定義
本明細書および特許請求の範囲で用いる場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈にそうでないことを明白に示していない限り、複数の指示対象物を包含している。また、用語「種子」および「実生」は、単一の指示対象物および複数の指示対象物を含んでいる。
「乾燥重量パーセント」または「乾燥重量基準」に対する言及は、乾燥成分(即ち、水以外のすべての成分)に基づいた重量をいう。
用語「非天然」は、化合物または化学物質が自然な状態で、動物に取り込まれたものでない、および/または本発明の方法によって組み換えられる植物(例えば、タバコ)に吸収および/または合成されたものでないことをいう。かかる化合物は、ヒトによる摂取が望ましくないものであり得る。しかしながら、一部の場合では、かかる化合物は動物および/またはヒトによる摂取に有益であり得る。用語「非天然化学物質」および「非天然化合物」は、特に指定のない限り本明細書において互換的に用いている。
用語「環境汚染物質」は、環境中には通常見出されない環境中の化合物、または一般的に非汚染環境中では、該化合物で汚染されているとみなされる環境中より有意に低いレベルで見出される化合物をいう。一部の場合では、環境汚染物質は重金属であり得る。または、環境汚染物質は、動物および/またはヒトに取り込まれると潜在的に有害または非有益な効果を有する別の化合物であり得る。
本明細書において定義する場合、培地は、生物学的組織の維持または生長に適した組成を含み得る。培地は、水、緩衝溶液、寒天、または増殖培地、例えば限定されないが、本明細書の実施例に記載の培地を含み得る。一般的に、目的の植物と生物学的に適合性のある任意の組成が、培地または培地の一部としての使用に好適であり得る。
また、本明細書において定義する場合、変異誘発は、DNA配列の修飾がもたらされる過程を含む。用語「変異誘発」は、個体集団において遺伝子の変異を誘発させるための変異原性薬剤の使用をいう。変異誘発対象の集団には、植物、植物の一部分または種子が含まれ得る。変異誘発集団に対し、変異原性化学物質の用量または放射線の線量は、各植物組織型で、致死性または生殖不能性を特徴とする閾値レベルより下の変異頻度が得られるように実験的に決定され得る。変異原処理によりもたらされるM1世代種子の数またはM1植物集団の大きさは、変異の予測頻度に基づいて推定され得る。
遺伝子に誘導され得る変異の型としては、例えば、点変異、付加、欠失、挿入、重複、転位、転換および/または逆位が挙げられる。変異誘発は、フレームシフト、またはヌクレオチドの架橋、ならびにDNA(例えば、転写因子)へのタンパク質の結合が改変されるような塩基の修飾/置換を引き起こし得る。または、変異は、構造または機能の他の配列ベースの改変を引き起こし得る。また、かかる変異型ならびに種間交雑および種内交雑により作製されるハイブリッドも含まれる。
本明細書において詳細に説明している方法に加え、一部の実施形態では変異誘発を、植物細胞を組織培養で生長させることにより誘導してもよく、これによりソマクローナルバリアントの作製がもたらされ得る。または、プロトプラスト融合を使用するハイブリッド植物の作製のために開発された標準的なプロトプラスト培養方法論の適用も、バリアント遺伝子発現を有する植物の作出に有用である。従って、バリアント遺伝子発現を有する第1および第2の植物からプロトプラストを作出してもよい。成功裏のプロトプラスト融合によりカルスが培養され得、植物が再生され得る。得られた子孫ハイブリッド植物は、本明細書に記載の方法に従って同定され、バリアント遺伝子発現について選抜され得、本明細書に記載の育種プロトコルに使用され得る。また、部位特異的変異誘発などの遺伝子操作を含む方法も包含される。
また、本発明の植物に含まれる植物としては、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収に関する遺伝子とは相違する遺伝子座が異なる種のDNA(例えば、タバコ植物の非タバコDNA)を用いて遺伝子操作されたものであり得る植物(および/またはかかる植物に由来する系統)も挙げられる。例えば、殺虫剤に抵抗性となるように遺伝子操作されており、また、タバコゲノムDNAの変異誘発によって組み換えられて少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質の低減された吸収量を示す植物が本発明に含まれる。一実施形態において、本発明の植物には、非組み換え植物親系統と本質的に同じ抗生物質耐性プロフィールを有し、このため、組み換え植物は非組み換え親系統と比べて新規な抗生物質耐性を含まない植物が含まれる。
変異原は、細胞内でDNAを変化(変異)させ得る物質(または処理)と定義する。好適な変異原性薬剤としては、例えば、化学物質変異原および電離放射線が挙げられる。典型的な化学物質変異原としては、限定されないが、メタンスルホン酸エチル(EMS)、亜硝酸、5−ブロモウラシル、メチル−ニトロソグアニジン、アジ化ナトリウム、アクリジンオレンジ、臭化エチジウムおよびフレームシフト変異原、例えば、プロフラビンなどが挙げられる。また、変異は放射線、例えばUV、X線、γ線、高速中性子放射線などによっても発生させることができる。また、変異原としては、タバコゲノム内への外来DNAの挿入を助長し得る遺伝要素、例えばウイルスベクター、トランスポゾンなども挙げられる。
一般的に、変異原で処理された第1世代にはM0(またはM0)世代が含まれている。次いで、以降の世代は、M1(またはM1)(即ち、変異誘発事象後、1つ目の世代)、M2(変異誘発事象後、2つ目の世代)などと示される。従って、本明細書で用いる場合、M0は、変異原性薬剤に曝露した植物細胞(および該細胞から生長させた植物)をいい、一方、M1は、自家受粉M0植物により生産された種子、およびかかる種子を生長させた植物をいう。M2は自家受粉M1植物の子孫(種子および植物)であり、M3は自家受粉M2植物の子孫であり、M4は自家受粉M3植物の子孫であり、M5は自家受粉M4植物の子孫である、などである。従って、Mn+1(またはMn+1)世代は各々、先のMn(またはMn)世代の自家受粉植物の子孫である。
本明細書で用いる場合、「組み換え植物」または「組み換えタバコ植物」または「組み換えタバコ」は、組み換え植物が由来する非組み換え植物(例えば、タバコ)とは異なる遺伝子型および表現型を有するように遺伝子組み換え(即ち、変異)された植物、タバコ植物およびタバコを含む。
本明細書で用いる場合、「組み換え植物が由来する非組み換え植物」は、変異型(即ち、「組み換え」)植物系統を作出するために使用される親植物系統をいう。本明細書で用いる場合、M0世代は、組み換えM1植物が由来する非組み換え植物であり得る。
本明細書において定義する場合、生物体の外見はこの表現型を構成し、一方、生物体の遺伝子組成はこの遺伝子型を構成する。ヘテロ接合体は、対象の遺伝子座が異なる対立遺伝子(即ち、DNA配列)を有するゲノムと定義する。例えば、ヘテロ接合型の変異は、一方の対立遺伝子だけに変異配列を有する植物であり得る。従って、ヘテロ接合体は、ある遺伝子について2つの相違する対立遺伝子を有し、該対立遺伝子は各々、次の世代に受け継がれ得る。ホモ接合体は、1つ以上の遺伝子座に同一の対立遺伝子を有する生物体と定義する。従って、ホモ接合体は、対象の遺伝子座に同じ対立遺伝子(例えば、2つの変異または2つの通常配列)を有し、従って、同一の対立遺伝子がすべての子孫に受け継がれる。
環境汚染物質が改変されたタバコ
本発明は、有意に改変された吸収量および/またはレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物の作製方法を提供する。一部の特定の実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの環境汚染物質または他の非天然化学物質を含むタバコ植物を作出することを含む、組み換えタバコ植物またはこの一部分の作製方法を含む。
一部の特定の実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、減少した吸収量および/または低減されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物またはこの一部分(またはかかる植物に由来するタバコ系統)の作製方法を提供する。一部の特定の実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、減少した吸収量および/または低減されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物および/または本発明の植物で作製されたタバコ製品を含む。
他の実施形態では、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、有意に増大した吸収量および/または増大したレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物またはこの一部分の作製方法を提供する。一部の特定の実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、有意に増大した吸収量および/または増大したレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物、またはかかる植物に由来するタバコ系統、またはかかる植物で作製された製品を含む。
本発明の方法、植物、植物系統またはタバコ製品の各々の一部の特定の実施形態において、環境汚染物質または他の非天然化学物質は重金属を含み得る。吸収量が改変された、および/またはレベルが改変された重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、水銀(Hg)または銀(Ag)のうちの少なくとも1種類であり得る。例えば、本発明の方法、植物、植物系統またはタバコ製品の各々の一部の特定の実施形態において、吸収量および/またはレベルが改変された重金属はカドミウムである。または、他の重金属および/または他の選択された元素を本発明の方法、植物、植物系統またはタバコ製品の各々において改変させてもよい。
本発明はさまざまな様式で具体化され得る。
環境汚染物質が改変されたタバコの作製方法
本発明の実施形態により、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物またはこの一部分の作製方法を提供する。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物またはこの一部分の各作製方法の一部の特定の実施形態において、環境汚染物質または他の非天然化学物質は重金属を含み得る。吸収量が改変された、および/またはレベルが改変された重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、水銀(Hg)または銀(Ag)のうちの少なくとも1種類であり得る。一実施形態において、吸収量および/またはレベルが改変された重金属はカドミウムである。または、他の重金属および/または他の選択された元素の吸収量および/またはレベルを改変させてもよい。
重金属の吸収量またはレベルの改変が所望される一部の特定の実施形態において、選抜薬剤は重金属である。該重金属は、吸収量および/またはレベルの改変が所望されるものと同じ重金属であってもよい。例えば、一部の特定の実施形態において、カドミウム吸収量の改変が所望される場合、選抜薬剤はカドミウムである。
従って、一実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、改変された表現型の改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を含む組み換え植物またはこの一部分(または該植物に由来する系統)の作製方法を含む。該方法は、目的の植物の少なくとも1粒の種子(即ち、1粒または複数の種子)を、変異原を含む溶液中で恒温放置することを含み得る。また、該方法に、該少なくとも1粒の種子から該変異原を洗い流すことを含めてもよい。該方法に、さらに、該少なくとも1粒の種子を発芽させ、少なくとも1つのM0実生(即ち、1つまたは複数の実生)を生長させることを含めてもよい。この時点で、該方法に、選抜薬剤を該実生に添加することを含めてもよく、該選抜薬剤によりキメラM0植物が選抜され、該M0キメラ植物は、少なくとも一部が所定の改変された表現型を含む。次いで、該方法に、M0植物を生長させてM1種子を生産させること(該M1種子は、所定の改変された表現型を含む少なくとも1粒の変異誘発M1種子を含む。)、および該少なくとも1粒の変異誘発M1種子を発芽させ、所定の改変された表現型を含む少なくとも1つのM1植物を選抜することを含めてもよい。一部の特定の実施形態において、さらに、該方法に、少なくとも1つのM1植物を生長させてM2種子を生産させること、およびM2種子を発芽させてM2植物を生長させることを含めてもよく、該M2植物のうち少なくとも1つは、選抜薬剤の存在下での生長能(例えば、改変された表現型および遺伝子型)を付与する変異に関してホモ接合体である。一部の特定の実施形態において、該方法に、M0植物に由来するM1および/またはM2および/またはM3および/またはM4植物および/またはこれ以降の世代を、選抜薬剤を含む培地中で発芽させることを含めてもよい。また、一部の特定の実施形態では、少なくとも1種類の選抜薬剤を含む第2の培地を、発芽後所定の期間中のような特定の発育段階のM0実生に添加する。
例えば、一部の特定の実施形態では、該方法は、非組み換えタバコ植物の少なくとも1粒のタバコ種子を、変異原を含む溶液中で恒温放置すること;該少なくとも1粒の種子から該変異原を洗い流すこと;該少なくとも1粒の種子を発芽させ、少なくとも1つのM0タバコ実生を選抜薬剤の存在下で生長させ、M1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出すること、ここで、該キメラタバコ植物のM1タバコ種子は少なくとも1粒の変異誘発M1タバコ種子を含む;ならびに該少なくとも1粒の変異誘発M1タバコ種子を発芽させ、該非組み換えタバコ植物と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの環境汚染物質または他の非天然化学物質を含む組み換えM1タバコ植物を選抜することを含み得る。
別の実施形態において、組み換え植物(または該植物に由来する系統)は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または100%の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質の減少を有する。別の実施形態において、組み換え植物は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100倍の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質の低減を有する。例えば、一部の特定の実施形態では、組み換えタバコ植物は、少なくとも100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%または10%のカドミウムレベルの低減を含む。
別の実施形態において、組み換え植物(または該植物に由来する系統)は、少なくとも10、20、30、40、50、100、200または500%の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質の増加を有する。別の実施形態において、組み換え植物は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100倍の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質の増加を有する。例えば、一部の特定の実施形態では、組み換えタバコ植物は、少なくとも10、20、30、40、50、100、200または500%のカドミウムレベルの増大を含む。
また、本発明の方法の一部の特定の実施形態では、少なくとも1種類の選抜薬剤を含む培地を、発芽後所定の期間中のような特定の発育段階のM0実生に添加する。タバコ(例えば、ニコチアナ・タバカム)では、少なくとも1種類の選抜薬剤を含む培地は、発芽後7から14日のM0実生に添加され得る。例えば、少なくとも1種類の選抜薬剤を含む第2の培地は、発芽後約10日のM0実生に添加され得る。別の実施形態において、選抜をM0実生の生長中、継続的に存在させてもよい。
本明細書においてさらに論考しているように、さまざまな植物が本発明の方法を用いて組み換えられ得る。一部の特定の実施形態において、植物は、異質倍数体ゲノムを含む。一部の特定の実施形態では、植物はタバコである。一部の特定の好ましい実施形態では、タバコはニコチアナ属である。より好ましくは、タバコは、ニコチアナ・タバカム種を含み得る。または、本明細書に記載のように、任意のニコチアナ属のものが使用され得る。かかる構成員は、米国特許出願公開第2006/0185686号明細書および同第2011/0174323号明細書(これらの開示内容は引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。)に記載されている。
または、本明細書においてより詳細に記載している他のタバコを使用してもよい。例えば、本発明の方法に使用されるタバコとしては、野生のタバコまたはなんらかの様式で遺伝子組み換えされたタバコが挙げられ得る。従って、タバコとしては、熱風乾燥タバコ、バーレータバコ、日干乾燥タバコ(例えば、オリエンタルタバコもしくはインド産カルヌール)、メリーランド産タバコ、暗色タバコ、暗色火力乾燥タバコ、暗色自然乾燥(例えば、パサンダ、キュバノ、ジャティムおよびベズキ(bezuki)タバコ)または明色自然乾燥(例えば、ノースウィスコンシンおよびガルパオ(galpao)タバコ)、およびルスティカタバコ、ならびに他の珍しい、もしくは特殊なタバコまたはさらにグリーンもしくは未乾燥のタバコなどの型のタバコが挙げられ得る。代表的なオリエンタルタバコとしては、カテリーニ、プリレプ(prelip)、コモティニ、キサンチおよびヤンボルタバコが挙げられる。
一部の特定の実施形態において、変異原はメタンスルホン酸エチル(EMS)である。一部の実施形態において、EMSは0.01から2%の終濃度を構成している。または、EMSは0.05から1%の終濃度を構成し得る。または、EMSは0.1から0.7%の終濃度を構成し得る。例えば、一部の特定の実施形態では0.5%の濃度が使用され得る。または、他の化学物質変異原(または放射線)を使用してもよい。
一部の特定の実施形態では、変異誘発種子を、選抜薬剤含有固化寒天プレート中に懸濁させる。他の実施形態において、種子を栄養培地中に懸濁させ、選抜薬剤の添加前に生長用の半透過性表面に適用してもよい。または、選抜を、水耕系を用いて、または土壌中で行ってもよい。または、当分野で知られた他のインビトロ選抜方法を使用してもよい。
本発明の実施形態は、M0キメラ段階での選抜工程を含む、植物の変異誘発方法を含む。例えば、本発明の方法、植物(植物系統)および製品の各々の実施形態において、本発明は、選抜薬剤として高(例えば、潜在的に致死)量の重金属に対する耐性を含む植物の選抜を含む。耐性は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減を含む吸収量および/またはレベルの改変によるものであり得る。または、耐性は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大を含む吸収量および/またはレベルの改変によるものであり得る。
例えば、本発明の方法、植物(植物系統)および製品の各々の実施形態において、本発明は、選抜薬剤として高(例えば、潜在的に致死)量のカドミウム(Cd)に対する耐性を含む植物の選抜を含む。または、他の選抜薬剤、例えば、他の重金属の環境汚染物質または他の非天然化学物質を使用してもよい。
選抜薬剤の濃度は、環境の自然および使用される選抜薬剤に応じて異なり得る。一部の実施形態において、カドミウムを選抜薬剤にする場合、カドミウムを約0.02から約15mM、または0.04から約10mM、または約0.050から約5mMの範囲の濃度で存在させる。または、カドミウムを約0.075から約1mMの範囲の濃度で存在させてもよい。または、カドミウムを0.1から約0.3mMの範囲の濃度で存在させる。または、カドミウム選抜薬剤を約0.15mMで存在させてもよい。
M0植物は、一部の特定の実施形態において、選抜薬剤に抵抗性の細胞の下位集団を含む;このような細胞は、植物を選抜薬剤、例えば限定されないが高レベルのカドミウムの存在下で生長させた場合、植物全体に対してバイアビリティを付与し得る。従って、本発明では、M1種子の生産のために大集団のM0植物を生長させることが排除され得、これによりM1段階でスクリーニングしなければならない子孫の数がかなり低減され、従って、大型植物、またはタバコなどの複雑なゲノムを含む植物に適した費用効果の高い植物育種プログラムがもたらされ得る。有意に増大しているアミノ酸含有量、具体的にはトレオニンの有意な増大を含むN.タバカム(tabacum)系統を作製するために使用される他の方法は、米国特許第6,730,832号明細書、同第7,173,170号明細書および同第7,825,305号明細書(これらの開示内容は引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。)に記載されている。
また、本発明の実施形態には本発明の方法を用いて作出された組み換え植物に由来する種子が含まれ得、該種子は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する組み換え植物系統を繁殖させ得る。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
本発明の方法によって作製される種子の一部の特定の実施形態において、環境汚染物質または他の非天然化学物質は重金属を含み得る。吸収量が改変された、および/またはレベルが改変された重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、水銀(Hg)または銀(Ag)のうちの少なくとも1種類であり得る。一実施形態において、吸収量および/またはレベルが改変された重金属はカドミウムである。または、他の重金属および/または他の選択された元素を、本発明の方法によって作製される種子において改変させてもよい。
また、本明細書においてより詳細に論考しているように、本発明は、本発明の方法を用いて作出される植物および/または植物系統に由来するタバコ製品、例えば、噛みタバコ用の葉、喫煙用タバコのための熱風乾燥葉および他の既知のタバコ製品を含む。一部の特定の実施形態において、本発明は、少なくとも1種類の環境汚染物質または非天然化学物質(またはタバコに火をつけると発生する化合物)の改変された吸収量および/または改変されたレベルを有する組み換えタバコ植物を作出すること、該組み換えタバコを非組み換えタバコと混合すること、ならびに該混合物をタバコ製品に含めることを含む、タバコ中に存在し得る、および/またはタバコに火をつけると生じ得る少なくとも1種類の環境汚染物質または非天然化合物のレベルを改変するための方法、および/またはタバコ製品の風味を改善するための方法を含む。
好ましくは、組み換えタバコ植物は、タバコ種子を変異誘発し、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する少なくとも一部分が変異誘発された植物を選抜することにより作製する。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
従って、実施形態 本発明は、M0キメラ段階での選抜による改変された表現型を有する植物の作製方法の利用、および少なくとも1種類のアミノ酸の減少を有する植物を作製するためのこの方法の使用に関する。変異誘発は、タバコなどのいくつかの(a number)作物の改善された栽培品種を開発するための慣用的な育種方法として使用されている(例えば、A.M.van Harten,Mutation Breeding:Theory and Practical Applications,pp.1−63,Cambridge Univ.Press,New York,N.Y.,1998参照)。一般的に、化学物質変異原を用いて所望の変異型を開発するために使用される目的の植物材料は2つのカテゴリー:(1)種子および(2)組織または細胞培養物に分類される。
例えば、種子を特定の変異原で処理し、生き残った種子を生長させると、この子孫が作製され得る(例えば、Heremans and Jacobs,1995)。変異誘発種子から生長した世代をM0世代と称し、M0植物から収集される子孫はM1世代であり、通常、このM1世代から、所望の変異型が選抜される。目的の変異についてホモ接合型である植物のさらなる選抜を、M1植物の子孫(即ち、M2世代)を選抜条件下で生長させることにより行ってもよい。
変異誘発および選抜は組織培養細胞において行われ得るが(例えば、Cattoir−Reynaerts et al.,1983;Dotson et al.,1990;Hibberd et al.,1980)、変異型の細胞または組織は、再生して植物に多産するものでなければならない。目的の遺伝子型の多産性の植物の再生のための系の確立は、時間がかかり、費用がかかるものであり得、高レベルの技術的専門知識が必要とされる。また、しばしば、望ましくないソマクローナル変異が目的の再生変異型において、常染色体の重複の結果として起こる。
また、遺伝子操作もトランスジェニック植物を作製するために使用されている。シロイヌナズナにおける細菌系重金属輸送体の発現により、重金属に対する耐性が向上し、この吸収量が減少し得ることが示されている(J.Lee et al.,Plant Physiology,2003,133:589−596)。やはり、この型のアプローチも技術的に難度が高く、ゲノム内への外来DNAの導入が必要とされ、一般的に、種々の生態系における作物の繁殖に必要とされる多種多様な変異型は作出されない。また、遺伝子操作によって作製されるトランスジェニック作物の生態系の長期安定性に対する効果は未知である(N.C.Ellstrand,2001,Plant Physiol.,125:1543−1545)。最後に、トランスジェニック作物は、例えば特定の欧州諸国の場合のように、世間に広く受け入れられていない。
従って、本発明の目的は、少なくとも一部においてM0植物を用いて行われるスクリーニング方法を利用することである。次に、図1を参照されたい。一態様において、本発明は、改変(即ち、増大または低減)された吸収量および/または改変された量の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ(例えば、ニコチアナ・タバカム)系統の作製方法を提供する。一実施形態において、該方法は:(a)タバコ種子2を、変異原メタンスルホン酸エチル(EMS)4を約0.5%の濃度で含有する溶液中で20時間、変異誘発する工程;(b)変異誘発種子を水6中で洗浄する工程;(c)種子2を70%エタノールで、続いて20%クロロックスブリーチ8で撹拌振盪器10上にて滅菌する工程;(d)滅菌水6ですすぎ洗浄する工程;(e)種子2を、0.1%寒天を含む栄養培地(半固形コロイド状懸濁液)12中に懸濁させる工程;(f)約0.750mlの該懸濁液に約50粒の種子2を、選抜薬剤16を含有する固化フィトアガープレート上で適用する工程;(g)組織培養室内で25℃にて白色蛍光ランプによる16時間の光周期で、該種子を発芽させ、実生18を生長させる工程;(h)健常な実生18を土壌に移し、M0植物22として温室内で生長させる工程;(i)M0植物22由来の個々のM1種子23を圃場に植え、M1植物24を作出する工程;(j)M1植物を、対象の環境汚染物質または他の非天然化学物質(例えば、Cd)のレベルの改変について試験する工程;(k)対象の環境汚染物質または他の非天然化学物質のレベルの改変を有するM1植物由来のM2種子25を生長させ、対象の環境汚染物質または他の非天然化学物質(例えば、Cd)のレベルの改変をもたらすM2系統26について試験する工程を含む。このような非キメラタバコ植物はヘテロ接合体とホモ接合体の混合体であってもよい。さらなる選抜工程を加え、圃場で化学的性質に基づいてタバコ系統を選抜してもよい。
また、このような組み換え植物および/または系統により、ハイブリッド系統の作製のための基礎がもたらされ、一方または両方の親として本発明の新規な系統が利用される。また、該新規な系統のクローン、ソマクローンおよび派生物も本発明の範囲に含まれる。
一部の特定の実施形態において、本発明の方法は、本明細書に記載のタバコ系統のうちの1つに由来するタバコ植物を作出するために使用される。例えば、一部の特定の実施形態では、本発明の方法は、10TN−278−2、10TN−253−4、10TN−256−1または10TN−287−4系統のうちの少なくとも1種類を含むタバコ植物を作出するために使用される。または、本発明には、本明細書に記載の他のタバコ系統の作製方法が含まれ得る。
従って、一部の特定の実施形態では、本発明の方法によって作製される組み換えタバコ植物は、本明細書に記載の10TN−278−2、10TN−253−4、10TN−256−1または10TN−287−4系統のうちの少なくとも1種類を含み得、ここで、これらの系統の種子の代表的な試料はAmerican Type Culture Collection(ATCC,10801 University Blvd.,Manassas,Va 20110−2209)に2012年2月21日に、ブダペスト条約に定められた条件に基づいて寄託されており、これらはすべて、特許が発行されたら種子の入手の制限が撤回不能に解除される。寄託された種子は2012年3月20日付けで試験され、バイアブルであると示されたものであり、それぞれ、ATCC受託番号PTA−12602(10TN−278−2)、PTA−12601(10TN−253−4)、PTA−12599(10TN−256−1)およびPTA−12600(10TN−287−4)が割り当てられている。または、本明細書に記載のものなどの他の植物が本発明の方法によって作製され得る、および/または本発明の製品に使用され得る。
改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質を有するタバコ植物
一部の特定の実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する植物またはこの一部分を含む。一部の特定の実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの環境汚染物質または他の非天然化学物質を含み、組み換えタバコ植物のゲノムが、選抜薬剤の存在下での生長に対して耐性の優性表現型を示す変異を含む組み換えタバコ植物またはこの一部分を含む。
該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
本発明の植物の各々の一部の特定の実施形態において、環境汚染物質または他の非天然化学物質は重金属を含み得る。吸収量が改変された、および/またはレベルが改変された重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、水銀(Hg)または銀(Ag)のうちの少なくとも1種類であり得る。一実施形態において、吸収量および/またはレベルが改変された重金属はカドミウムである。または、他の重金属および/または他の選択された元素の吸収量および/またはレベルを本発明の植物において改変させてもよい。
重金属の吸収量またはレベルの改変が所望される一部の特定の実施形態において、選抜薬剤は重金属である。該重金属は、吸収量および/またはレベルの改変が所望されるものと同じ重金属であってもよい。例えば、一部の特定の実施形態において、カドミウム吸収量の改変が所望される場合、選抜薬剤はカドミウムである。
本明細書においてさらに論考しているように、さまざまな植物が組み換えられ得る。一部の特定の実施形態において、植物は異質倍数体ゲノムを含む。一部の特定の実施形態では、植物はタバコである。一部の特定の好ましい実施形態では、タバコはニコチアナ属である。より好ましくは、タバコは、ニコチアナ・タバカム種を含み得る。または、本明細書に記載のように、任意のニコチアナ属が使用され得る。かかるタバコは、米国特許出願公開第2006/0185686号明細書および同第2011/0174323号明細書(これらの開示内容は引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。)に記載されている。
または、他のタバコを使用してもよい。例えば、本発明の植物を作出するために使用されるタバコとしては、野生のタバコまたはなんらかの様式で遺伝子組み換えされたタバコが挙げられ得る。従って、タバコとしては、熱風乾燥タバコ、バーレータバコ、日干乾燥タバコ(例えば、オリエンタルタバコもしくはインド産カルヌール)、メリーランド産タバコ、暗色タバコ、暗色火力乾燥タバコ、暗色自然乾燥(例えば、パサンダ、キュバノ、ジャティムおよびベズキタバコ)または明色自然乾燥(例えば、ノースウィスコンシンおよびガルパオタバコ)、およびルスティカタバコ、ならびに他の珍しい、もしくは特殊なタバコまたはさらにグリーンもしくは未乾燥のタバコなどの型のタバコが挙げられ得る。代表的なオリエンタルタバコとしては、カテリーニ、プリレプ、コモティニ、キサンチおよびヤンボルタバコが挙げられる。
従って、一部の特定の実施形態では、本発明に、組み換えタバコを含み、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物またはこの一部分が含まれ得る。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
例えば、本発明には、非組み換えタバコまたはこの一部分と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を含み、組み換えタバコ植物のゲノムが、カドミウムまたは別の選抜薬剤の存在下での生長に耐性の優性表現型を示す変異を有する異質倍数体ゲノムを含むタバコ植物またはこの一部分が含まれ得る。
また、本発明に含まれる植物(例えば、タバコ植物)としては、タバコの対象の環境汚染物質または他の非天然化学物質のレベルに関する遺伝子(例えば、対象の環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収に関する遺伝子)とは相違する遺伝子座が外来(例えば、非タバコ)DNAを用いて遺伝子操作されたものであり得る植物(および/またはかかる植物に由来する系統)も挙げられる。例えば、殺虫剤に抵抗性となるように遺伝子操作されており、また、タバコゲノムDNAの変異誘発によって組み換えられて(例えば、対象の環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収に関する遺伝子が)組み換え植物が由来する非組み換え植物と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物が本発明に含まれる。
また、本発明の実施形態には、組み換え植物が由来する非組み換え親タバコ植物またはこの一部分および/またはタバコ系統と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有し、組み換えタバコ植物のゲノムが植物のDNAからなる、または本質的に植物のDNAからなる、組み換えタバコ植物もしくはこの一部分または該植物に由来するタバコ系統が含まれ得る。好ましくは、組み換えタバコ植物のゲノムはタバコのDNAからなる、または本質的にタバコのDNAからなる。
また、本発明は、非組み換え親タバコ系統またはこの一部分と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有し、非組み換え親系統と同じ抗生物質耐性を有する、該耐性からなる、または本質的に該耐性からなる組み換えタバコ植物またはこの一部分および/または該植物に由来するタバコ系統を含む。
本発明のタバコ植物の各々の一部の特定の実施形態において、環境汚染物質または他の非天然化学物質は重金属を含み得る。吸収量が改変された、および/またはレベルが低減された重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、水銀(Hg)または銀(Ag)のうちの少なくとも1種類であり得る。一実施形態において、吸収量および/またはレベルが改変された重金属はカドミウムである。または、他の重金属および/または他の選択された元素の吸収量および/またはレベルを改変させてもよい。
従って、別の態様において、本発明は、非組み換え親タバコ植物と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する組み換えタバコ植物もしくはこの一部分または該植物に由来するタバコ系統であって、ゲノムが植物のDNAからなる、もしくは本質的に植物のDNAからなる、および/またはタバコゲノムDNAの変異誘発工程と目的の変異を有するM0植物の選抜工程によって作製される、組み換えタバコ植物もしくはこの一部分または該植物に由来するタバコ系統を含む。より好ましくは、組み換えタバコ植物の対象の環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルに関する遺伝子は、タバコゲノムDNAからなる、または本質的にタバコゲノムDNAからなる。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
従って、一部の特定の実施形態では、本発明は、非組み換え親タバコ系統と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有し、タバコゲノムDNAの変異誘発および目的の変異を有するM0植物の選抜によって作製される組み換えタバコ植物および/または該タバコ植物に由来するタバコ系統を含む。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。一部の特定の実施形態において、該タバコ植物は:少なくとも1粒のタバコ種子を変異誘発する工程;該変異誘発種子を、選抜薬剤、例えばカドミウムおよび/または改変されたカドミウムおよび/または他の重金属の吸収量を有するタバコの作製のための別の重金属の存在下で発芽させる工程;少なくとも1つのM0植物を選抜薬剤の存在下で生長させ、M1種子を生産させる工程、ここで、該M1種子は少なくとも1粒の変異誘発M1種子を含む;ならびに該少なくとも1粒の変異誘発M1種子を培地中で発芽させ、変異誘発M1植物を選抜する工程によって作製される。従って、一実施形態では、組み換えタバコ植物は:非組み換えタバコ植物の少なくとも1粒のタバコ種子を、変異原を含む溶液中で恒温放置する工程;該少なくとも1粒の種子から該変異原を洗い流す工程;該少なくとも1粒の種子を発芽させ、少なくとも1つのM0タバコ実生を選抜薬剤の存在下で生長させ、M1タバコ種子を含む少なくとも1つのM0タバコ植物を作出する工程、ここで、該キメラタバコ植物のM1タバコ種子は少なくとも1粒の変異誘発M1タバコ種子を含む;ならびに該少なくとも1粒の変異誘発M1タバコ種子を発芽させ、該非組み換えタバコ植物と比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの環境汚染物質または他の非天然化学物質を含む組み換えM1タバコ植物を選抜する工程を含む方法によって作製される。一部の特定の実施形態では、組み換え植物の調製方法は、M1タバコ植物を生長させ、M2種子を生産させる工程、およびさらにM2種子を発芽させ、M2植物を生長させる工程を含み、該M2植物のうち少なくとも1つは、高量の選抜薬剤(例えば、カドミウム)の存在下での生長能を付与する変異に関してホモ接合体である。一部の特定の実施形態において、該方法に、M0植物に由来するM1および/またはM2および/またはM3および/またはM4植物および/またはこれ以降の世代を、選抜薬剤を含む培地(または土壌)中で発芽させることを含めてもよい。
別の実施形態において、組み換え植物(または該植物に由来する系統)は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または100%の少なくとも1種類の環境汚染物質の減少を有する。別の実施形態において、組み換え植物は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100倍の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質の低減を有する。例えば、一部の特定の実施形態では、組み換えタバコ植物は、少なくとも100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%または10%のカドミウムレベルの低減を含む。
別の実施形態において、組み換え植物(または該植物に由来する系統)は、少なくとも10、20、30、40、50、100、200または500%の少なくとも1種類の環境汚染物質の増大を有する。別の実施形態において、組み換え植物は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100倍の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質の増加を有する。例えば、一部の特定の実施形態では、組み換えタバコ植物は、少なくとも10、20、30、40、50、100、200または500%のカドミウムレベルの増大を含む。
従って、一部の特定の実施形態では、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、改変されたレベル(即ち、濃度)の少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を示すように変異されたタバコ植物および/またはかかる植物に由来する系統を提供する。
一部の特定の実施形態において、このような新規な系統は、熱風乾燥葉のタバコ乾燥重量1グラムあたり0.5マイクログラム(μg)未満のカドミウムを有する。これは、非組み換えN.タバカム(tabacum)親(これは、畑、時節および/または他の要素にもよるが、通常、タバコ乾燥重量1ミリグラムあたり最大約0.9から1.25μgのカドミウムを生じ得る。)と比べて約2倍のカドミウムの減少を表し得る。
他の実施形態では、このような新規な系統は、乾燥葉のタバコ乾燥重量1グラムあたり約1.49マイクログラム(μg)以上のカドミウムを有するように増大した量のカドミウムを吸収し得る。これは、非組み換えN.タバカム(tabacum)親(これは、通常、タバコ乾燥重量1ミリグラムあたり最大約0.9から1.25μgのカドミウムを生じる。)と比べて約20%のカドミウムの増加を表し得る。かかる植物は、畑中のカドミウム量の低減に有用であり得る。具体的な環境汚染物質または他の非天然化学物質の絶対量は、葉の加工法または植物の発育段階に依存し得る。
一部の特定の実施形態において、本発明は、本明細書に記載のタバコ系統のうちの1つに由来するタバコ植物を含む。例えば、一部の特定の実施形態では、本発明は、10TN−278−2、10TN−253−4、10TN−256−1または10TN−287−4系統のうちの少なくとも1種類を含むタバコ植物を含み得る。または、本発明には、本明細書に記載の他のタバコ系統が含まれ得る。従って、一部の特定の実施形態では、本発明の方法によって作製される組み換えタバコ植物は、本明細書に記載の10TN−278−2、10TN−253−4、10TN−256−1または10TN−287−4系統のうちの少なくとも1種類を含み得、ここで、これらの系統の種子の代表的な試料はAmerican Type Culture Collection(ATCC,10801 University Blvd.,Manassas,Va 20110−2209)に2012年2月21日に、ブダペスト条約に定められた条件に基づいて寄託されており、これらはすべて、特許が発行されたら種子の入手の制限が撤回不能に解除される。寄託された種子は2012年3月20日付けで試験され、バイアブルであると示されたものであり、それぞれ、ATCC受託番号PTA−12602(10TN−278−2)、PTA−12601(10TN−253−4)、PTA−12599(10TN−256−1)およびPTA−12600(10TN−287−4)が割り当てられている。または、本明細書に記載のものなどの他の植物が本発明の方法によって作製され得る、および/または本発明の製品に使用され得る。
タバコ製品
一部の特定の実施形態において、本発明は、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、有意に改変された吸収量および/または低減されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有するタバコ植物またはこの一部分で作製された組成物および/またはタバコ製品を含む。一部の特定の実施形態では、本発明に、組み換えタバコが由来する非組み換えタバコと比べて、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの環境汚染物質を有する組み換えタバコを含むタバコ製品が含まれ得る。
本発明の製品の各々の種々の実施形態では、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、かかる化学物質の消耗が有益な場合は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
本発明の種々の組成物および/またはタバコ製品の一部の特定の実施形態において、環境汚染物質または他の非天然化学物質は重金属を含み得る。吸収量が改変された、および/またはレベルが改変された重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、水銀(Hg)または銀(Ag)のうちの少なくとも1種類であり得る。一実施形態において、吸収量および/またはレベルが改変された重金属はカドミウムである。または、他の重金属および/または他の選択された元素の吸収量および/またはレベルを改変させてもよい。例えば、一部の特定の実施形態では、本発明のタバコ製品に、非組み換えタバコと比べて低減されたレベルのカドミウムを有する組み換えタバコを含むタバコ製品が含まれ得る。または、他の重金属もしくは別の環境汚染物質もしくは他の非天然化学物質を低減させてもよい。
重金属の吸収量またはレベルの改変が所望される一部の特定の実施形態において、選抜薬剤は重金属である。該重金属は、吸収量および/またはレベルの改変が所望されるものと同じ重金属であってもよい。例えば、一部の特定の実施形態において、カドミウム吸収量の改変が所望される場合、選抜薬剤はカドミウムである。
本明細書に記載の任意の組み換え植物が本発明の組成物および/または製品に使用され得る。例えば、本発明には、組み換え植物が由来する非組み換えタバコ植物またはこの一部分と比べて、改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する組み換えタバコを含み、組み換えタバコ植物のゲノムが、異質倍数体ゲノムを含む、および/またはタバコの対象の環境汚染物質もしくは他の非天然化学物質のレベルに関する遺伝子とは相違する遺伝子座が外来(例えば、非タバコ)DNAを用いて遺伝子操作された、および/または組み換えタバコ植物のゲノムが植物のDNAからなる、もしくは本質的に植物のDNAからなる、および/または組み換え植物が、非組み換え親系統と同じ抗生物質耐性を有する、該耐性からなる、もしくは本質的に該耐性からなり、選抜薬剤(例えば、カドミウムもしくは別の選抜薬剤)の存在下での生長に対して耐性の優性表現型を示す変異を有する、組成物および/またはタバコ製品が含まれ得る。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。
別の実施形態において、該組成物および/またはタバコ製品は、非組み換えタバコと比べて少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または100%減少した吸収量および/または低減されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する。別の実施形態において、該組成物および/またはタバコ製品は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100倍減少した吸収量および/または低減されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する。例えば、一部の特定の実施形態では、組み換えタバコ植物は、少なくとも100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%または10%のカドミウムレベルの低減を含む。
別の実施形態において、該組成物および/またはタバコ製品は、非組み換えタバコと比べて少なくとも10、20、30、40、50、100、200または500%増大した吸収量および/または増大したレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する。別の実施形態において、該組成物および/またはタバコ製品は、少なくとも1.2、1.5、2、4、6、8、10、20、50または100倍増大した吸収量および/または増大したレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する。例えば、一部の特定の実施形態では、組み換えタバコ植物は、少なくとも10、20、30、40、50、100、200または500%のカドミウムレベルの増大を含む。
本明細書においてさらに論考しているように、さまざまなタバコ植物を組み換えて本発明の組成物および/または製品が作出され得る。一部の特定の実施形態において、該植物は異質倍数体ゲノムを含む。一部の特定の実施形態では、該植物はタバコである。一部の特定の好ましい実施形態では、タバコはニコチアナ属である。より好ましくは、タバコは、ニコチアナ・タバカム種を含み得る。または、本明細書に記載のように、任意のニコチアナ属またはこのブレンドが使用され得る。かかるタバコおよびブレンドは、米国特許出願公開第2006/0185686号明細書および同第2011/0174323号明細書(これらの開示内容は引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。)に記載されている。
または、他のタバコおよびブレンドを使用してもよい。本発明の製品に使用されるタバコは種々であり得、一般的に、野生のタバコまたはなんらかの様式で遺伝子組み換えされたタバコが挙げられる。例えば、タバコとしては、熱風乾燥タバコ、バーレータバコ、日干乾燥タバコ(例えば、オリエンタルタバコもしくはインド産カルヌール)、メリーランド産タバコ、暗色タバコ、暗色火力乾燥タバコ、暗色自然乾燥(例えば、パサンダ、キュバノ、ジャティムおよびベズキタバコ)または明色自然乾燥(例えば、ノースウィスコンシンおよびガルパオタバコ)、およびルスティカタバコ、ならびに他の珍しい、もしくは特殊なタバコまたはさらにグリーンもしくは未乾燥のタバコなどの型のタバコが挙げられ得る。代表的なオリエンタルタバコとしては、カテリーニ、プリレプ、コモティニ、キサンチおよびヤンボルタバコが挙げられる。
本発明の一部の特定の実施形態において、植物の種々の部分および/または個々のタバコ等級品が、煙中の環境汚染物質または他の非天然化学物質および/または他の非天然化学物質のレベルについて評価され得る。例えば、一部の特定の実施形態では、上部葉柄等級品は、下部葉柄等級品より少ないカドミウム(または他の非天然汚染物質もしくは環境汚染物質)を有し得る。また、一部の特定の指定タバコ等級品(例えば、バーレーおよびオリエンタル等級品)は、他の等級品(例えば、熱風乾燥等級品)と比べて低減された、または増大したレベルのカドミウム(または他の非天然汚染物質もしくは環境汚染物質)を有し得る。
一部の特定の実施形態において、本発明は加熱処理型タバコ組成物を提供する。本明細書で用いる場合、用語「加熱処理型タバコ組成物」は、高温(例えば少なくとも約60℃、より典型的には少なくとも約100℃の温度)で、タバコ組成物の特徴または性質が改変されるのに充分な時間(例えば少なくとも約10分間)、熱加工されたタバコ原料を含む組成物をいう。一部の場合では、熱処理過程により、タバコ組成物の化学的性質または感覚特性(例えば、味および香気)が改変され得る。熱処理過程は、慣用的なタバコ処理過程、例えば、風味豊かな芳香族化合物(例えば、メイラード反応生成物)が形成されるように適合させた過程、タバコ組成物の低温殺菌に適合させた過程、タバコのケーシング製品の調製過程、タバコ再構成過程(例えば、キャストシート作製および製紙タバコ再構成過程)、タバコ抽出過程、リオーダー(reordering)過程、トースト(toasting)過程、水蒸気処理、ならびに乾燥過程の改良型であってもよい。
本発明のタバコ植物および/またはタバコ系統を用いて作出され得るタバコ製品の例は、米国特許出願公開第2011/0048434号明細書(この開示内容は引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。)に記載されている。従って、本発明のタバコ組成物は、喫煙物品用の添加物として、または無煙タバコ組成物、例えば、散剤型湿性嗅ぎたばこ、散剤型乾性嗅ぎたばこ、噛みタバコ、ペレット化タバコ小片、米国特許第5,819,751号明細書に記載のような断熱燃料要素(即ち、不燃性(heat not burn)技術)を含むタバコ、押出もしくは成形タバコ細片、小片、杆体もしくは棒状体、微細化磨砕粉末、粉末化された小片および成分の微細化もしくはミル処理塊状物、フレーク様小片、成型加工タバコ小片、タバコ含有ガムの小片、テープ様フィルムのロール体、容易に水溶解性もしくは水分散性のフィルムもしくは細片、またはカプセル様物質として使用され得る。
本発明において使用されるタバコ、例えば、本発明のタバコ製品として無煙形態での使用が意図されるタバコ組成物は、単一の型のタバコが組み込まれたもの(例えば、いわゆる「ストレート等級品」形態)であり得る。例えば、タバコ組成物中のタバコは、熱風乾燥タバコだけで構成されたものであり得る(例えば、すべてのタバコが、熱風乾燥タバコ葉身または熱風乾燥タバコ葉身と熱風乾燥タバコ茎の混合物のいずれかで構成されたもの、またはいずれかに由来するものであり得る。)。また、タバコ組成物中のタバコは、いわゆる「ブレンド型」形態を有してもよい。例えば、本発明のタバコ組成物中のタバコは、熱風乾燥バーレー(例えば、マラウィ産バーレータバコ)の一部分または小片とオリエンタルタバコ(例えば、タバコ葉身またはタバコ葉身とタバコ茎の混合物で構成された、またはこれに由来するタバコとして)との混合物を含み得る。例えば、代表的なブレンドは、乾燥重量基準で約30から約70部のバーレータバコ(例えば、葉身、または葉身と茎)と約30から約70部の熱風乾燥タバコ(例えば、茎、葉身、または葉身と茎)が組み込まれたものであり得る。他の例示的なタバコブレンドは、約75部の熱風乾燥タバコ、約15部のバーレータバコおよび約10部のオリエンタルタバコ;または約65部の熱風乾燥タバコ、約25部のバーレータバコおよび約10部のオリエンタルタバコ;または約65部の熱風乾燥タバコ、約10部のバーレータバコおよび約25部のオリエンタルタバコ;(乾燥重量基準)または同様のパーセンテージ(例えば、個々の各成分の約10%範囲以内で合計は100%)が組み込まれたものであり得る。他の例示的なタバコブレンドは、約20から約30部のオリエンタルタバコと約70から約80部の熱風乾燥タバコが組み込まれたものである(例えば、個々の各成分の約10%範囲以内で合計は100%)。または、他のタバコまたはタバコブレンド、例えば、米国特許出願公開第2006/0185686号明細書(この開示内容は引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。)に記載のものが使用され得る。または、他のブレンドを使用してもよい。
該組成物および/またはタバコ製品中のタバコの相対量は種々であり得る。好ましくは、タバコ製品中のタバコの量は、乾燥重量基準で少なくとも約10パーセントまたは少なくとも約25パーセントの範囲である。一部の特定の場合では、タバコ製品中の他の成分の量は、乾燥重量基準で約20、30、40、50、60、70、80または90パーセントを超えている場合があり得る。タバコ製品中のタバコ原料の典型的な範囲は、無水ベースで約10から約60重量パーセント、たいていは約20から約40重量パーセントの範囲であり得る。例えば、タバコ製品には、さらなるフレーバー剤、充填剤、結合剤、緩衝剤、着色剤および湿潤剤が含められ得る。
本発明のタバコ製品は種々の製造品として配合され得る。無煙タバコ組成物では、本発明のタバコ組成物は所望の製品形状に形成され得る。タバコ組成物を形成するために使用される方法および装置は所望の形状に依存する。例えば、タバコ組成物は、圧縮タバコペレット、多層押出小片、押出もしくは成形杆体もしくは棒状体、ある型のタバコ配合物が異なる型のタバコ配合物で囲まれた組成物、テープ様フィルムのロール体、容易に水溶解性もしくは水分散性のフィルムもしくは細片、または外殻(例えば、本質的に透明、無色、半透明もしくは高度に着色状態であり得る柔軟性もしくは硬質の外殻)と、タバコもしくはタバコフレーバーを有する内部領域とを有するカプセル様物質の形態を有し得る。
本発明のタバコ組成物は喫煙物品の製造のための添加物として有用であり得る。本発明のタバコは、タバコブレンド、代表的なシガレット成分およびこれらから製造される代表的なシガレット中に組み込まれ得る。例えば、本発明のタバコ葉は、喫煙物品中に喫煙材装填物の一部として組み込まれ得る。または、本発明のタバコは、シガレットフィルター中(例えば、フィルタープラグ、プラグラップもしくはティッピングペーパー中)に組み込まれ得るか、またはシガレット製造過程においてシガレット巻紙中(好ましくは内側表面上)に組み込まれ得る。
本発明の組成物および/またはタバコ製品の一部の特定の実施形態において、得られる喫煙物品は、少なくとも1種類の環境汚染物質もしくは非天然化学物質、またはこれに由来する化合物の使用時の主流煙中における有意に改変されたレベルを特徴とする。例えば、喫煙物品は、主流煙中の少なくとも1種類の環境汚染物質もしくは他の非天然化学物質、またはこれに由来する化合物が対照喫煙物品(即ち、本発明の組み換えタバコの代わりに非組み換えタバコを含むこと以外は同等の喫煙物品)と比べて、少なくとも約10パーセント、少なくとも約20パーセント、少なくとも約30パーセント、少なくとも約40パーセント、少なくとも約50パーセント、少なくとも約60パーセント、少なくとも約70パーセント、少なくとも約80パーセント以上である有意に減少したレベルを特徴とし得る。本発明のタバコ組成物を含む本発明の喫煙物品(シガレットなど)は、同じ喫煙マシンを用いて同じ喫煙条件下で、例えば、ISO 3308:1991およびISO 4387:1991(これは引用により本明細書に組み込まれる。)に示された喫煙マシンおよび喫煙条件下で喫煙状態にした対照喫煙物品と比べて、主流煙中において重量基準で有意に減少したレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質もしくは他の非天然化学物質、またはこれに由来する化合物を生じ得る。または、一部の場合において、かかる化学物質の消耗が有益な場合は、非天然化合物またはこれに由来する化合物の増大がみられ得る。
一部の特定の実施形態において、このような新規な系統は、乾燥葉のタバコ乾燥重量1グラムあたり0.5マイクログラム(μg)未満のカドミウムを有する。これは、非組み換えN.タバカム(tabacum)親(これは、通常、タバコ乾燥重量1ミリグラムあたり最大約0.33から2.24μg/mg(例えば、Lugon−Moulin et al.,Chemosphere,2006,1074−1086参照)または約0.9から1.25μgのカドミウムを生じる。)と比べて約2倍のカドミウムの減少を表し得る。一部の場合では(例えば、畑に汚泥がかかっている場合)、カドミウムレベルは9.46μg/mgにまで高くなり得る(Adamu et al.,Environmental Pollution,1989,56:113−126)。具体的な環境汚染物質または他の非天然化学物質の絶対量は、畑、時節、葉の加工法または植物の発育段階ならびに他の要素に依存し得る。
一部の特定の実施形態において、本発明は、本明細書に記載のタバコ系統のうちの1つに由来するタバコを含む組成物(例えば、タバコ製品)を含む。例えば、一部の特定の実施形態では、本発明に、10TN−278−2、10TN−253−4、10TN−256−1または10TN−287−4系統のうちの少なくとも1種類を含む組成物が含まれ得る。または、該組成物は、本明細書に記載の他のタバコ系統を含んでもよい。従って、一部の特定の実施形態では、該組成物および/またはタバコ製品は、本明細書に記載の10TN−278−2、10TN−253−4、10TN−256−1または10TN−287−4系統のうちの少なくとも1種類を含み得(comprises may comprise)、ここで、これらの系統の種子の代表的な試料はAmerican Type Culture Collection(ATCC,10801 University Blvd.,Manassas,Va 20110−2209)に2012年2月21日に、ブダペスト条約に定められた条件に基づいて寄託されており、これらはすべて、特許が発行されたら種子の入手の制限が撤回不能に解除される。寄託された種子は2012年3月20日付けで試験され、バイアブルであると示されたものであり、それぞれ、ATCC受託番号PTA−12602(10TN−278−2)、PTA−12601(10TN−253−4)、PTA−12599(10TN−256−1)およびPTA−12600(10TN−287−4)が割り当てられている。または、本明細書に記載のものなどの他の植物を本発明の製品に使用してもよい。
本発明は、以下の非限定的な実施例を参照することにより、よりよく理解され得る。
[実施例1]
タバコの変異
暗色火力乾燥タバコ品種であるNL Madoleおよび熱風乾燥品種であるK326の種子を、0.5%EMS(メタンスルホン酸エチル)で変異誘発させ、M0と指定した。M0変異型集団を、150μMのCdを含む組織培養培地上でスクリーニングした。
変異誘発タバコを作出するため、NL MadoleまたはK326の種子の種々の(即ち、約10種類の別々の)アリコートを、約0.5%の濃度のメタンスルホン酸エチル(EMS)を含有する溶液中で20時間恒温放置した。K326種子および非変異誘発NL Madole種子の両方を対照として使用した。次いで、処理した種子を、MiliQ水(NANO pure IIシステム;Barnstead/Thermolyne Corp.;Dubuque,IAで精製)で30分間洗浄し、70%エタノールで30秒間、続いて20%クロロックスで20分間、撹拌振盪機にて滅菌した。
次いで、M0変異型集団を、150μMのCdを含有する組織培養培地上でスクリーニングした。このようにして、滅菌MiliQ水で少なくとも5回すすぎ洗浄した後、種子(約50粒の種子/プレート)を、1/2ムラシゲ・スクーグ塩(MSS)培地+1.5%スクロース、5gのフィトアガーおよび選抜薬剤(150μMのCd)を含む固化フィトアガープレート中に懸濁させた。MSS培地は、米国特許第7,173,170号明細書の表1に記載されている;この培地の説明は、引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。種子を、25℃で16時間光周期(およそ80μE m−2秒−1の強度の白色蛍光ランプ(Sylvania,Danvers,MA)を使用)の組織培養室で発芽させた。10日後、増殖培地を除去し、150μMのCdを含有する同じ培地を実生に添加した。次いで、生き残った植物を土に植え替え、高レベルのCdに抵抗性のN.タバカム(tabacum)系統の育成のために温室内で生長させた。
Cd高含有培地での選抜された生き残ったM0小植物体を救済し、生長室内の土に移した。その後、このM0植物を温室に移し、自然に落ちた種子を各植物から収集し、M1と指定した。M1系統を通常の現地条件下で生長させた。各M1系統を従来の実務に従って熱風乾燥させた。
このM1種子を、選抜薬剤(即ち、150μMのCd)の存在下、組織培養垂直プレート手法(この場合、小植物体を垂直方向に生長させ、苗条および根を測定する。)を用いて生長させることにより再スクリーニングした。選抜は、新しい苗条の重量および根の長さに基づいて行った。苗条および根のデータの解析により、試験したM1系統間で有意差が示された。選抜されたM1植物を温室に移し、自然に落ちた種子を収集し(M2)、さらに繁殖させた。
[実施例2]
本発明の方法を用いて変異させた種々のタバコ系統中のCdレベルの解析
汚染の可能性のある(potential)22箇所の畑を評価し、土壌試料をCd解析用に提示した。比較的高レベルのCdを含有する畑がグリーンビル(TN)で確認された(表1参照)。M1およびM2タバコ育種系統を評価し、この場所の現地条件下でスクリーニングした。また、Cd吸収に耐性を有することが報告されているいくつかの野生種のN.タバカム(tabacum)も、比較のためM1およびM2選抜体とともに試験した。
試料はすべて、芽の段階で収集した。M1世代では個々の植物にばらつきがあるため、下部葉身をM1植物個体から解析用に収集した。下部葉身は、いくつかのM2系統の全区画から解析用に収集した。葉身はすべて、ドライアイス上で凍結させ、凍結乾燥させて葉の完全性を維持した。凍結乾燥試料をCdおよび他の選択した重金属の含有量について解析した。以下の表1は、選択された圃場の土の酸(1N HNO3)抽出物のAs、Cd、Cr、Ni、PbおよびSeの解析を示す。報告した結果は、二連の1N HNO3抽出物の平均および標準偏差(土壌乾燥重量に対して補正)である。
M1系統の4種類の植物をM2への次世代進行に選抜し、異系交配を防ぐために袋に入れ、虫による種子の損傷を防ぐためにTRACER(登録商標)またはBELT(登録商標)殺虫剤で処理した。各々において単一の植物を選抜し、M1進行で先に記載のようにしてM2系統およびM3種子を生産させた。この現地試験は、三連の無作為化完備型ブロック計画とした。データは、JMP(登録商標)統計ソフトウェア(α=0.05)(SAS,Cary,NC)を用いて解析した。
熱風乾燥での結果:M1系統の結果を表2に示す。
96個の実験用熱風乾燥M1選抜体を、対照としてのK326と対比して評価した(表2)。24個のM1選抜体に対照よりも有意に多くのCdが蓄積されており、50個の系統に対照よりも有意に少ないCdが蓄積されていることがわかった。表2は、個々の熱風乾燥M1育種系統の選抜体中の平均Cd含有量を示す。表2において、対照の値をイタリック体で示す。同じ文字または記号でつながっていないレベル同士は有意に異なっている。2個のM1選抜体、10TN−269−2と10TN−266−2(表2において太字フォントで表示)には、GOTHIATEK(登録商標)標準の0.5μg/gよりも少ないCdが蓄積されていた。
暗色自然乾燥での結果:
49個の実験用暗色自然乾燥M2系統を、対照としてのNL Madoleと対比して評価した(表3)。従って、表3は、暗色自然乾燥M2育種系統中の平均Cd含有量を示す。表3では、対照の値をイタリック体で示す。同じ文字または記号でつながっていないレベル同士は有意に異なっている。1個の系統10TN−232には、NL Madoleよりも有意に多くのCdが蓄積されていた。これらの系統のうちいくつか(太字)には、NL Madole対照(イタリック体で表示)よりもずっと少ないCdが蓄積されていた。
20個の実験用暗色自然乾燥M1選抜体を、対照としてのNL Madoleと対比して評価した(表4)。従って、表4は、個々の暗色自然乾燥M1育種系統選抜体中の平均Cd含有量を示す。最低および最高レベルのCdを有するM1系統を太字のフォントで示す;対照をイタリック体で示す。この場合も、同じ文字または記号でつながっていないレベル同士は有意に異なっている。2個のM1選抜体には、対照よりも有意に多くのCdが蓄積されていた。14個の系統では対照よりも有意に少ないCdが蓄積されていたが、GOTHIATEK(登録商標)標準の0.51.1μg/gよりは少なくなかった。
本明細書に記載のように、本発明の方法によって作製されるタバコ植物は、本明細書に記載の10TN−278−2、10TN−253−4、10TN−256−1または10TN−287−4系統のうちの少なくとも1種類を含み得、ここで、これらの系統の種子の代表的な試料は、ブダペスト条約に定められた条件に基づいて、American Type Culture Collection(ATCC,10801 University Blvd.,Manassas,Va 20110−2209)に、それぞれATCC受託番号PTA−12602、PTA−12601、PTA−12599およびPTA−12600で寄託されている。
[実施例3]
タバコ植物中のCdの吸収および分布
変異誘発および育種
熱風乾燥品種であるK326の種子をEMS(メタンスルホン酸エチル)で、本質的に実施例1に記載のとおりにして変異誘発させた。M0変異型集団を、150μMのCdを含有する組織培養培地上でスクリーニングした。この処理で生き残った小植物体を救済し、土に移した。温室内で、自然に落ちた種子を各生き残り植物から収集した。このM1種子をまき、成熟移植体を、平均Cdレベルより高いことがわかっている実施例2(即ち、表1)に記載のテネシー州の圃場に植え替えた。このM1熱風乾燥タバコ育種系統を評価し、この場所の現地条件下でスクリーニングした。早期試料を下部葉柄の緑の葉から収集し、Cdについて解析した。
早期(即ち、植え替え65日後)重金属データに基づき、植物を、どこにCd(あれば)が分布しているかを調べるための晩期(即ち、植え替え145日後)解析用に選択した。晩期試料は、植え替え後、約145日目に健常な植物から収集した。下部、中間部および上部の葉身(中肋なし)を試料採取した。また、葉柄(3つのセクションにカットし、下部、中間部および上部と指定)も試料採取した。また、根および頂芽の試料を収集し、Cd含有量について解析した。組織はすべて、ドライアイス上で凍結させ、凍結乾燥させて試料の完全性を維持した。凍結乾燥試料をCd含有量について解析した。各試料は三連で解析した。
植物全体に分布している場合のカドミウムレベル:
13個の早期の実験用熱風乾燥M1系統およびK326対照のカドミウムの結果を表5に示す。従って、表5は、植物組織における個々の熱風乾燥M1育種系統の選抜体のCd(pg/g)含有量を示す。定量限界(LOQ)は100μg/gである。同じ文字または記号でつながっていないレベル同士は有意に異なっている。
K326対照には最大濃度のCdが上部の葉身に蓄積されていたことがわかる。系統10TN−290−1には、最大濃度のCdが下部の葉身組織に蓄積されていた。系統10TN290−2には、最大濃度のCdが中間部の葉身および花/頂芽組織に蓄積されていた。系統10TN−290−4には、最大濃度のCdが根、下部葉柄、中間部葉柄および上部葉柄組織に蓄積されていた。下部の葉身組織におけるCdの最低濃度は系統10TN−285−2においてみられた。中間部の葉身組織におけるCdの最低濃度は系統10TN−266−2においてみられた。上部の葉身組織におけるCdの最低濃度は系統10TN−278−4においてみられた。花/頂芽組織におけるCdの最低濃度は系統10TN−278−6においてみられた。総合的には、対照K326を含むすべての試料で、根組織に最も少ない量のCdが蓄積されていた。図2は、評価した育種系統の比較を示す。この場合も、対照と比べて10TN−290M1系統に最高濃度のCdが蓄積されていることがわかった。
表6は、晩期タバコ(即ち、植え替えの145日後)での地上のタバコ組織に対する根でのCd蓄積の比率をタバコ組織[Cd]/根[Cd])として示す。上部タバコ組織と根(対比)の乾燥重量の1グラム(g)あたりのCdのμgの分布を比率で表示した場合、10TN−290−1、10TN−290−2および10TN−290−3系統は、すべての葉身位置で最高比率のCdを有していたことがわかる。これは、これらの系統では、対照と比べて葉身にCdが過度に蓄積されることを示唆する。逆に、10TN−266−2は、根には高濃度のCdを有していたが、すべての葉身位置で最低比率のCdを有していた。これは、Cdが、10TN−290系統ほど効率的に葉身に転流されないことを示唆する。さらに、K326は上部葉柄部分に最高比率のCdを有しており、10TN−285−5は花/頂芽組織に最高比率のCdを有していた。
10TN−266−2系統では、Cdが、評価した他の系統ほど効率的に根から地上組織に移動しないことがわかる。これは、葉が有するCdが少ないという点で望ましい形質であり得る。Cdが過度に蓄積される10TN−290 M1などの系統は、土壌からCdを除去するため(即ち、畑の浄化のため)に使用され得る。
従って、このような結果は、従来の植物育種法により植物中のCdの分布を改変できることを示す。
従って、EMS変異育種手法は、CdがGOTHIATEK(登録商標)の制限値より下である2種類の熱風乾燥M1育種系統の同定において成功裏であった。また、一部の特定の実施形態では、野生種由来の遺伝子が現代のタバコに、Cd吸収の低減のための別の遺伝子供給源として遺伝子移入され得る。
従って、本発明の方法は、有意に改変された吸収量および/または改変されたレベルの少なくとも1種類の環境汚染物質または他の非天然化学物質を有する植物系統を開発するための迅速で経済的な変異誘発方法を利用する。該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの低減であり得る。または、該吸収量および/またはレベルの改変は、環境汚染物質または他の非天然化学物質の吸収量および/またはレベルの増大であり得る。一実施形態において、植物はタバコである。本発明は、変異誘発タバコ種子を選抜条件下で発芽させ、次いで、少なくとも一部に高濃度のカドミウムまたは別の環境汚染物質もしくは非天然化学物質に抵抗性の表現型を含むキメラ植物を選抜する方法を提供する。
本発明に含まれるのは重金属の改変を有する組み換えタバコ系統である。吸収量が改変された、および/またはレベルが改変された重金属は、ヒ素(As)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、セレン(Se)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、水銀(Hg)または銀(Ag)のうちの少なくとも1種類であり得る。一実施形態において、吸収量および/またはレベルが改変された重金属はカドミウムである。または、他の重金属および/または他の選択された元素を改変させてもよい。このような遺伝子組み換えタバコ系統は、重金属プロフィールが改変された新たなタバコ品種を開発するための生殖細胞質として使用され得る、および/または改善された味および香気を有するブレンドを作製するために他の系統のタバコと混合され得る。
本明細書において挙げた参考文献はすべて、引用によりこの全体が本明細書に組み込まれる。