JP6387018B2 - シリコン精製のためのカバーフラックスおよび方法 - Google Patents

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Description

本出願は、2013年1月29日に出願された米国仮出願第61/758,088号に対する優先権の恩典を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
背景
太陽電池は、太陽光を電気エネルギーに変換するその能力を利用することにより、実施可能なエネルギー源であり得る。シリコンは、太陽電池の製造に使用される半導体材料であるが、しかしながら、シリコンの使用における制限は、シリコンをソーラーグレード(SG)へと精製するためのコストに関連している。
太陽電池用のシリコンを精製するために使用されるいくつかの技術が公知である。これらの技術のほとんどは、シリコンが溶融溶液から凝固する間に、望ましくない不純物がその溶融溶液中に残留する傾向にあり得るという原理に基づいて行われる。例えば、浮遊帯域技術を使用して、単結晶インゴットを作製することができ、当該技術は、固体材料において移動液体域を使用して、不純物を当該材料の端部へと移動させる。別の例では、Czochralski技術を使用して、単結晶インゴットを作製することができ、当該技術は、種晶を使用してそのインゴットを溶液からゆっくりと引き上げ、それによって不純物をその溶液中に残しながらシリコンの単結晶柱を形成することを可能にする。さらに別の例では、Bridgeman技術すなわち熱交換技術を使用して多結晶インゴットを作製するために使用することができ、かつ当該技術は、温度勾配を使用して方向性凝固を生じさせる。
図面において、同様の数字は、いくつかの図全体で類似の構成要素を記載するために使用され得る。異なる文字接尾語を伴う同様の数字は、類似の構成要素の異なる例を表すために使用され得る。図面は、概して限定としてではなく例示として、本明細書において説明する様々な例を示す。
本発明のある態様に係る、シリコンの精製プロセスにおいて使用するための鋳型の断面図である。 本発明のある態様に係る、シリコンの精製プロセスにおいて使用するための別の鋳型の断面図である。 シリコンの精製の例示的な方法の流れ図である。 シリコンの精製の例示的な方法の別の流れ図である。 本発明のある態様に係る、方向性凝固システムの等角図である。 本発明のある態様に係る、シリコンの方向性凝固のために使用されることができる加熱器の断面図である。 本発明のある態様に係る、2つの異なる精製プロセスからの不純物量を示すグラフである。
詳細な説明
本開示は、方向性凝固を使用してシリコンを精製するための機器および方法を説明する。当該機器および方法は、溶融シリコン内の不純物を低減させるカバーフラックスの使用を含むことができる。本発明の機器および方法を使用して、太陽電池において使用するためのシリコン結晶を製造することができる。
定義
単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に他のことを示していない限り、複数形の指示対象を含むことができる。
本明細書において使用される場合、「方向性凝固」または「方向性凝固する」等は、概ね一つの位置で開始し、概ね直線方向(例えば、表面に対して垂直、水平、または直角)に進行し、概ね別の位置で終了する、材料の結晶化を指すことができる。この定義で使用される場合、位置は、点、面、または湾曲した面(環形状または鉢形状を含む)であり得る。
本明細書において使用される場合、「耐火性材料」は、高温、特にシリコンの溶融および方向性凝固に関わる高温で、化学的および物理的に安定な材料を指すことができる。耐火性材料の例としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書において使用される場合、「シリコン」は、化学記号Siを有する元素を指し、かつ任意の純度のSiを指すことができるが、概して少なくとも50重量%純粋、好ましくは75重量%純粋、より好ましくは85%純粋、より好ましくは90重量%純粋、より好ましくは95重量%純粋、さらにより好ましくは99重量%純粋であるシリコンを指す。
図1は、本開示に係る鋳型10の1つの例を示す。本開示において、鋳型は、方向性凝固が行われる器として定義される。鋳型10は、溶融シリコンの方向性凝固を提供するように構成されている、少なくとも1つの耐火性材料12から形成され得る。
鋳型10は、底部14と底部14から上方へ延伸している1つまたは複数の側部16を有し得る。鋳型10は、円形または概ね円形の断面を有し得る厚肉の大きい鉢と類似する形状であり得る。鋳型10は、特に限定されないが、正方形、または六角形、八角形、五角形、あるいは任意の適切な数の端部を備えた任意の適切な形状を含む、他の断面形状を有し得る。
底部14および側部16は、溶融材料、例えば溶融シリコン2を受け入れることができる鋳型10の内部を規定する。内部はまた、溶融して溶融材料を形成し得る固体材料、例えば固体シリコンを受け入れることができる(図示せず)。耐火性材料12は、内部と面する内面20を含むことができる。1つの例において、内面20は、底部14の上面22と1つまたは複数の側部16の内面24とを含む。
耐火性材料12は、任意の適切な耐火性材料、特に、シリコンの溶融または方向性凝固用の鋳型に適した耐火性材料であり得る。耐火性材料12として使用され得る材料の例としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム(Al2O3、アルミナとも呼ばれる)、酸化ケイ素(SiO2、シリカとも呼ばれる)、酸化マグネシウム(MgO、マグネシアとも呼ばれる)、酸化カルシウム(CaO)、酸化ジルコニウム(ZrO2、ジルコニアとも呼ばれる)、酸化クロム(III)(Cr2O3、クロミアとも呼ばれる)、シリコンカーバイド(SiC)、グラファイト、またはそれらの組み合わせが挙げられる。鋳型10は、1つの耐火性材料または2つ以上の耐火性材料を含むことができる。鋳型10に含まれる1つもしくは複数の耐火性材料を混合してもよく、またはこれらは鋳型10の別々の部位に位置してもよく、またはそれらを組み合わせてもよい。1つまたは複数の耐火性材料12は、層状に配置され得る。鋳型10は、1つまたは複数の耐火性材料12の2つ以上の層を含むことができる。鋳型10は、1つまたは複数の耐火性材料12の1つの層を含むことができる。鋳型10の側部16は、底部14と異なる耐火性材料から形成され得る。側部16は、鋳型10の底部14と比較して、異なる厚さであってよく、異なる組成の材料を含んでよく、異なる量の材料を含んでよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。1つの例として、側部16は、加熱面(hot face)耐火物、例えば酸化アルミニウムを含むことができる。鋳型10の底部14は、熱伝導性材料、例えば、シリコンカーバイド、グラファイト、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、銅、またはそれらの組み合わせを含むことができる。1つの例において、側部16は、酸化アルミニウム(アルミナ)耐火性材料を含み、底部14は、リン結合剤と共にシリコンカーバイド耐火物を含む。
不純物は、耐火性材料12から溶融シリコン2へと移行し得るので、それによっていくつかの不純物の不純物レベルは、光起電デバイスでシリコンを使用できる許容範囲よりも高くなる恐れがある。例えば、ホウ素またはリン不純物が耐火性材料12中に存在し得る。ホウ素またはリンが極めて小さいレベルであっても、溶融シリコン2の存在のために耐火性材料12が被る高温では、ホウ素またはリンは、耐火性材料12の外へかつ溶融シリコン2中へと分散され得る。
一例において、ライニング30は、耐火性材料12の内面20上に、例えば、上面22および1つまたは複数の内面24上に含まれ得る。例えば、鋳型10の耐火性材料12から溶融シリコン2へのホウ素(B)およびリン(P)等の不純物の移動を介する、あるいは耐火性材料12から溶融シリコン2への不純物または汚染物の反応を介するような溶融シリコン2の汚染を防止または低減するように、ライニング30が構成され得る。ライニング30は、耐火性材料12内に存在し得る汚染物または不純物に対するバリアを提供することができる。図1にはライニング30を示しているが、他の鋳型の例にはライニングが含まれていない場合もある。
1つの例として、ライニング30は、アルミナ(Al2O3)を含む。アルミナは、ホウ素(B)およびリン(P)などの多くの不純物に対して効果的なバリアであるが、アルミナが持つ1つの技術的課題として、溶融シリコン2の存在下で還元反応を受けて、溶融シリコン2中において望ましくないレベルの金属アルミニウム(Al)を形成する可能性がある。
図1は、シリコン2の上面上に位置するカバーフラックス4を示す。フラックス材料の例は、非限定的に、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、酸化カルシウム(CaO)、フッ化カルシウム(CaF2)、二酸化ケイ素SiO2、および窒化ケイ素Si3N4の少なくとも1つを含む。選択したフラックス組成物の例は、以下の表に含まれる。1つの例として、フラックスは、列挙したフラックス成分の1つまたは複数を使用して形成されるガラス材料を含む。
Figure 0006387018
1つの例として、フラックスの添加により、シリコン原材料中に存在していた不純物が除去される。1つの例として、フラックスの添加により、ライニング30によって止められない耐火物12からの不純物が除去される。1つの例として、フラックスの添加により、ライニング30由来のアルミナによってシリコン2中に導入され得るアルミニウムが除去される。
図1に示されるカバーフラックス4は、シリコン2の上面3上に位置する。方向性凝固では、凝固フロントが鋳型の底面5からシリコン2の上面3へ向かって移動するにつれて、不純物は固体シリコンから出て液体中へと運ばれ、その結果、凝固プロセスの最後にシリコンの上面3において不純物の濃縮が起こる。示した構成では、不純物はカバーフラックス4へ向かって上方に運ばれるので、当該フラックスは不純物とより効果的に反応する。シリコン2の上面3にカバーフラックス4を形成するプロセスは、以下の図3および4に関してより詳細に考察する。
図1は、方向性凝固が鋳型の底面5からシリコンの上面3へ向かって移動する例示的な構成を示しているが、本発明はそれに限定されない。他の例として、方向性凝固は、シリコンの上面からシリコンの底面上に位置するフラックス層へ向かって移動し得る。例えば、鋳型の一側面からシリコンの第二の側面上に位置するフラックス層への他方向の方向性凝固もまた可能である。1つの例として、方向性凝固は、溶融シリコンの冷却面から冷却面と実質的に反対にある任意の表面上に位置するフラックス層へ向かって進行する。
図2は、図1の鋳型10と少なくとも一部が類似している、別の鋳型40の例を示す。鋳型40は、少なくとも1つの耐火性材料42から形成されることができ、シリコンの溶融または溶融シリコンの方向性凝固または両方を提供するように構成されている。
鋳型40は、底部44と底部44から上方へ延伸している1つまたは複数の側部46とを有することができる。鋳型40は、円形または概ね円形の断面を有することができる、厚肉の大きい鉢と類似する形状であることができる。鋳型40は、非限定的に、正方形または六角形、八角形、五角形、あるいは任意の適切な数の端部を備えた任意の適切な形状を含む、他の断面形状を有することができる。
底部44および側部46は、溶融材料(例えば、溶融シリコン2)を収容することができる、鋳型40の内面を画定する。当該内部はまた、溶融して溶融材料を形成し得る固体材料(例えば、固体シリコン)(図示せず)を収容することができる。耐火性材料42は、内部と面する内面50を含むことができる。例として、内面50は、底部44の上面52と1つまたは複数の側部46の内面54とを含む。
耐火性材料44は、任意の適切な耐火性材料、例えば鋳型10に関して上に列挙したものであることができる。任意の適切な物理的構成では、例えば鋳型10に関して上に列挙した層または他の構成であることができる。カバーフラックス62は、図2においてさらに説明される。1つの例として、カバーフラックス62は、カバーフラックス4に関して上述したような材料から形成される。
1つの例として、第一のライニング60は、耐火性材料42の内面50上、例えば上面52および内面または面54上に含まれる。第一のライニング60は、鋳型40の耐火性材料42から溶融シリコン2へのホウ素(B)およびリン(P)のような不純物の移動を介する、あるいは耐火性材料42から溶融シリコン2への不純物または汚染物の反応を介するような、溶融シリコン2の汚染を防止または低減するように構成することができる。第一のライニング60は、耐火性材料12内に存在し得る汚染物または不純物に対するバリアを提供することができる。
図2は、溶融シリコンの上面3を含む高さにある限局された領域において側部46の一部を覆う、第二のライニング64をさらに説明する。1つの例として、第二のライニング64は、炭化ケイ素を含む。1つの構成では、第二のライニング64は、炭化ケイ素粒子を含み、これらの粒子が互いに結合して第二のライニング64を形成している。1つの例として、炭化ケイ素粒子は、コロイド状シリカマトリックスを使用して互いに結合して、第二のライニング64を形成している。
上で考察したように、カバーフラックス(4、62)の使用は、不純物除去のさらなる利点を提供する。1つの例として、カバーフラックス(4、62)は、第一のライニング60によって導入され得るアルミニウムを除去する。1つの例として、第二のライニング64は、カバーフラックスとの反応性が第一のライニング60よりも低く、冷却後の鋳型40の側部46からのカバーフラックスのより容易な離型を提供する。容易な離型を提供することによって、第一のライニング60は、凝固後に鋳型からシリコン2を取り出す際に容易に損傷しない。
図3は、図1および2に記載されるような鋳型を使用して実施され得る、例示的な方向性凝固法を説明する。操作72では、鋳型中のある量の溶融シリコンの表面上にフラックス層が形成される。1つの例として、当該表面は、冷却面と実質的に反対にある溶融シリコンの一側面上である。操作74では、実質的に冷却面からフラックス層へ向かって溶融シリコンが方向性凝固される。操作76では、該量の溶融シリコンの表面とフラックスとの間の界面で、フラックスと不純物とを反応させる。
図4は、図1および2に記載されるような鋳型を使用して実施され得る、別の例示的な方向性凝固法を説明する。操作80では、鋳型に溶融シリコンが注がれる。操作82では、シリコンの上面上にシリコンの固体層が形成され、当該固体層上にフラックス材料が置かれる。1つの例として、シリコンは、当該上面上に固体層が形成されるのに十分なだけ冷却される。固体層は、添加されるフラックス材料のための構造体を提供し、かつフラックス材料が溶融シリコン中へザブンと落ちて溶融シリコン内で深く混合しないようにする。選択された態様において、フラックス材料は、シリコンの固体層上に置かれるフラックスガラスの塊を含む。
溶融したガラスフラックスを使用する場合、フラックスの重量は、フラックスの混合粉末成分と比べて低減され得る。1つの例として、溶融したガラスフラックスは、混合粉末成分よりも約20パーセント軽量であり得る。1つの例として、フラックスの粉末成分は、溶融してフラックスガラスを形成する前に酸洗浄される。フラックス粉末の酸洗浄は、構成粉末上に存在し得る汚染物を低減させ得る。
操作84では、シリコンの固体層が再溶融され、フラックス材料は溶融シリコン上に浮遊し続ける。1つの例として、鋳型上に上部加熱器を置いて、シリコンの固体層を溶融し、フラックス材料は、溶融シリコン上に浮遊し続ける。別の例として、上部加熱器以外の方法、例えば鋳型を加熱炉中に置くことによって熱が加えられる。別の例として、外部熱を加えることなく、シリコンそれ自体からの熱によって、カバーフラックス層が形成される。1つの態様において、フラックス材料組成物は、溶融シリコンよりも低密度になるように選択され、それによって溶融シリコン上でのフラックス材料の浮遊を容易にする。密度に違いがあるにもかかわらず、カバーフラックスを形成するために、最初に操作82のシリコンの上面上に固体層を提供することが有用である。
操作86では、鋳型の底面からシリコンの上面へ向かって溶融シリコンが方向性凝固され、操作88では、シリコンの上面とフラックスとの間の界面でフラックスと不純物とを反応させる。
図5は、シリコンの方向性凝固のためのシステム120の例を説明する。システム120は、上の例に記載されるようなカバーフラックスを使用してシリコンを精製するために使用され得る、1つの例示的な方向性凝固システムとして示される。代替的な加熱器構成、代替的な鋳型配置などの他のシステムも本発明の態様と共に使用され得る。
図1のシステム120は、鋳型124の上部に位置付けられる上部加熱器122を含む。鎖126は、垂直構造部材130中の穴128を介して上部加熱器122に連結することができる。鎖126は、添ロープを形成し、これによってクレーンの使用により上部加熱器122を移動させることができる。当該システムはまた、例えば、鋳型124上に上部加熱器122を残しながら、鋳型124をシザーリフト上に置くことによって移動させることができる。
垂直構造部材130は、上部加熱器122の外側ジャケットの下端から上部加熱器122の外側ジャケットの上端へと垂直に延伸していてよい。垂直構造部材130は、上部加熱器の外側ジャケットの外側に位置してよく、かつ上部加熱器122の中心から離れる方向と並行に当該ジャケットから延伸していてよい。上部加熱器の外側ジャケットの外側に位置していてよく、かつ上部加熱器122の中心から離れる方向と並行である方向に当該ジャケットから延伸していてよい、1つまたは複数の水平構造部材132もまた、上部加熱器122に含まれ得る。上部加熱器122はまた、上部加熱器122の外側ジャケット一部であり得る縁部134を含むことができる。縁部134は、上部加熱器122の外側ジャケットから離れるように突出していてよい。縁部134は、上部加熱器122の中心軸に向かって内向きに延伸していてもよく、それによって上部加熱器122の断熱材を任意の適切な範囲で覆う。代替的に、縁部134は、上部加熱器122の外側ジャケットの下端を覆うのに十分なだけ内向きに延伸していてもよい。1つまたは複数のスクリーンボックス136は、上部加熱器122の外側ジャケットから突き出ている加熱部材の端部を取り囲むことができ、これらの部材の端部におよびその近傍に存在する可能性がある熱および電気から使用者を保護する。
断熱材138は、上部加熱器122と鋳型124との間に位置していてよい。鋳型124の1つまたは複数の断熱層の少なくとも一部は、鋳型124の外側ジャケットの高さより上に延伸していてよい。鋳型124は、1つまたは複数の垂直構造部材140を含むことができる。垂直構造部材140は、鋳型124の外側ジャケットの外面上に位置していてよく、鋳型124の中心から離れる方向と並行に外側ジャケットから離れるように延伸していてよい。垂直構造部材140は、外側ジャケットの下端から外側ジャケットの上端へと垂直に延伸していてよい。鋳型124はまた、1つまたは複数の水平構造部材142を含むことができる。水平構造部材142は、鋳型124の外側ジャケットの外面上に位置していてよく、鋳型124の中心から離れる方向と並行に外側ジャケットから離れるように延伸していてよい。水平構造部材142は、鋳型124の周囲を囲むように水平に延伸していてよい。鋳型124はまた、底部構造部材144および146を含むことができる。底部構造部材144および146は、鋳型124の中心から離れる方向と並行に外側ジャケットから離れるように延伸していてよい。底部構造部材144および146は、鋳型124の底面を横断して延伸していてよい。底部構造部材146のいくつかは、これらによって、フォークリフトもしくは他の機械で機器をリフトするか、または他の方法で物理的に操作することができるように形作ることができる。
上部加熱器122の選択された部分の断面図を図6により詳細に示す。上部加熱器は、鋳型の断面形状とほぼ一致する断面形状を有し得る。上部加熱器による鋳型の加熱は、鋳型中の溶融シリコンの温度制御を可能にする。上部加熱器はまた、加熱することなく鋳型の上部に位置付けることができ、それによって上部加熱器は、鋳型からの熱の放出を制御するための断熱体として機能することができる。鋳型の温度または熱の放出を制御することによって、所望の温度勾配を提供することができ、より高度に制御された方向性凝固を可能にする。最終的に、温度勾配の制御は、より効果的な方向性凝固を可能にし、結果として得られるシリコンの純度が最大化される。
上部加熱器122は、1つまたは複数の加熱部材102を含むことができる。1つまたは複数の加熱部材102の各々は、独立して、任意の適切な材料を含むことができる。例えば、1つまたは複数の加熱部材102の各々は、独立して、加熱要素を含むことができ、当該加熱要素は、シリコンカーバイド、二ケイ化モリブデン、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含むことができ、かつ1つまたは複数の加熱部材102の各々は、代替的に、独立して誘導加熱器を含むことができる。1つの例として、1つまたは複数の加熱部材は、ほぼ同じ高さに位置付けられる。別の例では、1つまたは複数の加熱部材は、異なる高さに位置付けられる。
1つの例において、加熱部材102は、ある特定の利点を有し得るシリコンカーバイドを含むことができる。例えば、シリコンカーバイド加熱部材102は、酸素の存在下、高温で腐食する可能性が低い。腐食性材料を含む加熱要素に対する酸素腐食は、真空チャンバーを使用することによって低減させることができるが、シリコンカーバイド加熱部材102は、真空チャンバーなしで腐食を回避することができる。加えて、シリコンカーバイド加熱部材102は、水冷リード線なしで使用してもよい。1つの例において、加熱要素は、真空チャンバー内で使用するか、水冷リード線と共に使用するか、または両方と共に使用する。1つの例において、加熱部材102は、真空チャンバーを用いずに、水冷リード線を用いずに、またはその両方とも用いずに使用する。
1つの例において、1つまたは複数の加熱部材102は、誘導加熱器である。誘導加熱器は、1つまたは複数の耐火性材料中に鋳造することができる。次に、1つまたは複数の誘導加熱コイルを含有する耐火性材料を底部鋳型の上方に位置付けることができる。耐火性材料は、特に限定されないが、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせを含む、任意の適切な材料であり得る。
1つまたは複数の加熱部材102は、少なくとも1つの加熱部材102が故障しても、任意の残りの機能性加熱部材102が電力を受け取って熱を生成し続け得るような、電気システムを有し得る。1つの例において、各加熱部材102は、それ自体の回路を有する。
上部加熱器100は、断熱材104を含むことができる。断熱材104は、特に限定されないが、断熱れんが、耐火物、耐火物の混合物、断熱板、セラミックペーパー、高温ウールまたはそれらの混合物を含む、任意の適切な断熱材料を含むことができる。断熱板は、高温セラミック基板を含むことができる。断熱材料104の下端と1つまたは複数の加熱部材102は、ほぼ同じ高さであってもよく、または加熱部材102を断熱材料104の下端の高さより上に位置付けてもよく、または断熱材料104の下端を加熱部材102の高さより上に位置付けてもよい。1つまたは複数の加熱部材102および断熱材料104の他の構成を使用することができ、例えば、1つまたは複数の加熱部材102が誘導加熱器であり、断熱材料104が耐火性材料を含み、当該1つまたは複数の加熱部材102は、耐火性材料104中に内包されている。そのような例において、追加の断熱材料も場合により含むことができ、ここで追加の断熱材料は、耐火性材料であってよく、あるいは追加の断熱材料は、別の適切な断熱材料であってもよい。
上部加熱器100は、外側ジャケット106を含むことができる。外側ジャケット106は、特に限定されないが、鋼、ステンレス鋼、銅、鋳鉄、耐火性材料、複数の耐火性材料の混合物またはそれらの組み合わせを含む、任意の適切な材料を含むことができる。断熱材料104は、1つまたは複数の加熱部材102と外側ジャケット106との間に少なくとも部分的に配置することができる。外側ジャケット106の下端は、断熱材料104の下端および1つまたは複数の加熱部材102とほぼ同じ高さであってよく、または外側ジャケット106の下端は、断熱材料104の下端からまたは1つもしくは複数の加熱部材102とずらすことができ、またはその両方も可能である。1つの例において、断熱材料104の端部を覆う外側ジャケット106の一部は、比較的低い伝導率を有する材料、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、シリコンカーバイド、グラファイト、またはそれらの組み合わせ等の適切な耐火物を含むことができる。
上部加熱器の外側ジャケット106は、構造部材、例えば、上部加熱器100に強度または剛性を加えることができる部材を含むことができる。構造部材は、鋼、ステンレス鋼、銅、鋳鉄、耐火性材料、複数の耐火性材料の混合物またはそれらの組み合わせを含むことができる。1つの例において、上部加熱器100の中心から離れる方向に上部加熱器の外側ジャケット106の外側から延伸しており、かつ上部加熱器100の周囲または外周を囲むように水平に延伸している、1つまたは複数の構造部材が、上部加熱器の外側ジャケット106に含まれ得る。1つまたは複数の水平構造部材は、例えば、上部加熱器の外側ジャケット106の外側の下端に、上部加熱器の外側ジャケット106の外側の上端に、または上部加熱器の外側ジャケット106の外側の下端と上端の間の任意の位置に位置することができる。1つの例において、上部加熱器100は、3つの水平構造部材を含み、1つは上部加熱器の外側ジャケット106の下端に位置し、1つは上部加熱器の外側ジャケット106の上端に位置し、かつ1つは上部加熱器の外側ジャケット106の下端と上端の間に位置する。
上部加熱器の外側ジャケット106の外側に、上部加熱器100の中心から離れる方向に上部加熱器の外側ジャケット106の外側から延伸しており、かつ上部加熱器の外側ジャケット106の外側の底部から上部加熱器の外側ジャケット106の外側の上部に垂直に延伸している、1つまたは複数の構造部材が、上部加熱器の外側ジャケット106に含まれ得る。1つの例において、上部加熱器の外側ジャケット106は、8つの垂直構造部材を含むことができる。垂直構造部材は、上部加熱器100の周囲または外周を囲むように等間隔に並べることができる。1つの例として、上部加熱器の外側ジャケット106は、垂直構造部材と水平構造部材の両方を含むことができる。上部加熱器の外側ジャケット106は、上部加熱器の外側ジャケット106の上部を横断して延伸している構造部材を含むことができる。上部の構造部材は、上部加熱器の外側ジャケット106の上部の1つの外縁部から上部加熱器の外側ジャケット106の上部の別の端部に延伸していてもよい。上部の構造部材はまた、外側ジャケット106の上部を部分的に横断して延伸していてもよい。構造部材は、帯、棒、管、または上部加熱器に構造支柱を加えるための任意の適切な構造体であり得る。構造部材は、溶接、蝋付け、または他の適切な方法によって上部加熱器の外側ジャケット106に取り付けることができる。構造部材は、機器の輸送および物理的操作を容易にするように適合させることができる。例えば、上部加熱器の外側ジャケット106の外側の上部の構造部材は、特定のフォークリフトまたは他のリフト機が上部加熱器をリフトまたは移動させるか、または他の方法で物理的に操作することができるような、十分なサイズ、強度、方向、間隔、またはそれらの組み合わせの管であり得る。別の例では、上部加熱器の外側ジャケット106の外側に位置しているような上述の構造部材は、代替的にまたは追加的に、上部加熱器の外側ジャケット106の内側に位置することができる。別の例では、上部加熱器100は、クレーンまたは他のリフト機を使用し、上部加熱器100に連結している鎖(上部加熱器の構造部材に連結している鎖または上部加熱器100の非構造部材に連結している鎖を含む)を使用して移動させることができる。例えば、鎖を上部加熱器の外側ジャケット106の上端に連結させて、クレーン用の添ロープを形成し、上部加熱器100をリフトして、別の方法で移動させることができる。
図7は、上の例に記載されるようなカバーフラックスを用いた場合と用いない場合の方向性凝固プロセスの実験結果を示す。番号1140〜1185が付された方向性凝固された(DS)インゴットを、カバーフラックスを用いずに処理したところ、そのアルミニウム不純物レベルは2ppmの高さまで観察されることができる。対照的に、DSインゴット1185〜1210を上の例に記載されるようなカバーフラックスを使用して処理した。図から明らかなように、アルミニウム不純物レベルは、上の例に記載されるようなカバーフラックスを使用して処理したインゴットについて全て0.5ppm未満である。図7における例としてアルミニウム不純物レベルを例示しているが、ホウ素、リンなどのような他の不純物も上の例に記載されるようなカバーフラックスを使用して除去され得る。
態様:
本明細書に開示した方法および機器をさらに説明するために、非限定的な態様の一覧をここに提供する。
態様1は、
鋳型中のある量の溶融シリコンの表面上にフラックス層を形成する工程であって、該表面が、冷却面と実質的に反対にある溶融シリコンの一側面である、工程;実質的に冷却面からフラックス層へ向かって溶融シリコンを方向性凝固する工程;および該量の溶融シリコンの表面とフラックスの間の界面でフラックスと不純物とを反応させる工程
を含む方法である。
態様2は、態様1の方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、ある量のフラックスガラスを溶融シリコンの上面上で溶融することを含む。
態様3は、態様1〜2のいずれか1つの方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、溶融シリコンよりも低い密度を有するフラックス層を形成することを含む。
態様4は、態様1〜3のいずれか1つの方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、約900℃〜1100℃を超える温度で流れるフラックス層を形成することを含む。
態様5は、態様1〜4のいずれか1つの方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、Na2CO3を含むフラックス層を形成することを含む。
態様6は、態様1〜5のいずれか1つの方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、SiO2を含むフラックス層を形成することを含む。
態様7は、態様1〜6のいずれか1つの方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、CaF2を含むフラックス層を形成することを含む。
態様8は、態様1〜7のいずれか1つの方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、CaOを含む。
態様9は、態様1〜8のいずれか1つの方法を含み、ここでフラックス層を形成する工程は、Si3N4を含むフラックス層を形成することを含む。
態様10は、
溶融シリコンを鋳型に注ぐ工程;シリコンの上面上にシリコンの固体層を形成し、かつ該固体層上にフラックス材料を配置する工程;シリコンの固体層を溶融するために鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程であって、該フラックス材料が溶融シリコン上に浮遊し続ける、工程;鋳型の底面からシリコンの上面へ向かって溶融シリコンを方向性凝固する工程;およびシリコンの上面とフラックスとの間の界面でフラックスと不純物とを反応させる工程
を含む方法である。
態様11は、態様10の方法を含み、ここで鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程は、フラックス材料およびシリコンの固体層を溶融することを含み、該フラックス材料は溶融シリコン上に浮遊し続ける。
態様12は、態様10〜11のいずれか1つの方法を含み、ここで鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程は、シリコンの上面に約900℃を超える温度を加えることを含む。
態様13は、態様10〜12のいずれか1つの方法を含み、ここで鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程は、シリコンの上面に約1100℃を超える温度を加えることを含む。
態様14は、態様10〜13のいずれか1つの方法を含み、ここで鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程は、シリコンの上面に約1460℃〜1550℃の温度を加えることを含む。
態様15は、態様10〜14のいずれか1つの方法を含み、ここで固体層上にフラックス材料を配置する工程は、約1400Kgのシリコン上に約10〜50Kgのフラックス材料を配置することを含む。
態様16は、態様10〜15のいずれか1つの方法を含み、ここで固体層上にフラックス材料を配置する工程は、固体層上にフラックスガラスの塊を配置することおよび該塊を溶融してフラックス層を形成することを含む。
態様17は、
1つまたは複数の耐火物層を含む、鋳型底部;1つまたは複数の耐火物層を含む、鋳型側壁;鋳型底部および鋳型側壁を覆う、酸化アルミニウムを含む第一のライニング;ならびに炭化ケイ素を含む第二のライニングであって、鋳型が使用される際に溶融シリコンの上面を含む高さにある限局された領域において鋳型側壁の一部を覆う、第二のライニング
を含む方向性凝固鋳型を含む。
態様18は、態様17の鋳型を含み、ここで第一のライニングは、約XXXからYYYの間の純度のAl2O3を含む。
態様19は、態様17〜18のいずれかの鋳型を含み、ここで第二のライニングは、コロイド状シリカ(SiO2)マトリックス中の炭化ケイ素粒子の複合材料を含む。
上記の詳細な説明は、添付の図面についての言及を含み、これは詳細な説明の一部を形成する。図面は、例示を目的として、本発明が実施され得る特定の態様を示す。これらの態様はまた、本明細書において「実施形態」とも呼ばれる。そのような実施形態は、示されるまたは記載される要素以外の他の要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らはまた、示されるまたは記載される要素のみが提供される実施形態を考慮する。さらに、本発明者らはまた、特定の実施形態(またはそれらの1つもしくは複数の局面)に関して、または本明細書に示されるまたは記載される他の実施形態(またはそれらの1つもしくは複数の局面)に関して、示されるまたは記載される要素(またはそれらの1つもしくは複数の局面)の任意の組み合わせまたは並べ替えを使用した実施形態も考慮する。
本明細書と参照によってそのように組み入れられた任意の明細書との間で使用法が矛盾する場合には、本明細書における使用法が優先される。
本明細書において、「1つ(a)」または「1つ(an)」という用語は、特許文書においてよく見られるように、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」の任意の他の事例または使用法とは無関係に、1つまたは2つ以上を含むものとして使用される。本明細書において、「または(or)」という用語は、非排他的な「または」を指すように使用され、「AまたはB」は、他のことを示していない限り、「AであるがBではない」、「BであるがAではない」および「AおよびB」を含む。本明細書において、「含む(including)」および「in which」という用語は、「含む(comprising)」および「wherein」というそれぞれの用語の平易な英語(plain-English)の等価体として使用される。また、添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」および「含む(comprising)」という用語は非制限的である。すなわち、ある請求項においてそのような用語の後に列挙された要素の他の要素を含むシステム、装置、物品、組成物、配合、またはプロセスは、依然として当該請求項の範囲内にあると見なされる。さらに、添付の特許請求の範囲において、「第一」、「第二」、および「第三」等の用語は、単に標識として使用され、それらの対象物に対して数的要件を課すことを意図していない。
上記の記載は、例示的であって制限的でないことを意図している。例えば、上述の実施形態(またはそれらの1つもしくは複数の局面)は、互いに組み合わせて使用され得る。他の態様は、例えば上記の記載を検討する際に当業者によって使用され得る。要約書は、37 C.F.R. §1.72(b)に準拠するように提供され、それによって読者が技術的開示の性質を迅速に確認することが可能である。この要約書は、特許請求の範囲の範囲または意味を解釈または限定するように使用されるものではないとの理解の下で提示される。また、上記の詳細な説明において、様々な特徴が本開示を合理化するために分類され得る。これは、特許請求されていない開示された特徴が任意の請求項に必要不可欠であることを意図するものとして解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、特定の開示された態様のすべての特徴よりも少ない中にあり得る。従って、以下の特許請求の範囲は、各請求項がそれ自体個別の態様として自立して、詳細な説明に実施形態または態様として組み入れられ、そのような態様が様々な組み合わせまたは並べ替えで互いに組み合わせられ得ることが考慮される。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に準拠して、そのような特許請求の範囲が付与される等価物の範囲全体と共に決定されるべきである。

Claims (15)

  1. (1) 鋳型中のある量の溶融シリコンの表面上にフラックス層を形成する工程であって、該表面が、冷却面と実質的に反対にある溶融シリコンの一側面である、工程;
    (2) 前記(1)の工程の後、実質的に冷却面からフラックス層へ向かって溶融シリコンを方向性凝固する工程;および
    (3) 前記(2)の工程を開始した後、該量の溶融シリコンの表面とフラックスの間の界面でフラックスと不純物とを反応させる工程
    を含む、方法。
  2. フラックス層を形成する工程が、ある量のフラックスガラスを溶融シリコンの上面上で溶融することを含む、請求項1記載の方法。
  3. フラックス層を形成する工程が、溶融シリコンよりも低い密度を有するフラックス層を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  4. フラックス層を形成する工程が、900超える温度で流れるフラックス層を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  5. フラックス層を形成する工程が、Na2CO3を含むフラックス層を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  6. フラックス層を形成する工程が、SiO2を含むフラックス層を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  7. フラックス層を形成する工程が、CaF2を含むフラックス層を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  8. フラックス層を形成する工程が、CaOを含むフラックス層を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  9. フラックス層を形成する工程が、Si3N4を含むフラックス層を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  10. (1) 溶融シリコンを鋳型に注ぐ工程;
    (2) 前記(1)の工程の後、シリコンの上面上にシリコンの固体層を形成し、かつ該固体層上にフラックス材料を配置する工程であって、該固体層上にフラックス材料を配置する工程が、1400Kgのシリコン上に10〜50Kgのフラックス材料を配置することを含む、工程
    (3) 前記(2)の工程の後、シリコンの固体層を溶融するために鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程であって、該フラックス材料が溶融シリコン上に浮遊し続ける、工程;
    (4) 前記(3)の工程の後、鋳型の底面からシリコンの上面へ向かって溶融シリコンを方向性凝固する工程;および
    (5) 前記(4)の工程を開始した後、シリコンの上面とフラックスとの間の界面でフラックスと不純物とを反応させる工程
    を含む、方法。
  11. 鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程が、フラックス材料およびシリコンの固体層を溶融することを含み、該フラックス材料が溶融シリコン上に浮遊し続ける、請求項10記載の方法。
  12. 鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程が、シリコンの上面に900℃を超える温度を加えることを含む、請求項10記載の方法。
  13. 鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程が、シリコンの上面に1100℃を超える温度を加えることを含む、請求項10記載の方法。
  14. 鋳型の上方に上部加熱器を配置する工程が、シリコンの上面に1460℃〜1550℃の温度を加えることを含む、請求項10記載の方法。
  15. 固体層上にフラックス材料を配置する工程が、固体層上にフラックスガラスの塊を配置することおよび該塊を溶融してフラックス層を形成することを含む、請求項10記載の方法。
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