JP6396816B2 - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカム構造体の製造方法に関する。
バス、トラック、乗用車等の車両及び建設機械等の内燃機関から排出される排ガス中に含有されるスス等のパティキュレート(以下、PMともいう)が周囲の環境及び人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。そこで、排気ガス中のPMを捕集して、排気ガスを浄化するフィルタとして多孔質セラミックからなるハニカム構造体を用いたものが種々提案されている。
これらのハニカム構造体を構成する多孔質セラミック部材は、通常、一方向に多数の貫通孔が並設され、貫通孔同士を隔てる隔壁がフィルタとして機能するようになっている。すなわち、多孔質セラミック部材に形成された貫通孔は、排気ガスの入り口側又は出口側の端部のいずれかが充填材により目封じされ、一の貫通孔に流入した排気ガスは、必ず貫通孔を隔てる隔壁を通過した後、他の貫通孔から流出するようになっており、排気ガスがこの隔壁を通過する際、パティキュレートが隔壁部分で捕捉され、排気ガスが浄化される。
従来、このようなセラミックフィルタとして機能するハニカム構造体は、多孔質セラミック部材を接着層を介して複数結束させてハニカム集合体を形成し、このハニカム集合体を所定の形状に研削してセラミックブロックとし、その外周面にシール体を設けることで製造していた。ハニカム構造体の形状としては、ケーシング内で固定するため、略円柱状のハニカム構造体の略中央部の外周を全周に亘ってリング状に取り囲み、その長手方向に両端がテーパー状となったリング状凸部を備えるものが提供されている。
このような形状のセラミック構造体は、略角柱状のハニカム集合体において、外周面の第1の端部側の一部を研削して円柱状の第1の研削領域及び第1の研削領域に接続するリング状凸部の第1のテーパー領域を形成し、次に外周面の第2の端部側の一部を研削して円柱状の第2の研削領域及び第2の研削領域に接続するリング状凸部の第2のテーパー領域を形成し、最後にリング状凸部の頭頂部を研削して中央研削領域を形成することにより製造されていた(特許文献1を参照。)。
特開2014−65104号公報
しかしながら、第1及び第2のテーパー領域によって挟まれるリング状凸部の頭頂部は、外周側に向かうに連れて幅が狭くなる形状のため、機械的な強度が十分に確保できないことがあった。このため、第1及び第2のテーパー領域を形成した後にリング状凸部の頭頂部を研削して中央研削領域を形成する工程では、研削する砥石等から加えられた機械的な力によってリング状凸部が破損することがあった。
本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、リング状凸部を有するハニカム構造体を製造する際に、リング状凸部を含む外周面を形成する工程において、リング状凸部の破損を防止するようなハニカム構造体の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明のハニカム構造体の製造方法は、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱形状の多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結束されたハニカム構造体について、前記ハニカム構造体を前記長手方向に延びる第1の軸の周りに回転駆動し、前記長手方向に前記ハニカム構造体の第1の端部から第2の端部に向かう方向に、前記第1の軸からの距離を制御可能な研削手段を移動させて前記ハニカム構造体を研削するハニカム構造体の製造方法であって、前記第1の端部から、前記第2の端部に向かう方向に第1の距離に亘り、第1の径を有する第1の研削領域を形成する第1の研削工程と、前記第1の研削工程に続いて、前記第2の端部に向かう方向に第2の距離に亘り、前記第1の径より大きな第2の径を有する中央研削領域を形成する第2の研削工程と、前記第2の端部から、前記第1の端部に向かう方向に第3の距離に亘り、前記第1の径を有する第2の研削領域を形成する第3の研削工程とを含むものである。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、第1の研削領域を形成した後、第2の研削領域を形成する前に、中央研削領域を形成するので、ハニカム構造体のリング状凸部の頭頂部の研削に相当する中央研削領域の形成に機械的な強度を確保することができ、リング状凸部の破損を低減することができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、前記研削手段は、前記第1の軸に平行で、前記第1の軸との距離を制御可能な第2の軸の周りに回転駆動される前記第2の軸について回転対称な回転砥石であって、所定の径を有する外周部と、前記外周部から前記第1の端部側に向かうに連れて径が小さくなる第1のテーパー部と、前記外周部から前記第2の端部側に向かうに連れて径が小さくなる第2のテーパー部とを含むことが望ましい。
研削手段に回転砥石を使用することにより、ハニカム構造体を迅速で正確に研削することができるようになる。また、外周部、第1のテーパー部、第2のテーパー部を備えることにより、ハニカム構造体の研削領域に応じて対応する部分を使い分け、適切な形状を形成することができるようになる。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、前記第1の研削工程においては、前記回転砥石の外周部で前記第1の研削領域を形成すると共に、前記回転砥石の第2のテーパー部にて前記第1の研削領域から前記中央研削領域に接続する第1のテーパー領域を形成し、前記第3の研削工程においては、前記回転砥石の外周部で前記第2の研削領域を形成すると共に、前記回転砥石の第1のテーパー部にて前記第2の研削領域から前記中央研削領域に接続する第2のテーパー領域を形成することが望ましい。
本発明の回転砥石の第1のテーパー部及び第2のテーパー部によって、第2の研削領域及び第1の研削領域の形成と同時に、リング状凸部の第2のテーパー領域及び第1のテーパー領域をそれぞれ形成することにより、第1のテーパー領域及び第2のテーパー領域を別途形成する工数を削減することができると共に、第1のテーパー領域及び第2のテーパー領域を正確に形成することができる。
前記回転砥石の外周部の幅は30〜120mmであることが望ましい。回転砥石の外周部の幅が30〜120mmであることにより、回転砥石の移動速度を確保しつつ第1の研削領域等を十分に滑らかにする共に、回転時の振動を抑制することができる。
前記回転砥石の外周部の径は200〜400mmであることが望ましい。回転砥石の外周部の径が200〜400mmであることにより、第1のテーパー部等の幅や外周部の幅を確保すると共に、回転時の振動を抑制することができる。
前記回転砥石の第1のテーパー部の幅は5〜40mmであることが望ましく、前記回転砥石の第2のテーパー部の幅は5〜40mmであることが望ましい。これらのテーパー部の幅が5〜40mmであることにより、これらのテーパー部を確保して所望の第1のテーパー領域の面等の形成を容易にすると共に、外周部の幅を相対的に確保し、研削加工時間を抑制し、研削によって形成される面を十分に滑らかにすることができる。
本発明によると、リング状凸部を有するハニカム構造体を製造する際、リング状凸部を含む外周面を形成する工程において、リング状凸部の破損を防止することができ、ひいては製造工程の簡略化や製造コストの低減を図ることができる。
図1(a)は、ハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、そのB−B線断面図である。 図2(a)は、ハニカム集合体の一例を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)に示すハニカム集合体の側面図である。 図3(a)は、セラミックブロックの一例を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は図3(a)に示すセラミックブロックの側面図である。 図4(a)、図4(b)及び図4(c)は、ハニカム集合体を研削してセラミックブロックを形成する一連の研削工程を示す図である。 図5(a)は、ハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は図5(a)に示すハニカム構造体の側面図である。 図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、比較例として、ハニカム集合体を研削してセラミックブロックを形成する一連の他の研削工程を示す図である。
以下、本発明のハニカム構造体の製造方法について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
はじめに、本発明のハニカム構造体の製造方法において、ハニカム構造体を構成する基本的な構造体となる多孔質セラミック部材であるハニカム焼成体について説明する。図1(a)は、ハニカム構造体を構成するハニカム焼成体の一例を模式的に示す斜視図であり、図1(b)はそのB−B線断面図である。
図1(a)に示すハニカム焼成体110は、略角柱形状を有し、多数の貫通孔111がセル壁113を隔てて長手方向(図1(a)中、bの方向)に並設されており、貫通孔111のいずれかの端部が封止材112で封止されたセルを形成している。従って、一方の端面が開口したセル(貫通孔111)に流入した排ガスGは、必ずセル(貫通孔111)を隔てるセル壁113を通過した後、他方の端面が開口した他のセル(貫通孔111)から流出するようになっている。従って、セル壁113がPM等を捕集するためのフィルタとして機能する。
このようなハニカム焼成体110を用い、前記長手方向について、縦方向に4列、横方向に4列、合わせて16個のハニカム焼成体110を結束してハニカム集合体120を構成する。図2(a)は、ハニカム集合体の一例を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は図2(a)に示すハニカム集合体の側面図である。
図2(a)に示すハニカム集合体120は、16個のハニカム焼成体110が接着層121を介して結束されてなる角柱形状の構造を有する。図中には、前記長手方向に沿って、ハニカム集合体120の第1の端部120a及び第2の端部120bを貫いて伸びる、第1の回転軸L1が描かれている。
このハニカム集合体120を第1の回転軸L1の周りに回転させて研削し、ハニカム集合体120の外周面を研削加工してすることにより略円柱状のセラミックブロックを作製する。研削加工された面にはハニカム焼成体110の貫通孔111と封止材112が露出する。セラミックブロックの外周面は、研削加工によって貫通孔が露出しているため実際は凸凹を有しているが、本明細書におけるセラミックブロックの外周面は、得られたセラミックブロックの形状を、平滑な側面を有する立体とみなしたときの面として定義する。
図3(a)は、セラミックブロックの一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)に示すセラミックブロックの側面図である。図3(a)に示すセラミックブロック130では、セラミックブロック130を円柱とみなしたときの円柱の側面をセラミックブロックの外周面131と定める。また、後述するリング状凸部135の第1のテーパー領域136、第2のテーパー領域137、中央研削領域138もセラミックブロック130の外周面131に含まれる。
セラミックブロック130の長手方向(図3(b)中、両矢印aで示す方向)の中央部には、リング状凸部135が設けられている。リング状凸部135は、セラミックブロック130を円柱とみなした場合の外周を取り囲むと共にセラミックブロック130の外側に向かって鍔状に突出し、第1のテーパー領域136、第2のテーパー領域137及び中央研削領域138を有する。
セラミックブロック130のリング状凸部135を除いた部分の形状が円柱状である場合、その寸法の例としては円柱の直径が100〜170mm程度であり、長手方向の長さが100〜170mmであるものがあげられる。また、リング状凸部の形状としては、その高さが4〜8mm、幅が17〜24mmであるものが挙げられる。リング状凸部135の幅、高さは図3(b)に両矢印X1、Y1でそれぞれ示される寸法である。
なお、セラミックブロック130の形状及び寸法、並びに、リング状凸部135の形状及び寸法は、ハニカム構造体とした後に設置する車両等の大きさにより任意に設定することができるため、これらの例示に限定されるものではない。セラミックブロック130のリング状凸部135を除いた部分の形状としては、円柱の他に底面形状が楕円、レーストラック形状等である柱状の例が挙げられる。
次に、このようなセラミックブロック130を形成する一連の研削工程について説明する。図3(a)に示したセラミックブロック130は、図2(a)に示したハニカム集合体120を長手方向に沿った回転軸L1を中心にして回転させつつ研削手段の回転砥石によって研削することにより形成される。
図4(a)に示す第1の研削工程においては、ハニカム集合体120を研削し、セラミックブロック130の外周面131の内、第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136を形成する。第1のテーパー領域136は、第1の研削領域134及び中央研削領域138を接続している。
本実施の形態では、略円柱状を有するセラミックブロック130を作成するため、ハニカム集合体120の第1の端部120a及び第2の端部120bを図示しない回転装置の把持手段にて挟んで把持し、長手方向に沿った第1の軸L1の周りに所定の回転速度で回転駆動させている。また、第1の軸L1と平行であり、第1の軸L1との離間距離を制御可能な第2の軸L2に沿って回転駆動され、第2の軸L2に沿って移動する、第2の軸L2について回転対称な回転砥石10を設けている。そして、ハニカム集合体120を回転装置によって第1の軸の周りに回転させつつ、第2の軸の周りに回転駆動される回転砥石10を用いて研削している。
この回転砥石10は、第2の回転軸L2に沿って所定径に形成され、第2の回転軸L2の方向に所定長さを有する外周部11を有している。また、外周部11から第2の回転軸L2沿ってハニカム集合体120の第1の端部120a側に次第に径が小さくなる所定長さの第1のテーパー部12を有している。さらに、外周部11から第2の回転軸L2に沿ってハニカム集合体120の第2の端部120b側に次第に径が小さくなる所定長さの第2のテーパー部13を有している。これら第1のテーパー部12及び第2のテーパー部13は、第2の軸L2と直交する一つの平面について対称になるように形成されている。
ここで、外周部11の第2の軸L2方向の長さ、すなわち外周部11の幅は、30〜120mmが好ましく、40〜110mmが更に好ましく、50〜100mmが特に好ましい。30mmより短いと、第1の研削領域134等を十分に滑らかにするために、回転砥石10の移動速度を遅くする必要が生じることがある。また、回転砥石10の移動速度を遅くしない場合には、らせん状の削り残しが発生することがある。120mmより長いと、回転砥石10の質量が大きくなり、回転時に振動(回転中心(中心軸)の「ぶれ」)が生じることがある。
回転砥石10は、第1のテーパー部12及び第2のテーパー部13の第2の軸L2方向の長さ、すなわち第1のテーパー部12及び第2のテーパー部13の幅は、5〜40mmであることが好ましく、6〜30mmであることが更に好ましく、7〜20mmであることが特に好ましい。5mmより短いと、第1のテーパー部12等が小さくなり、所望の第1のテーパー領域136面等を形成しにくくなることがある。40mmより長いと、外周部11の幅が相対的に短くなり、研削加工時間が長くなるとともに、得られたセラミックブロック130の研削によって形成された面が十分に滑らかでなくなる。第1のテーパー部12及び第2のテーパー部13等の幅は、異なる大きさとしてもよい。
回転砥石10の径は、200〜400mmであることが好ましく、250〜390mmであることが更に好ましく、280〜380mmであることが特に好ましい。径が200mmより小さいと、第1のテーパー部12等の幅や外周部11の幅を短くする必要が生じることがある。径が400mmより長いと、回転砥石10の質量が大きくなり、回転時に振動(回転中心(中心軸)の「ぶれ」)が生じることがある。
回転砥石10の材質は、ハニカム集合体120を構成するハニカム焼成体110を研削できるものであれば特に限定されない。具体的には、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドにて固定した(固めた)もの等を挙げることができる。また、回転砥石10は、本体の構造を鉄等の金属等で形成し、外周部11、第1のテーパー部12、第2のテーパー部13の表面に砥粒の層を形成したものでもよい。
図4(a)に示す第1の研削工程においては、セラミックブロック130の外周面131の内、第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136を形成するため、回転砥石10は、ハニカム集合体120の第1の端部120aから第2の端部120bに向けて、第2の軸L2に沿って第1の距離に亘って移動される。この第1の研削工程においては、ハニカム集合体120の外周面131として第1の径を有する第1の研削領域134が形成されるように、第1の軸L1と第2の軸L2の間隔は第1の離間距離に設定されている。第1の離間距離は40〜60mmであってもよく、第1の離間距離は190〜270mmであってもよい。
図4(a)は、第2の軸L2に沿って移動する回転砥石10によって、ハニカム集合体120の第1の端部120aから研削が進められ、回転砥石10によって、ハニカム集合体120に、第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136が形成された状態を示している。
ここで、便宜上、ハニカム集合体120に形成された第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136は、図3に示したセラミックブロック130の対応する部分の符号で示すことにする。以下でも同様とする。また、回転砥石10の上部に描かれている矢印は、回転砥石10が第2の軸L2に沿って移動する方向を示している。以下でも同様とする。
回転砥石10が第2の軸L2に沿って移動する移動速度は、20〜1300mm/分が好ましく、25〜1200mm/分が更に好ましく、30〜1100mm/分が特に好ましい。20mm/分より速いと、第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136が十分に滑らかにならないことがある。1300mm/分より遅いと、研削時間が長くなりすぎることがある。尚、第2及び第3の研削工程においても同様である。以下でも同様である。
ハニカム集合体120を、第1の軸L1を中心にして回転させる際の回転速度は、特に限定されないが、200〜450rpmが好ましく、250〜400rpmが更に好ましく、280〜380rpmが特に好ましい。回転速度が200rpmより遅いと、第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136の面が十分に滑らかにならないことがある。回転速度が450rpmより速いと、回転させる装置の負荷が大きくなり、大掛かりな装置を必要とすることがある。
また、回転砥石10を第2の軸L2を中心にして回転させる際の回転速度は、特に限定されないが、2000〜5000rpmが好ましく、2500〜4500rpmが更に好ましく、3000〜4000rpmが特に好ましい。回転速度が2000rpmより遅いと、第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136の面が十分に滑らかにならないことがある。回転速度が5000rpmより速いと、回転させる装置の負荷が大きくなり、大掛かりな装置を必要とすることがある。
第1の研削工程においては、回転砥石10で、ハニカム集合体120の第1の端部120aから第1の距離に亘って研削を進め、回転砥石10の外周部11によって第1の研削領域134を形成する。そして、それととともに回転砥石10の第2のテーパー部13によって第1のテーパー領域136を形成する。回転砥石10の第2のテーパー部13のテーパーの角度は、ハニカム集合体120の第1のテーパー領域136のテーパーの角度と同じになる。
図4(b)に示す第2の研削工程においては、第1の研削工程に続いてハニカム集合体120を研削し、セラミックブロック130の外周面131の内、中央研削領域138を形成する。第2の研削工程においては、中央研削領域138を形成するため、回転砥石10は、第1の研削工程を終えた位置から第2の端部120bに向けて、第2の軸L2に沿って第2の距離に亘って研削を進める。この第2の研削工程においては、前記第1の径より大きい第2の径を有する中央研削領域138が形成されるように、第1の軸L1と第2の軸L2の間隔は第1の離間距離より大きい第2の離間距離に設定されている。第2の距離は40〜60mmであってもよく、第2の離間距離は200〜280mmであってもよい。
第2の研削工程においては、回転砥石10の外周部11によって、セラミックブロック130のリング状凸部135の頭頂部に相当する部分が研削され、ハニカム集合体120の中央研削領域138が形成される。
第2の研削工程の後に、回転砥石10を、ハニカム集合体120から離して、ハニカム集合体120の第2の端部120bより外側まで移動させることが好ましい。そして、その後に、第3の研削工程を行うことが好ましい。
図4(c)に示す第3の研削工程においては、ハニカム集合体120を研削し、セラミックブロック130の外周面131の内、第2の研削領域139及び第2のテーパー領域137を形成する。第2のテーパー領域137は、第2の研削領域139及び中央研削領域138を接続している。
第3の研削工程においては、第2の研削領域139及び第2のテーパー領域137を形成するため、回転砥石10は、ハニカム集合体120の第2の端部120bから第1の端部120aに向けて、第2の軸L2に沿って第3の距離に亘って移動される。この第3の研削工程においては、ハニカム集合体120の外周面131として第1の径を有する第2の研削領域139が形成されるように、第1の軸L1と第2の軸L2の間隔は前記第1の離間距離に設定されている。第3の距離は40〜60mmであってもよい。
第3の研削工程においては、回転砥石10で、ハニカム集合体120の第2の端部120bから第3の所定距離に亘って研削を進め、回転砥石10の外周部11によって第2の研削領域139を形成する。そして、それととともに回転砥石10の第1のテーパー部12によって第2のテーパー領域137を形成する。回転砥石10の第1のテーパー部12のテーパーの角度は、ハニカム集合体120の第2のテーパー領域137のテーパーの角度と同じになる。
本実施の形態によると、リング状凸部135の形成については、第1の研削工程において第1のテーパー領域136を形成し、第2の研削工程において中央研削領域138を形成し、第3の研削工程において第2のテーパー領域137を形成している。換言すると、リング状凸部135の頭頂部に相当する部分を研削して中央研削領域138を形成する工程は、第1のテーパー領域136及び第2のテーパー領域137の両者が形成される前に行われている。
本実施の形態では、第1の研削工程により第1のテーパー領域136を形成した後、第3の研削工程で第2のテーパー領域137を研削する前に、第2の研削工程で中央研削領域138を研削することにより、強度が十分確保できない先細の形状のリング状凸部135において頭頂部を研削して中央研削領域138を形成する必要がない。したがって、リング状凸部135の中央研削領域138を研削形成する工程において、リング状凸部135の破損を低減することができる。換言すると、リング状凸部135を含む外周面131を形成する工程において、リング状凸部135の破損を防止することができる。
図5(a)に示すハニカム構造体100は、図3(a)に示すセラミックブロック130の外周面131に外周シール材層102を形成することによって製造されている。外周シール材層102はリング状凸部105にも形成されており、リング状凸部105の第1のテーパー領域106、第2のテーパー面107、中央研削領域108は外周シール材層102が形成された以外はセラミックブロック130における各部位と同様の形状で存在している。
外周シール材層102の厚さはセラミックブロック130の外周面131に露出した貫通孔を埋めることができる厚さであることが好ましい。具体的には、外周シール材層102の厚さは0.05〜0.3mmであることが好ましい。外周シール材層102の厚さは、リング状凸部105における外周シール材層の厚さではなく、リング状凸部105以外の部分における外周シール材層102の厚さを意味する。
図5(a)に示すハニカム構造体100の外周面101は、セラミックブロック130の外周面に露出した貫通孔111が外周シール材層102によって埋められた平滑な面となっている。また、リング状凸部105においても、セラミックブロック130の外周面131に露出した貫通孔111が外周シール材層102によって埋められた平滑な面となっている。
ハニカム構造体100のリング状凸部105を除いた部分の形状が円柱状である場合、その寸法の例としては円柱の直径が100.1〜170.6mm程度であり、長手方向の長さが100〜170mmであるものが挙げられる。また、リング状凸部105の形状としては、その高さが4.4〜8.7mm、幅が17〜24mmであるものが挙げられる。また、リング状凸部が立ち上がる角度が25〜45°であるものが挙げられる。
リング状凸部105の幅、高さは図5(b)に両矢印X2、Y2でそれぞれ示される寸法である。リング状凸部105が立ち上がる角度は図2(b)にθ1、θ2で表される部分の角度である。なお、ハニカム構造体100の形状及び寸法、並びに、リング状凸部105の形状及び寸法は、ハニカム構造体100を設置する車両等の大きさにより任意に設定することができるため、これらの例示に限定されるものではない。
ハニカム構造体100のリング状凸部105を除いた部分の形状としては、円柱の他に底面形状が楕円、レーストラック形状等である柱状の例が挙げられる。ハニカム構造体100がリング状凸部105を有していると、ハニカム構造体100を保持シール材を介してケーシング内に収納させた場合に、リング状凸部105が保持シール材に引っ掛かるため、ハニカム構造体100がケーシング内で移動することを規制できる。
〔比較例〕
次に、本実施の形態の比較例として、ハニカム集合体120を研削してセラミックブロック130を形成する一連の他の研削工程を示す。この一連の他の研削工程は、第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136を形成し、続いて第2の研削領域139及び第2のテーパー領域137を形成し、最後に中央研削領域138を形成するものであり、例えば特許文献1に記載されているように先行技術に属するものである。
この一連の他の研削工程においては、本実施の形態で示したハニカム集合体120を研削してセラミックブロック130を形成する工程との相違点を中心に説明するものとし、共通する部分については必要のない限り省略することがある。一連の他の研削工程で用いるハニカム集合体120、ハニカム集合体120を把持回転する回転装置、第1の軸L1、第2の軸L2等の構成、各構成部材の寸法等は本実施の形態と同様である。
図6(a)に示す第1の他の研削工程においては、ハニカム集合体120の外周面131として第1の研削領域134及び第1のテーパー領域136を形成するため、回転砥石10は、ハニカム集合体120の第1の端部120aから第2の端部120bに向けて、第2の軸L2に沿って第1の距離に亘って移動される。この第1の研削工程においては、ハニカム集合体120の外周面131として第1の径を有する第1の研削領域134が形成されるように、第1の軸L1と第2の軸L2の間隔は第1の離間距離に設定されている。この他の研削工程の第1の距離は、本実施の形態の第1の実施の形態と同じでもよい。以下の第2及び第3の距離についても同様である。
図6(b)に示す第2の他の研削工程においては、第2の研削領域139及び第2のテーパー領域137を形成するため、回転砥石10は、ハニカム集合体120の第2の端部120bから第1の端部120aに向けて、第2の軸L2に沿って第3の距離に亘って移動される。この第3の研削工程においては、ハニカム集合体120の外周面131として第1の径を有する第2の研削領域139が形成されるように、第1の軸L1と第2の軸L2の間隔は前記第1の離間距離に設定されている。
図6(c)に示す第3の他の研削工程においては、中央研削領域138を形成するため、回転砥石10は、第2の研削工程を終えた位置から第1の端部120aに向けて、第2の軸L2に沿って第2の所定距離に亘って移動される。この第3の研削工程においては、前記第1の径より大きい第2の径を有する中央研削領域138が形成されるように、第1の軸L1と第2の軸L2の間隔は第1の離間距離より大きい第2の離間距離に設定されている。
このような一連の他の研削工程は、第1及び第2の他の研削工程により第1のテーパー領域136及び第2のテーパー領域137が形成された後、第3の他の研削工程によりリング状凸部135の頭頂部を研削して中央研削領域138を形成している。このリング状凸部135は、外周側に向かうに連れて幅が狭くなる先細の形状のため、機械的な強度を十分確保することができず、第3の他の研削工程で中央研削領域を形成する際に、リング状凸部135が容易に破損することがあり得る。換言すると、リング状凸部135を含む外周面131を形成する工程において、リング状凸部135の破損が起こり得る。
10 回転砥石
11 外周部
12 第1のテーパー部
13 第2のテーパー部
100 ハニカム構造体
110 ハニカム焼成体
111 貫通孔
112 封止材
120 ハニカム集合体
130 セラミックブロック
131 外周面
104、134 第1の研削領域
105、135 リング状凸部
106、136 第1のテーパー領域
107、137 第2のテーパー領域
108、138 中央研削領域
109、139 第2の研削領域

Claims (7)

  1. 多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された角柱形状の多孔質セラミック部材が接着層を介して複数個結束されたハニカム構造体について、前記ハニカム構造体を前記長手方向に延びる第1の軸の周りに回転駆動し、前記長手方向に前記ハニカム構造体の第1の端部から第2の端部に向かう方向に、前記第1の軸からの距離を制御可能な研削手段を移動させて前記ハニカム構造体を研削するハニカム構造体の製造方法であって、
    前記第1の端部から、前記第2の端部に向かう方向に第1の距離に亘り、第1の径を有する第1の研削領域を形成する第1の研削工程と、
    前記第1の研削工程に続いて、前記第2の端部に向かう方向に第2の距離に亘り、前記第1の径より大きな第2の径を有する中央研削領域を形成する第2の研削工程と、
    前記第2の研削工程に続いて、前記第2の端部から、前記第1の端部に向かう方向に第3の距離に亘り、前記第1の径を有する第2の研削領域を形成する第3の研削工程と
    を含むハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記研削手段は、前記第1の軸に平行で、前記第1の軸との距離を制御可能な第2の軸の周りに回転駆動される前記第2の軸について回転対称な回転砥石であって、所定の径を有する外周部と、前記外周部から前記第1の端部側に向かうに連れて径が小さくなる第1のテーパー部と、前記外周部から前記第2の端部側に向かうに連れて径が小さくなる第2のテーパー部とを含むものである請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記第1の研削工程においては、前記回転砥石の外周部で前記第1の研削領域を形成すると共に、前記回転砥石の第2のテーパー部にて前記第1の研削領域から前記中央研削領域に接続する第1のテーパー領域を形成し、
    前記第3の研削工程においては、前記回転砥石の外周部で前記第2の研削領域を形成すると共に、前記回転砥石の第1のテーパー部にて前記第2の研削領域から前記中央研削領域に接続する第2のテーパー領域を形成する
    請求項2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記回転砥石の外周部の幅は30〜120mmである請求項2又は3のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
  5. 前記回転砥石の外周部の径は200〜400mmである請求項2から4のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
  6. 前記回転砥石の第1のテーパー部の幅は5〜40mmである請求項2から5のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
  7. 前記回転砥石の第2のテーパー部の幅は5〜40mmである請求項2から6のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
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