JP6398395B2 - 放射性物質貯蔵設備および放射性物質の冷却方法 - Google Patents

放射性物質貯蔵設備および放射性物質の冷却方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射性物質貯蔵設備および放射性物質の冷却方法に関する。
高レベルの放射性物質は崩壊熱を生じるため、その埋設処分は、従来、放射性物質とガラス原料とを混合させたガラス固化体として収納管に収納し、空冷方式の放射性物質貯蔵設備で冷却した後に行われる。
空冷方式の放射性物質貯蔵設備は、収納管の外周面と、収納管を嵌入させた外管の内周面との間に形成される環状経路に空気を通過させる。環状経路内の空気は、放射性物質から発せられる崩壊熱により温められるため、外気から導入される空気より高温である。そのため、環状経路に空気を通過させると環状経路内で空気の対流が生じる。これにより、収納管と収納管に収納されるガラス固化体(放射性物質)とを冷却できる。
環状経路内の対流で温められた空気は、浮力を生じる。この浮力により外気から新たな空気を放射性物質貯蔵設備内に吸引できる。吸引により新たな空気を十分に導入するためには、放射性物質貯蔵設備内の空気が大きな浮力を得ることが好ましい。空冷を行う放射性物質貯蔵設備は、通常、空気排出口を高層に設ける構造により、大きな浮力を獲得する。その場合、放射性物質貯蔵設備の貯蔵室から、空気排出口を有する空気排出シャフトや空気導入口を有する空気導入シャフトが突出する構造となる。そのため貯蔵室を地下に埋設しても、空気排出シャフトや空気導入シャフトは地上に露出する。
そのような放射性物質貯蔵設備は、自然災害等不測の事態により地上に露出する空気排出シャフトや空気導入シャフトが損壊すれば、空気の経路が閉塞され、または浮力を利用した通気を適切に行えなくなるおそれがある。そのため、空冷方式のための冷却経路が損壊する場合の代替冷却経路を備える放射性物質貯蔵設備が望まれる。
特開平10-186094号公報 特開平10-104397号公報 特開平10-90495号公報
本発明の課題は、放射性物質の空冷方式のための冷却経路と代替可能な冷却経路を備える放射性物質貯蔵設備を提供することである。
本発明は、貯蔵室内に、放射性物質を収納する収納管と、収納管を嵌入させる外管と、収納管の外周面と外管の内周面とを離間させて形成される環状経路と、外管の軸心方向の第一端部側に第一プレナムを形成する第一プレナム形成板と、外管の第一端部と反対側の第二端部側に第二プレナムを形成する第二プレナム形成板とを備え、環状経路が第二プレナム側から第一プレナム側へ、収納管の外周面の温度より低温の空気を通過させる通風路として第一冷却経路の一部を構成し、かつ、外管の第一端部側を上流側とし、第二端部側を下流側として、外管の内周面に沿って収納管の外周面の温度より低温の水を流下させる流水路として第二冷却経路の一部を構成する放射性物質貯蔵設備である。
本発明は、第二プレナムに連通し、第二プレナムに空気を導入させる空気導入シャフトと、第一プレナムに連通し、第一プレナムから空気を排出させる空気排出シャフトとが、外管の軸心方向において貯蔵室の天井スラブから突出して設けられてなり、第一冷却経路は、空気導入シャフトと空気排出シャフトとを含み、第二冷却経路は、貯蔵室の天井スラブを貫通する管部と、貯蔵室の壁面を開口させてなる開口部とのいずれか一つ以上を第一プレナムに給水する給水口として含む。
第一プレナム形成板の第一プレナム形成面と、外管の第一端部の端面とは面一であることが好ましい。また、外管が第一プレナム形成板に挿通され、外管の第一プレナム形成面側の領域に給水スリットが設けられることが好ましい。第二プレナムと第一プレナムとに接続し、外管の内周面に沿って第二プレナムに流下させた水を、第一プレナムへ循環させる循環手段を備えることが好ましい。
本発明は、貯蔵室内に、放射性物質を収納する収納管と、収納管を嵌入させる外管と、外管の軸心方向の第一端部側に第一プレナムを形成する第一プレナム形成板と、外管の第一端部と反対側の第二端部側に第二プレナムを形成する第二プレナム形成板とを備える放射性物質貯蔵設備を用いて、外管の第一端部を上流側とし、第二端部側を下流側として、収納管の外周面から離間させて配置される外管の内周面に沿って、収納管の外周面の温度より低温の水を流下させて収納管の外周面を冷却する、放射性物質の冷却方法を包含する。
上記の放射性物質の冷却方法は、さらに収納管の外周面と外管の内周面との間に形成される環状経路を第二プレナム側から第一プレナム側に向かって空気を通過させて収納管の外周面を冷却する放射性物質の冷却方法を兼ね備え、いずれかの冷却方法を選択して収納管の外周面を冷却することが好ましい。
本発明は、放射性物質の空冷経路と代替可能な冷却経路を備える放射性物質貯蔵設備を
提供できる。
本発明の放射性物質貯蔵設備の例を示す概略図である。 本発明の放射性物質貯蔵設備の例を示す概略図である。 本発明を構成する環状経路の断面概略図である。 本発明の第一冷却経路を示すフローチャートである。 本発明の第二冷却経路を示すフローチャートである。 本発明の放射性物質貯蔵設備の例を示す概略図である。 本発明の放射性物質貯蔵設備の例を示す概略図である。
本発明の放射性物質貯蔵設備は、貯蔵室内に、放射性物質を収納する収納管と、収納管を嵌入させる外管と、収納管の外周面と外管の内周面とを離間させて形成される環状経路と、外管の軸心方向の第一端部側に第一プレナムを形成する第一プレナム形成板と、外管の第一端部と反対側の第二端部側に第二プレナムを形成する第二プレナム形成板と、所定の第一冷却経路と第二冷却経路とを備える。
図1は、本発明の放射性物質貯蔵設備の例を示す概略図である。図1において、1は放射性物質貯蔵設備、2は貯蔵室である。貯蔵室2の天井スラブ3には複数の収納管4が外管5に嵌入された状態で吊設される。収納管4には、放射性物質とガラス原料とを混合させたガラス固化体Pが収納され、収納管蓋6で閉塞される。
外管5の軸心方向Xの第一端部5b側には第一プレナム形成板7が設けられ、第一プレナム8を形成する。第一プレナム8は、空気排出口9aを有する空気排出シャフト9に連通する。貯蔵室2壁面の第一プレナムの領域には、適宜開口部が開口されてなる。その例示として図1においては、第一プレナム8と空気排出シャフト9との連通口10を図示する。外管5の第一端部5bの反対側の第二端部5c側には第二プレナム形成板12が設けられ、第二プレナム13を形成する。第二プレナム13は、空気導入口14aを有する空気導入シャフト14と連通する。15は、第二プレナム13と空気導入シャフト14との連通口である。16は第二プレナム開口遮蔽部である。11は後に説明する第二冷却経路に水を循環させる循環手段である。
図2は、本発明の放射性物質貯蔵設備の例を示す概略図であって、ガラス固化体Pを収納した状態の収納管を拡大して示す。図2において4は収納管の外周面、5aは外管の内周面、17は収納管プラグである。図1と共通する符号の説明は省略する。収納管4は、その外周面4aを外管5の内周面5aから離間させて外管5に嵌入させる。これにより収納管4の外周面4aと外管5の内周面5aとの間に環状経路18が形成される。図3は、図2をA-A’線で切断した断面概略図である。図3の符号は、図1および図2と共通する。図3において、環状経路18が形成されることが確認できる。なおガラス固化体Pは省略した。貯蔵室2の天井スラブ3には、適宜管部を貫通させてなる。その例示として図2に、ファイバースコープガイド管19を図示する。
[第一冷却経路]
本発明の第一冷却経路は、いわゆる空冷方式に用いられる冷却経路である。しかし本発明は複数の冷却経路を有し、第一冷却経路の一部を第二冷却経路と共有する点で従来技術と異なる。図4は本発明の第一冷却経路の例を示すフローチャートである。
図4に示されるように、第一冷却経路20においては、空気導入シャフト14の空気導入口14aから空気を吸引する。吸引された空気は、空気導入シャフト14を通過し、空気導入シャフト14と第二プレナム13との連通口15を介して第二プレナム13へ導入される。続いて空気は、第二プレナム13側から第一プレナム8側へ環状経路18を通過して第一プレナム8へ到達する。第一プレナム8に到達した空気は、第一プレナム8と空気排出シャフト9との連通口10を介して空気排出シャフト9へ移動する。空気は空気排出シャフト9内を空気排出口9aまで上昇し、放射性物質貯蔵設備1の外部へ排出される。図1において破線矢印は、第一冷却経路を通過する空気の流れである。
第一冷却経路20と第二冷却経路21とは少なくとも環状経路18を共有する。環状経路18は、第二プレナム13側から第一プレナム8側へ、収納管4の外周面4aの温度より低温の空気を通過させる通風路として第一冷却経路20の一部を構成する。
第二プレナム13に到達した空気は、環状経路18を第二プレナム13側から第一プレナム8側へ向かって通過する。このとき収納管4の外周面4aと外管5の内周面5aとの間に形成される環状経路18に入り込んだ空気は、すでに環状経路18内にある空気との温度差により自然と対流を生じる。これにより、収納管4の外周面4aが冷却され、収納管4と収納管4に収納されるガラス固化体(放射性物質)Pとを冷却できる。
そのため、本発明の第一冷却経路20に導入される空気は、収納管4の外周面4aの温度より低温の空気であればよく、収納管の外周面の温度と空気との温度差は約190℃が好ましい。上記の温度差を確保できる場合、第一冷却経路に導入される空気として、外気をそのまま利用できる。
空気は環状経路18を通過しながら温められ、浮力を得て第一プレナム8に到達し、第一プレナム8と空気排出シャフト9との連通口15を介して、さらに空気排出シャフト9内を上昇する。上昇した空気は、空気排出シャフト9に設けられた空気排出口9aから放射性物質貯蔵設備1の外部へ排出される。空気が得る浮力と、第一冷却経路20を通過するときにかかる抵抗とのバランスにより、第一冷却経路内での空気の流動量と、空気導入口から新たに導入される空気量とが決まる。本発明の第一冷却経路は、動力手段を付加することなく空気を通気させることができる。すなわち、低コストかつ効率的な冷却経路である。
[第二冷却経路]
本発明の第二冷却経路21において、環状経路18は、外管5の第一端部5b側を上流側とし、第二端部5c側を下流側として、外管5の内周面5aに沿って収納管4の外周面4aの温度より低温の水を流下させる流水路として、第二冷却経路21の一部を構成する。図2と図6とに示される白抜矢印は、第二冷却経路を通過する水の流れを示す。
本発明の第二冷却経路21は、放射性物質の崩壊熱等に由来する収納管4の外周面4aの熱を外管5の内周面5aへ輻射伝熱させることにより、収納管4と収納管4に収納されるガラス固化体(放射性物質)Pとを冷却する。そのため、本発明の第二冷却経路21においては、外管5の内周面5aに沿って水を流下させることにより、外管5の内周面5aの温度を収納管4の外周面4aより低温にする。本発明で第二冷却経路21を用いる場合の、収納管4の外周面4aと外管5の内周面5aとの温度差は、約180℃であることが好ましい。
図5は本発明の第二冷却経路の例を示すフローチャートである。第二冷却経路21を通過させる水は、連通口10から第一プレナム8に給水できる。給水口としては、図2に例示されるような天井スラブ3に貫通させてなるファイバースコープガイド管19等を利用してもよい。すなわち本発明は、第一プレナムに給水する給水口として、貯蔵室の天井スラブを貫通する管部と、貯蔵室の壁面を開口させてなる開口部とのいずれか一つ以上を第一プレナムへ給水する給水口として含む。本発明の放射性物質貯蔵設備1は、第一冷却経路20と第二冷却経路21との兼用するため、第一冷却経路20の構造を最大限利用する。そのため第一冷却経路の代替経路を備えても設備の複雑化を回避できる。
図1に例示されるような、外管5が第一プレナム形成板7を挿通する構成である場合、第一プレナム8に供給された水は、外管5の第一端部5bが堰となり一旦第一プレナム8に貯留される。所定量の水が第一プレナム8に供給され水面が外管5の第一端部5bの端面5dに到達すると、第一プレナム8内の水Wは、外管5の第一端部5bから外管5の内周面5aへ入り込み、外管5の内周面5aを第一端部5bから第二端部5cに向かって流下する。これにより外管5の内周面5aが所望の温度に冷却され、収納管4の外周面4aとの間で輻射伝熱が行われる。
外管5の内周面5aの冷却に用いられる水の使用量は、本発明の各部材のスケールに対応するが、外管5の内周面5aの温度を、収納管4の外周面4aとの温度差が所定の範囲内で維持できる程度に冷却するために必要十分な水量であればよい。本発明は水蒸気の発生がほとんどないため、水蒸気の排出経路を確保する必要性は極めて低い。また貯蔵室内に水を貯留させ、収納管等を浸漬させて冷却させる方法を選択する場合と比較して、水の使用量を大幅に低減できる。また貯蔵室内壁にかかる水圧が少ないため、水圧により発生する想定外の漏水を回避できる。
水の使用量をさらに抑制させる場合は、図6に例示するように第一プレナムの壁面を形成する第一プレナム形成板7の第一プレナム形成面7aと外管5の第一端部5bの端面5dとを面一に構成することも好ましい。これにより、水は第一プレナム8に貯留されることなく、迅速に外管5の内周面5aに入り込ませることができる。なお図6に示される符号は、図1ないし図3と共通する。
水の使用量を抑制させる他の構成として、図7に例示するように、外管5を第一プレナム形成板7に挿通させ、第一プレナム形成板7の第一プレナム形成面側の領域に給水スリット5eを設けてもよい。その場合、第一プレナム8に貯留された水の水面が給水スリット5eに到達すれば、給水スリット5eから外管5の内周面5aに水を流下させることができる。その結果、外管5の第一端部5bの端面5dに水面が到達するまで給水する場合と比較して、水の使用量を抑制でき、早期に外管5の内周面5aの冷却を開始できる。
外管5の第一端部5bの端面5dは、平坦であるほど好ましい。平坦度が高いほど、外管5の第一端部5bの周方向のいずれの領域からも均等に、内周面5aに水を入り込ませることができる。これにより、外管5の内周面5aを均質に冷却できる。
外管5の材料は、炭素鋼に溶射を施したもの等その表面がポーラス状のものが好ましい。これにより外管の内周面の液浸性が向上し、外管5の内周面5aを所望の温度に冷却しやすくなる。
外管5の第二端部5cまで流下した水は、そのまま第二プレナム13に到達する。第二プレナム13に到達した水は、第一プレナムと第二プレナムとに接続する、ポンプ等の循環手段11を用いて第二プレナム13から排水される。第二プレナム13から水を排水させる排水口としては、結露水や雨水を排水するための既存の配管等を利用できる。また第二プレナム13から排水させた水は、ポンプ等の循環手段11を用いて第一プレナム8に循環させ、第二冷却経路21を通過させる水として再利用してもよい。その場合、循環させた水が外管5に到達する前に、熱交換器等を用いて水温を所定の温度に調節することが好ましい。
図1に例示するように、本発明の第二冷却経路は、全ての部分が貯蔵室2の壁やその内部に組み込まれ、空気導入シャフトや空気排出シャフト等の貯蔵室の天井スラブから突出する部分は含まれない。貯蔵室は、コンクリート等の堅固な材料で構築され、さらに通常は天井スラブの上面を地表面側として地中に埋設される。したがって、自然災害等により地上に露出する空気導入シャフトや空気排出シャフト等が損壊して第一冷却経路が使用不能になった場合も、第二冷却経路は保持される。本発明の第二冷却経路は、第一冷却経路の代替冷却経路として有用である。
[放射性物質の冷却方法]
本発明の放射性物質の冷却方法は、貯蔵室内に、放射性物質を収納する収納管と、収納管を嵌入させる外管と、外管の軸心方向の第一端部側に第一プレナムを形成する第一プレナム形成板と、外管の第一端部と反対側の第二端部側に第二プレナムを形成する第二プレナム形成板とを備える放射性物質貯蔵設備を用いる。収納管と外管とは、収納管の外周面と外管の内周面とを離間させて配置され、これにより環状経路が形成される。
本発明は、外管の第一端部を上流側とし、第二端部側を下流側として、収納管の外周面から離間させて配置される外管の内周面に沿って、収納管の外周面の温度より低温の水を流下させて収納管の外周面を冷却する放射性物質の冷却方法である。
上記の冷却方法においては、外管の内周面を水で冷却して、外管の内周面を収納管の外周面より低温にする。その温度差は、約180℃が好ましい。またそのような温度差を維持するため、外管の内周面を流下する前、第一プレナム内で外管の第一端部近傍に流通する水の水温は、40℃以下が好ましい。その結果、収納管の外周面から外管の内周面への輻射伝熱により、収納管と収納管に収納される放射性物質とを冷却できる。本発明の冷却方法においては、簡便な構造と少量の水により、所望の冷却効果を得られる。
本発明に用いられる放射性物質貯蔵設備は通常、貯蔵室内に外管に嵌入された収納管と、第一プレナムと第二プレナムとが格納される。貯蔵室はコンクリート等の堅固な材料で構築され、さらに地下に埋設される。すなわち、上記の水冷による冷却方法の冷却経路は、損壊されにくい構造である。したがって、本発明は、自然災害等の不測の事態においても第一プレナムに直接給水することで、収納管と収納管に収納される放射性物質とを冷却できる。
本発明は所定の放射性物質貯蔵設備を用いることにより、本発明は、複数の冷却方法を備えることが好ましい。すなわち、上記の水冷による冷却方法と、以下に説明する空冷による冷却方法とのいずれか一つを選択して収納管の外周面を冷却できる。これにより放射性物質を冷却できる。
本発明において空冷による冷却方法とは、上記の放射性物質貯蔵設備を用いて、収納管の外周面と外管の内周面との間に形成される環状経路を、第二プレナム側から第一プレナム側に向かって空気を通過させて収納管の外周面を冷却する冷却方法をいう。この冷却方法においては、環状経路内の空気と環状経路を新たに通過させた空気との間で対流を生じさせることにより、収納管の外周面を冷却できる。また環状経路内で温められた空気が生じる浮力により、新たな冷却用の空気を環状経路内に吸引できる。これにより、動力を付与することなく継続的に収納管の外周面を冷却できる。
上記の空冷による冷却方法は所定の放射性物質貯蔵設備を設置するだけで冷却効果を得られる。そのため通常適用する放射性物質の冷却方法として簡便で好ましい。一方で、自然災害等に対する脆弱性の観点からは、水冷による冷却方法の方が有利である。そのため空冷による冷却方法の代替方法として水冷による冷却方法を選択することが適切である。すなわち本発明は、放射性物質貯蔵設備の稼働環境の変化にかかわらず冷却効果を得られる、放射性物質の冷却方法である。
1 放射性物質貯蔵設備
2 貯蔵室
3 天井スラブ
4 収納管
4a 収納管の外周面
5 外管
5a 外管の内周面
5b 外管の第一端部
5c 外管の第二端部
5d 外管の第一端部の端面
5e 給水スリット
6 収納管蓋
7 第一プレナム形成板
7a 第一プレナム形成面
8 第一プレナム
9 空気排出シャフト
9a 空気排出口
10 連通口(給水口)
11 循環手段
12 第二プレナム形成板
13 第二プレナム
14 空気導入シャフト
14a 空気導入口
15 連通口
16 第二プレナム開口遮蔽部
17 収納管プラグ
18 環状経路
19 ファイバースコープガイド管
20 第一冷却経路
21 第二冷却経路
P ガラス固化体(放射性物質)
X 外管の軸心方向
W 水

Claims (4)

  1. 貯蔵室内に、放射性物質を収納する収納管と、収納管を嵌入させる外管と、収納管の外周面と外管の内周面とを離間させて形成される環状経路と、外管の軸心方向の第一端部側に第一プレナムを形成する第一プレナム形成板と、外管の第一端部と反対側の第二端部側に第二プレナムを形成する第二プレナム形成板とを備え、環状経路が
    第二プレナム側から第一プレナム側へ、収納管の外周面の温度より低温の空気を通過させる通風路として第一冷却経路の一部を構成し、かつ、
    外管の第一端部側を上流側とし、第二端部側を下流側として、外管の内周面に沿って収納管の外周面の温度より低温の水を流下させる流水路として第二冷却経路の一部を構成し
    第一プレナム形成板の第一プレナム形成面と、外管の第一端部の端面とが面一である放射性物質貯蔵設備。
  2. 第二プレナムに連通し、第二プレナムに空気を導入させる空気導入シャフトと、第一プレナムに連通し、第一プレナムから空気を排出させる空気排出シャフトとが、外管の軸心方向において貯蔵室の天井スラブから突出して設けられてなり、
    第一冷却経路は、空気導入シャフトと空気排出シャフトとを含み、
    第二冷却経路は、第一プレナムに給水する給水口として、貯蔵室の天井スラブを貫通する管部と、貯蔵室の壁面を開口させてなる開口部とのいずれか一つ以上を第一プレナムへ給水する給水口として含む、請求項1に記載の放射性物質貯蔵設備。
  3. 外管が第一プレナム形成板に挿通され、外管の第一プレナム形成面側の領域に給水スリットが設けられた請求項1または請求項2に記載の放射性物質貯蔵設備。
  4. 第二プレナムと第一プレナムとに接続し、外管の内周面に沿って第二プレナムに流下させた水を、第一プレナムへ循環させる循環手段を備える請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の放射性物質貯蔵設備。
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