JP6394506B2 - モルタル塗布用ノズル、モルタル塗布用アーム型ロボット、およびモルタル塗布方法 - Google Patents

モルタル塗布用ノズル、モルタル塗布用アーム型ロボット、およびモルタル塗布方法 Download PDF

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Description

本発明は、モルタル塗布用ノズルに関するものであり、特に、コークス炉に用いられる定型耐火物の表面に、ノズルと定型耐火物とが干渉することなく、均一にモルタルを塗布することができるモルタル塗布用ノズルに関するものである。
また、本発明は、前記モルタル塗布用ノズルを備えるモルタル塗布用アーム型ロボット、および前記モルタル塗布用ノズルを使用して行うモルタル塗布方法に関するものである。
製鉄に用いられる冶金用コークスは、室炉式コークス炉で石炭を乾留することによって製造される。室炉式コークス炉は、炭化室と、該炭化室に熱を供給する燃焼室とを炉幅方向に交互に配置することによって構成されており、炭化室と燃焼室とを隔てる耐火レンガ等の定型耐火物を介して燃焼室から炭化室へ熱が供給される。室炉式コークス炉には100門以上の炉室を備えるものもあり、その全長は100m以上、高さは10m以上におよぶ巨大レンガ構造物といえる。
また、コークス炉を構成する定型耐火物は、一般的な建築物用のレンガと異なり、上面から見た形状が長方形、台形、L字型など、複雑な形状をしている。さらに、それら定型耐火物の側面、上面、および底面には、ダボと呼ばれる、ズレ防止用の凹凸が設けられている。コークス炉は、このように極めて複雑な形状を有する定型耐火物を組み合わせて建設される。
このような複雑さのため、コークス炉の築炉は、現在、築炉工による手積み作業で行われている。手積みによる築炉では、定型耐火物を積む位置にコテを用いて所定の目地厚になるようにモルタルを塗布し、次いで、該モルタル上へ定型耐火物を積み上げるという作業を繰り返し行う必要がある。その際には、複雑な形状の定型耐火物表面にモルタルを均一に塗布する必要があるなど、極めて高度な技能が要求されるが、そのような技能を有する熟練した築炉工は常に不足している。また、手作業でモルタルの塗布と定型耐火物の積み上げを行う築炉作業は極めて重労働といえる。そのため、モルタルの塗布や定型耐火物の積み上げ作業を機械化、自動化し、労力を低減することが求められている。
一方、モルタル塗布の自動化技術に関しては、例えば、特許文献1、2に記載されているような技術が提案されている。
特許文献1では、連続鋳造工程において使用される溶融金属容器に上ノズルを取り付ける際に、該上ノズルの外周面に一定厚さのモルタルを塗布するための装置が提案されている。前記装置は、ターンテーブル状に置かれた上ノズルに対して、モルタルを噴射して塗布する塗布ノズルを備えている。
また、特許文献2では、上ノズルの外周面にモルタルを塗布するための塗布ノズルと、塗布されたモルタルの厚みを均一にするためのモルタルガイドを備えた装置が提案されている。
特開平09−184689号公報 特開平06−047528号公報
特許文献1、2で提案されている方法によれば、鋳造用上ノズルのような、比較的単純な形状のものに対しては、自動的に、均一にモルタルを塗布することができる。
しかし、上述したように、コークス炉は複雑な形状の定型耐火物を組み合わせて建設されるため、特許文献1、2に記載されているような従来のモルタル塗布装置では、定型耐火物の表面に均一にモルタルを塗布することは困難である。
例えば、図1は、コークス炉の築炉において、積み上げられる定型耐火物の形状の一例を示したものである。このように、既に定型耐火物11、12、および13が積まれている状態のところへ、新たな定型耐火物14を積む場合、定型耐火物11、12の上面と、定型耐火物14の側面とに、予め均一にモルタルを塗布する必要がある。しかし、特許文献1に記載されているように、モルタルを噴射して塗布する装置では、上面と側面とが交わるコーナー部におけるモルタルの厚みを均一にすることが難しい。
また、特許文献2に記載の装置では、定型耐火物12の上面と定型耐火物13の側面とが交わる部分(コーナー部)等において、ノズルやモルタルガイドが定型耐火物と干渉するため、塗布を行うことができない。
加えて、定型耐火物の上面や側面にはダボとしての凹部15と凸部16が形成されているが、特許文献1、2に記載の装置では、このような複雑な凹凸を有する面に均一にモルタルを塗布することは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、コークス炉に用いられる定型耐火物の表面に、定型耐火物と干渉することなく、また、ダボなどの凹凸を有する面であっても、均一にモルタルを塗布することができるモルタル塗布用ノズルを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記モルタル塗布用ノズルを備えるモルタル塗布用アーム型ロボット、および前記モルタル塗布用ノズルを使用して行うモルタル塗布方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は、次のとおりである。
1.モルタル塗布用ノズルであって、
互いに対向する一組の主面と、互いに対向する一組の側面とからなる周側面と、
ノズル先端面と、
前記ノズル先端面に設けられたモルタル吐出用スリットを有し、
前記ノズル先端面が、前記一組の側面の一方から他方にかけて傾斜し、かつ
前記ノズル先端面の少なくとも一部が、前記一組の主面の一方から他方にかけて傾斜している、モルタル塗布用ノズル。
2.前記ノズル先端面の前記側面に対する傾斜角αが、40°以上75°以下であり、
前記ノズル先端面の前記主面に対する傾斜角βが、20°以上50°以下である、前記1に記載のモルタル塗布用ノズル。
3.アームと、
前記アームの先端に取り付けられたディスペンサと、
前記ディスペンサの先端に取り付けられた前記1または2に記載のモルタル塗布用ノズルとを備える、モルタル塗布用アーム型ロボット。
4.前記モルタル塗布用ノズルを、前記ディスペンサに対して回転させるノズル回転手段をさらに有する、前記3に記載のモルタル塗布用アーム型ロボット。
5.前記1または2に記載のモルタル塗布用ノズルを使用して行うモルタル塗布方法。
本発明のモルタル塗布用ノズルによれば、コークス炉に用いられる定型耐火物の表面に、定型耐火物と干渉することなく、また、ダボなどの凹凸を有する面であっても、均一にモルタルを塗布することができる。さらに、前記モルタル塗布用ノズルを備えたロボットを使用すれば、コークス炉建設におけるモルタル塗布作業を自動化することもできる。
コークス炉の築炉において、積み上げられる定型耐火物の配置の一例を示した図である。 本発明の第1の実施形態におけるモルタル塗布用ノズルの斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるモルタル塗布用ノズルの正面概略図である。 本発明の第1の実施形態におけるモルタル塗布用ノズルの側面概略図である。 本発明の第1の実施形態におけるモルタル塗布用ノズルの使用例を表した概略図である。 本発明の第1の実施形態におけるモルタル塗布用ノズルの使用例を表した概略図である。 本発明の第2の実施形態におけるモルタル塗布用ノズルの側面概略図である。 本発明の第3の実施形態におけるモルタル塗布用ノズルの側面概略図である。 本発明の一実施形態におけるモルタル塗布用アーム型ロボットの概略図である。
次に、本発明を実施する方法について具体的に説明する。なお、以下の説明は、本発明の好適な一実施態様を示すものであり、本発明は、以下の説明によって何ら限定されるものではない。
本発明のモルタル塗布用ノズルは、互いに対向する一組の主面と、互いに対向する一組の側面とからなる周側面と、ノズル先端面と、前記ノズル先端面に設けられたモルタル吐出用スリットを有している。前記一組の主面は、互いに平行であってもよいし、平行でなくてもよいが、平行であることが好ましい。同様に、前記一組の側面は、互いに平行であってもよいし、平行でなくてもよいが、平行であることが好ましい。また、前記主面と前記側面とがなす角は特に限定されないが、互いに直交していることが好ましい。
なお、ここで、「主面」とは、前記ノズルの周側面を構成する面の内、モルタル吐出用スリットの長手方向に対して平行な面を指す。また、「側面」とは、前記ノズルの周側面を構成する面の内、前記「主面」以外の面を指す。
本発明のモルタル塗布用ノズルにおいては、前記ノズル先端面が、前記一組の側面の一方から他方にかけて傾斜し、かつ前記ノズル先端面の少なくとも一部が、前記一組の主面の一方から他方にかけて傾斜していることが重要である。このように、ノズル先端面が少なくとも2方向に傾斜していることにより、コークス炉に用いられる定型耐火物の表面に、定型耐火物と干渉することなく、また、ダボなどの凹凸を有する面であっても、均一にモルタルを塗布することができる。その理由については、以降の実施形態の説明において具体的に述べる。
さらに、本発明のモルタル塗布用ノズルにおいては、ノズル先端面に傾斜を設けている一方で、先端面以外の部分には傾斜を設ける必要がない。そのため、ノズル先端のみを細くし、それ以外の部分を厚くすることができる。これにより、モルタルを吐出するための圧力に耐えうる強度を容易にノズルに持たせることができる。また、ノズル内の流路を大きくすることができるため、モルタル吐出用スリットから吐出されるモルタルが不均一となることを抑制できる。
なお、ここで「先端面」とは、前記ノズルの、モルタルが吐出される側に位置する面全体を指す。前記先端面は、複数の平面で構成されていてもよいし、単一の平面で構成されていてもよい。また、「ノズル先端面の少なくとも一部が、前記一組の主面の一方から他方にかけて傾斜している」とは、ノズル先端面が、前記一組の主面の一方の側から他方の側までの間の少なくとも一部において、前記一方の主面に近い側から前記他方の主面に近い側へかけて傾斜していることを意味し、該一部が前記一組の主面の両方に直接接触していることは要しない。
さらに、本発明のモルタル塗布用ノズルにおいては、前記ノズル先端面の前記側面に対する傾斜角αを40°以上75°以下、前記ノズル先端面の前記主面に対する傾斜角βを20°以上50°以下とすることが好ましい。傾斜角αおよびβを前記範囲内とすることにより、一般的な定型耐火物を用いてコークス炉を建設する際に、さらに良好に定型耐火物とノズルの干渉を防止し、また、ダボなどの凹凸を有する面であっても、より均一にモルタルを塗布することができる。
なお、ここで、傾斜角αは、次の面(a)上における、面(b)と面(c)とのなす角と定義する。
(a)一組の主面のうち、よりノズル先端側まで延びている主面、
(b)一組の側面のうち、よりノズル先端側まで延びている側面、
(c)先端面。
また、傾斜角βは、次の面(d)上における、面(e)と面(f)とのなす角と定義する。
(d)一組の側面のうち、よりノズル先端側まで延びている側面、
(e)一組の主面のうち、よりノズル先端側まで延びている主面、
(f)先端面のうちの前記一組の主面の一方から他方にかけて傾斜している面。
本発明において、ノズル各部の寸法は特に限定されず、使用する定型耐火物の形状や寸法等を考慮して適宜調整すればよいが、例えば、ノズル先端面に設けられるモルタル吐出用スリットの長辺方向の長さは50〜130mm、前記モルタル吐出用スリットの短辺方向の長さは4〜11mmとすることが好ましい。
また、本発明において、モルタル塗布用ノズルの材質は特に限定されず、任意の材質とすることができる。また、モルタル塗布用ノズルを単一の材質で形成することも、また、複数の材質で構成することもできる。モルタル吐出時にかかる圧力に耐えうる強度を付与するという観点からは、ノズルの材質を金属とすることが好ましく、ステンレス鋼またはアルミニウムとすることがより好ましい。
<第1の実施形態>
次に、図面を用いて、本発明の実施形態について具体的に説明する。なお、以降の図面において、共通する部分には同一の番号を付している。
図2〜4は、それぞれ本発明の第1の実施形態におけるモルタル塗布用ノズル20(以下、単に「ノズル」と言う場合がある)の、斜視図、正面概略図、および側面概略図である。前記ノズルの周側面は、互いに対向する一組の主面21、22と、互いに対向する一組の側面23、24とで構成されている。そして、本実施形態においては、主面21と主面22、側面23と側面24は、それぞれ平行であり、また、主面21、22と側面23、24とは垂直に交わっている。したがって、本実施形態におけるノズル周側面の形状は、前記主面と側面の両者に対して垂直である面(水平方向断面)において長方形となっている。
本実施形態においては、前記ノズルの先端側の面である先端面25が、第1の傾斜面26と第2の傾斜面27とで構成されている。第1の傾斜面26および第2の傾斜面27は、ともに平面であり、第1の傾斜面26には、モルタル吐出用スリット28が設けられている。第1の傾斜面26の4つの辺は、主面22、側面23、側面24、および第2の傾斜面27のそれぞれ1辺と接している。また、第2の傾斜面27の4つの辺は、主面21、側面23、側面24、および第1の傾斜面26のそれぞれ1辺と接している。
したがって、前記ノズル先端面を構成する第1の傾斜面26は、側面24のノズル先端側から側面23のノズル先端側へかけて、ノズル先端から遠ざかる方向へ傾斜している。そして、第1の傾斜面26と1辺を共有している第2の傾斜面27も、同様に側面24から側面23へかけて傾斜している。ここで、ノズル先端面の前記側面に対する傾斜角αは、図3に示すように、一組の主面のうち、よりノズル先端側まで延びている主面22上における、一組の側面のうち、よりノズル先端側まで延びている側面24と、第1の傾斜面26とのなす角として求めることができる。なお、本実施形態においては、側面26と側面27は平行であるため、主面22に平行な面内における、側面23と第1の傾斜面26とのなす角もαに等しい。同様に、本実施形態においては、主面21と主面22は平行であるため、主面21に平行な面内における、側面24と第1の傾斜面26とのなす角、および主面21に平行な面内における、側面24と第1の傾斜面26とのなす角も、やはりαに等しくなる。
上記のように、ノズル先端面25を、側面24から側面23にかけて傾斜させることにより、積み上げられた定型耐火物の間の狭い空間であっても、定型耐火物と干渉することなく、コーナー部等にも均一にモルタルを塗布することができる。前記効果を、図5を参照して説明する。図5は、定型耐火物40、41、および42の上に、さらに定型耐火物を積み上げる際に、本実施形態のモルタル塗布用ノズル20を使用する方法の一例を表している。この例では、モルタル塗布用ノズル20は、ディスペンサ30の先端に取り付けられている。ディスペンサ30は、ノズル20へモルタルを供給するためのものであり、ノズル20とディスペンサ30とは、例えば、アーム型ロボット(図示しない)のアーム先端に取り付けて、任意の位置に移動可能とすることができる。図5に示したように、既に定型耐火物43、44が積まれている場合、その間の空間に新たに定型耐火物を積むためには、定型耐火物41の上面に加え、定型耐火物43、44の側面にもモルタルを塗布する必要がある。その際、ノズル20の先端面35が傾斜していれば、図に示すようにノズル20を斜めに差し入れることにより、定型耐火物41、43、44などにノズル20やディスペンサ30が干渉することなく、コーナー部にまでノズル20の先端を届かせることができる。なお、図5に示した例では、ノズル20の主面21が紙面手前方向を向いた状態で、ノズル20を水平方向(紙面手前から奥へ、または紙面奥から手前へ)移動させながらモルタルを塗布することを想定している。
これに対して、もし先端面が傾斜していないノズルを用いたとすると、図5の例のようにノズルを斜めに差し入れようとしても、ノズル先端が定型耐火物41や43に干渉し、コーナー部にまでノズルの先端を届かせることができない。また、ノズルの先端をコーナー部に届かせるために、塗布面である定型耐火物43の側面に対して垂直に(水平方向から)ノズルを近づけようとしても、ノズルやディスペンサが定型耐火物44等と干渉してしまう。
なお、ここでは第1の実施形態のノズルを用いた場合で説明したが、本発明の条件を満たすノズルであれば、上記効果を得られることは言うまでもない。
さらに、本実施形態においては、ノズル先端面25の一部である第2の傾斜面27が、主面22のノズル先端側から主面21のノズル先端側にかけて、ノズル先端から遠ざかる方向へ傾斜している。ここで、第2の傾斜面27の前記主面に対する傾斜角βは、図4に示すように、一組の側面のうち、よりノズル先端側まで延びている側面24上における、一組の主面のうち、よりノズル先端側まで延びている主面22と、第2の傾斜面27とのなす角として求めることができる。なお、本実施形態においては、主面21と主面22は平行であるため、側面24に平行な面内における、主面21と第2の傾斜面27とのなす角もβに等しい。同様に、本実施形態においては、側面23と側面24は平行であるため、側面23に平行な面内における、主面22と第2の傾斜面27とのなす角、および側面23に平行な面内における、主面21と第2の傾斜面27とのなす角も、やはりβに等しくなる。
上記のように、ノズル先端面25の一部である第2の傾斜面27を、主面24から主面21にかけて傾斜させることにより、ダボなどの凹凸を有する定型耐火物の表面にも、均一にモルタルを塗布することができる。前記効果を、図6を参照して説明する。図6は、先の図5に示したように定型耐火物の側面にモルタルを塗布する場合の上方から見たノズルの動きを、模式的に表したものである。図6(a)では、定型耐火物45の側面には凹部が設けられている。このような場合であっても、ノズル20の先端面25の一部が傾斜し、ノズル先端が細くなっているため、凹部の内部にまで、均一にモルタルを塗布することができる。また、図6(b)では定型耐火物46の側面に凸部が設けられているが、このような場合であっても、定型耐火物46の表面形状に合わせてノズルを移動させることにより、やはり均一にモルタルを塗布することができる。
<第2の実施形態>
図7は、本発明の第2の実施形態におけるモルタル塗布用ノズル20の側面概略図である。本実施形態においては、ノズル20の先端面25が単一の傾斜面からなり、モルタル吐出用スリット28は前記傾斜面に設けられている。上記以外の部分については、第1の実施例におけるノズル20と同様である。本発明においては、このようにノズル先端面25の全部を、主面22から主面21にかけて、ノズル先端から遠ざかるように傾斜させることもできる。なお、第2の実施形態におけるノズル20においては、先端面25と主面22のなす角がβとなる。
<第3の実施形態>
図8は、本発明の第3の実施形態におけるモルタル塗布用ノズル20の側面概略図である。本実施形態においては、ノズル先端面25が、第1の傾斜面26、第2の傾斜面27、および第3の傾斜面29の2つの面で構成されている。第1の傾斜面26は、第1の実施形態における第1の傾斜面26と同様に、図6において紙面奥側に位置する側面(24)のノズル先端側から、側面23のノズル先端側へかけて、ノズル先端から遠ざかる方向へ傾斜している。そして、第1の傾斜面26と1辺を共有している第2の傾斜面27および第3の傾斜面29も、紙面奥側に位置する側面(24)から側面23へかけて傾斜している。また、ノズル先端面25の一部である第2の傾斜面27は、第一の実施形態と同様に、主面22側から主面21側にかけて、ノズル先端から遠ざかる方向へ傾斜している。そして、ノズル先端面25の一部である第3の傾斜面29は、第2の傾斜面27と反対に、主面21側から主面22側にかけて、ノズル先端から遠ざかる方向へ傾斜している。
本発明においては、本実施形態のようにノズル先端面25を、一方の主面側と他方の主面側とで、それぞれノズル先端から遠ざかるように傾斜させることもできる。このような場合においても、傾斜角βは、(d)一組の側面のうち、よりノズル先端側まで延びている側面上における、(e)一組の主面のうち、よりノズル先端側まで延びている主面と(f)先端面のうちの前記一組の主面の一方から他方にかけて傾斜している面とのなす角と定義することができる。ただし、図8に示した第3の実施形態のノズル20のように、主面21と主面22の高さが等しい場合(ノズル先端側の同じ位置まで延びている場合)には、上記(e)の主面として、いずれの主面を用いてもよい。
また、本実施形態のようにノズル先端面25が、一方の主面側と他方の主面側とで、それぞれノズル先端から遠ざかるように傾斜している場合には、それぞれの傾斜面の主面に対する傾斜角を、ともに20°以上50°以下とすることが好ましい。
[モルタル塗布用アーム型ロボット]
本発明のモルタル塗布用ノズルは、任意の態様で使用することができるが、例えば、ロボットに取り付けて使用することができる。前記ロボットとしては、特に限定されず、各種のロボットを使用できるが、塗布の自由度の高さから、アームを備えたロボット(アーム型ロボット)を用いることが好ましく、産業用に用いられる垂直多関節型ロボットを用いることがより好ましい。
図9は、本発明の一実施形態におけるモルタル塗布用アーム型ロボット50の概略図である。モルタル塗布用アーム型ロボット50は、そのアーム51の先端にディスペンサ30を備えており、ディスペンサ30の先端にはモルタル塗布用ノズル20が接続されている。アーム51には複数の回転軸が設けられており、モルタルを塗布する位置へノズル20を移動させることができる。また、ディスペンサ30とノズル20の接続部には、ディスペンサ30の中心軸を中心としてノズル20を回転させる回転手段(図示されない)が設けられており、モルタルを塗布する面の向きに合わせてノズル20を回転させることができる。
モルタル塗布用アーム型ロボット50には、モルタル供給手段60が接続されている。モルタル供給手段60は、モルタル70を収容したタンク61と、配管62とを備えており、図示されないポンプを用いてモルタル70をディスペンサ30へ圧送する。
[モルタル塗布方法]
本発明のモルタル塗布用ノズルを用いてモルタルを塗布する方法は、特に限定されず、任意の方法とすることができる。モルタルを均一な厚みで塗布するという観点からは、モルタル塗布用ノズルの先端面に設けられているモルタル吐出用スリットの長手方向がノズルの移動方向と垂直になるように、ノズルを塗布面に接近させ、モルタルを吐出しつつ、塗布面と略水平方向にノズルを移動させることが好ましい。その際、塗布面とモルタル吐出用スリットとの距離、ノズルの移動速度、およびモルタルの吐出速度は、所望のモルタル厚みとなるように調整すればよい。一般的な条件下では、塗布面とモルタル吐出用スリットの間隔は3〜11mmとすることが好ましい。また、塗布面にダボなどの凹凸が存在する場合には、該凹凸に追随するようにノズルを塗布面の平坦部と垂直方向に移動させ、塗布面とモルタル吐出用スリットの間隔を常に一定とすることが好ましい。
本発明のモルタル塗布用ノズルによれば、コークス炉に用いられる定型耐火物の表面に、定型耐火物と干渉することなく、また、ダボなどの凹凸を有する面であっても、均一にモルタルを塗布することができる。さらに、前記モルタル塗布用ノズルを備えたロボットを使用すれば、コークス炉建設におけるモルタル塗布作業を自動化することもできる。そのため、本発明のノズルは、コークス炉建設作業の精度向上および省力化に極めて有効である。
11〜14 定型耐火物
15 凹部
16 凸部
20 モルタル塗布用ノズル
21、22 主面
23、24 側面
25 先端面
26 第1の傾斜面
27 第2の傾斜面
28 モルタル吐出用スリット
29 第3の傾斜面
30 ディスペンサ
40〜46 定型耐火物
50 モルタル塗布用アーム型ロボット
51 アーム
60 モルタル供給手段
61 タンク
62 配管
70 モルタル

Claims (5)

  1. モルタル塗布用ノズルであって、
    互いに対向する一組の主面と、互いに対向する一組の側面とからなる周側面と、
    ノズル先端面と、
    前記ノズル先端面に設けられたモルタル吐出用スリットを有し、
    前記ノズル先端面が、前記一組の側面の一方から他方にかけて傾斜し、かつ
    前記ノズル先端面の少なくとも一部が、前記一組の主面の一方から他方にかけて傾斜している、モルタル塗布用ノズル。
  2. 前記一組の主面のうち、より前記ノズル先端側まで延びている主面上における、前記一組の側面のうち、より前記ノズル先端側まで延びている側面と、前記ノズル先端面とのなす角として定義される傾斜角αが、40°以上75°以下であり、
    前記一組の側面のうち、より前記ノズル先端側まで延びている側面上における、前記一組の主面のうち、より前記ノズル先端側まで延びている主面と、前記ノズル先端面のうちの前記一組の主面の一方から他方にかけて傾斜している面とのなす角として定義される傾斜角βが、20°以上50°以下である、請求項1に記載のモルタル塗布用ノズル。
  3. アームと、
    前記アームの先端に取り付けられたディスペンサと、
    前記ディスペンサの先端に取り付けられた請求項1または2に記載のモルタル塗布用ノズルとを備える、モルタル塗布用アーム型ロボット。
  4. 前記モルタル塗布用ノズルを、前記ディスペンサに対して回転させるノズル回転手段をさらに有する、請求項3に記載のモルタル塗布用アーム型ロボット。
  5. 請求項1または2に記載のモルタル塗布用ノズルを使用して行うモルタル塗布方法。



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