JP6393354B1 - 消防用ホースおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消防ホースは、過酷な条件下で使用され、外部に摩擦や衝撃が加わることが多い。過酷な条件下においても、良好な滑り止め効果を発揮する消防用ホースを提供する。【解決手段】消防用ホース11は、糸材で織られた筒状のジャケット30と、前記ジャケット30の内面に設けられたライニング層31とを含むホース本体11と、前記ジャケット30の外面に設けられ、前記ジャケット30の糸材の隙間に浸透している第1滑り止め材51と、を備えている。【選択図】図8

Description

本発明は、消防用ホースに関する。
消防用ホースとしては、たて糸とよこ糸を筒状に織って形成したジャケットの内面に、合成樹脂等で内張りしたライニング層を設けた構造のものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
このような消防用ホースは、通常、扁平に潰して巻かれた状態で保管されている。一般的な呼び径65mmの消防用ホースでは、巻かれた状態での幅が約110mm、巻き径が約350mm、重さが約8kgとなり、運び易い形状とは言い難い。したがって、運搬時に作業者の手から消防用ホースが滑り落ちることがあった。また、消防用ホースの一端に設けられた金具と消火栓との接続作業や、他端に設けられたノズルからの放水作業においても、消防用ホースが滑り易いと作業性や操作性に悪影響を及ぼし得る。
これに対し、消防用ホースの作業性や操作性を高める方法の一つとして、消防用ホースに滑り止め材を設けることが考えられる。滑り止め材は、例えば合成樹脂や合成ゴムからなり、接着材にて消防用ホースに貼り付ける方法で設けることができる。あるいは、滑り止め材の元となる液体等を消防用ホースに塗り、これを乾燥させる方法でも設けることができる。
消防用ホースは、過酷な条件下で使用され、外部に摩擦や衝撃が加わることが多い。そのため、上記の各方法で滑り止め材を設けた場合、消防用ホースの使用に応じて滑り止め材が摩耗したり、消防用ホースの外面から剥がれたりするおそれがある。
特開2011−231890号公報
本開示の一態様における目的は、良好な滑り止め効果を発揮する消防用ホースおよびその製造方法を提供す
ることである。
本開示の一態様における消防用ホースは、糸材で織られた筒状のジャケットと、前記ジャケットの内面にのみ設けられたライニング層とを含むホース本体と、前記ジャケットの外面に部分的に設けられ、前記ジャケットの糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透している第1滑り止め材と、を備えている。
本開示の他の一態様における消防用ホースは、糸材で織られた筒状のジャケットと、前記ジャケットの内面に設けられたライニング層とを含むホース本体と、前記ホース本体の第1端部および前記第1端部の反対側の第2端部の少なくとも一方において前記ホース本体を囲う、糸材で織られた筒状の保護カバーと、前記保護カバーの外面に部分的に設けられ、前記保護カバーの糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透した滑り止め材と、を備えている。
本開示によれば、良好な滑り止め効果を発揮する消防用ホースおよびその製造方法を提供することができる。
一実施形態に係る消防用ホースを展開して使用する状態を示す図である。 上記消防用ホースのホース本体の端部の近傍を概略的に示す図である。 上記消防用ホースを二重巻きで纏める例を示す図である。 上記消防用ホースを一重巻きで纏める例を示す図である。 上記消防用ホースに滑り止め材を設ける位置の一例を示す図である。 上記ホース本体に設けられる滑り止め材の平面形状の一例を示す図である。 上記消防用ホースの保護カバーに設けられる滑り止め材の平面形状の一例を示す図である。 上記ホース本体の長手方向に沿う概略的な部分断面図である。 上記消防用ホースの変形例を示す図である。 上記消防用ホースの変形例を示す図である。 上記消防用ホースの変形例を示す図である。 上記消防用ホースの変形例を示す図である。
消防用ホースに関する実施形態につき、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る消防用ホース1を展開して使用する状態を示す図である。消防用ホース1は、消火時において、消火剤の一例である水を供給する供給部2(消火栓、可搬ポンプ、ポンプ車等)に接続される。供給部2は、消防用ホース1と接続するための口金6を備える。
消防用ホース1は、長尺で筒状のホース本体11と、第1接続具12と、第2接続具13と、第1保護カバー23と、第2保護カバー24とを備える。ホース本体11は、第1端部E1と、第1端部E1の反対側の第2端部E2とを有する。
第1接続具12は、例えば筒状の金具であり、第1端部E1に設けられている。第1接続具12は、供給部2の口金6に接続可能である。第2接続具13は、例えば筒状の金具であり、第2端部E2に設けられている。図1の例においては、水を放出するためのノズル14が第2接続具13に接続されている。但し、第2接続具13には、他の部材を接続することもできる。例えば、第2接続具13に他の消防用ホース1の第1接続具12または第2接続具13を接続すれば、消防用ホースを延長することが可能である。この場合において、第1接続具12および第2接続具13は、雌雄の区別なく相手方の金具と接続可能な構成を有してもよい。
第1保護カバー23は、ホース本体11の第1端部E1に設けられている。第2保護カバー24は、ホース本体11の第2端部E2に設けられている。各保護カバー23,24は、例えば筒状であり、内部にホース本体11が通されている。第1保護カバー23の一端は、例えば第1接続具12とともにホース本体11に固定されている。第2保護カバー24の一端は、例えば第2接続具13とともにホース本体11に固定されている。
図2は、ホース本体11の第1端部E1の近傍を概略的に示す図である。ホース本体11は、たて糸およびよこ糸を含む糸材で織られた筒状のジャケット30と、このジャケット30の内面に設けられたライニング層31とを備える。ライニング層31は、例えばゴムまたは合成樹脂などの樹脂材料で形成され、液密性を有している。
ホース本体11は、図示したように扁平に潰された状態にも円筒形に膨らんだ状態にもなり得る柔軟性を有している。ホース本体11は、扁平に潰された状態で屈曲する一対の耳部40a,40bと、各耳部40a,40bの間の一対の腹部41a,41bとを有する。各耳部40a,40bは、糸材(例えばたて糸)の密度や太ささを腹部41a,41bの糸材(例えばたて糸)の密度や太ささよりも密または太くして強度が高められるとともに、折れ癖が付与されている。したがって、ホース本体11は、扁平に潰す際には、各耳部40a,40bが積極的に自ら屈曲して各腹部41a,41bが扁平面となるように潰される。
図2の例においては、腹部41aにおいて、ジャケット30の外面に着色部32が設けられている。さらに、各耳部40a,40bと各腹部41a,41bのおおよその境界に沿って、ジャケット30の外面に境界線33が設けられている。着色部32は、例えばジャケット30と異なる色の糸材を織り込むことで形成することができる。この着色部32により、腹部41aと腹部41bとを区別することができる。また、着色部32は、消防用ホース1の所有者や保管場所などの識別標識として機能し得る。各境界線33も同様に、ジャケット30と異なる色の糸材を織り込むことで形成することができる。一例として、ジャケット30の着色部32および各境界線33を除く部分は白色であり、着色部32と境界線33は緑色である。着色部32と境界線33は異なる色であってもよい。また、各保護カバー23,24もホース本体11の着色部32および各境界線33を除く部分と異なる色(例えば青色)で形成すれば、ホース本体11と各保護カバー23,24とを識別し易くなる。
着色部32及び各境界線33は、例えば第1端部E1から第2端部E2に亘って設けられてもよいし、第1端部E1と第2端部E2との間において部分的に設けられてもよい。図2の例において、着色部32は一定の幅(例えば1cm程度)を有した直線状であるが、破線状など他の形状であってもよい。また、複数本の着色部32が設けられてもよい。
例えば、消防用ホース1は、扁平に潰され、且つ巻かれた状態で保管される。消防用ホース1の巻き方を図3および図4に例示する。
図3は、消防用ホース1を二重巻きで纏める例を示す図である。すなわち、図3(A)に示すように、ホース本体11を扁平に潰した状態でホース本体11の長さ方向の中ごろで2つに折り畳み、この2つ折りとしたホース部分を、折り目側の端部からロール状に巻き上げて図3(B)に示すようにロール部18を形成する。このとき、第1接続具12と第2接続具13はロール部18の最外周に配置されるが、第2接続具13はロール部18の最外周よりも1つ内側の層に配置される。
図4は、消防用ホース1を一重巻きで纏める例を示す図である。すなわち、図4(A)に示すように、第2接続具13側からホース本体11を巻き上げてロール部18を形成する。図4(B)に示すように、第1接続具12がロール部18の最外周に配置される。また、第2接続具13は、ロール部18の内側に形成される中心空洞19内に置かれる。
図3および図4のいずれの例においても、着色部32がロール部18の外周面に表れるように消防用ホース1が巻かれる。すなわち、腹部41aがロール部18の外周面に位置する。これにより、巻かれた状態でも着色部32を視認することができる。
図3および図4の例に限られず、消防用ホース1は、種々の態様で纏めることができる。例えば、ホース本体11をつづら折り状態で畳む等の方法であっても、消防用ホース1を小さく纏めることが可能である。
消防用ホース1は、図3および図4のように小さく纏めた状態で保管され、必要に応じて各所に運ばれる。消防用ホース1は、例えば肩に担いで運ばれることがある。この場合、図3(B)および図4(B)に示した第1領域A1が作業者の肩に接し、第1接続具12の近傍が作業者の手で押さえられる。このとき、第1接続具12は、直下のホース本体11の第2領域A2と接触する。図3(B)および図4(B)のいずれの例においても、第1領域A1は、ロール部18の外周面にある。具体的には、第1領域A1は、ホース本体11の腹部41aにある。同様に、第2領域A2は、ホース本体11の腹部41aにある。
消防用ホース1の運搬時や使用時において、作業者の手や肩などの身体の一部から消防用ホース1が滑ったり、図3(B)や図4(B)のように消防用ホース1を巻いた状態において第1接続具12が直下のホース本体11に対して滑ったりすると、作業性および操作性が悪化する。そこで、本実施形態では、消防用ホース1に滑り止め材を設ける。
図5は、滑り止め材を設ける位置の一例を示す図である。本実施形態では、ホース本体11の腹部41aにおける上述の第1領域A1および第2領域A2と、第1保護カバー23における第3領域A3と、第2保護カバー24における第4領域A4とに滑り止め材を設ける場合を想定する。但し、滑り止め材を設ける位置はこの例に限られず、各領域A1〜A4のいずれか1つまたは2つに設けてもよいし、腹部41aの他の位置に設けてもよい。また、滑り止め材は、第1端部E1から第2端部E2に亘ってホース本体11の腹部41aに設けてもよいし、腹部41bや耳部40a,40bに設けてもよい。これらの他にも、滑り止め材を設ける位置は適宜に定め得る。
第1領域A1と第2領域A2は、例えば消防用ホース1を図3(B)または図4(B)のように巻いた状態において、ロール部18の中心を通る直線とそれぞれ重なる位置にある。例えば、第1領域A1および第2領域A2のホース長手方向における中心間の距離Dは、ロール部18の最外周の周方向長さ(円周)の1/2である。第1領域A1および第3領域A3のホース長手方向における中心間の距離も、距離Dと概ね一致する。ここでいう最外周の周方向長さは、ロール部18を複数回形成した場合の平均的な値である。ロール部18の最外周の周方向長さはバラつきがあるため、第1領域A1および第2領域A2は、ホース長手方向に十分な幅を持たせると良い。このように第1領域A1と第2領域A2とに滑り止め材を設ける場合には、巻かれた状態の消防用ホース1を運ぶ際に、第1領域A1が作業者の肩に接し、第2領域A2が第1接続具12の近傍に接する。したがって、消防用ホース1が好適に滑り止めされる。また、このようにホース本体11に対して部分的に滑り止め材を設ける場合、ホース本体11の全体に滑り止め材を設ける場合に比べて、滑り止め材の形成のための時間やコストを低減できる。
他の例として、ロール部18の最外周を含む領域の全体に亘り、第1保護カバー23とホース本体11(例えば腹部41a)に滑り止め材を設けてもよい。この場合においては、巻かれた状態の消防用ホース1の最外周のどの位置に作業者の体が接しても、消防用ホース1が好適に滑り止めされる。また、第1接続具12の近傍が消防用ホース1のどの位置に接しても好適に滑り止めされる。
消防用ホース1の使用時においては、例えば図3(B)に示した消防用ホース1を延ばす際に、第1保護カバー23を踏んで動かないように固定することがある。したがって、第3領域A3に滑り止め材を設ける場合には、このような作業において消防用ホース1が好適に滑り止めされる。また、放水などの作業においては、第2保護カバー24が作業者によって保持されることがある。したがって、第2保護カバー24に滑り止め材を設ける場合には、放水などの作業において消防用ホース1が好適に滑り止めされる。
続いて、滑り止め材の具体例を説明する。
図6は、ホース本体11の第1領域A1に設けられる第1滑り止め材51の平面形状の一例を示す図である。この図の例においては、複数の第1滑り止め材51が第1領域A1に配列されている。第1滑り止め材51の平面形状は、例えば円形であるが、三角形、四角形、または楕円形など他の形状であってもよい。また、第1滑り止め材51は、第1領域A1において連続的に設けられた1つの部材であってもよい。
図6の例においては、一部の第1滑り止め材51が着色部32と重なっている。但し、第1滑り止め材51が着色部32と重ならなくてもよい。例えば、第1滑り止め材51は、着色部32およびホース本体11の着色部32を除く部分と異なる色を有している。このようにすることで、作業者が第1領域A1を認識し易くなる。
ホース本体11の長手方向における第1滑り止め材51のピッチPxと、ホース本体11の幅方向における第1滑り止め材51のピッチPyは、例えばいずれも一定である。すなわち、第1滑り止め材51の密度が一定である。但し、第1滑り止め材51の分布を調整して、密度を異ならせてもよい。例えば、着色部32から離れるほど(耳部40aまたは耳部40bに近づくほど)第1滑り止め材51の密度を高くするか、あるいは低くしてもよい。
例えば、ホース本体11の長手方向において隣り合う第1滑り止め材51の間隔は、当該方向における第1滑り止め材51の幅(直径)よりも小さい。また、ホース本体11の幅方向において隣り合う第1滑り止め材51の間隔は、当該方向における第1滑り止め材51の幅(直径)よりも小さい。但し、これらの例に限られず、隣り合う第1滑り止め材51の間隔は適宜に設定することができる。
図6の例においては、ホース本体11の幅方向における各第1滑り止め材51の幅D11は、耳部40aに最も近い第1滑り止め材51から耳部40aの先端までの距離D12および耳部40bに最も近い第1滑り止め材51から耳部40bの先端までの距離D13よりも大きい(D11>D12,D13)。また、距離D11は、距離D12および距離D13の合計よりも小さい(D11<D12+D13)。距離D12と距離D13は、例えば同じである。但し、距離D11〜D13はこれらの関係に限定されない。
第2領域A2に設けられる第2滑り止め材52には、第1滑り止め材51と同様の形状および配置を適用できる。但し、両者の配置態様が異なってもよい。また、第1滑り止め材51の色と第2滑り止め材52の色は、互いに異なってもよいし、同じであってもよい。
図7は、第1保護カバー23の第3領域A3に設けられる第3滑り止め材53の平面形状の一例を示す図である。第1保護カバー23は、ホース本体11と同じく一対の耳部60a,60bと、一対の腹部61a,61bとを有している。ホース本体11および第1保護カバー23が扁平に潰された状態において、耳部60aは耳部40aと同じ側にあり、耳部60bは耳部40bと同じ側にあり、腹部61aはホース本体11の腹部41aと同じ側の扁平面となり、腹部61bはホース本体11の腹部41bと同じ側の扁平面となる。第3領域A3は、例えば腹部61aの一部である。
図示した第3滑り止め材53の形状および配置は、図6に示した第1滑り止め材51の例と同様である。また、第1滑り止め材51について本開示で言及する各種の変形例を適用できる。第3滑り止め材53は、第1保護カバー23と異なる色で形成することが好ましい。第3滑り止め材53の色と、第1滑り止め材51および第2滑り止め材52の色とが異なってもよい。
図7の例においては、第1保護カバー23の幅方向における各第3滑り止め材53の幅D21は、耳部60aに最も近い第3滑り止め材53から耳部60aの先端までの距離D22および耳部60bに最も近い第3滑り止め材53から耳部60bの先端までの距離D23よりも大きい(D21>D22,D23)。また、距離D21は、距離D22および距離D23の合計よりも小さい(D21<D22+D23)。距離D22と距離D23は、例えば同じである。但し、距離D21〜D23はこれらの関係に限定されない。
第2保護カバー24は、第1保護カバー23と同様の形状を有している。第2保護カバー24の第4領域A4に設けられる第4滑り止め材54には、第3滑り止め材53と同様の形状および配置を適用できる。
図8は、第1領域A1におけるホース本体11の長手方向に沿う概略的な部分断面図である。ジャケット30は、たて糸35aと、よこ糸35bとを含む複数の糸材35で織られている。例えば、糸材35は、多数の繊維で構成されている。ジャケット30の内側には接着層34が設けられ、この接着層34を介してジャケット30とライニング層31とが接着されている。
第1滑り止め材51は、ジャケット30の外面に緩やかな凸状に設けられている。第1滑り止め材51は、糸材35の隙間に浸透している。具体的には、糸材35によってホース本体11の外面に形成される凹状の隙間S1(糸目)や、ホース本体11の半径方向において重なる糸材35の間に形成される隙間S2の少なくとも一部を満たしている。個々の糸材35を構成する繊維の間にまで第1滑り止め材51が浸透してもよい。
第2滑り止め材52は、第1滑り止め材51と同様の構成を有している。第1保護カバー23の第3滑り止め材53および第2保護カバー24の第4滑り止め材54についても同様の構成を有しており、各保護カバー23,24の糸材の隙間や個々の糸材を構成する繊維の間に浸透している。
続いて、消防用ホース1の製造方法について説明する。先ず、糸材35を織ってジャケット30を形成し、ジャケット30の内面に接着層34を介してライニング層31を接着する。これらの工程は、種々の公知の方法を用いることができる。
続いて、ホース本体11の外面に第1滑り止め材51および第2滑り止め材52を形成する。この工程では、例えば熱を与えて軟化または溶融した第1滑り止め材51および第2滑り止め材52をホース本体11にプレスする。これにより、第1滑り止め材51および第2滑り止め材52は、ジャケット30の糸材35の隙間に浸透する。なお、ライニング層31を接着する前のジャケット30に第1滑り止め材51および第2滑り止め材52を形成してもよい。
第1滑り止め材51および第2滑り止め材52は、軟化点が例えば100℃以下程度に低い材料を用いるとジャケット30への形成が容易である。軟化点が75℃以下であれば一層好適である。一例として、第1滑り止め材51および第2滑り止め材52は、エチレン・酢酸ビニル重合樹脂をベースとして、着色顔料などを加えた樹脂材料を用いることができる。エチレン・酢酸ビニル重合樹脂を含む樹脂材料は、軟化点が低温であるため、ジャケット30への形成が容易であり、糸材35の隙間にも浸透させ易い。また、エチレン・酢酸ビニル重合樹脂を含む樹脂材料は。可撓性および耐候性に優れている。
さらに、第1保護カバー23および第2保護カバー24にそれぞれ第3滑り止め材53および第4滑り止め材54を形成する。これら第3滑り止め材53および第4滑り止め材54の材料や形成方法は、第1滑り止め材51および第2滑り止め材52と同様である。
そして、ホース本体11に各保護カバー23,24および各接続具12,13を取り付けることで、消防用ホース1が完成する。
本実施形態においては、各滑り止め材51〜54がジャケット30や各保護カバー23,24の糸材の隙間に浸透している。このような構成であれば、例えば各滑り止め材51〜54が使用により摩耗した場合であっても、糸材が削れて消失しない限り各滑り止め材51〜54が残り、滑り止めの効果を発揮する。
その他、本実施形態からは種々の効果を得ることができる。
なお、各滑り止め材51〜54の形状や配置態様は、図9乃至図12を用いて以下に一例を示すように、種々の形態に変形することが可能である。なお、図9乃至図12は第1領域A1に設けられる第1滑り止め材51の変形例に相当するが、同様の構成は第2滑り止め材52、第3滑り止め材53、および第4滑り止め材54にも適用できる。
図9の変形例では、第1滑り止め材51が第1領域A1だけでなく、ホース本体11の第1端部E1と第2端部E2の間において、腹部41aの全長に亘って配列されている。このように第1滑り止め材51を設けることで、ホース本体11に対してその全長に亘り滑り止め効果を与えることができる。
図10の変形例では、ホース本体11の第1端部E1と第2端部E2の間において、第1滑り止め材51が帯状に形成されている。この場合、第1滑り止め材51の面積を大きく確保できるので、滑り止め効果が向上する。第1滑り止め材51にホース本体11とは異なる色を与えることで、上述の着色部32と同様の作用を第1滑り止め材51に与えることもできる。
図11の変形例では、第1滑り止め材51が第1接続具12の方向(図中の左方)に向けた矢印形状を有している。このような第1滑り止め材51は、第1領域A1だけでなく、ホース本体11の全体に亘って設けられてもよいし、一定の間隔を置いて断続的に設けられてもよい。第1滑り止め材51が矢印形状を有していれば、消防用ホース1を屋内などでの脱出経路の標識として用いることができる。
図12の変形例では、第1滑り止め材51が文字形状を有している。このように第1滑り止め材51で文字を表わせば、第1滑り止め材51を各種の識別標識として利用できる。なお、図示した文字は一例に過ぎない。
本発明は、上述の実施形態および変形例の構成を種々の態様に改良して実施することができる。例えば、上述の実施形態および変形例にて開示した構成は、適宜に組み合わされてもよい。発明の要旨を逸脱しない範囲で変形された形態は、特許請求の範囲に記載された発明及びその均等の範囲に含まれる。
1…消防用ホース、11…ホース本体、12…第1接続具、13…第2接続具、14…ノズル、18…ロール部、19…中心空洞、23…第1保護カバー、24…第2保護カバー、30…ジャケット、31…ライニング層、32…着色部、33…境界線、34…接着層、35…糸材、35a…たて糸、35b…よこ糸、40a,40b…耳部、41a,41b…腹部、S1,S2…糸材の隙間。

Claims (7)

  1. 糸材で織られた筒状のジャケットと、前記ジャケットの内面にのみ設けられたライニング層と、を含むホース本体と、
    前記ジャケットの外面に部分的に設けられ、前記ジャケットの糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透した樹脂製の第1滑り止め材と、
    を備える消防用ホース。
  2. 前記ホース本体を消火剤の供給部に接続する接続具と、
    前記ジャケットの外面に部分的に設けられ、前記ジャケットの糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透した樹脂製の第2滑り止め材と、をさらに備え、
    前記ホース本体は、扁平に潰された状態で屈曲する一対の耳部と、前記一対の耳部の間の一対の腹部と、を有し、
    前記第1滑り止め材は、前記一対の腹部の一方における前記ジャケットの外面の第1領域に配置され、
    前記第2滑り止め材は、前記第1領域と同じ側の前記腹部における前記ジャケットの外面の第2領域に配置され、
    前記第1領域と前記第2領域の間には、滑り止め材が設けられておらず、
    前記第2領域は、前記腹部を重ね合わせて前記ホース本体を巻いてロール部を構成した状態において、前記接続具と接する位置に設けられ
    前記第1領域と前記第2領域は、前記ロール部を構成した状態において、前記ロール部の中心を通る直線とそれぞれ重なる、
    請求項1に記載の消防用ホース。
  3. 前記ホース本体の第1端部および前記第1端部の反対側の第2端部の少なくとも一方において前記ホース本体を囲う、糸材で織られた筒状の保護カバーと、
    前記保護カバーの外面に部分的に設けられ、前記保護カバーの糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透した第3滑り止め材と、
    をさらに備える請求項1又は2に記載の消防用ホース。
  4. 前記ジャケットは、他の部分と異なる色の糸材を織り込むことで形成された着色部を備え、
    前記第1滑り止め材の一部は、前記着色部と重なっており、前記着色部の糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透している、
    請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の消防用ホース。
  5. 前記ホース本体は、扁平に潰された状態で屈曲する一対の耳部と、前記一対の耳部の間の一対の腹部と、を有し、
    複数の前記第1滑り止め材が前記一対の腹部の一方に設けられ、
    前記ホース本体の幅方向における前記複数の第1滑り止め材の幅は、前記一対の耳部の一方に最も近い前記第1滑り止め材から当該一方の耳部の先端までの距離、および、前記一対の耳部の他方に最も近い前記第1滑り止め材から当該他方の耳部の先端までの距離のいずれよりも大きい、
    請求項1に記載の消防用ホース。
  6. 糸材で織られた筒状のジャケットと、前記ジャケットの内面に設けられたライニング層と、を含むホース本体と、
    前記ホース本体の第1端部および前記第1端部の反対側の第2端部の少なくとも一方において前記ホース本体を囲う、糸材で織られた筒状の保護カバーと、
    前記保護カバーの外面に部分的に設けられ、前記保護カバーの糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透した滑り止め材と、
    を備える消防用ホース。
  7. 筒状のジャケットと、前記ジャケットの内面に設けられたライニング層と、を含むホース本体と、
    前記ジャケットの外面に部分的に設けられた滑り止め材と、
    を備える消防用ホースの製造方法であって、
    たて糸とよこ糸を含む糸材を織って前記ジャケットを形成する工程と、
    前記ジャケットの内面に前記ライニング層を形成する工程と、
    軟化点が100℃以下の樹脂材料に熱を加えて軟化又は溶融させ、この樹脂材料を前記ジャケットの外面にプレスすることにより前記ジャケットの糸材の隙間および当該糸材を構成する繊維の間に浸透させて、前記滑り止め材を形成する工程と、
    を含む製造方法。
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