JP6396458B2 - ワイヤレス通信においてフレーム早期終了のための外側ループ電力制御を実行するための装置および方法 - Google Patents

ワイヤレス通信においてフレーム早期終了のための外側ループ電力制御を実行するための装置および方法 Download PDF

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Description

優先権主張
本出願は、2013年11月8日に米国特許商標庁に出願された仮特許出願第61/902,123号、ならびに2014年11月5日に米国特許商標庁に出願された非仮特許出願第14/533,401号の優先権および利益を主張するものであり、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の態様は、一般にワイヤレス通信システムに関し、より詳細には、ワイヤレス通信における電力制御機構に関する。
ワイヤレス通信ネットワークは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々な通信サービスを提供するために広く展開されている。通常、複数のアクセスネットワークであるそのようなネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザ向けの通信をサポートする。そのようなネットワークの一例は、UMTS地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)である。UTRANは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によってサポートされる第3世代(3G)モバイルフォン技術である、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部として定義された無線アクセスネットワーク(RAN)である。グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))技術の承継であるUMTSは、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、時分割符号分割多元接続(TD-CDMA)、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)などの様々なエアインターフェース規格を現在サポートしている。UMTSは、関連付けられたUMTSネットワークのより速いデータ転送の速度およびより多くの容量を提供する、高速パケットアクセス(HSPA)などの拡張型3Gデータ通信プロトコルもサポートする。
フレーム早期終了(Frame Early Termination:FET)をサポートするUMTSネットワークにおいて、レシーバ側の送信時間間隔(TTI)の間に1つまたは複数の復号試行においてデータフレームが復号されてもよく、レシーバは、復号試行のいずれかにおいて復号が成功した場合、肯定応答またはフィードバックチャネルを介して送信を終了するようにトランスミッタにシグナリングする。復号試行は、フレーム早期終了の機会を増加させるように、全TTIにわたって分散され得る。
以下は、本開示の1つまたは複数の態様を基本的に理解してもらうために、そのような態様の簡単な概要を示す。本概要は、本開示の考えられるすべての特徴の広い概説ではなく、本開示の全態様の鍵となる要素または不可欠な要素を特定することも、本開示の任意またはすべての態様の範囲を正確に説明することも意図していない。その唯一の目的は、後に示されるより詳細な説明の前置きとして、本開示の1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡単な形で提示することである。
本開示の態様は、同じ送信時間間隔の間に複数の復号試行を利用してフレーム早期終了(FET)をサポートするワイヤレスネットワークにおいて所望のブロック誤り率(BLER)のパフォーマンスを達成または実現することができる外側ループ電力制御(Outer Loop Power Control:OLPC)機構を対象とする。
一態様では、本開示は、ワイヤレス通信においてデータフレームを復号するための方法を提供する。レシーバは、トランスミッタからデータフレームを受信する。たとえば、データフレームは、基地局によって受信され得る。レシーバは、同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行においてデータフレームを復号する。レシーバは、複数の信号対干渉比(SIR)セットポイントを決定するように構成される外側ループ電力制御(OLPC)手順をさらに実行する。複数のSIRセットポイントの各々は、復号試行のうちの対応する1つのブロック誤り率(BLER)目標に対応する。レシーバは、複数のSIRセットポイントから、内側ループ電力制御(ILPC)手順のための最大SIRセットポイントをさらに選択する。
本開示の別の態様は、ワイヤレス通信においてデータフレームを復号するための方法を提供する。レシーバは、トランスミッタからデータフレームを受信する。たとえば、レシーバは、基地局とすることができる。レシーバは、複数の復号結果を生成するために、同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行においてデータフレームを復号する。レシーバは、復号結果に基づいて複数のSIR調整ステップサイズを使用してデータフレームのための単一の信号対干渉比(SIR)セットポイントを調整するように構成される外側ループ電力制御(OLPC)手順をさらに実行する。レシーバは、単一のSIRセットポイントを利用して、内側ループ電力制御(ILPC)手順をさらに実行する。
本開示の別の態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。本装置は、トランスミッタからデータフレームを受信するように構成されるトランシーバと、電力制御コードを含むコンピュータ可読媒体と、トランシーバに結合されるとともに、電力制御コードによって構成される少なくとも1つのプロセッサとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、フレーム復号ブロックと、外側ループ電力制御(OLPC)ブロックと、内側ループ電力制御(ILPC)ブロックとを含む。フレーム復号ブロックは、同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行においてデータフレームを復号するように構成される。OLPCブロックは、複数の信号対干渉比(SIR)セットポイントを決定するためにOLPC手順を実行するように構成され、複数のSIRセットポイントの各々は、復号試行のうちの対応する1つのブロック誤り率(BLER)目標に対応する。ILPCブロックは、複数のSIRセットポイントから、ILPC手順のための最大SIRセットポイントを選択するように構成される。
本開示の別の態様は、ワイヤレス通信のための装置を提供する。本装置は、トランスミッタからデータフレームを受信するように構成されるトランシーバと、電力制御コードを含むコンピュータ可読媒体と、トランシーバに結合され、電力制御コードによって構成される少なくとも1つのプロセッサとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、フレーム復号ブロックと、外側ループ電力制御(OLPC)ブロックと、内側ループ電力制御(ILPC)ブロックとを含む。フレーム復号ブロックは、複数の復号結果を生成するために、同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行においてデータフレームを復号するように構成される。OLPCブロックは、復号結果に基づいて複数のSIR調整ステップサイズを使用してデータフレームのための単一の信号対干渉比(SIR)セットポイントを調整するためにOLPC手順を実行するように構成される。ILPCブロックは、単一のSIRセットポイントを利用して、ILPC手順を実行するように構成される。
本発明のこれらの態様および他の態様は、続く詳細な説明を検討すれば、より完全に理解されるであろう。添付図面とともに本発明の特定の例示的実施形態の以下の説明をよく見ると、本発明の他の態様、特徴、および実施形態が当業者に明らかになろう。本発明の特徴は、以下のいくつかの実施形態および図面に対して論じられ得るが、本発明のすべての実施形態は、本明細書で論じる有利な特徴のうちの1つまたは複数を含み得る。言い換えれば、1つまたは複数の実施形態は、いくつかの有利な特徴を有するものとして論じられ得るが、そのような特徴のうちの1つまたは複数はまた、本明細書で論じる本発明の様々な実施形態に従って使用され得る。同様に、例示的な実施形態はデバイスの実施形態、システムの実施形態、または方法の実施形態として以下で論じられ得るが、そのような例示的な実施形態は様々なデバイス、システム、および方法において実施され得ることを理解されたい。
本開示の態様による、電気通信システムの一例を示すブロック図である。 本開示の態様による、アクセスネットワークの一例を示す図である。 本開示の態様による、ユーザプレーンおよび制御プレーンの無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す図である。 本開示の態様による、W-CDMA多元接続エアインターフェースを利用してノードBと通信する複数のユーザ機器を示す図である。 本開示の態様による、内側ループ電力制御(ILPC)手順を示すフローチャートである。 本開示の態様によるノードBにおける目標SIRセットポイントを調整するための外側ループ電力制御(OLPC)手順を示すフローチャートである。 本開示の態様による、送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行を使用したアップリンクフレーム早期終了(FET)手順を示す図である。 本開示の態様による、処理システムを採用する装置のためのハードウェア実装形態の一例を示す図である。 本開示の態様による、マルチポイントOLPCアルゴリズムを示すフローチャートである。 本開示の一態様による、マルチポイントOLPCを利用したデータフレーム復号方法を示すフローチャートである。 本開示の態様による、マルチステップOLPCアルゴリズムを示すフローチャートである。 本開示の一態様による、マルチステップOLPCを利用したデータフレーム復号方法を示すフローチャートである。
以下で説明される詳細な説明は、添付の図面とともに、様々な構成の説明として意図され、本明細書で説明される概念が実施され得る唯一の構成を表すことは意図されない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与えるために特定の詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの特定の詳細がなくても実践され得ることは当業者に明らかであろう。いくつかの例では、そのような概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造および構成要素がブロック図形式で示される。
本開示の態様は、同じTTIの間に複数の復号試行を利用してフレーム早期終了(FET)をサポートするUMTSネットワークにおいて所望のブロック誤り率(BLER)のパフォーマンスを達成または実現することができる外側ループ電力制御(OLPC)機構を対象とする。本開示全体にわたって提示されている様々な概念は、幅広い種類の遠隔通信システム、ネットワークアーキテクチャ、および通信規格にわたって実施され得る。ここで図1を参照すると、限定ではなく例示的な例として、UMTSシステム100に関して、本開示の様々な態様が示されている。UMTSネットワークは、コアネットワーク104、無線アクセスネットワーク(RAN)(たとえば、UMTS地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)102)、およびユーザ機器(UE)110という3つの相互作用ドメインを含む。UTRAN102に利用可能ないくつかの選択肢の間で、この例では、図示したUTRAN102は、電話、ビデオ、データ、メッセージング、ブロードキャスト、および/または他のサービスを含む様々なワイヤレスサービスを可能にするためのW-CDMAエアインターフェースを用いることができる。UTRAN102は、無線ネットワークコントローラ(RNC)106などのそれぞれのRNCによって各々が制御される、無線ネットワークサブシステム(RNS)107などの複数のRNSを含み得る。ここで、UTRAN102は、図示されたRNC106およびRNS107に加えて、任意の数のRNC106およびRNS107を含み得る。RNC106は、数ある中でも、RNS107内の無線リソースの割り当て、再構成、および解放の責任を負っている装置である。RNC106は、任意の適切なトランスポートネットワークを使用して、直接の物理接続、仮想ネットワークなどの様々なタイプのインターフェースを通じて、UTRAN102内の他のRNC(図示せず)に相互接続され得る。
RNS107によってカバーされる地理的領域は、いくつかのセルに分割されてもよく、無線トランシーバ装置が各セルにサービスする。無線トランシーバ装置は、通常、UMTS用途ではノードBと呼ばれるが、当業者によって、基地局(BS)、トランシーバ基地局(BTS)、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、アクセスポイント(AP)、または何らかの他の適切な用語で呼ばれる。明確にするために3つのノードB108は、各RNS107に示されているが、RNS107は、任意の数のワイヤレスノードBを含むことができる。ノードB108は、任意の数のモバイル装置のためのコアネットワーク104にワイヤレスアクセスポイントを提供する。モバイル装置の例は、セルラー電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、ノートブック、ネットブック、スマートブック、携帯情報端末(PDA)、衛星ラジオ、全地球測位システム(GPS)デバイス、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲームコンソール、スマートウォッチ、インターネットオブシングス(IoT)デバイス、または任意の他の同様の機能デバイスを含む。モバイル装置は、UMTS用途において一般にユーザ機器(UE)と呼ばれるが、当業者によって、移動局(MS)、加入者局、移動ユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、遠隔ユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、遠隔デバイス、移動加入者局、アクセス端末(AT)、移動端末、ワイヤレス端末、遠隔端末、ハンドセット、端末、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアントとも呼ばれ得るし、または何らかの他の適切な用語でも呼ばれ得る。UMTSシステムでは、UE110は、ネットワークへのユーザの加入情報を含む汎用加入者識別モジュール(USIM)111をさらに含み得る。例示の目的のために、1つのUE110が、いくつかのノードB108との通信において示されている。順方向リンクとも呼ばれるダウンリンク(DL)は、ノードB108からUE110への通信リンクを指し、逆方向リンクとも呼ばれるアップリンク(UL)は、UE110からノードB108への通信リンクを指す。
コアネットワーク104は、UTRAN102などの1つまたは複数のアクセスネットワークとインターフェースすることができる。示すように、コアネットワーク104はUMTSコアネットワークである。しかしながら、当業者が認識するであろうように、本開示全体にわたって提示されている様々な概念は、UMTSネットワーク以外のタイプのコアネットワークへのアクセスをUEに提供するために、RAN、または他の適切なアクセスネットワークにおいて実施され得る。
示されるUMTSコアネットワーク104は、回線交換(CS)ドメインおよびパケット交換(PS)ドメインを含む。回線交換要素のいくつかは、モバイルサービス交換センター(MSC)、ビジターロケーションレジスタ(VLR)、およびゲートウェイMSC(GMSC)である。パケット交換要素は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)と、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)とを含む。EIR、HLR、VLR、およびAuCのようないくつかのネットワーク要素は、回線交換ドメインとパケット交換ドメインとの両方によって共有され得る。
示した例において、コアネットワーク104は、MSC112およびGMSC114との回線交換サービスをサポートする。いくつかの応用において、GMSC114は、メディアゲートウェイ(MGW)と呼ばれ得る。RNC106などの1つまたは複数のRNCは、MSC112に接続され得る。MSC112は、呼設定、呼ルーティング、およびUE移動性機能を制御する装置である。MSC112は、UEがMSC112のカバレージエリアにある期間の間に加入者関連情報を含むビジタロケーションレジスタ(VLR)も含む。GMSC114は、UEが回線交換ネットワーク116にアクセスするためにMSC112を介してゲートウェイを実現する。GMSC114は、特定のユーザが加入したサービスの詳細を反映するデータなどの加入者データを含む、ホームロケーションレジスタ(HLR)115を含む。HLRはまた、加入者固有の認証データを含む認証センタ(AuC)に関連付けられる。特定のUE向けの呼が受信されると、GMSC114は、UEのロケーションを決定するためにHLR115に問い合わせ、そのロケーションにサービスする特定のMSCに呼を転送する。
図示したコアネットワーク104は、サービングGPRSサポートノード(SGSN)118およびゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)120を有するパケット交換データサービスもサポートする。汎用パケット無線サービス(GPRS)は、標準の回線交換データサービスで利用可能な速度よりも速い速度でパケットデータサービスを提供するように設計されている。GGSN120は、UTRAN102とパケットベースのネットワーク122の接続を行う。パケットベースのネットワーク122は、インターネット、プライベートデータネットワーク、またはいくつかの他の適切なパケットベースのネットワークであり得る。GGSN120の主要機能は、UE110にパケットベースのネットワーク接続性を与えることである。データパケットは、SGSN118を介してGGSN120とUE110との間で転送されてもよく、SGSN118は、MSC112が回線交換ドメインにおいて実行するのと主に同じ機能をパケットベースドメインにおいて実行する。
本開示のいくつかの態様において、UTRAN102は、高速パケットアクセス(HSPA)エアインターフェースをサポートすることができる。HSPAは、ユーザのためにスループットの向上および遅延の低減を容易にする、UE110とUTRAN102との間の3G/W-CDMAエアインターフェースに対する一連の拡張を含む。前の規格に対する他の修正の中でも、HSPAは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)、共有チャネル送信、フレーム早期終了(FET)、および適応変調符号化を利用する。HSPAを定義する規格は、HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)およびHSUPA(拡張アップリンクまたはEULとも呼ばれる高速アップリンクパケットアクセス)を含む。
たとえば、3GPP規格ファミリーのリリース5では、HSDPAが導入された。HSDPAは、いくつかのUEによって共有され得る高速ダウンリンク共有チャネル(HS-DSCH)を、そのトランスポートチャネルとして利用する。HS-DSCHは、高速物理ダウンリンク共有チャネル(HS-PDSCH)、高速共有制御チャネル(HS-SCCH)、および高速専用物理制御チャネル(HS-DPCCH)という、3つの物理チャネルによって実装される。
HS-SCCHは、HS-DSCHの送信に関連するダウンリンク制御情報を搬送するために利用され得る、物理チャネルである。ここで、HS-DSCHは、1つまたは複数のHS-SCCHに関連付けられ得る。UEは、いつHS-DSCHからそのデータを読み取るべきかを決定するため、および、割り当てられる物理チャネルにおいて使用される変調方式を決定するために、HS-SCCHを継続的に監視し得る。
HS-PDSCHは、いくつかのUEによって共有されてもよく、かつ高速ダウンリンクに対するダウンリンクデータを搬送し得る、物理チャネルである。HS-PDSCHは、4位相シフトキーイング(QPSK)、16-直交振幅変調(16-QAM)、およびマルチコード送信をサポートし得る。
HS-DPCCHは、そのスケジューリングアルゴリズムにおいてノードBを支援するためにUEからのフィードバックを搬送し得る、アップリンク物理チャネルである。フィードバックは、チャネル品質インジケータ(CQI)と、前のHS-DSCH送信の肯定応答または否定応答(ACK/NAK)とを含み得る。
リリース5のHSDPAと、以前に規格化された回線交換エアインターフェースとの間の、ダウンリンク上の1つの差異は、HSDPAにはソフトハンドオーバがないことである。このことは、HSDPAチャネルが、HSDPAサービングセルと呼ばれる単一のセルからUEに伝送されることを意味する。ユーザが移動するにつれて、またはあるセルが別のセルよりも好ましくなるにつれて、HSDPAサービングセルは変わる可能性がある。それでも、UEは、関連するDPCH上でソフトハンドオーバの状態にある場合があり、複数のセルから同じ情報を受信する。
リリース5のHSDPAでは、任意の瞬間において、UE210は1つのサービングセルを有し、Ec/I0のUE測定によれば、そのサービングセルがアクティブセット中で最強のセルである。3GPP TS 25.331のリリース5で定められるモビリティ手順によれば、HSPDAサービングセルを変更するための無線リソース制御(RRC)シグナリングメッセージが、より強いセルであるとUEが報告するセル(すなわち、ターゲットセル)からではなく、現在のHSDPAサービングセル(すなわち、ソースセル)から伝送される。
3GPPのリリース6の規格は、拡張アップリンク(EUL)または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)と呼ばれる、アップリンクの拡張を導入した。HSUPAは、EUL専用チャネル(E-DCH)をトランスポートチャネルとして利用する。E-DCHは、リリース99のDCHとともに、アップリンクで伝送される。DCHの制御部分、すなわちDPCCHは、パイロットビットおよびダウンリンク電力制御命令をアップリンク送信で搬送する。本開示では、DPCCHは、チャネルの制御の側面に言及がなされているか、またはパイロットの側面に言及がなされているかに従って、制御チャネル(たとえば、一次制御チャネル)またはパイロットチャネル(たとえば、一次パイロットチャネル)と呼ばれ得る。
E-DCHは、E-DCH専用物理データチャネル(E-DPDCH)およびE-DCH専用物理制御チャネル(E-DPCCH)を含む物理チャネルによって実装される。加えて、HSUPAは、E-DCH HARQインジケータチャネル(E-HICH)、E-DCH絶対許可チャネル(E-AGCH)、およびE-DCH相対許可チャネル(E-RGCH)を含む、追加の物理チャネルを利用する。
UTRAN102は、本開示に従って利用され得るRANの一例である。図2を参照すると、限定ではなく、例として、UTRAN構造におけるRAN200の簡略化された概略図が示されている。このシステムは、セル202、204、および206を含む複数のセルラー領域(セル)を含み、その各々は、1つまたは複数のセクタを含み得る。セルは、(たとえば、カバレージエリアによって)地理的に定義することができ、および/または周波数、スクランブリングコードなどに従って定義することができる。すなわち、各々が、たとえば異なるスクランブリングコードを利用することによって、示された地理的に定義されたセル202、204、および206を複数のセルにさらに分割することができる。たとえば、セル204aは、第1のスクランブリングコードを利用してもよく、セル204bは、同じ地理的領域にあり同じノードB244によってサービスされる間、第2のスクランブリングコードを利用することによって区別され得る。
セクタに分割されているセルにおいて、セル内の複数のセクタは、各アンテナがセルの一部におけるUEとの通信の責任を負っている複数のアンテナからなるグループによって形成され得る。たとえば、セル202では、アンテナグループ212、214、および216は各々、異なるセクタに対応することができる。セル204では、アンテナグループ218、220、および222は各々、異なるセクタに対応することができる。セル206では、アンテナグループ224、226、および228は各々、異なるセクタに対応することができる。
セル202、204、および206は、各セル202、204、または206の1つもしくは複数のセクタと通信中であり得る、いくつかのUEを含み得る。たとえば、UE230および232は、ノードB242と通信することができ、UE234、および236は、ノードB244と通信することができ、UE238および240は、ノードB246と通信することができる。ここで、各ノードB242、244、および246は、それぞれのセル202、204、および206におけるUE230、232、234、236、238、および240の全部にコアネットワーク204への(図2参照)アクセスポイントを与えるように構成され得る。図2におけるUEのいずれかは、図1、図4、および/または図8に図示されるUEと同じでもよい。
ソースセルとの呼の間、または任意の他の時間に、UE236は、ソースセルの様々なパラメータならびに近隣セルの様々なパラメータを監視することができる。さらに、これらのパラメータの品質に応じて、UE236は、近隣セルのうちの1つまたは複数との通信を維持し得る。この時間の間、UE236は、アクティブセット、すなわちUE236が同時に接続されるセルのリストを維持することができる(すなわち、ダウンリンク専用物理チャネルDPCHまたは部分ダウンリンク専用物理チャネルF-DPCHをUE236に現在割り当てているUTRANセルは、アクティブセットを構成することができる)。
UTRANエアインターフェースは、W-CDMA規格を利用するシステムなどの、スペクトル拡散直接シーケンス符号分割多元接続(DS-CDMA)システムであり得る。スペクトラム拡散DS-CDMAは、チップと呼ばれる擬似ランダムビットのシーケンスとの乗算を介してユーザデータを拡散する。UTRAN102のW-CDMAエアインターフェースは、そのようなDS-CDMA技術に基づいており、さらに周波数分割複信(FDD)を必要とする。FDDは、ノードBとUEとの間のアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)に異なるキャリア周波数を使用する。DS-CDMAを利用し、時分割複信(TDD)を使用するUMTS用の別のエアインターフェースは、TD-SCDMAエアインターフェースである。本明細書で説明する様々な例はW-CDMAエアインターフェースを指す場合があるが、基礎をなす原理は、TD-SCDMAエアインターフェースまたは任意の他の適切なエアインターフェースに等しく適用可能であることを当業者は認識されよう。
ワイヤレス電気通信システムでは、通信プロトコルアーキテクチャは、特定の適用例に応じて様々な形態をとり得る。たとえば、3GPPのUMTSシステムでは、シグナリングプロトコルスタックは、非アクセス層(NAS)およびアクセス層(AS)に分割される。NASは、UE110とコアネットワーク104との間のシグナリングのために上位レイヤを与え(図1参照)、回線交換プロトコルおよびパケット交換プロトコルを含むことができる。ASは、UTRAN102とUE110との間のシグナリングのために低いレイヤを与え、ユーザプレーンおよび制御プレーンを備えることができる。ここで、ユーザプレーンまたはデータプレーンは、ユーザトラフィックを運び、一方、制御プレーンは、制御情報(すなわち、シグナリング)を運ぶ。
図3を参照すると、ASは、3つのレイヤ、すなわち、レイヤ1、レイヤ2、およびレイヤ3とともに示されている。レイヤ1は、最も低いレイヤであり、様々な物理レイヤ信号処理機能を実施する。レイヤ1は、本明細書において物理レイヤ306と呼ばれる。レイヤ2 308と呼ばれるデータリンクレイヤは、物理レイヤ306の上にあり、物理レイヤ306を介したUEとノードBとの間のリンクを担う。
レイヤ3において、RRC層316は、UEとノードBとの間の制御プレーンのシグナリングを扱う。RRC層316は、上位層のメッセージのルーティング、ブロードキャスト機能およびページング機能の取り扱い、無線ベアラの確立および構成などのための、いくつかの機能的なエンティティを含む。
例示したエアインターフェースにおいて、L2レイヤ308は、サブレイヤに分けられる。制御プレーンでは、L2レイヤ308は、2つのサブレイヤ、すなわち、メディアアクセス制御(MAC)サブレイヤ310および無線リンク制御(RLC)サブレイヤ312を含む。ユーザプレーンでは、L2レイヤ308は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サブレイヤ314をさらに含む。図示されていないが、UEは、ネットワーク側のPDNゲートウェイで終端するネットワークレイヤ(たとえば、IPレイヤ)、および接続の他端(たとえば、遠端のUE、サーバなど)で終端するアプリケーションレイヤを含む、L2レイヤ308の上のいくつかの上位レイヤを有し得る。
PDCPサブレイヤ314は、異なる無線ベアラと論理チャネルとの間で多重化を実現する。PDCPサブレイヤ314はまた、無線送信のオーバーヘッドを低減するための上位レイヤデータパケットのヘッダ圧縮、データパケットの暗号化によるセキュリティ、および、ノードB間のUEのハンドオーバのサポートを実現する。
RLCサブレイヤ312は、一般に、(肯定応答および再送信プロセスが誤り訂正に使用され得る)確認型モード(AM)、非確認型モード(UM)、およびデータ転送のためのトランスペアレントモードをサポートし、上位レイヤのデータパケットのセグメント化および再アセンブリならびにデータパケットの並べ替えを行って、MACレイヤにおけるハイブリッド自動再送要求(HARQ)による順序の乱れた受信を補償する。確認応答モードでは、RNCおよびUEなどのRLCピアエンティティは、とりわけ、RLCデータPDU、RLCステータスPDU、およびRLCリセットPDUを含む、様々なRLCプロトコルデータユニット(PDU)を交換することができる。本開示では、「パケット」という用語は、RLCピアエンティティ間で交換される任意のRLC PDUを指す場合がある。
MACサブレイヤ310は、論理チャネルと輸送チャネルとの間の多重化を行う。MACサブレイヤ310はまた、1つのセルの中の様々な無線リソース(たとえば、リソースブロック)をUEの間で割り振ることを担当する。MACサブレイヤ310はまた、HARQ動作を担当する。
UMTSネットワークにおいて、アクティブな電力制御は、たとえば、UEからノードBへの送信の受信を改善させるために利用される。図4は、W-CDMA多元接続エアインターフェースを利用してノードBと通信する複数のUEを示す図である。この例では、UE402および404は、それらの拡散コードによってのみ分離される同じ周波数内で同時に動作する。したがって、それらは、干渉問題を受けやすい。たとえば、非常に高い電力で伝送する単一のUE402は、ノードB406がノードB406からさらに離れている可能性がある他のUE(たとえば、UE404)から送信を受信することをブロックすることができる。
この問題に対処するために、従来のUMTSシステムは、内側ループ電力制御(ILPC)と通常呼ばれる、高速な閉ループ電力制御手順を実施することができる。図5は、本開示の一態様による、ILPC500を示すフローチャートである。ILPC手順500は、図1、図2、図4、および/または図8に示されるUEおよびノードBのいずれかによって実行され得る。ブロック502で、ノードBは、ある特定のUEから受信されたアップリンク送信の信号対干渉比(SIR)を推定し、推定されたSIRを目標SIR(SIRセットポイント)と比較する。目標SIRとのこの比較に基づいて、ノードBは、UEへフィードバックを伝送し、送信電力を上げるように、または下げるようにUEに指示することができる。たとえば、ブロック504で、推定されたSIRが目標SIR未満である場合、ノードBは、そのアップリンク出力電力を増加させるようにUEに指示する1つまたは複数の送信電力制御(TPC)コマンドを送信することができる。そうでない場合、ブロック506で、推定されたSIRが目標SIRよりも大きい場合、ノードBは、そのアップリンク出力電力を低下させるようにUEに指示する1つまたは複数のTPCコマンドを送信することができる。推定されたSIRが目標SIRに等しい、または目標SIRの所定の範囲内である場合、ノードBは、TPCコマンドをUEに送信しない可能性がある。TPC送信は、スロット当たり1回発生してもよく、その結果、1秒に1500回の送信が行われる。以下でさらに説明されるように、追加の制御のために、データ送信が所望のブロックエラーレート(BLER)目標を満たすかどうかに基づいて、外側ループ電力制御を利用することによって、目標SIRは変化させられ得る。
ILPCにおいて、ダウンリンクチャネルの送信電力は、ネットワークによって決定される。たとえば、電力制御ステップサイズは、0.5、1、1.5、または2デシベル(dB)の4つの値をとることができる。UEは、ネットワーク送信電力を制御し、それらをUTRANに送信するためのTPCコマンドを生成する。TPCコマンドを受信すると、UTRANは、それに応じてそのダウンリンク電力を調整する。
ILPCに加えて、UMTSネットワークは、さらに、ILPCのための目標SIR(SIRセットポイント)を設定することによって通信の品質を所望のレベルに保つために、外側ループ電力制御(OLPC)を利用することができる。UMTSネットワークでは、アップリンクとダウンリンクの両方の通信において高速ILPCが使用されるので、OLPCがアップリンクとダウンリンクの両方において使用され得る。以下の例示的な例では、アップリンクOLPCのいくつかの態様が記載されている。しかしながら、アップリンクとダウンリンクの両方のOLPCにおいて、類似の特徴が使用され得る。アップリンクOLPCはRNCにあり、ダウンリンクOLPCはUEにある。
図6は、本開示の一態様によるノードBにおける目標SIRセットポイントを調整するためのOLPC手順600を示すフローチャートである。OLPC手順600は、図1、図2、図4、および/または図8に示されるUE、ノードB、および/またはRNCのいずれかによって実行され得る。目標SIRセットポイントは、個々の無線リンクおよび所望のアップリンク品質の状態に基づいて調整される。OLPC手順600を利用することによる目標SIRセットポイントの調整によって、UEは、たとえばブロック誤り率(BLER)目標などの、あるアップリンク品質を達成するように送信電力を変える。ブロック602で、OLPC手順600は、フレームをRNCに送信する前に、ノードBに受信されたアップリンクユーザデータをフレーム信頼性インジケータでタグ付けさせることによって実施され得る。1つの具体的な例では、UEはUE110でもよく、ノードBはノードB108でもよく、RNCはRNC106でもよい。本開示の一態様では、フレーム信頼性インジケータは、受信されたユーザデータのCRCチェックの結果でもよい。
RNCが、UEからの送信の品質が変化していると判定すると、RNCは、それに従ってSIRの目標を変化させるように、ノードBに命令することができる。たとえば、送信品質は、送信のBLERに基づいていてもよい。決定ブロック604で、受信されたアップリンク品質が所望の品質よりも良い(たとえば、送信のBLERが所望の目標のBLERよりも良い)と判定された場合、OLPC手順600はブロック606に進み、そうでない場合、OLPC手順600はブロック608に進む。ブロック606で、RNCが、目標SIRを低下させるようにノードBに命令し得る。ブロック608で、RNCが、目標SIRを増加させるようにノードBに命令し得る。次いで、ILPC(たとえば、ILPC手順500)は、UEに、新しい目標SIRを満たすようにその送信電力を増加または減少させる。したがって、送信のBLERは、所望の目標BLERを満たす。
レシーバがフレーム早期終了(FET)をサポートする場合、レシーバ側で伝送されたフレームの複数の復号試行が実行され、レシーバは、復号試行のいずれかにおいて復号が成功した場合、肯定応答またはフィードバックチャネルを介して送信の終了をシグナリングする。本開示の様々な態様では、レシーバは、図1、図2、図4、および/または図8に示されるUEまたはノードBのいずれかでもよい。FETを利用することによって、送信側は、早期に(たとえば、TTIの終了の前に)送信を終了することができ、したがって、無線リソースの節減につながるシステムにおける干渉が低減し、モデム電力消費が低減する。複数の復号試行(たとえば、2回以上)は、フレーム早期終了の機会を増加させるように、全TTIにわたって分散され得る。
フレーム早期終了
図7は、本開示の一態様による、同じTTIの間に複数の復号試行を利用したアップリンクFET手順700を示す図である。アップリンクFET手順700は、図1、図2、図4、および/または図8に示されるUEおよびノードBのいずれかによって実行され得る。この例示的な例では、1TTIの間に2つの復号試行が考えられる。他の例では、同じTTIの間に2つ以上の復号試行が実行され得る。TTIは、10ミリ秒(ms)のTTI、20msのTTI、40msのTTI、または80msのTTIでもよい。一例では、ノードBは、専用物理データチャネル(DPDCH)702においてUEからデータフレームを受信することができる。ノードBは、第1の時点T1で第1の復号試行Aを実行し、第2の時点T2で第2の復号試行Bを実行する。いくつかの例では、復号は、あらゆる所定の数のスロット(たとえば、3つのスロット)または一定の時間間隔(たとえば、10ms)で試行され得る。レシーバは、第1の試行Aでデータフレームを復号しようと試み、成功しない場合、第2の試行Bで再度フレームを復号しようと試みる。第2の復号試行が成功した場合、ノードBは、たとえば、ダウンリンク専用物理制御チャネル(DPCCH)704を使用してUEにACK(成功したフレーム復号を肯定応答する)を送信することができる。ノードBからのACKに応答して、UEは、そのアップリンク760(たとえば、DPCCH/DPDCH)に対する早期終了を実行することができる。たとえば、UEは、残りのTTIの間、そのレシーバおよび/またはトランスミッタをオフにすることができ、ノードBは、UEへの伝送を止めることができる。類似のFET手順は、ダウンリンクにおいて実行され得る。ダウンリンクFET手順において、UEは、成功した早期フレーム復号の後、データフレームの受信を止める。
OLPC手順(たとえば、OLPC手順600)を使用して早期復号試行でBLER目標を設定することは、いくつかのシナリオに役立つ。しかしながら、達成される最終的なBLERがデータフレームのBLER要件を満たさないように、早期復号試行で設定されたBLER目標がより高い場合、問題が発生する。下記の例示的な例では、2つの復号試行(試行Aおよび試行B)が同じTTIにおいて受信されたデータフレームのために実行されると仮定される。下記のTable 1(表1)に示すように、第1の試行Aの復号が失敗するときはいつでも、典型的なOLPCは、SIRセットポイントを増加させ、第1の試行Aの復号が成功するときはいつでも、SIRセットポイントを減少させる。事実上、OLPCは、第2の試行Bでの復号状況を無視する。第2の試行B(すなわち、最終的な試行)での復号状況を無視することによって、典型的なOLPCは、SIRセットポイントがデータフレームの所望のBLER目標を満たすことを確実にすることができない。
Figure 0006396458
本開示の態様は、早期の復号試行でBLERが目標とされるとき、最終的な達成されたBLERがデータフレームの全体的な所望のBLERを満たすことができる改善されたOLPC機構を提供する。図8は、処理システム814を採用する装置800のためのハードウェア実装形態の一例を示す図である。本開示の様々な態様によれば、要素、もしくは要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサ804を含む処理システム814を用いて実装され得る。たとえば、装置800は、図1、図2、および/または図4のうちのいずれか1つもしくは複数に示すようなUE、ノードB、および/またはRNCであってよい。プロセッサ804の例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ステートマシン、ゲート論理、ディスクリートハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実行するように構成される他の適切なハードウェアを含む。すなわち、装置800内で利用される場合のプロセッサ804は、本開示全体にわたって説明し、たとえば、図5、図6および/または図9〜図12に示すプロセスのうちのいずれか1つまたは複数を実施するために使用され得る。
この例では、処理システム814は、バス802によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装される場合がある。バス802は、処理システム814の特定の用途および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続するバスおよびブリッジを含む場合がある。バス802は、(プロセッサ804によって全体的に表される)1つまたは複数のプロセッサ、メモリ805、および(コンピュータ可読媒体806によって全体的に表される)コンピュータ可読媒体を含む、様々な回路を互いにリンクさせる。バス802は、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路などの様々な他の回路をリンクさせることもできるが、これらの回路は当技術分野でよく知られており、したがって、これ以上は説明しない。バスインターフェース808は、バス802とトランシーバ810として表される通信インターフェースとの間のインターフェースを与える。トランシーバ810は、送信媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を提供する。装置の性質に応じて、ユーザインターフェース812(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイクロフォン、ジョイスティック、タッチパッド、タッチスクリーン、ジェスチャーセンサー)も設けられ得る。
プロセッサ804は、バス802の管理と、コンピュータ可読媒体806上に記憶されたソフトウェアの実行または実行可能命令を含む一般的な処理とを担当する。ソフトウェアは、プロセッサ804によって実行されると、任意の特定の装置について図5、図6、および/または図9〜図12で説明した様々な機能を処理システム814に実行させる。コンピュータ可読媒体806は、ソフトウェアを実行するとき、プロセッサ804によって操作されるデータを記憶するためにも使用され得る。
本開示の一態様では、プロセッサ804は、MS-OLPCブロック822とMP-OLPCブロック824とを含む外側ループ電力制御(OLPC)ブロック820を含み得る。MP-OLPCブロック824は、MP-OLPCコード826(電力制御コード)がプロセッサ804によって実行されるとき、図9〜図10に図示したMP-OLPC手順および機能を実行するように構成され得る。MS-OLPCブロック822は、MS-OLPCコード828(電力制御コード)がプロセッサ804によって実行されるとき、図11〜図12に図示したMS-OLPC手順および機能を実行するように構成され得る。プロセッサ804は、ILPCコード832がプロセッサ804によって実行されるとき、図5および/または図9〜図12に関して記載されているような、様々なILPC機能を実行するように構成され得る内側ループ電力制御(ILPC)ブロック830も含む。プロセッサ804は、データフレームを復号するために利用され得るフレーム復号ブロック834を含み得る。コンピュータ可読媒体806は、OLPCおよびILPC手順において使用される様々なデータおよび変数を記憶するために使用され得る。たとえば、1つまたは複数のSIRセットポイント836および1つまたは複数のBLER838は、コンピュータ可読媒体806に記憶され得る。図5、図6、および/または図9〜図12に図示したOLPCおよび/またはILPC手順において、SIRセットポイント836およびBLER838が利用され得る。
処理システムの1つまたは複数のプロセッサ804は、ソフトウェアを実行することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、または他のものと呼ばれるのであれ何であれ、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行のスレッド、プロシージャ、機能などを意味すると幅広く解釈されるべきである。ソフトウェアは、コンピュータ可読媒体806上に存在し得る。コンピュータ可読媒体806は、非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。非一時的コンピュータ可読媒体は、例として、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)もしくはデジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、もしくはキードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ならびにコンピュータがアクセスし、読み取ることができるソフトウェアおよび/または命令を記憶するための任意の他の適切な媒体を含む。コンピュータ可読媒体806は、処理システム814の中に、または処理システム814の外に常駐してもよく、または処理システム814を含む複数のエンティティにわたって分散され得る。コンピュータ可読媒体806は、コンピュータプログラム製品において具現化することができる。例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料内のコンピュータ可読媒体を含む場合がある。当業者は、特定の適用例およびシステム全体に課される全体的な設計制約に応じて、本開示全体にわたって提示される、説明する機能を最善の形でどのように実装することができるかを認識されよう。
マルチポイント外側ループ電力制御
本開示のいくつかの態様は、データフレームのための所望のBLERを達成しながら、複数の復号試行を使用してフレーム早期終了(すなわち、早期の成功したデータフレーム復号)を容易にすることができるマルチポイント外側ループ電力制御(MP-OLPC)アルゴリズムを提供する。MP-OLPCアルゴリズムでは、OLPC手順によって決定されるBLERが特定の復号試行で要件を満たすことができることを確実にするために、各復号試行に固有の目標のBLERで別々のOLPCが実行される。たとえば、図7に示される2つの復号試行AおよびBでは、復号試行AおよびBの各々について別々のOLPCループが実行され得る。
図9は、本開示の態様による、MP-OLPCアルゴリズム900を示すフローチャートである。MP-OLPCアルゴリズム900は、図1、図2、図4、および/または図8に示されるUE、ノードB、および/またはRNCのいずれかによって実行され得る。ブロック902で、第1の外側ループ電力制御(OLPC)は、第1の試行に固有のBLER目標に対応する第1のSIRセットポイントを設定するために実行される。ブロック904で、第2のOLPCは、第2の試行のための所望のBLER目標を満たすことができる第2のSIRセットポイントを決定するために実行される。一例では、試行のうちの1つまたは複数において実行されるOLPCは、図6のOLPC手順600と同様でもよい。ブロック906で、内側ループ電力制御(ILPC)手順は、復号試行の各々のための複数のOLPCループによって生成されるSIRセットポイントの中からより高い(たとえば、最大の)SIRセットポイントを選択する。一例では、ブロック906のILPC手順は、図5のILPC手順500と同様でもよい。本開示の他の態様では、MP-OLPCアルゴリズム900は、2つ以上の復号試行を伴うケースに拡張されてもよく、復号試行は、同じまたは異なるBLER目標を有していてよい。たとえば、ブロック908で、第nのOLPCは、第nの試行(n=3以上)のための所望のBLER目標を満たすことができる第nのSIRセットポイントを決定するために実行される。
この例では、BLER1, BLER2, ..., BLERnは、それぞれ、復号試行1, 2, ..., n(nは試行の数である)での所望のBLER目標を表す。すなわち、BLER1は、第1の復号試行のBLER目標を表し、BLER2は、第2の復号試行のBLER目標を表し、以下同様である。MP-OLPC手順において、OLPCループは、S1, S2, ..., Snと表されるn個のSIRセットポイントを生成および維持するためにn回実行される。次いで、セットポイント(たとえば、S1, S2, ..., Sn)のうちのより高いまたは最大のセットポイントは、ブロック906でILPCのために使用されるセットポイントとして選択され得る。すべてのセットポイントの中のより高いまたは最大のSIRセットポイントがILPCのために選択されるので、n回の復号試行の各々において達成されたBLERが、試行の各々のための所望の目標のBLERを超えないことが確実にされ得る。
様々な実施形態において、各復号試行のSIRセットポイントを維持するために実行されるOLPCループは、同じまたは異なるタイプ/構成とすることができる。一例では、最終的なOLPCループ(たとえば、ブロック908の第nのOLPC)は、アンチワインドアップ機構(anti-wind up mechanism)を有し得る。いくつかの例では、異なるOLPCループのSIRセットポイントのアップ/ダウンのステップサイズは異なってもよい。OLPCは、成功した/失敗した復号試行に応答してアップ/ダウンの調整を使用する、従来、または一般に知られているOLPCアルゴリズムに必ずしも制限されることなく、所望のBLER値を目標とするためにSIRセットポイントを生成する任意の適したアルゴリズムに従って実行され得る。いくつかの例では、MP-OLPC手順900は、復号試行のサブセット(すなわち、すべての試行とは限らない)のために実行され得る。たとえば、MP-OLPC手順900は、目標の復号試行(すなわち、早期復号試行)および最終的な復号試行のために実行され得る。
図10は、本開示の態様による、MP-OLPCを利用したデータフレーム復号方法1000を示すフローチャートである。いくつかの例では、方法1000は、図1、図2、図4、および/または図8のUE、ノードB、および/またはRNC、あるいは任意の適したワイヤレスレシーバのいずれかによって実行され得る。具体的な一例では、方法1000は、早期フレーム終了をサポートする図8の装置800によって実行され得る。ブロック1002で、装置800は、トランスミッタからデータフレームを受信するために、トランシーバ810を利用することができる。一例では、本装置は、DPDCH702(図7参照)におけるデータフレームを受信することができる。ブロック1004で、本装置は、同じTTIの間、複数(2つ以上)の復号試行においてデータフレームを復号するために、フレーム復号ブロック834を利用することができる。ブロック1006で、本装置は、いくつかのSIRセットポイント836を決定するためにOLPC手順を実行するために、MP-OLPC824ブロックを利用することができる。SIRセットポイントの各々は、復号試行のうちの対応する1つに固有の目標のBLER(たとえば、BLER838)に対応する。一例では、OLPC手順は、図9のMP-OLPC手順900と同様でもよい。ブロック1008で、本装置は、複数のSIRセットポイントから、ILPC手順のためのより高いまたは最大のSIRセットポイントを選択するために、ILPCブロック830を利用することができる。一例では、ILPC手順は、図5に示されるILPC500とすることができる。データフレームが複数の復号試行のすべてを実行する前に正常に復号される場合、本装置は、データフレームの送信を終了(すなわち、早期フレーム終了)するために、トランスミッタにシグナリングする。
マルチステップ外側ループ電力制御
本開示のいくつかの態様は、復号されたデータフレームのための所望のBLERを達成しながら、異なる復号誤りイベントに応答して、異なるSIR調整ステップサイズを使用してフレーム早期終了を容易にすることができるマルチステップ外側ループ電力制御(MS-OLPC)アルゴリズムを提供する。図11は、本開示の態様による、MS-OLPCアルゴリズム1100を示すフローチャートである。MS-OLPCアルゴリズム1100は、図1、図2、図4、および/または図8に示されるUE、ノードB、および/またはRNC、あるいは任意の適したワイヤレスレシーバのいずれかによって実行され得る。ブロック1102で、レシーバが同じTTIにおいて少なくとも2回(たとえば、試行AおよびB)データフレームを復号しようと試みると仮定される。たとえば、20msのTTIで、試行は、10msおよび20msで行われ得る。非限定的な例において、下記のTable 2(表2)で、単一のSIRセットポイントが調整される調整ステップサイズは、最右の列に示されている。復号結果ごとに、MS-OLPC手順は、Table 2(表2)においてa、b、および-cによって表される、異なるステップサイズによって単一の目標SIRセットポイントを調整することができる。ブロック1104で、復号試行AとBの両方が失敗する(イベント1)と、MS-OLPCアルゴリズム1100は、SIR調整ステップサイズをaに設定する。ブロック1106で、復号試行Aが失敗し、復号試行Bがパスする(イベント2)と、MS-OLPCアルゴリズム1100は、SIR調整ステップサイズをbに設定する。ブロック1108で、復号試行AとBの両方がパスする(イベント3、すべてパスした復号試行)と、MS-OLPCアルゴリズム1100は、SIR調整ステップサイズを-cに設定する。
一例では、ステップサイズaおよびbは、アップ調整(すなわち、SIRセットポイントを増加させる)であり、ステップサイズ-cは、ダウン調整(すなわち、SIRセットポイントを低下させる)である。異なるステップサイズ(たとえば、ステップサイズa、b、およびc)間の比を設定することによって、異なる復号試行の異なるBLER目標が使用され得る。
Figure 0006396458
本開示の一態様では、a=1dB、b=1/10dB、およびc=1/99dBと設定することによって、第1の試行AのBLERが11.1%未満であり、第2の試行BのBLERが1.01%未満であることが確実にされ得る。理由は、次のように説明することが可能である。N1、N2、N3は、Table 2(表2)の各イベントの発生の数を表すとする。第1のイベント(試行AとBの両方が失敗するとき)は、N1回発生する。第2のイベント(試行Aが失敗し、試行Bがパスする)は、N2回発生する。第3のイベント(試行AとBの両方がパスするとき)は、N3回発生する。長期間で、単一のSIRセットポイントは、
Figure 0006396458
によって与えられ、ここで、Sは、長期SIRセットポイントである。したがって、N1、N2、およびN3の大きな値に対して、MS-OLPCアルゴリズムは、
Figure 0006396458
を確実にすることができ、これは、第2の試行B(たとえば、20ms)のBLERが1.01%未満であることを確実にする。また、
Figure 0006396458
が示されてもよく、その結果は、
Figure 0006396458
であり、これは、試行AのBLERが11.1%未満であることを確実にする。言い換えれば、長期SIRセットポイントは、復号結果当たり行われる調整に基づいて決定され得る。
本開示の他の態様において、上記のMS-OLPCアルゴリズム1100は、2つ以上の復号試行を伴うケースに拡張され得る。すべての復号試行のための復号結果またはイベントの可能なセットごとに異なるステップサイズを有することによって、MS-OLPCアルゴリズム1100は、BLERが異なる復号試行で異なる値を有するようにする単一のSIRセットポイントを維持することができる。したがって、異なる復号試行を介して達成されるBLER値は、結果の復号セットごとに適用されるステップサイズの比に依存する。
図12は、本開示の一態様による、MS-OLPCを利用したデータフレーム復号方法1200を示すフローチャートである。いくつかの例では、方法1200は、図1、図2、図4、および/または図8のUE、ノードB、および/またはRNC、あるいは任意の適したワイヤレスレシーバのいずれかによって実行され得る。具体的な一例では、方法1200は、早期フレーム終了をサポートする図8の装置800によって実行され得る。ブロック1202で、本装置は、トランスミッタからデータフレームを受信する。一例では、本装置は、DPDCH(図7参照)におけるデータフレームを受信することができる。ブロック1204で、本装置は、複数の復号結果を生成するために、同じTTIの間、複数の復号試行においてデータフレームを復号するために、フレーム復号ブロック834を利用することができる。たとえば、結果は、上記のTable 2(表2)に示される復号結果またはイベントでもよい。ブロック1206で、本装置は、復号結果に基づいて複数のSIR調整ステップサイズを利用して、データフレームのための単一のSIRセットポイント836を調整するように構成されるMS-OLPC手順を実行するために、MS-OLPCブロック822を利用することができる。一例では、図11のMS-OLPCアルゴリズム1100は、ブロック1206において利用され得る。ここで、復号試行ごとの目標のBLER838は、SIR調整ステップサイズの比によって制御され得る(たとえば、Table 2(表2)に示されるステップサイズa、b、および-c)。ブロック1208で、本装置は、MS-OLPCによって決定される単一のSIRセットポイントを利用してILPC手順を実行するために、ILPCブロック830を利用することができる。一例では、ILPC手順は、図5のILPC500とすることができる。データフレームが複数の復号試行のすべてを実行する前に正常に復号される場合、本装置は、データフレームの送信を終了(すなわち、早期フレーム終了)するために、トランスミッタにシグナリングする。
マルチステップOLPCでのステップサイズの選択
上記のMS-OLPCアルゴリズムで説明したように、SIR調整ステップサイズの比は、MS-OLPCアルゴリズムでの異なる復号試行でBLER目標を制御する。本開示の態様は、所望のBLER目標を達成するために適したSIR調整ステップサイズを決定するために、一般的な方法を提供する。
一例では、Table 3(表3)は、n個の復号試行についてのいくつかの潜在的な復号結果(イベントまたは結果)を列挙する。各行は、1つの復号イベントまたは結果に対応する。Table 3(表3)において、試行iにおける復号結果が成功した場合、パケットが早期にすでに正常に復号されたので、すべての後続の試行における復号結果(すなわち、i+1, i+2など)も成功する。Table 3(表3)における最初のn個のイベントは、アップ(増加する)ステップUi(i=1, 2, ..., n-1, n)に関連付けられており、少なくとも1つの試行は、各イベント(行当たり)において失敗する。最終的なイベント(最後の行)において、すべての試行(すなわち、試行1からn)はパスし、したがって、このすべてパスしたイベントのステップサイズは、ダウン(減少する)ステップ-Dである。この表では、fi(i=1, 2, ..., n)は、最初のn個のイベントの発生の確率(または周波数)を表し、pは、最終的なすべてパスしたイベントの確率(または周波数)を表す。
Figure 0006396458
OLPCの安定性(定常状態)に達することによって、以下の式(1)が示され得る。
Figure 0006396458
次いで、以下の式(2)が示され得る。
Figure 0006396458
p≦1と仮定すると、すべてのイベントi=1, 2, ..., n+1-Kにおいて復号試行K(K=1, 2, ..., n)が失敗するので、試行Kの失敗率は、下記の式(3)によって与えられる。
Figure 0006396458
したがって、以下の式(4)が示され得る。
Figure 0006396458
したがって、ダウンステップDとアップステップサイズUiの比を制御することによって、異なる復号試行のBLER目標が制御され得る。
電気通信システムのいくつかの態様は、W-CDMAシステムを参照して示した。当業者が容易に了解するように、本開示全体にわたって説明する様々な態様は、他の電気通信システム、ネットワークアーキテクチャ、および通信規格に拡張され得る。
例として、様々な態様は、TD-SCDMAおよびTD-CDMAなどの他のUMTSシステムに拡張され得る。様々な態様は、(FDD、TDD、または両モードにおける)ロングタームエボリューション(LTE)、(FDD、TDD、または両モードにおける)LTEアドバンスト(LTE-A)、CDMA2000、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、ウルトラワイドバンド(UWB)、Bluetooth(登録商標)を用いるシステム、および/または他の適切なシステムにも拡張され得る。採用される実際の電気通信規格、ネットワークアーキテクチャ、および/または通信規格は、特定の用途、およびシステムに課される全体的な設計制約に依存する。
開示した方法におけるステップの特定の順序または階層は例示的なプロセスの例示であることを理解されたい。設計の選好に基づいて、方法におけるステップの特定の順序または階層が再構成可能であることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、クレーム内で明記していない限り、提示した特定の順序または階層に限定されるように意図されているわけではない。
前述の説明は、いかなる当業者も本明細書で説明する様々な態様を実践することを可能にするように与えられる。これらの態様の様々な修正形態は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は本明細書において示される態様に限定されることを意図するものではなく、特許請求の範囲の文言と整合するすべての範囲を許容するように意図されており、単数の要素への言及は、「唯一の」と明記されていない限り、「唯一の」ではなく、「1つまたは複数の」を意味することを意図している。特に別段の定めがない限り、「いくつか(some)」という用語は、1つまたは複数を指す。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」について言及する句は、単一のメンバーを含むこれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、ならびにa、bおよびcを含むことが意図される。当業者に知られているまたは後で当業者に知られることになる、本開示全体にわたって説明する様々な態様の要素の構造的および機能的なすべての均等物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。さらに、本明細書に開示されたものは、そのような開示が特許請求の範囲において明示的に列挙されているか否かにかかわらず、公共用に提供されることは意図していない。請求項のいかなる要素も、「のための手段」という句を使用して要素が明確に記載されていない限り、または方法クレームの場合に「のためのステップ」という句を使用して要素が記載されていない限り、米国特許法第112条第6項の規定に基づいて解釈されるべきではない。
100 UMTSシステム
102 UMTS地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)
104 コアネットワーク
106 無線ネットワークコントローラ(RNC)
107 無線ネットワークサブシステム(RNS)
108 ノードB
110 ユーザ機器(UE)
111 汎用加入者識別モジュール(USIM)
112 MSC
114 GMSC
115 ホームロケーションレジスタ(HLR)
116 回線交換ネットワーク
118 サービングGPRSサポートノード(SGSN)
120 ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)
122 パケットベースのネットワーク
200 RAN
202 セル
204 セル
206 セル
212 アンテナグループ
214 アンテナグループ
216 アンテナグループ
218 アンテナグループ
220 アンテナグループ
222 アンテナグループ
224 アンテナグループ
226 アンテナグループ
228 アンテナグループ
230 UE
232 UE
234 UE
236 UE
238 UE
240 UE
242 ノードB
244 ノードB
246 ノードB
306 物理レイヤ
308 レイヤ2
310 メディアアクセス制御(MAC)サブレイヤ
312 無線リンク制御(RLC)サブレイヤ
314 パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サブレイヤ
316 RRC層
402 UE
404 UE
406 ノードB
500 ILPC
600 OLPC手順
700 アップリンクFET手順
702 専用物理データチャネル(DPDCH)
800 装置
802 バス
804 プロセッサ
805 メモリ
806 コンピュータ可読媒体
808 バスインターフェース
810 トランシーバ
812 ユーザインターフェース
814 処理システム
820 外側ループ電力制御(OLPC)ブロック
822 MS-OLPCブロック
824 MP-OLPCブロック
826 MP-OLPCコード
828 MS-OLPCコード
830 内側ループ電力制御(ILPC)ブロック
832 ILPCコード
834 フレーム復号ブロック
836 SIRセットポイント
838 BLER
900 MP-OLPCアルゴリズム
1000 データフレーム復号方法
1100 MS-OLPCアルゴリズム
1200 データフレーム復号方法

Claims (26)

  1. ユーザ機器(UE)、無線基地局、および/または無線ネットワークコントローラ(RNC)によって実行される、ワイヤレス通信においてデータフレームを復号するための方法であって、
    チャネルにおいてトランスミッタからデータフレームを受信するステップと、
    同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行において前記データフレームを復号することによってフレーム早期終了を実行するステップであって、
    前記複数の復号試行の第1の復号試行において前記データフレームを復号するステップと、
    前記第1の復号試行が成功しなかったことを判定したことに応答して、前記複数の復号試行の第2の復号試行において前記データフレームを復号するステップと
    を含む、ステップと、
    フレーム早期終了のために前記第1の復号試行および前記第2の復号試行を含む前記複数の復号試行のための異なるブロック誤り率(BLER)目標を設定するステップと、
    複数の信号対干渉比(SIR)セットポイントを決定するように構成される外側ループ電力制御(OLPC)手順を実行するステップであって、前記複数のSIRセットポイントの各々が、前記復号試行のうちの対応する1つの前記BLER目標に対応する、ステップと、
    前記複数のSIRセットポイントから、内側ループ電力制御(ILPC)手順のための最大SIRセットポイントを選択するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記フレーム早期終了を実行するステップが、
    前記データフレームが前記複数の復号試行のすべてを実行する前に正常に復号される場合、前記データフレームの送信を終了するために前記トランスミッタにシグナリングするステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記OLPC手順を実行するステップが、前記復号試行のサブセットのみの前記OLPC手順を実行するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記OLPC手順を実行するステップが、前記複数の復号試行の中で前記第1の復号試行および最終的な復号試行のための前記OLPC手順を実行するステップを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記OLPC手順を実行するステップが、前記複数の復号試行の2つ以上のための同じOLPCアルゴリズムに従って前記OLPC手順を実行するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記OLPC手順を実行するステップが、
    前記第1の復号試行の第1のOLPCアルゴリズムに従って前記OLPC手順を実行するステップと、
    前記第2の復号試行の第2のOLPCアルゴリズムに従って前記OLPC手順を実行するステップと
    を含み、
    前記第1のOLPCアルゴリズムが前記第2のOLPCアルゴリズムとは異なる、
    請求項1に記載の方法。
  7. 前記OLPC手順を実行するステップが、
    前記データフレームを含む送信の品質を決定するステップと、
    前記送信の前記品質に基づいて前記SIRセットポイントを決定するステップと
    を含み、
    前記ILPC手順を実行するステップが、
    前記送信のSIRを推定するステップと、
    前記推定されたSIRと前記最大SIRセットポイントとの間の比較に基づいて前記トランスミッタに1つまたは複数の送信電力制御コマンドを送信するステップと
    を含む、
    請求項1に記載の方法。
  8. ユーザ機器(UE)、無線基地局、および/または無線ネットワークコントローラ(RNC)によって実行される、ワイヤレス通信においてデータフレームを復号するための方法であって、
    チャネルにおいてトランスミッタからデータフレームを受信するステップと、
    複数の復号結果を生成するために、同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行において前記データフレームを復号することによってフレーム早期終了を実行するステップであって、
    前記複数の復号試行の第1の復号試行において前記データフレームを復号するステップと、
    前記第1の復号試行が成功しなかったことを判定したことに応答して、前記複数の復号試行の第2の復号試行において前記データフレームを復号するステップと
    を含む、ステップと、
    同じデータフレームの前記復号結果に基づいて複数の信号対干渉比(SIR)調整ステップサイズを使用して、前記データフレームのための単一のSIRセットポイントを調整するように構成される外側ループ電力制御(OLPC)手順を実行するステップと、
    前記SIR調整ステップサイズの比に基づいて、フレーム早期終了のための前記複数の復号試行の異なるブロック誤り率(BLER)目標を設定するステップと、
    前記単一のSIRセットポイントを利用して、内側ループ電力制御(ILPC)手順を実行するステップと
    を含む、方法。
  9. 前記フレーム早期終了を実行するステップが、
    前記データフレームが前記複数の復号試行のすべてを実行する前に正常に復号される場合、前記データフレームの送信を終了するために前記トランスミッタにシグナリングするステップを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記比が、前記SIR調整ステップサイズのダウンステップサイズとアップステップサイズとの比を含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記複数のSIR調整ステップサイズが、複数のアップステップサイズおよびダウンステップサイズを含み、
    前記OLPC手順を実行するステップが、
    すべてパスした復号試行を含む復号結果のために前記ダウンステップサイズを利用するステップと、
    少なくとも1つの失敗した復号試行を含む復号結果のために前記複数のアップステップサイズを利用するステップと
    を含む、請求項8に記載の方法。
  12. 前記複数のアップステップサイズおよび前記ダウンステップサイズが、
    Figure 0006396458
    の式を満たし、fi(i=1, 2, ..., n)が成功した復号試行および失敗した復号試行を含む前記復号結果iの発生確率を表し、Uiが前記復号結果iの前記アップステップサイズを表し、pがすべてパスした復号試行を含む前記復号結果の発生確率であり、Dが前記ダウンステップサイズを表す、請求項11に記載の方法。
  13. 前記OLPC手順を実行するステップが、
    前記データフレームを含む送信の品質を決定するステップと、
    前記送信の前記品質に基づいて前記単一のSIRセットポイントを決定するステップと
    を含み、
    前記ILPC手順を実行するステップが、
    前記送信のSIRを推定するステップと、
    前記推定されたSIRと前記単一のSIRセットポイントとの間の比較に基づいて前記トランスミッタに1つまたは複数の送信電力制御コマンドを送信するステップと
    を含む、
    請求項8に記載の方法。
  14. ワイヤレス通信のための装置であって、
    チャネルにおいてトランスミッタからデータフレームを受信するように構成されるトランシーバと、
    電力制御コードを含むコンピュータ可読記録媒体と、
    前記トランシーバに結合され、かつ前記電力制御コードによって構成される少なくとも1つのプロセッサであって、
    同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行において前記データフレームを復号することによってフレーム早期終了を実行することと、
    前記複数の復号試行の第1の復号試行において前記データフレームを復号することと、
    前記第1の復号試行が成功しなかったことを判定したことに応答して、前記複数の復号試行の第2の復号試行において前記データフレームを復号することと、
    フレーム早期終了のために前記複数の復号試行のための異なるブロック誤り率(BLER)目標を設定することと、
    複数の信号対干渉比(SIR)セットポイントを決定するために外側ループ電力制御(OLPC)手順を実行することであって、前記複数のSIRセットポイントの各々が、前記復号試行のうちの対応する1つの前記BLER目標に対応する、実行することと、
    前記複数のSIRセットポイントから、内側ループ電力制御(ILPC)手順のための最大SIRセットポイントを選択することと
    を行うように構成される、プロセッサと
    を含む、装置。
  15. 前記フレーム早期終了のために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
    前記データフレームが前記複数の復号試行のすべてを実行する前に正常に復号される場合、前記データフレームの送信を終了するために前記トランスミッタにシグナリングする
    ようにさらに構成される、請求項14に記載の装置。
  16. 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記復号試行のサブセットのみの前記OLPC手順を実行するようにさらに構成される、請求項14に記載の装置。
  17. 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記復号試行の中で前記第1の復号試行および最終的な復号試行のための前記OLPC手順を実行するようにさらに構成される、請求項16に記載の装置。
  18. 前記少なくとも1つのプロセッサが、前記複数の復号試行の2つ以上のための同じOLPCアルゴリズムに従って前記OLPC手順を実行するようにさらに構成される、請求項14に記載の装置。
  19. 前記少なくとも1つのプロセッサが、
    前記第1の復号試行の第1のOLPCアルゴリズムに従って前記OLPC手順を実行し、
    前記第2の復号試行の第2のOLPCアルゴリズムに従って前記OLPC手順を実行する
    ようにさらに構成され、
    前記第1のOLPCアルゴリズムが前記第2のOLPCアルゴリズムとは異なる、
    請求項14に記載の装置。
  20. 前記OLPC手順のために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
    前記データフレームを含む送信の品質を決定し、
    前記送信の前記品質に基づいて前記単一のSIRセットポイントを決定する
    ようにさらに構成され、
    前記ILPC手順のために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
    前記送信のSIRを推定し、
    前記推定されたSIRと最大SIRセットポイントとの間の比較に基づいて前記トランスミッタに1つまたは複数の送信電力制御コマンドを送信する
    ようにさらに構成される、
    請求項14に記載の装置。
  21. ワイヤレス通信のための装置であって、
    チャネルにおいてトランスミッタからデータフレームを受信するように構成されるトランシーバと、
    電力制御コードを含むコンピュータ可読記録媒体と、
    前記トランシーバに結合され、かつ前記電力制御コードによって構成される少なくとも1つのプロセッサであって、
    複数の復号結果を生成するために、同じ送信時間間隔(TTI)の間に複数の復号試行において前記データフレームを復号することによってフレーム早期終了を実行することであって、
    前記複数の復号試行の第1の復号試行において前記データフレームを復号することと、
    前記第1の復号試行が成功しなかったことを判定したことに応答して、前記複数の復号試行の第2の復号試行において前記データフレームを復号することと
    を含む、実行することと、
    同じデータフレームの前記復号結果に基づいて複数の信号対干渉比(SIR)調整ステップサイズを使用して、前記データフレームのための単一のSIRセットポイントを調整するための外側ループ電力制御(OLPC)手順を実行することと、
    前記SIR調整ステップサイズの比に基づいて、フレーム早期終了のための前記複数の復号試行の異なるブロック誤り率(BLER)目標を設定することと、
    前記単一のSIRセットポイントを利用して、内側ループ電力制御(ILPC)手順を実行することと
    を行うように構成される、プロセッサと
    を含む、装置。
  22. 前記フレーム早期終了のために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
    前記データフレームが前記複数の復号試行のすべてを実行する前に正常に復号される場合、前記データフレームの送信を終了するために前記トランスミッタにシグナリングする
    ようにさらに構成される、請求項21に記載の装置。
  23. 前記比が、前記SIR調整ステップサイズのダウンステップサイズとアップステップサイズとの比を含む、請求項21に記載の装置。
  24. 前記複数のSIR調整ステップサイズが、複数のアップステップサイズおよびダウンステップサイズを含み、
    前記OLPC手順が、
    すべてパスした復号試行を含む復号結果のために前記ダウンステップサイズを利用することと、
    少なくとも1つの失敗した復号試行を含む復号結果のために前記複数のアップステップサイズを利用することと
    を含む、請求項21に記載の装置。
  25. 前記複数のアップステップサイズおよび前記ダウンステップサイズが、
    Figure 0006396458
    の式を満たし、fi(i=1, 2, ..., n)が成功した復号試行および失敗した復号試行を含む前記復号結果iの発生確率を表し、Uiが前記復号結果iの前記アップステップサイズを表し、pがすべてパスした復号試行を含む前記復号結果の発生確率であり、Dが前記ダウンステップサイズを表す、請求項24に記載の装置。
  26. 前記OLPC手順のために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
    前記データフレームを含む送信の品質を決定し、
    前記送信の前記品質に基づいて前記単一のSIRセットポイントを決定する
    ようにさらに構成され、
    前記ILPC手順のために、前記少なくとも1つのプロセッサが、
    前記送信のSIRを推定し、
    前記推定されたSIRと前記単一のSIRセットポイントとの間の比較に基づいて前記トランスミッタに1つまたは複数の送信電力制御コマンドを送信する
    ようにさらに構成される、
    請求項21に記載の装置。
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