JP6398712B2 - 導光板、表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、導光板、表示装置に関するものである。
従来、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部を、光学系を介して観察者に観察させる頭部装着型の表示装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
このような頭部装着型の表示装置は、例えば、表示部に対向する位置に導光板を配置して、表示部で表示された映像光を、その導光板によって観察者の眼に対応する位置まで導光し、反射層を介して観察者側へ反射させている。また、このような表示装置は、表示される映像によって観察者の視界が遮られてしまうため、反射層にマジックミラーを用いる等して、映像と外界の光とを重ねて見せる、いわゆるシースルーにする場合がある。しかし、この場合、マジックミラーの透過率を向上させて反射率を低下させすぎると観察者側に届く映像が不鮮明になり、逆に反射率を向上させて透過率を低下させすぎると、外界の光(外界の像)が不鮮明になってしまう場合があった。
特表2011−509417号公報
本発明の課題は、観察者側に届く映像や、外界の光が不鮮明になってしまうのを抑制することができる導光板、表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像源(LS)から入射した映像光を導光する導光板(20)であって、前記映像光を全反射させる第1全反射面(21b)と、前記第1全反射面と対向する位置に設けられ、前記映像光を全反射させる第2全反射面(21c)と、該導光板の映像光が出光する位置に設けられ、光を透過する光透過部(24)と光を吸収する光吸収部(25)とが、前記第1全反射面に平行な面に沿って前記映像光の導光方向に交互に配列された出光部(22)とを備え、前記出光部は、前記第1全反射面及び前記第2全反射面の間で全反射を繰り返して導光された前記映像光を、前記光透過部及び前記光吸収部の界面(25a)で全反射させて該導光板から出光させること、を特徴とする導光板である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の導光板(20)において、前記光吸収部(25)の屈折率は、前記光透過部(24)の屈折率よりも小さいこと、を特徴とする導光板である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の導光板(20)において、前記光吸収部(25)は、前記光透過部(24)との界面を形成する面のうち、前記映像光の導光方向において前記映像光が導光されてくる側の面(25a)と、前記第1全反射面(21b)と平行な面とがなす角度αが、50°≦α≦65°の範囲に形成されていること、を特徴とする導光板である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の導光板(20)と、前記導光板に映像光を出射する表示部(11)と、を備える表示装置(1)である。
本発明によれば、観察者側に届く映像や、外界の光が不鮮明になってしまうのを抑制することができる。
実施形態の頭部装着型の表示装置を説明する図である。 実施形態の導光板の出光部の詳細を説明する図である。 実施形態の導光板の製造方法の一例を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(実施形態)
図1は、本実施形態の頭部装着型の表示装置1を説明する図である。図1は、表示装置1を鉛直方向上方から見た図である。
なお、図1を含め以下に示す図中及び以下の説明において、理解を容易にするために、観察者が頭部に表示装置1を装着した状態において、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX方向及びY方向とする。また、この水平方向のうち、導光板に入光した映像光の導光される方向(導光板の左右方向)をX方向とし、それに直交する方向(導光板の厚み方向)をY方向とする。このY方向の−Y側を観察者側とし、+Y側を背面側とする。
表示装置1は、観察者が頭部に装着し、観察者の眼前に映像を表示する、いわゆるヘッドマウントディスプレイである。図1に示すように、本実施形態の頭部装着型の表示装置1は、不図示のメガネフレームの内側に、表示部(映像源)11と、投射光学系12と、導光板20とを備えており、観察者がメガネフレームを頭部に装着することによって、表示部11の映像を、導光板20等を介して観察者に視認させることができる。具体的には、表示装置1は、表示部11に表示された映像光を、投射光学系12を介して導光板20内へ入光させ、導光板20内において+X方向に導光した上で、導光方向に直交する−Y方向に反射して、表示装置1を頭部に装着した観察者の眼E前に映像情報を表示する。
また、表示装置1は、外界の光の一部を、導光板20を透過させ観察者側に到達させて、映像と外界の光とを重ねて見せる、いわゆるシースルー機能を備えている。
表示部11は、映像光を表示するマイクロディスプレイであり、例えば、透過型の液晶表示デバイスや、反射型の液晶表示デバイス、有機EL等を使用することができる。表示部11は、例えば、対角が1インチ以下のマイクロディスプレイが使用される。
投射光学系12は、表示部11から出射された映像光を平行光として投射する複数のレンズ群から構成される光学系である。
導光板20は、光を導光する略平板状の透明部材であり、図1に示すように、ベース部21と出光部22とから構成されている。
ベース部21は、導光板20の基礎となる部材であり、導光板20内に入光した映像光を導光する部分である。本実施形態では、ベース部21は、鉛直方向(Z方向)から見た形状が略台形形状に形成された台形柱形状に形成されている。ベース部21は、XZ平面に平行であって、互いに平行であり互いに対向する第1全反射面21b及び第2全反射面21cと、−X側端部に、この第1全反射面21b及び第2全反射面21cに対して傾斜した反射面21aとが設けられている。
反射面21aは、第1全反射面21b及び第2全反射面21c(X方向)に対して所定の角度で傾斜しており、その面の全面に反射膜27が形成されている。反射面21aは、導光板20内に入射した映像光を、この反射膜27よって第1全反射面21b側に反射する。ここで、反射膜27は、光反射性の高い金属、例えば、アルミニウムや、銀、ニッケル等により形成されている。本実施形態では反射膜27は、アルミニウムを蒸着することにより形成されている。また、これに限らず反射膜27は、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したり、金属薄膜を含有した塗料を塗布したりする等により形成されてもよい。
反射面21aは、反射膜27で反射した映像光を第1全反射面21bにおいて全反射させるために、第1全反射面21bに対して25°〜40°の範囲で傾斜している。
第1全反射面21bは、導光板20を形成する面のうちXZ平面に平行であって、観察者側(−Y側)に位置する面であり、反射膜27によって反射した映像光を第2全反射面21c側に向けて全反射させる。また、第1全反射面21bは、第2全反射面21cにおいて全反射した映像光を、第2全反射面21c側に向けて全反射させる。
第1全反射面21bは、その−X側の端部が、表示部11から投射された映像光を入光する入光面となっている。また、第1全反射面21bは、+X側の端部に隣接して、導光する映像光を導光板20外へ出向させる出光部22が設けられている。
第2全反射面21cは、導光板20を形成する面のうちXZ平面に平行であって、背面側(+Y側)に位置する面(観察者側から離れた側の面)であり、第1全反射面21bにおいて全反射した映像光を、第1全反射面21b側に向けて全反射させる。
以上により、反射膜27を反射した映像光は、第1全反射面21b及び第2全反射面21cの間で全反射を繰り返すことによって、導光板20内の+X側に導光されることとなる。
次に、導光板20の出光部22の構成について説明する。
図2は、本実施形態の導光板20の出光部22の詳細を説明する図である。
出光部22は、導光板20のベース部21内を導光する映像光を観察者側に出光させる部分であり、表示装置1を頭部に装着した観察者の眼の位置に対応するようにして、ベース部21の第1全反射面21bのX側端部に隣接して設けられている。本実施形態では、出光部22は、図2に示すように、観察者側(−Y側)から順に、基材部23、光透過部24、光吸収部25が積層されている。
基材部23は、出光部22の基礎となる平板状の透明部材であり、導光板20の最も観察者側に位置する部材であり、観察者側の面が映像光の出光する出光面22aとなる。基材部23は、例えば、光透過性の高いポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂等から形成されている。本実施形態では、出光面22aは、第1全反射面21bと平行であり、第1全反射面21bよりも観察者側に位置している。
光透過部24は、光透過性を有する透明な部材により形成されており、ベース部21と同等の屈折率を有している。光透過部24は、図1及び図2に示すように、鉛直方向(Z方向)に延在し、基材部23の観察者側の面(第1全反射面21bに平行な面)に沿って映像光の導光方向(X方向)に複数配列されている。光透過部24の配列方向(X方向)に平行であって導光板20の厚み方向(Y方向)に平行な断面における断面形状は、背面側を上底とし、観察者側を上底よりも寸法の大きい下底とする略台形形状である。
本実施形態の光透過部24は、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート樹脂等により基材部23の背面側(+Y側)の面に一体に形成されている。なお、光透過部24は、十分な厚みを有するならば、前述の基材部23を設けない形態としてもよい。
光吸収部25は、光を吸収する機能を有しており、図2に示すように、隣り合う光透過部24の間の谷状の部分に形成される。
この光吸収部25は、図1及び図2に示すように、鉛直方向(Z方向)に延在し、出光部22の映像源側の面に沿って映像光の導光方向(X方向)に光透過部24と交互に配置される形態となっている。したがって、本実施形態では、光透過部24の背面側(+Y側)の面と光吸収部25の背面側の面とで出光部22の背面側の面が形成されている。
また、光吸収部25は、その配列方向(X方向)に平行であって導光板20の厚み方向(Y方向)に平行な断面における断面形状が楔形形状である。ここでいう楔形形状とは、一方の端部の幅が広く、他方に向けて次第に幅が狭くなる形状をいい、三角形形状や台形形状等を含む。本実施形態では、光吸収部25は、図2等に示すように、その断面形状が、観察者側を上底とし、背面側を上底よりも寸法の大きい下底とする略台形形状としている。
光吸収部25は、その屈折率が、光透過部24の屈折率よりも小さくなるように形成されている。本実施形態では、例えば、光透過部24の屈折率が1.7であり、光吸収部25の屈折率が1.4である。
この光吸収部25は、例えば、光吸収材を含有した光透過性を有する樹脂を、光透過部24間の谷部にワイピング(スキージング)して充填し、硬化させる等により形成される。
光吸収部25に用いられる樹脂は、光透過性を有するウレタンアクリレート、エポキシアクリレート樹脂を母材とし、光を吸収する光吸収材が含有されている。光吸収材としては、可視光領域の光を吸収する機能を有する粒子状等の部材であり、例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、顔料や染料、顔料や染料で着色された樹脂粒子等である。顔料や染料で着色された樹脂粒子を用いる場合には、その樹脂粒子は、アクリル系樹脂や、PC樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、MBS樹脂、MS樹脂等により形成されたものを用いることができる。
また、光吸収部25は、屈折率を光透過部24よりも小さくするために、上記材料に加え中空構造を有するシリカ粒子が含有されている。
本実施形態では、暗色系材料は、光吸収部25全体の重量に対して10%〜30%の範囲で含有されているのが望ましい。10%未満であると、光吸収部25に入射した光を吸収することができなくなるため望ましくない。また、30%より大きいと、硬化前の材料の粘度が高くなりすぎ、光吸収部25に充填しにくくなるため望ましくない。
また、中空構造を有するシリカ粒子は、光吸収部25全体の重量に対して10%〜40%の範囲で含有されているのが望ましい。10%未満であると、光吸収部25の透過率を十分に下げることができないため望ましくない。また、40%より大きいと、硬化物の強度が低下するため望ましくない。
図2に示すように、この光透過部24(光吸収部25)の配列ピッチは、Pであり、光透過部24の厚みは、Dであり、光透過部24及び光吸収部25の配列方向(X方向)における光透過部24の下底の寸法がW2であり、光吸収部25の上底の寸法がW1である。なお、上述したように光透過部24及び光吸収部25が隣接して配列しているので、上記配列ピッチPは、光透過部24の下底の寸法W2と光吸収部25の上底の寸法W1との和に等しくなる(P=W1+W2)。
また、導光板20の厚み方向(Y方向)における光吸収部25の寸法(厚み)は、Hである。光透過部24と光吸収部25との界面のうち、映像光の導光方向(X方向)の−X側(映像光が導光されてくる側)の面25aが第1全反射面21b(第2全反射面21c)となす角度は、αであり、+X側の面25bが第1全反射面21b(第2全反射面21c)となす角度は、βである。
以上の構成により、本実施形態の導光板20は、第1全反射面21b及び第2全反射面21c間において全反射を繰り返して導光される映像光を、光吸収部25の面25aにおいて全反射させて、観察者側へ出光させることができる。また、本実施形態の導光板20は、背面側(+Y側)の第2全反射面21cから入射する外界の光の一部を出光部22の光透過部24を透過させて観察者側に到達させることができる。
ここで、表示部11から出射される映像光を光吸収部25の面25aにおいて観察者側(−Y側)に効率よく全反射させる観点から、角度αは、50°≦α≦65°の範囲で形成されるのが望ましい。
仮に、角度αが50°未満である場合、映像光が面25aに入射し難くなり光の利用効率が低下してしまうため望ましくない。また、全反射したとしても全反射した光の角度の変更度合が小さすぎてしまい映像光を適正に観察者側に反射することができなくなる恐れがあるため望ましくない。
また、角度αが65°よりも大きい場合、映像源から投射される映像光を全反射させるのが困難となるため望ましくない。また、全反射したとしても全反射した光の角度の変更度合が大きすぎてしまい映像光を適正に観察者側に反射することができなくなる恐れがあるため望ましくない。
本実施形態では、光吸収部25の配列ピッチPが200μmであり、光透過部24の厚みDが130μmであり、光透過部24の下底の寸法W2が190μmであり、光吸収部25の上底の寸法W1が10μmである。また、光吸収部25の厚みHは、110μmであり、光吸収部25の面25aと第1全反射面21bとのなす角度αは、60°であり、面25bと第1全反射面21bとなす角度βは90°である。
本実施形態において、P、D、W1、W2、H、α、βの各値は、一定である例を示したが、これに限定されるものでなく、各値は、配列方向(X方向)の位置に応じて適宜変動するようにしてもよい。
次に、本実施形態の導光板20に入射する映像光L及び外界の光Gの動作について説明する。
図1に示すように、表示部11から出射した映像光Lは、投射光学系12を介して導光板20内へ入光する。導光板20内に入光した映像光Lは、反射面21aの反射膜27に入射して第1全反射面21b側へと反射する。それから、その映像光Lは、第1全反射面21bに入射して第2全反射面21c側へと全反射した後、第2全反射面21cに入射して第1全反射面21b側へと全反射する。このように第1全反射面21b及び第2全反射面21c間において全反射を繰り返すことにより、映像光Lは、導光板20の−X側から+X側に向けて導光され、出光部22に入射する。
なお、本実施形態の導光板20では、図1に示すように、映像光Lが第1全反射面21b及び第2全反射面21cにおいて1回ずつ全反射するように形成されているが、これに限定されるものでなく、各面において複数回、全反射を繰り返すようにしてもよい。
出光部22に入射した映像光Lの一部L1は、図2に示すように、光吸収部25の面25aにおいて、出光部22の出光面22aに対してほぼ垂直な方向(−Y方向)に全反射して、出光面22aから観察者の眼Eに向けて出光する。また、出光部22に入射した映像光の他の一部L2は、光吸収部25の下辺側(背面側)の面に入射し吸収されることとなる。
一方、観察者の視界にある外界の光Gは、図1及び図2に示すように、導光板20の背面側(+Y側)から導光板20内に入光する。この導光板20内に入光した外界の光Gのうち一部の光G1は、図2に示すように、ベース部21、光透過部24、基材部23を順次透過して、出光部22の出光面22aから観察者の眼Eに向けて出光することとなる。
また、他の外界の光Gは、ベース部21を透過した後、光吸収部25に入射して吸収されることとなる。
これにより、本実施形態の表示装置1は、映像光の鮮明に表示するとともに、外界の光も鮮明に表示することができる。
次に、本実施形態の導光板20の製造方法について説明する。
図3は、本実施形態の導光板20の製造方法を説明する図である。図3の各図は、導光板20が製造されるまでの過程を示す図である。
まず、ウェブ状のポリエチレンテレフタレート樹脂製のシートからなる基材部23を準備し、基材部23の背面側(+Y側)となる面上に光透過部24を形成する。具体的には、図3(a)に示すように、基材部23の背面側となる面に、ウレタンアクリレート樹脂を充填し、光透過部24を賦形する金型を押圧し、硬化させた後に金型から離型する等により、基材部23上に複数の光透過部24を順次形成する。
次に、図3(b)に示すように、基材部23上に形成された光透過部24の表面(背面側の面)にウレタンアクリレート樹脂を充填し、光吸収部25を形成する。具体的には、光吸収部25は、隣り合う光透過部24間の谷部にドクターブレードによってウレタンアクリレート樹脂を充填し、硬化させることによって形成される。そして、所定の形状に裁断することによって出光部22が完成する。
続いて、図3(c)に示すように、出光部22の背面側(基材部23側とは反対側)とベース部21の観察者側の面とを不図示の接合剤によって接合する。ここで、ベース部21及び出光部22の接合に用いられる接合剤は、導光板20内を導光する映像光をかかる接合部において屈折させないために、ベース部21及び光透過部24の屈折率と同等であることが望ましい。本実施形態では、接合剤は、ウレタンアクリレート樹脂が使用されている。
そして、最後に、このベース部21の+X側(出光部22が形成される側とは反対側)の面(側面)と−Y側の面(背面)との角部を加工して反射面21aを形成し、その反射面21aに真空蒸着法等によってアルミニウムを蒸着する等して反射膜27を形成する。以上により、導光板20が完成する。
なお、ベース部21の反射面21aの加工及び反射膜27の形成は、ベース部21を出光部22に接合する前に予め行っておいてもよい。
以上より、本実施形態の導光板20は、光を透過する光透過部24と光を吸収する光吸収部25とが、第1全反射面21bに平行な面に沿って映像光の導光方向(X方向)に交互に配列された出光部22を有しているので、光透過部24及び光吸収部25の界面により映像光を観察者側に出光することができる。また、これとともに、外界の光Gの一部G1を、光透過部24を通して観察者側に透過させることができる。これにより、導光板20は、映像光の鮮明に表示するとともに、外界の光も鮮明に表示することができる。また、光吸収部25が存在することによって、表示される映像の黒味を際立たせることができる。
また、本実施形態の導光板20は、光吸収部25の屈折率が、光透過部24の屈折率よりも小さいので、より効率よく映像光を光透過部24及び光吸収部25の界面において全反射させることができる。
更に、本実施形態の導光板20は、光透過部24及び光吸収部25の界面を形成する面のうち、映像光の導光方向において映像光が導光されてくる側と同じ側(−X側)の面と、第1全反射面21bと平行な面とがなす角度αが、50°≦α≦65°の範囲に形成されている。これにより、導光板20は、より効率よく映像光を光透過部24及び光吸収部25の界面において全反射させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)上述の実施形態において、光吸収部25は、その配列方向(X方向)に平行であって導光板20の厚み方向(Y方向)に平行な断面における断面形状が、略台形形状である例を示したが、楔形形状であればこれに限定されるものでない。例えば、光吸収部は、上記断面形状が、観察者側が底辺となる三角形形状に形成されるようにしてもよい。
(2)上述の実施形態において、導光板20は、出光部22の出光面22aが導光板の厚み方向において第1全反射面21bよりも観察者側に配置される例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、出光面22aが第1全反射面21bと同一面内に形成されるようにしてもよい。
(3)上述の実施形態において、導光板20は、第1全反射面21bと映像光が入光する面とを同一面内に形成する例を示したが、これに限定されるものでなく、第1全反射面と映像光が入光する面とが相違する面として形成されていてもよい。
1 表示装置
11 表示部
12 投射光学系
20 導光板
21 ベース部
21a 反射面
21b 第1全反射面
21c 第2全反射面
22 出光部
22a 出光面
23 基材部
24 光透過部
25 光吸収部
27 反射膜
E 観察者の眼

Claims (4)

  1. 映像源から入射した映像光を導光する導光板であって、
    前記映像光を全反射させる第1全反射面と、
    前記第1全反射面と対向する位置に設けられ、前記映像光を全反射させる第2全反射面と、
    該導光板の映像光が出光する位置に設けられ、光を透過する光透過部と光を吸収する光吸収部とが、前記第1全反射面に平行な面に沿って前記映像光の導光方向に交互に配列された出光部とを備え、
    前記出光部は、前記第1全反射面及び前記第2全反射面の間で全反射を繰り返して導光された前記映像光を、前記光透過部及び前記光吸収部の界面で全反射させて該導光板から出光させること、
    を特徴とする導光板。
  2. 請求項1に記載の導光板において、
    前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率よりも小さいこと、
    を特徴とする導光板。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の導光板において、
    前記光吸収部は、前記光透過部との界面を形成する面のうち、前記映像光の導光方向において前記映像光が導光されてくる側と同じ側の面と、前記第1全反射面と平行な面とがなす角度αが、50°≦α≦65°の範囲に形成されていること、
    を特徴とする導光板。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の導光板と、
    前記導光板に映像光を出射する表示部と、
    を備える表示装置。
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