JP6399511B2 - 家系図作成支援装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

家系図作成支援装置及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6399511B2
JP6399511B2 JP2014201918A JP2014201918A JP6399511B2 JP 6399511 B2 JP6399511 B2 JP 6399511B2 JP 2014201918 A JP2014201918 A JP 2014201918A JP 2014201918 A JP2014201918 A JP 2014201918A JP 6399511 B2 JP6399511 B2 JP 6399511B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
symbol
individual
connector
family tree
drawing area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014201918A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015092334A (ja
Inventor
純子 巽
純子 巽
真光 森山
真光 森山
知子 玉置
知子 玉置
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hyogo College of Medicine
Kinki University
Original Assignee
Hyogo College of Medicine
Kinki University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hyogo College of Medicine, Kinki University filed Critical Hyogo College of Medicine
Priority to JP2014201918A priority Critical patent/JP6399511B2/ja
Publication of JP2015092334A publication Critical patent/JP2015092334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6399511B2 publication Critical patent/JP6399511B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • User Interface Of Digital Computer (AREA)

Description

本発明は、遺伝カウンセリングにおいて使用される家系図の作成を支援する家系図作成支援装置に関する。本発明はまた、作成した家系図に基づいて特定の個体の遺伝的リスクを自動的に計算する家系図作成支援装置に関する。本発明はさらに、そのような家系図作成支援装置の動作に係るコンピュータプログラムに関する。
遺伝カウンセリングという遺伝及び遺伝学的疾患に関するカウンセリングがある。遺伝カウンセリングとは、遺伝学的疾患、その治療方法、患者の血縁者の発症リスクなどについての医学的な情報を相談者に正確に伝え、患者及びその家族がそれらの事実を受け入れるための心理的及び社会的な支援を行うものである。遺伝カウンセリングにおいて、発症リスクなどを正確に推定するためには、相談者から提供される家系情報をもとに正確な家系図を作成することが不可欠である。なお、家系図を作成するための記法は米国人類遺伝学会で標準化されている(非特許文献1)。
R. L. Bennett et al., "Standardized Human Pedigree Nomenclature: Update and Assessment of the Recommendations of the National Society of Genetic Counselors", National Society of Genetic Counselors, Inc., Vol. 17, pp.424-433, 2008 Chine Genetic Counseling Network, "PediDraw", An Online Pedigree Drawing Tool, [Online], [retrieved on September 17, 2013], Retrieved from the Internet, <URL: http://pedidraw.gcnet.org.cn/> 産業技術総合研究所、バイオメディシナル情報研究センター、「GRisk」、[Online]、経済産業省ライフサイエンスデータベースプロジェクト、[平成25年9月17日検索]、インターネット<URL: http://medals.jp/list/detail/142> Xiasma Limited, "evagene", [Online], [retrieved on September 17, 2013], Retrieved from the Internet, <URL: http://www.evagene.com/> Jurek Software, "pedigree-draw", [Online], [retrieved on September 17, 2013], Retrieved from the Internet, <URL: http://www.pedigree-draw.com/> "raphael", JavaScript Library, [Online], [retrieved on September 17, 2013], Retrieved from the Internet, <URL: http://raphaeljs.com/> "JSON", JavaScript Object Notation, [Online], [retrieved on September 17, 2013], Retrieved from the Internet, <URL: http://www.json.org/> "CoffeeScript", JavaScript Wrapper, [Online], [retrieved on September 24, 2014], Retrieved from the Internet, <URL: http://coffeescript.org/> "Backbone.js", Clientside JavaScript MVC Architecture Library, [Online], [retrieved on September 24, 2014], Retrieved from the Internet, <URL: http://backbonejs.org/>
遺伝カウンセリングにおいて、多くの場合、カウンセラーは、カウンセリングの時間内に相談者から家族の情報を聞き取りながら手書きで家系図を作成する。カウンセラーは、カウンセリング終了後、パーソナルコンピュータ上で家系図作成ソフトウェアを用いて手書きの家系図を電子化し、電子カルテなどに保存する。従って、カウンセラーはある相談者について家系図を2回作成する必要があり、手間がかかっていた。
家系図作成ソフトウェアとして、例えば非特許文献2〜5のソフトウェアが知られている。非特許文献2のソフトウェア(Pedidraw)は、家系に関する情報を段階的に入力することで家系図を生成する。ここで、家系に関する情報は、個体(人物)の年齢、性別、罹患している病名、配偶者の有無、家族についての情報などを含む。非特許文献3のソフトウェア(GRISK)は、家系に関する情報及び疾患に関する情報を入力することで、遺伝的リスク(疾患の発症に関わる確率)を算出する。これは、入力された家系に関する情報から家系図を表示する機能も有する。ここで、家系に関する情報は、人物の名前、性別、年齢、疾患の有無、保因者診断の際に行った生化学検査(採取した血液などから、その中に含まれる成分を分析してその人の健康状態や病気の判断などを調べる検査)の情報などを含む。また、疾患に関する情報は、その疾患の名称、遺伝形式(常染色体優性や常染色体劣性など)、突然変異に関する情報、浸透率(遺伝子の異常や遺伝子型の変化を保持している場合に、それらが実際に変化として現れる確率)の情報などを含む。非特許文献3のソフトウェアは、Microsoft Excel(登録商標)のためのマクロであり、これらの情報をスプレッドシート上の各セルに入力して使用する。また、非特許文献4のソフトウェア(Evagene)及び非特許文献5のソフトウェア(Pedigree−Draw)は、家系に関する情報などを入力しなくとも家系図を作成することができるドローシステムである。
非特許文献2及び3のソフトウェアは、家系図を作成するために家系に関する情報などを入力する必要がある。しかし、遺伝カウンセリングを行う際、相談者が家系図を作成するための情報全てを網羅的に把握しているとは限らない。そのため、場合によっては、正確な家系図又は期待する家系図を作成することができないこともある。家系図を作成するために十分な情報を相談者から得るために、かなりの時間がかかる。遺伝カウンセリングにおいて、相談者から家族の情報を収集するだけで時間を使ってしまえば、遺伝カウンセリングの本来の目的である、医学的な情報を相談者に正確に伝えたり、相談者の理解度を確認したりするための時間が少なくなってしまう。
非特許文献4及び5のソフトウェアは、特定のオペレーティングシステムでしか動作しない。また、非特許文献4及び5のソフトウェアは、操作が複雑であるので、カウンセリングの時間中に相談者と対話しながら使用することは難しいという問題点がある。
また、特定の個体の遺伝的リスクを計算する場合、非特許文献3のソフトウェアは、操作が複雑であるので、カウンセリングの時間中に相談者と対話しながら使用することは難しいという問題点がある。
本発明の目的は、以上の課題を解決し、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく家系図を作成することができる家系図作成支援装置を提供することにある。
本発明の目的はまた、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく、作成した家系図に基づいて特定の個体の遺伝的リスクを自動的に計算する家系図作成支援装置を提供することにある。
本発明の目的はさらに、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく動作するコンピュータプログラムであって、そのような家系図作成支援装置の動作に係るコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の第1の態様に係る家系図作成支援装置は、
入力装置、表示装置、及び処理装置を備えた家系図作成支援装置において、
上記処理装置は、
メインウィンドウ及び第1のサブウィンドウを上記表示装置に表示し、上記メインウィンドウは描画領域を含み、上記第1のサブウィンドウは、家系図上の個体をそれぞれ示す複数の個体記号と、個体間の関係をそれぞれ示す複数のコネクタ記号とを含み、
上記処理装置は、
上記第1のサブウィンドウ内の1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択され、かつ、上記描画領域内の点が上記入力装置を用いて選択された場合、上記選択された個体記号又はコネクタ記号を上記描画領域内の点に表示し、
上記描画領域内に表示された1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記個体記号又は上記コネクタ記号のための修飾記号を含む第2のサブウィンドウを上記表示装置に表示し、
上記第2のサブウィンドウ内の1つの修飾記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記描画領域内に表示されて選択された個体記号又はコネクタ記号に上記選択された修飾記号を付与することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る家系図作成支援装置は、第1の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記個体記号のための修飾記号は、予め決められた疾患の発症者、保因者、及び臨床的非発症者を示す修飾記号を含み、
上記処理装置は、
上記描画領域内の指定された1つの個体記号に対して血縁関係のコネクタ記号で連結された他の個体記号を認識し、
上記他の個体記号に上記疾患の発症者、保因者、及び臨床的非発症者のうちのどの修飾記号が付与されているかという情報に基づいて、予め決められた計算方法を用いて、上記指定された1つの個体記号に係る個体の遺伝的リスクを計算し、
上記計算した遺伝的リスクを上記表示装置に表示することを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る家系図作成支援装置は、第2の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記処理装置は、
疾患の遺伝形式を指定するための第3のサブウィンドウを上記表示装置に表示し、
上記第3のサブウィンドウ内の1つの遺伝形式が上記入力装置を用いて選択された場合、上記指定された遺伝形式に対応する遺伝的リスクの計算方法を選択し、
上記遺伝形式は、常染色体劣性遺伝病(AR)、常染色体優性遺伝病(AD)、X染色体連鎖劣性遺伝病(XR)、及びX染色体連鎖優性遺伝病(XD)のうちの少なくとも2つを含むことを特徴とする。
本発明の第4の態様に係る家系図作成支援装置は、第3の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第3のサブウィンドウは複数の疾患を表示し、
上記処理装置は、上記第3のサブウィンドウ内の1つの疾患が上記入力装置を用いて選択された場合、上記指定された疾患に対応する浸透率及び突然変異率を選択することを特徴とする。
本発明の第5の態様に係る家系図作成支援装置は、第2〜第4のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記描画領域内に表示された臨床的非発症者の男性、発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、又は性別不明の人物の個体記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、年齢又は生年月日を示す修飾記号を含むことを特徴とする。
本発明の第6の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第5のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第1のサブウィンドウは、臨床的非発症者の男性、発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、及び性別不明の人物の個体記号を含み、
上記描画領域内に表示された臨床的非発症者の男性、発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、又は性別不明の人物の個体記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、上記個体記号の分割数及び色、非発症保因者、死亡者、診察済個体、未発症保因者、胎児、精子のドナー、卵子のドナー、代理母、相談者、発端者、複数の個体、テキスト、及び上記個体記号の削除を示す修飾記号を含み、
上記個体記号の色の有無は、当該個体記号に係る個体が発症者であるか、それとも臨床的非発症者であるかを示すことを特徴とする。
本発明の第7の態様に係る家系図作成支援装置は、第6の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第2のサブウィンドウは、
上記個体記号の分割数を変化させるボタンと、
上記個体記号の分割数に応じて分割される領域とを含むことを特徴とする。
本発明の第8の態様に係る家系図作成支援装置は、第7の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記処理装置は、上記個体記号の分割数に応じて分割された各領域が選択されたとき、上記各領域に対応する上記個体記号の分割された部分の色を変化させることを特徴とする。
本発明の第9の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第8のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第1のサブウィンドウは、出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児及び出産に至らなかった発症者の胎児の個体記号を含み、
上記描画領域内に表示された出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児又は出産に至らなかった発症者の胎児の個体記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、中絶、テキスト、及び上記個体記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする。
本発明の第10の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第9のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第1のサブウィンドウは、婚姻関係及び近親婚のコネクタ記号を含み、
上記描画領域内に表示された婚姻関係又は近親婚のコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、離婚、未婚カップル、上記コネクタ記号の屈曲、及び上記コネクタ記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする。
本発明の第11の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第10のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第1のサブウィンドウは、同胞関係のコネクタ記号を含み、
上記描画領域内に表示された同胞関係のコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、上記同胞関係のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差、及び上記同胞関係のコネクタ記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする。
本発明の第12の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第11のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第1のサブウィンドウは、多胎児のコネクタ記号を含み、
上記描画領域内に表示された多胎児のコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、上記多胎児のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差、一卵性、多卵性、卵性不明、及び上記多胎児のコネクタ記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする。
本発明の第13の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第12のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記第1のサブウィンドウは、家族関係不明、子供なし、不妊、及び養子のコネクタ記号を含むことを特徴とする。
本発明の第14の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第13のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記処理装置は、上記描画領域内に表示された1つのコネクタ記号内の点が上記入力装置を用いて選択され、かつ、上記描画領域内の点が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記選択されたコネクタ記号内の点を上記選択された描画領域内の点に移動させて上記コネクタ記号を変形することを特徴とする。
本発明の第15の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第14のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記個体記号は、上記描画領域内の予め決められた格子点に配置されることを特徴とする。
本発明の第16の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第15のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記描画領域内に表示された各個体記号はX座標及びY座標を有し、
上記処理装置は、
上記描画領域内に表示された個体記号のうち同じY座標を有する個体記号に同じ世代番号を付与し、上記付与された世代番号を上記描画領域内に表示し、
上記描画領域内に表示された個体記号のうち同じ世代番号を有する個体記号に、上記各個体記号のX座標に基づいて連番の個体番号を付与し、上記付与された個体番号を上記描画領域内に表示することを特徴とする。
本発明の第17の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第16のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記入力装置は、上記表示装置と一体化されたタッチパネルであることを特徴とする。
本発明の第18の態様に係る家系図作成支援装置は、第1〜第17のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記処理装置は、ウェブブラウザを実行し、上記ウェブブラウザ上でスクリプトを実行することにより、家系図の作成を支援することを特徴とする。
本発明の第19の態様に係る家系図作成支援装置は、第18の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記家系図作成支援装置は、外部のウェブサーバ装置と通信する通信装置をさらに備え、
上記処理装置は、上記スクリプトを含むウェブページを上記通信装置を介して上記ウェブサーバ装置から取得することを特徴とする。
本発明の第20の態様に係る家系図作成支援装置は、第1の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記家系図作成支援装置は、上記描画領域内に表示された個体記号及びコネクタ記号の位置と、上記個体記号及び上記コネクタ記号に付与された修飾記号の有無とを示す家系図ファイルを格納する記憶装置をさらに備え、
上記処理装置は、上記個体記号及び上記コネクタ記号の位置と、上記個体記号及び上記コネクタ記号に付与された修飾記号の有無とを含む家系図ファイルを開いたとき、上記個体記号、上記コネクタ、及び上記修飾記号を上記描画領域内に表示することを特徴とする。
本発明の第21の態様に係る家系図作成支援装置は、第20の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記処理装置は、ウェブブラウザを実行し、上記ウェブブラウザ上でスクリプトを実行することにより、家系図の作成を支援し、
上記スクリプトはJavaScript(登録商標)で記述され、
上記家系図ファイルは、書式情報を示すオブジェクト、上記個体記号を示すオブジェクト、上記コネクタ記号を示すオブジェクト、及び親子関係を示すオブジェクトを含むJSON(JavaScript Object Notation)形式を有することを特徴とする。
本発明の第22の態様に係る家系図作成支援装置は、第21の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記書式情報を示すオブジェクトは、遺伝形式及び疾患名を含むことを特徴とする。
本発明の第23の態様に係る家系図作成支援装置は、第21又は第22の態様に係る家系図作成支援装置において、
上記個体記号を示すオブジェクトは、男性、女性、及び性別不明の人物の個体記号を示すオブジェクトを含み、
上記男性、女性、及び性別不明の人物の個体記号を示すオブジェクトは、
男性、女性、又は性別不明の人物の識別子、
上記描画領域内における上記個体記号の位置、及び
上記個体記号の分割数及び色、非発症保因者、死亡者、診察済個体、未発症保因者、胎児、精子又は卵子のドナー、代理母、相談者、発端者、個体の重複度、テキストの有無、テキストの内容を示す修飾記号の有無、生年月日、年齢、及び死亡年月日を含むことを特徴とする。
本発明の第24の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第23のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記個体記号を示すオブジェクトは、出産に至らなかった胎児の個体記号を示すオブジェクトを含み、
上記出産に至らなかった胎児の個体記号を示すオブジェクトは、
出産に至らなかった胎児の識別子、
上記描画領域内における上記個体記号の位置、及び
上記個体記号の色、中絶、テキストの有無、及びテキストの内容を示す修飾記号の有無
を含むことを特徴とする。
本発明の第25の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第24のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、婚姻関係のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
上記婚姻関係のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
婚姻関係の識別子、
上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心、始点、及び終点の位置、
近親婚、離婚、未婚カップル、及び上記コネクタ記号の屈曲を示す修飾記号の有無
を含むことを特徴とする。
本発明の第26の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第25のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、同胞関係のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
上記同胞関係のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
同胞関係の識別子、
上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心、親の個体記号又はコネクタ記号に接続される点、及び子の個体記号に接続される点の位置、及び
上記同胞関係のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差の有無、上記交差の位置、及び上記交差の色
を含むことを特徴とする。
本発明の第27の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第26のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、多胎児のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
上記多胎児のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
多胎児の識別子、
上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心、親の個体記号又はコネクタ記号に接続される点、及び子の個体記号に接続される点の位置、
一卵性、多卵性、又は卵性不明の識別子、及び
上記同胞多胎児のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差の有無、上記交差の位置、及び上記交差の色
を含むことを特徴とする。
本発明の第28の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第27のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、家族関係不明のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
上記家族関係不明のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
家族関係不明の識別子、及び
上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心の位置
を含むことを特徴とする。
本発明の第29の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第28のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、子供なし夫婦のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
上記子供なし夫婦のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
子供なし夫婦の識別子、
上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心の位置、及び
不妊を示す修飾記号の有無
を含むことを特徴とする。
本発明の第30の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第29のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、養子のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
上記養子のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
養子の識別子、
上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心の位置、
養父母の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置、及び
実父母の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置
を含むことを特徴とする。
本発明の第31の態様に係る家系図作成支援装置は、第21〜第30のうちの1つの態様に係る家系図作成支援装置において、
上記親子関係を示すオブジェクトは、上記家系図ファイルに含まれる上記個体記号を示すオブジェクトのそれぞれについて、当該個体記号に係る個体の父親、母親、及び子を示す個体記号を識別することを特徴とする。
本発明の第32の態様に係るコンピュータプログラムは、
入力装置、表示装置、及び処理装置を備えたコンピュータの上記処理装置によって実行され、家系図の作成を支援するコンピュータプログラムにおいて、上記コンピュータプログラムは、
メインウィンドウ及び第1のサブウィンドウを上記表示装置に表示するステップを含み、上記メインウィンドウは描画領域を含み、上記第1のサブウィンドウは、家系図上の個体をそれぞれ示す複数の個体記号と、個体間の関係をそれぞれ示す複数のコネクタ記号とを含み、
上記コンピュータプログラムは、
上記第1のサブウィンドウ内の1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択され、かつ、上記描画領域内の点が上記入力装置を用いて選択された場合、上記選択された個体記号又はコネクタ記号を上記描画領域内の点に表示するステップと、
上記描画領域内に表示された1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記個体記号又は上記コネクタ記号のための修飾記号を含む第2のサブウィンドウを上記表示装置に表示するステップと、
上記第2のサブウィンドウ内の1つの修飾記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記描画領域内に表示されて選択された個体記号又はコネクタ記号に上記選択された修飾記号を付与するステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく家系図を作成することができる。
本発明の第1の実施形態に係る家系図作成システムの構成を示すブロック図である。 図1のタブレット端末装置3のディスプレイ17に表示される家系図作成UIの初期状態を示す図である。 図2の家系図作成UIのウィンドウ22において、臨床的非発症者の男性の個体記号(□)を選択したときの状態を示す図である。 図3の家系図作成UIの描画領域において、臨床的非発症者の男性の個体記号31(□)を選択したときの状態を示す図である。 図4の家系図作成UIのウインドウ23において、個体記号の分割数を変化させる分割ボタンを押し、個体記号が2分割されたときの状態を示す図である。 図4の家系図作成UIのウインドウ23において、個体記号の分割数を変化させる分割ボタンを押し、個体記号が4分割されたときの状態を示す図である。 図3の家系図作成UIの描画領域において、出産に至らなかった胎児の個体記号32(△)を選択したときの状態を示す図である。 図3の家系図作成UIの描画領域において、婚姻関係のコネクタ記号33を選択したときの状態を示す図である。 図3の家系図作成UIの描画領域において、同胞関係のコネクタ記号34を選択したときの状態を示す図である。 図3の家系図作成UIの描画領域において、多胎児のコネクタ記号35を選択したときの状態を示す図である。 図2の家系図作成UIにおいて、第1の例示的な家系図を表示した状態を示す図である。 図11の家系図作成UIにおいて、家系図に世代番号及び個体番号を付与した状態を示す図である。 図11の家系図作成UIにおいて、家系図の保存を選択した状態を示す図である。 図2の家系図作成UIにおいて、家系図ファイルを開いた状態を示す図である。 図1の家系図作成システムを用いて作成される第2の例示的な家系図を示す図である。 図1の家系図作成システムを用いて作成される第3の例示的な家系図を示す図である。 図1の家系図作成システムを用いて作成される第4の例示的な家系図を示す図である。 図1のCPU13によって実行される家系図作成処理を示すフローチャートである。 図16の第1の修飾処理のステップS5のサブルーチンを示すフローチャートである。 図16の第2の修飾処理のステップS7のサブルーチンを示すフローチャートである。 図16の第3の修飾処理のステップS9のサブルーチンを示すフローチャートである。 図16の第4の修飾処理のステップS11のサブルーチンを示すフローチャートである。 図16の第5の修飾処理のステップS13のサブルーチンを示すフローチャートである。 標準化された家系図の記法における男性、女性、及び性別不明の人物の個体記号及びその修飾記号を示す表である。 標準化された家系図の記法における出産に至らなかった胎児の個体記号及びその修飾記号を示す表である。 標準化された家系図の記法における婚姻関係のコネクタ記号を示す表である。 標準化された家系図の記法における血縁関係のコネクタ記号を示す表である。 本発明の第2の実施形態に係る家系図作成システムのディスプレイ17に表示される家系図作成UIの初期状態を示す図である。 図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式ARを選択したときの状態を示す図である。 図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式ADを選択したときの状態を示す図である。 図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式XRを選択したときの状態を示す図である。 図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式XDを選択したときの状態を示す図である。 図28の家系図作成UIの描画領域において男性、女性、又は性別不明の人物の個体記号を選択したときに表示されるウィンドウ23Aを示す図である。 図33のウィンドウ23Aにおいて、死亡者の修飾記号を選択したときの状態を示す図である。 図28の家系図作成UIにおいて、家系図の入力後に編集モードをオフにしたときの状態の例を示す図である。 図35の家系図作成UIにおいて、リスク計算の対象及び内容を設定した状態を示す図である。 図35の家系図作成UIにおいて、リスク計算ボタンを押したときの状態を示す図である。 図28の家系図作成UIにおいて、リスク計算の対象及び内容を設定した状態のもう1つの例を示す図である。 図38の家系図作成UIにおいて、リスク計算ボタンを押したときの状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る家系図作成システムのCPU13によって実行される家系図作成及びリスク計算処理を示すフローチャートである。 図40の家系図作成処理のステップS103のサブルーチンの第1の部分を示すフローチャートである。 図40の家系図作成処理のステップS103のサブルーチンの第2の部分を示すフローチャートである。 図41の第1の修飾処理のステップS115のサブルーチンの第1の部分を示すフローチャートである。 図41の第1の修飾処理のステップS115のサブルーチンの第2の部分を示すフローチャートである。 図40のリスク計算処理のステップS108のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る家系図作成システムの例示的な構成を示すUMLクラス図である。 遺伝形式ARの疾患について、両親が保因者である場合の子の遺伝子型を示す表である。 遺伝形式ARの疾患について、両親が保因者及び非保因者の組み合わせである場合の子の遺伝子型を示す表である。 遺伝形式ARの疾患のリスク計算を説明するための第1の例示的な家系図である。 遺伝形式ARの疾患のリスク計算を説明するための第2の例示的な家系図である。 遺伝形式ADの疾患について、両親が保因者又は発症者である場合の子の遺伝子型を示す表である。 遺伝形式ADの疾患について、両親が保因者又は発症者と非保因者との組み合わせである場合の子の遺伝子型を示す表である。 遺伝形式ADの疾患のリスク計算を説明するための第1の例示的な家系図である。 ハンチントン病の保因者の年齢ごとの発症確率を示す図である。 図53の男性II−1が保因者である確率を示す表である。 遺伝形式ADの疾患のリスク計算を説明するための第2の例示的な家系図である。 図56の男性II−1が保因者である確率を示す表である。 図56の男性III−1が保因者である確率を示す表である。 X染色体及びY染色体の組み合わせを示す図である。 遺伝形式XRの疾患について、母親が保因者であり父親が非保因者である場合の子の遺伝子型を示す表である。 遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第1の例示的な家系図である。 図61の女性II−2が保因者である確率を示す表である。 遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第2の例示的な家系図である。 図63の女性I−2が保因者である確率を示す表である。 遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第3の例示的な家系図である。 図65の女性I−2が保因者である確率を示す表である。 図65の女性I−2が2人の臨床的非発症者の息子及び1人の発症者の息子をもつ場合に、女性I−2が保因者である確率を示す表である。 遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第4の例示的な家系図である。 図68の女性I−2及び女性II−2が保因者である確率を示す表である。 図68の女性I−2の息子の人数及び孫息子の人数が異なる場合における、女性I−2が保因者である確率を示すグラフである。 遺伝形式XDの疾患について、母親が発症者であり父親が非保因者である場合の子の遺伝子型を示す表である。 疾患の状態と遺伝子型との対応関係を示す表である。 個体記号の修飾記号と疾患の状態との対応関係を示す表である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る家系図作成支援装置について説明する。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係る家系図作成システムの構成を示すブロック図である。図1の家系図作成システムは、ウェブサーバ1、アクセスポイント(AP)2、及びタブレット端末装置3を含む。ウェブサーバ1及びアクセスポイント2は、有線又は無線接続され、タブレット端末装置3は、LAN又はインターネットを介して無線接続されたアクセスポイント2を介してウェブサーバ1と通信する。タブレット端末装置3は、バス11、無線通信回路12、CPU13、RAM14、SSD(記憶装置)15、入出力制御回路16、及びタッチパネル(入力装置)と一体化されたディスプレイ17を備える。
ウェブサーバ1は、家系図の作成を支援するコンピュータプログラムを、ウェブブラウザ上で実行可能なスクリプト(家系図作成支援スクリプト)の形式で格納する。家系図作成支援スクリプトは、例えばJavaScript(登録商標)で記述されている。CPU13は、無線通信回路12及びアクセスポイント2を介してウェブサーバ1と通信し、家系図作成支援スクリプトを含むウェブページをウェブサーバ1から取得する。CPU13は、ウェブブラウザを実行し、ウェブブラウザ上で家系図作成支援スクリプトを実行する。家系図作成支援スクリプトは、CPU13によってウェブブラウザ上で実行されたとき、図2〜図14に示す家系図作成ユーザインターフェース(UI)を表示し、ユーザによる家系図の作成を支援する。図1の家系図作成システムによれば、タブレット端末装置3はウェブブラウザを実行可能であればよく、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、家系図の作成を支援することができる。
本願出願人が行った実装では、Raphael.js(非特許文献6を参照)というライブラリを使用した。Raphael.jsライブラリは、ウェブブラウザ上でベクターグラフィックスを扱うことができるライブラリである。これにより、画面の拡大及び縮小を行っても、描画された画像は輪郭がぼやけることなく表示される。CPU13は、Raphael.jsライブラリを、ウェブサーバ1から家系図作成支援スクリプトとともに取得する。
図2は、図1のタブレット端末装置3のディスプレイ17に表示される家系図作成UIの初期状態を示す図である。家系図作成UIは、メインウィンドウと、メインウィンドウ内に表示されたウィンドウ21及び22を含む。メインウィンドウは、グリッドを表示した描画領域を含む。ウィンドウ21は、メインメニューを含む。初期状態において、ウィンドウ21の「編集」ボタンがアクティブであり、編集モードがオンになっている。ウィンドウ22は、家系図上の個体をそれぞれ示す複数の個体記号と、個体間の関係をそれぞれ示す複数のコネクタ記号とを含む。
ここで、図24〜図27を参照して、米国人類遺伝学会で標準化された家系図の記法について説明する(非特許文献1を参照)。
図24は、標準化された家系図の記法における男性、女性、及び性別不明の人物の個体記号及びその修飾記号を示す表である。男性の個体記号(□)、女性の個体記号(○)、及び性別不明の人物の個体記号(◇)は、無色(白)のときは、当該個体が遺伝疾患の臨床的非発症者(見かけ上の健常者)であることを示し、着色(黒、ハッチング、又はその他)されているときは、当該個体が遺伝疾患の発症者(罹患者)であることを示す。複数の疾患の遺伝的リスクを考慮する必要がある場合、又は1つの疾患に対して複数の症状が現れている場合には、個体記号は複数の領域に分割されていてもよく、分割された各領域は異なる色に着色されていてもよい。この場合、各領域は、複数の疾患又は症状のうちの1つについて、当該個体が臨床的非発症者であるか、それとも発症者であるかを示し、また、ある症状が出現しているか、それとも出現していないかを示す。これらの個体記号には、当該個体が非発症保因者、死亡者、診察済個体、未発症保因者、胎児、精子のドナー、卵子のドナー、代理母、相談者、発端者、又は複数の個体であることを示す修飾記号が付与されてもよい。これらの個体記号の下には、当該個体の年齢、疾患の詳細などを示すテキストが付与されてもよい。
臨床的非発症者は、見かけ上の健常者である(臨床的に疾患を持たない)個体であり、これは、非保因者、非発症保因者、及び未発症保因者を含む。「非保因者」は、両親から受け継いだ2つのアレルに変異がない個体である。「非発症保因者」は、両親から受け継いだアレルの一方だけに変異があるが、生涯にわたって発症しない個体を意味する。「未発症保因者」は、両親から受け継いだアレルの一方だけに変異があるが、現在発症していない個体を意味する。臨床的非発症者の修飾記号(すなわち、個体記号が無色であること)は、個体記号に係る個体が、非保因者であること、又は、保因者であるが、非発症保因者及び未発症保因者のいずれであるのか不明であることを示す。非発症保因者の修飾記号は、個体記号に係る個体が確実に非発症保因者であるとわかっていることを示し、同様に、未発症保因者の修飾記号は、個体記号に係る個体が確実に未発症保因者であるとわかっていることを示す。
図25は、標準化された家系図の記法における出産に至らなかった胎児の個体記号及びその修飾記号を示す表である。出産に至らなかった胎児の個体記号(△)は、無色のときは、当該個体が遺伝疾患の臨床的非発症者であることを示し、着色されているときは、当該個体が遺伝疾患の発症者であることを示す。この個体記号には、当該個体が中絶されたことを示す修飾記号が付与されてもよい。この個体記号の下には、当該個体の年齢、疾患の詳細などを示すテキストが付与されてもよい。
図26は、標準化された家系図の記法における婚姻関係のコネクタ記号を示す表である。婚姻関係は、通常の婚姻関係、近親婚、及び未婚カップルを含む。この個体記号には、離婚を示す修飾記号が付与されてもよい。婚姻関係のコネクタ記号は、個体記号の位置によっては、2カ所で屈曲してもよい。
図27は、標準化された家系図の記法における血縁関係のコネクタ記号を示す表である。血縁関係は、遺伝関係(親子関係)、子供なし、不妊、同胞関係、多胎児、家族関係不明、及び養子を含む。多胎児のコネクタ記号には、一卵性、多卵性、又は卵性不明を示す修飾記号が付与されてもよい。
家系図作成支援スクリプトは、図24〜図27の標準化された家系図の記法に従って家系図を作成することを支援する。
図2のウィンドウ22は、以下の個体記号及びコネクタ記号を含む。
臨床的非発症者の男性の個体記号、発症者の男性の個体記号、臨床的非発症者の女性の個体記号、発症者の女性の個体記号、性別不明の人物の個体記号、
出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児の個体記号、出産に至らなかった発症者の胎児の個体記号、
婚姻関係のコネクタ記号、近親婚のコネクタ記号、
同胞関係のコネクタ記号、
多胎児のコネクタ記号、
家族関係不明のコネクタ記号、子供なしのコネクタ記号、不妊のコネクタ記号、及び養子のコネクタ記号。
図3は、図2の家系図作成UIのウィンドウ22において、臨床的非発症者の男性の個体記号(□)を選択したときの状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ22内の1つの個体記号又は1つのコネクタ記号がタッチパネルを用いて選択され、かつ、描画領域内の点がタッチパネルを用いて選択されたとき、選択された個体記号又はコネクタ記号を描画領域内の点に表示する。図3では、ウィンドウ22内の臨床的非発症者の男性の個体記号(□)が選択され、臨床的非発症者の男性の個体記号31(□)が描画領域内の点に表示されている。
図4は、図3の家系図作成UIの描画領域において、臨床的非発症者の男性の個体記号31(□)を選択したときの状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、描画領域内に表示された1つの個体記号又は1つのコネクタ記号がタッチパネルを用いて選択されたとき、個体記号又はコネクタ記号のための修飾記号を含むウィンドウをディスプレイ17に表示する。図4では、描画領域内に表示された臨床的非発症者の男性の個体記号31(□)が選択され、男性、女性、又は性別不明の人物の個体記号のための修飾記号を含むウインドウ23が表示されている。図2の家系図作成UIのウィンドウ22内の発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、又は性別不明の人物の個体記号が選択されて描画領域内の点に表示された後、描画領域内に表示されたその個体記号が選択されたときも同様に、ウインドウ23が表示される。ウィンドウ23は、個体記号の分割数及び色、非発症保因者、死亡者、診察済個体、未発症保因者、胎児、精子のドナー、卵子のドナー、代理母、相談者、発端者、複数の個体、テキストの有無、テキストの内容、及び個体記号の削除を示す修飾記号を含む。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ22内の1つの修飾記号がタッチパネルを用いて選択されたとき、描画領域内に表示されて選択された個体記号31に選択された修飾記号を付与する。
ウィンドウ23は、個体記号の分割数を変化させる分割ボタンと、個体記号の分割数に応じて分割される領域とを含む。図5は、図4の家系図作成UIのウインドウ23において、個体記号の分割数を変化させる分割ボタンを押し、個体記号が2分割されたときの状態を示す図である。図6は、図4の家系図作成UIのウインドウ23において、個体記号の分割数を変化させる分割ボタンを押し、個体記号が4分割されたときの状態を示す図である。この分割ボタンを押す毎に、描画領域内に表示された個体記号(男性、女性、又は性別不明の人物の個体記号)が分割なし、2分割、又は4分割に順に変化し、それと同時に、分割ボタンの左に示す領域も個体記号の分割数に応じて分割される。家系図作成支援スクリプトは、個体記号の分割数に応じて分割された各領域が選択されたとき、各領域に対応する個体記号の分割された部分の色を変化させる。
図7は、図3の家系図作成UIの描画領域において、出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児の個体記号32(△)を選択したときの状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ22内の出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児又は出産に至らなかった発症者の胎児の個体記号が選択され、かつ、描画領域内の点が選択されたとき、選択された個体記号を描画領域内の点に表示する。図7では、出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児の個体記号32(△)が描画領域内の点に表示されている。図7では、描画領域内に表示された出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児の個体記号32(△)が選択され、出産に至らなかった胎児の個体記号のための修飾記号を含むウインドウ24が表示されている。図2の家系図作成UIのウィンドウ22内の出産に至らなかった発症者の胎児の個体記号が選択されて描画領域内の点に表示された後、描画領域内に表示されたその個体記号が選択されたときも同様に、ウインドウ24が表示される。ウィンドウ24は、中絶、テキストの有無、テキストの内容、及び個体記号の削除を示す修飾記号を含む。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ24内の1つの修飾記号がタッチパネルを用いて選択されたとき、描画領域内に表示されて選択された個体記号32に選択された修飾記号を付与する。
図8は、図3の家系図作成UIの描画領域において、婚姻関係のコネクタ記号33を選択したときの状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ22内の婚姻関係又は近親婚のコネクタ記号が選択され、かつ、描画領域内の点が選択されたとき、選択されたコネクタ記号を描画領域内の点に表示する。図8では、通常の婚姻関係のコネクタ記号33が描画領域内の点に表示されている。図8では、描画領域内に表示された通常の婚姻関係のコネクタ記号33が選択され、婚姻関係のコネクタ記号のための修飾記号を含むウインドウ25が表示されている。図2の家系図作成UIのウィンドウ22内の近親婚のコネクタ記号が選択されて描画領域内の点に表示された後、描画領域内に表示されたそのコネクタ記号が選択されたときも同様に、ウインドウ25が表示される。ウィンドウ25は、離婚、未婚カップル、コネクタ記号の屈曲、及びコネクタ記号の削除を示す修飾記号を含む。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ25内の1つの修飾記号がタッチパネルを用いて選択されたとき、描画領域内に表示されて選択されたコネクタ記号33に選択された修飾記号を付与する。離婚の修飾記号は、初期状態では、婚姻関係のコネクタ記号の左側に近接して表示される。離婚の修飾記号を婚姻関係のコネクタ記号の右側に近接して表示するためには、後述するように、コネクタ記号自体を変形させる。
図9は、図3の家系図作成UIの描画領域において、同胞関係のコネクタ記号34を選択したときの状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ22内の同胞関係のコネクタ記号が選択され、かつ、描画領域内の点が選択されたとき、選択されたコネクタ記号34を描画領域内の点に表示する。ウィンドウ22において、同胞関係のコネクタ記号の右側のボタンを用いて同胞関係の子の人数(コネクタ記号の分岐数)を増減することができる。同胞関係の子の人数の初期値は2であり、最小値は1(一人っ子)であり、3以上に増加させることもできる。図9では、描画領域内に表示された同胞関係のコネクタ記号34が選択され、同胞関係のコネクタ記号34のための修飾記号を含むウインドウ26が表示されている。ウィンドウ26は、同胞関係のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差、及び同胞関係のコネクタ記号の削除を示す修飾記号を含む。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ26内の1つの修飾記号がタッチパネルを用いて選択されたとき、描画領域内に表示されて選択されたコネクタ記号に選択された修飾記号を付与する。
同胞関係のコネクタ記号の交差を示す修飾記号は、コネクタ記号に付与される位置に応じて、「赤」、「青」、及び「緑」の色を有する。交差を示す修飾記号をコネクタ記号34の水平部分よりも上に付与する場合には、「赤」又は「青」の1つの修飾記号、又は、「赤」及び「青」の2つの修飾記号が使用される。交差を示す修飾記号をコネクタ記号34の水平部分よりも下(分岐した複数の垂直部分)に付与する場合には、「緑」の1つの修飾記号が使用される。ウィンドウ26は、コネクタ記号34における分岐した複数の垂直部分のそれぞれに交差を示す修飾記号(「緑」の修飾記号)を付与するか否かを指定するために、コネクタ記号34の分岐数に応じたチェックボックスを含む。交差を示す修飾記号を色分けしたことにより、家系図の作成時に区別しやすくなる。図15〜図17は、コネクタ記号の交差(半円形に湾曲した部分)を含む家系図の例を示す。遺伝カウンセリングにおいて実際に作成する家系図では、経験的に、同胞関係のコネクタ記号の水平部分よりも上に高々2つの交差を用い、同胞関係のコネクタ記号の水平部分よりも下に高々1つの交差を用いれば十分であり、本実施形態では、最大で3つの交差を用いることができる。しかしながら、同胞関係のコネクタ記号に、交差を示す4つ以上の修飾記号を付与してもよい。
図10は、図3の家系図作成UIの描画領域において、多胎児のコネクタ記号35を選択したときの状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ22内の多胎児のコネクタ記号が選択され、かつ、描画領域内の点が選択されたとき、選択されたコネクタ記号35を描画領域内の点に表示する。ウィンドウ22において、多胎児のコネクタ記号の右側のボタンを用いて多胎児の子の人数(コネクタ記号の分岐数)を増減することができる。多胎児の子の人数の初期値及び最小値は2であり、3以上に増加させてもよい。図10では、描画領域内に表示された多胎児のコネクタ記号35が選択され、多胎児のコネクタ記号35のための修飾記号を含むウインドウ27が表示されている。ウィンドウ27は、多胎児のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差、一卵性、多卵性、卵性不明、及び多胎児のコネクタ記号の削除を示す修飾記号を含む。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ27内の1つの修飾記号がタッチパネルを用いて選択されたとき、描画領域内に表示されて選択されたコネクタ記号に選択された修飾記号を付与する。
ウィンドウ22は、さらに、家族関係不明、子供なし、不妊、及び養子のコネクタ記号を含む。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ22内のこれらのコネクタ記号が選択され、かつ、描画領域内の点が選択されたとき、選択されたコネクタ記号を描画領域内の点に表示する。ウィンドウ22において、養子のコネクタ記号は、押される毎に、養子になった子、養子に行った子、及び表示なしに順番に変化する。
家系図作成支援スクリプトは、描画領域内に表示された1つのコネクタ記号内の点がタッチパネルを用いて選択され、かつ、描画領域内の点がタッチパネルを用いて選択されたとき、選択されたコネクタ記号内の点を選択された描画領域内の点に移動させてコネクタ記号を変形する。
描画領域において個体記号をドラッグすることで、その個体記号を移動させることができる。この際、家系図作成支援スクリプトは、個体記号及びコネクタ記号の座標に基づいて、操作中の個体記号が他のコネクタ記号と結合しているかどうかを判断する。結合していると判断したコネクタ記号は、操作中の個体記号に従って移動する。
同胞関係及び多胎児のコネクタ記号において、交差の修飾記号が付与されている場合、描画領域内に表示されたコネクタ記号上の交差の修飾記号がタッチパネルを用いて選択され、かつ、描画領域内に表示されたコネクタ記号上の他の点がタッチパネルを用いて選択されたとき、選択された交差の修飾記号を選択されたコネクタ記号上の点に移動させることができる。
個体記号は、描画領域内の予め決められた格子点に配置される。従って、描画領域内に表示された各個体記号の座標は、予め決められた離散値を有する。描画領域内に表示された各個体記号はX座標及びY座標を有する。
描画領域において、個体記号と、コネクタ記号の端点が同じ座標に表示されたとき、個体記号とコネクタ記号とは連結される。その後、描画領域上で一方を移動させたときには、他方も移動する。
図11は、図2の家系図作成UIにおいて、第1の例示的な家系図を表示した状態を示す図である。図1の家系図作成システムによれば、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく家系図を作成することができる。
図12は、図11の家系図作成UIにおいて、家系図に世代番号及び個体番号を付与した状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ21の「編集」ボタンを押して編集モードをオフにしたとき、描画領域内に表示された個体記号のうち同じY座標を有する個体記号に同じ世代番号「I」、「II」、「III」…を付与し、付与された世代番号を描画領域内に表示し、描画領域内に表示された個体記号のうち同じ世代番号を有する個体記号に、各個体記号のX座標に基づいて連番の個体番号「1」、「2」、「3」…を付与し、付与された個体番号を描画領域内に表示する。
図13は、図11の家系図作成UIにおいて、家系図の保存を選択した状態を示す図である。ウィンドウ21において「保存」を選択したとき、家系図作成支援スクリプトは、描画領域内に表示された個体記号及びコネクタ記号の位置と、個体記号及びコネクタ記号に付与された修飾記号の有無とを示す家系図ファイルの内容を含むウィンドウ28をディスプレイ17に表示する。家系図ファイルは、SSD15に格納されてもよい。家系図ファイルは、後述するように、書式情報を示すオブジェクト、個体記号を示すオブジェクト、及びコネクタ記号を示すオブジェクトを含むJSON(JavaScript Object Notation)形式を有する。
図14は、図2の家系図作成UIにおいて、家系図ファイルを開いた状態を示す図である。ウィンドウ21において「開く」を選択したとき、家系図作成支援スクリプトは、個体記号及びコネクタ記号の位置と、個体記号及びコネクタ記号に付与された修飾記号の有無とを含む家系図ファイルを開き、家系図ファイルの内容を含むウィンドウ29をディスプレイ17に表示する。ウィンドウ29において「開く」を選択したとき、家系図作成支援スクリプトは、図11に示すように、個体記号、コネクタ、及び修飾記号を描画領域内に表示する。
図15〜図17は、図1の家系図作成システムを用いて作成される第2〜第4の例示的な家系図を示す図である。図15及び図16は、同じ家系の家系図を示す。図15において、世代「I」の個体「3」及び「4」と、世代「II」の個体「6」及び「7」との間の同胞関係のコネクタ記号には、交差を示す「緑」の修飾記号が付与されている。図16において、対応する同胞関係のコネクタ記号には、交差を示す「赤」の修飾記号が付与されている。図17において、世代「I」の個体「5」及び「6」と、世代「II」の個体「7」との間の同胞関係のコネクタ記号には、交差を示す「赤」及び「青」の修飾記号が付与されている。交差を示す修飾記号を用いることにより、同胞関係にある複数の個体及び彼らの婚姻関係を含む大家系を表したり、異なる家系に由来する異なる遺伝疾患を表したりすることができる。図1の家系図作成システムによれば、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく家系図を作成することができる。
次に、以上説明した動作を実現するためにCPU13によって実行される家系図作成処理について説明する。
図18は、図1のCPU13によって実行される家系図作成処理を示すフローチャートである。ステップS1において、CPU13は、ウィンドウ22の個体記号又はコネクタ記号が選択されているか否かを決定し、YESのときはステップS2に進み、NOのときはステップS4に進む。ステップS2において、CPU13は、描画領域内の座標が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS3に進み、NOのときはステップS4に進む。ステップS3において、CPU13は、選択された個体記号又はコネクタ記号を描画領域内の座標に挿入する。ステップS4において、CPU13は、描画領域内の男性の個体記号(□、■)、女性の個体記号(○、●)、又は性別不明の人物の個体記号(◇)が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS5に進み、NOのときはステップS6に進む。ステップS5において、CPU13は、図19の第1の修飾処理を実行する。ステップS6において、CPU13は、描画領域内の出産に至らなかった胎児の個体記号(△、▲)が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS7に進み、NOのときはステップS8に進む。ステップS7において、CPU13は、図20の第2の修飾処理を実行する。ステップS8において、CPU13は、描画領域内の婚姻コネクタが選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS9に進み、NOのときはステップS10に進む。ステップS9において、CPU13は、図21の第3の修飾処理を実行する。ステップS10において、CPU13は、描画領域内の同胞コネクタが選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS11に進み、NOのときはステップS12に進む。ステップS11において、CPU13は、図22の第4の修飾処理を実行する。ステップS12において、CPU13は、描画領域内の多胎児コネクタが選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS13に進み、NOのときはステップS1に戻る。ステップS13において、CPU13は、図24の第5の修飾処理を実行する。
図19は、図16の第1の修飾処理のステップS5のサブルーチンを示すフローチャートである。ステップS21において、CPU13は、ウィンドウ23を表示する。ステップS22において、CPU13は、ウィンドウ23の分割ボタンが押されたか否かを決定し、YESのときはステップS23に進み、NOのときはステップS24に進む。ステップS23において、CPU13は、分割数を変更する。ステップS24において、CPU13は、個体記号の分割数に応じて分割されたいずれかの領域(又は未分割の単一の領域)が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS25に進み、NOのときはステップS26に進む。ステップS25において、CPU13は、領域の色を変更する。ステップS26において、CPU13は、修飾記号が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS27に進み、NOのときはステップS28に進む。ステップS27において、CPU13は、選択された修飾記号を入力する。ステップS28において、CPU13は、ウィンドウ23の外部の領域が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS29に進み、NOのときはステップS22に戻る。ステップS29において、CPU13は、ウィンドウ23を消去し、図18のフローに戻る。
図20は、図16の第2の修飾処理のステップS7のサブルーチンを示すフローチャートである。ステップS31において、CPU13は、ウィンドウ24を表示する。ステップS32において、CPU13は、修飾記号が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS33に進み、NOのときはステップS34に進む。ステップS33において、CPU13は、選択された修飾記号を入力する。ステップS34において、CPU13は、ウィンドウ24の外部の領域が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS35に進み、NOのときはステップS32に戻る。ステップS35において、CPU13は、ウィンドウ24を消去し、図18のフローに戻る。
図21は、図16の第3の修飾処理のステップS9のサブルーチンを示すフローチャートである。ステップS41において、CPU13は、ウィンドウ25を表示する。ステップS42において、CPU13は、修飾記号が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS43に進み、NOのときはステップS44に進む。ステップS43において、CPU13は、選択された修飾記号を入力する。ステップS44において、CPU13は、ウィンドウ25の外部の領域が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS45に進み、NOのときはステップS42に戻る。ステップS45において、CPU13は、ウィンドウ25を消去し、図18のフローに戻る。
図22は、図16の第4の修飾処理のステップS11のサブルーチンを示すフローチャートである。ステップS51において、CPU13は、ウィンドウ26を表示する。ステップS52において、CPU13は、修飾記号が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS53に進み、NOのときはステップS54に進む。ステップS53において、CPU13は、選択された修飾記号を入力する。ステップS54において、CPU13は、ウィンドウ26の外部の領域が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS55に進み、NOのときはステップS52に戻る。ステップS55において、CPU13は、ウィンドウ26を消去し、図18のフローに戻る。
図23は、図16の第5の修飾処理のステップS13のサブルーチンを示すフローチャートである。ステップS61において、CPU13は、ウィンドウ27を表示する。ステップS62において、CPU13は、修飾記号が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS63に進み、NOのときはステップS64に進む。ステップS63において、CPU13は、選択された修飾記号を入力する。ステップS64において、CPU13は、ウィンドウ27の外部の領域が選択されたか否かを決定し、YESのときはステップS65に進み、NOのときはステップS62に戻る。ステップS65において、CPU13は、ウィンドウ27を消去し、図18のステップS1に戻る。
家系図作成UIの、1つ前に戻る機能(undo)、コピーアンドペースト機能、カットアンドペースト機能、保存及び再編集について説明する。
1つ前に戻る機能は以下のように実現される。家系図作成UIにおいて操作を行う度に、CPU13は、データをRAM14上の専用の配列にスタック形式で格納する。このとき格納されるデータは、その操作を行う前に描画領域内に表示されていた個体記号及びコネクタ記号に関するデータである。ウィンドウ21の「戻る」ボタンを押すと、格納されたデータを用いて個体記号及びコネクタ記号を再描画することにより、操作の取り消しを実現している。1つ前に戻る機能の対象となる操作は、描画領域のサイズの変更、個体記号及びコネクタ記号の新規作成及び移動、メニュー画面の操作、コピーアンドペースト、カットアンドペースト、一括消去、及び保存したデータを開く操作である。
コピーアンドペースト機能及びカットアンドペースト機能は以下のように実現される。まず、コピーアンドペーストの動作について説明する。描画領域内の点を選択した後でドラッグすることで、コピーアンドペーストを行う範囲を選択することができる。この描画領域上で選択した範囲内にある個体記号及びコネクタ記号のデータを取得し、そのデータを使用して描画領域上に個体記号及びコネクタ記号を追加することで、コピーアンドペースト機能を実現している。一方、カットアンドペースト機能は、取得したデータに基づき個体記号及びコネクタ記号を描画領域上に追加した後に、選択した範囲内にある個体記号及びコネクタ記号を削除することで実現することができる。
保存及び再編集は以下のように実現される。まず、描画領域上で作成した家系図は、タブレット端末装置のピンチイン、ピンチアウト、スクリーンショット機能を使用することで、画像として出力することができる。まず、ピンチイン及びピンチアウトを用いて家系図のサイズを調整し、次に家系図作成UIのスクリーンショットを取得することで、家系図を画像として保存することができる。また、描画領域内に表示された家系図から、その家系図の個体記号及びコネクタ記号に関するデータをJSONのフォーマットで取得して保存することができる。このデータを使用することで、全く同じ家系図を描画することができる。
図1の家系図作成システムは、以下の特徴を有する。
家系図作成支援スクリプトは、ウェブブラウザ上で動作するので、ウェブブラウザ、オペレーティングシステム、端末装置の種類にほとんど依存せず、URLにアクセスするだけで使用することができる。特別なソフトウェアのインストールは不要である。
特に、家系図作成支援スクリプトをタブレット端末装置(iPad(登録商標)、Microsoft Surface(登録商標))上で実行して操作する場合、指でタッチすることにより簡便に家系図を作成できる。従って、カウンセリングにおいて相談者から聞き取りながら、即座に家系図を作成することができる。カウンセリングにおいて相談者から得た情報に基づき即座に家系図を作成して、相談者の確認を得ることができる。相談者に見せながら対話的に追加及び修正をすぐに加えることができるので、家系図の誤りを防止できる。
また、操作が簡単なので、予め操作方法の説明書などを相談者に見せておき、遺伝カウンセリング前に相談者自身が家系図を作成することができる。従って、カウンセリング時間を有効に使うことができる。
いったん、タブレット端末装置3が家系図作成支援スクリプトを含むウェブページをウェブサーバ1から取得してウェブブラウザに読み込んだ後は、タブレット端末装置3をインターネットから切り離し、家系図作成支援スクリプトをオフラインで使用することができる。相談者及びその家族の個人情報の流出を防止することができる。
タブレット端末装置では、個体記号、コネクタ記号、及びそれらの修飾記号にタッチし、描画領域上の描きたい場所にタッチすれば、すぐに家系図を作成することができる。
家系図作成支援スクリプトは、描画領域内に表示された個体記号に、自動的に世代番号及び個人番号を付与することができる。
作成した家系図は、端末装置内に保存できるので、清書する手間を省くことができ、時間の有効利用をもたらす。
保存された家系図ファイルを読み出すことにより、家系図について新たな情報が加わった場合に自在に追加することができる。
発明者が行った実験では、家系図を作成した経験のない被験者が本発明の実施形態に係る家系図作成システムを使用したとき、マイクロソフト コーポレイションから提供されているプレゼンテーションソフトウェアであるPOWERPOINT(登録商標)を用いて作成したときに比較して、3分の1の時間で家系図を作成することができた。
図4〜図6において、個体記号の分割数は、分割なし、2分割、及び4分割に限定されず、3分割又は5分割以上を含んでもよい。
家系図作成支援スクリプトは、図1のタブレット端末装置3に限らず、ウェブブラウザを実行可能な他の情報端末装置上で実行されてもよく、例えばマウス又はキーボードを入力装置として備えるパーソナルコンピュータ上で実行されてもよい。また、家系図作成支援スクリプトは、タッチパネルを備えたスマートホン上で実行されてもよい。
家系図作成システムは、ウェブブラウザ上で実行される家系図作成支援スクリプトに限らず、コンピュータ上で動作する任意のコンピュータプログラムとして実装されてもよい。これにより、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく動作するコンピュータプログラムであって、実行されたときに、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく家系図を作成することができるコンピュータプログラムを提供することができる。
次に、図1の家系図作成システムにおいて使用されている家系図ファイルのフォーマットについて説明する。
前述のように、家系図ファイルは、書式情報を示すオブジェクト、個体記号を示すオブジェクト、及びコネクタ記号を示すオブジェクトを含むJSON(JavaScript Object Notation)形式を有する(非特許文献7を参照)。
JSONにおいて、配列およびオブジェクトは次の様に記述する。
[表1]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[]: 配列
{}: オブジェクト(連想配列 {key: value})
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
また、本書式において、可変な変数部分は、以下のように記載する。
[表2]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
//: 変数, 実際の値でない変数を表す。
/a|b/: 変数の値としてaまたはbをとる。
/0..3/: 変数の値として0,1,2,3をとる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
保存される家系図ファイルの全体は、以下のようにオブジェクトの1次元配列で定義する。
[表3]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[/オブジェクト1/, /オブジェクト2/, ..]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表3の配列(家系図ファイルの全体)の要素であるオブジェクトは、書式情報のオブジェクト、個体記号(ノード)のオブジェクト、及びコネクタ記号(アーク)のオブジェクトを含む。
書式情報のオブジェクトは、表3の配列の最初及び最後の要素である。表3の配列の最初の要素は、次のように、描画領域のサイズを表す。
[表4]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{"type":"size"},
"paperSize":{"paperWidth":/幅サイズ/,"paperHeight":/高さサイズ/}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
例えば、描画領域のサイズ900×570を表すオブジェクトは、次のようになる。
[表5]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{"type":"size"},
"paperSize":{"paperWidth":900,"paperHeight":570}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表3の配列の最後の要素は、以下のように、配列の終了を表す。
[表6]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{"center":{"type":"wrapPaper"},"text":[]}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
男性、女性、又は性別不明の人物の個体記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表7]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{
"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":/rect|circle|diamond/
},
"color":{
"split":/1|2|4/,
"type":[/0..3/,/0..3/,/0..3/,/0..3/]
},
"text":/文字列/,
"multiple":/文字列(多重度を表す数字等)/,
"show":{
"circle":/true|false/,
"text":/true|false/,
"slash":/true|false/,
"asterisk":/true|false/,
"verticalLine":/true|false/,
"multiple":/true|false/,
"pregnancy":/true|false/,
"donor":/true|false/,
"surrogate":/true|false/,
"arrow":/true|false/,
"proband":/true|false/
}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表7において、「center」キーは、描画領域内における個体記号の位置(中心のXY座標)と、男性、女性、又は性別不明の人物の識別子(個体記号の形:□、○、◇)とを定義する。「color」キーは、個体記号の分割数(1,2,4)と、各分割された部分(最大4つ)の色とを定義する。「text」キーは、「show」キーの下位の「text」キーが「true」である場合に表示する文字列の内容を定義する。この文字列は個体記号の下に表示される。「multiple」キーは、「show」キーの下位の「multiple」キーが「true」である場合に表示する文字列の内容を定義する。この文字列は個体記号の中に表示される。「show」キーの下位のキーは、個体記号のための修飾記号を定義する。「circle」キーは、個体記号の中に黒丸を付加するか否かを示す(非発症保因者)。「text」キーは、個体記号の下に文字列を付加するか否かを示す。「slash」キーは、個体記号に斜線を付加するか否かを示す(死亡者)。「asterisk」キーは、個体記号の右下に星印を付加するか否かを示す(診察済個体)。「verticalLine」キーは、個体記号に縦棒を付加するか否かを示す(未発症保因者)。「multiple」キーは、個体記号の中に多重度の数字(上述した上位の「multiple」キーの文字列)を付加するか否かを示す(個体の重複度)。「pregnancy」キーは、個体記号の中に「P」を付加するか否かを示す(胎児)。「donor」キーは、個体記号に「D」を付加するか否かを示す(精子又は卵子のドナー)。「surrogate」キーは、個体記号に「S」を付加するか否かを示す(代理母)。「arrow」キーは、個体記号の左下に矢印を付加するか否かを示す(相談者)。「proband」キーは、個体記号の左下に「P」を付加するかを示す(発端者)。
出産に至らなかった胎児の個体記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表8]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{
"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":"triangle",
"color":/0|1/
},
"text":/文字列/,
"show":{
"text":/true|false/,
"slash":/true|false/
}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表8において、「center」キーは、描画領域内における個体記号の位置(中心のXY座標)と、出産に至らなかった胎児の識別子(個体記号の形:△)と、個体記号の色(0:白;1:黒)とを定義する。「text」キーは、「show」キーの下位の「text」キーが「true」である場合に表示する文字列の内容を定義する。「show」キーの下位のキーは、個体記号のための修飾記号を定義する。「text」キーは個体記号の下に文字を入れるか、「slash」キーは個体記号に斜線を入れるかを示している。「text」キーは、個体記号の下に文字列を付加するか否かを示す。「slash」キーは、個体記号に斜線を付加するか否かを示す(中絶)。
婚姻関係のコネクタ記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表9]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{
"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":"Connector",
"breakLineRLH":/hide|right/,
"consanguinity":/true|false/,
"remodelingMode":/true|false/,
"stroke-dasharray":/""|". "/
},
"Start":{"cx":/始点X座標/,"cy":/始点X座標/},
"End":{"cx":/終点X座標/,"cy":/終点X座標/}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表9において、「center」キーは、描画領域内におけるコネクタ記号の中心の位置(XY座標)と、婚姻関係の識別子(Connector)とを含む。「center」キーは、下位のキーとして、「breakLineRLH」キー、「consanguinity」キー、「remodelingMode」キー、及び「stroke-dasharray」キーを含む。「breakLineRLH」キーは、コネクタ記号に切断線を付加するか否かを定義する(離婚)。「consanguinity」キーは、コネクタ記号を二重線で表示するか否かを定義する(近親婚)。「remodelingMode」キーは、コネクタ記号を直線にするか屈曲した線にするかを定義する。「stroke-dasharray」キーは、コネクタ記号を破線にするか否かを定義する(未婚カップル)。また、「Start」キーは始点の位置(XY座標)を定義し、「End」キーは終点の位置(XY座標)を定義する。
同胞関係のコネクタ記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表10]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":"ConnectorGenetic",
"childPokoList":[true,true(,true..)]
},
"descentCircle":{"cx":/上部X座標/,"cy":/上部Y座標/},
"children":[
{"cx":/一子X座標/,"cy":/一子Y座標/,"flexX":/一子可変X座標/},
{"cx":/二子X座標/,"cy":/二子Y座標/,"flexX":/二子可変X座標/}
(,三子オブジェクト..)
],
"poko":{
"red":{"cx":/非接点X座標/,"cy":/非接点Y座標/,"color":/"red"|"none"/},
"blue":{"cx":/非接点X座標/,"cy":/非接点Y座標/,"color":/"blue"|"none"},
"green":{"cx":/非接点X座標/,"cy":/非接点Y座標/,"color":/"green"|"none"/}
}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表10において、「center」キーは、描画領域内におけるコネクタ記号の中心の位置(XY座標)と、同胞関係の識別子(ConnectorGenetic)とを含む。「center」キーは、「childPokoList」キーをさらに含み、「childPokoList」キーは、同胞関係のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差を設けるときに、コネクタ記号の水平部分よりも下(分岐した複数の垂直部分)のそれぞれに交差を示す修飾記号を付与するか否かを定義する。「descentCircle」キーは、親の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置(XY座標)を定義する。「children」キーは、子の個体記号に接続される点の位置(XY座標、及びX座標の変位(flexX))を要素に含む配列となる。「children」キーに含まれる子の個体記号の個数は、ウィンドウ22において同胞関係のコネクタ記号の右側のボタンを用いて同胞関係の子の人数を増減することにより変化する。「poko」キーは、「赤」、「青」、及び「緑」の交差の修飾記号を要素に含むオブジェクトである。「red」キー、「blue」キー、及び「green」キーのそれぞれは、交差の位置(XY座標)と、当該交差を表示するか否かとを定義する。
多胎児のコネクタ記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表11]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":"MultipleGestation",
"multipleType":/"dizygotic"|"monozygotic"|"unknown"/,
"childPokoList":[true,true(,true..)]
},
"descentCircle":{"cx":/上部X座標/,"cy":/上部Y座標/},
"children":[
{"cx":/一子X座標/,"cy":/一子Y座標/,"flexX":/一子可変X座標/},
{"cx":/二子X座標/,"cy":/二子Y座標/,"flexX":/二子可変X座標/}
(,三子オブジェクト..)
],
"poko":{
"red":{"cx":/非接点X座標/,"cy":/非接点Y座標/,"color":/"red"|"none"/},
"blue":{"cx":/非接点X座標/,"cy":/非接点Y座標/,"color":/"blue"|"none"},
}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表11において、「center」キーは、描画領域内におけるコネクタ記号の中心の位置(XY座標)と、多胎児の識別子(MultipleGestation)と、一卵性、多卵性、又は卵性不明の識別子(multipleType)と、「childPokoList」キーとを含む。「descentCircle」キーは、親の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置(XY座標)を定義する。「children」キーは、子の個体記号に接続される点の位置(XY座標、及びX座標の変位(flexX))を要素に含む配列となる。「children」キーに含まれる子の個体記号の個数は、ウィンドウ22において多胎児のコネクタ記号の右側のボタンを用いて多胎児の子の人数を増減することにより変化する。「poko」キーは、「赤」及び「青」の交差の修飾記号を要素に含むオブジェクトである。「red」キー及び「blue」キーのそれぞれは、交差の位置(XY座標)と、当該交差を表示するか否かとを定義する。
家族関係不明のコネクタ記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表12]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":"NotAvailable"}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「center」キーは、描画領域内におけるコネクタ記号の中心の位置(XY座標)と、家族関係不明の識別子(NotAvailable)とを含む。
子供なしの夫婦のコネクタ記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表13]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":"NoChildren",
"infertility":/true|false/}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「center」キーは、描画領域内におけるコネクタ記号の中心の位置(XY座標)と、子供なしの識別子(NoChildren)と、「infertility」キーとを含む。「infertility」キーは、不妊か否かを定義する。
養子のコネクタ記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表14]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{
"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":"Adoption"
},
"inCircle":{"cx":/養子X座標/,"cy":/養子Y座標/,"show":/true|false/},
"outCircle":{"cx":/養子出しX座標/,"cy":/養子出しY座標/,"show":/true|false/}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「center」キーは、描画領域内におけるコネクタ記号の中心の位置(XY座標)と、養子の識別子(Adoption)とを含む。「inCircle」キーは、養父母の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置(XY座標)と、「outCircle」キーは、実父母の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置(XY座標)と、当該コネクタ記号を養子に行った子のためのコネクタ記号として表示するか否かとを示す。「inCircle」キーの「show」キーのみが「true」であれば、養子及び養父母の関係が表示される。「outCircle」キーの「show」キーのみが「true」であれば、養子及び実父母の関係が表示される。「inCircle」及び「outCircle」キーの「show」キーが両方とも「true」であれば、養子、養父母、及び実父母の間のすべての関係が表示される。
以上のフォーマットに従って作成された家系図ファイルの例を以下に示す。
[表15]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[{"center":{"type":"size"},"paperSize":{"paperWidth":1217.1790270763777,"paperHeight":679}},{"center":{"cx":210,"cy":210,"type":"Connector","breakLineRLH":"hide","consanguinity":false,"remodelingMode":false,"remodelingNum":2,"stroke-dasharray":""},"Start":{"cx":140,"cy":210},"End":{"cx":280,"cy":210}},{"center":{"cx":350,"cy":350,"type":"Connector","breakLineRLH":"hide","consanguinity":true,"remodelingMode":false,"remodelingNum":2,"stroke-dasharray":""},"Start":{"cx":280,"cy":350},"End":{"cx":420,"cy":350}},{"center":{"cx":350,"cy":385,"type":"MultipleGestation","multipleType":"dizygotic","childPokoList":[true,true]},"descentCircle":{"cx":350,"cy":350},"children":[{"cx":297.5,"cy":455,"flexX":null},{"cx":402.5,"cy":455,"flexX":null}],"poko":{"red":{"cx":350,"cy":385,"color":"none"},"blue":{"cx":350,"cy":385,"color":"none"},"green":{"cx":350,"cy":420,"color":"none"}}},{"center":{"cx":210,"cy":280,"type":"ConnectorGenetic","childPokoList":[true,true]},"descentCircle":{"cx":210,"cy":210},"children":[{"cx":140,"cy":332.5,"flexX":140},{"cx":280,"cy":332.5,"flexX":280}],"poko":{"red":{"cx":210,"cy":245,"color":"none"},"blue":{"cx":210,"cy":245,"color":"none"},"green":{"cx":210,"cy":280,"color":"none"}}},{"center":{"cx":140,"cy":210,"type":"rect"},"color":{"split":1,"type":[0,0,0,0]},"text":"46\n文字列","multiple":"n","show":{"circle":false,"text":true,"slash":false,"asterisk":false,"verticalLine":false,"multiple":false,"pregnancy":false,"donor":false,"surrogate":false,"arrow":false,"proband":false}},{"center":{"cx":280,"cy":210,"type":"circle"},"color":{"split":1,"type":[0,0,0,0]},"text":"","multiple":"n","show":{"circle":false,"text":false,"slash":false,"asterisk":false,"verticalLine":false,"multiple":false,"pregnancy":false,"donor":false,"surrogate":false,"arrow":false,"proband":false}},{"center":{"cx":140,"cy":350,"type":"circle"},"color":{"split":1,"type":[0,0,0,0]},"text":"","multiple":"n","show":{"circle":true,"text":false,"slash":false,"asterisk":false,"verticalLine":false,"multiple":false,"pregnancy":false,"donor":false,"surrogate":false,"arrow":false,"proband":false}},{"center":{"cx":280,"cy":350,"type":"rect"},"color":{"split":1,"type":[0,0,0,0]},"text":"","multiple":"n","show":{"circle":false,"text":false,"slash":false,"asterisk":false,"verticalLine":false,"multiple":false,"pregnancy":false,"donor":false,"surrogate":false,"arrow":false,"proband":false}},{"center":{"cx":420,"cy":350,"type":"circle"},"color":{"split":1,"type":[0,0,0,0]},"text":"","multiple":"n","show":{"circle":false,"text":false,"slash":false,"asterisk":false,"verticalLine":false,"multiple":false,"pregnancy":false,"donor":false,"surrogate":false,"arrow":true,"proband":false}},{"center":{"cx":297.5,"cy":455,"type":"triangle","color":0},"text":"","show":{"text":false,"slash":false}},{"center":{"cx":402.5,"cy":455,"type":"triangle","color":0},"text":"","show":{"text":false,"slash":false}},{"center":{"type":"wrapPaper"},"text":[]}]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表15の家系図ファイルは、図11に示す家系図に対応する。
以上説明した家系図ファイルのフォーマットを用いることにより、家系図を明確かつ簡潔に表現し、再利用することができる。
第2の実施形態.
第1の実施形態に係る家系図作成システムは、家系図の作成及び表示のみを行う。第1の実施形態に係る家系図作成システムにより家系図を作成しても、特定の個体の遺伝的リスクを知りたい場合は、カウンセラーが手計算で求める必要がある。遺伝的リスクの計算は、家系図の規模(世代数など)が増大するにつれて複雑化する。そこで、第2の実施形態に係る家系図作成システムでは、作成した家系図に基づいて特定の個体の遺伝的リスクを自動的に計算する機能を追加的に実装する。これにより、遺伝的リスクを計算する際の計算コストによるカウンセラーの負担を軽減する。
第2の実施形態に係る家系図作成システムは、第1の実施形態に係る家系図作成システムと同様に構成され、例えば、図1のウェブサーバ1、アクセスポイント(AP)2、及びタブレット端末装置3を含む。タブレット端末装置3のCPU13は、家系図作成支援スクリプトを含むウェブページをウェブサーバ1から取得して実行する。
遺伝的リスクを計算するためには、各個体の性別、個体間の血縁関係の情報、及び各個体の疾患の情報が必要である。個体間の血縁関係は、遺伝関係(親子関係)、同胞関係、多胎児、などを含む。家系図作成支援スクリプトは、作成した家系図において血縁関係のコネクタ記号で連結された個体記号を識別することにより、個体間の血縁関係の情報を自動的に生成する。各個体の疾患の情報は、疾患の有無、疾患名、及び遺伝形式を含む。家系図作成支援スクリプトは、各個体の疾患の情報をユーザに入力させる。疾患名が入力されると、家系図作成支援スクリプトは、疾患の浸透率及び突然変異率などを決定することができる。疾患によっては年齢に依存する浸透率を有し、この場合、遺伝的リスクを計算するために個体の年齢がさらに必要になる。家系図作成支援スクリプトは、各個体の年齢をユーザに入力させる。
図28は、本発明の第2の実施形態に係る家系図作成システムのディスプレイ17に表示される家系図作成UIの初期状態を示す図である。家系図作成UIは、メインウィンドウと、メインウィンドウ内に表示されたウィンドウ21A、22、121、及び122を含む。図28のウィンドウ21A及び22は、図2のウィンドウ21及び22と同様である。初期状態において、ウィンドウ21Aの「編集」ボタンがアクティブであり、編集モードがオンになっている。
ウィンドウ121は、家系図の入力日又は更新日を示す。ウィンドウ121は、例えば、家系図ファイルを新規に作成したとき、又は保存された家系図ファイルを開いたときの日付を自動的に表示してもよい。ウィンドウ121の「修正する」のチェックボックスをオンにしたとき、例えば、年月日の各プルダウンメニューが表示され、日付が修正可能になる。
ウィンドウ122は、疾患の遺伝形式を指定するための複数のチェックボックスを含む。遺伝形式は、常染色体劣性遺伝病(Autosomal Recessive:AR)、常染色体優性遺伝病(Autosomal Dominant:AD)、X染色体連鎖劣性遺伝病(X-linked Recessive:XR)、X染色体連鎖優性遺伝病(X-linked Dominant:XD)、その他、及び不明を含む。家系図作成支援スクリプトは、遺伝形式に応じて異なる複数の遺伝的リスクの計算方法を予め実装している。遺伝的リスクの計算方法については、図47〜図73を参照して後述する。家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ122内の1つの遺伝形式がタッチパネルを用いて選択された場合、指定された遺伝形式に対応する遺伝的リスクの計算方法を選択する。
図29は、図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式ARを選択したときの状態を示す図である。図30は、図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式ADを選択したときの状態を示す図である。図31は、図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式XRを選択したときの状態を示す図である。図32は、図28の家系図作成UIのウィンドウ122において、遺伝形式XDを選択したときの状態を示す図である。1つの遺伝形式を選択したとき、家系図作成支援スクリプトは、当該遺伝形式を有する複数の疾患をプルダウンメニューにより表示してもよい。遺伝的リスクの計算に必要なパラメータには、浸透率及び突然変異率など、疾患に応じて異なるものがある。家系図作成支援スクリプトは、疾患に応じて異なる複数の浸透率及び複数の突然変異率を予め保持している。家系図作成支援スクリプトは、プルダウンメニュー内の1つの疾患がタッチパネルを用いて選択された場合、選択された疾患に対応する浸透率及び突然変異率を選択する。
遺伝形式として「その他」が指定された場合には、例えば、家系図作成支援スクリプトは遺伝的リスクを計算しない。この場合、家系図作成支援スクリプトは、遺伝的リスクを計算しないことを示すメッセージをディスプレイ17に表示してもよい。
遺伝形式として「不明」が指定された場合には、例えば、家系図作成支援スクリプトは、家系上の発症者の配置に基づいて遺伝形式を推定する。同胞関係にある発症者のみが存在する場合、遺伝形式ARの疾患の疑いがある。同一家系内の各世代に複数の発症者が存在し、発症者の男性及び発症者の女性の両方が存在する場合、遺伝形式ADの疾患の疑いがある。母系の家系に発症者の男性が存在する場合、遺伝形式XRの疾患の疑いがある。母系の家系に発症者の女性が存在する場合、遺伝形式XDの疾患の疑いがある。家系図作成支援スクリプトは、推定した遺伝形式をディスプレイ17に表示してもよい。
以後、第2の実施形態に係る家系図作成システムにおいて、家系図の作成は、第1の実施形態と同様に実行される。家系図作成支援スクリプトは、家系図を作成する過程において、ウィンドウ122で指定された遺伝形式及び疾患の遺伝的リスクを計算するために必要な情報をユーザに入力させる。
図33は、図28の家系図作成UIの描画領域において男性、女性、又は性別不明の人物の個体記号を選択したときに表示されるウィンドウ23Aを示す図である。図33のウィンドウ23Aは、描画領域内に表示された臨床的非発症者の男性、発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、又は性別不明の人物の個体記号がタッチパネルを用いて選択されたとき、図4のウィンドウ23に代えてディスプレイ17に表示される。図33のウィンドウ23Aは、図4のウィンドウ23に含まれる各修飾記号に加えて、年齢及び生年月日を示す修飾記号の欄を含む。ウィンドウ23Aの初期状態において、生年月日は不明であり、年齢は空欄である。生年月日の「不明」のチェックボックスをオフにしたとき、例えば、年月日の各プルダウンメニューが表示され、生年月日が入力可能になる。生年月日が入力されたとき、家系図作成支援スクリプトは、ウィンドウ121の日付に基づいて、選択されている個体記号に係る個体の年齢を自動的に計算する。また、選択されている個体記号に係る個体の年齢は、ユーザが直接に入力してもよい。
図34は、図33のウィンドウ23Aにおいて、死亡者の修飾記号を選択したときの状態を示す図である。死亡者の修飾記号を選択したとき、ウィンドウ23Aは、死亡年月日を示す修飾記号の欄をさらに含む。ウィンドウ23Aの初期状態において、死亡年月日は不明である。死亡年月日の「不明」のチェックボックスをオフにしたとき、例えば、年月日の各プルダウンメニューが表示され、死亡年月日が入力可能になる。
ウィンドウ23Aにおいて、個体記号の色の修飾記号は、当該個体記号に係る個体が、ウィンドウ122で指定された疾患の発症者であるか、それとも臨床的非発症者であるのかを示す。同様に、ウィンドウ23Aにおいて、非発症保因者及び未発症保因者の修飾記号は、当該個体記号に係る個体が、ウィンドウ122で指定された疾患の保因者であることを示す。
前述のように、臨床的非発症者の修飾記号(すなわち、個体記号が無色であること)は、個体記号に係る個体が、非保因者であること、又は、保因者であるが、非発症保因者及び未発症保因者のいずれであるのか不明であることを示す。また、非発症保因者又は未発症保因者の修飾記号は、個体記号に係る個体が確実に保因者であるとわかっていることを示す。例えば、ある個体の子が遺伝形式ARの疾患の発症者である場合、又は、ある個体の同胞もしくは母親の家系の2人以上の男性が遺伝形式XRの疾患の発症者である場合、当該個体は、その疾患の非発症保因者であると判断される。例えば、ある個体の遺伝子検査をすでに行っていて遺伝子に変異があると分かっている場合、当該個体は、未発症保因者であると判断される。
図35は、図28の家系図作成UIにおいて、家系図の入力後に編集モードをオフにしたときの状態を示す図である。家系図の作成後、ウィンドウ21Aの「編集」ボタンを押して編集モードをオフにしたとき、ウィンドウ21Aに「リスク計算」ボタンが表示され、また、ウィンドウ121及び122に代えて、ウィンドウ123が表示される。ウィンドウ123は、遺伝的リスクを計算する対象となる個体を指定するための欄(当該個体の世代番号及び個体番号を入力する欄)と、リスク計算の内容(保因者であるリスク又は発症者になるリスク)を指定するためのチェックボックスを含む。特定の疾患(例えば、遺伝形式ADの疾患)の発症者になるリスクを計算する場合には、さらに、疾患を発症する年齢(発症年齢)を入力することができる。図36は、図35の家系図作成UIにおいて、リスク計算の対象及び内容を設定した状態を示す図である。
図37は、図35の家系図作成UIにおいて、リスク計算ボタンを押したときの状態を示す図である。家系図作成支援スクリプトは、描画領域内の指定された1つの個体記号に対して血縁関係のコネクタ記号で連結された他の個体記号を認識する。ここで、指定された1つの個体記号、すなわち遺伝的リスクを計算する対象である個体に係る個体記号は、例えば、女性II−1の個体記号である。家系図作成支援スクリプトは、他の個体記号に疾患の発症者、保因者、及び臨床的非発症者のうちのどの修飾記号が付与されているかという情報に基づいて、ウィンドウ122で指定された遺伝形式及び疾患に応じて予め決められた計算方法、浸透率、及び突然変異率を用いて、指定された1つの個体記号に係る個体の遺伝的リスクを計算する。家系図作成支援スクリプトは、計算した遺伝的リスクを含むウィンドウ124をディスプレイ17に表示する。
図38は、図28の家系図作成UIにおいて、リスク計算の対象及び内容を設定した状態のもう1つの例を示す図である。遺伝形式ADの疾患は、年齢に依存して変化する浸透率を有する。従って、遺伝形式ADの疾患を発症する遺伝的リスクを計算するためには、発症年齢をさらに指定する必要がある。図39は、図38の家系図作成UIにおいて、リスク計算ボタンを押したときの状態を示す図である。
次に、以上説明した動作を実現するためにCPU13によって実行される家系図作成及びリスク計算処理について説明する。
図40は、本発明の第2の実施形態に係る家系図作成システムのCPU13によって実行される家系図作成及びリスク計算処理を示すフローチャートである。ステップS101において、CPU13は、家系図ファイルを新規に作成するか、又は保存された家系図ファイルを開き、編集モードをオンにする。ステップS102において、CPU13は、ウィンドウ121及び122を表示する。ステップS103において、CPU13は、家系図作成処理を実行する。
図41は、図40の家系図作成処理のステップS103のサブルーチンの第1の部分を示すフローチャートである。図42は、図40の家系図作成処理のステップS103のサブルーチンの第2の部分を示すフローチャートである。図41のステップS110において、CPU13は、タブレット端末装置3の内部時刻に基づいて現在の日付を取得し、ウィンドウ121に「入力日/更新日」として表示する。図41のステップS111〜S114、S116〜S124は、図18のステップS1〜S4、S6〜S13と同様である。図41のステップS115(第1の修飾処理)は、図18のステップS5(第1の修飾処理)の変形である。図41のステップS115では、CPU13は、図18のステップS5と同様に個体記号に修飾記号を付与することに加えて、個体記号に生年月日、死亡年月日、及び年齢を付与する。
図43は、図41の第1の修飾処理のステップS115のサブルーチンの第1の部分を示すフローチャートである。図44は、図41の第1の修飾処理のステップS115のサブルーチンの第2の部分を示すフローチャートである。描画領域内の男性の個体記号、女性の個体記号、又は性別不明の人物の個体記号が選択されたとき、図43のステップS131において、CPU13は、ウィンドウ23Aを表示する。図43のステップS132〜S137は、図19のステップS22〜S27と同様である。図44のステップS138において、CPU13は、ユーザによってウィンドウ23Aに生年月日が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS139に進み、NOのときはステップS141に進む。ステップS139において、CPU13は、ユーザ入力に応じて生年月日を更新する。ステップS140において、CPU13は、「入力日/更新日」の日付及び生年月日に基づいて、年齢を計算して表示する。ステップS141において、CPU13は、ユーザによってウィンドウ23Aに年齢が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS142に進み、NOのときはステップS143に進む。ステップS142において、CPU13は、ユーザ入力に応じて年齢を更新する。ステップS143において、CPU13は、死亡者の修飾記号が選択されているか否かを判断し、YESのときはステップS144に進み、NOのときはステップS147に進む。ステップS144において、CPU13は、ウィンドウ23Aに死亡年月日の欄を表示する。ステップS145において、CPU13は、ユーザによってウィンドウ23Aに死亡年月日が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS146に進み、NOのときはステップS147に進む。ステップS146において、CPU13は、ユーザ入力に応じて死亡年月日を更新する。ステップS147において、CPU13は、ウィンドウ23Aの外部の領域が選択されたか否かを判断し、YESのときはステップS148に進み、NOのときはステップS132に戻る。ステップS148において、CPU13は、ウィンドウ23Aを消去し、図41のステップS116に進む。
図42のステップS124において、CPU13は、ウィンドウ121の「修正する」のチェックボックス(日付修正)がオンにされたか否かを判断し、YESのときはステップS125に進み、NOのときはステップS126に進む。ステップS125において、CPU13は、ユーザ入力に応じて日付(入力日/更新日)を更新する。ステップS126において、CPU13は、ウィンドウ122の遺伝形式が選択されたか否かを判断し、YESのときは、指定された遺伝形式に対応する遺伝的リスクの計算方法を選択してステップS127に進み、NOのときは図40のステップS104に進む。ステップS127において、CPU13は、選択された遺伝形式の病気/症候群をプルダウンメニューにより表示する。ステップS128において、CPU13は、ユーザ入力に応じて病気/症候群を選択し、選択された疾患に対応する浸透率及び突然変異率を選択して図40のステップS104に進む。
図40のステップS104において、CPU13は、編集モードがオフになったか否かを判断し、YESのときはウィンドウ121にリスク計算ボタンを表示してステップS105に進み、NOのときはステップS102に戻る。ステップS105において、CPU13は、ウィンドウ123を表示する。ステップS106において、CPU13は、ウィンドウ123へのユーザ入力に応じて、リスク計算の対象及び内容を設定する。ステップS107において、CPU13は、リスク計算ボタンが押されたか否かを判断し、YESのときはステップS108に進み、NOのときはステップS109に進む。ステップS108において、CPU13は、リスク計算処理を実行する。
図45は、図40のリスク計算処理のステップS108のサブルーチンを示すフローチャートである。ステップS151において、CPU13は、遺伝的リスクを計算するために必要な情報が入力されているか否かを判断し、YESのときはステップS152に進み、NOのときはステップS154に進む。ステップS152において、CPU13は、指定された1つの個体記号に係る個体について、指定された遺伝形式及び疾患の遺伝的リスクを計算する。ステップS153において、CPU13は、遺伝的リスクの計算結果をウィンドウ124に表示し、図40のステップS109に進む。ステップS154において、CPU13は、遺伝的リスクを計算するために必要な情報が不足していることを示すエラーメッセージを表示し、図40のステップS109に進む。
図40のステップS109において、CPU13は、編集モードがオンになったか否かを判断し、YESのときはステップS102に戻り、NOのときはステップS106に戻る。
第2の実施形態に係る家系図作成システムによれば、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく家系図を作成し、さらに、作成した家系図に基づいて特定の個体の遺伝的リスクを自動的に計算することができる。
図46は、本発明の第2の実施形態に係る家系図作成システムの例示的な構成を示すUMLクラス図である。第2の実施形態に係る家系図作成システムでは、前述のように、遺伝的リスクを計算するため、各個体の性別、個体間の血縁関係の情報、及び各個体の疾患の情報が必要である。遺伝的リスクを自動的に計算するためには、これらの情報を適切に構造化して取り扱うこと(例えば、システムロジック及びプレゼンテーションを分離すること、など)が必要である。この条件を満たすために、例えば、以下のようなオブジェクト指向デザインパターンを導入してもよい。
(1)MVCアーキテクチャーパターン(MVC Pattern)を導入し、システムのデータ及びそのロジックを集約する。そして、個体オブジェクトモデルを生成し、各個体ごとのデータセットを用意する。
(2)Iteratorパターン(Iterator Pattern)を使用し、各個体オブジェクトの要素に順次アクセスが可能となるように設計する。これにより、遺伝リスクの計算に必要な全世代の個体オブジェクトに順次アクセスができる。
(3)Strategyパターン(Strategy Pattern)を使用し、遺伝形式及び疾患ごとに異なる遺伝リスクの計算方法をカプセル化して交換可能にする。
(4)Observerパターンを使用し、各モデルの状態が変化すると、それに依存しているすべてのオブジェクト(View、Collection、など)が自動的に通知されて変更できるように設計する。
(5)Compositeパターンを使用し、各UIComponentをツリー構造に構成する。それによって、各UIのオブジェクトとオブジェクトコンポジションとを同様に扱うように設計可能とする。
(6)Commandパターンを導入することで、リクエストをオブジェクトとしてカプセル化し、アクションの要求者と実際にアクションを実行するオブジェクトとを分離する。それによって、他のオブジェクトを異なるリクエストでパラメータ化でき、取り消し可能な操作をサポート可能になる。
(7)Stateパターンを使用し、特定のオブジェクトの内部状態が変化した際にオブジェクトがその振る舞いを変更できるように設計する。
(8)Messagingパターンを使用し、各システムのパーツの結合度を軽減できるように設計する。
(9)Singletonパターンを使用し、特定のクラスがただ1つのインスタンスを有することを保証する。
図46のUMLクラス図は、上記のオブジェクト指向デザインパターンに基づいて設計された家系図作成システムの例である。ハンドラのオブジェクト(PedigreeHandler)、インターフェースのオブジェクト(Iterator, Collection, RiskCalculation)、リスク計算のオブジェクト(XRRiskCalculation, ARRiskCalculation, ADRiskCalculation)、個体のオブジェクト(IndividualIterator, IndividualCollection, IndividualView, IndividualModel)を含む。オブジェクト「IndividualModel」は、男性(Male)、女性(Female)、及び性別不明(UnknownGender)のサブクラスを有する。
図46の家系図作成システムを実装するために、例えば、CoffeeScript(非特許文献8を参照)及びBackbone.js(非特許文献9を参照)を使用してもよい。CoffeeScriptを使用して開発することで、クラス文法を持ちながらOSに依存することが少なく、また、いずれはネットワークを使用しての情報共有も容易に行うことができる。Backbone.jsを使用することで、各オブジェクトの役割を明確にし、システムのロジックの分散をさけることができる。CPU13は、Backbone.jsライブラリを、ウェブサーバ1から家系図作成支援スクリプトとともに取得してもよい。
次に、第2の実施形態に係るの家系図作成システムにおいて使用されている家系図ファイルのフォーマットについて説明する。
第2の実施形態に係る家系図ファイルは、第1の実施形態に係る家系図ファイルの内容を含むことに加えて、各個体の性別、個体間の血縁関係の情報、及び各個体の疾患の情報を適切に構造化して取り扱うことが必要である。
第2の実施形態に係る家系図ファイルは、書式情報を示すオブジェクト、個体記号を示すオブジェクト、及びコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、さらに、親子関係を示すオブジェクトを含むJSON形式を有する。家系図ファイルの全体は、表3のようにオブジェクトの1次元配列で定義される。
第2の実施形態に係る家系図ファイルは、以下のフォーマットを有する書式情報のオブジェクトをさらに含む。
[表16]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"date":/日付/
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表16において、「date」キーは、家系図ファイルの入力日/更新日の日付を定義する。
第2の実施形態に係る家系図ファイルは、以下のフォーマットを有する書式情報のオブジェクトをさらに含む。
[表17]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"hereditary_form":/AR|AD|XR|XD|Other|Unknown/,
"disease":/文字列/
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表16において、「hereditary_form」キーは、AR、AD、XR、XD、その他、不明の遺伝形式を定義する。「disease」キーは、疾患名を定義する。
第2の実施形態に係る家系図ファイルにおいて、男性、女性、又は性別不明の人物の個体記号のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表18]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"center":{
"cx":/中心X座標/,"cy":/中心Y座標/,
"type":/rect|circle|diamond/
},
"color":{
"split":/1|2|4/,
"type":[/0..3/,/0..3/,/0..3/,/0..3/]
},
"text":/文字列/,
"multiple":/文字列(多重度を表す数字等)/,
"show":{
"circle":/true|false/,
"text":/true|false/,
"slash":/true|false/,
"asterisk":/true|false/,
"verticalLine":/true|false/,
"multiple":/true|false/,
"pregnancy":/true|false/,
"donor":/true|false/,
"surrogate":/true|false/,
"arrow":/true|false/,
"proband":/true|false/,
"date_of_birth":/生年月日/,
"age":/年齢/,
"date_of_death":/死亡年月日/
}
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表18のフォーマットは、表7のフォーマットの各キーに加えて、「date_of_birth」キー、「age」キー、「date_of_death」キーをさらに含む。これらのキーは、生年月日、年齢、死亡年月日をそれぞれ定義する。これらのキーの値が不明である場合は、空にする。
第2の実施形態に係る家系図ファイルにおいて、親子関係のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表19]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
"id":/個体Aの識別子/,
"mID":/個体Aの母親の識別子/,
"fID":/個体Aの父親の識別子/,
"cIDs":[個体Aの1人又は複数人の子の識別子の配列]
},
{
"id":/個体Bの識別子/,
"mID":/個体Bの母親の識別子/,
"fID":/個体Bの父親の識別子/,
"cIDs":[個体Bの1人又は複数人の子の識別子の配列]
}, ..
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表19において、各識別子は、家系図ファイルの配列の要素としての各個体記号のオブジェクトを識別する、家系図ファイルの配列のインデックスである。「id」キーは、家系図ファイルに含まれる1つの個体記号のオブジェクトを定義する。「mID」キー及び「fID」キーは、「id」キーの個体記号に係る個体の母親及び父親の個体記号のオブジェクトを定義する。母親又は父親に該当する個体が家系図ファイルに存在しない場合は、「mID」キー又は「fID」キーの値は空にされる。「cIDs」キーは、「id」キーの個体記号に係る個体の1人又は複数人の子の個体記号のオブジェクトの配列を定義する。「cIDs」キーの配列に複数の識別子が含まれるとき(複数人の子がいる場合)、生年月日が早い子の順に並べられる。子に該当する個体が家系図ファイルに存在しない場合は、「cIDs」キーの配列は空にされる。このように、親子関係を示すオブジェクトは、家系図ファイルに含まれる個体記号を示すオブジェクトのそれぞれについて、当該個体記号に係る個体の父親、母親、及び子を示す個体記号を識別する。
表19の親子関係のオブジェクトの各項目は、ユーザが遺伝関係(親子関係)のコネクタ記号を家系図に入力したときに、家系図作成支援スクリプトによって自動的に追加される。
第2の実施形態に係る家系図ファイルにおける他のオブジェクトは、第1の実施形態に係る家系図ファイルの対応するオブジェクトと同様である。
第2の実施形態に係る家系図ファイルを用いることにより、各個体の性別、個体間の血縁関係の情報、及び各個体の疾患の情報を適切に構造化して取り扱うことができる。
ある個体の遺伝的リスクを計算するとき、家系図作成支援スクリプトは、表19の親子関係のオブジェクトを参照して、当該個体に対して血縁関係を有する個体(当該個体の親、当該個体の子、など)を探し、遺伝形式及び疾患に応じて予め決められた計算方法を用いて、当該個体の遺伝的リスクを計算する。
親子関係のオブジェクトは、表19の各キーに加えて、他のキーを含んでいてもよい。変形例に係る親子関係のオブジェクトは、以下のフォーマットを有する。
[表20]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
{
id:1,name:"grandFather",age:71,gender:"M",mID:-1,fID:-1,sID:2,cIDs[4],
},
{
id:2,name:"grandMother",age:69,gender:"F",mID:-1,fID:-1,sID:1,cIDs[4],carrier:true,decease:true,
},
{
id:3,name:"father",age:35,gender:"M",mID:-1,fID:-1,sID:4,cIDs[5],
},
{
id:4,name:"mother",age:30,gender:"F",mID:2,fID:1,sID:3,cIDs[5],client:true,
},
{
id:5,name:"me",age:11,gender:"M",mID:4,fID:3,sID:-1,cIDs[],target:true,
}
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表20において、「name」キーは名前を定義し、「age」キーは年齢を定義し、「gender」キーは性別(M:男性;F:女性)を定義し、「sID」キーは、「id」キーの個体記号に係る個体と婚姻関係にある個体の個体記号のオブジェクトを定義する。「carrier」キーは、疾患の保因者であるか否かを定義し、「decease」キーは、死亡者であるか否かを定義し、「client」キーは、相談者であるか否かを定義し、「target」キーは、遺伝的リスクを計算する対象であるか否かを定義する。「−1」は、キーの内容が空であることを示す。表20に示すように、遺伝リスクの計算に必要な情報を1つのオブジェクトとして予めまとめておくことにより、リスク計算ボタンが押されたときの計算負荷を低減することができる。
以下、図47〜図73を参照して、遺伝的リスクの計算方法の例を、疾患の遺伝形式ごとに説明する。
常染色体劣性遺伝病(AR).
図47は、遺伝形式ARの疾患について、両親が保因者である場合の子の遺伝子型を示す表である。図48は、遺伝形式ARの疾患について、両親が保因者及び非保因者の組み合わせである場合の子の遺伝子型を示す表である。図47及び図48において、「A」は正常遺伝子を示し、「a」は原因遺伝子を示す。遺伝形式ARの疾患は、染色体上に存在する1対の遺伝子の両方に異常がなければ発症せず、一方の遺伝子のみに異常がある個体は、非発症保因者となる。遺伝形式ARの疾患では、発症者及び非保因者の両親から生まれる子はすべて非発症保因者である。遺伝形式ARの疾患の場合、遺伝子型aaの個体は幼少時から発症するが、遺伝子型Aaの個体は全く発症しない(非発症保因者)。遺伝形式ARの疾患の臨床的非発症者は、非保因者又は非発症保因者である。遺伝形式ARの疾患では、突然変異が生じる確率は非常に低く、無視してもよい。
図49は、遺伝形式ARの疾患のリスク計算を説明するための第1の例示的な家系図である。図49は、男性II−1が発症者であるとき、個体II−2(胎児)が男性II−1と同じ疾患を発症する遺伝的リスクを計算する場合を示す。通常、保因者と非保因者とは、外見からは区別できない。発症者である子(又は孫)が生まれたとき初めて、その両親(又は祖父もしくは祖母)が保因者であることがわかる。遺伝形式ARの疾患を有する子の親は、必ず保因者である。図49では、男性II−1が発症者であるので、その両親である個体I−I及びI−2が保因者であることがわかる。個体I−I及びI−2が保因者である場合、メンデルの遺伝法則のとおり、個体II−2が発症する確率は1/4である。
図50は、遺伝形式ARの疾患のリスク計算を説明するための第2の例示的な家系図である。図50は、女性III−2が発症者であるとき、個体III−3(胎児)が女性III−2と同じ疾患を発症する遺伝的リスクを計算する場合を示す。まず、女性III−2が発症者であるので、その両親である個体II−1及びII−2は保因者である。従って、個体II−2の両親である個体I−1及びI−2の一方は保因者であり、その結果、女性II−3が保因者である確率は1/4である。一方、男性II−4が保因者である確率は、一般頻度と同じである。例えば、発症者が1/10000である遺伝形式ARの疾患の場合、一般頻度は、√(1/10000)×2=1/50で与えられる。従って、個体III−3が発症する確率は、1/50×1/4×1/4=1/800である。
常染色体優性遺伝病(AD).
図51は、遺伝形式ADの疾患について、両親が保因者又は発症者である場合の子の遺伝子型を示す表である。図52は、遺伝形式ADの疾患について、両親が保因者又は発症者と非保因者との組み合わせである場合の子の遺伝子型を示す表である。図51及び図52において、「A」は原因遺伝子を示し、「a」は正常遺伝子を示す。遺伝形式ADの疾患は、染色体上に存在する1対の遺伝子の一方に異常があれば発症し、発症者の子が同じ疾患を発症する可能性は、男女を問わず1/2である。通常、発症者の遺伝子型はAaであり、遺伝子型AAは重症度が高く、生下時より発症しているか出生しない。遺伝形式ADの疾患には100%でない浸透率を有するものがあり、この場合、遺伝子型Aaの個体は臨床的非発症者である可能性がある。また、遺伝形式ADの疾患では、浸透率は年齢に応じて増大するので、遺伝子型Aaの個体は未発症保因者である可能性もある。また、遺伝形式ADの疾患では、ある程度、突然変異が生じる。
遺伝形式ADの疾患の遺伝的リスクを計算する場合、(1)遺伝形式ADの疾患は所定の浸透率Pを有すること、及び(2)浸透率は年齢依存性を有すること、が重要である。浸透率Pは、P=「発症ヘテロ接合体の数」÷「ヘテロ接合体の数」で与えられる。
図52の場合、浸透率が1であり、年齢依存性もないならば、メンデルの遺伝法則のとおり、子の発症リスクは1/2である。
遺伝形式ADの疾患において、原因遺伝子をもっている非発症者及び未発症者は、保因者(臨床的非発症へテロ接合体)である。浸透率100%の遺伝疾患(すなわち、原因遺伝子を持っていたら必ず発症する遺伝疾患)であっても、ハンチントン病などは0歳児では発症しないので、これを未発症保因者という。遺伝形式ADの疾患は、原因遺伝子を持っていれば100%発症するが、若年では発症していない場合が多い。しかし、乳がん遺伝子BRCA1及び2の場合は、原因遺伝子を持っていても生涯にわたって発症しない人が15%存在し、これを非発症保因者という。
発症率が年齢に依存する遺伝形式ADの疾患の場合、浸透率は、当該年齢までの発症率に等しい。また、i歳までの発症率をFとし、j歳までの発症率をFとすると、i歳からj歳までの発症率Fi−jは、次式で与えられる。
Figure 0006399511
例えば,30歳までの発症率が0.15であり、60歳までの発症率が0.75である遺伝形式ADの疾患の場合、30歳のときに発症していない保因者が60歳までに発症する確率F30−60は、F30−60=(0.75−0.15)/(1−0.15)=0.706で与えられ、71%程度となる。
図53は、遺伝形式ADの疾患のリスク計算を説明するための第1の例示的な家系図である。図53は、男性I−1がハンチントン病の発症者であるとき、その子の男性II−1について、(1)60歳までに発症しない場合に保因者である確率、及び(2)保因者であるが35歳のときに未発症であり60歳までに発症する確率を計算する場合を示す。「発症していない」とは、見かけ上は健康であることを示す。男性II−1が保因者か非保因者かは、外見からはまったく分からない。
遺伝形式ADの疾患のひとつであるハンチントン病は、年齢に依存する浸透率を有する。図54は、ハンチントン病の保因者の年齢ごとの発症確率を示す図である。ハンチントン病の保因者であれば、35歳までの発症率は0.2であり、60歳までの発症率は0.75である。
図54の表によれば、ハンチントン病が発症する確率yは、年齢xに対して近似的に次式で与えられる。
=0.0002x+0.006x−0.1897
図54の表によれば、臨床症状がない場合にハンチントン病の保因者である確率yは、年齢xに対して近似的に次式で与えられる。
y=−0.0002x+0.0066x+0.4249
図55は、図53の男性II−1が保因者である確率を示す表である。遺伝リスクを計算するために、ベイズの定理を使用することが知られている。遺伝的リスクを計算しようとする仮説をHとし、遺伝的リスクを計算する対象の個体に対して血縁関係を有する個体に係る遺伝疾患の情報(発症者、保因者、及び臨床的非発症者)をDとするとき、ベイズの定理によれば、情報Dの条件下で仮説Hが成立する確率は次式で与えられる。
Figure 0006399511
図55の表において、事前確率は数2のP(H)に対応し、条件確率は数2のP(D|H)に対応し、事後確率は数2のP(H|D)に対応する。
図55の表によれば、60歳までにハンチントン病を発症していない場合、男性II−1が保因者である確率は20%である。
35歳のときに発症していない個体が60歳までに発症する確率は、「事前確率」×「保因者であるが35歳のときに発症していない確率」×「60歳までに発症する確率」=0.5×0.8×(0.75−0.2)/(1−0.2)=0.275で与えられ、27.5%である。
図56は、遺伝形式ADの疾患のリスク計算を説明するための第2の例示的な家系図である。図56は、男性I−1がハンチントン病の発症者であるとき、その孫である男性III−1について、保因者である確率を計算する場合を示す。男性III−1及びその父親である男性II−1は、見かけ上は健康である(発症していない)。
図57は、図56の男性II−1が保因者である確率を示す表である。図58は、図56の男性III−1が保因者である確率を示す表である。図57及び図58の表によれば、男性III−1が保因者である確率は、2/25=0.08で与えられ、8%である。
X染色体連鎖劣性遺伝病(XR).
図59は、X染色体及びY染色体の組み合わせを示す図である。図60は、遺伝形式XRの疾患について、母親が保因者であり父親が非保因者である場合の子の遺伝子型を示す表である。図60において、「X」は正常遺伝子を示し、「X’」は原因遺伝子を示す。遺伝形式XRの疾患の場合は、保因者は常に女性であり(ヘテロ接合体:XX’)、発症者は常に男性であり(ヘミ接合体:X’Y)、幼少時から発症する。遺伝形式XRの疾患では、保因者の女性のうちの多数は非発症保因者である。遺伝形式XRの疾患では、女性の発症者(X’X’)は稀である。また、遺伝形式XRの疾患では、突然変異が多い。
図61は、遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第1の例示的な家系図である。図61に示すように、遺伝形式XRの疾患について、1つの家系に2人以上の発症者が存在し、男性I−3及びII−1にのみ発症している場合、突然変異はないと考えられる。図61は、男性III−1及びIII−2が臨床的非発症者であるとき、女性III−3が保因者である確率を計算する場合を示す。図62は、図61の女性II−2が保因者である確率を示す表である。図62によれば、女性III−3が保因者である確率は、(1/2)×(1/5)=1/10によって与えられ、10%である。
遺伝形式XRの疾患について、1つの家系に1人しか発症者がいない場合(孤発例)、突然変異率を考慮する。
図63は、遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第2の例示的な家系図である。図63は、男性II−1が遺伝形式XRの疾患の発症者であるとき(孤発例)、女性II−2が保因者である確率を計算する場合を示す。図64は、図63の女性I−2が保因者である確率を示す表である。μを突然変異率とする。なお、突然変異率μは1に比べて非常に小さい。この場合、女性I−2が保因者である確率は2/3となるので、その娘である女性II−3が保因者である確率は、2/3×1/2=1/3となる。
図65は、遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第3の例示的な家系図である。図65は、男性II−1が遺伝形式XRの疾患の臨床的非発症者であり、かつ男性II−2が発症者であるとき、女性II−3が保因者である確率を計算する場合を示す。図66は、図65の女性I−2が保因者である確率を示す表である。この場合、男性II−1が臨床的非発症者であるので、その条件を考慮すると、女性I−2が保因者である確率は1/2であり、女性II−3が保因者である確率は(1/2)×(1/2)=1/4で与えられる。従って、発症者の妹又は姉が保因者である確率は図63の場合よりも低下する。発症者の妹であっても姉であっても同様である。女性I−2の息子に臨床的非発症者が増えるほど、女性I−2が保因者である確率は低下する。
図67は、図65の女性I−2が2人の臨床的非発症者の息子及び1人の発症者の息子をもつ場合に、女性I−2が保因者である確率を示す表である。図65の女性I−2がさらに臨床的非発症者の息子である男性II−4をもつ場合、女性I−2が保因者である確率は1/3であり、女性II−3が保因者である確率は(1/3)×(1/2)=1/4で与えられる。
女性I−2がn人の息子をもち、そのうち1人が発症者である場合、女性I−2が保因者である確率yは、一般式では、y=1/(1+2(n−2))で与えられる。これは、近似的に、次式で与えられる。
y=0.0153x−0.2309x+0.8881
ここで、xは、女性I−2の息子の総数(臨床的非発症者及び発症者を含む)である。
図68は、遺伝形式XRの疾患のリスク計算を説明するための第4の例示的な家系図である。図68は、個体III−3(胎児)が遺伝形式XRの疾患を発症する確率を計算する場合を示す。図69は、図68の女性I−2及び女性II−2が保因者である確率を示す表である。μは、女性I−2の配偶子が自然発生の突然変異を伝える突然変異率を示す。μは、女性II−2又は男性II−3の配偶子が自然発生の突然変異を伝える突然変異率を示す。図69の表によれば、個体III−3が発症する確率は、{(1/9)+0}×「男児出生確率」×(1/2)=1/36で与えられる。この確率は、女性II−2の息子の人数及びそのうちの臨床的非発症者の人数に依存する。
図65及び図68の結果をまとめると、女性I−2が保因者である確率yは、一般式では、y=1/(2+2(n+m−2))で与えられる。ここで、nは、女性I−2の息子の人数を示し、そのうち1人が発症者である。また、mは、女性I−2の娘の息子の人数を示し、そのすべてが臨床的非発症者である。
図70は、図68の女性I−2の息子の人数及び孫息子の人数が異なる場合における、女性I−2が保因者である確率を示すグラフである。女性I−2が保因者である確率は、女性I−2の息子の人数に応じて、近似的に、次式で与えられてもよい。
(1,1)=0.008x−0.1182x+0.4475
(1,2)=0.0081x−0.1039x+0.3433
(1,3)=0.0062x−0.0753x+0.2307
(1,4)=0.004x−0.0471x+0.1387
(1,5)=0.0023x−0.0268x+0.0771
ここで、y(1,n)は、女性I−2がn人の息子をもち、そのうち1人が発症者である場合の、女性I−2が保因者である確率を示す。xは、女性I−2の娘の息子の人数を示し、そのすべてが臨床的非発症者である。回帰式への適合度Rは、y(1,1)〜y(1,5)のそれぞれについて、0.9991、0.9984、0.9993、0.9866、及び0.9818である。
図70によれば、女性I−2が保因者である確率は、臨床的非発症者である女性I−2の息子の人数が増えるほど、また、臨床的非発症者である女性I−2の娘の息子の人数が増えるほど、低下する。通常、女性I−2の2人以上の息子が発症者であれば、確実に女性I−2が保因者であることがわかる。一方、女性I−2の息子のうちの1人のみが発症者である場合、女性I−2の娘の息子の人数に基づいて女性I−2が保因者であるリスクを計算することができる。
X染色体連鎖優性遺伝病(XD).
図71は、遺伝形式XDの疾患について、母親が発症者であり父親が非保因者である場合の子の遺伝子型を示す表である。図71において、「X」は正常遺伝子を示し、「X’」は原因遺伝子を示す。遺伝形式XDでは、数種類の疾患のみが知られている。母親が遺伝形式XDの疾患を発症している場合、その娘の1/2が発症する。遺伝形式XDの疾患の原因遺伝子を持つ男児は胎生致死であり、生まれた男児はすべて非保因者である。また、遺伝形式XDの疾患は生まれたときから発症し、未発症保因者は存在しない。従って、遺伝形式XDの疾患を発症している女性がその子の遺伝的リスクを計算する場合、生まれた子が男児の場合は絶対に発症せず、女児の場合は1/2が発症し、全体として、子が発症する確率は1/3となる。
図72は、疾患の状態と遺伝子型との対応関係を示す表である。図73は、個体記号の修飾記号と疾患の状態との対応関係を示す表である。臨床的非発症者は、臨床的に診断された見かけ上の健常者であり、遺伝形式によっては、当該個体が非保因者、非発症保因者、及び未発症保因者のいずれかである可能性がある。
家系図作成支援スクリプトは、以上に説明した遺伝形式のそれぞれに対応する遺伝的リスクの計算方法を実装し、ユーザ入力に応じて、指定された遺伝形式に対応する遺伝的リスクの計算方法を選択する。
第2の実施形態の変形例.
ウィンドウ23Aは、年齢及び生年月日の一方のみを含んでもよい。
近親婚の場合には、近親婚であることに起因して遺伝的リスクが増大する。従って、家系図作成支援スクリプトは、遺伝的リスクを計算する際に、近親婚であるか否かに応じて異なる計算方法を用いてもよい。この場合、家系図ファイルにおいて、親子関係のオブジェクトは、婚姻関係にあることを示すキー及び近親婚であることを示すキーをさらに含む。
遺伝形式は、AR、AD、XR、XDのうちの少なくとも2つを含んでもよい。遺伝形式ARの疾患では遺伝的リスクの計算は単純なので、家系図作成支援スクリプトは、遺伝形式ARの疾患の計算方法を実装しなくてもよい。遺伝形式XDは、疾患の種類が少なく、女児にしか発症せず、男児は生まれてこないことがわかっているので、家系図作成支援スクリプトは、遺伝形式XDの疾患の計算方法を実装しなくてもよい。
疾患の遺伝形式によっては、保因者診断の際に行った生化学検査の情報をさらに用いてもよい。例えば、生化学検査の結果を保因者であるリスクを計算するために使用可能である。例えば、筋ジストロフィーの場合、保因者の女性は、見かけ上は健康であっても、血清のクレアチン濃度(CK値)を測ると非保因者よりも高い値を持つことが多い。この生化学検査の結果に基づいて、保因者であるリスクを増大させてもよい。また、遺伝子検査の結果に基づいて、ある個体が保因者であると入力してもよい。遺伝子検査の結果が陽性である未発症の個体は、未発症保因者である。この倍愛、家系図ファイルは、生化学検査又は遺伝子検査の結果を示すキーをさらに含む。
家系図作成支援スクリプトは、家系上の発症者の配置に基づいて保因者を自動的に推定してもよい。遺伝形式ARの疾患の場合、発症者の親は確実に保因者である。遺伝形式ADの疾患の場合、同一家系内に2人以上の発症者がいれば、ある個体が保因者である確率を計算することができる。遺伝形式XRの疾患の場合、発症者の男性の同胞及び母親の家系に2人以上の発症者の男性が存在する場合、発症者の男性の母親は確定的な保因者となる。遺伝形式AD及びXRの疾患の場合、家系内に1人の発症者しか存在しない場合、非発症保因者であるのか突然変異であるのかは不明であり、遺伝形式ADの疾患の場合、未発症保因者である可能性もある。従って、突然変異の確率を計算してもよい。
以上説明したように、第2の実施形態に係る家系図作成システムによれば、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく、作成した家系図に基づいて特定の個体の遺伝的リスクを自動的に計算することができる。
第2の実施形態に係る家系図作成システムによれば、作成した家系図に基づいて特定の個体の遺伝的リスクを自動的に計算することができ、これにより、遺伝的リスクを計算する際の計算コストによるカウンセラーの負担を軽減することができる。
本発明の実施形態に係る家系図作成システムによれば、特定のハードウェア及びソフトウェアに依存することなく、相談者との遺伝カウンセリングの時間中に、短時間で、容易に、手間なく家系図を作成することができる。
本発明は、遺伝カウンセリングにおいて使用される家系図の作成を支援するために有用である。本発明はまた、作成した家系図に基づいて特定の個体の遺伝的リスクを自動的に計算するために有用である。
1…ウェブサーバ、
2…アクセスポイント(AP)、
3…タブレット端末装置、
11…バス、
12…無線通信回路、
13…CPU、
14…RAM、
15…SSD、
16…入出力制御回路、
17…ディスプレイ、
21,21A…ツールバー、
22〜29,23A,121〜124…ウィンドウ、
31,32…個体記号、
33〜35…コネクタ記号。

Claims (32)

  1. 入力装置、表示装置、及び処理装置を備え、遺伝カウンセリングのために用いる家系図の作成を支援する家系図作成支援装置において、
    上記処理装置は、
    メインウィンドウ及び第1のサブウィンドウを上記表示装置に表示し、上記メインウィンドウは描画領域を含み、上記第1のサブウィンドウは、家系図上の個体をそれぞれ示す複数の個体記号と、個体間の関係をそれぞれ示す複数のコネクタ記号とを含み、
    上記処理装置は、
    上記第1のサブウィンドウ内の1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択され、かつ、上記描画領域内の点が上記入力装置を用いて選択された場合、上記選択された個体記号又はコネクタ記号を上記描画領域内の点に表示し、
    上記描画領域内に表示された1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記個体記号又は上記コネクタ記号のための修飾記号を含む第2のサブウィンドウを上記表示装置に表示し、
    上記第2のサブウィンドウ内の1つの修飾記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記描画領域内に表示されて選択された個体記号又はコネクタ記号に上記選択された修飾記号を付与し、
    上記処理装置は、
    前記家系図において、血縁関係のコネクタ記号で連結された個体記号を識別することにより、個体間の血縁関係の情報を自動的に生成することを特徴とする家系図作成支援装置。
  2. 上記個体記号のための修飾記号は、予め決められた疾患の発症者、保因者、及び臨床的非発症者を示す修飾記号を含み、
    上記処理装置は、
    上記描画領域内の指定された1つの個体記号に対して血縁関係のコネクタ記号で連結された他の個体記号を認識し、
    上記他の個体記号に上記疾患の発症者、保因者、及び臨床的非発症者のうちのどの修飾記号が付与されているかという情報に基づいて、予め決められた計算方法を用いて、上記指定された1つの個体記号に係る個体の遺伝的リスクを計算し、
    上記計算した遺伝的リスクを上記表示装置に表示することを特徴とする請求項1記載の家系図作成支援装置。
  3. 上記処理装置は、
    疾患の遺伝形式を指定するための第3のサブウィンドウを上記表示装置に表示し、
    上記第3のサブウィンドウ内の1つの遺伝形式が上記入力装置を用いて選択された場合、上記指定された遺伝形式に対応する遺伝的リスクの計算方法を選択し、
    上記遺伝形式は、常染色体劣性遺伝病(AR)、常染色体優性遺伝病(AD)、X染色体連鎖劣性遺伝病(XR)、及びX染色体連鎖優性遺伝病(XD)のうちの少なくとも2つを含むことを特徴とする請求項2記載の家系図作成支援装置。
  4. 上記第3のサブウィンドウは複数の疾患を表示し、
    上記処理装置は、上記第3のサブウィンドウ内の1つの疾患が上記入力装置を用いて選択された場合、上記指定された疾患に対応する浸透率及び突然変異率を選択することを特徴とする請求項3記載の家系図作成支援装置。
  5. 上記描画領域内に表示された臨床的非発症者の男性、発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、又は性別不明の人物の個体記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、年齢又は生年月日を示す修飾記号を含むことを特徴とする請求項2〜4のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  6. 上記第1のサブウィンドウは、臨床的非発症者の男性、発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、及び性別不明の人物の個体記号を含み、
    上記描画領域内に表示された臨床的非発症者の男性、発症者の男性、臨床的非発症者の女性、発症者の女性、又は性別不明の人物の個体記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、上記個体記号の分割数及び色、非発症保因者、死亡者、診察済個体、未発症保因者、胎児、精子のドナー、卵子のドナー、代理母、相談者、発端者、複数の個体、テキスト、及び上記個体記号の削除を示す修飾記号を含み、
    上記個体記号の色の有無は、当該個体記号に係る個体が発症者であるか、それとも臨床的非発症者であるかを示すことを特徴とする請求項1〜5のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  7. 上記第2のサブウィンドウは、
    上記個体記号の分割数を変化させるボタンと、
    上記個体記号の分割数に応じて分割される領域とを含むことを特徴とする請求項6記載の家系図作成支援装置。
  8. 上記処理装置は、上記個体記号の分割数に応じて分割された各領域が選択されたとき、上記各領域に対応する上記個体記号の分割された部分の色を変化させることを特徴とする請求項7記載の家系図作成支援装置。
  9. 上記第1のサブウィンドウは、出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児及び出産に至らなかった発症者の胎児の個体記号を含み、
    上記描画領域内に表示された出産に至らなかった臨床的非発症者の胎児又は出産に至らなかった発症者の胎児の個体記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、中絶、テキスト、及び上記個体記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする請求項1〜8のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  10. 上記第1のサブウィンドウは、婚姻関係及び近親婚のコネクタ記号を含み、
    上記描画領域内に表示された婚姻関係又は近親婚のコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、離婚、未婚カップル、上記コネクタ記号の屈曲、及び上記コネクタ記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする請求項1〜9のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  11. 上記第1のサブウィンドウは、同胞関係のコネクタ記号を含み、
    上記描画領域内に表示された同胞関係のコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、上記同胞関係のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差、及び上記同胞関係のコネクタ記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする請求項1〜10のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  12. 上記第1のサブウィンドウは、多胎児のコネクタ記号を含み、
    上記描画領域内に表示された多胎児のコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記表示装置に表示される第2のサブウィンドウは、上記多胎児のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差、一卵性、多卵性、卵性不明、及び上記多胎児のコネクタ記号の削除を示す修飾記号を含むことを特徴とする請求項1〜11のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  13. 上記第1のサブウィンドウは、家族関係不明、子供なし、不妊、及び養子のコネクタ記号を含むことを特徴とする請求項1〜12のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  14. 上記処理装置は、上記描画領域内に表示された1つのコネクタ記号内の点が上記入力装置を用いて選択され、かつ、上記描画領域内の点が上記入力装置を用いて選択されたとき、上記選択されたコネクタ記号内の点を上記選択された描画領域内の点に移動させて上記コネクタ記号を変形することを特徴とする請求項1〜13のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  15. 上記個体記号は、上記描画領域内の予め決められた格子点に配置されることを特徴とする請求項1〜14のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  16. 上記描画領域内に表示された各個体記号はX座標及びY座標を有し、
    上記処理装置は、
    上記描画領域内に表示された個体記号のうち同じY座標を有する個体記号に同じ世代番号を付与し、上記付与された世代番号を上記描画領域内に表示し、
    上記描画領域内に表示された個体記号のうち同じ世代番号を有する個体記号に、上記各個体記号のX座標に基づいて連番の個体番号を付与し、上記付与された個体番号を上記描画領域内に表示することを特徴とする請求項1〜15のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  17. 上記入力装置は、上記表示装置と一体化されたタッチパネルであることを特徴とする請求項1〜16のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  18. 上記処理装置は、ウェブブラウザを実行し、上記ウェブブラウザ上でスクリプトを実行することにより、家系図の作成を支援することを特徴とする請求項1〜17のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  19. 上記家系図作成支援装置は、外部のウェブサーバ装置と通信する通信装置をさらに備え、
    上記処理装置は、上記スクリプトを含むウェブページを上記通信装置を介して上記ウェブサーバ装置から取得することを特徴とする請求項18記載の家系図作成支援装置。
  20. 上記家系図作成支援装置は、上記描画領域内に表示された個体記号及びコネクタ記号の位置と、上記個体記号及び上記コネクタ記号に付与された修飾記号の有無とを示す家系図ファイルを格納する記憶装置をさらに備え、
    上記処理装置は、上記個体記号及び上記コネクタ記号の位置と、上記個体記号及び上記コネクタ記号に付与された修飾記号の有無とを含む家系図ファイルを開いたとき、上記個体記号、上記コネクタ、及び上記修飾記号を上記描画領域内に表示することを特徴とする請求項1記載の家系図作成支援装置。
  21. 上記処理装置は、ウェブブラウザを実行し、上記ウェブブラウザ上でスクリプトを実行することにより、家系図の作成を支援し、
    上記スクリプトはJavaScript(登録商標)で記述され、
    上記家系図ファイルは、書式情報を示すオブジェクト、上記個体記号を示すオブジェクト、上記コネクタ記号を示すオブジェクト、及び親子関係を示すオブジェクトを含むJSON(JavaScript Object Notation)形式を有することを特徴とする請求項20記載の家系図作成支援装置。
  22. 上記書式情報を示すオブジェクトは、遺伝形式及び疾患名を含むことを特徴とする請求項21記載の家系図作成支援装置。
  23. 上記個体記号を示すオブジェクトは、男性、女性、及び性別不明の人物の個体記号を示すオブジェクトを含み、
    上記男性、女性、及び性別不明の人物の個体記号を示すオブジェクトは、
    男性、女性、又は性別不明の人物の識別子、
    上記描画領域内における上記個体記号の位置、及び
    上記個体記号の分割数及び色、非発症保因者、死亡者、診察済個体、未発症保因者、胎児、精子又は卵子のドナー、代理母、相談者、発端者、個体の重複度、テキストの有無、テキストの内容を示す修飾記号の有無、生年月日、年齢、及び死亡年月日を含むことを特徴とする請求項21又は22記載の家系図作成支援装置。
  24. 上記個体記号を示すオブジェクトは、出産に至らなかった胎児の個体記号を示すオブジェクトを含み、
    上記出産に至らなかった胎児の個体記号を示すオブジェクトは、
    出産に至らなかった胎児の識別子、
    上記描画領域内における上記個体記号の位置、及び
    上記個体記号の色、中絶、テキストの有無、及びテキストの内容を示す修飾記号の有無
    を含むことを特徴とする請求項21〜23のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  25. 上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、婚姻関係のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
    上記婚姻関係のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
    婚姻関係の識別子、
    上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心、始点、及び終点の位置、
    近親婚、離婚、未婚カップル、及び上記コネクタ記号の屈曲を示す修飾記号の有無
    を含むことを特徴とする請求項21〜24のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  26. 上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、同胞関係のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
    上記同胞関係のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
    同胞関係の識別子、
    上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心、親の個体記号又はコネクタ記号に接続される点、及び子の個体記号に接続される点の位置、及び
    上記同胞関係のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差の有無、上記交差の位置、及び上記交差の色
    を含むことを特徴とする請求項21〜25のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  27. 上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、多胎児のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
    上記多胎児のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
    多胎児の識別子、
    上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心、親の個体記号又はコネクタ記号に接続される点、及び子の個体記号に接続される点の位置、
    一卵性、多卵性、又は卵性不明の識別子、及び
    上記同胞多胎児のコネクタ記号の垂直部分と他のコネクタ記号との交差の有無、上記交差の位置、及び上記交差の色
    を含むことを特徴とする請求項21〜26のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  28. 上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、家族関係不明のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
    上記家族関係不明のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
    家族関係不明の識別子、及び
    上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心の位置
    を含むことを特徴とする請求項21〜27のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  29. 上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、子供なし夫婦のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
    上記子供なし夫婦のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
    子供なし夫婦の識別子、
    上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心の位置、及び
    不妊を示す修飾記号の有無
    を含むことを特徴とする請求項21〜28のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  30. 上記コネクタ記号を示すオブジェクトは、養子のコネクタ記号を示すオブジェクトを含み、
    上記養子のコネクタ記号を示すオブジェクトは、
    養子の識別子、
    上記描画領域内における上記コネクタ記号の中心の位置、
    養父母の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置、及び
    実父母の個体記号又はコネクタ記号に接続される点の位置
    を含むことを特徴とする請求項21〜29のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  31. 上記親子関係を示すオブジェクトは、上記家系図ファイルに含まれる上記個体記号を示すオブジェクトのそれぞれについて、当該個体記号に係る個体の父親、母親、及び子を示す個体記号を識別することを特徴とする請求項21〜30のうちの1つに記載の家系図作成支援装置。
  32. 入力装置、表示装置、及び処理装置を備えたコンピュータの上記処理装置によって実行され、遺伝カウンセリングのために用いる家系図の作成を支援するコンピュータプログラムにおいて、上記コンピュータプログラムは、
    メインウィンドウ及び第1のサブウィンドウを上記表示装置に表示するステップを含み、上記メインウィンドウは描画領域を含み、上記第1のサブウィンドウは、家系図上の個体をそれぞれ示す複数の個体記号と、個体間の関係をそれぞれ示す複数のコネクタ記号とを含み、
    上記コンピュータプログラムは、
    上記第1のサブウィンドウ内の1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択され、かつ、上記描画領域内の点が上記入力装置を用いて選択された場合、上記選択された個体記号又はコネクタ記号を上記描画領域内の点に表示するステップと、
    上記描画領域内に表示された1つの個体記号又は1つのコネクタ記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記個体記号又は上記コネクタ記号のための修飾記号を含む第2のサブウィンドウを上記表示装置に表示するステップと、
    上記第2のサブウィンドウ内の1つの修飾記号が上記入力装置を用いて選択された場合、上記描画領域内に表示されて選択された個体記号又はコネクタ記号に上記選択された修飾記号を付与するステップと
    前記家系図において、血縁関係のコネクタ記号で連結された個体記号を識別することにより、個体間の血縁関係の情報を自動的に生成するステップとを含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
JP2014201918A 2013-09-30 2014-09-30 家系図作成支援装置及びコンピュータプログラム Active JP6399511B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014201918A JP6399511B2 (ja) 2013-09-30 2014-09-30 家系図作成支援装置及びコンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013205265 2013-09-30
JP2013205265 2013-09-30
JP2014201918A JP6399511B2 (ja) 2013-09-30 2014-09-30 家系図作成支援装置及びコンピュータプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015092334A JP2015092334A (ja) 2015-05-14
JP6399511B2 true JP6399511B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=53195467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014201918A Active JP6399511B2 (ja) 2013-09-30 2014-09-30 家系図作成支援装置及びコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6399511B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017068503A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 有限会社 ホロニック・システムズ プログラム、情報処理装置及び情報処理方法
JP6786066B2 (ja) 2016-10-07 2020-11-18 富士通株式会社 家系図作成支援プログラム、家系図作成支援方法、及び家系図作成支援装置
SG11202001715YA (en) * 2017-09-07 2020-03-30 Regeneron Pharma Systems and methods for leveraging relatedness in genomic data analysis
CN112529600A (zh) * 2020-12-21 2021-03-19 童超 一种公益善事管理方法及平台

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002015057A (ja) * 2000-04-28 2002-01-18 Valis:Kk 系図、個人史の作成システム
US20030113727A1 (en) * 2000-12-06 2003-06-19 Girn Kanwaljit Singh Family history based genetic screening method and apparatus
JP4987490B2 (ja) * 2007-01-10 2012-07-25 株式会社東芝 電子カルテシステム、及びカルテ情報取得プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015092334A (ja) 2015-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210375392A1 (en) Machine learning platform for generating risk models
JP6305437B2 (ja) 臨床判断支援のためのシステムおよび方法
JP6182431B2 (ja) 医療データ分析システム、及び医療データを分析する方法
JP6399511B2 (ja) 家系図作成支援装置及びコンピュータプログラム
US20160042134A1 (en) Method of calculating a score of a medical suggestion as a support in medical decision making
US20140278133A1 (en) Systems and methods for disease associated human genomic variant analysis and reporting
US20140136225A1 (en) Discharge readiness index
US20110202486A1 (en) Healthcare Information Technology System for Predicting Development of Cardiovascular Conditions
CN110291555B (zh) 用于促进对健康状况的计算分析的系统和方法
Bartsch et al. A web-portal for interactive data exploration, visualization, and hypothesis testing
JP2016513303A5 (ja)
US20220044761A1 (en) Machine learning platform for generating risk models
Kedra et al. Big Data and artificial intelligence: Will they change our practice?
US20200193314A1 (en) Causal Relationship Display System and Method
US20210216556A1 (en) Linking individual datasets to a database
WO2015071968A1 (ja) 分析システム
US20180101649A1 (en) Family tree construction supporting method and family tree construction supporting device
WO2016181490A1 (ja) 分析システム及び分析方法
US20230187074A1 (en) Method and process for predicting and analyzing patient cohort response, progression, and survival
Reyes Román et al. Integration of clinical and genomic data to enhance precision medicine: a case of study applied to the retina-macula
US20230395256A1 (en) Patient-specific therapeutic predictions through analysis of free text and structured patient records
JPWO2010064413A1 (ja) 薬剤の作用・副作用予測システムとそのプログラム
JP6635629B1 (ja) 登録装置、生成方法及び医療データ生成プログラム
Shabo et al. Family history information exchange services using HL7 clinical genomics standard specifications
Capobianco et al. Implementation of AI and machine learning technologies in medicine

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180828

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6399511

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250