分離する構成が必要になる。上記のとおり、2つのレーザダイオード1−1,1−2から放射される光の波長は異なるので、周知の波長分離手段によって2つの光を分離して、別々にパワーを測定することができる。
上記で説明したとおり、図5のステップS10,S11の処理は、図3のステップS1,S2と同じである。
情報処理装置10cの探索部102は、ロックインアンプ9から出力される測定信号の強度が最低となる点を探索する(図5ステップS13)。
Claims (4)
- 互いに異なる波長の2波の光を同一の周波数で且つ異なる位相の信号によりそれぞれ強度変調する光照射手段と、
この光照射手段から放射された2つの強度変調光を伝搬させる第1、第2の光ファイバと、
この第1、第2の光ファイバを伝播した2つの強度変調光を合波して被測定物に照射する光カプラと、
前記2つの強度変調光のうち一方の光のパワーを変化させる光パワー制御手段と、
光照射によって前記被測定物から発生する光音響信号を検出して電気信号を出力する光音響信号検出手段と、
前記第1、第2の光ファイバを伝搬する光の一部を分岐させ、前記光照射手段から前記光カプラに入射する途中の2つの強度変調光のパワーを測定する光強度測定手段と、
この光強度測定手段の測定結果に基づいて前記被測定物に含まれる測定対象の成分の濃度を導出する濃度導出手段とを備え、
前記濃度導出手段は、1回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、1回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の前記他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーとに基づいて、前記測定対象の成分の濃度を導出することを特徴とする成分濃度測定装置。 - 互いに異なる波長の2波の光を同一の周波数で且つ異なる位相の信号によりそれぞれ強度変調する光照射手段と、
この光照射手段から放射された2つの強度変調光を合波して被測定物に照射する光カプラと、
この光カプラから前記被測定物まで合波光を伝搬させる光ファイバと、
前記2つの強度変調光のうち一方の光のパワーを変化させる光パワー制御手段と、
光照射によって前記被測定物から発生する光音響信号を検出して電気信号を出力する光音響信号検出手段と、
前記光ファイバを伝搬する光の一部を分岐させ、前記光カプラから前記被測定物に照射される途中の2つの強度変調光のパワーを測定する光強度測定手段と、
この光強度測定手段の測定結果に基づいて前記被測定物に含まれる測定対象の成分の濃度を導出する濃度導出手段とを備え、
前記濃度導出手段は、1回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、1回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の前記他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーとに基づいて、前記測定対象の成分の濃度を導出することを特徴とする成分濃度測定装置。 - 互いに異なる波長の2波の光を同一の周波数で且つ異なる位相の信号によりそれぞれ強度変調して得られた2つの強度変調光を第1、第2の光ファイバによって伝播させ、この第1、第2の光ファイバを伝播した2つの強度変調光を光カプラによって合波して被測定物に照射する光照射ステップと、
前記2つの強度変調光のうち一方の光のパワーを変化させる光パワー制御ステップと、
光照射によって前記被測定物から発生する光音響信号を検出して電気信号を出力する光音響信号検出ステップと、
前記第1、第2の光ファイバを伝搬する光の一部を分岐させ、前記光カプラに入射する途中の2つの強度変調光のパワーを測定する光強度測定ステップと、
この光強度測定ステップの測定結果に基づいて前記被測定物に含まれる測定対象の成分の濃度を導出する濃度導出ステップとを含み、
前記濃度導出ステップは、1回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、1回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の前記他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーとに基づいて、前記測定対象の成分の濃度を導出するステップを含むことを特徴とする成分濃度測定方法。 - 互いに異なる波長の2波の光を同一の周波数で且つ異なる位相の信号によりそれぞれ強度変調して得られた2つの強度変調光を光カプラによって合波し、この光カプラから被測定物まで光ファイバによって合波光を伝搬させる光照射ステップと、
前記2つの強度変調光のうち一方の光のパワーを変化させる光パワー制御ステップと、
光照射によって前記被測定物から発生する光音響信号を検出して電気信号を出力する光音響信号検出ステップと、
前記光ファイバを伝搬する光の一部を分岐させ、前記光カプラから前記被測定物に照射される途中の2つの強度変調光のパワーを測定する光強度測定ステップと、
この光強度測定ステップの測定結果に基づいて前記被測定物に含まれる測定対象の成分の濃度を導出する濃度導出ステップとを含み、
前記濃度導出ステップは、1回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、1回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記電気信号の強度が最低となったときの前記一方の光のパワーと、2回目の測定時点において前記一方の光のパワーを変化させたときから前記電気信号の強度が最低となるまでの間の前記他方の光のパワーの時間平均、または前記電気信号の強度が最低となったときの前記他方の光のパワーとに基づいて、前記測定対象の成分の濃度を導出するステップを含むことを特徴とする成分濃度測定方法。
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