JP2018073739A - 調光器及び照明システム - Google Patents
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Abstract
Description
このような使途の主照明として高周波点灯型蛍光灯器具(インバータ蛍光灯器具)が用いられる場合、PWM信号(パルス幅変調信号)等の調光信号制御により、照明器具の発光出力を適宜抑制して適切な照度を確保するとともに、照明器具の消費する電力を抑制する調光システムが存在する。
近年、LED(発光ダイオード)を光源とする照明器具の需要増加に伴い、PWM信号等の調光制御信号により当該照明器具の調光レベルを制御することが容易となり、省エネに対する需要の増加も相俟って、上記PWM信号方式の調光器が各種提案されている。従来のこの種の調光器は、オフィスビル等の広い空間に施設された多数の照明器具の調光レベルを制御するための用途に用いられており、そのため比較的大形の構造をしたものが一般的であった。
照明器具の調光レベルを調節するための第1の調光操作手段と、
第1の調光操作手段の操作に応じて照明器具の調光レベルを制御する調光制御信号を発生させる第1の調光制御回路と、
照明器具の調光レベルを調節するための第2の調光操作手段と、
第2の調光操作手段の操作に応じて照明器具の調光レベルを制御する調光制御信号を発生させる第2の調光制御回路と、
商用電源から供給された電力を、第1,第2の各調光制御回路を動作させる電力に変換して当該各調光制御回路へ出力する電源回路と、
JISで規格化された配線器具の取付枠に収まる大きさに形成され、第1,第2の各調光制御回路及び電源回路を内部に収納するとともに、第1,第2の調光操作手段が組み込まれたケース本体と、を備え、
第1,第2の各調光操作手段は、2個の可変抵抗を同軸状に設けた2本の回転軸をもって各々操作する構成の2軸2連型可変抵抗器と、この2軸2連型可変抵抗器の一方の回転軸に装着した第1の操作つまみと、2軸2連型可変抵抗器の他方の回転軸に装着され第1の操作つまみと軸方向に並べて配置した第2の操作つまみと、を含む構成としたことを特徴とする。
もちろん、各操作つまみを別々に回転操作して、各系統の照明器具をそれぞれ異なった調光レベルに制御することもできる。
第1,第2の各操作つまみの対向部位に、一方の操作つまみには凹部を形成し、他方の操作つまみには凸部を形成するとともに、
第1,第2の各操作つまみの対向部位の間に座金が配置されているときは、凹部への凸部の入り込みが当該座金に阻まれ、
第1,第2の各操作つまみの対向部位の間に座金が配置されていないときには、第1,第2の各操作つまみを相対的に押圧回転させたとき、凹部へ凸部が入り込む構成とすることが好ましい。
すなわち、座金が配置されていないときには、第1,第2の各操作つまみを相対的に押圧回転させたとき、凹部へ凸部が入り込むので引っ掛かりが生じる。一方、座金が配置されているときは、凹部への凸部の入り込みが当該座金に阻まれるので、引っ掛かりが生じることなく、円滑に回転させることができる。この違いによって、座金の有無を容易に検査することができる。
かかる構成の2軸2連型可変抵抗器を用いるときは、第1の操作つまみに対するストッパを設けることが好ましい。
当該ストッパは、
一方の回転軸に第1の操作つまみが正規の装着位置で装着されているときは、当該第1の操作つまみの回転範囲を規制することなく、2軸2連型可変抵抗器の規定範囲を当該第1の操作つまみが回転し、
一方の回転軸に第1の操作つまみが正規の装着位置で装着されていないときは、当該第1の操作つまみの回転範囲を規制して、2軸2連型可変抵抗器の規定範囲を当該第1の操作つまみが回転できない構成とする。
2軸2連型可変抵抗器は、後述する可変抵抗器実装基板に固定することもできるが、その場合は組み立て誤差に伴い、回転軸の蓋体からの突き出し量にばらつきを生じるおそれがあり、当該回転軸に装着される第1,第2の各操作つまみの位置も不安定となる。
そこで、上述した構成とすることで、蓋体を基準に2軸2連型可変抵抗器の回転軸を位置決めすることができ、さらに当該回転軸に装着される第1,第2の各操作つまみも蓋体を基準に安定して位置決めすることができる。
第1,第2の各調光制御回路の中心となるマイコンを搭載してケース本体の筐体内に収納される制御基板と、
電源回路を搭載してケース本体の筐体内に収納される電源基板と、
2軸2連型可変抵抗器に実装され当該2軸2連型可変抵抗器のインタフェースを構成する可変抵抗器実装基板と、を備えた構成とし、
可変抵抗器実装基板は、2軸2連型可変抵抗器の回転軸と平行な抵抗器本体側面に配置ることが好ましい。
可変抵抗器実装基板には、接続ケーブルの一端側が抵抗器本体の側面近傍でかつ当該側面と平行な方向から差し込み接続されるケーブル接続部を設けてある。また、制御基板には、接続ケーブルの他端側が当該制御基板の表面近傍でかつ当該表面と平行な方向から差し込み接続されるケーブル接続部を設けた構成とすることが好ましい。
しかも、第1,第2の各操作つまみを軸方向に並べて配置することで、各操作つまみを一緒に回転操作するだけの極めて容易な操作をもって、第1,第2の各調光制御回路から同じ調光制御信号が出力され、各系統の照明器具を同じ調光レベルに制御することが可能となる。
本実施形態に係る照明システムは、図1に示すように、商用電源100と、複数の照明器具200と、各照明器具200を調光する調光器1とを含んでいる。複数の照明器具200は、電源線300を介して商用電源100に並列に接続され、当該商用電源100から交流100Vの電力を供給されて点灯する。なお、電源線300には、照明器具200及び調光器1への電源供給をオン・オフするための切替スイッチ500が直列に接続してある。
複数の照明器具200は、共通に調光レベルが制御される照明器具200が同じ系統にまとめて管理される。例えば、図1では、照明器具200a,200bを同じ系統(第1の系統200A)として一括して制御するようにしてある。同様に、照明器具200c,200dを同じ系統(第2の系統200B)として一括して制御するようにしている。
照明器具200には、LED(発光ダイオード)等の光源と、この光源の調光レベルを調光制御信号に応じて変化させる制御回路とが組み込まれている。制御回路は、調光器1から調光制御信号を入力し、当該調光制御信号に応じて、光源の明るさや色合い等の調光レベルを変更する。
なお、本実施形態の照明システムと調光器1が採用可能な調光方式としては、PWM信号制御方式に限定されるものではない。
本実施形態の調光器1は、図2〜図4に示すように、ケース本体10によって外観を形成し、その内部に制御基板20と電源基板30を収納してある。
ケース本体10は、合成樹脂製の筐体11と蓋体12を含んでいる。筐体11は、一端面が開口し、内部に制御基板20と電源基板30の収納空間を有している。この筐体11の開口面に、図2(a)に示すねじ等の締結具41をもって蓋体12が装着される。
ケース本体10は、屋内配線器具の取付枠42に取り付けられるか、又は蓋体12が取付枠42と一体成形される。この取付枠42は、JISで規格化された配線器具の取付枠である(JIS C 8375)。ケース本体10は、この取付枠42に3個まで取り付け可能な配線器具の2個分(すなわち、2個モジュール分)の大きさに形成してあり、この取付枠42に収まる。
なお、図2(a)に示す取付枠42には、表面に金属製の放熱枠43が配置してある。
また、取付枠42の表面側には、合成樹脂製の化粧カバー44が装着される。
電源基板30は、図6に示すように、電源回路を構成するAC/DCコンバータ31を中心とした各種電子部品を搭載してある。電源回路は、商用電源100から供給された電力を、第1,第2の各調光制御回路を動作させる電力に変換する機能を有している。
また、電源基板30には、第1,第2の各調光制御回路の一部を構成するゲートドライバIC32が搭載してあり、このゲートドライバIC32で生成したパルス信号を、制御基板20に搭載したマイコン21で制御して調光制御信号を生成する構成となっている。
また、筐体11の底部には、図2に示す押えばね35、金属端子36、解除ボタン37で構成される周知の電源線接続端子38(速結端子)が設けてある。電源線接続端子38は電源回路と電気的に接続されており、図1に示した電源線300がこの電源線接続端子38に接続されて、商用電源100からの電力が電源回路へ供給される。
本実施形態で用いる2軸2連型可変抵抗器50は、図7に示すような外観構成をしており、立方体形状の抵抗器本体51のボス面から第1の回転軸52と第2の回転軸53が同軸状に突き出している。抵抗器本体51の側面51aは、これら各回転軸52,53と平行に配置されている。
この抵抗器本体51の側面51aには、2軸2連型可変抵抗器50のインタフェースを構成する可変抵抗器実装基板60が配設してある。
このように、軸方向に大きくなった抵抗器本体51の側面51aに可変抵抗器実装基板60を配置することで、可変抵抗器実装基板60の抵抗器本体51からの突き出し量を抑制できるので、ケース本体10内のスペースへ無駄なく効率的に可変抵抗器実装基板60を配置することが可能となる。
すなわち、2軸2連型可変抵抗器50の第1の回転軸52には、先端部で周方向に180゜離れた2箇所(すなわち、中心軸を挟む対向位置)に位置決め用の縦溝52aが形成してある。第1の操作つまみ70には、内部壁71の下面から円筒状の嵌合部72が軸方向に突出して形成してあり、さらにこの嵌合部72における内周面の2箇所(周方向に180゜離れた2箇所)に、縦溝52aへ係合する突条72aが形成してある。第1の操作つまみ70は、突条72aを縦溝52aに係合させながら、円筒状の嵌合部72に第1の回転軸52に外周面を嵌め込むことで、第1の回転軸52に装着される。
このとき、縦溝52aへ突条72aを係合させることで、2軸2連型可変抵抗器50にあらかじめ設定された第1の回転軸52に対する回転動作の原点と、第1の操作つまみ70にあらかじめ設定された回転操作の原点とを、自動的に合致させることができるように構成されている。
2軸2連型可変抵抗器50にあらかじめ設定された第2の回転軸53に対する回転動作の原点と、第2の操作つまみ80にあらかじめ設定された回転操作の原点とは、横断面がD字形状に形成された第2の回転軸53の先端部を、同じく横断面がD字形状に形成された第2の操作つまみ80の嵌合中空部82に合わせることで、自動的に合致させることができる。
もちろん、各操作つまみ70,80を別々に回転操作して、各系統200A,200Bの照明器具200をそれぞれ異なった調光レベルに制御することもできる。
これら凹部74と凸部84が形成された対向部位(すなわち、第1,第2の各操作つまみ70,80の対向部位)の間には、上述したとおり座金90が配置される。
すなわち、座金90が配置されていないときには、第1,第2の各操作つまみ70,80を相対的に押圧回転させたとき、凹部74へ凸部84が入り込むので引っ掛かりが生じる(図11(b)参照)。一方、座金90が配置されているときは、凹部74への凸部84の入り込みが当該座金90に阻まれるので、引っ掛かりが生じることなく、円滑に回転させることができる(図11(a)参照)。この違いによって、座金90の有無を容易に検査することができる。
第1の回転軸52に対して第1の操作つまみ70を正規の角度位置で装着した場合は、第1の操作つまみ70に設けられた目盛り75の位置が、第1の回転軸52の回転に伴い変化する可変抵抗の抵抗値の大きさに対応して移動する。一方、第1の回転軸52に対して第1の操作つまみ70を正規の角度位置から180゜ずれた状態で装着した場合は、第1の操作つまみ70に設けられた目盛り75が、第1の回転軸52の回転に伴い変化する可変抵抗の抵抗値の大きさ示す位置からずれた状態で移動することになる。
図8及び図2に示すように、本実施形態では調光器1を装着する取付枠42の表面側に化粧カバー44が装着される。そこで、本実施形態ではこの化粧カバー44に係止部44aを形成するとともに、第1の操作つまみ70から被係止部76を径方向に突き出して形成し、これら係止部44aと被係止部76とでストッパを構成してある。
なお、係止部44aの形成箇所は化粧カバー44に限定されず、例えば、取付枠42や調光器1のケース本体10であってもよい。
1:調光器、10:ケース本体、11:筐体、12:蓋体、
20:制御基板、21:マイコン、25:接続ケーブル、26:ケーブル接続部、27:ケーブル接続部、
30:電源基板、31:AC/DCコンバータ、32:ゲートドライバIC、33:ケーブル接続部、34:信号出力用外部端子、35:押えばね、36:金属端子、37:解除ボタン、38:電源線接続端子、
41:締結具、42:取付枠、43:放熱枠、44:化粧カバー、44a:係止部、
50:2軸2連型可変抵抗器、51:抵抗器本体、51a:側面、52:第1の回転軸、
52a:縦溝、53:第2の回転軸、53a:切欠き、
60:可変抵抗器実装基板、61:接続ケーブル、62:ケーブル接続部、
70:第1の操作つまみ、71:内部壁、72:嵌合部、72a:突条、73:窪み空間、74:凹部、75:目盛り、76:被係止部、
80:第2の操作つまみ、81:装着部、82:嵌合中空部、83:ばね部材、84:凸部、
90:座金、
Claims (8)
- 照明器具の調光レベルを調節するための第1の調光操作手段と、
前記第1の調光操作手段の操作に応じて照明器具の調光レベルを制御する調光制御信号を発生させる第1の調光制御回路と、
照明器具の調光レベルを調節するための第2の調光操作手段と、
前記第2調光操作手段の操作に応じて照明器具の調光レベルを制御する調光制御信号を発生させる第2の調光制御回路と、
商用電源から供給された電力を、前記第1,第2の各調光制御回路を動作させる電力に変換して当該各調光制御回路へ出力する電源回路と、
JISで規格化された配線器具の取付枠に収まる大きさに形成され、前記第1,第2の各調光制御回路及び前記電源回路を内部に収納するとともに、前記第1,第2の調光操作手段が組み込まれたケース本体と、を備え、
前記第1,第2の各調光操作手段は、2個の可変抵抗を同軸状に設けた2本の回転軸をもって各々操作する構成の2軸2連型可変抵抗器と、この2軸2連型可変抵抗器の一方の回転軸に装着した第1の操作つまみと、前記2軸2連型可変抵抗器の他方の回転軸に装着され前記第1の操作つまみと軸方向に並べて配置した第2の操作つまみと、を含む構成としたことを特徴とする調光器。 - 前記ケース本体は、JISで規格化された配線器具の取付枠に収まる2個モジュール分に対応する大きさに形成したことを特徴とする請求項1の調光器。
- 前記第1,第2の各操作つまみは、一方の操作つまみに対し座金を介して他方の操作つまみを押し当てることで相互間の位置決めがされる構成である調光器において、
前記第1,第2の各操作つまみの対向部位に、一方の操作つまみには凹部を形成し、他方の操作つまみには凸部を形成するとともに、
前記第1,第2の各操作つまみの対向部位の間に前記座金が配置されているときは、前記凹部への前記凸部の入り込みが当該座金に阻まれ、
前記第1,第2の各操作つまみの対向部位の間に前記座金が配置されていないときには、前記第1,第2の各操作つまみを相対的に押圧回転させたとき、前記凹部へ前記凸部が入り込む構成としたことを特徴とする請求項1又は2の調光器。 - 前記2軸2連型可変抵抗器は、一方の回転軸に前記第1の操作つまみを180゜異なる2つの角度位置で装着でき、そのうち一方の角度位置が前記第1の操作つまみの正規の装着位置となっている調光器において、
前記第1の操作つまみに対するストッパを設け、
当該ストッパは、
前記一方の回転軸に前記第1の操作つまみが正規の装着位置で装着されているときは、当該第1の操作つまみの回転範囲を規制することなく、前記2軸2連型可変抵抗器の規定範囲を当該第1の操作つまみが回転し、
前記一方の回転軸に前記第1の操作つまみが正規の装着位置で装着されていないときは、当該第1の操作つまみの回転範囲を規制して、前記2軸2連型可変抵抗器の規定範囲を当該第1の操作つまみが回転できない構成としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載した調光器。 - 前記ケース本体は、一端面が開口し内部に前記第1,第2の各調光制御回路及び電源回路の収納空間を有する筐体と、この筐体の開口面に装着される蓋体とを含み、
前記2軸2連型可変抵抗器は、前記蓋体に固定する構成としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の調光器。 - 前記第1,第2の各調光制御回路の中心となるマイコンを搭載して前記ケース本体の筐体内に収納される制御基板と、
前記電源回路を搭載して前記ケース本体の筐体内に収納される電源基板と、
前記2軸2連型可変抵抗器に実装され当該2軸2連型可変抵抗器のインタフェースを構成する可変抵抗器実装基板と、を備え、
前記可変抵抗器実装基板は、前記2軸2連型可変抵抗器の回転軸と平行な抵抗器本体側面に配置したことを特徴とする請求項5の調光器。 - 前記制御基板と前記可変抵抗器実装基板は、可撓性を有する接続ケーブルによって電気的に接続される構成である請求項6の調光器において、
前記可変抵抗器実装基板には、前記接続ケーブルの一端側が前記抵抗器本体の側面近傍でかつ当該側面と平行な方向から差し込み接続されるケーブル接続部を設け、
前記制御基板には、前記接続ケーブルの他端側が当該制御基板の表面近傍でかつ当該表面と平行な方向から差し込み接続されるケーブル接続部を設けたことを特徴とする請求項6の調光器。 - 前記調光制御信号に応じて光源を調光制御する照明器具と、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の調光器と、を含むことを特徴とする照明システム。
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