JP6401049B2 - 椅子の座および椅子 - Google Patents

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本発明は、椅子の座に関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば会議用や事務用の椅子の座部に適用されて好適な座の構造に関する。
従来から、椅子の座の構造において、可撓性を有する板材料にスリットを設けて撓み易くする構造が採用されている。具体的には例えば、図15に示すように、座を構成する弾性板材料101や背凭れを構成する弾性板材料103に、撓み変形を助長させて柔軟性を高めるために複数の直線状をなしたスリット102,104が形成されるようにしたものがある(特許文献1)。
また、図16に示すように、椅子の座部用のインナー部材110(シェルとも呼ばれる)におけるスリット111の構造が複雑にされ且つ個数が多数にされることにより、撓み易さが一層助長されるようにしたものがある(特許文献2)。
特表平10−507091号公報 特開2000−093250号公報
しかしながら、特許文献1の椅子の座の構造のように、直線状のスリットだけでは撓み変形量が十分に確保されるとは言えず、座り心地が十分に快適であるとは言い難い。すなわち、椅子の座であるので一定以上の剛性を有する例えば樹脂部材で形成される必要があるため、単に直線状のスリットを設けただけでは、座り心地を一層向上させるほどに十分な大きさの撓み変形量を実現・確保することは困難である。なお、この場合に、インナー部材の上面に厚手のクッションを配置することで座り心地を向上させることも考えられるが、そのようにすると、座部が厚くなってしまい外観が良好でなくなるという問題がある。また、特に固定椅子などの場合にはスタッキングなどによって収納することがあるため、座部が厚くなることは、外観だけでなく、スタッキング状態の体積低減効率を低下させてしまうなどの問題もある。
また、特許文献2の椅子の座の構造では、撓み変形を助長させるためにスリットを多数設けることによって十分な大きさの撓み変形量を実現・確保することはできても、多数のスリットを設けるようにするために椅子における身体保持部材としての強度が十分に確保されない虞があるという問題や、複雑なスリットを多数設けるようにするために成型時の金型が複雑になって成型コストが高くなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、十分な大きさの撓み変形量の実現・確保と十分な強度の確保とを両立させると共に製造コストの高騰を抑制することができる椅子の座を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の椅子の座は、樹脂素材によって形成され少なくとも中央部分が撓み変形可能なシェルと、当該シェルが上面に取り付けられる座フレームと、シェルの少なくとも中央部分の下方に配設される弾性部材とを有し、弾性部材の長手方向の両端部が座フレームに取り付けられ、着座者の着座荷重によって撓むシェルの中央部分を弾性部材が弾性変形することによって支持するようにしている。
したがって、この椅子の座によると、異なる種類の弾力部材で座が構成されるので、着座したときの座としての高級感のある座り心地が実現される。具体的には、シェルのみで座が構成される場合には、特に、薄いシェルのみで座が構成される場合にはシェルに大きな荷重がかけられたり荷重が急激にかけられたりするとシェルが一杯まで変形して底付き感が発生してしまうのに対し、本発明によれば、シェルと弾性部材との二重構造によって座が構成されるので、弾性部材の変形による反力によって支えられながらシェルが変形することによって底付き感の発生が防止される。
この椅子の座によると、また、シェルと弾性部材との二重構造によって座が構成されるので、シェルのみで座が構成される場合と比べて強度の向上が実現されると共にへたりの発生が防止される。
この椅子の座によると、また、シェルのみで適度で快適な反発力を実現しようとする場合のように例えばスリットの形状や配置などを複雑にする必要がないので、シェルを成型するための金型の形態が単純になる。
本発明の椅子の座は、シェルに当該シェルの撓み変形を助長させる構造が設けられるようにしても良く、さらに、シェルの撓み変形を助長させる構造がスリットであるようにしても良い。これらの場合には、弾性部材との二重構造を前提としたシェルとしての反発力が適度なものに調整され得る。
また、本発明の椅子の座は、弾性部材がS字形ばねであるようにしても良い。この場合には、シェルと弾性部材との二重構造が比較的簡便に構成される。
また、本発明の椅子の座は、シェルに荷重がかけられておらず下方に撓んでいない状態において当該シェルの下面に弾性部材が当接しているようにしても良い。この場合には、座に荷重がかけられてシェルが下方に撓んだときにシェルの下面が弾性部材に当たる音(触突音)の発生が防止される。
また、本発明の椅子の座は、シェルの下面に弾性部材保持部が形成されるようにしても良い。この場合には、弾性部材保持部によって弾性部材をシェルの下面に当接した状態で保持するように構成され得る。
また、本発明の椅子は、上述の座を備えるようにしている。この場合には、上述の座の作用が奏される椅子が実現される。
本発明の椅子の座やこの座を備える椅子によれば、着座したときの座としての高級感のある座り心地を実現すること、具体的には弾性部材の変形による反力によって支えながらシェルを変形させることによって底付き感の発生を防止することができるので十分な大きさの撓み変形量を実現・確保して着座したときの快適性の向上を図ることが可能になり、且つ、シェルのみで座が構成される場合と比べて強度の向上を実現すると共にへたりの発生を防止することができるので十分な強度を確保して耐久性の向上を図り、延いては快適な座り心地を維持することが可能になる。
本発明の椅子の座やこの座を備える椅子によれば、また、シェルを成型するための金型の形態を単純にすることができるので、製造コストの高騰を抑制することが可能になる。
本発明の椅子の座やこの座を備える椅子は、撓み変形を助長させる構造がシェルに設けられるようにした場合や、当該撓み変形を助長させる構造がスリットであるようにした場合には、弾性部材との二重構造を前提としたシェルとしての反発力を適度なものに調整することができるので、撓み変形量を十分且つ適当なものにして着座したときの快適性の一層の向上を図ることが可能になる。
本発明の椅子の座やこの座を備える椅子は、弾性部材がS字形ばねであるようにした場合には、シェルと弾性部材との二重構造を比較的簡便に構成することができるので、椅子の座としての汎用性の向上を図ることが可能になる。
本発明の椅子の座やこの座を備える椅子は、シェルが撓んでいない状態において当該シェルの下面に弾性部材が当接しているようにした場合には、シェルが下方に撓んだときにシェルの下面が弾性部材に当たる音(触突音)の発生を防止することができるので、異音が発生することによる着座者の不快感の惹起を防止することができ、椅子の使用の快適性の向上が可能になる。
本発明の椅子の座やこの座を備える椅子は、シェルの下面に弾性部材保持部が形成されるようにした場合には、弾性部材をシェルの下面に当接させた状態で保持することができるので、上述の、シェル下面が弾性部材に当たる音の発生防止や異音発生による着座者の不快感の惹起防止という作用効果を確実に奏するようにすることができ、椅子の使用の快適性のより一層の向上が可能になる。
実施形態の椅子の全体構成を示す正面及び側面を表す図である。 実施形態の椅子の全体構成を示す側面図である。 本発明の椅子の座の実施形態の一例を示す斜視図である。 図3からクッションを取り除いた状態(言い換えると、図3のクッションを透明にした場合)の図である。 図4からシェルを取り除いた状態(言い換えると、図4のシェルを透明にした場合)の図である。 図5から座フレーム及び弾性部材を取り除いた状態(言い換えると、図5の座フレーム及び弾性部材を透明にした場合)の図である。 図6から座裏カバーを取り除いた状態(言い換えると、図6の座裏カバーを透明にした場合)の図である。 実施形態の椅子の座の図である。(A)は側面図である。(B)は側面及び底面を表す図である。 実施形態の椅子の座の上方斜視図である。 実施形態の椅子の座の下方斜視図である。 実施形態における弾性部材保持部に纏わる構成の縦断面図である。 椅子の座の他の例の下方斜視図である。 椅子の座の弾性部材保持部に纏わる構成の他の例の縦断面図である。 椅子の座の弾性部材保持部に纏わる構成の更に他の例の縦断面図である。 従来の椅子の座や背凭れを示す斜視図である。 他の従来の椅子の座を示す平面図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1から図14に、本発明の椅子の座の実施形態の一例を示す。なお、本明細書においては、椅子の座に座った着座者を基準にして、また、特に座については座が水平姿勢にあるときを基準にして、上下,前後,左右を定義する。また、座が水平姿勢であるとは座面が正確に水平である状態に加えて大凡水平である状態を含み、座が垂直姿勢であるとは座面が正確に垂直である状態に加えて大凡垂直である状態を含む。
本実施形態では、本発明の椅子の座が、図1及び図2に全体構成を示す椅子1に適用された場合を例に挙げて説明する。
本実施形態の椅子1は、支持体2、並びに、当該支持体2に支持される座10及び背凭れ7を有する。
支持体2は、左右対向して配設される一対の前脚フレーム3,3と、当該左右一対の前脚フレーム3,3各々の上端部と連続して左右対向して配設される一対の側方フレーム4,4と、当該左右一対の側方フレーム4,4各々の後端部と接合して左右対向して配設される一対の後脚フレーム5,5と、左右一対の側方フレーム4,4の間に左右方向に架設される横架設フレーム6とを備える。
前脚フレーム3と側方フレーム4とは、一本の金属パイプ材、具体的には例えばスティールやステンレススティール或いはアルミ合金などのパイプ材が概ねく字形に折り曲げられることによって連続的に形成されて一体に構成される。そして、前脚フレーム3が前側で側方フレーム4が後ろ側になるように配置され、且つ、前脚フレーム3が前方下向きに傾斜すると共に側方フレーム4が水平になるように配設される。
左右一対の側方フレーム4,4各々の前後方向における中間位置に、向かい側の(言い換えると、一方からみて他方側の)側方フレーム4に向けて、即ち椅子1の内側に向けて左右方向に突出する回動軸4aが設けられる。
左右一対の側方フレーム4,4各々の回動軸4a,4aは、左右方向において相互に対向するように設けられる。すなわち、回動軸4aの軸心方向は左右方向であって左右一対の回動軸4a,4aそれぞれの軸心は同軸の関係になる。なお、回動軸4aは、側方フレーム4の周面に溶接付けなどによって接合される。
後脚フレーム5は、例えば上述の前脚フレーム3及び側方フレーム4と同様の材質の一本の金属パイプ材によって構成され、前後方向において後方下向きに傾斜するように配設される。
側方フレーム4の後端と後脚フレーム5とは、後脚フレーム5の上下方向における中間よりも上側の位置において溶接付けなどによって接合される。
なお、本実施形態では、前脚フレーム3の下端部にはキャスタ9Aが取り付けられると共に、後脚フレーム5の下端部にはキャスタ9Bが取り付けられる。ただし、脚フレームにキャスタが取り付けられることは本発明において必須の構成ではない。
ここで、本実施形態では、連続するものとして一体に形成された前脚フレーム3と側方フレーム4とは、左右の側方フレーム4,4の後端部同士の左右方向における間隔(言い換えると、左右の後脚フレーム5,5同士の左右方向における間隔)よりも左右の前脚フレーム3,3同士の左右方向における間隔が狭くなるように配設される。具体的には、複数の椅子1が水平方向で前後に並べられたときに、後ろ側の椅子1の左右の前脚フレーム3,3が前側の椅子1の左右の後脚フレーム5,5の間から左右の側方フレーム4,4の間に入り込み、複数の椅子1が水平・前後方向にスタッキング可能であるように調整される。
横架設フレーム6は、例えば上述の各フレーム3,4,5と同様の材質の一本の金属パイプ材が、左右両側の傾斜部6a,6aとこれらに挟まれる中間部分の水平部6bとが連続するように折り曲げられて形成される。
横架設フレーム6は、左右一対の側方フレーム4,4の間に、平面視において左右方向になるように、且つ、中間部分の水平部6b部分が下方に凹むように、そして、座10の下面の凹凸(即ち、曲面形状)に沿うように配設される。
横架設フレーム6の左右両端は、左右一対の側方フレーム4,4各々の前端部寄りの位置(即ち、前脚フレーム3寄りの位置)においてこれら左右一対の側方フレーム4,4同士を連結するように溶接付けなどによって接合される。なお、横架設フレーム6は、側方フレーム4に設けられた回動軸4aよりも前方位置に配設される。
背凭れ7は、樹脂製の板材によって構成され、平面視において左右方向における中間部分が後方に撓んで湾曲すると共に側面視において上下方向における中央よりもやや下方の部分が前向きに凸となるように湾曲する形状に形成される。
背凭れ7は、左右両側の下端部分に、下端に開口部を有する筒状に形成された一対の取付部7a,7aを有する。そして、背凭れ7は、左右一対の取付部7a,7aのそれぞれが左右一対の後脚フレーム5,5の上端部分に嵌められることによって支持体2に装着される。なお、背凭れ7の取付部7aと後脚フレーム5の上端部分とは、後脚フレーム5の上端部分が取付部7aに下端開口部から挿入されて嵌め込まれた状態で、予め塗布された接着剤やねじ止めなどによって相互に固定される。
座10は、座フレーム11と、当該座フレーム11の上面に取り付けられるシェル13(インナーシェルやインナー部材とも呼ばれる)と、当該シェル13の下方に配設される弾性部材12と、シェル13の上面を覆うクッション14と、座フレーム11の下面に取り付けられる座裏カバー15とを有する。
なお、図4並びに図8乃至図10においては、分かり易さを考慮して、シェル13の右側半分のみが図示されている。すなわち、椅子1のシェルは、実際には、各図において現されているシェル13と左右対称の構造を有している。
座フレーム11は、一本の金属材、具体的には例えばスティールやステンレススティール或いはアルミ合金などの棒材・板材や種々の形材が、前フレーム11Aと左右の側フレーム11B,11Bと後ろフレーム11Cとを有する概ね矩形に折り曲げられて形成される。
座フレーム11の左右の側フレーム11B,11B各々の、前後方向における中間よりも後方の位置に、左右方向において相互に対向するように、左右方向に貫通する貫通孔11d,11dが設けられる。
そして、これら左右一対の貫通孔11d,11dそれぞれに、左右一対の側方フレーム4,4各々に設けられた回動軸4a,4aが挿し込まれる。
これにより、座フレーム11を含む座10が、支持体2に対して水平姿勢(図1乃至図3)と背凭れ7に沿うように跳ね上げられて起立した姿勢(言い換えると、垂直姿勢)との間で回動するように装着される。すなわち、回動軸4aを回動支持部とすると共に座フレーム11を回動部材として支持体2に対して座フレーム11が回動する。
なお、座10は、着座者の着座の用に供される際には水平姿勢になり、複数の椅子1が水平・前後方向にスタッキングされる際には垂直姿勢になる。
シェル13は、樹脂素材により、少なくとも中央部分が撓み変形し得るような厚み寸法に形成され、座フレーム11の上面に例えばねじ止めなどによって固定されて取り付けられる。なお、シェル13は、全体としては概ね板状をなすように形成されるものの、湾曲していたり、部分によって厚みが異なっていたり、部分的な凹凸があったりしても構わない。また、シェル13の平面視における形状は、特定のものには限定されない。
本実施形態では、シェル13に、撓み変形を助長させる構造が設けられる。
シェル13の撓み変形を助長させる構造は、特定の態様に限定されるものではなく、具体的には例えば、本実施形態のようにシェル13を上下方向に貫通して形成される線状のスリット13aや、シェル13を上下方向に貫通して形成される正円・楕円や正方形・長方形などの貫通孔、或いは、シェル13の上面側と下面側とのうちの少なくとも一方に形成される線状の凹部としての溝や、シェル13の上面側と下面側とのうちの少なくとも一方に形成される正円・楕円や正方形・長方形などの凹部が挙げられる。
また、シェル13の撓み変形を助長させる構造として線状のスリット13aや線状の凹部としての溝が設けられる場合には、当該スリット13aや溝の方向は前後方向,左右方向,或いは前後左右方向に対して傾斜する方向のうちのいずれでも良い。また、シェル13の撓み変形を助長させる構造として貫通孔や凹部が設けられる場合には、当該貫通孔や凹部の形成パターン・配置パターンは種々のものが適宜選択され得る。
なお、シェル13の撓み変形を助長させる構造は、シェル13に対し、一つ設けられるようにしても良いし、複数設けられるようにしても良い。
クッション14は、座10に着座した際に座面としての弾力性を発揮させて快適性を向上させるためのものであり、シェル13の上面に配設される。
クッション14は、具体的には例えば、ウレタンなどの弾力性を有する素材によって形成された芯材と、当該芯材の少なくとも上面及び側面を覆う外張地とによって構成される。
クッション14は、シェル13の上面に載置された状態で固定される。クッション14のシェル13への取付・固定の仕方は特定の方法に限定されるものではなく、具体的には例えば、シェル13の上面に芯材が載置された状態で当該芯材及びシェル13の側縁部を包み且つシェル13の下面側に周縁部が回り込むように外張地が配設されて前記周縁部が紐締めされることによってシェル13に取り付けられるようにしても良いし、固定用の部品が適宜用いられてねじ止めなどによって取り付けられるようにしても良い。
座裏カバー15は、樹脂素材により、シェル13との間に座フレーム11を収容し得るように下方に撓む凹部と当該凹部を囲むように周端から上方にせり上がる周縁部とを有する形状に形成される。
座裏カバー15は、座フレーム11の下面に、例えばねじ止めなどによって固定されて取り付けられる。
座裏カバー15の下面の概ね中央位置に、左右方向を長手方向とする凸状のフレーム当接部15aが設けられる。そして、当該フレーム当接部15aの下端側に、縦断面半円形の凹部(言い換えると、蒲鉾形の凹部)が長手方向に沿って形成される。
そして、フレーム当接部15a下端の凹部が横架設フレーム6の水平部6bに当接した状態において、座10が(具体的にはクッション14が)着座に適当な水平姿勢になる。
そして、本実施形態における、本発明に係る椅子の座10は、樹脂素材によって形成され少なくとも中央部分が撓み変形可能なシェル13と、当該シェル13の少なくとも中央部分の下方に配設される弾性部材12とを有し、着座者の着座荷重によって撓むシェル13の中央部分を弾性部材12が弾性変形することによって支持するようにしている。
弾性部材12は、シェル13の撓み変形に対して上下方向の弾性力を発揮するものである。
本実施形態では、座フレーム11の上面にシェル13が取り付けられることによってこれら座フレーム11とシェル13とが平行に配設されており、座フレーム11に弾性部材12の両端部(具体的には、前端部と後端部)が支持されることにより、シェル13の下方においてシェル13の下面に沿って弾性部材12が配設される。
すなわち、弾性部材12は、シェル13全体としての方向において両端部が支持されて、シェル13全体としての方向に沿って張り架けられて設けられる。
本発明における弾性部材は、シェル13全体としての方向に沿って配設された状態で上下方向の弾性力を発揮し得るものであれば、特定のものには限定されない。
本実施形態では、弾性部材12として具体的にはS字形ばね(Sスプリングなどとも呼ばれる)が用いられる。本実施形態の弾性部材12としてのS字形ばねは、長手方向を前後方向とする二つのS字形ばねが左右に並べられて配置され、各々の前端部が座フレーム11の前フレーム11Aに取り付けられると共に後端部が座フレーム11の後フレーム11Cに取り付けられる。
弾性部材12の個数は、二つに限られるものではなく、一つでも良いし、或いは、三つ以上でも良い。
また、弾性部材12の配置の向きは、長手方向を前後方向とする向きに限られるものではなく、長手方向を左右方向とする向きであっても良い。さらに、複数の弾性部材12が配置される場合に、複数の弾性部材12が相互に平行に配置される態様に限られるものではなく、長手方向において相互の間隔が変わるように、即ち相互に平行ではないように配置されるようにしても良い。
弾性部材12は、座10に荷重がかけられていない状態においてシェル13の下面に当接させられて設けられても良く、或いは、座10に荷重がかけられていない状態ではシェル13の下面に当接していないものの座10に荷重がかけられてシェル13が下方に撓んだ際にシェル13の下面に当接するように設けられても良い。
本実施形態では、座10に荷重がかけられていない状態においてシェル13の下面に弾性部材12が当接して組み付けられるように、シェル13に弾性部材保持部16が設けられる。
本実施形態では、具体的には、シェル13の下面から下方に延出する垂直部16aと、当該垂直部16aの下端部から屈曲して横方向に延出する水平部16bとを有する断面L字形で前後方向に連続して形成され、且つ、左右対向する一対の弾性部材保持部16,16として設けられる。
なお、本実施形態ではシェル13と弾性部材保持部16とは一体成型されるようにしているが、シェル13と弾性部材保持部16とを別体のものとして各々形成してシェル13に弾性部材保持部16を取り付けるようにしても良い。
そして、シェル13と左右一対の弾性部材保持部16,16の垂直部16a及び水平部16bとによって囲まれる保持空間16cに弾性部材12の左右縁部が収容されて保持される。さらに、保持空間16cに弾性部材12が保持された状態で、当該弾性部材12がシェル13の下面に当接する。
ここで、座10に荷重がかけられていない状態ではシェル13の下面に弾性部材12が当接しないように設けられた場合には、座10に荷重がかけられてシェル13が下方に撓んだときにシェル13の下面が弾性部材12に当たる音(こつんという触突音)が発生し、着座者の不快感を惹き起こしてしまう。
これに対し、本実施形態のように座10に荷重がかけられていない状態において(言い換えると、当初から)シェル13の下面に弾性部材12が当接するように設けられた場合には、座10に荷重がかけられてシェル13が下方に撓んだときにシェル13の下面が弾性部材12に当たる音(触突音)が発生することがなく、異音の発生を防止して着座者の不快感の惹起を防止することができる。
なお、弾性部材保持部は、シェル13の下面に弾性部材12を当接させた状態で保持し得る態様であれば、本実施形態における弾性部材保持部16の態様には限定されない。具体的には例えば、本実施形態の弾性部材保持部16は弾性部材12の長手方向即ち前後方向の全長に亙って設けられて弾性部材12の全長に亙って保持するようにしているが、例えば、弾性部材12の両端部(本実施形態では、前端部及び後端部)近傍のみに設けられて両端部のみを保持するようにしても良いし、両端部及び中間部各々の近傍に設けられて両端部と中間部とにおいて断続的に保持するようにしても良い。また、本実施形態の弾性部材保持部16は垂直部16aと水平部16bとを有するようにしているが、これに限られず、U字形やJ字形のフック或いは鉤型のような形状でも良い。さらに、シェル13の下面から突出して弾性部材12と当接する一つ若しくは複数の凸部でも良い。
また、本実施形態では左右対向して対称の態様に形成された一対の弾性部材保持部16,16が設けられるようにしているが、弾性部材保持部は左右対称の態様でなくても良い。具体的には例えば図12及び図13に示すように、弾性部材12の左右縁部の一方に垂直部16aと水平部16bとを有する弾性部材保持部16が設けられ、他方には弾性部材保持部16’が設けられるようにしても良い。この例における弾性部材保持部16’は、シェル13の下面から下方に延出する垂直部16aと、当該垂直部16aの下端部から屈曲して横方向に延出する水平部16bとを有し、弾性部材12の湾曲部の位置に対応して前後方向に断続的に形成される。なお、図12においては、分かり易さを考慮して、シェル13の右側半分のみが図示されている。すなわち、椅子1のシェルは、実際には、同図において現されているシェル13と左右対称の構造を有している。
また、図12及び図13に示す例のように、弾性部材保持部16’の水平部16bの下端側に、弾性部材12が取り付けられる側(即ち、対向して設けられている弾性部材保持部16)に向けて傾斜する斜面16dが形成されるようにしても良い。傾斜面16dが形成されることにより、弾性部材12の左右縁部の一方が弾性部材保持部16の保持空間16cに差し込まれた上で他方が対向する弾性部材保持部16’の傾斜面16dに当てられて押し込まれることによって弾性部材12が取り付けられるので、シェル13への弾性部材12の組み付け作業が容易になる。
また、シェル13が側面視において例えば波形などの曲面形状をしている場合などで前後方向の全長に亙って弾性部材12がシェル13の下面に当接させられて配設されることが困難である場合には、弾性部材保持部が例えば図14のような態様に形成されるようにしても良い。具体的には、シェル13の下面から下方に延出する垂直部16aが足長に形成された上で、横方向に延出する第二水平部16eが水平部16bの上方に当該水平部16bと対向して設けられ、水平部16bと第二水平部16eとの間に弾性部材12が挟持されて保持されるようにしても良い。これにより、シェル13の側面視における形状がどのようなものであっても、垂直部16aの長さが調節されることにより、弾性部材12は側面視において直線状若しくは概ね直線状に配設され、且つ、シェル13が下方に撓んだときの弾性部材12に当たる音の発生が防止される。
なお、シェル13と弾性部材12との組み付けの構成が調整されることにより、弾性部材保持部がなくても座10に荷重がかけられていない状態においてシェル13の下面に弾性部材12が当接させられるようにして良く、さらに言えば、座10に荷重がかけられていない状態においてシェル13の下面に弾性部材12が当接しなくても弾性部材保持部が形成されないようにしても良い。すなわち、本発明において、弾性部材保持部は必須の構成ではない。
以上のように構成された椅子の座10によれば、異なる種類の弾力部材、即ちシェル13と弾性部材12との二重構造によって座10が構成されるので、着座したときの座としての高級感のある座り心地を実現すること、具体的には弾性部材12の変形による反力によって支えながらシェル13を変形させることによって底付き感の発生を防止することができ、十分な大きさの撓み変形量を実現・確保して着座したときの快適性の向上を図ることが可能になる。
以上のように構成された椅子の座10によれば、また、シェル13と弾性部材12との二重構造によって座10が構成されるので、シェルのみで座が構成される場合と比べて強度の向上を実現すると共にへたりの発生を防止することができ、十分な強度を確保して耐久性の向上を図り、延いては快適な座り心地を維持することが可能になる。
なお、上述の実施形態は本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では本発明に係る座が図1及び図2に全体構成を示す椅子1に適用されるようにしているが、本発明が適用される椅子は、図1及び図2に示す椅子1に限られるものではなく、種々の態様のものが適宜選択され得る。具体的には例えば、上述の実施形態の椅子1のように座10が回動可能であったり水平・前後方向にスタッキング可能であったりすることは本発明において必須の構成ではなく、また、支持体2並びに背凭れ7及び座10などの各構成部材の具体的な形状や態様は椅子の用途やデザインなどを踏まえて種々のものが適宜選択され得る。さらに、一例として挙げると、本発明が適用される椅子としては、背凭れ7を有することは必須の構成ではなく、また、座10がクッション14を備えることは必須の構成ではない。
また、上述の実施形態では椅子1が座フレーム11と座裏カバー15とを有するようにしているが、本発明が適用される椅子としては座フレーム11と座裏カバー15とを有することは必ずしも必須の構成ではない。すなわち、上述の実施形態における座フレーム11と座裏カバー15とが備える構成・機能に相当する構成・機能を備えて一体のものとして形成された構成部材が用いられるようにしても良い。
また、上述の実施形態ではシェル13の撓み変形を助長させる構造として複数の線状のスリット13aが設けられるようにしているが、シェル13の撓み変形を助長させる構造は上述のように例えば正円・楕円や正方形・長方形などの貫通孔或いは線状の凹部としての溝又は正円・楕円や正方形・長方形などの凹部でも良く、さらに言えば、シェル13に撓み変形を助長させる構造が設けられないようにしても良い。
1 椅子
2 支持体
3 前脚フレーム
4 側方フレーム
4a 回動軸
5 後脚フレーム
7 背凭れ
10 座
11 座フレーム
12 弾性部材
13 シェル
13a スリット
15 座裏カバー

Claims (7)

  1. 樹脂素材によって形成され少なくとも中央部分が撓み変形可能なシェルと、当該シェルが上面に取り付けられる座フレームと、前記シェルの少なくとも中央部分の下方に配設される弾性部材とを有し、前記弾性部材の長手方向の両端部が前記座フレームに取り付けられ、着座者の着座荷重によって撓む前記シェルの中央部分を前記弾性部材が弾性変形することによって支持することを特徴とする椅子の座。
  2. 前記シェルに当該シェルの撓み変形を助長させる構造が設けられることを特徴とする請求項1記載の椅子の座。
  3. 前記シェルの撓み変形を助長させる構造がスリットであることを特徴とする請求項2記載の椅子の座。
  4. 前記弾性部材がS字形ばねであることを特徴とする請求項1記載の椅子の座。
  5. 前記シェルに荷重がかけられておらず下方に撓んでいない状態において当該シェルの下面に前記弾性部材が当接していることを特徴とする請求項1記載の椅子の座。
  6. 前記シェルの下面に弾性部材保持部が形成されていることを特徴とする請求項5記載の椅子の座。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の座を備えることを特徴とする椅子。
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