〔実施形態1〕
本発明の基板検査プローブ装置は、外形を基準として位置決めされた検査対象基板の端子に対してプローブを接触させて、端子とプローブとの間の導通の有無を確認することによって電気的検査(電極の断線、短絡等の検査)を実施する装置である。
本実施形態では、このような基板検査プローブ装置の一例として、検査対象基板として液晶表示パネルのTFTパネル基板を採用し、電気的検査として液晶表示パネルの点灯検査を行うための装置について説明する。なお、本発明の基板検査プローブ装置の検査対象基板は、液晶表示パネルのTFTパネル基板に限定されず、電極の断線、短絡等の電気的検査が必要な基板であればよい。
図1は、本実施形態に係る基板検査プローブ装置の検査対象である測定用パネルの概略構成を示す上面図である。図2は、本実施形態に係る基板検査プローブ装置の概略構成を示す上面図である。図3は、本実施形態に係る基板検査プローブ装置の概略構成を示す側面図である。
図1に示されるように、測定用パネル20は、CFパネル基板5とTFTパネル基板6(被検査基板)とが貼り合わされた構成になっている。TFTパネル基板6の表面には検査用端子部7が設けられている。検査用端子部7は、2つ設けられており、それぞれが、TFTパネル基板6における隣り合う角部に形成されている。TFTパネル基板6は、この検査用端子部7が露出した状態で、CFパネル基板5と貼り合わされている。また、測定用パネル20は、CFパネル基板5とTFTパネル基板6との間に液晶層を備えている。
本実施形態に係る基板検査プローブ装置は、測定用パネル20の点灯検査を行う点灯検査装置10であり、測定用パネル20を搭載する治具部1(位置決め部)と、検査ユニット8とを備えている。検査ユニット8には、TFTパネル基板6の検査用端子部7に接触するプローブ9が設けられている。点灯検査装置10は、TFTパネル基板6の検査用端子部7にプローブ9を接触させて、点灯検査用電圧を印加したときの、測定用パネル20の表示状態(点灯)を検査するものである。
図2及び図3に示されるように、治具部1は、測定用パネル20を同時に2枚搭載可能な構成になっている。なお、図2に示された治具部1おける左側部分は、測定用パネル20が搭載されていない状態を示している。右側部分は、測定用パネル20が搭載された状態を示している。図2に示された治具部1の右側部分では、測定用パネル20の検査用端子部7に検査ユニット8のプローブ9が接触している。
治具部1は、ベーク板、ユニレート等のエンジニアリングプラスチック材によって構成されている。治具部1には、測定用パネル20を位置決めするための複数の基準ピン2、可動部を有する移動ピン3、及び開口部4が設けられている。基準ピン2は、測定用パネル20における隣接する2辺に同時に当接するように配置されている。そして、移動ピン3は、基準ピン2と対向するように配置されており、対向する基準ピン2に接近または離間するように移動可能になっている。また、開口部4は、治具部1における測定用パネル20の搭載領域に設けられている。測定用パネル20が搭載されたとき、開口部4は、測定用パネル20によって閉塞される。点灯検査装置10による点灯検査を実施するときには、開口部4の下側からバックライトを点灯させ、光を測定用パネルへ照射する。そして、点灯検査用電圧を印加し測定用パネル20の表示状態を確認することによって、点灯検査を行う。
以下、点灯検査装置10を用いた測定用パネル20の点灯検査方法(基板検査方法)について説明する。測定用パネル20の点灯検査方法は、測定用パネル20の外形位置決めを行う位置決め工程と、測定用パネル20の検査用端子部7にプローブ9を接触させるプローブ接触工程と、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれの有無を確認する確認工程と、検査用端子部7に点灯検査用電圧を印加し測定用パネル20の点灯検査を行う検査工程と、を含む。
まず、上記位置決め工程では、測定用パネル20を点灯検査装置10の治具部1に搭載し、測定用パネル20の外形位置決めを行う(基板を位置決めする工程)。この外形位置決め工程においては、図2の治具部1の右側部分に示されるように、治具部1において、測定用パネル20を構成する4辺のうち、隣り合う2つの辺20A・20Bを基準ピン2によって保持する。そして、2つの辺20A・20Bが基準ピン2によって保持された状態で、移動ピン3を、その対向する基準ピン2に対し接近するように移動し、測定用パネル20の2つの辺20C・20Dに当接する。このように、測定用パネル20を基準ピン2に対して外形位置決めをする。
次に、上記プローブ接触工程では、測定用パネル20の検査用端子部7の上側に配置されている検査ユニット8を降下させる。そして、検査ユニット8のプローブ9と検査用端子部7とを接触させる(プローブを検査用端子部に接触させる工程)。
ここで、測定用パネル20は、以下のようにして作製される。すなわち、まず、CFパネル基板5及びTFTパネル基板6を各々、いわゆるマザーガラス上に作製する。そして、シール材などを用いてCFパネル基板5とTFTパネル基板6とを貼り合わせた後、CFパネル基板5側の部分を分断ホイールによって分断する。その後、マザーガラスを反転させ、TFTパネル基板6側の部分を複数の分断ホイールを用いて分断する。このような分断によって、貼り合わせた一対の基板(CFパネル基板5及びTFTパネル基板6)を所定のサイズに分断して、測定用パネル20が作製される。
上記の方法によって作製された測定用パネル20において、測定用パネル20の端部から検査用端子部7までの距離Lは、設定値に対して±0.1mm程度のバラつきが生じている。このバラつきは、分断ホイールのガタツキ、分断ホイールの位置決め精度、CFパネル基板5側の部分とTFTパネル基板6側の部分との間の分断位置のずれ等の要因によって生じている。
上記距離Lのバラつき(±0.1mm)、測定用パネル20の外形位置決め時のバラつき、プローブの位置バラつき等によって、上記プローブ接触工程にて、検査ユニット8のプローブ9を外形位置決めした測定用パネル20の検査用端子部7に下降させたとき、プローブ9が検査用端子部7に接触しない場合が生じてしまう。
そこで、測定用パネル20の点灯検査方法では、確認工程にて、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれの有無を確認する。
図4は、検査用端子部7の概略構成を示す拡大上面図である。図4に示されるように、2つの検査用端子部7はそれぞれ、点灯検査を行うための複数の点灯用端子7a(検査用端子部)と、プローブ9の接触位置を確認するための2つの確認端子7b(位置確認用端子部)とから構成されている。検査用端子部7において、点灯用端子7a及び確認端子7bは、一列に配列しており、確認端子7bの方が点灯用端子7aよりも外側に配置されている。検査用端子部7が2つ並列して配された状態では、確認端子7bは、点灯用端子7aの両側に配置されている。また、測定用パネル20には、点灯用端子7aの両側に配された確認端子7b間の抵抗値(所定の電気接続状態)を計測する抵抗計測部12(接続状態確認部)が設けられている。
上記プローブ接触工程によって、点灯用端子7a及び確認端子7bは、プローブ9に接触した状態になっている。上記確認工程では、抵抗計測部12によって、点灯用端子7aの両側に配された確認端子7b間の抵抗値R(所定の電気接続状態)を計測する(図4参照)。ここで、プローブ9は、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対応付けられて設けられている。それゆえ、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対するプローブ9の接触位置が正しい、すなわち、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれについて、接触するプローブ9が存在する場合、計測値は抵抗値Rとなる。それゆえ、点灯用端子7aの両側に配された確認端子7b間の抵抗値Rを計測し計測値を確認することにより、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれの有無を確認することができる。
なお、上記確認工程では、点灯用端子7aの両側に配置されていた2つの確認端子7b間の抵抗値Rを測定することによって、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれの有無を確認していた。しかし、抵抗値Rを測定するための2つの確認端子7bの配置は、点灯用端子7aの両側に限定されず、抵抗値Rを測定することが可能な配置であればよい。例えば、図4に示された構成において、点灯用端子7aの一方の側に配置された2つの確認端子7b間の抵抗値Rを測定することによっても、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれの有無を確認することが可能である。
上記確認工程にて、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれが無いことが確認されたとき、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施する(検査工程)。
現状の検査用端子部7における点灯用端子7aの端子幅Wは、0.25mm程度であり、配列ピッチPは、0.3mm程度であることが一般的である。さらに、上述のように、上記距離Lのバラつき(±0.1mm)、測定用パネル20の外形位置決め時のバラつき、プローブ9の位置バラつき等によって、上記プローブ接触工程にて、外形位置決めした測定用パネル20の検査用端子部7に検査ユニット8のプローブ9を下降させたとき、プローブ9が検査用端子部7に接触しない場合が生じる。この場合、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置ずれは、端子幅Wの1/2以上となることがある。
上記確認工程にて、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれがあると確認された場合、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置を再調整し確認工程にて再度抵抗値Rを計測する必要がある。本実施形態に係る点灯検査装置10は、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置を再調整するに際し、アライメント用のCCDカメラやアクチュエータ機構を必要としない構成になっている。それゆえ、本実施形態に係る点灯検査装置10によれば、安価であり、かつ確実な点灯検査を実施することができる。
図5は、点灯検査装置10のプローブ9の概略構成、及びプローブ9と検査用端子部7との相対的な位置関係を示す上面概略図である。なお、図5は、検査用端子部7とプローブ9との相対位置が正常である場合を示す。ここでいう、正常である場合とは、測定用パネル20の端部から検査用端子部7までの距離Lが設定値通りになるように分断できている場合をいう。
図5に示されるように、プローブ9は、複数のプローブ9aからなるプローブ群Aと、複数のプローブ9cからなるプローブ群Cとにより構成されている。プローブ群Aを構成するプローブ9aは、検査用端子部7を構成する端子(点灯用端子7a及び確認端子7b)の配列ピッチに対応して配されている。同様に、プローブ群Cを構成するプローブ9cは、検査用端子部7を構成する端子の配列ピッチに対応して配されている。このように、プローブ9は、検査用端子部7を構成する端子の配列ピッチに対応してプローブ9a・9cが配されているプローブ群A・Cを備えている。
また、検査ユニット8には、検査用端子部7を構成する端子それぞれに対して、切替スイッチ11(切替部)が設けられている。この切替スイッチ11は、検査ユニット8とプローブ群A・Cとの電気接続を切り替えるものである。すなわち、切替スイッチ11は、検査ユニット8と電気接続するプローブ群を、プローブ群Aからプローブ群Cへ、またはプローブ群Cからプローブ群Aへ切り替える。それゆえ、プローブ群A・Cは、切替スイッチ11を介して検査ユニット8に接続されている。本実施形態に係る点灯検査方法は、検査用端子部7を構成する端子各端子について検査ユニット8と電気接続するプローブ群を、プローブ群Aからプローブ群Cへ、またはプローブ群Cからプローブ群Aへ切り替える切替工程を含む。
また、プローブ9a及びプローブ9cは、検査用端子部7を構成する端子と同一ピッチで配置されている。さらに、プローブ9a及びプローブ9cは、同一の端子に接触する範囲で配置位置がずらされている。プローブ9a及びプローブ9cは、同一の端子に対して該端子の中央線を挟んで両側に位置していることが好ましい。
図5に示された構成では、例えば、端子幅Wは、0.25mmであり、プローブ9aとプローブ9cとのずれ量は、0.2mmである。それゆえ、図5のように検査用端子部7とプローブ9との相対位置が正常である場合、検査用端子部7を構成する端子は、プローブ群Aに属するプローブ9a及びプローブ群Cに属するプローブ9cの両方に接触した状態になっている。
図5に示された構成を備えた本実施形態に係る点灯検査装置10においては、上記確認工程にて、抵抗計測部12によって確認端子7b間の抵抗値Rを計測するとき、まず、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて計測値を確認する(切替工程、確認工程)。
そして、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対するプローブ9aの接触位置が正しい場合、計測値は抵抗値Rを示す。計測値が抵抗値Rであることを確認することができれば、プローブ9aと検査用端子部7との間の位置ずれが無いことになる。
確認工程においてプローブ9aと検査用端子部7との間の位置ずれが無いことが確認されたとき、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施する(検査工程)。
また、確認工程において確認端子7b間の抵抗値Rを確認できない場合、切替工程にて、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群C側に切り替えて抵抗計測部12による計測値を確認する。
ここで、図5に示された構成では、上述したように、検査用端子部7を構成する端子は、プローブ群Aに属するプローブ9a及びプローブ群Cに属するプローブ9cの両方に接触した状態になっている。このため、上記確認工程においては、切替スイッチ11によって、プローブ9aからなるプローブ群A側に切り替えても、プローブ9cからなるプローブ群C側に切り替えても、抵抗計測部12による計測値は抵抗値Rを示す。それゆえ、切替スイッチ11によるプローブ群A側及びプローブ群C側の電気接続の切り替えを必要とせず、抵抗計測部12による計測値が抵抗値Rであることが確認できれば、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
一方、図5に示された構成と異なり、検査用端子部7とプローブ9との相対位置が正常でない場合(測定用パネル20の端部から検査用端子部7までの距離Lが設定値よりも大きい、あるいは小さくなるように分断できている場合)、検査用端子部7を構成する端子は、プローブ9a及びプローブ9cの何れかに接触した状態になる。このような場合、切替スイッチ11によるプローブ群A側及びプローブ群C側の電気接続の切り替えが必要である。
図6は、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置ずれ量が正常値よりも小さい場合の、プローブ9と検査用端子部7との相対的な位置関係を示す上面概略図である。ここでいう正常値よりも小さい場合とは、例えば、測定用パネル20の端部から検査用端子部7までの距離Lが設定値よりも小さい場合をいう。
上記距離Lのバラつき(±0.1mm)、測定用パネル20の外形位置決め時のバラつき、プローブの位置バラつき等によって、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置ずれ量が正常値よりも小さい場合がある。このような場合、上記確認工程にて、抵抗計測部12によって確認端子7b間の抵抗値Rを計測するとき、まず、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて計測値を確認する。
図6に示されるように、プローブ9aの接触位置は、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対応していない。すなわち、複数のプローブ9aの中には、点灯用端子7a及び確認端子7bに接触していないプローブ9aが存在する。このような場合、計測値として抵抗値Rを計測することができない。このようにプローブ群A側に電気接続を切り替えた状態で抵抗計測部12によって確認端子7b間の抵抗値を計測した結果、抵抗値Rを確認できない場合、切替スイッチ11によってプローブ群C側に電気接続を切り替える。
図6に示されるように、プローブ9cの接触位置は、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対応しており、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対するプローブ9cの接触位置が正しい。それゆえ、切替スイッチ11によってプローブ群C側に電気接続を切り替えることによって、抵抗計測部12の計測値として抵抗値Rを確認することができる。このように抵抗値Rを確認できれば、検査ユニット8からプローブ9cを介して点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
図7は、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置ずれ量が正常値よりも大きい場合の、プローブ9と検査用端子部7との相対的な位置関係を示す上面概略図である。ここでいう正常値よりも大きい場合とは、例えば、測定用パネル20の端部から検査用端子部7までの距離Lが設定値よりも大きい場合をいう。
上記距離Lのバラつき(±0.1mm)、測定用パネル20の外形位置決め時のバラつき、プローブの位置バラつき等によって、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置ずれ量が正常値よりも大きい場合もある。このような場合、上記確認工程にて、抵抗計測部12によって確認端子7b間の抵抗値Rを計測するとき、まず、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて計測値を確認する。
図7に示されるように、プローブ9aの接触位置は、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対応しており、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対するプローブ9aの接触位置が正しい。それゆえ、切替スイッチ11によってプローブ群A側に電気接続を切り替えることによって、抵抗計測部12の計測値として抵抗値Rを確認することができる。このように抵抗値Rを確認できれば、検査ユニット8からプローブ9aを介して点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
このように、本実施形態に係る点灯検査装置10を用いた点灯検査方法によれば、確認工程において確認端子7b間の抵抗値Rを確認できない場合であっても、確認端子7bとプローブ9との相対的な位置を調整する必要がない。切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続を切替えて、再度確認端子7b間の抵抗値Rを確認する。そして、確認後、検査ユニット8から切り替えたプローブ群を介して点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
また、切替スイッチ11によりプローブ群を切り替えて、どちらのプローブ群にて点灯検査を実施しているかを確認することによって、プローブ9の相対位置が正常値に対してどの方向にずれているか確認することが可能になる。そして、このずれに関する確認結果を測定用パネル20の分断工程へフィードバックし、分断位置のずれ方向を適正化することが可能になる。
以上のように、本実施形態に係る点灯検査装置および点灯検査方法によれば、複数のプローブ群A・Cのうち、少なくとも1つのプローブ群の電気接続状態(抵抗値R)を確認することにより、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。したがって、検査用端子部7を構成する端子とプローブ9との相対位置を再度調整するに際し、アライメント用のCCDカメラやアクチュエータ機構を必要とせず、安価であり、かつ確実な検査を実現することが可能になる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図8〜図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図8は、本実施形態に係る点灯検査装置10Aの検査対象である検査用モジュール30の概略構成を示す上面図である。図9は、本実施形態に係る点灯検査装置10Aの概略構成を示す上面図である。図10は、本実施形態に係る点灯検査装置10Aの概略構成を示す側面図である。図11は、検査用モジュール30における外部駆動用のFPC(フレキシブルプリント回路基板)22の構成を拡大して示した上面図である。
図8に示されるように、検査用モジュール30は、測定用パネル20と、該測定用パネル20の裏側に貼り合わされたバックライト25とを備えている。測定用パネル20の構成は、上記実施形態1と同様であるので説明を省略する。検査用モジュール30においては、測定用パネル20のTFTパネル基板6における検査用端子部7が形成された表面には、TFTパネル基板6を駆動するためのICチップ21が搭載されている。また、TFTパネル基板6の上記表面には、外部駆動用のFPC22(被検査基板)が接続されている。外部駆動用のFPC22は、位置決め用の基準穴23と、駆動電極24(検査用の端子部)と、を備えている。
本実施形態に係る点灯検査装置10Aは、検査用モジュール30におけるFPC22の駆動電極24に、検査ユニット8のプローブ9を接触させ、点灯検査用電圧を印加し、検査用モジュール30における測定用パネル20の点灯状態を検査するものである。点灯検査装置10Aは、検査用モジュール30を搭載する治具部51を備えている。
図9及び図10に示されるように、治具部51は、検査用モジュール30を同時に2枚搭載可能な構成になっている。なお、図9に示された治具部51おける左側部分は、検査用モジュール30が搭載されていない状態を示している。右側部分は、検査用モジュール30が搭載された状態を示している。
治具部51は、ベーク板、ユニレート等のエンジニアリングプラスチック材によって構成されている。治具部51には、コーナー部52、FPC基準ピン53、及び検査用モジュール30を位置決めするための掘り込み部54が設けられている。掘り込み部54は、治具部51における検査用モジュール30のバックライト25が搭載される領域に設けられている。この掘り込み部54は、バックライト25と略同形に形成されている。コーナー部52は、掘り込み部54の四隅に形成されている。また、FPC基準ピン53は、検査用モジュール30が治具部51に搭載されたとき、基準穴23と対応する位置に設けられている。
以下、点灯検査装置10Aを用いた検査用モジュール30の点灯検査方法(基板検査方法)について説明する。
検査用モジュール30の点灯検査方法における位置決め工程では、検査用モジュール30を点灯検査装置10Aの治具部51に搭載し、測定用パネル20の外形位置決めを行う(基板を位置決めする工程)。この位置決め工程では、まず、掘り込み部54に検査用モジュール30を落とし込むことによって、検査用モジュール30の概略的な位置決めを行う。次いで、FPC22の位置決め用の基準穴23をFPC基準ピン53の挿入することによって、検査用モジュール30の位置決めを行う。FPC基準ピン53は、検査用モジュール30におけるFPC22を位置決めするために設けられている。FPC基準ピン53は、FPC22の位置決め用の基準穴23と同一径、同一ピッチで形成されている。
次に、プローブ接触工程では、検査用モジュール30におけるFPC22の駆動電極24の上側に配置されている検査ユニット8を降下させ、プローブ9を駆動電極24に接触させる。なお、検査ユニット8には駆動電極24に対応するように複数のプローブ9が設けられている。
図11は、検査用モジュール30における外部駆動用のFPC22の概略構成を示す拡大上面図である。FPC22における駆動電極24は、フォトリソグラフィ技術によって形成されており、高精度に加工されている。また、基準穴23は、打ち抜き加工によって形成されている。
図11に示されるように、駆動電極24は、点灯検査を行うための点灯用端子24aと、プローブ9との接触位置を確認するための確認端子24bと、を備えている。駆動電極24において、点灯用端子24a及び確認端子24bは、一列に配列しており、点灯用端子24aの両側にそれぞれ、2つの確認端子24bが配置されている。そして、隣接する2つの確認端子24b間の電気接続は、短絡した状態になっている。なお、図面には示されていないが、点灯検査装置10Aには、隣接する2つの確認端子24b間の短絡(所定の電気接続状態)を確認する短絡確認部が設けられている。
ここで、駆動電極24は高精度に形成されるのに対して、打ち抜き加工により形成された基準穴23は、打ち抜き型の加工精度、打ち抜き型の位置決め精度のバラつきが生じる。このバラつきによって、駆動電極24と基準穴23との間の距離Lは、設定値に対して±0.1mm程度のバラつきが生じている。さらには、FPC基準ピン53の位置精度、プローブ9の位置のバラつき等によって、上記プローブ接触工程にて、検査ユニット8のプローブ9を下降させたとき、プローブ9が駆動電極24に接触しない場合が生じてしまう。
そこで、検査用モジュール30の点灯検査方法では、確認工程にて、プローブ9と駆動電極24との間の位置ずれの有無を確認する。
プローブ9は、上記図5に示された構成と同様の構成であり、複数のプローブ9aからなるプローブ群Aと、複数のプローブ9cからなるプローブ群Cとにより構成されている。本実施形態では、プローブ群Aを構成するプローブ9aは、駆動電極24を構成する端子(点灯用端子24a及び確認端子24b)の配列ピッチに対応して配されている点が上記図5に示された構成と異なる。同様に、プローブ群Cを構成するプローブ9cは、駆動電極24を構成する端子の配列ピッチに対応して配されている。また、検査ユニット8には、駆動電極24を構成する端子それぞれに対して、切替スイッチ11(切替部)が設けられている。この切替スイッチ11は、検査ユニット8とプローブ群A・Cとの電気接続を切り替えるものである。
上記プローブ接触工程によって、点灯用端子24a及び確認端子24bは、プローブ9に接触した状態になっている。上記確認工程では、隣接する2つの確認端子24b間の短絡(所定の電気接続状態)を確認する。ここで、プローブ9は、点灯用端子24a及び確認端子24bそれぞれに対応付けられて設けられている。それゆえ、点灯用端子24a及び確認端子24bそれぞれに対するプローブ9の接触位置が正しい、すなわち、点灯用端子24a及び確認端子24bそれぞれについて、接触するプローブ9が存在する場合、隣接する2つの確認端子24b間の短絡が確認される。それゆえ、点灯用端子7aの両側それぞれに配された隣接する2つの確認端子7b間の短絡を確認することにより、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれの有無を確認することができる。
上記確認工程では、まず、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて、隣接する2つの確認端子7b間の短絡を確認する(切替工程、確認工程)。
そして、点灯用端子24a及び確認端子24bそれぞれに対するプローブ9aの接触位置が正しい場合、隣接する2つの確認端子7b間の短絡が確認される。隣接する2つの確認端子7b間の短絡を確認することができれば、プローブ9aと駆動電極24との間の位置ずれが無いことになる。
確認工程においてプローブ9aと駆動電極24との間の位置ずれが無いことが確認されたとき、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、検査用モジュール30の点灯検査を実施する(検査工程)。
また、確認工程において隣接する2つの確認端子7b間の短絡を確認できない場合、切替工程にて、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群C側に切り替えて、隣接する2つの確認端子7b間の短絡(所定の電気接続状態)を確認する。そして、短絡を確認後、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、検査用モジュール30の点灯検査を実施する。
ここで、本実施形態において、プローブ群Aを構成するプローブ9aと、プローブ群Cを構成するプローブ9cとの間のずれ量は、駆動電極24を構成する端子の幅、ピッチ、想定される位置ずれ量から設定される。
ただし、プローブ9と駆動電極24を構成する端子との相対的な位置ずれによって、駆動電極24における隣接する2つの端子間がプローブ9により短絡しないように、プローブ9における駆動電極24を構成する端子との接触部分の幅は、駆動電極24を構成する隣接する端子間の間隔よりも小さいことが好ましい。これによって、TFTの破壊や、短絡による検査ユニット8のトラブルを防止することが可能になる。
以上のように、本実施形態に係る点灯検査装置10Aによれば、高精度に形成された駆動電極24に対し、抜き打ち加工によって形成された基準穴の寸法やFPC22の外形寸法がばらついた場合であっても、確認端子24bとプローブ9との相対的な位置を調整する必要がない。切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続を切替えて、再度隣接する2つの確認端子24b間の短絡を確認すればよい。そして、確認後、検査ユニット8から切り替えたプローブ群を介して点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
したがって、本実施形態に係る点灯検査装置によれば、検査用端子部7を構成する端子とプローブ9との相対位置を再度調整するに際し、アライメント用のCCDカメラやアクチュエータ機構を必要とせず、安価であり、かつ確実な検査を実現することが可能になる。
なお、本実施形態においては、測定用パネル20に接続された外部接駆動用のFPC22を検査対象としていた。しかし、本実施形態は、測定用パネル20に接続されたFPC22に限定されず、様々な用途のFPCについて検査を行う際に適用することが可能である。例えば、インクジェットヘッドや機能素子をFPC上に実装したCOF等においても、外部駆動用のFPC22の外形基準で位置決め後に駆動電極24にプローブ9を接触させ、まずは確認端子7b間の短絡を確認して、短絡を確認できたプローブ群を使用して、機能素子の検査を実施することが可能である。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図12及び図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る点灯検査装置は、プローブ部分がFPC(フレキシブルプリント回路基板)で構成されたプローブFPC32である点が上記実施形態1と異なる。図12は、本実施形態に係る点灯検査装置におけるプローブFPC32の構成を示し、図12の(a)は上面図であり、図12の(b)は側面図である。また、図13は、本実施形態に係る点灯検査装置におけるプローブFPC32が検査用端子部7に接触した状態を概略的に示す上面図である。
図12及び図13に示されるように、プローブFPC32は、プローブ部31と、プローブ部31を構成するプローブに対応する外部引き出し端子33とを備えている。プローブFPC32において、プローブ部31及び外部引き出し端子33は、ベース基材32a上に銅箔を圧延し、フォトリソグラフィ技術により高精度にパターニングすることによって形成される。プローブ部31及び外部引き出し端子33における必要な部分以外の銅箔上には、カバーフィルム32bが貼り付けられている。また、ベース基材32aにおけるプローブ部31及び外部引き出し端子33と反対側の裏面には、ベース基材32aを補強する補強材32cが貼り付けられている。
また、プローブFPC32には、打ち抜き加工により形成された基準穴34が設けられている。この基準穴34は、プローブFPC32の位置決め用に用いられる。
また、プローブ部31及び外部引き出し端子33における露出した銅箔部分には、メッキ法によって、Ni、Au等からなる膜が成膜されている。これによって、接続信頼性を向上させている。
図12に示されるように、プローブ部31は、複数のプローブ31aからなるプローブ群Aと、複数のプローブ31cからなるプローブ群Cとにより構成されている。また、プローブ31a及びプローブ31cにおけるメッキされた銅箔部分には、Auバンプ31bが設けられている。このAuバンプ31bの形成方法としては、例えば、Auバンプを転写する方法、AuのボールボンディングによりAuバンプを転写する方法等が考えられる。
Auバンプ31bでは、検査用端子部7と接触するときの接触幅が0.02mm程度になるように、検査用端子部7との接触部は、R形状や台形形状になっている。これによって、プローブ部31と検査用端子部7との相対的な位置ずれが生じた場合であっても、Auバンプ31bによって、検査用端子部7における隣接する2つの端子同士の短絡がなくなる。このため、TFTの破壊や、短絡による検査ユニット8のトラブルを防止することが可能になる。
ところで、表示パネルの更なる高精細化によって、図13に示される検査用端子部7の端子幅Wは、0.17mm程度になり、配列ピッチPは、0.2mm程度になる。プローブFPC32におけるプローブ31aは、検査用端子部7の配列ピッチPと同一ピッチで配置されている。また、プローブ31cも、検査用端子部7の配列ピッチPと同一ピッチで配置されている。プローブ31a及びプローブ31cは、検査用端子部7を構成する同一の端子に接触する範囲で、位置がずれて配置されている。
本実施形態に係る点灯検査装置においては、端子幅Wは、0.17mmであり、プローブ31a及びプローブ31cのずれ量は、0.15mmである。
上記の構成によれば、隣接するプローブ31a及びプローブ31c同士の距離のうち短い方の距離は、0.05mmになる。プローブFPC32は、上述のように、フォトリソグラフィ技術により高精度にパターニング加工されている。それゆえ、隣接するプローブ31a及びプローブ31cは、互いに隣接する距離が0.05mmであっても、問題なく加工され得る。
以下、本実施形態に係る点灯検査装置を用いた測定用パネル20の点灯検査方法(基板検査方法)について説明する。なお、位置決め工程、及びプローブ接触工程は、上記実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
確認工程では、まず、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて、抵抗計測部12によって確認端子7b間の抵抗値R(所定の電気接続状態)を計測する(切替工程、確認工程)。
そして、点灯用端子7a及び確認端子7bそれぞれに対するプローブ31aの接触位置が正しい場合、計測値は抵抗値Rを示す。計測値が抵抗値Rであることを確認することができれば、プローブ31aと検査用端子部7との間の位置ずれが無いことになる。
確認工程においてプローブ31aと検査用端子部7との間の位置ずれが無いことが確認されたとき、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施する(検査工程)。
また、確認工程において確認端子7b間の抵抗値Rを確認できない場合、切替工程にて、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群C側に切り替えて抵抗計測部12による計測値を確認する。
本実施形態に係る点灯検査装置によれば、検査用端子部7を構成する端子とプローブ部31との相対位置を再度調整するに際し、アライメント用のCCDカメラやアクチュエータ機構を必要とせず、安価であり、かつ確実な検査を実現することが可能になる。
〔実施形態4〕
実施形態1〜3に係る点灯検査装置は、装置の各部(検査ユニット8、切替スイッチ11、治具部等)の動作を判断制御する判断制御部を備えていてもよい。この判断制御部は、例えば、検査ユニット8及び切替スイッチ11を制御して、切替スイッチ11によるプローブ群の切り替え動作、及び切り替えたときのプローブ群と確認端子との導通確認(短絡の確認、抵抗値の確認)動作を行い、導通が確認されたプローブ群を選択する。そして、導通が確認されたプローブ群によって、検査ユニット8から点灯用端子へ点灯検査用電圧を印加して、点灯検査を実施する。このような制御部を備えたことによって、点灯検査の自動化を実現することができる。
なお、上記判断制御部は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、点灯検査装置10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について、図14〜図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態1の点灯検査装置10においては、測定用パネル20に設けられた2つの検査用端子部7にプローブ9を接触させて、測定用パネル20の表示状態を検査するものであった。各検査用端子部7は、図4に示す通り、点灯検査を行うための6つの点灯用端子7a(検査用端子部)と、プローブ9の接触位置を確認するための2つの確認端子7b(位置確認用端子部)とから構成されていた。つまり、実施形態1の点灯検査装置10は、確認端子7bを備えない測定用パネル20のプローブ9の接触位置を確認出来ないため所望の点灯検査を実施できない。
そこで、本実施形態では、確認端子7bの形成されていない測定用パネル20においても、プローブ9の接触位置を確認し、点灯検査を実施することのできる点灯検査装置および点灯検査方法について説明する。
図14は、本実施形態の点灯検査装置(基板検査プローブ装置)の検査対象である測定用パネル20における検査用端子部7の概略構成を示す拡大上面図である。図14に示されるように、測定パネル20は、実施形態1(図1,図4参照)と同様、TFTパネル基板6上に、2つの検査用端子部7を備えている。2つの検査用端子部7はそれぞれ、点灯検査を行うための6つの点灯用端子7a(検査用端子部)から構成されている。つまり、図4に示すような確認端子7bは設けられていない。
本実施形態の検査用端子部7において、複数の点灯用端子7aは、一列に配列しており、両端の点灯用端子7aにおいて、プローブ9の接触位置を確認するものである。
以下、本実施形態に係る点灯検査装置を用いた測定用パネル20の点灯検査方法(基板検査方法)について説明する。なお、位置決め工程、及びプローブ接触工程は、上記実施形態1とほぼ同様である。本実施形態の点灯検査方法は、確認工程および検査工程が、実施形態1の点灯検査方法と大きく異なる。
具体的には、実施形態1の確認工程では、図4に示すように、一方の検査用端子部7の確認端子7bと、他方の検査用端子部7の確認端子7bとの間の抵抗値Rを、抵抗計測部12により測定することによって、プローブ9と検査用端子部7との間の位置ずれの有無を確認していた。
これに対し、本実施形態の確認工程では、図14に示すように、各検査用端子部7の1つの点灯用端子7aに接触させた2つのプローブ9・9間の抵抗値(所定の電気接続状態)を、抵抗計測部12により計測する。このとき、計測値が抵抗値Rとなれば、プローブ9・9の接触位置が問題ないことを示し、計測値が検出出来なければ、プローブ9・9の接触位置に問題があることを示す。
図15は、本実施形態の点灯検査装置におけるプローブ9の概略構成、及びプローブ9と検査用端子部7との相対的な位置関係を示す上面概略図である。なお、図15は、検査用端子部7とプローブ9との相対位置が正常である場合を示す。ここでいう、正常である場合とは、測定用パネル20の端部から検査用端子部7(測定パネル20の端部側の点灯用端子7a)までの距離L(図14参照)が設定値通りになるように分断できている場合をいう。
図15に示されるように、プローブ9は、複数のプローブ9aからなるプローブ群Aと、複数のプローブ9cからなるプローブ群Cと、複数のプローブ9g(並設プローブ)からなるプローブ群Gとにより構成されている。プローブ群Aを構成するプローブ9aは、検査用端子部7を構成する点灯用端子7aの配列ピッチに対応して配されている。同様に、プローブ群Cを構成するプローブ9cは、検査用端子部7を構成する点灯用端子7aの配列ピッチに対応して配されている。このように、プローブ群A・Cを構成するプローブ9a・9cは、点灯用端子7aの配列ピッチに対応して配されている。
一方、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aには、プローブ9a・9cとは別にプローブ9gが設けられている。プローブ9gは、2ピンで構成されており、プローブ9a・9cに挟み込まれた状態で配置されている。すなわち、図15の構成では、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aには、1ピンのプローブ9a・9cと、2ピンのプローブ9gとの合計4ピンのプローブが接続された状態となっており、他の点灯用端子7aには、1ピンのプローブ9a・9cのみが接続された状態となっている。
図15のように、検査用端子部7とプローブ9との相対位置が正常である場合、点灯用端子7aは、プローブ群Aに属するプローブ9a、プローブ群Cに属するプローブ9c、およびプローブ群Gに属するプローブ9gの全てに接触した状態になっている。
また、検査ユニット8には、検査用端子部7を構成する点灯用端子7aそれぞれに対して、切替スイッチ11(切替部)が設けられている。さらに、プローブ9gが設けられた外端の点灯用端子7aに対してのみ、スイッチSW1が設けられている。
この切替スイッチ11は、検査ユニット8とプローブ群A・Cとの電気接続を切り替えるものである。すなわち、切替スイッチ11は、検査ユニット8と電気接続するプローブ群を、プローブ群Aからプローブ群Cへ、またはプローブ群Cからプローブ群Aへ切り替える。それゆえ、プローブ群A・Cは、切替スイッチ11を介して検査ユニット8に接続されている。本実施形態に係る点灯検査方法は、検査用端子部7を構成する各点灯用端子7aについて検査ユニット8と電気接続するプローブ群を、プローブ群Aからプローブ群Cへ、またはプローブ群Cからプローブ群Aへ切り替える切替工程を含む。
また、プローブ9a及びプローブ9cは、検査用端子部7を構成する点灯用端子7aと同一ピッチで配置されている。さらに、プローブ9a及びプローブ9cは、同一の点灯用端子7aに接触する範囲で配置位置がずらされている。プローブ9a及びプローブ9cは、同一の点灯用端子7aに対して該点灯用端子7aの中央線を挟んで両側に位置していることが好ましい。
図15に示された構成では、例えば、端子幅W(図14参照)は、0.25mmであり、プローブ9aとプローブ9cとのずれ量は、0.2mmである。一方、プローブ9gは、プローブ9aに対して0.066mm離して配置されており、プローブ9a・9cのずれ量0.2mmに対して2ピンのプローブ9gを等間隔で配置した状態となっている。それゆえ、図15のように検査用端子部7とプローブ9との相対位置が正常である場合、点灯用端子7aは、プローブ群Aに属するプローブ9a及びプローブ群Cに属するプローブ9cの両方に接触した状態になっている。また、外端の点灯用端子7aは、プローブ群Aに属するプローブ9a、プローブ群Cに属するプローブ9c、およびプローブ群Gに属するプローブ9gの全てに接触した状態になっている。
2ピン構成のプローブ9gは、スイッチSW1を介して抵抗計測部12を介して切替えスイッチ11の上流側(検査ユニット8側)に接続されている。
図15に示された構成を備えた本実施形態に係る点灯検査装置においては、上記確認工程にて、4ピンのプローブ9a・9c・9gが接続された、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを、抵抗計測部12によって計測する。このとき、まず、スイッチSW1を導通状態にした後に、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて計測値を確認する(切替工程、確認工程)。
そして、点灯用端子7aに対するプローブ9aの接触位置が正しい場合、計測値は抵抗値Rを示す。計測値が抵抗値Rであることを確認することができれば、プローブ9aと検査用端子部7との間の位置ずれが無いことになる。
確認工程においてプローブ9aと検査用端子部7との間の位置ずれが無いことが確認されたとき、スイッチSW1を切り、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施する(検査工程)。
また、確認工程において4ピンのプローブが接続された点灯用端子7a間の抵抗値Rを確認できない場合、切替工程にて、スイッチSW1を導通状態にした後に、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群C側に切り替えて抵抗計測部12による計測値を確認する。
ここで、図15に示された構成では、上述したように、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aは、プローブ群Aに属するプローブ9a、プローブ群Cに属するプローブ9c、およびプローブ群Gに属するプローブ9gの全てに接触した状態になっている。このため、上記確認工程においては、スイッチSW1を導通状態とした状態で、切替スイッチ11によって、プローブ9aからなるプローブ群A側に切り替えても、プローブ9cからなるプローブ群C側に切り替えても、抵抗計測部12による計測値は抵抗値Rを示す。それゆえ、切替スイッチ11によるプローブ群A側及びプローブ群C側の電気接続の切り替えを必要とせず、抵抗計測部12による計測値が抵抗値Rであることが確認できれば、スイッチSW1を切り、検査ユニット8から点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
一方、図15に示された構成と異なり、検査用端子部7(点灯用端子7a)とプローブ9との相対位置が正常でない場合(測定用パネル20の端部から検査用端子部7までの距離L(図14参照)が設定値よりも大きい、あるいは小さくなるように分断できている場合)、点灯用端子7aは、プローブ9a及びプローブ9cの何れかに接触した状態になる。それに加え、2ピンのプローブ9gの少なくとも一方に接触した状態になる。このような場合、切替スイッチ11によるプローブ群A側及びプローブ群C側の電気接続の切り替えが必要である。
図16は、検査用端子部7とプローブ9との相対的な位置ずれ量が正常値よりも小さい場合の、プローブ9と検査用端子部7との相対的な位置関係を示す上面概略図である。ここでいう正常値よりも小さい場合とは、例えば、測定用パネル20の端部から検査用端子部7までの距離L(図14参照)が設定値よりも小さい場合をいう。
図16に示された構成を備えた本実施形態に係る点灯検査装置においても、上記確認工程にて、4ピンのプローブ9a・9c・9gが接続された、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを、抵抗計測部12によって計測する。このとき、まず、スイッチSW1を導通状態にした後に、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて計測値を確認する(切替工程、確認工程)。
そして、点灯用端子7aに対するプローブ9aの接触位置が正しい場合、計測値は抵抗値Rを示す。計測値が抵抗値Rであることを確認することができれば、プローブ9aと検査用端子部7との間の位置ずれが無いことになる。
しかし、上記距離Lのバラつき(±0.1mm)、測定用パネル20の外形位置決め時のバラつき、プローブの位置バラつき等によって、図16に示すように検査用端子部7(点灯用端子7a)とプローブ9との相対的な位置ずれ量が正常値よりも小さい場合がある。このような場合、上記確認工程にて、4ピンのプローブ9a・9c・9gが接続された、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを、抵抗計測部12によって計測する。このとき、まず、スイッチSW1を導通状態にした後に、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側に切り替えて計測値を確認する(切替工程、確認工程)。
図16に示されるように、プローブ9aの接触位置は、各点灯用端子7aに対応しており、各点灯用端子7aに対するプローブ9aの接触位置が正しい。それゆえ、スイッチSW1を導通状態とした状態で、切替スイッチ11によってプローブ群A側に電気接続を切り替えることによって、抵抗計測部12の計測値として抵抗値Rを確認することができる。このように抵抗値Rを確認できれば、スイッチSW1を切り、検査ユニット8からプローブ9aを介して点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。この場合、抵抗値Rが確認されたため、切替スイッチ11によってプローブ群C側に電気接続を切り替える必要はない。
これに対し、図16に示されるように、プローブ9cの接触位置は、各点灯用端子7aに対応していない。すなわち、複数のプローブ9cの中には、点灯用端子7aに接触していないプローブ9cが存在する。このような場合、スイッチSW1を導通状態とした状態で、切替スイッチ11によって、プローブ9cからなるプローブ群C側に切り替えると、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを計測することができない。このようにプローブ群C側に電気接続を切り替えた状態で、抵抗計測部12によって各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを計測した結果、抵抗値Rを確認できない場合、切替スイッチ11によってプローブ群A側に電気接続を切り替える。これにより、上述のように、抵抗値Rを確認することができるため、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
このように、本実施形態に係る点灯検査方法によれば、確認工程において、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを確認できない場合であっても、点灯用端子7aとプローブ9との相対的な位置を調整する必要がない。すなわち、位置ずれによって、抵抗計測部12に接続されるプローブ9が点灯用端子7aに対応しない場合であっても、点灯用端子7aとプローブ9との相対的な位置を調整する必要がない。このような場合、スイッチSW1を導通状態とした状態で、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群Aまたはプローブ群Cとの電気接続を切替えて、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを確認する。そして、抵抗値R確認された後、検査ユニット8から切り替えたプローブ群Aまたはプローブ群Cを介して全ての点灯用端子7aへ点灯検査用電圧を印加して、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。
したがって、本実施形態の点灯検査装置および点灯検査方法によれば、実施形態1のように確認端子7b(位置確認用端子部)の形成されていない測定用パネル20においても、プローブ9の接触位置を確認することが可能である。すなわち、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aは、点灯検査用と、プローブ9の接触位置の確認用との2つの機能果たす。これにより、確認端子7bを別途設ける必要がないため、点灯検査装置の構成を簡素化することができる。なお、本実施形態では、各検査用端子部7の外端の点灯用端子7aの抵抗値Rを確認しているが、抵抗値Rを確認する点灯用端子7aはこれに限定されるものではなく、いずれの点灯用端子7aであってもよい。
更に、切替スイッチ11によりプローブ群A・Cを切り替えて、どちらのプローブ群にて点灯検査を実施しているかを確認することによって、プローブ9の相対位置が正常値に対してどの方向にずれているか確認することが可能になる。そして、このずれに関する確認結果を測定用パネル20の分断工程へフィードバックし、分断位置のずれ方向を適正化することが可能になる。
以上のように、本実施形態に係る点灯検査装置および点灯検査方法によれば、複数のプローブ群A・Cのうち、少なくとも1つのプローブ群の電気接続状態(抵抗値R)を確認することにより、測定用パネル20の点灯検査を実施することができる。したがって、検査用端子部7を構成する点灯用端子7aとプローブ9との相対位置を再度調整するに際し、アライメント用のCCDカメラやアクチュエータ機構を必要とせず、安価であり、かつ確実な検査を実現することが可能になる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)は、被検査基板(TFTパネル基板6、FPC22)上の検査用の端子部(検査用端子部7、駆動電極24)に接触するプローブ9を有する検査ユニット8を備え、上記端子部(検査用端子部7、駆動電極24)と上記プローブ9との導通を検査する基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)であって、上記端子部(検査用端子部7、駆動電極24)を構成する複数の端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)それぞれの配列ピッチPに対応して配されたプローブ群A・Cを複数備え、上記プローブ群A・C同士は、端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)の配列方向にずれて配置されており、上記複数のプローブ群A・Cのうち、少なくとも1つのプローブ群の電気接続状態を確認する接続状態確認部(抵抗計測部12)と、各端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)について上記検査ユニット8と電気接続するプローブ群を他のプローブ群に切り替える切替部(切替スイッチ11)とが設けられている。
上記の構成によれば、検査用の端子部(検査用端子部7、駆動電極24)とプローブ9との接触を確認する確認工程において、プローブ群A・Cの一方の電気接続状態が確認できない場合であっても、端子部(検査用端子部7、駆動電極24)とプローブ9との相対的な位置を調整する必要がない。上記切替部(切替スイッチ11)によって、検査ユニット8とプローブ群A・Cとの電気接続を他方のプローブ群に切替えて、再度切替えたプローブ群の電気接続状態を確認すればよい。そして、確認後、検査ユニット8から切り替えたプローブ群を介して被検査基板(TFTパネル基板6、FPC22)の導通検査を実施することができる。
以上のように、上記の構成によれば、端子とプローブ9との相対位置を再度調整するに際し、アライメント用のCCDカメラやアクチュエータ機構を必要としない検査を実現することが可能になる。
本発明の態様2に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)は、上記態様1において、上記接続状態確認部は、上記複数の端子(点灯用端子7a)のうちの1つの端子内で所定の電気接続状態を確認する構成であってもよい。
上記の構成によれば、接続状態確認部が1つの端子内で電気接続状態を確認するため、基板検査を簡便に実施することができる。
本発明の態様3に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)は、上記態様2において、上記電気接続状態が確認される1つの端子に配された異なるプローブ群A・Cのプローブ9a・9c間に並設された並設プローブ(プローブ9g)を備える構成であってもよい。
上記の構成によれば、電気接続状態が確認される端子(外端の点灯用端子7a)上に、各プローブ群A・Cを構成するプローブ9a・9cに加え、異なるプローブ群A・Cを構成するプローブ9a・9c間に並設されたプローブ9gが設けられる。すなわち、電気接続状態が確認される検査用端子部7の外端の点灯用端子7a上に、3種類以上のプローブ9a・9c・9gが設けられる。言い換えれば、各プローブ群A・Cに対応するプローブ9a・9cと、並設プローブ(プローブ9g)との合計が3以上になる。これにより、いずれかのプローブ群A・Cを構成するプローブ9a・9cがずれて配置され、上記外端の点灯用端子7aに非接触状態になったとしても、プローブ9gは、上記外端の点灯用端子7aとの接触状態を維持する。したがって、上記外端の点灯用端子7aと接触したプローブ群Aのプローブ9a(あるいはプローブ群Cのプローブ9c)と、並設プローブ(プローブ9g)とを用いて、電気接続状態を確認することができる。
例えば、図16の構成では、確認工程において、4ピンのプローブ(プローブ9a・9c・9g)が接続された点灯用端子7aの抵抗値Rを確認でるように、切替工程にて、スイッチSW1を導通状態とした状態で、切替スイッチ11によって、検査ユニット8とプローブ群Cとの電気接続を、プローブ群Aに切り替えれば、抵抗計測部12の計測値として抵抗値Rを確認することができる。したがって、確認端子7b(位置確認用端子部)の形成されていない測定用パネル20においても導通検査を実施することが可能となる。
本発明の態様4に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)は、上記態様2において、上記接続状態確認部は、上記複数の端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)のうち2つの端子間の所定の電気接続状態を確認する構成であってもよい。
上記の構成によれば、検査用の端子部(検査用端子部7、駆動電極24)とプローブ9との接触を確認する確認工程において、上記複数の端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)のうち2つの端子(確認端子7b・24b)間の所定の電気接続状態を確認できない場合であっても、端子部(検査用端子部7、駆動電極24)とプローブ9との相対的な位置を調整する必要がない。上記切替部(切替スイッチ11)によって、検査ユニット8とプローブ群との電気接続をプローブ群A側またはプローブB側に切替えて、再度上記2つの端子(確認端子7b・24b)間の所定の電気接続状態を確認すればよい。そして、確認後、検査ユニット8から切り替えたプローブ群を介して被検査基板(TFTパネル基板6、FPC22)の導通検査を実施することができる。
本発明の態様5に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)は、上記態様1〜4において、上記切替部(切替スイッチ11)は、上記接続状態確認部によって所定の電気接続状態が確認されない場合に、上記検査ユニット8と電気接続するプローブ群A・Cを切り替える構成であってもよい。
これにより、端子とプローブ9との相対位置を再度調整するに際し、アライメント用のCCDカメラやアクチュエータ機構を必要とせず、安価であり、かつ確実な検査を実現することが可能になる。
本発明の態様6に係る(点灯検査装置10A)は、上記態様1〜5において、上記プローブ9における上記端子(確認端子24b)との接触部分の幅は、隣接する上記端子(点灯用端子24a、確認端子24b)間の間隔よりも小さい構成であってもよい。
上記の構成によれば、プローブ9と端子部(駆動電極24)を構成する端子(点灯用端子24a、確認端子24b)との相対的な位置ずれによって、端子部(駆動電極24)における隣接する2つの端子間がプローブ9により短絡することがなくなる。その結果、上記の構成によれば、TFTの破壊や、短絡による検査ユニット8のトラブルを防止することが可能になる。
本発明の態様7に係る(点灯検査装置10、10A)は、上記態様1から6において、FPC32を備え、上記プローブ(プローブ部31)は、上記FPC32上の配線パターンとして形成され、該配線パターンには、バンプ(Auバンプ31b)が形成されている。
上記の構成によれば、端子部がさらに高精細化し、端子の配列ピッチPがさらに小さくなった被検査基板に対しても、プローブ(プローブ部31)を端子に接触させて導通検査を行うことが可能になる。
なお、上記「2つの端子間の所定の電気接続状態を確認する接続状態確認部」とは、2つの端子間の導通状態、または短絡状態を確認するものをいう。
例えば、本発明の態様8に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10)は、上記態様1から7において、上記接続状態確認部として、2つの端子間の抵抗を計測する抵抗計測部12が設けられている構成であってもよい。
また、本発明の態様9に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10A)は、上記態様1から8において、上記接続状態確認部として、2つの端子間の短絡状態を確認する短絡確認部が設けられている構成であってもよい。
また、上記接続状態確認部として、2つの端子間に加える、電流、電圧を調整し、LEDなどの光源の点灯状態を確認する点灯確認部が設けられる構成であっても、2つの端子間の電気接続状態を確認することが可能である。
本発明の態様10に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)は、上記態様1から9において、上記プローブ群A、Cそれぞれを構成する各プローブ9a、9cは、検査用の端子部(検査用端子部7、駆動電極24)を構成する端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)と同一ピッチで配置されており、プローブ9aとプローブ9cとは、同一の端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)に接触する範囲で配置位置がずらされている。好ましくは、プローブ9a及びプローブ9cは、同一の端子に対して該端子の中央線を挟んで両側に位置している。
これにより、一方のプローブ群と検査用の端子部(検査用端子部7、駆動電極24)との間の位置ずれが比較的大きくても、他方のプローブ群に切り替えることによって、上記接続状態確認部によって所定の電気接続状態が確認することができる。
また、本発明の態様11に係る基板検査プローブ装置(点灯検査装置10、10A)は、上記態様1から10において、上記端子部(検査用端子部7、駆動電極24)は、上記接続状態確認部(抵抗計測部12)に接続した2つの端子を有する位置確認用端子部(確認端子7b・24b)を備えている。
本発明の態様12に係る基板検査方法は、検査ユニット8に設けられたプローブ9を被検査基板(TFTパネル基板6、FPC22)上の検査用の端子部(検査用端子部7、駆動電極24)に接触させ、上記端子部(検査用端子部7、駆動電極24)と上記プローブ9との導通を検査する基板検査方法であって、上記プローブ9は、上記端子部(検査用端子部7、駆動電極24)を構成する複数の端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)それぞれの配列ピッチPに対応して配されたプローブ群A・Cで構成され、上記プローブ群A・C同士が、端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)の配列方向にずれて配置されており、上記複数のプローブ群A・Cのうち、少なくとも1つのプローブ群の電気接続状態を確認する確認工程と、各端子について上記検査ユニット8と電気接続するプローブ群を他のプローブ群に切り替える切替工程と、含み、上記切替工程では、上記確認工程にて所定の電気接続状態が確認されない場合に、上記検査ユニット8と電気接続するプローブ群A・Cを切り替えることを特徴している。
上記の構成によれば、上記態様1と同様の効果を奏する。
本発明の態様13に係る基板検査方法は、態様12において、上記確認工程では、上記複数の端子(点灯用端子7a)のうちの1端子内で所定の電気接続状態を確認してもよい。
上記の構成によれば、上記態様2と同様の効果を奏する。
本発明の態様14に係る基板検査方法は、態様12において、上記確認工程では、上記複数の端子(点灯用端子7a・24a、確認端子7b・24b)のうち2つの端子(確認端子7b・24b)間の所定の電気接続状態を確認してもよい。
上記の構成によれば、上記態様4と同様の効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。