JP6389709B2 - 超音波溶接ホーンおよび電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

超音波溶接ホーンおよび電解コンデンサの製造方法 Download PDF

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本発明は、電解コンデンサの電極箔およびリードタブ等、部品どうしを接合させるために用いられる超音波溶接ホーンおよび電解コンデンサの製造方法に関する。
超音波溶接技術によれば、金属等の材料どうしを接合することができる。例えば金属どうしを接合する場合は、接合される金属どうしの互いの接合面に圧力を加えながら超音波振動を与える。これにより、原子拡散を誘起させ、接合面において原子結合させることにより金属どうしが接合される。また、超音波溶接においては、超音波振動による摩擦により各金属の接合面における酸化皮膜や汚れが取り除かれたうえ、金属の結晶粒どうしが原子間距離になるまで接近して接合されることから、接合面となる金属表面をあらかじめ洗浄する必要がない利点がある。
超音波溶接を行うためには、複数の突部を有する超音波溶接ホーンが用いられる。具体的には、接合される金属どうしを重ねてアンビル上に配置し、一方の金属の上面に突部が接触するように上方から超音波溶接ホーンが配置される。そして、超音波溶接ホーンにより接合される金属がアンビル側に押しつけられる。つまり、金属どうしがアンビルと超音波溶接ホーンとによりはさまれている状態となる。この状態で、超音波溶接ホーンに超音波エネルギーが入力されることにより突部を介して超音波振動が接合される金属に伝達され、これら金属が接合される。特許文献1、2に開示されるように、従来より種々の超音波溶接ホーンが提案されており、より安定した接合が可能となるように検討されている。
特開2004−63376号公報 特開2004−79563号公報
例えば、近年小型化が進んでいるアルミニウム電解コンデンサの製造において、電極箔と電極リードを接続する場合に超音波溶接が利用される。ここで、小型のアルミニウム電解コンデンサにおける電極箔の幅は1mm〜2mm程度であるため、電極箔に形成される超音波溶接ホーンの溶接痕の付き方によっては、溶接痕どうしの間に割れが発生するという問題があった。溶接痕どうしの間に割れが発生することにより、電気的にショートを起こす等の不具合が生じやすくなるという問題があった。
本願発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、電極箔の割れを防止しながら超音波溶接を行うことができる超音波溶接ホーンを提供することを目的とする。また、電極箔の割れを抑制した電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る超音波溶接ホーンは、被溶接体と対向して配置される圧接面と、被溶接体に接触する第1接触部を有し、前記圧接面に配設された複数の第1突部と、前記被溶接体に接触する第2接触部を有し、前記複数の第1突部と隣接して配置され当該複数の前記第1突部の各々に対する距離が同一となるように前記圧接面に配設された第2突部とを備え、前記第2突部において側面視で前記第2接触部から前記圧接面に向けて広がる2本の稜線のなす角が、前記第1突部において側面視で前記第1接触部から前記圧接面に向けて広がる2本の稜線のなす角よりも小さく、前記第1突部の高さと前記第2突部の高さとが同一であることを特徴とする。なお、第1突部および第2突部は、尖鋭状であってもよいが、先端において平面部を有する形状であってもよい。
これにより、この超音波溶接ホーンを用いて超音波溶接を行った場合には、接合部における溶接痕の間の電極箔に割れが発生することが抑制される。
また、これにより、被溶接体と、第1突部および第2突部とが確実に接触されるため、超音波エネルギーが分散されることなく伝達できることから、より確実に超音波溶接を行うことができる。
また、上記超音波溶接ホーンにおいて、前記第1突部および前記第2突部はそれぞれ錐体であることとしてもよい。
これにより、被溶接体と、第1突部および第2突部との接触面積がそれぞれ小さくなり、被溶接体に無駄な負担をかけることなく効率よく超音波エネルギーを伝達できることから、効率よく超音波溶接を行うことができる。
また、上記超音波溶接ホーンにおいて、前記第1突部および前記第2突部はそれぞれ正四角錐であることとしてもよい。
これにより、超音波溶接ホーンの形状が複雑でないことから、超音波溶接ホーンを容易に製造することができる。
また、上記超音波溶接ホーンにおいて、前記第2突部の底面の一辺の長さは、前記第1突部の底面の一辺の長さの30〜60%であることとしてもよい。
これにより、この超音波溶接ホーンを用いて超音波溶接を行った場合に、接合部における溶接痕の間の電極箔に割れが発生することが抑制される。
また、上記超音波溶接ホーンにおいて、前記第1突部は4つであり、前記第2突部は1つであることとしてもよい。
これにより、アルミニウム電解コンデンサの電極箔とリードタブとを接合させる場合に好ましい態様の超音波溶接ホーンを実現できる。
また、本発明の一形態に係る電解コンデンサの製造方法は、上記超音波溶接ホーンを用いて、被溶接体を溶接する電解コンデンサの製造方法であって、前記被溶接体に、前記第1接触部および前記第2接触部を接触させて加圧する加圧工程と、前記超音波溶接ホーンに超音波エネルギーを入力することにより、前記第1接触部および前記第2接触部を介して前記被溶接体に超音波を伝達する超音波伝達工程と、を備えたことを特徴とする。
これにより、溶接痕の間の電極箔に割れが生じにくい電解コンデンサの製造方法を実現できる。
本発明は、溶接痕の間の電極箔の割れを抑制しながら超音波溶接を実行できる超音波溶接ホーンを提供することができる。また、本発明によれば、溶接痕の間の電極箔に割れが生じにくくできる電解コンデンサの製造方法を提供できる
本実施形態に係る超音波溶接ホーンの斜視図である。 本実施形態に係る超音波溶接ホーンの側面図である。 本実施形態に係る超音波溶接ホーンの平面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 コンデンサ素子の構成を説明するための概略図である。 リードと電極箔との接合について説明するための概略図である。 本実施形態に係る超音波溶接ホーンを用いた超音波溶接について説明するための図である。 本実施形態に係る溶接痕について説明するための図である。 本発明の他の実施形態について説明するための超音波溶接ホーンの側面図である。 本発明のさらに他の実施形態について説明するための超音波溶接ホーンの平面図である。 水平方向溶接強度の測定方法について説明するための図である。 垂直方向溶接強度の測定方法について説明するための図である。
本実施形態に係る超音波溶接ホーンについて、図を参照して説明する。図1は本実施形態に係る超音波溶接ホーンの斜視図であり、図2は本実施形態に係る超音波溶接ホーンの側面図であり、図3は本実施形態に係る超音波溶接ホーンの平面図であり、図4は図3のIV−IV線断面図である。
図1〜図3に示すように、超音波溶接ホーン100は、上面に平面状の圧接面3を有する。この圧接面3上には第1突部1および第2突部2が配置されている。
超音波溶接ホーン100において、1つの第2突部2が圧接面3の略中央部に位置し、第2突部2を囲むように4つの第1突部1が配置されている。第1突部1および第2突部2はいずれも正四角錐である。特に図4に示すように、第1突部1および第2突部2の高さは同じであり、いずれも高さhである。また、第1突部1および第2突部2は正四角錐であることから、底面は正方形である。第1突部1の底面の1辺の長さs1は、第2突部2の底面の1辺の長さs2よりも大きい。好ましくは、長さs2は長さs1の30〜60%である。このように、第1突部1および第2突部2は、互いに高さが等しく、底面の一辺は第1突部1の方が大きいので、第1突部1の第1頂角θ1は第2突部2の第2頂角θ2よりも大きい。
第1突部1は互いの間隔が規則的になるように配置されている。特に、図3に示すように、隣接する第1突部1の頂点どうしは互いに長さl1の間隔を有するように配置されている。また、第2突部2は、隣接する各第1突部1との距離がいずれも同一となるように配置されている。特に、図3に示すように、第2突部2と隣接するすべての第1突部1との距離はいずれも長さl2である。
超音波溶接を行う場合は、被溶接体に対して第1突部1および第2突部2を接触させる。第1突部1および第2突部2はそれぞれ第1接触部4および第2接触部5により被溶接体に接触する。第1突部1および第2突部2はそれぞれ正四角錐であることから、第1接触部4は第1突部1の頂点であり、第2接触部5は第2突部2の頂点である。
ここで、超音波溶接ホーン100により超音波溶接されるアルミニウム電解コンデンサについて図を用いて説明する。図5はコンデンサ素子の構成を説明するための概略図であり、図6はリードと電極箔との接合について説明するための概略図である。
図示はしていないが、アルミニウム電解コンデンサは、図5に示すコンデンサ素子10が外装ケースに封入された後、封口体で封止されることにより、構成される。陽極となる電極箔6は、アルミニウム等の弁作用金属で形成されている。この陽極となる電極箔6は、表面はエッチング処理により粗面化(エッチング)されるとともに陽極酸化(化成)による陽極酸化皮膜が形成されている。また、陰極となる電極箔6も、陽極となる電極箔6と同様にアルミニウム等で形成されており、その表面は粗面化(エッチング)されるとともに自然酸化皮膜が形成されている。
コンデンサ素子10は、陽極となる電極箔6と陰極となる電極箔6とが、それらの間に絶縁体である電解紙9が挿入された状態で巻回されて構成され、電解紙9には、電解質が保持されており、陽極および陰極である電極箔6は電解紙9が挿入されていることにより互いに電気的に接続されることはない。さらに、陽極および陰極である電極箔6とからは、それぞれリードタブが接続され、リードタブを介してリード11がそれぞれ引き出されている。
コンデンサ素子10は導電性を有するリード11を有する。リード11は、各電極箔6に電気的にそれぞれ接続されており、コンデンサ素子10に外部から充電するため、あるいは、コンデンサ素子10から外部に放電するために用いられる。
電極箔6の幅は約1mm〜2mm程度であり、図6に示すように、リード11の端部に設けられたリードタブ7に、超音波溶接により電極箔6が接合される。
図を用いて超音波溶接について説明する。図7は本実施形態に係る超音波溶接ホーンを用いた超音波溶接について説明するための図である。リードタブ7に電極箔6を超音波溶接する際には、図7に示すように、被溶接体であるリードタブ7および電極箔6を互いに接するように重ね、アンビル8および超音波溶接ホーン100により挟まれる状態とする。具体的には、アンビル8上にリードタブ7が設置され、その上に電極箔6が設置される。さらに、超音波溶接ホーン100の第1突部1の第1接触部4および第2突部2の第2接触部5のそれぞれが電極箔6に接するように設置される。
図7に示す状態で、超音波溶接ホーン100によりアンビル8側へと適度な圧力がかけられ(加圧工程)、リードタブ7および電極箔6を互いに接触させた状態で、超音波溶接ホーン100に超音波エネルギーが入力される。具体的には、超音波溶接ホーン100は図示していない超音波発振装置と連結されており、この超音波発振装置が超音波を発振し、その超音波エネルギーが超音波溶接ホーン100に入力される。この場合の超音波は、約30kHzである。超音波エネルギーが超音波溶接ホーン100に入力されることにより、第1接触部4および第2接触部5を介して電極箔6およびリードタブ7に超音波が伝達される(超音波伝達工程)。溶接時間は溶接される部材に応じて異なるが、リードタブ7および電極箔6の接合であれば、2.0ms程度である。
このようにして、電極箔6とリードタブ7とを超音波溶接した場合には、電極箔6に溶接痕が形成される。図8は本実施形態に係る溶接痕について説明するための図である。図8に示すように、超音波溶接によりリードタブ7と接合された電極箔6には、第1溶接痕61および第2溶接痕62が形成される。ここで、第1溶接痕61は第1突部1により形成されたものであり、第2溶接痕62は第2突部2により形成されたものである。なお、第1溶接痕61の面積は第2溶接痕62の面積よりも大きい。
超音波エネルギーが超音波溶接ホーン100に入力される前は、第1突部1および第2突部2はそれぞれ点である第1接触部4および第2接触部5により電極箔6と接触している。しかし、超音波エネルギーが超音波溶接ホーン100に入力されて第1突部1および第2突部2が振動すると、第1突部1の第1接触部4付近の外表面および第2突部2の第2接触部5付近の外表面のそれぞれと、電極箔6とが接触するなどして接触面積が変化するため、第1溶接痕61および第2溶接痕62は点状ではない。また、第1突部1の第1頂角(側面視で第1接触部4から圧接面3に向けて錐体状に広がる2本の稜線のなす角)θ1は第2突部2の第2頂角(側面視で第2接触部5から圧接面3に向けて錐体状に広がる2本の稜線のなす角)θ2よりも大きいことから、第1突部1の第1接触部4付近の外表面と電極箔6との接触面積が、第2突部2の第2接触部5付近の外表面と電極箔6との接触面積よりも大きくなりやすくなるため、第1突部1は第2突部2に比べて溶接痕の面積が大きくなる。
図8に示すように、本実施形態においては、第1溶接痕61および第2溶接痕62は適度な距離を保って形成されており、第1溶接痕61および第2溶接痕62のいずれかの間に割れが発生しにくく、溶接強度が低下しにくい。これに対し、第1溶接痕61および第2溶接痕62のそれぞれが接近しすぎていると、溶接痕と溶接痕との間に割れが発生しやすい。
また、第1溶接痕61の面積は第2溶接痕62の面積に比べて大きく、第2溶接痕62を取り囲むような配置で第1溶接痕61が形成されている。このため、すべての溶接痕が同様の面積で形成される場合に比べて、第2溶接痕62と各第1溶接痕61との間における電極箔6に生じる撓みが小さくなりやすく、電極箔6において溶接痕と溶接痕との間に割れが発生しにくく、また、電極箔6に溶接痕をより密に形成したとしても、電極箔6において溶接痕と溶接痕との間に割れが発生しにくい。
このようにして、リードタブと陽極および陰極である電極箔6とが溶接により接続されて作製されたアルミニウム電解コンデンサは、電極の接触不良等の不具合が生じにくい。また、電極箔6において割れが生じにくいことから、経時変化による電極箔6のめくれ等も生じにくく、耐久性も高い。
本実施形態では、上述したように、第1突部1は互いの間隔が規則的になるように配置され、かつ、第2突部2は、隣接する各第1突部1との距離がいずれも同一となるように配置されている。さらに、第1突部1および第2突部2の高さはいずれも高さhであり、第1突部1の第1頂角θ1は第2突部2の第2頂角θ2よりも大きい。このような構成を有していることから、本実施形態に係る超音波溶接ホーン100を用いた超音波溶接においては、第1溶接痕61と第2溶接痕62との間で割れが生じにくく、電極箔6とリードタブ7との溶接強度が低下しにくいとの効果を奏する。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は、上記本実施形態に限定されるものではない。例えば、第1突部1および第2突部2は圧接面3側からそれぞれ第1接触部4および第2接触部5に向かって、第1頂角および第2頂角をなす先窄まりの形状であればよく、それぞれ正四角錐以外の形状でもかまわない。例えば第1突部1および第2突部2がそれぞれ正四角錐以外の錐体であってもよい。また、第1突部1および第2突部2は尖鋭状でなくてもよい。
なお、第1突部1の形状は、第1接触部4から圧接面3に向かうにしたがい、圧接面3と平行な面での断面積が大きくなっていく形状であり、第2突部2の形状も同様に、第2接触部5から圧接面3に向かうにしたがい、圧接面3と平行な面での断面積が大きくなっていく形状であるともいえる。また、第1突部1および第2突部2は、第1接触部4から圧接面3に向かうにしたがい、圧接面3と平行な面での断面積が大きくなる度合いが、第2接触部5から圧接面3に向かうにしたがい、圧接面3と平行な面での断面積が大きくなる度合いに対して大きくなるように、それぞれ形成されている。
図9は本発明の他の実施形態について説明するための超音波溶接ホーンの側面図である。図9に示すように、本発明の他の実施形態に係る超音波溶接ホーン100aの第1突部1aおよび第2突部2aはそれぞれ第1接触部4aおよび第2接触部5aに向かって先窄まりの形状であり、互いに同じ高さであるが、尖鋭状ではない。つまり、第1接触部4aおよび第2接触部5aが平面状である。このように、第1接触部および第2接触部の両方が平面状であってもよいし、どちらか一方だけ平面状であってもよい。この場合は、超音波溶接の際に、被溶接体である電極箔に対する第1接触部4aの接触面積が、被溶接体に対する第2接触部5aの接触面積よりも大きくなっている。そして、第1突部1aによる溶接痕の方が、第2突部2aの溶接痕に比べて面積が大きい。
また、本発明の実施形態に係る超音波溶接ホーンにおいて、第1突部の頂点と第2突部の頂点との間の距離はいずれも等間隔となるように、第1突部および第2突部が圧接面上に配置されることが好ましい。また、第2突部は、圧接面の略中央位置に配設されることが好ましい。
また、本実施形態では、第1突部が4つで、第2突部が1つとしたが、この数に限定されるわけではない。第1突部は互いの間隔が規則的になるように圧接面に配設され、第2突部は隣接して配置される複数の第1突部との距離がそれぞれ同一となるように配設されていればよい。図10は本発明のさらに他の実施形態について説明するための超音波溶接ホーンの平面図である。図10に示すように、本発明のさらに他の実施形態に係る超音波溶接ホーン100bの第1突部1bは4つであり、第2突部2bは3つであるが、このような構成であっても第1突部1bは互いの間隔が規則的になるように配設され、第2突部2bは隣接して配置される複数の第1突部1bとの距離がそれぞれ同一となるように配設されていればよい。
なお、本実施形態においては、第1突部と第2突部との高さを同一としたが、高さを異ならせてもよい。この場合、第1突部と第2突部が電極箔6に接触するタイミングで超音波ホーン100に入力する超音波エネルギーを増加させることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
(実施例および比較例)
図1〜3に示す超音波溶接ホーン100を用いて、実際に電極箔6とリードタブ7とを超音波溶接し、溶接強度を測定した。図1〜3に示す超音波溶接ホーン100において、正四角錐である第1突部1の底面の1辺の長さs1を0.4mmとし、4つの第1突部1をそれぞれ等距離となり規則正しい配置となるように圧接面3上に設置した。第1突部1の高さhを0.2mmとし、第1頂角θ1は90°とした(なお、長さs1、高さh、第1頂角θ1については図4を参照)。
4つの第1突部1によって囲まれるように正四角錐の第2突部2を圧接面3上に設置した。第2突部2の高さhを0.2mmとし、第2突部2の底面の1辺の長さs2および第2頂角θ2については、後述の表1に示すように変更した。
図7に示すように電極箔6およびリードタブ7を超音波溶接ホーン100とアンビル8とにより挟んだ状態で超音波溶接ホーン100に超音波エネルギーを入力し、超音波溶接を実施し、電極箔6およびリードタブ7を溶接した。なお、電極箔6の幅は1mmであり、リードタブの幅は1.05mm(公差+0.02/−0.00)である。とした。このときの超音波の周波数は27kHzであり、溶接時間は1.9msである。
電極箔6およびリードタブ7の超音波溶接がなされた後、溶接強度を測定した。ここで、図を用いて、これら溶接された電極箔6およびリードタブ7の溶接強度の測定方法について説明する。図11は水平方向溶接強度の測定方法について説明するための図であり、図12は垂直方向溶接強度の測定方法について説明するための図である。溶接された電極箔6およびリードタブ7の水平方向溶接強度を測定する場合は、図11に示すように、リードタブ7を固定し、電極箔6のみに対して電極箔6およびリードタブ7の接合面に沿った方向に力をかけてこれらが分離する方向に引っ張り、電極箔6およびリードタブ7が分離した際の力を測定した。
また、溶接された電極箔6およびリードタブ7の垂直方向溶接強度を測定する場合は、図12に示すように、リードタブ7を固定し、電極箔6のみに対して電極箔6およびリードタブ7の接合面と垂直方向に力をかけてこれらが分離する方向に引っ張り、電極箔6およびリードタブ7が分離した際の力を測定した。10回の超音波溶接を行い、それぞれについて溶接強度を測定し、これらの平均値を測定値とした。
第2突部2の底面の1辺の長さs2および第2頂角θ2を変更して、実施例および比較例について水平方向溶接強度および垂直方向溶接強度を測定した(なお、長さs2、第2頂角θ2については図4を参照)。具体的には、実施例1では長さs2を0.23mmとし、第2頂角θ2を60°とした。実施例2では長さs2を0.12mmとし、第2頂角θ2を30°とした。実施例3では長さs2を0.08mmとし、第2頂角θ2を20°とした。また、比較例1では長さs2を0.57mmとし、第2頂角θ2を120°とした。比較例2では長さs2を0.4mmとし、第2頂角θ2を90°とした。なお、比較例3として、第2突部2を設けず圧接面3上に4つの第1突部1しか設置されていない超音波溶接ホーン100を用いて電極箔6およびリードタブ7について超音波溶接を行った。
実施例1〜3、比較例1〜3について、上述の測定方法により溶接強度を測定した。また、電極箔6に割れが生じていないか確認した。電極箔6の割れについても、10回の超音波溶接を行い、それぞれについて割れが生じていないかを実体顕微鏡により確認し、割れが発生した数を記録した。これら測定結果を表1に示した。
Figure 0006389709
また、実施例1〜3、比較例1〜3のいずれにおいても、第1突部1により形成された第1溶接痕61(図8を参照)は略正方形であり、その1辺の長さは0.21mm(溶接痕面積は0.04mm)であった。また、第2突部2により形成された第2溶接痕62(図8を参照)も略正方形であり、その1辺の長さは、実施例1では0.13mm(溶接痕面積は0.02mm)であり、実施例2では0.06mm(溶接痕面積は0.004mm)であり、実施例3では0.04mm(溶接痕面積は0.002mm)であり、比較例1では0.30mm(溶接痕面積は0.09mm)であり、比較例2では0.21mm(溶接痕面積は0.04mm)であった。なお、比較例3については、第2溶接痕62は形成されない。
また、実施例1〜3、比較例1〜3のいずれにおいても、第1溶接痕61の対角線の長さは0.30mmであった。また、第2溶接痕62の対角線の長さは、実施例1では0.18mmであり、実施例2では0.09mmであり、実施例3では0.06mmであり、比較例1では0.42mmであり、比較例2では0.30mmであった。
表1からわかるように、実施例1〜3において、電極箔6の割れは生じなかった。これに対し、比較例1、2において、電極箔6に割れが生じた。ここで、溶接強度については、組立時ストレス等による不具合を防止する観点から、水平方向溶接強度200gf以上、垂直方向溶接強度80gf以上が好ましいが、実施例1〜3はいずれも、これら溶接強度を満足している。これに対し、比較例3は、箔割れは発生していないが、水平方向溶接強度および垂直方向溶接強度がともに不十分である。十分な水平方向溶接強度および垂直方向溶接強度を確保する観点からは、第2頂点(θ2)が30°以上(第1突部の底面の一辺の長さに対する第2突部の底面の一辺の長さの割合が30%以上)であることが好ましい。また、箔割れ発生を防止する観点も合わせると、第2頂点(θ2)が30〜60°(第1突部の底面の一辺の長さに対する第2突部の底面の一辺の長さの割合が30〜60%)であることが好ましい。
本実施形態においては、第1突部と第2突部との高さを同一としたが、高さを異ならせてもよい。この場合、第1突部と第2突部が電極箔6に接触するタイミングで超音波ホーン100に入力する超音波エネルギーを増加させることが好ましい。
このように、本発明の超音波溶接ホーン100による電極箔6およびリードタブ7の超音波溶接は電極箔6の割れが生じにくく、かつ、溶接強度も十分であり、破損しにくいため、有用といえる。
1、1a、1b 第1突部
2、2a、2b 第2突部
3 圧接面
4、4a 第1接触部
5、5a 第2接触部
6 電極箔
7 リードタブ
8 アンビル
9 電解紙
10 コンデンサ素子
11 リード
100、100a、100b 超音波溶接ホーン
θ1 第1頂角
θ2 第2頂角
h 高さ
s1、s2、l1、l2 長さ

Claims (6)

  1. 被溶接体と対向して配置される圧接面と、
    前記被溶接体に接触する第1接触部を有し、前記圧接面に配設された複数の第1突部と、
    前記被溶接体に接触する第2接触部を有し、前記複数の第1突部と隣接して配置され当該複数の第1突部の各々に対する距離が同一となるように前記圧接面に配設された第2突部とを備え、
    前記第2突部において側面視で前記第2接触部から前記圧接面に向けて広がる2本の稜線のなす角が、前記第1突部において側面視で前記第1接触部から前記圧接面に向けて広がる2本の稜線のなす角よりも小さく、
    前記第1突部の高さと前記第2突部の高さとが同一であることを特徴とする超音波溶接ホーン。
  2. 前記第1突部および前記第2突部はそれぞれ錐体であることを特徴とする、
    請求項に記載の超音波溶接ホーン。
  3. 前記第1突部および前記第2突部はそれぞれ正四角錐であることを特徴とする、
    請求項に記載の超音波溶接ホーン。
  4. 前記第2突部の底面の一辺の長さは、前記第1突部の底面の一辺の長さの30〜60%であることを特徴とする、請求項に記載の超音波溶接ホーン。
  5. 前記第1突部は4つであり、前記第2突部は1つであることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の超音波溶接ホーン。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の超音波溶接ホーンを用いて、被溶接体を溶接する電解コンデンサの製造方法であって、
    前記被溶接体に、前記第1接触部および前記第2接触部を接触させて加圧する加圧工程と、
    前記超音波溶接ホーンに超音波エネルギーを入力することにより、前記第1接触部および前記第2接触部を介して前記被溶接体に超音波を伝達する超音波伝達工程と、を備えたことを特徴とする電解コンデンサの製造方法。
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