JP6384757B2 - 照明装置および器具 - Google Patents
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Description
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、天井埋め込み型の器具にランプを取り付ける際にも上述したような不具合が生じず、ユーザの利便性を向上させることができる照明装置および器具を提供することを目的とする。
また、本発明の一態様である器具は、ランプの口金が装着されるソケットと、前記ランプの少なくとも一部が収容される器具本体と、前記ソケットと前記器具本体とを連結している筒状体とを備え、前記筒状体は、ランプ軸方向に伸縮調整自在で、且つ、調整された長さにおいてその形態を維持することを特徴とする。
また、本発明の一態様である器具も、筒状体を適切な長さに伸縮調整し、その形態を維持することが可能であるため、同様に、ランプの取付時に生じる不具合を解消して、ユーザの利便性を向上させることができる。
<実施形態1>
(1)ランプの概要
図1は、実施形態1に係るランプを示す斜視図である。
図2は、実施形態1に係るランプを示す分解斜視図である。また、図3は、実施形態1に係るランプを示す断面図である。
図2に示すように、ランプ1は、グローブ10、発光モジュール20、基台30、ストッパ部材40、ケース50、口金ホルダ60、回路ユニット70、および、口金80などを備える。本実施形態では、ランプ1におけるグローブ10側(図2における紙面上側)を上側と称し、口金80側(図2における紙面下側)を下側と称する。
(グローブ10)
図3に示すように、グローブ10は、上側に向けて拡径した朝顔形の外観形状を有し、上側に向けて拡径した円筒状の側壁11と、側壁11の上側開口11aを塞ぐ円板状の上壁12とを備える。グローブ10は、例えば、樹脂材料やガラス材料等の透光性の材料から構成されており、発光モジュール20から出た光が、グローブ10の外側に漏れるようになっている。
発光モジュール20は、ランプ1の光源であって、一例として、円板状の実装基板21と、実装基板21の上面21aに環状に配列された複数の発光部22とを備える。実装基板21は、セラミック基板や熱伝導樹脂等からなる絶縁層とアルミ板等からなる金属層との2層構造を有する。実装基板21の上面21aには、配線パターン(不図示)が形成されている。配線パターンには、回路ユニット70のリード線71(図2参照)が接続されている。各発光部22には、配線パターンを介して、回路ユニット70からの電力が供給される。
(基台30)
基台30は、円板状の上壁31と、上壁31の外周縁から下方に延出した円筒状の側壁32とを備える。上壁31の上面31aが発光モジュール20を搭載するための搭載面となっており、発光モジュール20は、実装基板21の下面21bを上壁31の上面31aに面接触させた状態で基台30に搭載されている。
ここで、基台30は、熱伝導性および電気的絶縁性に優れた材料で形成されていることが好ましい。これにより、発光モジュール20で発生した熱を効率良くケース50およびグローブ10に逃がすことができ、更に、発光モジュール20とストッパ部材40との電気的な絶縁を確保することができる。
ストッパ部材40は、円板状の基部41と、基部41の外周縁から下方に向けて延出した、板バネとして機能する複数の舌片42とを備えた籠型形状である。ストッパ部材40の外径(基部41の径、および、ランプ軸Jを挟んで対向する一対の舌片42の外側面間の距離)はケース50の内径よりも僅かに小さい。ストッパ部材40はケース50の内部に収容されている。
(スライド機構)
先ず、スライド機構について説明する。
図4は、ストッパ部材40とケース50との係合の態様を説明するための断面図である。図4では、ストッパ部材40、ケース50、ねじ90以外の部材は省略している。図4(a)および(b)に示すように、ストッパ部材40の基部41の中央には、ねじ90を挿通させるための貫通孔41aが設けられている。貫通孔41aにはねじ90が上方から差し込まれており、ねじ90は、基部41に固定されている。すなわち、ねじ90は、基部41に対してランプ軸Jを軸とする回転方向に回転不可能である。また、ねじ90は、基部41に対してランプ軸Jに沿った方向にも移動不可能である。なお、ねじ90を基部41へ固定する方法は、如何なる方法を用いてもよい。例えば、接着、溶接、ナット締め等が考えられる。
なお、各突起41bは、各溝部51aの内壁に規制されるため、ケース50に対してランプ軸Jを中心とする回転方向には移動不可能である。したがって、ストッパ部材40は、ケース50に対してランプ軸Jを中心とする回転方向には回転不可能である。そのため、ケース50を回転させるとストッパ部材40も回転する。
次に、ロック機構について説明する。
ストッパ部材40と口金ホルダ60とは、ねじ90を介して一体に連結されている。具体的には、口金ホルダ60の上壁62にはねじ穴62aが設けられており、ねじ穴62aに、ストッパ部材40の基部41に固定されたねじ90の先端がねじ込まれている。ストッパ部材40の複数の舌片42は、ランプ軸Jを取り囲むようにして間隔を空けながら環状に配置されており、それら舌片42で取り囲まれた円柱状の空間43(図4参照)内に、口金ホルダ60の上端部61が下方から差し込まれている。
図5(a)および図5(b)に示すように、各舌片42は、その下端である延出端42aが自由端であるため、片持ちバネとして機能する。一方、口金ホルダ60の上端部61は、上側に向けて漸次縮径した先細り形状になっている。
ところが、口金ホルダ60の上端部61が空間43内に深く差し込まれると、図5(b)に示すように、上端部61が各舌片42のランプ軸J側の面に接触する。更に深く差し込まれることで、各舌片42の下側が上端部61に押されて外側(ランプ軸Jと反対側)に反り返る。その反り返り幅は、口金ホルダ60の上端部61が空間43内に深く差し込まれるほど大きくなる。そして、舌片42の反り返り幅が一定量を超えると、各舌片42の延出端42aがケース50の内周面51に当たる。そうすると、摩擦によって舌片42の延出端42aがケース50の内周面51に引っ掛かり、ケース50に対するストッパ部材40のランプ軸J方向へのスライドが規制される。
上述したように、ケース50を回転させるとストッパ部材40も回転する。したがって、口金ホルダ60を固定した状態においてケース50を回転させると、固定されたねじ90に対してストッパ部材40の基部41が回転し、ねじ90が上壁62のねじ穴62aにねじ込まれる。そうすると、基部41が口金ホルダ60に近づき、口金ホルダ60の上端部61がストッパ部材40の空間43内に差し込まれる。それにより、ストッパ部材40の舌片42が反り返り、延出端42aがケース50の内周面51に引っ掛かる。その結果、ストッパ部材40のケース50に対するランプ軸J方向へのスライドが規制される。すなわち、口金ホルダ60に対してケース50を回転させると、ストッパ部材40および口金ホルダ60に対してケース50が固定される。すなわち、ストッパ部材40がケース50に対してランプ軸Jに沿ってスライド移動ができなくなりロックされる。これが、全長調節機能を実現するためのロック機構である。
なお、ストッパ部材40は、舌片42に適度な曲げ弾性を有する材料で形成されていることが好ましい。そのような材料としては、錫、亜鉛、インジウム、鉄、銅、銀、ニッケル、ロジウム、パラジウム等の単一の金属元素からなる純金属、複数の金属元素からなる合金、金属元素と非金属元素とからなる合金等の金属材料が挙げられる。
図2に戻って、ケース50は、上下両側が開口した円筒状である。ケース50の上側開口52は基台30によって塞がれており、ケース50の上端部53にはグローブ10が取り付けられている。ケース50へのグローブ10の取り付けは、グローブ10の下端部(側壁11の下端部11b)の外周面に設けられた複数の突起11cを、ケース50の上端部53の内周面に設けられた係合溝54に係合させることで行われている。ケース50は、熱伝導性に優れた樹脂材料や金属材料で形成されていることが好ましく、本実施形態では樹脂材料で形成されている。
口金ホルダ60は、円筒状であって内部に回路ユニット70が収容されている。口金ホルダ60の上端部61はケース50の内部に収容され、下端部には口金80が外嵌されている。口金ホルダ60の下端部には開口が設けられており、開口からは回路ユニット70のリード線72および73が引き出され、それぞれ口金80のシェル部81およびアイレット部82に接続されている。また、口金ホルダ60の上側には、リード線71を引き出すための開口64が設けられている。
回路ユニット70は、回路基板と、当該回路基板に実装された各種の電子部品とを有する。回路ユニット70は、回路基板の主面がランプ軸Jに対して平行を保つ姿勢いわゆる縦置きの姿勢で、口金ホルダ60の内部に収容されている。
回路ユニット70と発光モジュール20とは、リード線71を介して電気的に接続されている。また、回路ユニット70と口金80とはリード線を72および73介して電気的に接続されている。ここで、ランプ1の全長が最長の状態においても、回路ユニット70と発光モジュール20との電気的接続が遮断されないように、リード線71は十分な長さを有している。
口金80は、ランプ1が器具に取り付けられ点灯された際に、器具のソケットから電力を受けるための部材であって、本実施形態ではエジソンタイプ(ねじ込みタイプ)であるE26口金を使用している。口金80はシェル部81およびアイレット部82を備え、それらシェル部81およびアイレット部82がそれぞれリード線72および73により、回路ユニット70と電気的に接続されている。
なお、口金80は、E26形に限定されない。同じエジソンタイプのE11形やE17形の口金であってもよい。また、エジソンタイプ以外の口金であってもよい。例えば、口金80は、ピン形の端子を有するピンタイプの口金(具体的にはGY、GX等のGタイプ)や、L字形の端子を有する口金であってもよい。
ここでは、図6を用いて本実施形態の効果について説明する。
図6は、天井板2に埋め込まれた器具3にランプ1を取り付けた状態を示している。ここで、器具3は、収容部3a、ソケット3bおよび複数の板ばね状の掛止部材3cを含み、収容部3aは、その開口部から外側へ向かって延設された鍔部を有する。器具3は、収容部3aおよびソケット3bを天井板2の埋込孔に埋め込まれる。そして、収容部3aの鍔部を天井板2の下面2aに当接した状態で、掛止部材3cを天井板2の埋込孔に掛止させることによって、天井板2に取り付けられている。ランプ1は、このようにして天井板2に埋め込まれた器具3のソケット3bに取り付けられる。
一方、実線で記載されているランプ1は、天井板2の下面2aとグローブ10との間の隙間が無くなるように、上記のスライド機構およびロック機構により、その全長が調節されている。
また、上述したように、ランプ1を器具に取り付けるためのランプ軸J方向に対するランプ1の回転方向と、口金ホルダ60に対してケース50を固定状態とするための、ランプ軸J方向に対するケース50の回転方向とが一致する。したがって、本実施形態に係るランプ1を用いれば、ユーザがランプ1を器具3に取りつける際に、ケース50を把持しながら回転させた場合であっても、ロック機構が外れてケース50がスライドすることを抑制することができる。
(1)ランプの構成
図7は、実施形態2に係るランプ100を示す図である。
ランプ100は、実施形態1に係るランプ1と同様に、LEDランプである。また、ランプ100は、ランプ1と同様に、スライド機構およびロック機構を備える。すなわち、ランプ100は、口金ホルダ60に対してケース150をスライド移動することが可能であり、その全長が短くなったり長くなったり、変形が可能である。
光源収容部110は、ランプ軸Jを軸として回転自在、且つ、ランプ軸Jに対して揺動自在にケース150に連結されている。これは、ケース150に設けられた軸部151の先端の球状部分152を、光源収容部110に設けられた軸受部111の球状の窪み部分112に嵌め込むことにより実現される。
発光モジュール20は、円筒形の光源収容部110の開口113に向けて軸受部111上に取り付けられている。そのため、光源収容部110をケース150に対して傾斜させると、それに伴い発光モジュール20の傾斜角度が変化し、発光モジュール20から出射される光の照射角度が変化する。また、光源収容部110の内面114は、光反射面が形成さており、発光モジュールから出射された光は、光反射面により反射される。光源収容部110には、更に、開口113を塞ぐように拡散板が設けられていてもよい。
(2)効果
続いて、図8を用いて本実施形態の効果について説明する。
ランプ100は、天井板2に埋め込まれた器具3のソケット3bに取り付けられる。
二点鎖線で記載されているランプ100は、ケース150に対して、光源収容部110を最大の傾斜角度で傾斜させている。そうすると、光照射面である開口113は、その一部が器具3の収容部3a内に収容され、収容部3aの側壁により光の一部は、遮断される。一方、実線で記載されているランプ100は、光照射面である開口113が収容部3aから露出するように、スライド機構およびロック機構により、その全長が調節されている。
<実施形態3>
上記の実施形態1および実施形態2では、ランプの全長が、ランプ軸方向に対して伸縮するスライド機構およびロック機構を備えたランプの実施形態について説明した。しかし、スライド機構およびロック機構を、ランプ側ではなくランプを取りつけるために用いられる器具側に備えていてもよい。
図9は、実施形態2に係る器具200の断面図である。図9(a)は、器具200の全長が最短になっている状態を示し、図9(b)は、器具200の全長が最長になっている状態を示す。器具200は、図9(a)の状態と図9(b)の状態との間で、その全長を無段階に調節可能である。なお、本明細書において、器具の全長とは、口金のねじ込み軸に沿った方向におけるソケットの長さである。
(器具本体210)
器具本体210は、例えば金属製であって、有底円筒形の収容部210aと、収容部210aの開口部に設けられた円環状の鍔部210bと、複数の板バネ状の掛止部材210cとから構成される。収容部210aの底面には、筒状体250が固定されている。器具200は、取り付ける天井板の埋込孔に収容部210aを埋め込み、鍔部210bを天井板の下面に当接した状態で、掛止部材210cを天井板の埋込孔に掛止させることによって、取り付けられている。
(筒状体250)
筒状体250は、実施形態1のケース50に対応しており、上下両側が開口した円筒状である。筒状体250の内周面には、ストッパ部材40の一対の突起41bを嵌め込むための一対の溝部251aが形成されている。筒状体250の上端部は器具本体210の収容部210aに固定されており、上側開口は収容部210aによって塞がれている。したがって、溝部251aにストッパ部材40の突起41bが嵌め込まれると、ストッパ部材40は、筒状体250に対してスライド移動は可能であるが、回転は不可能である。また、筒状体250の下側開口には、ソケットホルダ260が差し込まれている。
ソケットホルダ260は、実施形態1の口金ホルダ60に対応しており、円筒状であって、上端部は、上側に向けて漸次縮径した先細り形状になっている。ソケットホルダ260は、ねじ90を介してストッパ部材40と一体に連結されている。ストッパ部材40が連結されている上端部は、筒状体250の内部に収容されている。また、下端部にはソケット280が外嵌されている。
(ソケット280)
ソケット280は、雌ねじ部281と突起282とを備え、これらは給電線283を介して、図示していない外部電源と接続されている。ここで、給電線283は、ソケットホルダ260の開口264とストッパ部材40の開口41cとを通って、外部電源に接続される。なお、ソケットホルダ260がスライドして器具200の全長が伸びたとしても電気的接続が切断されないために、給電線283は、十分な長さが確保されている。本実施形態のソケット280は、一例として、エジソンタイプ(ねじ込みタイプ)であるE26を使用している。ソケット280にはランプの口金がねじ込まれ、外部電源からランプの発光部へ電力が供給される。
ここでは、ランプと器具とが一体となった照明装置の実施形態について説明する。
図10(a)は、本実施形態に係る照明装置300の構成を示す概略図である。同図に示すように、照明装置300は、ランプ301、器具302、操作部303、回路ユニット304、およびモータ305から構成される。
グローブ10、発光モジュール、基台、ストッパ部材およびケース50は、実施形態1と同一である。器具連結部60は、実施形態1の口金ホルダ60とその構造は同一であるが、口金が外嵌されていない。器具連結部60の一端はケース50に収容されており、他端は器具302に連結されている。
また、ランプ301は、実施形態1で説明したスライド機構およびロック機構を備える。ケース50を器具連結部60に対してスライド移動させて、任意の位置で固定することにより、ランプ301は、その全長を調節することができる。
例えば、つまみを右回転させるとランプ301の全長を長くすることができ、つまみを左回転させるとランプ301の全長を短くすることができる。また、つまみの回転量によって伸縮する量(スライドする量)を調節することができる。この場合、操作部303は、つまみの回転方向および回転量を、回路ユニット304に出力する。
図10(b)は、回路ユニット304の機能構成を示す図である。同図に示すように、回路ユニット304は、指示検出回路部304a、制御回路部304b、モータ駆動回路部304cおよび点灯回路部304dをユニット化したものである。
制御回路部304bは、マイクロプロセッサとメモリとを備えている。一例として、メモリには、つまみの回転方向に応じたモータの回転方向およびつまみの回転量に応じたモータの駆動時間を記載したテーブルを記憶している。マイクロプロセッサは、指示検出回路部304aから取得した指示を、記憶しているテーブルに照らし合わせて、モータ305の駆動条件を決定する。制御回路部304bは、モータ駆動回路部304cへ駆動条件を出力する。更に、制御回路部304bは、指示検出回路部304aから取得した指示に応じて、点灯/消灯を示す指示を点灯回路部304dへ出力する。
点灯回路部304dは、AC/DCコンバータを備え、制御回路部304bから点灯を指示されると、外部電源からの交流電圧を、AC/DCコンバータを用いて直流電圧に変換する。そして、発光部に適した直流電圧を順電圧として、発光部に印加する。なお、AC/DCコンバータとしては、例えばダイオードブリッジ等が用いられる。点灯回路部304dは、制御回路部304bから消灯を指示されると、発光部に印加していた電圧を除去する。
以上、本発明に係る照明装置および器具の一例として、ランプ、器具、照明装置の実施形態を説明したが、例示したランプ、器具および照明装置を以下のように変形することも可能である。本発明が上述の実施形態で示した通りのランプ、器具および照明装置に限られないことは勿論である。
また、ケース450の側壁には、貫通孔461と同程度の径の貫通孔451が、ランプ軸を中心として対向する位置に2個設けられている。
図11(a)および(b)に示すように、ピン440を挿入する貫通孔461の位置を変更することで、ケース450および口金ホルダ460から成る筐体を適切な長さに伸縮調整し、その形態を維持することが可能である。これにより、ランプ400は、全長調節機能を実現することが可能となる。
なお、図12に記載の蛇腹管550は、端部552以外の全体が伸縮する構造であるが、この構造は必須ではない。口金80と発光モジュール20との間の距離が長くなったり短くなったりするように、口金80と発光モジュール20との間の少なくとも一部分が伸縮する構造であれば足りる。
(3)ここでは、本発明に係る照明装置の更なる別の変形例について説明する。
図13は、変形例3に係るランプ600の断面図である。図13(a)は、ランプ600の全長が最長となっている状態を示し、図13(b)は、ランプ600の全長が最短となっている状態を示す。また、図14(a)は、図13(b)のB−B´線における矢視断面図である。また、図14(b)は、図14(a)において二点鎖線で囲んだCの部分拡大図である。
図13および図14では、ランプ600の伸縮構造を図示するために、回路ユニットの記載は省略している。本来であれば、回路ケース660の内部に回路ユニットが内挿されている。
図14(b)に示すように、舌片661のY軸方向の厚みは、回路ケース660のY軸方向の厚みよりも薄く、舌片661の先端側には、外部ケース650側へ向けて爪部材640が突出している。本変形例では、爪部材640として金属製のねじを用いている。舌片661の先端側にはねじ孔662が穿設されており、ねじ孔662にねじが挿入され、ねじは、抜け止め、接着剤、溶接等により舌片661に固定されている。
円筒部分の径は回路ケース660の径よりも若干大きく、外部ケース660には回路ケース660が内挿されている。拡径部分の内周面には、同一形状の反射部材630が設けられており、反射部材630の基部631には、発光モジュール620が搭載されている。外部ケース650は、実施形態のケースに相当する。
図14(b)に示すように、爪部材640は、爪受け部材651に設けられた複数の孔652の何れかに引っ掛って止まり、外力が加わらなければ、その状態を維持する。
以上説明したように、変形例3に係るランプ600は、光源(発光モジュール620)、回路ケース660と光源(発光モジュール620)が収容された外部ケース650とから成る筐体、および、前記筺体に設けられた口金80を有し、前記筐体は、ランプ軸方向に伸縮調整自在で、且つ、調整された長さにおいてその形態を維持することを特徴とする。
また、長さ調節の際には、爪部材640が固定されている舌片661にも応力がかかるため、外部ケース660が破損する可能性がある。そこで、外部ケース660の破損を防止するために、舌片661に金属板を取り付けて補強してもよい。
また、本変形例では、図14に示すように、爪受け部材651に設けられた孔652は貫通孔であった。しかし、これは一例であり、貫通孔であることは必須ではない。爪部材640が係止するような窪みが爪受け部材651に形成されていれば足りる。
例えば、図15に示す爪部材640aは、中央部が突出するように金属板を折り曲げた板ばねである。板ばねの突出した中央部が、爪受け部材651の孔652に引っ掛かって、外部ケース650および回路ケース660のランプ軸方向へのスライドを制止する。この場合、板ばねを固定する舌片661aには、図14(b)の舌片661と異なり、ねじ孔662を穿設する必要はない。
すなわち、外部ケース650に爪部材640または640aが取り付けられており、回路ケース660に爪受け部材651が取り付けられていてもよい。
図16は、変形例4に係るランプ700の外観図であり、図17は、ランプ700の分解斜視図である。
変形例3に係るランプ600との相違は、以下の2点である。
第二に、ランプ700では、板ばね状の爪部材740の動きを規制するためのロック機構790が、外部ケース750と回路ケース760との間に介挿されていること。
外部ケース750には、図17に示すように、ロック機構790のつまみ792が外部に露出するように、開口751が設けられている。ユーザは、外部に露出したつまみ792をY軸方向にスライド操作することにより、ランプ700をロック状態にしたり、アンロック状態にしたりすることができる。ロック状態とは、外部ケース750のZ軸方向(ランプ軸方向)へのスライドが規制された状態である。アンロック状態とは、外部ケース750のZ軸方向(ランプ軸方向)へのスライドが可能な状態である。ここで、図16(a)は、アンロック状態のランプ700を示している。図16(b)は、ロック状態のランプ700を示している。
ロック機構790は、外部ケース750の内周面に沿って、Y軸方向にスライドが可能である。
図18(b)は、ロック状態を示している。ロック状態のとき、ロック機構790の係止部793は、係止溝753に係合している。このとき、ロック機構790のロック片794は、図19(a)に示すように、爪部材740の突出した中央部741により生じた空間内に入り込んだ位置で固定される。これにより、爪部材740が固定されている外部ケース750のランプ軸方向へのスライドが規制される。なお、仮に係止部793が係止溝753から外れたとしても、ロック機構790は凸状のストッパ部材754を越えてY軸方向へスライドすることはない。
(6)ここでは、本発明に係る照明装置の更なる別の変形例について説明する。
図20および図21に示すように、ランプ800は、拡散カバー810、発光モジュール820、外部ケース850、回路ケース(口金ホルダ)860、および、口金80から構成される。
外筒である外部ケース850は、回路ケース860と嵌合する円柱形状の部分と、発光モジュール820を収容する朝顔形状の部分とから成る。また、外部ケース850には、一例として、円柱形状の部分の端部であって直径方向に対向する2箇所に爪部材(突起)851が設けられている。
外部ケース850の爪部材851は、回路ケース860に設けられた複数の凹部862の何れかに引っ掛って止まり、外力が加わらなければ、その状態を維持する。
以上説明したように、変形例5に係るランプ800は、光源(発光モジュール820)、回路ケース860と光源(発光モジュール820)が収容された外部ケース850とから成る筐体、および、前記筺体に設けられた口金80を有し、前記筐体は、ランプ軸方向に伸縮調整自在で、且つ、調整された長さにおいてその形態を維持することを特徴とする。
(7)上記の実施形態1、実施形態4、変形例1〜5では、図1、図10(a)、図13等に示したように、グローブおよび拡散カバーの形状が朝顔形であった。しかし、グローブおよび拡散カバーの形状は朝顔形に限定されない。全長調節機能を有する筐体にどのような形状のグローブおよび拡散カバーを組み合わせてランプを構成してもよいのは勿論である。
<補足>
以下、更に本発明の一実施形態としての照明装置および器具の構成およびその変形例と効果について説明する。
照明装置は、光源20、光源20が収容された筐体、および、前記筺体に設けられた口金80を有するランプ1と、口金80が装着されてランプ1の姿勢を保持する器具3とを備える。ここで、前記筐体は、ランプ軸J方向に伸縮調整自在で、且つ、調整された長さにおいてその形態を維持することを特徴とする。
更に、スライド移動を制止する部材40は、第1筒状体50と第2筒状体60との間に介挿されて、摩擦によってスライド移動を制止する制動部材であってもよい。より具体的に、前記制動部材は、円板状の基部41と、円板状の基部41の外周縁からランプ軸方向に沿って延出した複数の舌片42とで構成される籠型形状であってもよい。
ここで、第1筒状体450および第2筒状体460の一方の壁面には、ランプ軸方向に所定間隔で2以上の貫通孔(451、461)が穿設されている。また、第1筒状体450および第2筒状体460の他方の壁面には、ランプ軸方向に少なくとも1つの貫通孔(451、461)が穿設されている。また、スライド移動を制止する部材はピン440である。そして、第1筒状体450に穿設された貫通孔451と第2筒状体460に穿設された貫通孔との位置を合わせた状態でピン440を挿入する。これにより、第1筒状体450と第2筒状体460とは、調整された長さにおいてその形状を維持するとしてもよい。
ここで、前記筐体の少なくとも一部は、ランプ軸方向に伸縮自在な蛇腹管550で構成されていてもよい。
この構成は、あらゆるユーザにとって筐体の伸縮調整の方法が自明であり、簡単に筐体の長さを調整することが可能であることに加えて、筐体の構成部材も少なくて済むため、製造の手間やコストの面においても有利である。
この構成によると、ランプ100の取付時に生じる不具合を解消して、ユーザの利便性を向上させることができる。更には、ランプ100の利用シーンに応じて、照射角度を様々に変えることが可能である。
この構成によると、天井埋め込み型の器具3を用いてランプ100を天井板2に取り付ける場合であっても、ランプ100から出射された光が天井板2によって遮断されるのを抑制することができる。
この構成によると、照明装置300を天井板に取り付ける際に、天井板に設けられた開口とランプとの位置関係を、ユーザの好みに合うように変更することができる。
この構成によると、ユーザは、遠隔操作によりランプ301の位置を変更することが可能となる。
20、620、820 発光モジュール(光源)
40 ストッパ部材(制動部材)
41 基部
42 舌片
50 ケース(第1筒状体)
60 口金ホルダ(第2筒状体)
80 口金
110 光源保持部(筐体)
111 軸受部(連結機構)
150 ケース(筐体)
151 軸部(連結機構)
3、200 器具
210 器具本体
250 筒状体
260 ソケットホルダ(筒状体)
280 ソケット
300 照明装置
320a ランプ収容部
304a 指示検出回路
304c モータ駆動回路
305 モータ
440 ピン(スライドを制止する部材)
450 ケース(筐体)
460 口金ホルダ(筐体)
451、461 貫通孔
550 蛇腹管(筐体)
650、750、850 外部ケース(第1筒状体)
660、760、860 回路ケース(第2筒状体)
640、640a、740、851 爪部材(スライドを制止する部材)
651、761 爪受け部材(スライドを制止する部材)
790 ロック機構(スライドを制止する部材)
891 凸部(スライドを制止する部材)
862 凹部
Claims (6)
- 光源、前記光源が収容された筐体、および、前記筺体に設けられた口金を有するランプと、
前記口金が装着されて前記ランプの姿勢を保持する器具とを備え、
前記筐体は、第1筒状体と、当該第1筒状体よりも筒径の小さな第2筒状体とを有し、前記第1筒状体に前記第2筒状体がスライド自在に内挿されて、ランプ軸方向に伸縮調整自在であり、
前記ランプは、更に、前記第1筒状体と前記第2筒状体のスライド移動を制止するロック機構を備え、
前記第2筒状体は、前記第1筒状体に内挿される側の端部が先細り形状になっており、
前記ロック機構は、
前記第1筒状体と前記第2筒状体との間に介挿され、円板状の基部と、前記円板状の基部の外周縁からランプ軸方向に沿って延出した複数の舌片とで構成される籠型形状を有する制動部材と、
ランプ軸と同軸上に配され、前記制動部材の籠型形状の内部の空間に前記第2筒状体の先細り形状部分を挿入した状態で、前記制動部材を前記第2筒状体に保持するねじと、を備え、
前記第1筒状体の内側面には、ランプ軸方向に沿って伸びる縦溝が形成されると共に、前記制動部材の基部には、径方向に突出する突起部を有し、前記縦溝に前記突起部が係合することにより、前記第1筒状体に対する前記制動部材のランプ軸回りの回転が規制されており、
前記ねじは、前記制動部材と前記第2筒状体のいずれか一方に固定されると共に、他方に螺合しており、前記第1筒状体と前記第2筒状体をランプ軸回りに相対的に回転させて、前記ねじを螺入させることにより、前記第2筒状体の先細り形状部分が前記制動部材の基部に接近し、前記先細り形状部分の径のより大きい部分が前記舌片の自由端に係合して、当該自由端を径方向外側に押し広げて、前記第1の筒状体の内側面に圧接させることにより、前記スライド移動が制止される
ことを特徴とする照明装置。 - 前記筺体は、伸縮調整自在な部分と、光源が収容される部分とから成り、
前記ランプは、更に、前記光源が収容される部分を前記伸縮調整自在な部分に対して回転自在、且つ、揺動自在に連結する連結機構を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記器具は、内部に前記ランプを収容するランプ収容部を有し、前記ランプ収容部の光射出側が開口しており、前記筺体を最長に延ばした状態において、前記ランプの発光面の少なくとも一部が、前記ランプ収容部の開口面よりも外部に露出する
ことを特徴とする請求項2に記載の照明装置。 - ランプの口金が装着されるソケットと、
前記ランプの少なくとも一部が収容される器具本体と、
前記ソケットと前記器具本体とを連結している筒状体とを備え、
前記筒状体は、第1筒状体と、当該第1筒状体よりも筒径の小さな第2筒状体とを有し、前記第1筒状体に前記第2筒状体がスライド自在に内挿されて、ランプ軸方向に伸縮調整自在であり、
前記筒状体は、更に、前記第1筒状体と前記第2筒状体のスライド移動を制止するロック機構を備え、
前記第2筒状体は、前記第1筒状体に内挿される側の端部が先細り形状になっており、
前記ロック機構は、
前記第1筒状体と前記第2筒状体との間に介挿され、円板状の基部と、前記円板状の基部の外周縁からランプ軸方向に沿って延出した複数の舌片とで構成される籠型形状を有する制動部材と、
ランプ軸と同軸上に配され、前記制動部材の籠型形状の内部の空間に前記第2筒状体の先細り形状部分を挿入した状態で、前記制動部材を前記第2筒状体に保持するねじと、を備え、
前記第1筒状体の内側面には、ランプ軸方向に沿って伸びる縦溝が形成されると共に、前記制動部材の基部には、径方向に突出する突起部を有し、前記縦溝に前記突起部が係合することにより、前記第1筒状体に対する前記制動部材のランプ軸回りの回転が規制されており、
前記ねじは、前記制動部材と前記第2筒状体のいずれか一方に固定されると共に、他方に螺合しており、前記第1筒状体と前記第2筒状体をランプ軸回りに相対的に回転させて、前記ねじを螺入させることにより、前記第2筒状体の先細り形状部分が前記制動部材の基部に接近し、前記先細り形状部分の径のより大きい部分が前記舌片の自由端に係合して、当該自由端を径方向外側に押し広げて、前記第1の筒状体の内側面に圧接させることにより、前記スライド移動が制止される
ことを特徴とする器具。 - 光源および前記光源が収容された筐体を備えるランプと、
前記筺体と接続され、前記ランプの少なくとも一部が収容されるランプ収容部とを備え、
前記筺体は、第1筒状体と、当該第1筒状体よりも筒径の小さな第2筒状体とを有し、前記第1筒状体に前記第2筒状体がスライド自在に内挿されて、ランプ軸方向に伸縮調整自在であり、
前記ランプは、更に、前記第1筒状体と前記第2筒状体のスライド移動を制止するロック機構を備え、
前記第2筒状体は、前記第1筒状体に内挿される側の端部が先細り形状になっており、
前記ロック機構は、
前記第1筒状体と前記第2筒状体との間に介挿され、円板状の基部と、前記円板状の基部の外周縁からランプ軸方向に沿って延出した複数の舌片とで構成される籠型形状を有する制動部材と、
ランプ軸と同軸上に配され、前記制動部材の籠型形状の内部の空間に前記第2筒状体の先細り形状部分を挿入した状態で、前記制動部材を前記第2筒状体に保持するねじと、を備え、
前記第1筒状体の内側面には、ランプ軸方向に沿って伸びる縦溝が形成されると共に、前記制動部材の基部には、径方向に突出する突起部を有し、前記縦溝に前記突起部が係合することにより、前記第1筒状体に対する前記制動部材のランプ軸回りの回転が規制されており、
前記ねじは、前記制動部材と前記第2筒状体のいずれか一方に固定されると共に、他方に螺合しており、前記第1筒状体と前記第2筒状体をランプ軸回りに相対的に回転させて、前記ねじを螺入させることにより、前記第2筒状体の先細り形状部分が前記制動部材の基部に接近し、前記先細り形状部分の径のより大きい部分が前記舌片の自由端に係合して、当該自由端を径方向外側に押し広げて、前記第1の筒状体の内側面に圧接させることにより、前記スライド移動が制止される
ことを特徴とする照明装置。 - 前記照明装置は、更に、
前記筺体に接続されたモータと、
前記筺体の伸縮度合に係る指示を外部から受け付ける指示検出回路と、
受け付けた前記指示に応じて前記筺体を伸縮させるために前記モータを駆動させるモータ駆動回路とを備える
ことを特徴とする請求項5に記載の照明装置。
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