JP6387723B2 - 紙製包装容器 - Google Patents
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従来、このような問題に対し、単に予め包んでおいた包装紙で噛み終わったガムを包んで捨てるように、啓蒙活動をするのみであった。
しかしながら、ガムの表面に糖のコーティングをしたり、澱粉をまぶしたりして、個々のガム同士の粘着を防いだような製品が開発され、包装紙をなくすことが可能になった。
そこで、個々のガムを個包装するのではなく、まとめて包装する方が容易であり、価格も抑えることが出来る。
その為、製品であるガムの包装紙とは別に、廃棄用の包装紙を添付する方法が考えられた。
この煙草ケースの場合、外装の平坦な面に物品が配置し、平坦な蓋でその物品を被覆している為、物品の膨らみで蓋がたわんでしまったり、物品に蓋が押し付けられることで傷ついたりといった不具合が生じていた。
又、マッチを取り外す為、容器を開けた時、内容物の煙草を収納している箱の上面も開口してしまうので、内容物を落下する恐れもあった。
これが、ガムの容器においても、同じように、廃棄用包装紙を添付するのに、添付する外装の蓋において、廃棄用の包装紙によって蓋が変形したりする恐れがあった。
また、廃棄用包装紙を取り出す時に、箱の上面が開口する為、内容物が落下したり、ごみが入ってしまう恐れもあった。
又、製品を収納する製品収納袋とは別に収納する廃棄用包み紙を収納する収納部が確保されるので、密封タブによって内容物を収納する製品収納袋を閉じた状態で、廃棄用包み紙を取り出すことが可能である。その為、廃棄用包み紙を取り出す時に、内容物が包装容器からこぼれ落ちてしまったり、異物が製品収納袋に入るなどの問題が発生しない。
さらに、製品収納袋にフレームが付属され、形状を維持しているので、密封タブで開け閉めする時に皺が入って完全に密封できないような不具合も無く、スムースに製品収納袋を開閉可能である。
その上、外装にも再封鎖可能な開閉機能を設けたので、密封タブによる密封性が、外力からの影響も少なく、不用意に製品収納袋が開かない。
また、蓋部がヒンジで外装本体と繋がっているので、蓋部を紛失することも無く、包装容器の保護性能は高い。
図1は本発明の包装容器の一例で、図1−1は外装1を閉じている状態の斜視図である。外装1は、開閉可能な蓋部を有するスリーブ状になっており、正面板12、底面板13、
背面板14、蓋部11の順に繋がって、ほぼ筒状をしている。
蓋部11には蓋正面板111、蓋上面板112、蓋背面板113が順に繋がり、蓋背面板113は、背面板14にヒンジ1100で繋がっている。
又、蓋正面板111中央にはエンボスで内側に凹状に成形された収納部3が形成され、内側に剥離可能な粘着部を有する廃棄用包み紙が収納できるようになっている。
さらに、蓋正面板111の先端が正面板12と製品収納袋2との隙間に挿入され、蓋部11が不用意に開封してしまわないように設計されている。
挟み込まれていた蓋正面板111の先端を、正面板12と製品収納袋2の間から抜き出すと、ヒンジ部1100を中心に蓋部11が回動し、蓋部11で覆っていた上部全体が開いて、製品収納袋2の取出し口21を覆う密封タブ22が現われる。
また、蓋正面板111内側にエンボスによる収納部3が現われ、収納部に廃棄用包み紙30が確認できる。
密封タブ22には、先端に粘着層を持たないタブ摘み部221を設け、タブ摘み部221と取出し口21に対応する面以外の部分には開閉自在なタックを有する粘着塗布部222が設けられ、開封、再密封可能な密封タブ22になっている。
この為、密封タブ22の粘着塗布部222に用いられる粘着剤は再接着が可能な粘着樹脂層を有するシートからなるばかりではなく、製品収納袋2の表面にもポリエチレンなどの樹脂層を設けて、粘着層によって剥離したりして破壊されない表面にしている。
密封タブ22の取出し口21対応部分は、取出し口設定の全周周囲に予めミシン目を付けておき、密封タブ22の粘着剤で取出し口部分の製品収納袋素材を接着し、密封タブ22を製品収納袋から剥離する時に切断して取出し口を開口させる方法でも良い。
切り取られた取出し口21部分の製品収納袋素材が、密封タブ22の取出し口21対応部分に接着するので、内容物が密封タブの粘着塗布部222に接して付着してしまうことが無い。この方法では、予め密封タブ22の粘着塗布部の取出し口21対応部分を非粘着塗布部にする方法に比べ、密封タブ22の貼り位置規制など、細やかな調整が要らなくなるなどのメリットがある。
製品収納袋2の取出し口21は密封タブ22が粘着力で閉鎖し、製品がこぼれ出ないように保護されている。
蓋部11は、ヒンジ部1100の外に、蓋正面板111と蓋上面板112との間の折り罫114、蓋上面板112と蓋背面板113との間の折り罫114においても回動可能で、それぞれの折り罫を中心に回動し、収納部3を広く露出させることが出来るので、廃棄用包み紙30が取り出し易い。
製品収納袋2の内部にフレーム4を入れることによって、形状を六面体に保持し易くなっている。そして、製品収納袋2の中に、製品5が収納されている。
製品収納袋2の上部は取出し口21があって開口され、その取出し口を開封、再密封可能な密封タブ22で覆っている。
製品収納部2の外側には外装1が覆っている。外装1の正面板12下側は正面粘着剤121で製品収納袋2と接着され、かつ、上側は粘着剤が無く、蓋正面板挿入隙間122が形成されている。また、外装1の背面板14も背面粘着剤141によって製品収納袋2と接着されている。
従って、外装1は、正面板12の下側、底面板13、背面板14が製品収納袋2に沿って少なくとも2箇所で接着し、製品収納袋2の内部のフレームもあるので、製品収納袋2は六面体形状を維持し易くなっている。
製品収納袋2の背面側には、下側を外装1の背面板14が、上側を蓋背面板113が沿っており、それらはヒンジ1100で繋がっている。また、蓋部11は蓋背面板113、蓋上面板112、蓋正面板111がそれぞれ折り罫で回動可能に繋がっている。
そして、蓋正面板111の先端は蓋正面板挿入隙間122に挿入され、不用意に蓋部が開いてしまうことを防いでいる。
蓋部11の蓋上面板112や蓋正面板111を変形させながら、蓋正面板111の先端を蓋正面板挿入隙間122から抜き、ヒンジ1100を中心に蓋部11全体を回動して開いた。同時に、蓋正面板111と蓋上面板112との間の折り罫114、蓋上面板112と蓋背面板113との間の折り罫114においても回動し、収納部3が広く露出して、廃棄用包み紙30が取り出し易くなっている。
さらに、蓋部11は、順に蓋背面板113、蓋上面板112、蓋正面板111と折り罫を介して繋がっている。特に背面板14と蓋背面板113とをつなぐ折り罫はヒンジ1100として、大きく回動可能になっている。
また、正面板12の内側には製品収納袋2と接着させる正面粘着剤121が折り罫近傍に塗工あるいは貼り付けられている。さらに、背面板14にも背面粘着剤141が塗工あるいは貼り付けられている。これらの粘着剤としては、両面粘着テープなどを使用すると生産性が良い。
蓋正面板111中央にはエンボス加工によって、収納部3が形成されている。収納部3は外側に凸状になっていて、内側に廃棄用包み紙を収納する凹部が形成されている。そして、蓋正面板111の先端は、蓋正面板挿入隙間に挿入し易くなる様に、隅が円弧状に面取りされている。もちろん、この隅はC面など他の面取りであってもかまわない。
正面板の先端にも、蓋正面板111に挿入され易いように、隅が円弧状に面取りされている。
蓋正面板111先端が正面板12先端と接し、全体が四角の筒状に形成される。
図5−2は、蓋正面板111先端が正面板12先端から外れ、蓋部11全体がヒンジ1100を中心に回動した状態を示した。
取出口21は6面体である製品収納袋2の一面だけに設け、他の面まで延長して設けることはしない。なぜなら、密封タブ22が安定して再度密封可能にするため、粘着塗布部が貼られる取出口21周囲を平面にしておくことが望ましいからである。
特にシール部分は厚みが大きく変化し、面が平らに保てず、密封シールしにくいので、取出口21を設ける面には、背シール23や左サイドシール24や右サイドシール25などのシール部分が来ない様に設計することが好ましい。
さらに、図6−1のように、取出口21は製品収納袋2の一平面で、周囲に貼り代が残っているように、貼り付け面の端部から離して設けることが好ましい。
図6−2のように、密封タブ22が粘着して密封される。密封タブ22の貼り付け方向はこの図の方向に限ることはない。図6−3のように、剥離方向を横向きにしても良い。
ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレン/ポリアミド/ポリエチレン、
ポリプロピレン/アルミニウム箔/ポリエチレン/ポリアミド/ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/ポリエチレン、
ポリプロピレン/アルミニウム箔/ポリエチレン/紙/ポリエチレン、
などが考えられる。
アルミニウム箔は香りを逃がさない役目を担い、厚みは5〜15マイクロメーターにする。酸化珪素蒸着のポリエチレンフィルムなどで代用しても良い。また、ポリエチレンテレフタレートフィルムの厚みは6〜25マイクロメーターなどが使用できる。
これらのフィルムは、通常のドライラミネーション機、エクストルーダーラミネート機などで製造できる。
フレーム4は、少なくとも上部が開口した直方体状の箱型になったもので、廃棄用包み紙が配置される近傍の正面板側の面に窓45を設け、嵩張ってしまう廃棄用包み紙による膨らみを逃がす役目を持たせても良い。
フレーム4は製品収納袋2の内部に配置する。特に、製品収納袋の内寸とフレームの大きさに大きな差がない場合、製品収納袋2とフレーム4をしっかり接着固定しなくても、形状を保ち易く、その役目を発揮し易い。
もし、フレーム4を製品収納袋2の外側に設けた場合には、製品収納袋2とフレーム4をしっかり接着固定しなければならない。
このフレーム4は、フレーム底面46はあるが、取出し側には面がなく、開口部は単に上下に回動可能なフラップが両端にあるのみである。
図8のフレーム4に比べ、内容物を取り出す取出し面47があって、開口部471を有し、取出し面47は周囲のフレーム正面板41やフレーム背面板42と繋がっており、開口部周囲の面強度が高い設計になっている。開口部471周囲の面強度が高いと、密封タブ2を貼り付け、開封する時も皺が寄り難く、確実に密封し易くなる。
さらに、狭い収納部3に出来るだけ容積を得ないで収納することが好ましいので、着脱可能な粘着剤を部分的に塗工されたものが好ましい。
また、積層シートにして、基材の紙に対し、内面や外面、又は両面に熱可塑性樹脂を用い耐水性を向上させても良く、材質は特に限定されない。
また、密封タブ22によって内容物を収納する製品収納袋2を閉じた状態で、廃棄用包み紙33を取り出すことができる。その為、廃棄用包み紙33を取り出す時に、内容物5が包装容器からこぼれ落ちてしまうなどの問題が発生しない。特に、蓋の回動に関係する折り罫が3箇所もあるので、蓋正面板を大きく広げることができ、廃棄用包み紙を取り出し易い。
さらに、製品収納袋2にフレーム4が付属され、形状を維持しているので、密封タブ22で開け閉めする時に皺が入って完全に密封できないような不具合も無く、スムースに製品収納袋2を開閉可能である。
その上、外装1を閉じる時に蓋正面板先端を蓋正面板挿入隙間に差し込んで固定できるので、外装が不用意に開封してしまう問題も解決できる。
しかも、蓋部11がヒンジ1100で外箱本体と繋がっているので、蓋部11を紛失することも無く、内部を汚すことも無いなど、包装容器の使い勝手が高く、かつ、生産性も良いなど、本発明の包装容器のメリットは大きい。
11・・・・・・・・蓋部
110・・・・・・・上面板
1100・・・・・・ヒンジ部
111・・・・・・・蓋部正面板
112・・・・・・・蓋上面板
113・・・・・・・蓋背面板
114・・・・・・・折り罫
12・・・・・・・・正面板
121・・・・・・・正面粘着剤
122・・・・・・・蓋正面板挿入隙間
13・・・・・・・・底面板
14・・・・・・・・背面板
141・・・・・・・背面粘着剤
2・・・・・・・・・製品収納袋
21・・・・・・・・取出口
22・・・・・・・・密封タブ
221・・・・・・・タブ摘み部
222・・・・・・・粘着塗布部
23・・・・・・・・背シール
24・・・・・・・・左サイドシール
25・・・・・・・・右サイドシール
3・・・・・・・・・収納部
30・・・・・・・・廃棄用包み紙
4・・・・・・・・・フレーム
41・・・・・・・・フレーム正面板
42・・・・・・・・フレーム背面板
43・・・・・・・・フレーム左側面板
44・・・・・・・・フレーム右側面板
45・・・・・・・・フレーム窓
46・・・・・・・・フレーム底板
47・・・・・・・・取出し面
471・・・・・・・開口部
5・・・・・・・・・製品
Claims (4)
- 開閉可能な密封タブを有する製品収納袋と、製品収納袋を覆い、開閉可能な外蓋を有するスリーブ状の外装とからなる紙製包装容器において、外蓋内側にエンボスによって設けられた廃棄用包み紙の厚みに応じた凹部を有し、該凹部に廃棄用包み紙を収納したことを特徴とする紙製包装容器。
- 外装の外蓋根元にヒンジ部を有したことを特徴とする請求項1に記載の紙製包装容器。
- 製品収納袋の形状を保持するフレームを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の紙製包装容器。
- 外装の外蓋は、再封鎖可能な開閉機能を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紙製包装容器。
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