本開示は、概して、限られた信号エリアにおける紛失デバイスの発見方法およびシステムを説明する。この方法およびシステムは、限られた信号エリアにおける、紛失デバイスのピアベースの共同発見および伝送方式を可能にすべく構成される。この方法およびシステムは、紛失デバイスから送信される信号を検知すべく構成されるシークデバイスとして、複数のモバイルデバイスを用いるべく構成される。紛失デバイスは、1または複数の信号タイプを送信すべく構成されてもよい。信号のタイプには、限定はされないが、RFID、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、3G、4G、他の無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)信号、および/または他の無線信号をはじめとする無線信号や、音声信号や、赤外線信号、および/または他のタイプの信号を含む。信号タイプ毎に、関連付けられる信号範囲を有してもよい。
各シークデバイスは、紛失デバイスを見失ったとのインディケーションの受信に応答して、センサをアクティブにすべく構成される。このインディケーションは、紛失デバイスを識別すべく構成されるデバイス識別子を含んでもよい。センサは、1または複数の信号タイプを感知すべく構成されてもよい。信号のタイプには、限定はされないが、無線信号、音声信号、赤外線などの光信号、および/または他のタイプの信号を含む。各シークデバイスは、紛失デバイスからの信号が検知される場合、第1のポジションデータをキャプチャし、紛失デバイスからの信号が失われた場合、第2のポジションデータをキャプチャすべく構成される。各シークデバイスは、それぞれのシークデバイスが接続を回復した場合、エグジットポジションデータをキャプチャすべく構成され得る。検知された信号が紛失デバイスからのものか否かは、紛失デバイスのデバイス識別子に基づき決定され得る。ポジションデータは、限定はされないが、時間データ、方位、および/または加速度計データを含み得る。時間データは、紛失デバイスの信号が検知される時間と、検知されていた紛失デバイスの信号が失われた時間と、シークデバイスによって接続が回復した時間と、を含み得る。いくつかの実施形態では、シークデバイスの機能に応じて、シークデバイスは、紛失デバイスの信号が検知される時間から接続が回復した時間まで、間隔をおいて、時間、方位、および/または加速度計のデータをキャプチャすべく構成され得る。
シークデバイスのうちの1または複数が、例えば、紛失デバイスの捜索に関係し得ないシークデバイスのエンドユーザーの移動を通して、任意に紛失デバイスを含む、接続が制限された、または全く接続できないエリアを通過し得る。シークデバイスがこのエリアを通過して紛失デバイスの信号を検知する可能性は、捜索に参加する(起動された)シークデバイスの数の増加に伴い高まり得る。このエリアを通過するシークデバイスは、紛失デバイスからの信号が受信され得る領域(信号領域)をさらに通過し得る。この信号領域は、紛失デバイスのアンテナから発せられる放射パターンに対応し得る。紛失デバイスの位置に関連する信号領域の境界の位置は、本明細書で述べられるように、信号のタイプに依存し得る。
紛失デバイスの推定位置は、第1のポジションデータおよび第2のポジションデータに基づき決定され得る。推定位置は、エグジットデータに基づいてもよい。収束領域(ゾーン)は、それから、複数のシークデバイスのそれぞれから提供される推定位置に基づき決定され得る。収束領域は、紛失デバイスの指示された捜索を可能にすべく構成される。収束領域のサイズおよび/または正確度はシークデバイスの数に関連し得る。
例えば、第1のポジションデータに対応する第1の位置と、第2のポジションデータに対応する第2の位置と、エグジットポジションデータに対応するエグジット位置とは、各シークデバイスに対して決定される。これらの位置はそれから、各シークデバイスの検知された信号のタイプに基づき、紛失デバイスの推定信号領域およびこの推定信号領域の推定中心の決定に用いられ得る。各推定中心は、紛失デバイスの推定位置に対応する。推定中心が複数あることで、紛失デバイスを含み得る収束領域を画定し得る。
全く接続できない、または接続が制限された領域において、シークデバイスは位置(例えば、GPS)信号を受信し得ない。したがって、位置を決定すべく、シークデバイスは他の情報を利用し得る。シークデバイスは、シークデバイスが接続を回復した場合、位置信号を再び獲得し得る。接続が制限された、または全く接続できない領域内の位置は、それから、シークデバイスが接続(および位置信号)を回復した場合のシークデバイスの位置と、接続が制限された、または全く接続できない領域においてキャプチャされたポジションデータと、接続が回復した場合にキャプチャされたエグジットポジションデータと、に基づき決定され得る。
例えば、クロックと、コンパスと、加速度計とを有するシークデバイスに対して、推定位置はポジションデータおよびエグジット位置に基づき決定され得る。この例では、ポジションデータは、時間(例えば、紛失デバイスからの信号が検知された時間、この信号が失われた時間、シークデバイスが接続を回復した時間)と、方位と、速度の変化と、を含む。エグジット位置は、シークデバイスが接続を回復した場合、位置信号に基づき決定され得る。エグジット方位は、コンパスデータおよび/または位置信号に基づき決定され得る。エグジット速度は、位置信号に基づき決定され得るが、例えば、時間に対する位置の変化がエグジット速度の決定に利用され得る。エグジット速度と、エグジット方位と、接続が制限された、または全く接続できないエリアでキャプチャされた時間データ、方位、および速度変化のデータを含むエグジット位置およびポジションデータと、に基づき、紛失デバイスの信号を検知するシークデバイスに対応する第1の位置と、紛失デバイスの信号を失うシークデバイスに対応する第2の位置が決定され得る。エグジット速度、エグジット方位およびエグジット位置は、接続が制限された、または全く接続できないエリア内の位置の決定のもとである「最終状態」を、エリア内でキャプチャされるポジションデータに基づき提供する。言い換えると、加速度計は絶対速度ではなく速度変化を検知すべく構成されるので、エグジットデータは、ポジションデータに基づき位置の決定のための参照を提供すると言える。
別の実施形態において、コンパスまたは加速度計は有さないが、クロックを有し、かつカレンダを有し得るシークデバイスについては、カレンダデータおよび/または時間データを用いて紛失デバイスの推定位置を決定し得る。この例では、ポジションデータは時間データを含む。シークデバイスは、第1のポジションデータおよび第2のポジションデータをキャプチャすべく構成され得る。第1のポジションデータは、シークデバイスが紛失デバイスからの信号を検知する時間(「第1の時間」)を含み、第2のポジションデータは、紛失デバイスからの信号が失われた時間(「第2の時間」)を含む。シークデバイスは、シークデバイスが接続を回復した時間(エグジット時間)を含むエグジットデータをキャプチャすべく構成され得る。
この例を続けると、カレンダは第1の時間および第2の時間を区切る2つの連続するカレンダエントリがあるかどうかを決定するためにクエリを受け得る。このような2つの連続するカレンダエントリがある場合、対応する位置がカレンダから得られ、この2つの位置を結ぶ直線が決定され得る。紛失デバイスの推定位置は、ある点での、この直線から測定される信号半径に対応する距離であり得る。この直線の長さおよび信号半径の長さに依存し、紛失デバイスの捜索の指示はこれで十分であり得る。
おそらくより正確な推定は、第1の時間データおよび第2の時間データに基づき決定され得る。第1の時間の前のカレンダエントリの終了時間(第1のカレンダエントリ)および第2の時間の後のカレンダエントリの開始時間(第2のカレンダエントリ)は、第1のカレンダエントリに対応する位置と、第2のカレンダエントリに対応する位置との間を横断する時間の推定に用いられ得る。速さが一定と仮定されるならば、第1の時間に対応する第1の位置および第2の時間に対応する第2の位置が決定され得る。それから紛失デバイスの推定位置が、本明細書で説明されるように決定され得る。
一旦第1の位置および第2の位置が決定された場合、推定される紛失デバイス位置は、第1の位置、第2の位置、および紛失デバイスの信号の信号範囲(信号領域の境界に対応する)に基づき決定され得る。第1の位置(紛失デバイスの信号が検知される場合)および第2の位置(紛失デバイスの信号が失われた場合)は、信号領域の境界上の2点に対応する。信号領域が全方向性ならば、信号領域の境界は実質的に円形である。信号のタイプに基づき、信号範囲と、ゆえに信号領域の半径とが、決定され得る。円上にある2点を結ぶ直線は、定義によれば、弦である。弦および半径が与えられれば、円の中心が決定され得る。しかしながら、この中心はただ1つには決まらない。言い換えると、三次元では、無限の数の円が1つの弦および1つの半径に対応し得る。解析が二次元に限定されるならば、この弦および半径は、この弦の二等分線上に、弦から等しい距離に、弦に対して向かい合う両側に中心を有する2つの円に対応し得る。それぞれの円の中心の弦からの距離は、次式で求められる。
ここでLは弦の中心から円の中心までの距離(すなわち、弦の二等分線に沿って)、Rは(円形の)信号領域の半径、およびCは弦の長さである。円の中心は、紛失デバイスの推定位置に対応する。
位置がエラーなしに決定され得て、かつ紛失デバイスのアンテナの放射パターンが真に円形ならば、紛失デバイスの位置は、1機のシークデバイスからのポジションデータに基づき、2つの可能性のある位置に狭められ得る(すなわち、弦の二等分線上で、関連付けられる弦から長さLの位置)。しかしながら、現実には、位置の計算にはエラーが伴い、アンテナ放射パターンは全方向性ではあり得ない。アンテナ放射パターンの変形によるエラーは、放射パターン形状の特徴を明らかにし、位置の決定にこの特徴付けを含ませることによって、低減され得る。
さらに、紛失デバイスがシークデバイスの位置する標高よりも上あるいは下にあるならば、差の大きさに応じ、信号領域の境界の半径は、実際のアンテナ放射パターンがトロイド形であるために、仮定より小さくなり得る。二次元では、弦の垂直二等分線は、円形のアンテナ放射パターンの中心の決定に用いられ得る。三次元では、例えばシークデバイスと紛失デバイスとの間の標高の変化を含み、トロイドの中心は三次元位置データに基づき決定され得る。例えば、三次元位置データは、円錐の底面を画定し得る。アンテナ放射パターンに基づき決定される円錐の頂点の位置は、トロイドの中心(および紛失デバイスの推定位置)に対応し得る。このように、紛失デバイスの位置の推定には、エラーが伴う。
複数のシークデバイスは、紛失デバイスの実際の位置に関連はするが、紛失デバイスの正確な位置には対応し得ない複数の推定紛失デバイス位置を与え得る。複数の推定紛失デバイス位置を含む収束領域が生成され得る。シークデバイスの数が増加すれば、推定紛失デバイス位置の分布に応じ、収束領域のサイズは縮小され得る。言い換えると、複数の推定位置に対応する位置は、複数の推定位置の中の1つの推定位置に対応する位置に比べ、紛失デバイスにより近いところであり得る。
トロイド形状の放射パターンを想定することは、幾何学的に比較的シンプルであるために、都合がよい。さらに、多くのモバイルデバイスのアンテナは、一般的にトロイド形状の放射パターンを有するとしてよい。しかしながら、特定のアンテナ放射パターンを想定することは、本開示の必要条件ではない。例えば、第1の位置および第2の位置は、本明細書で説明されるように、少なくとも一部は、複数のシークデバイスの各シークデバイスに対する第1のポジションデータおよび第2のポジションデータに基づき決定され得る。それから、複数の第1の位置および複数の第2の位置がプロットされ得る。各位置は、信号領域に対する推定境界点に対応する。それから、推定境界点は、紛失デバイスの捜索の指示に用いる収束領域の生成に利用され得る。信号領域の推定中心に基づく収束領域は、推定境界点に基づく収束領域に比べ、比較的より小さな収束領域を提供し得るが、どちらかまたは両方が紛失デバイスの捜索の指示に用いられ得る。
このように、本開示と整合性のある紛失デバイス発見システムは、複数のシークデバイスを使用して、接続性の低いまたは全く接続できない領域内の紛失デバイスによって送信される1または複数の信号を検知し得る。各シークデバイスは、信号が検知される場合、この信号が失われた場合、およびこの領域をエグジットする際(すなわち接続が回復した際)にポジションデータをキャプチャすべく構成され得る。紛失デバイスのアンテナ放射パターンの境界上の点の推定位置は、複数のシークデバイスに対するポジションデータに基づき決定され得る。収束領域は、それから、これらの推定境界点に基づき決定され得る。収束領域のサイズは、信号のタイプ、シークデバイスの数、および紛失デバイスの信号領域の境界または推定位置が収束領域の決定に用いられるかどうかに依存し得る。
図1に、本開示に係るさまざまな実施形態と整合性のある、紛失デバイス発見システム100を示す。システム100は、全体として、紛失デバイス102、複数のシークデバイス104A、…、104N、ネットワーク106、およびサーバ108を有する。紛失デバイス102および複数のシークデバイス104A、…、104Nのそれぞれは、各々モバイルデバイスであってもよい。本明細書で用いる「モバイルデバイス」とは、限定はされないが、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ノート型コンピュータ、ウルトラポータブルコンピュータ、ウルトラモバイルコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ラップトップコンピュータ、サブノートブックコンピュータ、携帯情報端末、エンタープライズデジタルアシスタント、モバイルインターネットデバイス、およびパーソナルナビゲーションデバイスをはじめとする、任意のコンピューティングデバイスを意味する。ネットワーク106は、公衆網、例えば、インターネットであってよく、シークデバイス104A,…,104Nと、サーバ108との間の接続を提供すべく構成される。サーバ108は、専用サーバであってよく、または、1または複数の汎用サーバ上のウェブベースのサービス処理(例えば、クラウドコンピューティング)に対応し得る。
紛失デバイス102は、少なくとも1つのプロセッサ「CPU」112、メモリ114、無線送受信装置(Tx/Rx)116、およびアンテナ118を有し、他の送信機120を有してもよい。紛失デバイス102は、無線Tx/Rx116および/または他の送信機120に、1または複数の信号タイプの、1または複数の信号を送信させるべく構成される、少なくとも1つのデバイスアプリケーション(「app」)122を有してもよい。紛失デバイス102は、紛失デバイス102を識別すべく構成されるデバイス識別子(「ID」)124を有する。CPU112は、紛失デバイス102上のアプリケーションおよび/またはモジュールに関連付けられるオペレーションを実行すべく構成される。メモリ114は、紛失デバイス102の、デバイスアプリケーション122を含むアプリケーションおよび/またはデータを格納すべく構成される。
無線Tx/Rx116は、1または複数の通信プロトコルに準拠および/または対応可能なアンテナ118を介して、1または複数の無線信号を送信および受信すべく構成される。各無線信号は、それぞれの信号タイプに対応し得る。本明細書で用いられるように、無線信号のタイプおよび/または通信プロトコルは、限定はされないが、RFID(無線周波数識別)、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、3G、4Gなどの無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)、および/または他の通信プロトコルを含む。他の送信機120は、音声信号を送信すべく構成されるスピーカ、光(例えば、赤外線)信号を送信すべく構成される光送信機、および/または他のタイプの信号を送信すべく構成される他の送信機を有し得る。
無線Tx/Rx116は、1または複数の信号のタイプを送信すべく構成されるアンテナ118を有す、および/または連結されてもよい。アンテナ118は、ゼロでない無線信号強度の信号領域を含む、関連付けられる放射パターンを有してもよい。例えば、放射パターンは全方向性であってよい。全方向性とは、アンテナ118の軸に垂直な平面内の、実質的に円形な外側境界を有する信号領域に対応する。全方向性アンテナの信号領域は、三次元では概してトロイド状とみなされ得て、トロイドの中心はアンテナ118の軸に対応する。信号領域の外側境界の最大半径は、アンテナの軸に垂直な平面内にあり、トロイドを二分している。本明細書で用いられるように、信号領域の最大半径(例えば、アンテナ118から信号領域の外側境界までの距離)は、「信号範囲」に対応する。信号強度は、信号領域内で一定でなくてもよい。
各信号タイプは、関連付けられる信号範囲を有し得る。例えば、RFIDの信号範囲は、一般的に約20フィート(約6.1メートル)未満であり、Bluetooth(登録商標)の信号範囲は、一般的に約30〜約50フィート(約9.1〜約15.2メートル)である。別の例では、Wi−Fi(登録商標)の信号範囲は、一般的に約65フィート〜約100フィート(約19.8〜約30.5メートル)である。また別の例では、3G WWANの信号範囲は、一般的に約4分の1マイル(1,320フィート)〜約2分の1マイル(2,640フィート)(約402.3〜約804.7メートル)である。特定の位置における実際の信号強度は、環境および信号の伝送に障害があるかどうかに依存し得る。
各信号範囲は、紛失デバイス102から信号領域の外側境界までの距離に対応する。この距離は、本明細書で説明されるように、信号タイプに基づく、紛失デバイス102の推定位置の決定に用いられ得る。音声信号に対しては、信号範囲は、送信される音波の強度、および音波が伝送する媒体の特性に依存する減衰に依存する。さらに、赤外線信号を受信するために、紛失デバイスおよびシークデバイス間は、無線波の送受信が可能な範囲であるべきである。
このように、紛失デバイス102は、本明細書で説明されるように、1または複数の信号タイプの1または複数の信号を送信すべく構成され、そして1または複数の信号は、1または複数のシークデバイス104A,…,104Nによって受信され得る。各送信信号は、送信信号のソースを識別すべく構成されるデバイスID124を含み得る。各信号タイプは、紛失デバイス102から測定される外側境界に相当する、対応する信号範囲を有し得る。この外側境界外では、シークデバイス104A,…,104Nは信号強度を検知し得ない。
システム100は複数のシークデバイス104A,…,104Nを備える。シークデバイス104Aを詳細に説明する中で、シークデバイス104Aの説明は、シークデバイス104A,…,104Nのうちの任意のデバイスに適合することに注意されたい。シークデバイス104Aは、少なくとも1つのプロセッサ「CPU」130、メモリ132、および無線送受信装置(Tx/Rx)134を有する。CPU130は、シークデバイス104Aのアプリケーションおよび/またはモジュールに関連付けられるオペレーションを実行すべく構成される。メモリ114は、シークデバイス104Aのアプリケーションおよび/またはデータを格納すべく構成される。無線Tx/Rx132は、本明細書で説明されるように、1または複数の通信プロトコルに準拠および/または対応可能な(1または複数の信号タイプの)1または複数の無線信号を送信および受信すべく構成される。
シークデバイス104Aは、紛失デバイス102によって送信される1または複数の信号タイプを検知すべく構成される1または複数のセンサ136を有する。例えば、センサ136は、音声信号を検知すべく構成されるマイクロフォンであってよい。別の例では、センサ136は、例えば紛失デバイス102によって送信される赤外線信号を検知すべく構成される赤外線検知器であってよい。モバイルデバイスの紛失に応答して起動される場合、本明細書で説明されるように、無線Tx/Rx134は、紛失デバイス102によって送信される1または複数の無線信号を検知すべく構成されるセンサとして機能し得る。シークデバイス104Aは、シークデバイス104Aに対して、時間に対応する時間信号を維持し、生成すべく構成されるクロック138を有する。時間は、本明細書で説明されるように、ポジションデータ、例えばポジションデータA148内に含まれ得て、ポジションデータA148は、シークデバイス104Aによってキャプチャおよび格納され、シークデバイス104Aの位置の決定に用いられる。シークデバイス104Aは、本明細書で説明されるように、紛失デバイス102によって送信される1または複数の信号タイプの検知に関連付けられるオペレーションを実行すべく構成されるシークアプリケーション146を有する。シークアプリケーション146は、さらに、検知モードを起動し、紛失デバイス102が紛失したというインディケーションの受信に応答してポジションデータをキャプチャすべく構成される。例えば、複数のシークデバイスは、ソーシャルネットワーキングサービスを介するリクエストに基づき(オプトイン)、またはリモートサービスの会員募集に基づき(例えば、サブスクリプションによって)、募集されてもよい。インディケーションは、紛失デバイスのデバイス識別子、例えば、デバイスID124を含んでもよい。
いくつかの実施形態でおいて、シークデバイス104Aは、カレンダ140、および/またはコンパス142、および1または複数の加速度計144を有してもよい。カレンダ140は、シークデバイス104Aのエンドユーザーのスケジュールを格納すべく構成される。カレンダ140は、本明細書で説明されるように、カレンダ140に格納されるデータによって示される時点でのシークデバイス104Aの位置の決定に用いられ得る。コンパス142は、シークデバイス104Aの方位データを提供すべく構成される。シークデバイス104Aは、シークデバイス104Aが紛失デバイス102からの信号を検知したかどうかに基づき、方位データをキャプチャすべく構成され得る。方位データは、シークデバイス104Aのポジションデータ内に含まれ得て、シークデバイス104Aの位置の決定に用いられ得る。加速度計144は、シークデバイス104Aの速度(速さと方向)の変化を検知すべく構成される。例えば、加速度計144は、3つの互いに垂直な軸における速度の変化を検知すべく構成される3つの加速度計を有し得る。加速度計データは、シークデバイス104Aのポジションデータ内に含まれ得て、シークデバイス104Aの位置の決定に用いられ得る。
サーバ108は、少なくとも1つのプロセッサCPU150、メモリ152、および通信モジュール154を備える。CPU150は、サーバ108に格納されるアプリケーションおよび/またはモジュールに関連付けられるオペレーションを実行すべく構成される。メモリ152は、サーバ108のアプリケーションおよび/またはデータを格納すべく構成される。通信モジュール154は、本明細書で説明されるように、1または複数の通信プロトコルを用いてネットワーク106を介し、1または複数のシークデバイス104A,…,104Nと通信すべく構成される。
サーバ108は、シークデバイス起動モジュール156、紛失デバイス位置推定モジュール158、マスターポジションデータ160および領域データ162を備える。シークデバイス起動モジュール156は、紛失デバイス102が紛失した(または盗まれた)というインディケーション(通知)を受信すべく構成される。紛失デバイス102が紛失したという通知は、紛失デバイスのデバイスID124を含み得る。例えば、紛失デバイス102が紛失したという通知は、紛失デバイス102のエンドユーザーによって提供され得る。別の例では、紛失デバイス102が紛失したという通知は、モバイルデバイスのデータベースを維持し、モバイルデバイスが紛失したというインディケーションを受信し、サーバ108に通知を提供すべく構成される通知サービスによって提供され得る。
紛失デバイス位置推定モジュール158は、紛失デバイス102の1または複数の推定位置を含む収束領域を決定すべく構成される。サーバ108は、各シークデバイス104A,…,104Nからの各ポジションデータを受信し、受信した各ポジションデータをマスターポジションデータ格納160に格納すべく構成される。紛失デバイス位置推定モジュール158は、各シークデバイス104A,…,104Nの各ポジションデータに対応する各推定紛失デバイス位置を決定すべく構成される。紛失デバイス位置推定モジュール158は、さらに、複数の推定紛失デバイス位置に基づき収束領域を決定し、領域データ格納162に収束領域データを格納すべく構成される。収束領域データは、それから、紛失デバイス102のエンドユーザーおよび/または通知サービスに提供され得る。
このように、本開示と整合性のある紛失デバイス発見システムは、複数のシークデバイス104A,…,104Nに、紛失デバイス102が紛失したと通知すべく構成される。この通知は、各シークデバイス104A,…,104Nが、他のデバイスと紛失デバイス102とを区別できるようにすべく構成されるデバイスID124を含むべく構成される。各シークデバイス104A,…,104Nは、紛失デバイス102からの1または複数の信号を検知すべく構成される1または複数のセンサ(例えば、無線Tx/Rx134および/またはセンサ136)を起動すべく構成される。各シークデバイス104A,…,104Nは、デバイス識別子124を含む信号が、紛失デバイス102から検知された場合、第1のポジションデータをキャプチャすべく構成される。各シークデバイス104A,…,104Nは、さらに、紛失デバイス102からの信号が失われた場合に第2のポジションデータをキャプチャし、接続が回復した場合にエグジットポジションデータをキャプチャすべく構成される。ポジションデータは時間を含み、また、例えばコンパス142からの方位データおよび加速度計144からの速度変化のデータを含み得る。ポジションデータは、それから、各ポジションに関連付けられる位置の決定に用いられ得る。この位置は、それから、本明細書で説明されるように、各シークデバイス104A,…,104Nの、紛失デバイス102の各推定位置の決定に用いられ得る。紛失デバイス102の複数の推定位置は、それから、紛失デバイス102の複数の推定位置を含む収束領域の決定に用いられ得る。収束領域のサイズは、シークデバイスの数、信号タイプ(例えば、信号半径)、および/または紛失デバイス102の推定位置の決定の正確度に依存し得る。収束領域は、それから、紛失デバイス102の捜索の指示に用いられ得る。
図2に、本開示に係るさまざまな実施形態と整合性のある、紛失デバイス発見システムの例示的なオペレーションのフローチャート200を示す。フローチャート200のオペレーションは、シークデバイス、例えばシークデバイス104A、複数のシークデバイス、例えばシークデバイス104A,…,104Nおよび/またはサーバ、例えばサーバ108によって実行され得る。特に、フローチャート200は、本開示と整合性のある、シークデバイスによってキャプチャされるポジションデータに基づき推定紛失デバイス位置を決定すべく構成される例示的なオペレーションを示す。フローチャート200のオペレーションは、モバイルデバイスが紛失したとの通知を受ける202から開始し得る。複数のシークデバイスのうちの1または複数のシークデバイスの検知モードは、オペレーション204で起動され得る。オペレーション206は、紛失デバイスの信号が検知された場合、第1のポジションデータをキャプチャする段階を含む。各第1のポジションデータは、紛失デバイスの信号を検知する各シークデバイスによってキャプチャされ得る。オペレーション208は、紛失デバイスの信号が失われた場合に第2のポジションデータをキャプチャする段階を含む。各第2のポジションデータは、紛失デバイスの信号を検知した各シークデバイスによってキャプチャされ得る。オペレーション210は、接続が回復した場合にエグジットポジションデータをキャプチャする段階を含み得る。各シークデバイスは、それぞれのエグジットポジションデータをキャプチャし得る。紛失デバイスの推定位置は、オペレーション212において、ポジションデータに基づき決定され得る。各シークデバイスの、紛失デバイスの推定位置は、オペレーション214において出力され得る。推定位置は、収束領域の決定に用いられ得る。
図3に、本開示に係る一実施形態と整合性のある、収束領域を決定する例示的なオペレーションのフローチャート300を示す。フローチャート300のオペレーションは、シークデバイス、例えばシークデバイス104A、複数のシークデバイス、例えばシークデバイス104A,…,104Nおよび/またはサーバ108によって実行され得る。特に、フローチャート300は、紛失デバイスからの少なくとも1つの信号、および1または複数のシークデバイスからのポジションデータに基づき、紛失デバイス、例えば紛失デバイス102の1または複数の推定位置を含む収束領域を提供すべく構成される例示的なオペレーションを示す。フローチャート300のオペレーションは、少なくとも1つのシークデバイスからのポジションデータを受信する302から開始し得る。オペレーション304は、各シークデバイスに対する第1のポジションデータに対応する第1の位置の決定を含み得る。第2のポジションデータに対応する第2の位置は、オペレーション306において、各シークデバイスに対して決定され得る。オペレーション308は、各シークデバイスに対する第1の位置および第2の位置に基づき、推定紛失デバイス位置の生成を含み得る。収束領域は、オペレーション310において、複数の推定紛失デバイス位置に基づき、生成され得る。プログラムフローは、オペレーション312において、収束領域データを出力することで終了し得る。
このように、推定紛失デバイス位置は、少なくとも1つのシークデバイスに対する第1のポジションデータ、第2のポジションデータおよびエグジットポジションデータに基づき決定され得る。収束領域は、それから、推定紛失デバイス位置に基づき決定され得る。そして、収束領域は、紛失デバイスの捜索の指示に用いられ得る。
図4は、本開示と整合性のある、接続性の低い、または全く接続できない領域410内の紛失デバイス402、および複数のシークデバイスパス404,406,408の一つの例400を示す。シークデバイスパス404,406,408の矢印は、各シークデバイスの、領域410内の移動の方向を示す。この例では、紛失デバイス402は、第1の信号を対応する第1の信号領域420で、また、第2の信号を対応する第2の信号領域422で、送信している。例えば、第1の信号はBluetooth(登録商標)信号であり得て、第2の信号はWi−Fi(登録商標)信号であり得る。
第1のパス404を通過した第1のシークデバイスは、第1の位置430においてWi−Fi(登録商標)信号領域422に出会い、Wi−Fi(登録商標)信号を検知し、第1の位置430に対応する第1のポジションデータをキャプチャした。第1のシークデバイスは、第3の位置432においてBluetooth(登録商標)信号領域420に出会い、Bluetooth(登録商標)信号を検知し、第3の位置432に対応する第3のポジションデータをキャプチャした。第1のシークデバイスは、第4の位置434においてBluetooth(登録商標)信号を失い、第4の位置434に対応する第4のポジションデータをキャプチャした。第1のシークデバイスは、第2の位置436においてWi−Fi(登録商標)信号を失い、第2の位置436に対応するWi−Fi(登録商標)信号データをキャプチャした。第1のシークデバイスは、領域410を出て、エグジットポジションデータをキャプチャし、エグジット位置438において接続を回復した。
このように、第1のシークデバイスが領域410を通過することにより、Bluetooth(登録商標)信号領域に対応するポジションデータ、Wi−Fi(登録商標)信号領域に対応する信号データ、およびエグジットポジションデータを与えた。例えば、ポジションデータは時間を含み得て(例えば、Bluetooth(登録商標)信号およびWi−Fi(登録商標)信号が検知された時間、およびBluetooth(登録商標)信号およびWi−Fi(登録商標)信号が失われた時間)、方位および/または加速度計データ(すなわち、速度変化)を含み得る。
同様に、第2のパス406を通過する第2のシークデバイスは、第2のシークデバイスがWi−Fi(登録商標)信号を検知した場合に第1の位置440に対応する第1のポジションデータを、第2のシークデバイスがWi−Fi(登録商標)信号を失った場合に第2の位置442に対応する第2のポジションデータを、および第2のシークデバイスが接続を回復した場合にエグジット位置444に対応するエグジットポジションデータを、それぞれ与える。この例では、第2のシークデバイスはBluetooth(登録商標)信号領域には出会わなかった。
第3のパス408は、機能の限られた、すなわち、コンパスも加速度計も有さないシークデバイス(第3のシークデバイス)に対応する。第3のシークデバイスはクロックおよびカレンダを有する。第3のパス408は、カレンダ内のデータに基づき決定され得る。第3のシークデバイスは、第3のシークデバイスがBluetooth(登録商標)信号を検知した第1の位置446に対応する時間を含む第1のポジションデータをキャプチャし得る。第3のシークデバイスは、第3のシークデバイスがBluetooth(登録商標)信号を失った第2の位置448に対応する時間をも有する第2のポジションデータをキャプチャし得て、第3のシークデバイスが接続を回復したエグジット位置450に対応する時間を有するエグジットポジションデータをキャプチャし得る。この例では、第3のシークデバイスは、Wi−Fi(登録商標)を検知すべく構成され得ず、また紛失デバイスは、第3のシークデバイスが信号範囲内であったとき、Wi−Fi(登録商標)信号を送信してい得なかった。
例400はさらに、領域410を通過する各シークデバイスのパスに対応する、それぞれの第1の位置と第2の位置との間を結ぶ線(弦)を含む。第1の弦462は、第1のパス404およびWi−Fi(登録商標)信号領域422に対応する。第2の弦464は、第1のパス404およびBluetooth(登録商標)信号領域420に対応する。第3の弦466は、第2のパス406およびWi−Fi(登録商標)信号領域422に対応し、第4の弦468は、第3のパス408およびBluetooth(登録商標)信号領域420に対応する。このように、弦462,464,466,468の位置は、各パスおよび信号領域に対する第1の位置および第2の位置に依存し、本明細書で述べられるように、ポジションデータおよびエグジット位置に基づき決定され得る。
このように、図4は、第1(Bluetooth(登録商標))の信号および第2(Wi−Fi(登録商標))の信号を送信する紛失デバイス402を含む、接続が制限された、または全く接続できない領域を通過する複数のシークデバイスの複数のパス404,406,408の一例400を示す。複数のシークデバイスの各々は、各シークデバイスが第1の信号(紛失デバイスのデバイス識別子を含む)を検知する場合に第1のポジションデータをキャプチャし、各シークデバイスが第1の信号を失う場合に第2のポジションデータをキャプチャすべく構成され、また、各シークデバイスが接続を回復した場合にエグジットポジションデータをキャプチャすべく構成され得る。説明のために、図4には第1の信号領域420および第2の信号領域422の信号境界が含まれているが、オペレーションにおいてはこの位置は分かっていないため、ポジションデータおよび紛失デバイスによって送信される信号の特性に基づき決定(推定)され得ることに注意されたい。
図5に、本開示に係る一実施形態と整合性のある、図4の例に対する収束ゾーンの決定の一例500を示す。例500は、ポジションデータと、おそらくはエグジット位置と、各シークデバイスの信号タイプと、に基づき、紛失デバイス402の2つの推定位置のうちの1つの決定方法を示す。この例では、二等分線を利用した解析が、ポジションデータに基づく推定紛失デバイス位置の決定に用いられる。第2の(Wi−Fi(登録商標))信号領域に対応する弦466が、具体例として用いられる。弦466の長さCは、第2のシークデバイスパスの第1の位置440および第2の位置442に基づき決定され得る。そして、垂直二等分線506が弦466に対して決定され得る。それから、垂直二等分線506の、弦466から第2の信号領域422の中心までの長さLは、次式で決定され得る。
Rは、第2の信号エリアの半径であり、信号範囲に対応する。その場合、信号領域の中心は、紛失デバイスの推定位置に対応し得る。
このように、紛失デバイス402の推定位置は、領域422の中心に対応し、決定され得る。弦および垂直二等分線に基づく中心の計算は、2つの可能性のある位置を与える(一平面内に)ことに注意されたい。ただ1つのシークデバイスからのポジションデータが用いられるならば、2つの可能性のある捜索位置が結果として与えられる。複数のシークデバイスからのポジションデータが用いられるならば、収束領域は、約半数の外れ値とともに、約半数の推定デバイス位置を含み得る。このように、推定紛失デバイス位置および例500の収束領域は、紛失デバイス402の実際の位置に対応する。例500は、円形の信号領域を有し、シークデバイスが信号境界に出会う位置の決定においてエラーのない、理想的な例であると考えられ得る。
図6に、本開示に係る一実施形態と整合性のある、図4の例に対する収束ゾーンの決定の別の例600を示す。例600に、第1および第2の位置の決定において不確実性を有し、「実際の」信号ゾーンが示されていない、収束ゾーンの決定方法を示す。推定紛失デバイス位置の決定において、推定紛失デバイス位置が、紛失デバイスの実際の位置に集中しており、紛失デバイスの実際の位置は不明であるために、信号ゾーンの境界を明確には知り得ないことに注意されたい。紛失デバイスとシークデバイスとの標高差は、位置の決定における不確実性をさらに高め得る。
例600は、弦602,604,606および608を含む。弦602および604は、図4の第1のシークデバイスパス404に対応する。弦602は、例400の弦462に対応し、弦604は、例400の弦464に対応する。弦606は、図4の第2のシークデバイスパス406に対応し、弦608は、図4の第3のシークデバイスパス408に対応する。弦606は、例400の弦466に対応し、弦608は、弦468に対応する。同様に、弦604および608は、第1の信号タイプ(例えば、Bluetooth(登録商標))の検知された信号に対応し、弦602および606は、第2の信号タイプ(例えば、Wi−Fi(登録商標))の検知された信号に対応する。Bluetooth(登録商標)信号(例えば、約30〜約50フィート(約9.1〜約15.2メートル))の範囲は、Wi−Fi(登録商標)信号(約65〜約100フィート(約19.8〜約30.5メートル))の範囲より狭い。弦602,604,606および608の位置は、紛失デバイスの信号が検知される場合のポジションデータ、紛失デバイスの信号が失われた場合のポジションデータに基づき決定された。弦602,604,606および608の位置は、さらに、本明細書で説明されるように、各シークデバイスおよび出会った信号タイプに対するエグジットポジションデータおよびエグジット位置に基づき決定された。関連付けられる二等分線612,614,616および618は、それぞれ、各シークデバイスに対する弦の長さおよび信号タイプ、および検知された信号タイプに基づき決定された。関連付けられる二等分線 612,614,616および618は、それぞれ、紛失デバイス402に対する2つの推定位置を与える。推定位置の外れ値632,634,636および638は、各々のもう片方の推定位置からの予め定められた距離より大きいので、除外し得る。推定位置622,624,626および628は、各々予め定められた距離内にあり得るので、収束領域の画定に用いられ得る。結果的に、収束領域は、紛失デバイス402の捜索の指示に用いられ得る。
このように、例600は、紛失デバイス402を含む収束領域の生成に用いられ得る複数の推定紛失デバイス位置を示す。個々の不確実性の影響は、シークデバイスの数が増えるにつれ、低減され得る。
このようにして、複数のシークデバイスの協力を通して、接続が制限された、または全く接続できない領域で紛失した紛失デバイスの発見の可能性は高まり得る。複数のシークデバイスのうちの1または複数は、それぞれのエンドユーザーの移動によりシークデバイスが位置を変化させることで、紛失デバイスからの1または複数の信号を検知し得る。各シークデバイスは、紛失デバイスの信号が検知される場合のポジションデータ、紛失デバイスの信号が失われた場合のポジションデータ、およびシークデバイスが接続を回復した場合のポジションデータをキャプチャすべく構成され得る。ポジションデータおよびエグジット位置データは、紛失デバイスの信号が検知された位置および失われた位置の決定に用いられ得る。これらの決定された位置および信号タイプは、それから、紛失デバイスの推定位置の決定に用いられ得る。複数のこれら推定位置は、収束領域に組み合わされ得る。それから、収束領域は、紛失デバイスの捜索の指示に用いられ得る。このような捜索は、有限の領域内への捜索に対する指示を与えることで、収束領域の決定から利益を得る。
図2および図3において、一実施形態によるさまざまなオペレーションを説明したが、図2および図3で説明された全てのオペレーションが、他の実施形態についても必要ではないことを理解されたい。実際、図2および図3で説明されたオペレーションおよび/または本明細書で説明された他のオペレーションは、本開示に係る他の実施形態において、いずれの図面においても具体的に説明はされなかったが、やはり本開示と完全に整合性のある方法で組み合わせられ得ることが、本明細書内で十分に想定される。ゆえに、一図面において正確に示されていない特徴および/またはオペレーションを対象とするクレームは、本開示の範囲および内容に含まれるとみなされる。
本明細書で説明されるいずれのオペレーションも、1または複数のプロセッサによって実行される場合に、この方法を実行する命令を、個別にまたは組み合わせて格納している1または複数の格納媒体を備えるシステム内に実装され得る。ここで、プロセッサは、例えば、サーバCPU、モバイルデバイスCPU、および/または他のプログラマブル回路を有し得る。また、本明細書で説明されたオペレーションは、2つ以上の異なる物理的位置における処理構造など、複数の物理デバイスにわたって分散され得ることが意図される。格納媒体は、任意のタイプの有体の媒体、例えば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROMs)、コンパクトディクスリライタブル(CD−RWs)、および光磁気ディスクをはじめとする任意のタイプのディスクや、リードオンリメモリ(ROMs)、ダイナミックおよびスタティックRAMsなどのランダムアクセスメモリ(RAMs)、消去プログラム可能型リードオンリメモリ(EPROMs)、電気的消去プログラム可能型リードオンリメモリ(EEPROMs)、フラッシュメモリ、ソリッドステートディスク(SSDs)などの半導体デバイスや、磁気または光カードや、電気的な命令の格納に適した任意のタイプの媒体、を含み得る。他の実施形態は、プログラマブルコントロールデバイスによって実行されるソフトウェアモジュールとして実装され得る。格納媒体は、非一時的なものであり得る。
上述したものは、システムアーキテクチャおよび方法論の例として提供されたのであって、本開示の変更例は可能である。例として、メモリ、例えば、紛失デバイスメモリ114、シークデバイスメモリ132および/またはサーバメモリ152は、半導体ファームウェアメモリ、プログラマブルメモリ、不揮発性メモリ、リードオンリメモリ、電気的プログラム可能型メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクメモリおよび/または光ディスクメモリ、これらタイプのメモリのうちの1または複数を備え得る。追加的にも代替的にも、紛失デバイスメモリ114、シークデバイスメモリ132、および/またはサーバメモリ152は、他の、および/または後に開発されるタイプのコンピュータ可読メモリを備え得る。
紛失デバイス102および/またはシークデバイス104A,…,104Nは、さまざまな通信プロトコルを用いて、ネットワーク106および/またはサーバ108と通信すべく構成され得る。通信プロトコルは、限定はされないが、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、RFID、NFCなどの無線通信プロトコル、および/または他の通信プロトコルを含み得る。通信プロトコルは、他の関連するインターネット技術タスクフォース(IETF)規格に準拠および/または対応可能である。
Wi−Fi(登録商標)プロトコルは、米国電気電子学会(IEEE)によって公開された、「IEEE802.11−2007規格、情報技術のためのIEEE規格−システム間のテレコミュニケーションおよび情報交換−ローカルエリアネットワークおよびメトロポリタンエリアネットワーク−特定の要件−パート11:無線LAN媒体アクセスコントロール(MAC)および物理層(PHY)仕様」という名称の、2007年3月8日公開の802.11規格、および/またはこの規格の後のバージョンに準拠または対応可能である。
NFCおよび/またはRFIDの通信信号および/またはプロトコルは、IDカード−非接触集積回路カード−近接カード、という名称の、2008年公開のISO/IEC14443、IDカード−非接触集積回路カード−周辺カード、という名称の、2006年公開のISO/IEC15693、情報技術−アイテム管理のための無線周波数識別、という名称の、2008年公開のISO/IEC18000、および/または情報技術−システム間のテレコミュニケーションおよび情報交換−近距離通信−インターフェースおよびプロトコル、という名称の、2004年公開のISO/IEC18092を含む、国際標準化機構(ISO)および/または国際電気標準会議(IEC)によって公開された、1または複数のNFCおよび/またはRFID規格、および/またはこれら規格に関連するおよび/または後のバージョンに準拠または対応可能である。
Bluetooth(登録商標)プロトコルは、IEEEによって公開された、「IEEE802.15.1−2005規格、情報技術のためのIEEE規格−システム間のテレコミュニケーションおよび情報交換−ローカルエリアネットワークおよびメトロポリタンエリアネットワーク−特定の要件パート15.1:無線パーソナルエリアネットワーク(W Pans)のための無線媒体アクセスコントロール(MAC)および物理層(PHY)仕様」という名称の、2005年に公開された802.15.1規格、および/またはこの規格の後のバージョンに準拠または対応可能である。
3Gプロトコルは、国際電気通信連合(ITU)によって公開された、「IMT−2000」という名称の、2000年公開の国際移動通信(IMT)規格および/またはこの規格の後のバージョンに準拠または対応可能である。 4Gプロトコルは、ITUによって公開された、「IMT−アドバンスド」という名称の、2008年公開のIMT規格および/またはこの規格の後のバージョンに準拠または対応可能である。
シークデバイス104A,…,104Nは、選択されたパケット交換網通信プロトコルを用いてネットワーク106および/またはサーバ108と通信可能である。通信プロトコルの一例として、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)を用いた通信の許可を可能にし得るイーサネット(登録商標)通信プロトコルがある。イーサネット(登録商標)プロトコルは、米国電気電子学会(IEEE)によって公開された、「IEEE802.3規格」という名称の、2002年3月公開のイーサネット(登録商標)規格、および/またはこの規格の後のバージョンに準拠または対応可能である。代替的にまたは追加的に、シークデバイス104A,…,104Nは、X.25通信プロトコルを用いて、ネットワーク106および/またはサーバ108と通信可能である。X.25通信プロトコルは、国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU−T)によって公表された規格に準拠または対応可能である。代替的にまたは追加的に、シークデバイス104A,…,104Nは、フレームリレー通信プロトコルを用いてネットワーク106および/またはサーバ108と通信可能である。フレームリレー通信プロトコルは、国際電信電話諮問委員会(CCITT)および/または米国規格協会(ANSI)によって公表された規格に準拠または対応可能である。代替的にまたは追加的に、シークデバイス104A,…,104Nは、非同期転送モード(ATM)通信プロトコルを用いて、ネットワーク106および/またはサーバ108と通信可能である。ATM通信プロトコルは、ATMフォーラムによって公開された、「ATM−MPLSネットワークインターワーキング 1.0」という名称の、2001年8月に公開されたATM規格、および/またはこの規格の後のバージョンに準拠または対応可能である。言うまでもなく、異なる、および/または後に開発される接続指向ネットワーク通信プロトコルが、本明細書で等しく想定される。
「回路」は、本明細書の任意の実施形態において用いられるように、例えば、ハードワイヤード回路、プログラマブル回路、ステートマシン回路、および/またはプログラマブル回路によって実行される命令を格納するファームウェアを、個々で、または組み合わせて備え得る。アプリケーション(「app」)および/またはモジュールは、本明細書の任意の実施形態において用いられるように、回路として具体化され得る。回路は、集積回路チップなどの集積回路として具体化され得る。
このように、本開示は、紛失デバイスが、接続が制限された、または全く接続できないエリアにある場合に、複数のシークデバイスを用いて紛失デバイスを発見する方法およびシステムを提供する。この方法およびシステムは、ピアベースの共同発見および接続が制限されたエリアにおける紛失デバイスの探索を可能にすべく構成される。この方法およびシステムは、紛失デバイスから送信される信号を検知すべく構成されるシークデバイスとしての1または複数のモバイルデバイスを用いるべく構成される。シークデバイスはポジションデータをキャプチャし得て、このポジションデータは、それから紛失デバイスの推定位置の決定に用いられ得る。推定位置は、そうして収束領域の画定に用いられ得る。収束領域は、それから、収束領域に限られる捜索範囲での紛失デバイスの捜索の指示に用いられ得る。
一態様によって、ある方法が提供される。この方法は、紛失モバイルデバイスの位置が不明であるというインディケーションの受信に応じてシークモバイルデバイスの検知モードを起動する段階と、紛失デバイスからの信号が検知された場合第1のポジションデータをキャプチャする段階と、紛失デバイスからの信号を失うことに応じて第2のポジションデータをキャプチャする段階と、第1のポジションデータおよび第2のポジションデータに基づき、紛失デバイスの推定位置を決定する段階と、を含む。ここで、紛失デバイスは接続が制限された、または全く接続できないエリアに位置し、シークデバイスはこのエリアを通過している。
別の態様によれば、あるシステムが提供される。このシステムは、紛失モバイルデバイスの位置が不明であるというインディケーションの受信に応じて検知モードを起動し、紛失デバイスからの信号が検知された場合第1のポジションデータをキャプチャし、紛失デバイスからの信号を失うことに応じて第2のポジションデータをキャプチャすべく構成されるシークモバイルデバイスを有し得る。このシステムは、さらにサーバを有し得て、サーバおよびシークモバイルデバイスのうちの少なくとも1つは、第1のポジションデータおよび第2のポジションデータに基づき、紛失デバイスの推定位置を決定すべく構成され、紛失デバイスは、接続が制限された、または全く接続できないエリアに位置し、シークデバイスはこのエリアを通過している。
別の態様によれば、あるシステムが提供される。このシステムは、1または複数のプロセッサによって実行される場合、結果として以下のオペレーションを実行させる命令を、個別にまたは組み合わせて格納している1または複数の格納媒体を含み得て、このオペレーションは、紛失モバイルデバイスの位置が不明であるとのインディケーションの受信に応じてシークモバイルデバイスの検知モードを起動するオペレーションと、紛失デバイスからの信号が検知された場合第1のポジションデータをキャプチャするオペレーションと、紛失デバイスからの信号を失うことに応じて第2のポジションデータをキャプチャするオペレーションと、第1のポジションデータおよび第2のポジションデータに基づき紛失デバイスの推定位置を決定するオペレーションと、を含み、紛失デバイスは接続が制限された、または全く接続できないエリアに位置し、シークデバイスはこのエリアを通過している。
本明細書にて用いられてきた用語および表現は、説明の用語として用いられており、限定するものではなく、このような用語および表現の使用において、示され説明される特徴(または部分)と同等ないかなるものをも除外する意図はない。また、さまざまな変更例が、特許請求の範囲内で可能であることを理解されたい。従って、本特許請求はこのような同等な全てのものを含むことが意図される。