JP6400317B2 - テルペノイド化合物を含有する水性液体組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水溶液中、特に低温条件において、テルペノイド化合物の析出が抑制された水性液体組成物に関する。また本発明は当該水性液体組成物が吐出部を備える容器に充填されてなる液体製剤に関する。
l−メントールをはじめとするテルペノイド化合物は、清涼化剤として、内服または外用の組成物に多く用いられている。しかし、これらは疎水性化合物であるため、水を主な溶媒とする水性液剤中では溶けにくく、また溶解しても低温条件下でしばしば析出し、水性液剤の品質及び外観が著しく損なわれるという問題がある。
この問題を解消する方法として、溶媒としてエタノールなどの低級アルコールを用い、溶媒中の低級アルコールの占める割合を増やすことが試みられているものの、低級アルコールを用いることで、味や服用感等が変化または低下するという問題がある。また、他の方法として、エタノールの配合量を低く抑える一方で、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などを配合する方法も提案されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油に加えて、パラオキシ安息香酸メチルやパラオキシ安息香酸エチルといった防腐成分が必須となるため、防腐成分の配合が好ましくない製剤には、使用することができない。
一方、トリメトキノール、その塩またはこれらの水和物(本発明ではこれらを総称して「トリメトキノール化合物」という)は、β2受容体刺激薬に分類される交感神経興奮及び気管支拡張薬であり、気管平滑筋にある交感神経のβ2受容体を選択的に刺激して気管支を広げ、呼吸を楽にする働きがある。当該トリメトキノール化合物は、心臓循環系への影響が少ないのが特徴で、副作用も少ないため、医療用では小児用にも用いられている。
しかし、トリメトキノール化合物に、メントール等のテルペノイド化合物の析出を抑制する作用があることは知られていない。
特開2007−31394号公報
本発明の目的は、テルペノイド化合物の析出が抑制された水性液体組成物を提供することである。特に本発明は、低温条件においてもテルペノイド化合物の析出が抑制されてなる水性液体組成物を提供することを目的とする。また本発明は、当該水性液体組成物が吐出部を備える容器に充填されてなる液体製剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべき鋭意検討を重ねていたところ、テルペノイド化合物を溶解させた水性液体にトリメトキノール化合物を配合することで、水性液体組成物中におけるテルペノイド化合物の析出、特に低温条件下での析出が有意に抑制できることを見出した。またこのようにテルペノイド化合物の析出が抑制されることで、本発明の水性液体組成物は、吐出部を備える容器に充填して液体製剤として調製することができ、このようにしてもテルペノイド化合物の析出により吐出部から液剤が射出しないという問題の発生を予防乃至回避することが可能になる。本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を有するものである。
(I)水性液体組成物
(I-1)テルペノイド化合物、並びにトリメトキノール、その塩及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも1種のトリメトキノール化合物を含有する水性液体組成物。
(I-2)テルペノイド化合物1重量部に対するトリメトキノール化合物の割合が総量で0.1〜20重量部である、(I-1)記載の水性液体組成物。
(I-3)テルペノイド化合物がメントールである(I-1)または(I-2)に記載する水性液体組成物。
(I-4)さらに界面活性剤を含有する(I-1)〜(I-3)のいずれかに記載する水性液体組成物。
(I-5)界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油である(I-4)に記載する水性液体組成物。
(I-6)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油からなる群から選択される少なくとも1種である(I-5)に記載する水性液体組成物。
(I-7)鎮咳去痰用の液剤である(I-1)〜(I-6)のいずれかに記載する水性液体組成物。
(II)液体製剤
(II-1)(I-1)〜(I-7)のいずれかに記載の水性液体組成物が吐出部を備える容器に収容されてなる液体製剤であって、吐出部から水性液体組成物を患者の口腔内に射出させて使用される液体製剤。
(III)テルペノイド化合物の析出抑制方法
(III-1)水性液体中におけるテルペノイド化合物の析出抑制方法であって、テルペノイド化合物をトリメトキノール、その塩及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも1種のトリメトキノール化合物とともに水性溶媒に溶解させることを特徴とする方法。
(III-2)テルペノイド化合物1重量部に対するトリメトキノール化合物の割合が総量で0.1〜20重量部である、(III-1)記載の方法。
(III-3)テルペノイド化合物がメントールである(III-1)または(III-2)に記載する方法。
(III-4)テルペノイド化合物を、トリメトキノール化合物及び界面活性剤とともに水性溶媒に溶解させることを特徴とする(III-1)〜(III-3)のいずれかに記載する方法。
(III-5)界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油である(III-4)に記載する方法。
(III-6)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油からなる群から選択される少なくとも1種である(III-5)に記載する方法。
テルペノイド化合物は、水を溶媒として含む水性液体組成物中で、特に低温条件下で析出しやすい化合物であるものの、本発明の水性液体組成物によれば、テルペノイド化合物をトリメトキノール化合物との共存状態とすることで、テルペノイド化合物の析出、特に低温条件下での析出を有意に抑制することができる。
このように本発明の水性液体組成物は、テルペノイド化合物の析出が抑制されているため、吐出部を備える容器に充填して液体製剤として調製することができ、このようにしてもテルペノイド化合物の析出により吐出部から液剤が射出しないという問題の発生を予防乃至回避することができる。
(I)水性液体組成物
本発明の水性液体組成物は、溶媒として水を含む液体組成物であり、当該液体組成物中に(A)テルペノイド化合物及び(B)トリメトキノール化合物が、必要に応じて(C)界面活性剤とともに、溶解してなる溶液状の組成物である。
以下、各成分について説明する。
(A)テルペノイド化合物
テルペノイド化合物には、ヘミテルペノイド、モノテルペノイド、セスキテルペノイド、及びジテルペノイドなどが含まれる。具体的には、テルペン系アルコール、テルペン系アルデヒド、テルペン系ケトンなどを挙げることができる。テルペン系アルコールとしては、シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、メントール、テルピネオール、及びボルネオールなどのモノテルペン系アルコール;ファルネソールなどのセスキテルペン系アルコール;及びジテルペン系アルコールなどが挙げられる。テルペン系アルデヒドとしては、シトロネラール、シトラール、及びサフラナールなどのモノテルペン系アルデヒド;及びレチナールなどのジテルペン系アルデヒドなどが挙げられる。テルペン系ケトンとしては、メントン、カルボメントン、及びヨノンなどのモノテルペン系ケトンなどが挙げられる。これらのテルペノイドは、d−,l−,dl−体のいずれであってもよい。本発明において用いられるテルペノイド化合物として、好ましくはモノテルペノイドであり、より好ましくはモノテルペン系アルコール及びテルペン系ケトン、特に好ましくはモノテルペン系アルコールである。モノテルペノイドは環式モノテルペノイドであることが好ましく、かかる環式モノテルペノイドとして、具体的にはメントール及びカンフルを挙げることができる。なかでも好ましくはメントールであり、より具体的にはl−メントールを挙げることができる。なお、これらのテルペン化合物は、1種単独で使用してもよいが、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
本発明の水性液体組成物における当該テルペン化合物の配合割合は、後述するトリメトキノール化合物の配合量を考慮しながら適宜設定される。通常0.01〜1重量%の範囲から適宜設定することができる。好ましくは0.05〜0.8重量%であり、より好ましくは0.1〜0.5重量%である。
(B)トリメトキノール化合物
本発明が対象とするトリメトキノール化合物には、トリメトキノール、その塩、及びこれらの水和物が含まれる。これらのトリメトキノール化合物は、1種単独で使用してもよいが、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
ここでトリメトキノールの塩としては、塩酸、硫酸及び硝酸などの無機酸との塩;ならびにギ酸、シュウ酸、クエン酸、酢酸、マレイン酸、パモ酸、フマル酸、ベジル酸、タンニン酸、及びラウリル硫酸などの有機酸との塩の形態を挙げることができる。好ましくは無機酸との塩であり、より好ましくは塩酸塩である。トリメトキノール化合物のなかでも特に好ましくはトリメトキノール塩酸塩水和物である。
当該トリメトキノール化合物には、前述するように、気管平滑筋にある交感神経のβ2受容体を選択的に刺激して気管支を広げ、呼吸を楽にする作用がある。このため、β2受容体刺激薬に分類される交感神経興奮及び気管支拡張薬として使用される。
本発明の水性液体組成物における当該トリメトキノール化合物の配合割合は、通常0.01〜5重量%の範囲から適宜設定することができる。好ましくは0.02〜3重量%である。
また、本発明の効果をより高く得るためには、本発明の水性液体組成物に含まれるテルペノイド化合物(総量)1重量部に対して、トリメトキノール化合物の割合が0.1〜20重量部の範囲になるように調整することが好ましく、より好ましくは0.1〜15重量部である。
(C)界面活性剤
本発明の水性液体組成物には、上記成分(A)及び(B)に加えて、必要に応じて界面活性剤を配合することもできる。好ましくは親水性の界面活性剤である。
親水性界面活性剤としては、医薬品、医薬部外品、及び化粧品などの人体に適用される製品に通常使用されるものであれば特に限定されないが、熱安定性及び流動性の観点から、ノニオン性の親水性界面活性剤が好ましい。ノニオン性の親水性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下、「POE」と略称する場合がある)付加タイプの界面活性剤が好適であり、例えば、POE(10〜50モル)フィトステロールエーテル、POE(10〜50モル)ジヒドロコレステロールエーテル、POE(10〜50モル)2−オクチルドデシルエーテル、POE(10〜50モル)デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)オレイルエーテル、POE(10〜50モル)セチルエーテル、POE(5〜30モル)ポリオキシプロピレン(5〜30モル)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)ポリオキシプロピレン(2〜30モル)セチルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル、POE(3〜200モル)ポリオキシプロピレン(15〜70モル)グリコールなどのポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール;これらのリン酸・リン酸塩(POEセチルエーテルリン酸ナトリウムなど);POE硬化ヒマシ油;POE(20〜60モル)ソルビタンモノオレート、POE(10〜60モル)ソルビタンモノイソステアレート、POE(10〜80モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜30モル)グリセリルモノステアレート、POE(20〜100)ポリオキシプロピレン変性シリコーン、POE・アルキル変性シリコーン、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジリシノレイン酸ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの親水性界面活性剤は1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤として好ましくはPOE硬化ヒマシ油である。POE硬化ヒマシ油において、POEの重合度は特に制限されないものの、好ましくは20〜100、より好ましくは30〜70、特に好ましくは40〜60を挙げることができる。また制限はされないものの、本発明で用いるPOE硬化ヒマシ油は、HLBが10〜17の範囲にあるものであり、好ましくはHLB12〜14の範囲にあるものである。なお、HLBとは親水親油バランス(hydrophile-lipophile balance)の略称であり、界面活性剤が果たす効果を表す指標の一つであり、HLB値が大きいほど親水性が高いことを示す。本発明においてHLBは、Daviesの式であるHLB=7+Σ(親水基の基数)−Σ(親油基の基数)によって算出した値をいう(以下、同じ。)。また、2種以上の界面活性剤を含有する場合は加重平均値をいう。
本発明において界面活性剤は、1種単独で使用してもよいが、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
本発明の水性液体組成物に界面活性剤を配合する場合、その配合割合は総量で、通常0.1〜10重量%の範囲から適宜設定することができる。好ましくは0.3〜5重量%であり、より好ましくは0.5〜5重量%である。
また、本発明の水性液体組成物に含まれるテルペノイド化合物(総量)1重量部に対して、界面活性剤の割合が1重量部以上になるように調整することが好ましく、より好ましくは3重量部以上であり、更に好ましくは5重量部以上である。界面活性剤の割合の上限としては、通常、20重量部程度であり、好ましくは15重量部程度である。界面活性剤を、これらの量で配合することにより、トリメトキノール化合物を配合することによるテルペノイド化合物の析出抑制効果を高めることができる。
(D)水性液体組成物に配合するその他の成分
本発明の水性液体組成物は、上記成分〔(A)+(B)または(A)+(B)+(C)〕に加えて、さらにこれらの成分を溶解するための溶媒を含む。かかる溶媒として、少なくとも水を挙げることができる。
水は特に制限されない。例えば、精製水、蒸留水、イオン水、滅菌水、生理食塩水、及び海洋深層水などを、制限なく使用することができる。好ましくは精製水である。本発明の水性液体組成物における当該水の配合割合は、通常70〜90重量%の範囲から適宜設定することができる。好ましくは75〜90重量%である。
上記成分が溶解する限り、溶媒には、水と相溶性のある他の溶剤が含まれていてもよい。かかる溶剤として、好ましくはエタノール、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどを挙げることができる。その溶媒全体に占める割合は、上記成分〔(A)+(B)または(A)+(B)+(C)〕の溶解度に影響を与えないことを限度とし、例えばエタノールの場合、通常60容量%以下、好ましくは、50容量%以下、より好ましくは30容量%以下、更に好ましくは15容量%以下、特に好ましくは0〜10容量%程度である。
(E)任意成分
本発明の水性液体組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の成分を適宜選択し配合することができる。例えば、追加の薬効成分、並びに医薬製剤の調製に一般的に使用される希釈剤、pH調整剤(緩衝剤)、粘度調整剤、安定化剤、防腐剤、矯味剤(甘味料を含む)、矯臭剤(香料を含む)、着色料等の各種添加剤を挙げることができ、
追加の薬効成分としては、トリメトキノール化合物の作用効果(気管支拡張作用)を損なわないものを挙げることができ、例えば気管支拡張薬、鎮咳薬、去痰薬、消炎薬、解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、殺菌剤、胃粘膜保護薬、カフェイン類、ビタミン薬、漢方薬、生薬成分を挙げることができる。
ここで気管支拡張薬としては、例えば、α−アドレナリン受容体刺激剤(例えば、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、フェニレフリン、ノルエピネフリン、メトキサミン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、クロニジンなど)、β−アドレナリン受容体刺激剤(例えば、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン、dl−塩酸メチルエフェドリン、チラミン、エフェドリン、メチルエフェドリンサッカリネート、アンフェタミン、メタンフェタミン、メトキシフェナミン、オルシプレナリン、クロルプレナリン、イソプロテレノール、ドパミン、ドブタミン、イソプレナリン、サルブタモール、テルブタリン、ヘキソプレナリン、ツロブテロール、フェノテロール、プロカテロール、ピルブテロール、クレンブテロール、マブテロール、ホルモテロール、サルメテロールなど)、キサンチン誘導体(例えば、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリン、キサンチン、テオブロミン、ペントキシフィリンなど)またはその塩、抗コリン剤(例えば、ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナ総アルカロイド、ベラドンナエキス、ロートエキスなど)及び副交感神経遮断剤(例えば、ヨウ化イソプロパミド、イプラトロピウム、フルトロピウム、オキシトロピウムなど)などから選択される1種以上が使用されうる。好ましくは、β−アドレナリン受容体刺激薬(例えば、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン、塩酸メチルエフェドリン)及びキサンチン誘導体(例えば、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリン)から選択される1種以上が使用されうる。
鎮咳薬としては、例えば、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、メサドン、モルヒネ、オキシメテバノール、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファンフェノールフタリン酸、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、ノスカピン、マオウ、ナンテンジツ、クロフェジアノール、レボプロポキシフェン、ホミノベン、オキセラジン、ペントキシベリン、ベンプロベリン、ジメモルファン、ジブナート、エプラジノン、カルベタペンタン及びイソアミニルなどから選択される1種以上が使用されうる。好ましくは、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸ペントキシベリン、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファンフェノールフタリン酸、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、ノスカピン、マオウ及びナンテンジツから選択される1種以上が使用されうる。
去痰薬としては、例えば、塩化アンモニウム、l−メントール、アンモニア・ウイキョウ精、塩化リゾチーム、塩酸エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸カリウム、塩酸ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール、L−カルボシステイン及びフドステインなどから選択される1種以上が使用されうる。好ましくは、塩化アンモニウム、l−メントール、アンモニア・ウイキョウ精、塩化リゾチーム、塩酸エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン及びクレゾールスルホン酸カリウムなどから選択される1種以上が使用されうる。
消炎薬としては、例えば、塩化リゾチーム、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、アズレンスルホン酸ナトリウムなどから選択される1種以上が使用されうる。
解熱鎮痛薬としては、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、アスピリン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン及びロキソニンなどから選択される1種以上が使用されうる。
抗ヒスタミン薬としては、例えば、塩酸イソチペンジル、塩酸イプロヘプチン、塩酸ジフェテロール、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸プロメタジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸フェネタジン、テオクル酸ジフェニルピラリン、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン及びリン酸ジフェテロールなどから選択される1種以上が使用されうる。
殺菌剤としては、例えば、塩化セチルピリジウム、塩化デカリニウム及び塩酸クロルヘキシジンなどの局所殺菌剤などから選択される1種以上が使用されうる。
胃粘膜保護剤としては、例えば、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどから選択される1種以上が使用されうる。
カフェイン類としては、例えば、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン及び無水カフェインなどから選択される1種以上が使用されうる。
ビタミン薬としては、ビタミンA、ビタミンB類(B,B、B、B12)、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、及びビオチンなどから選択される1種以上が使用されうる。
漢方薬としては、例えば、葛根湯、駆風解毒湯液などから選択される1種以上が使用されうる。
生薬成分としては、例えば、マオウ、ジリュウ、サンソウニン、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、キョウニン、シャゼンシ、シャゼンソウ、セキサン、セネガ、トコン、バイモ、アセンヤク、ウイキョウ、オウゴン、カロニン、ケイヒ、ゴオウ、ゴミン、サイシン、シオン、ジャコウ、シャジン、ショウキョウ、ソウハクヒ、ソヨウ、チクセツニンジン、チンピ、ニンジン、バクモンドウ、ナンテンジツ及びハンゲなどから選択される1種以上が使用されうる。
(F)水性液体組成物の調製方法及び使用方法
本発明の水性液体組成物は、上記成分(A)、(B)及び(D)、さらに必要に応じて、(C)及び(E)に記載するいずれか少なくとも1種の成分を配合し、全成分を混合することで調製することができる。
また、成分(C)を配合する場合、次の方法によっても水性液体組成物を調製することができる。具体的には、成分(A)を成分(C)に添加して溶解させた後、成分(D)を加え、混和する。その後、成分(B)を添加、溶解させて(必要に応じて成分(E)を添加する)、水性液体組成物とすることができる。ここで、成分(C)は、必要に応じて、グリセリン、プロピレングリコールなどに予め混和させておいてもよいし、成分(A)を予め加熱融解しておくこともできる。
本発明の水性液体組成物は、溶媒として少なくとも水を含み、当該溶媒中に(A)テルペノイド化合物及び(B)トリメトキノール化合物が溶解してなる液状の組成物であって、経口投与用液剤または吸入用液剤として、例えば塵肺症、気管支炎、喘息様気管支炎、及び気管支喘息等の疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解を目的として好適に使用することができる。
経口投与用液剤の形態として、液剤(ドリンク)、リモナーデ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤及びシロップ剤、を挙げることができる。また吸入剤(口腔又は/及び鼻腔投与用)の形態として、スプレー剤(噴霧剤)、エアゾール剤を挙げることができる。
上記の医療用途で、本発明の水性液体組成物は、通常、1日1回〜複数回、適時、経口投与または鼻から吸入投与して使用される。なお、この場合、水性液体組成物の一回投与量に含まれるトリメトキノール化合物の量としては、制限されないものの、0.25〜2mg程度を例示することができる。
(II)液体製剤
本発明の液体製剤は、前述する本発明の水性液体組成物が、吐出部を備える容器に収容されてなるものである。当該液体製剤は、上記容器の吐出部から水性液体組成物を患者の口腔内に射出させて使用することができる。
ここで患者とは、気管支炎、喘息様気管支炎、及び気管支喘息等の疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状を有するものであり、本発明の水性液体組成物により当該症状の緩和が期待されるヒトを含む哺乳類、好ましくはヒトを意味する。
本発明が対象とする吐出部を備える容器(以下、これを「吐出装置」と称する)には、特に制限されず、例えばトリガータイプの吐出装置、及びプッシュポンプタイプの吐出装置のいずれもが含まれる。具体的には、特開2001−171764号公報、特開2002−362605号公報、特開2004−834号公報、特開2004−359242号公報、特開2004−359241号公報、特開2004−359238号公報、特開2004−352343号公報、特開2004−352333号公報、及び特開2007−277125号公報などに記載されている吐出装置をいずれも使用することができる。なかでも好ましくは特開2007−277125号公報に記載されている吐出装置である。
本発明の液体製剤は、内部に充填された水性液体組成物を吐出部から、患者の口腔内に射出させて使用することができる。射出部位は患者の口腔内であれば特に制限されないものの、水性液体組成物の液滴が、直接気管や肺に流入しないように、舌の上またはその周辺(例えば歯列、歯肉、頬の内側、口腔底など)に射出して使用することが好ましい。好ましくは、舌上への射出である。
一回の射出(ワンプッシュ)による吐出装置からの水性液体組成物の射出量は、制限されないものの、通常0.03〜3mL程度である。好ましくは0.1〜2mL、より好ましくは0.3〜1mLである。かかる液剤中には、薬効成分であるトリメトキノール化合物が1mLあたり0.15〜2mg、好ましくは0.3〜1.5mg、より好ましくは0.5〜1mg程度含まれていることが好ましい。
(III)テルペノイド化合物の析出抑制方法
本発明は、溶媒として水を含有する水性液体中における(A)テルペノイド化合物の析出抑制方法を提供する。当該方法は、当該水性液体の調製に際して、(A)テルペノイド化合物に加えて、(B)トリメトキノール化合物を配合することで実施することができる。また、(A)テルペノイド化合物に加えて、(B)トリメトキノール化合物だけでなく、さらに(C)界面活性剤を配合してもよい。
本発明の方法で使用する(A)テルペノイド化合物、(B)トリメトキノール化合物、及び(C)界面活性剤、並びに(D)溶媒の種類、並びにその配合割合は、上記(I)で説明した通りである。従って、当該発明において、上記(I)における(A)〜(D)の記載を援用することができる。
本発明の水性液体における(A)テルペノイド化合物の析出抑制方法において、対象とする水性液体の調製方法も上記(I)の(F)で説明した通りである。従って、当該発明において、上記(I)における(F)の記載を援用することができる。
析出を抑制する対象の水性液体には、本発明の効果を妨げない限り、上記(A)〜(B)及び(D)、または(A)〜(D)の他、任意成分として、医薬製剤の調製に一般的に使用される安定化剤、防腐剤、緩衝剤、pH調整剤等の各種添加剤を配合してもよい。かかる各成分の具体例については、上記(I)の(E)で説明した通りである。従って、当該発明において、上記(I)における(E)の記載を援用することができる。
本発明の析出抑制方法によれば、後述する実験例に示すように、水性液体組成物中でのテルペノイド化合物の溶解安定性を向上することで、その析出、特に低温条件下での析出を抑制し、テルペノイド化合物を含む水性液体組成物の外観及びその品質を安定させることが可能になる。
以下、実験例及び実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
実験例 テルペノイド化合物の溶解安定性評価
(1)水性液体組成物(実施例1〜13及び比較例1)の調製
テルペノイド化合物としてl−メントールを、またトリメトキノール化合物としてトリメトキノール塩酸塩水和物を用いて、表1に記載する処方に従って、水を溶媒とする液体組成物を調製した。具体的には、まずプロピレングリコールに、予め60℃に加温して融解させたPOE(60)硬化ヒマシ油を加えて撹拌し、均一に混和したのを確認し、l−メントールを添加、溶解した。これに精製水を加えて攪拌し、更にトリメトキノール塩酸塩水和物を加えた。トリメトキノール塩酸塩水和物が完全に溶解したのを確認してから、表1記載の目的の量になるように精製水でメスアップして全体を100重量%に調製した。なお表1中の%は重量%を示す。
(2)水性液体組成物中におけるテルペノイド化合物の溶解安定性評価(析出抑制評価)
上記で調製した水性液体組成物(実施例1〜13、比較例1)を、それぞれバイアル瓶に入れ、4℃条件で静置した。静置から(a)24時間後、及び(b)48時間後に、それぞれ目視(外観観察)で析出(針状析出物:l−メントール)の有無を確認した。
析出物の量から、水性液体組成物中におけるテルペノイド化合物の溶解安定性(析出抑制性)を評価した。具体的には、(a)と(b)のそれぞれの測定系について、トリメトキノール化合物を含まない水性液体組成物(比較例1)で観察された析出物の量を「評価1」、また全く析出がない場合を「評価10」とし、その間を、析出物の量に応じて10分割して、10段階評価した。
(3)結果
結果を表1に示す。
Figure 0006400317
表1に示すように、l−メントールの他にプロピレングリコール及びPOE(60)硬化ヒマシ油のみを含有する比較例1では、低温条件下(4℃)での保存(24時間、48時間)でl−メントールの針状結晶の析出が多く見られた。これに対して、さらにトリメトキノール塩酸塩水和物を含有する実施例1〜10では、低温下でのl−メントールの析出を顕著に抑制することができた。特に、l−メントール1重量部に対して少なくとも0.1〜15重量部の割合でトリメトキノール塩酸塩水和物を配合することで、高い析出抑制効果を得ることができる(実施例1〜10)。また、POE(60)硬化ヒマシ油に代えて、POE(40)硬化ヒマシ油を用いることによっても、l−メントールの析出をより効果的に抑制できることが確認された(実施例11〜13)。
なお、これらの実施例から、l−メントール1重量部に対するトリメトキノール塩酸塩水和物の配合割合が多いほど、l−メントールの溶解安定性が向上し、析出が抑制できる傾向が認められた。このことから、l−メントール1重量部に対するトリメトキノール塩酸塩水和物の配合量の上限は上記15重量部に限られず、15重量部以上とすることが可能と考えられる。
処方例1〜36
表2及び表3に示す処方にしたがって、水性液体組成物(処方例1〜36)を調製した。これら水性液体組成物においても、l−メントールの溶解安定性が向上し、析出が抑制できる傾向が認められた。
Figure 0006400317
Figure 0006400317

Claims (6)

  1. メントール、並びにトリメトキノール、その塩及びこれらの水和物からなる群から選択される少なくとも1種のトリメトキノール化合物を含有する水性液体組成物であって、メントール1重量部に対するトリメトキノール化合物の割合が総量で0.1〜20重量部である、上記水性液体組成物。
  2. さらに界面活性剤を含有する請求項1に記載する水性液体組成物。
  3. 界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油である請求項2に記載する水性液体組成物。
  4. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油からなる群から選択される少なくとも1種である請求項3に記載する水性液体組成物。
  5. 鎮咳去痰用の液剤である請求項1〜4のいずれかに記載する水性液体組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の水性液体組成物が吐出部を備える容器に収容されてなる液体製剤であって、吐出部から水性液体組成物を患者の口腔内に射出させて使用される液体製剤。
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