JP6400556B2 - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6400556B2
JP6400556B2 JP2015200521A JP2015200521A JP6400556B2 JP 6400556 B2 JP6400556 B2 JP 6400556B2 JP 2015200521 A JP2015200521 A JP 2015200521A JP 2015200521 A JP2015200521 A JP 2015200521A JP 6400556 B2 JP6400556 B2 JP 6400556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
distance
doppler
pulse
radar apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015200521A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017072519A (ja
Inventor
健一 三木
健一 三木
丈嗣 市原
丈嗣 市原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokowo Co Ltd
Original Assignee
Yokowo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokowo Co Ltd filed Critical Yokowo Co Ltd
Priority to JP2015200521A priority Critical patent/JP6400556B2/ja
Priority to CN201610810357.5A priority patent/CN106569202A/zh
Publication of JP2017072519A publication Critical patent/JP2017072519A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6400556B2 publication Critical patent/JP6400556B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/02Systems using reflection of radio waves, e.g. primary radar systems; Analogous systems
    • G01S13/50Systems of measurement based on relative movement of target
    • G01S13/58Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems
    • G01S13/583Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems using transmission of continuous unmodulated waves, amplitude-, frequency-, or phase-modulated waves and based upon the Doppler effect resulting from movement of targets
    • G01S13/584Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems using transmission of continuous unmodulated waves, amplitude-, frequency-, or phase-modulated waves and based upon the Doppler effect resulting from movement of targets adapted for simultaneous range and velocity measurements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/02Systems using reflection of radio waves, e.g. primary radar systems; Analogous systems
    • G01S13/06Systems determining position data of a target
    • G01S13/08Systems for measuring distance only
    • G01S13/32Systems for measuring distance only using transmission of continuous waves, whether amplitude-, frequency-, or phase-modulated, or unmodulated
    • G01S13/34Systems for measuring distance only using transmission of continuous waves, whether amplitude-, frequency-, or phase-modulated, or unmodulated using transmission of continuous, frequency-modulated waves while heterodyning the received signal, or a signal derived therefrom, with a locally-generated signal related to the contemporaneously transmitted signal
    • G01S13/341Systems for measuring distance only using transmission of continuous waves, whether amplitude-, frequency-, or phase-modulated, or unmodulated using transmission of continuous, frequency-modulated waves while heterodyning the received signal, or a signal derived therefrom, with a locally-generated signal related to the contemporaneously transmitted signal wherein the rate of change of the transmitted frequency is adjusted to give a beat of predetermined constant frequency, e.g. by adjusting the amplitude or frequency of the frequency-modulating signal
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/02Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00
    • G01S7/28Details of pulse systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

本発明は、パルスドップラー信号を用いて近距離から遠距離までの広範囲に安定して動作可能なレーダ装置に関する。
速度を広範囲に亘って測定するレーダ装置として、特許文献1に開示されたレーダ装置が知られている。特許文献1に開示されたレーダ装置では、パルス信号で変調された送信波をアンテナから出力し、その反射波をアンテナで受信し、それを検波した信号に基づいて対象物体までの距離及び速度を測定する。
具体的には、パルス信号をFMCW(FM-Continuous Wave)測定方式のものとパルスドップラー測定方式のものとの2種類用意し、高速走行時はパルスドップラー測定方式を選択し、低速走行時はFMCW測定方式を選択して、速度に応じた信号処理を行うようにしている。
特開2001−183449号公報
FMCW測定方式は、連続周波数変調波のビート周波数差に基づいて速度を測定する方式であり、レーダ構成は簡単であるが、高度なFFT処理が必要になるため、応答速度を速くすることが困難になるという課題がある。また、パルスドップラー測定方式では、パルス信号を直接処理するので応答速度が速く、分離性能に特に優れているが、対象物体までの距離が短いと反射波の信号レベルが大きく、増幅回路などが飽和してしまい、正確なドップラー信号の抽出が困難となる。つまり、近距離で安定した速度測定が困難になるという課題がある。
本発明は、このような課題を解決し、簡単な構成で近距離から遠距離までの広範囲にわたり、安定して速度や距離の測定ができるレーダ装置を提供することを目的とする。
本発明のレーダ装置は、ドップラーシフト(周波数偏移)成分と振幅ピーク変移成分との復調が可能な変調度でパルス変調された送信波を対象物体に向けて送信するとともに前記対象物体で反射された反射波を受信する送受信手段と、前記送受信手段で受信した反射波から前記ドップラーシフト成分を表す第1ドップラー信号と前記振幅ピーク変移成分を表す第2ドップラー信号とを抽出する信号抽出手段と、前記信号抽出手段から前記第1ドップラー信号と前記第2ドップラー信号のいずれかを選択的に取り込み、取り込んだ信号を解析して前記対象物体の速度を検出する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、近距離から遠距離までの広範囲にわたり安定的に距離や速度の測定が可能なレーダ装置を提供することができる。
本発明の実施の形態例に係るレーダ装置のブロック図。 (a)〜(c)は本実施形態と従来例における信号の波形比較図。 (a),(b)は、本実施形態と従来例における信号の内容比較図。 第1ドップラー信号及び第2ドップラー信号の波形説明図。 本実施形態における各信号のタイミングチャート。 (a),(b)は変調度が相違するときの信号の波形比較図。 代表的な使用形態のときの制御ユニットの処理手順説明図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るレーダ装置のブロック図である。本実施形態のレーダ装置はパルスドップラー測定方式を採用したものであり、送受信手段として機能する送受信アンテナ1,パルス波送受信器2及び高周波発振器3と、制御手段として機能する制御ユニット16と、信号抽出手段として機能するベースバンド回路17とを有している。
高周波発振器3は、図2(a)に示される高周波信号波を生成し、これをパルス波送受信器2へ入力する。高周波信号波は、本実施形態では、24.15[GHz]の信号であるが、この周波数に限るものではない。パルス波送受信器2には、制御ユニット16から短パルス信号も入力される。「短パルス信号」は、パルス幅が約5nsec〜約30nsecのパルス信号である。パルス波送受信器2は、入力された高周波信号に短パルス信号でごく浅い変調をかけ、変調された送信波である送信パルス波を生成し、これを送受信アンテナ1から対象物体に向けて放射する。「浅い変調をかける」とは、短パルス信号で小さい変調度で変調することをいう。
例えば、パルスドップラー測定方式を採用する一般的なレーダ装置では、対象物体で反射されて戻った反射波の信号対雑音比を大きくするために約0.5〜約0.8の変調度でパルス変調する。これに対し、本実施形態では、約0.02〜約0.4以下の変調度で浅く変調する。変調度は高周波信号波の信号レベルに対するパルス信号の信号レベルの相対割合であるため、送信パルス波の波形は、連続波に近似したものとなる。パルス波送受信器2は、このような波形の送信パルス波を、送受信アンテナ1から対象物体に向けて放射させる。なお、浅い変調に対応するパルス波送受信器2としては、例えば特開2008−249498号公報に開示されている3dBカプラ、及び二状態デバイスで構成される回路などを使用することができる。
パルス波送受信器2から出力される送信パルス波の波形の一例を図2(b)に示す。図2(c)は、参考のために示した変調度が深い一般的なパルスドップラーレーダによる送信パルス波形である。本実施形態のレーダ装置の送信パルス波は、浅い変調をかけているため、変調OFF時の電力が大きい狭帯域の高周波信号となる。このため、送信パルス波形は、図2(b)に示されるように、連続波(搬送波)に近い波形となる。
放射された送信パルス波は、対象物体で反射され、パルス状の反射波である反射パルス波として送受信アンテナ1から受信される。パルス波送受信器2は、再度、高周波発振器3からの高周波信号波を用いて反射パルス波をホモダイン検波(直接検波)し、検波信号を出力する。本実施形態における送信パルス波、反射パルス波、検波信号の波形セットを図3(a)に示す。この図は、変調度が浅い時の波形セットである。ごく浅い変調がかけられているため、検波信号にはCW(Continuous Wave)方式のドップラーレーダのようなドップラーシフト(周波数偏移)成分と反射パルス波に含まれる反射パルス信号の振幅レベル成分とがそれぞれ含まれる。
図3(b)は、参考のために示した変調度が深い一般的なレーダ装置による波形セットである。送信パルス波は連続波にならないため、ドップラーシフト成分を検出するために十分な振幅の信号電圧が得られない。その結果、検波信号の波形にドップラーシフト成分は含まれず、波形の基線が平ら(DC成分)となる。このことから、変調度の深い時の検波信号は、振幅レベル成分だけを表す信号となる。
これに対して、図3(a)に示されるように、本実施形態では、送信パルス波は連続波に近い。そのため、ドップラーシフト成分を検出するために十分な振幅の信号電圧が得られている。その結果、検波信号の波形にドップラーシフト成分と振幅レベル成分とが含まれている。つまり、波形の基線がうねっている(AC成分)。このことから、変調度の浅い時の検波信号は、振幅レベル成分のほか、ドップラーシフト成分を表す信号となる。
パルス波送受信器2で検波された検波信号は、ベースバンド回路17に入力される。ベースバンド回路17は、検波信号を分波回路4で、2種類の検波信号に分岐する。一方の分岐信号を第1検波信号、他方の分岐信号を第2検波信号を呼ぶ。第1検波信号は、ドップラーシフト成分を表す周波数の低い連続波の信号であり、分波回路4中に設けられたフィルタにより取り出される。他方、第2検波信号は、振幅レベル成分を表すパルス波の信号として取り出される。第1検波信号は、増幅器5で増幅され、切換回路11に入力される。
第2検波信号は、マスク回路6に入力され、測定距離(時間)外の信号がマスク(遮断)される。マスク回路6は、検波信号には対象物体から反射された信号成分(反射パルス信号)の他、妨害信号(送信パルス波の回り込み信号その他のノイズ)が含まれることから、信号分離を良くするため、後者をマスクするための回路である。マスクは、制御ユニット16から出力されるマスク信号に基づいて行われる。マスク回路6を通過し、妨害信号がマスクされた第2検波信号は、増幅器7で増幅され、フィルタ8で使用帯域に絞られた後、分配回路9で2分配される。
分配された信号の一方はピークホールド回路10に入力され、他方は増幅器13に入力にされる。増幅器13に入力された信号は、増幅された後、フィルタ14で波形整形され、ADC15でアナログ/デジタルに変換されて、制御ユニット16にデジタル信号として入力される。このデジタル信号は、送受信アンテナ1と対象物体との距離を表す距離信号であり、この距離信号を解析することで制御ユニット16で距離測定(距離値の算出処理、以下同じ)が行われる。
ピークホールド回路10では、制御ユニット16からのホールド信号により、分配された信号の振幅レベル成分のピーク(最大値)をホールドする。ホールドされた信号は、第2検波信号から派生したピークホールド信号として所定間隔ごとに切換回路11に入力される。
切換回路11は、制御ユニット16から出力される選択信号により、増幅器5で増幅された第1検波信号と、ピークホールド回路10から出力されたピークホールド信号とのうち、いずれか一方を選択する。選択された信号は、増幅器12で増幅された後、アナログ信号として制御ユニット16に入力される。この増幅器12で増幅されたアナログの第1検波信号が第1ドップラー信号となる。他方、ピークホールド信号は、所定間隔で出力されることから、所定期間でみれば、振幅ピーク変移成分を表すアナログ信号である。この振幅ピーク変移成分を表すアナログ信号が第2ドップラー信号となる。
制御ユニット16は、各ドップラー信号を取り込み、FFT処理にて速度測定(速度を計算する処理、以下同じ)を行うが、各ドップラー信号の周波数変化が小さいため、FFT処理にはさほど時間がかからない。つまり、安定した速度測定を短い応答速度で行うことができる。制御ユニット16は、切換回路11に伝達する選択信号を、第1ドップラー信号を取り込むときは“H”レベルに、第2ドップラー信号を取り込むときは“L”レベルに、それぞれ設定する。
分波回路4やピークホールド回路10などは簡単な回路構成なので、ベースバンド回路17も、従来のレーダ装置にも容易に搭載することができるほど簡易なものとなる。そのため、コスト上昇を抑えることができる。
また、第1ドップラー信号、第2ドップラー信号、及び、距離信号はそれぞれ同時に抽出される。そのため、距離信号をもとに距離測定を行い、その結果をもとに、予め任意に設定でき、かつ事後的に変更可能な距離の基準値を境として、その距離より手前であれば、第1ドップラー信号を、それを超えれば第2ドップラー信号を選択的に抽出するという使用形態が可能である。つまり、第1ドップラー信号を近距離の速度測定用信号、第2ドップラー信号を遠距離の速度測定用信号として使い分ける運用が可能である。以後の説明では、上記距離の基準値を「切換距離」と呼ぶ。
図4は、第1ドップラー信号及び第2ドップラー信号の波形例を示す。図中、反射パルス信号は、反射パルス波に含まれる対象物体から反射された信号であり、第2ドップラー信号の基になる信号である。第1ドップラー信号、及び第2ドップラー信号は、どちらも同じ対象物体の速度に起因して生じる信号であり、出力電圧レベルに違いがあるが、同じ種類のドップラー信号(周波数成分)となる。
制御ユニット16では、ADC15より、受信した反射パルス信号に基づくデジタルの距離信号を用いた対象物体の距離測定と、抽出した第1ドップラー信号又は第2ドップラー信号をFFT処理して対象物体の速度測定を行う。本実施形態では、ベースバンド回路17において直接ドップラー信号を抽出し、抽出したドップラー信号をFFT処理して速度測定を行う。抽出したドップラー信号は、低周波のサイン波となるので、制御ユニット16では高速で広帯域なFFT処理や複雑なソフト処理は不要となる。また、高周波信号波の送受信に用いる回路の構成や変調度などの設定などもシンプルになるため、コスト上昇を抑えることができる。
次に、本実施形態のレーダ装置における各種信号処理の内容を説明する。図5は、制御ユニット16により制御される各信号のタイミングチャートであり、横軸は時間、縦軸は信号レベルである。各信号のレベルはCMOS(complementary metal oxide semiconductor)レベルに設定される。すなわち“H”レベルが3.3[v]、“L”レベルが0[v]である。
制御ユニット16は、パルス幅T1(=20nsec),間隔T2(=4μsec)の短パルス信号をパルス波送受信器2に供給する。この短パルス信号の間隔T2に同期して検波信号が生成されるが、この検波信号には、反射パルス信号のほかに、送信パルス波の回り込みや飽和等から成る妨害信号が含まれる場合がある。図5の例では、反射パルス信号の前に、短パルス信号と同期したパルス幅T5の妨害波が含まれている。そこで、制御ユニット16は、短パルス信号の立ち上がり後、妨害波が生じる期間が経過するまで、妨害信号をマスクするためのマスク信号を出力する。マスク信号は、“H”レベル時に信号通過、“L”レベル時に信号遮断となり、必ず距離測定前の時点で“H”レベルになるように設定される。マスク信号の幅T3は、ホールド信号の幅T4の前15〜30nsec、後ろ15〜30nsecとなるように設定してある。これはピークホールド回路10で反射パルス信号を妨害信号の影響なくホールドするためである。本例では、幅T3を50nsec、マスク開始時間(マスク信号の立ち上がりまでの時間)T6を送信パルス幅に数10nsecを加算した時間とした。具体的には40nsecに設定したが、これらの時間は例示である。マスク信号も間隔T2ごとに出力される。
反射パルス信号は、マスク信号が“H”レベルの間に生成され、その間に、ホールド信号が制御ユニット16から出力される。ホールド信号は、パルス幅T4、間隔T2ごとに繰り返し出力される。ピークホールド回路10は、“H”レベル時に反射パルス信号の振幅ピークのホールドを開始(充電)し、“L”レベル時にホールドが終了(放電)するよう構成されており、ホールド信号は、送信パルス波に対し、設定された測定距離(速度の測定を行う距離)に対応する時間T7が経過した時点で立ち上がるように設定される。その結果、ピークホールド信号、すなわち第2ドップラー信号は、振幅ピーク変移成分を表すものとなる。ホールド信号の幅T4は、送信パルス波のパルス幅T1よりも短くする。ホールド信号の幅T4をパルス幅T1と同等もしくは広くすると最適にホールドできなくなるためである。本例では、T4を15nsecに設定した。
第1ドップラー信号は、マスク信号やホールド信号が全く関与しない、また、反射パルス信号と関係のない連続波形である。他方、第2ドップラー信号は、反射パルス信号のレベルに依存し、反射パルス信号が出てこない限り出力されない信号である。このため、マスクされた近距離では第2ドップラー信号は出力されない。そのため、切換距離によって区別される近距離では、反射パルス信号や妨害信号の影響を受けない第1ドップラー信号だけを使用することとなる。
近距離測定用の送信パルス波、反射パルス波、検波信号、第1ドップラー信号の波形例を図6(a),(b)に示す。図6(a)は変調度0.05と浅い場合、(b)は変調度0.2と少し深い場合の例である。横軸は時間T(sec)を表す。対象物体までの距離は、図示の例では5mとする。同じ距離の対象物体であるが、変調度に応じて第1ドップラー信号の振幅レベル成分が変化していることがわかる。そのため、望ましい使用形態としては変調度を浅くして測定を行うようにしつつ、対象物体の条件、例えば車等の反射の大きい対象物体の測定では変調度を可変にするという使用形態が可能である。つまり、近距離時に変調度を少し深くして信号の飽和を抑制して測定するという使用形態も可能である。また、本実施形態のレーダ装置では、対象物体の距離の測定も行っているので、対象物体の距離に応じてドップラー信号の選択と変調度の変更を自動で行うという使用形態も可能である。
代表的な使用形態のときの制御ユニット16の処理手順例を図7に示す。前提として、近距離測定を行う近距離モードと遠距離測定を行う遠距離モードとがあり、所定条件時に内部でモード移行して速度測定を行うものとする。
制御ユニット16は、まず、初期設定を行う(S1)。すなわち、近距離モードでは変調度0.05、選択信号3.3[v](第1ドップラー信号を選択)とし、遠距離モードでは変調度0.5、選択信号0[v](第2ドップラー信号を選択)に設定する。遠距離モードでの変調度を0.5にするのは距離測定の精度を上げるためであるが、近距離モードと同様に、変調度0.05に設定してもかまわない。デフォルトでは遠距離モードで、マスク幅50nsec、マスク開始時間T6を40nsec、切換距離を8mに設定する。
制御ユニット16は、その後、測定距離の設定が自動かどうかを判定する(S2)。切換距離の設定は自動で可変にするほか、使用者が固定に設定することができる。自動であった場合(S2:Y)、制御ユニット16は、マスク信号を設定して(S3)、対象物体の距離を測定する(S4)。マスク信号の幅T3は100nsecに変更設定される。これは広範囲に距離測定を行い、対象物体の大まかな距離を把握するためである。距離を計測しない間はS4に戻る(S5:N)。距離の計測が終了したときは(S5:Y)、計測した距離が切換距離以上かどうかを判定する(S6)。切換距離以上の場合、つまり、対象物体が遠くに存在する場合(S6:Y)、制御ユニット16は、計測した距離に応じたホールド信号設定及びマスク信号設定を行う(S7)。つまり、ホールド信号の立ち上がりまでの時間(T7)及びマスク信号のマスク開始時間T6及び幅を設定する。この時、マスク幅は50nSecに戻され、第2ドップラー信号の抽出及びFFT処理により(S9)、速度測定を行う(S10)。
測定した距離が切換距離未満であった場合、つまり、対象物体が近くに存在する場合(S6:N)、制御ユニット16は、近距離モードに移行し(S8)、第1ドップラー信号の抽出及びFFT処理を行い(S9)、速度測定を行う(S10)。速度測定の結果、速度データがあれば(S11:Y)、処理を終了する。データが無ければ(S11:N)、再度、距離測定から同様の処理を繰り返す。
S2において、測定距離が固定であった場合(S2:N)、制御ユニット16は、使用者による測定距離の手動設定を受け付ける(S21)。そして、設定された測定距離に応じたホールド信号設定,マスク信号設定を行う(S22)。その後、手動設定した測定距離が切換距離以下かどうかを判定する(S23)。切換距離未満の場合(S23:N)には近距離モードに移行し(S24)、第1ドップラー信号の抽出及びFFT処理を行って(S25)、速度測定を行う(S26)。S23において、切換距離以上であった場合(S23:Y)、そのままのモードで第2ドップラー信号の抽出及びFFT処理を行い(S25)、速度測定を行う(S26)。速度測定後、対象物体の距離を測定する(S27)。測定した距離が距離測定範囲内であり(S28:Y)、かつ、速度データがある場合は(S29:Y)、その速度データを有効にして処理を終了する。距離測定範囲外の場合(S28:N)、あるいは速度データが存在しない場合(S29:N)、S25に戻る。これは誤検出をなくし、精度を向上させるためである。距離測定範囲は、測定距離±1.5mに設定している。例えば測定距離を10mに設定した場合、距離測定範囲は8.5m〜11.5mの範囲となる。
このように、一般的なレーダ装置では、対象物体が近距離に存在するときは反射パルス波の信号レベルが大きくなり、増幅部の飽和が問題となるが、本実施形態のレーダ装置ではドップラー信号の感度を短パルス信号を変調する際の変調度により調整することができるので、そのような問題は生じない。
また、本実施形態のレーダ装置では、高周波信号に変調度の小さい短パルスで変調をかけ、且つホモダイン検波を用いることにより、CW方式とほぼ同等の周波数偏移によるドップラー信号とピークホールド回路を搭載し、反射パルス信号の振幅ピーク偏移によるドップラー信号の2種類のドップラー信号を同時に得ることができるため、測定距離に応じて任意にドップラー信号を選択することができる。
このとき、対象物体の反射パルス信号も得ることができため、反射パルス信号により対象物体の距離や移動方向(前後)が検知でき、これらの検知により自動で近距離時は周波数偏移によるドップラー信号を遠距離(指定距離)は振幅ピーク偏移からのドップラー信号を選択することができる。
また、直接低周波のドップラー信号を扱うので、制御ユニット16では高速なFFTを必要とせず、RF部の回路構成もホモダイン検波でシンプルとなるためコスト上昇を抑えることができる。
このように、本実施形態によれば、1つの送受信用アンテナ1を用いたパルスドップラー測定方式だけで、近距離から遠距離にわたって安定的な距離及び速度を測定する低価格なレーダ装置を提供することができる。
なお、本実施形態では、距離信号を解析して切換距離を設定ないし可変にする例を説明したが、距離信号に基づいて対象物体の移動方向を検出し、検出した移動方向と距離とに基づいて切換距離を設定ないし可変にする構成にしても良い。また、本実施形態では、24[GHz]帯の使用周波数の高周波信号を用いた場合の例を説明したが、79[GHz]帯の高周波信号を用いることもできる。
1・・・送受信アンテナ、2・・・パルス波送受信器、3・・・高周波発振器、10…ピークホールド回路、11・・・切換回路、16‥制御ユニット、17・・・ベースバンド回路。

Claims (10)

  1. ドップラーシフト成分と振幅ピーク変移成分との復調が可能な変調度でパルス変調された送信波を対象物体に向けて送信するとともに前記対象物体で反射された反射波を受信する送受信手段と、
    前記送受信手段で受信した反射波から前記ドップラーシフト成分を表す第1ドップラー信号と前記振幅ピーク変移成分を表す第2ドップラー信号とを抽出する信号抽出手段と、
    前記信号抽出手段から前記第1ドップラー信号と前記第2ドップラー信号のいずれかを選択的に取り込み、取り込んだ信号を解析して前記対象物体の速度を検出する制御手段と、
    を有するレーダ装置。
  2. 前記送信波は、パルス幅が30nsec以下の短パルス信号を用いて0.5未満の変調度で変調された高周波信号波である、
    請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記変調度が可変である、
    請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記信号抽出手段は、前記反射波から距離を表す距離信号をも抽出するように構成されており、
    前記制御手段は、前記距離信号を解析して前記アンテナと前記対象物体との距離を検出し、検出した距離が予め定めた値以上かどうかに応じて前記第1ドップラー信号と前記第2ドップラー信号のいずれかを選択する、
    請求項1、2又は3に記載のレーダ装置。
  5. 前記制御手段は、前記距離信号を解析して前記対象物体の移動方向を検出し、検出した移動方向及び前記距離に基づいて前記第1ドップラー信号と前記第2ドップラー信号のいずれかを選択する、
    請求項4に記載のレーダ装置。
  6. 前記制御手段は、前記距離が予め定めた基準値以上かどうかを判別し、前記基準値以上の場合は前記第2ドップラー信号を選択し、前記基準値未満の場合は前記第1ドップラー信号を選択する、
    請求項5に記載のレーダ装置。
  7. 前記信号抽出手段は、前記反射波を2分岐し、一方の分岐信号から前記第1ドップラー信号の抽出を可能とし、他方の分岐信号から前記第2ドップラー信号の抽出を可能にする、
    請求項1ないし6のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  8. 前記信号抽出手段は、前記他方の分岐信号を一定期間マスクした後に前記第2ドップラー信号の抽出を可能にする、
    請求項7に記載のレーダ装置。
  9. 前記信号抽出手段は、前記マスクした後に現れるパルス信号の振幅ピークをホールドし、ホールドされた振幅ピークを前記第2ドップラー信号として抽出する、
    請求項8に記載のレーダ装置。
  10. 前記振幅ピークをホールドするために用いるパルス状のホールド信号の幅が前記送信波に含まれるパルス幅未満である、
    請求項9に記載のレーダ装置。
JP2015200521A 2015-10-08 2015-10-08 レーダ装置 Expired - Fee Related JP6400556B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015200521A JP6400556B2 (ja) 2015-10-08 2015-10-08 レーダ装置
CN201610810357.5A CN106569202A (zh) 2015-10-08 2016-09-08 雷达装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015200521A JP6400556B2 (ja) 2015-10-08 2015-10-08 レーダ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017072519A JP2017072519A (ja) 2017-04-13
JP6400556B2 true JP6400556B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=58531768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015200521A Expired - Fee Related JP6400556B2 (ja) 2015-10-08 2015-10-08 レーダ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6400556B2 (ja)
CN (1) CN106569202A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7167495B2 (ja) * 2018-06-12 2022-11-09 株式会社アイシン 物体検知装置および物体検知システム
WO2023021756A1 (ja) * 2021-08-19 2023-02-23 ソニーグループ株式会社 情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56133669A (en) * 1980-03-25 1981-10-19 Toshiba Corp Pulse and cw radar device
JPS58120333A (ja) * 1982-01-11 1983-07-18 Oki Electric Ind Co Ltd 音響信号受信方式
JPH0937239A (ja) * 1995-07-20 1997-02-07 Fujitsu General Ltd 衛星用アンテナ切換装置
GB0019825D0 (en) * 2000-08-12 2000-09-27 Secr Defence Signal processing
JP2005156440A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Tdk Corp ドプラーレーダー装置
JP4447946B2 (ja) * 2004-03-22 2010-04-07 富士通テン株式会社 レーダ装置
JP2007256095A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Omron Corp 測定装置および方法
JP5980587B2 (ja) * 2012-06-21 2016-08-31 古野電気株式会社 レーダ装置及び反射信号処理方法
EP2952926B1 (en) * 2013-02-01 2018-01-31 Mitsubishi Electric Corporation Radar system
JP2014211330A (ja) * 2013-04-17 2014-11-13 三菱電機株式会社 目標追尾装置及び目標追尾方法
JP6251533B2 (ja) * 2013-09-27 2017-12-20 パナソニック株式会社 レーダ装置及び物体検出方法
CN104297748B (zh) * 2014-10-20 2017-03-08 西安电子科技大学 一种基于轨迹增强的雷达目标检测前跟踪方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017072519A (ja) 2017-04-13
CN106569202A (zh) 2017-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10416292B2 (en) Direct detection LiDAR system and method with frequency modulation (FM) transmitter and quadrature receiver
US10746848B2 (en) In-vehicle radar apparatus
US7221309B2 (en) FM-CW radar system
KR101135982B1 (ko) 주파수 변조 연속파 레이다에서 간섭 제거를 위한 시스템 간 동기화 방법
US7006033B2 (en) Pulse radar apparatus
US11789114B2 (en) FMCW radar with frequency hopping
US10027517B2 (en) Measuring device and method
US8401050B1 (en) Multiple projection sampling for RF sampling receivers
JP2016099143A (ja) Fmcwレーダ装置およびfmcwレーダ用信号処理方法
US10754019B2 (en) Pulse radar device
US10505770B2 (en) Reception signal processing device, radar, and object detection method
JP6400556B2 (ja) レーダ装置
US11808894B2 (en) LiDAR device using time delayed local oscillator light and operating method thereof
JP5458039B2 (ja) Fmcwレーダーシステム
JP2009287942A (ja) 方位探知装置
US20210033718A1 (en) Radar device and object detection method of radar device
JP2006275658A (ja) パルス波レーダー装置
JP7317541B2 (ja) レーダ装置及び物標検出方法
JPH05264729A (ja) 測距装置
JP2013205046A (ja) 電波高度計および高度測定方法
JP6928838B2 (ja) レーダ装置およびレーダ装置の対象物検出方法
KR101916733B1 (ko) 전자전 수신기에서 미상 레이더 신호의 펄스 세기 추정 시스템 및 그 방법
KR20150135733A (ko) 스텝 주파수 신호와 잡음 신호를 이용한 레이더 및 이의 제어 방법
JP2017090162A (ja) レーダ装置およびレーダ装置の検知方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171204

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180829

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6400556

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees