JP6384435B2 - Vehicle front structure - Google Patents
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Description
本発明は、車両前部構造に関する。 The present invention relates to a vehicle front structure.
従来、車体のフロントピラー間にパイプ状のインパネリインフォースメントが配設されている。このインパネリインフォースメントは、車幅方向端部側でフロントピラー側との間に配設されたカウルサイドブレースによって支持されているものがある。カウルサイドブレースは、一端がフロントサイドピラーに締結され、他端がインパネリインフォースメント(又はインパネリインフォースメントに固定されたステアリングコラムサポート等)に締結されている。 Conventionally, a pipe-shaped instrument panel reinforcement is disposed between front pillars of a vehicle body. Some instrument panel reinforcements are supported by a cowl side brace disposed between the front pillar side on the vehicle width direction end side. One end of the cowl side brace is fastened to the front side pillar, and the other end is fastened to an instrument panel reinforcement (or a steering column support fixed to the instrument panel reinforcement).
一方、自動車の前部におけるフロントサイドメンバよりも車幅方向外側の部分が対向車等の衝突物に対して前面衝突するような衝突形態(所謂微小ラップ衝突)では、フロントサイドメンバの変形によって衝突エネルギを吸収することができない。そのような場合、衝突側のフロントピラーが、後退してくる前輪からの荷重によって車両後方側へ変形する。 On the other hand, in a collision mode (so-called micro lap collision) in which the front side member of the front part of the automobile is in front of a collision object such as an oncoming vehicle with respect to a collision object such as an oncoming vehicle, the collision is caused by deformation of the front side member. It cannot absorb energy. In such a case, the front-side pillar on the collision side is deformed to the rear side of the vehicle by the load from the front wheel that moves backward.
この変形によって、左右のフロントピラー間に架け渡されたインパネリインフォースメントが、車幅方向中間部における太さが変化した部分で折れ曲ること等を防止するために、フロントピラーに対するインパネリインフォースメントの取付ブラケットに締結用の長孔を設け、微小ラップ衝突時にブラケット部分で変形を吸収する構成が提案されている(特許文献1参照)。 In order to prevent the instrument panel reinforcement spanned between the left and right front pillars from being bent at a portion where the thickness has changed in the middle in the vehicle width direction, the instrument panel reinforcement for the front pillar is There has been proposed a configuration in which a long hole for fastening is provided in the mounting bracket, and the deformation is absorbed by the bracket portion at the time of a minute lap collision (see Patent Document 1).
ところで、カウルサイドブレースが設けられた車両では、微小ラップ衝突時にフロントピラーが変形すると、フロントピラーに締結されたカウルサイドブレースが上方に押し上げられ、カウルサイドブレースが締結されたインパネリインフォースメントが上方に移動する。これによって、インパネリインフォースメントに締結されたインスツルメントパネルの意匠面が上方に移動して乗員に接近してしまうおそれがあった。 By the way, in a vehicle provided with a cowl side brace, when the front pillar is deformed at the time of a minute lap collision, the cowl side brace fastened to the front pillar is pushed upward, and the instrument panel reinforcement with the cowl side brace fastened upward. Moving. As a result, the design surface of the instrument panel fastened to the instrument panel reinforcement may move upward and approach the passenger.
本発明は上記事実を考慮し、カウルサイドブレースを備える車両において、微小ラップ衝突時にフロントピラーの変形によってインスツルメントパネルの意匠面が乗員に接近することを抑制する車両前部構造を提供することを目的とする。 In consideration of the above facts, the present invention provides a vehicle front structure that suppresses the design surface of an instrument panel from approaching an occupant due to deformation of a front pillar in a vehicle equipped with a cowl side brace in the event of a minute lap collision. With the goal.
請求項1記載の発明は、車幅方向両側部に設けられた左右一対のフロントピラーと、左右一対の前記フロントピラー間に掛け渡されたインパネリインフォースメントと、運転席側の前記フロントピラーにおいて、前記インパネリインフォースメントよりも下方に一端が締結され、前記インパネリインフォースメントに他端が締結されたカウルサイドブレースと、前記カウルサイドブレースの他端が前記インパネリインフォースメントに対して前記カウルサイドブレースの軸方向に沿って相対的に変位可能とされた相対変位許容機構と、を備える。 The invention of claim 1 is a pair of left and right front pillars provided on both sides in the vehicle width direction, an instrument panel reinforcement spanned between the pair of left and right front pillars, and the front pillar on the driver's seat side. A cowl side brace having one end fastened below the instrument panel reinforcement and the other end fastened to the instrument panel reinforcement, and the other end of the cowl side brace is an axis of the cowl side brace with respect to the instrument panel reinforcement. A relative displacement permissible mechanism that is relatively displaceable along the direction.
この構成によれば、微小ラップ衝突によってフロントピラーが変形して、カウルサイドブレースが軸方向に沿って車両上方側に押し上げられた(変形した)場合、相対変位許容機構によってカウルサイドブレースの他端がインパネリインフォースメントに対して軸方向に沿って相対的に変位する。 According to this configuration, when the front pillar is deformed by the micro lap collision and the cowl side brace is pushed up (deformed) along the axial direction in the vehicle upper side, the other end of the cowl side brace is allowed by the relative displacement allowance mechanism. Is displaced relative to the instrument panel reinforcement along the axial direction.
したがって、カウルサイドブレースの車両上方側への変位量に対してインパネリインフォースメントの車両上方側への変位量が抑制され、インパネリインフォースメントに締結されたインスツルメントパネルの意匠面が車両上方側に移動して乗員に接近することが抑制される。 Therefore, the amount of displacement of the instrument panel reinforcement to the vehicle upper side is suppressed relative to the amount of displacement of the cowl side brace to the vehicle upper side, and the design surface of the instrument panel fastened to the instrument panel reinforcement is on the vehicle upper side. Moving and approaching the occupant is suppressed.
請求項1記載の発明の車両前部構造は、上記構成としたので、微小ラップ衝突時にフロントピラーの変形によってインスツルメントパネルの意匠面が乗員に接近することを抑制することができる。 Since the vehicle front structure according to the first aspect of the present invention has the above-described configuration, it is possible to prevent the design surface of the instrument panel from approaching the occupant due to the deformation of the front pillar at the time of a minute lap collision.
本発明の一実施形態に係る車両前部構造について図1〜図3を参照して説明する。なお、各図は模式的なものであり、本発明と関連性の低いものは図示を省略している。また、図1において矢印FRは車両前方、矢印Wは車幅方向、矢印UPは車両上方を示す。 A vehicle front structure according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In addition, each figure is typical and the illustration with a low relevance to the present invention is omitted. In FIG. 1, the arrow FR indicates the front of the vehicle, the arrow W indicates the vehicle width direction, and the arrow UP indicates the upper side of the vehicle.
(構成)
図1に示すように、本実施形態に係る自動車の車両前部構造10では、車室12の車両前部にインパネリインフォースメント14が配設されている。このインパネリインフォースメント14は、車室12の前部に設けられた図示しないダッシュパネルの車両後方側で車幅方向に延在する長尺状の部材である。インパネリインフォースメント14は、車幅方向運転席側(車幅方向外側)の一端が運転席側のフロントピラー18Lに後述するブラケット22を介して締結されている。なお、インパネリインフォースメント14の他端側は図示省略されている。
(Constitution)
As shown in FIG. 1, in the vehicle
インパネリインフォースメント14は、金属製の長尺なパイプ材によって構成されたリインフォースメント本体20と、リインフォースメント本体20の端部においてフロントピラー18Lに締結するためのブラケット22とを備えている。
The
リインフォースメント本体20は、強度を必要とする運転席側(本実施形態では左側)の部分が大径部20Aとされ、運手席側よりも強度を必要とされない車幅方向中央及び助手席側の部分が大径部20Aよりも小径な小径部20Bとされている。大径部20Aと小径部20Bは、車幅方向中央よりも運転席側の位置で接合部20Cによって溶接によって接合されている。
The reinforcement
ブラケット22は、リインフォースメント本体20の大径部20Aの側面(外周面)の半分を覆う半円部22Aと、その半円部22Aの両端部から径方向外側に延在する一対のフランジ部22B、22Cを備えている。フランジ部22B、22Cがフロントピラー18Lの車両後方側面26に当接され、ボルト24と図示しないナットで締結されている。
The
なお、インパネリインフォースメント14の大径部20Aには、ステアリングコラムサポート28が固定されている。
A
また、フロントピラー18Lとステアリングコラムサポート28の間には、カウルサイドブレース30が配設されている。カウルサイドブレース30は、円柱状の棒材であり、両端部に平板状の取付部30A、30Bが設けられている。
A
取付部30Aには取付孔32が形成されており、取付部30Bには取付孔34が形成されている。取付孔32は、図2(A)に示すように、カウルサイドブレース30の軸方向が長手方向とされ、短手方向の幅が後述するボルト36の軸体36Aが挿入可能な幅とされた長円形である。
An
一方、取付孔34は、略円形である円形部34Aと、円形部34Aの軸方向内側に円形部34Aに連続して形成された長円形の長円部34Bとを備えている。円形部34Aは、後述するボルト38の軸体38Aを挿入可能で半円を超えた略円形形状とされている。また、取付孔34を形成する円形部34Aと長円部34Bの境界を形成する突起部34Cにより、取付孔34の円形部34Aに挿通されたボルト38の軸体38Aは、通常状態では長円部34B側に移動不可能とされている(図3(A)参照)。
On the other hand, the
また、長円部34Bは、カウルサイドブレース30の軸方向と直交する方向が長手方向されている。また、長円部34Bは、短手方向の幅がボルト38の軸体38Aの直径よりも短く形成されており、ボルト38の軸体38Aが挿入不能とされている。
Further, the
カウルサイドブレース30の取付部30Aは、フロントピラー18Lの車両後方側面26において、インパネリインフォースメント14より下方側に配置され、取付部30Aの取付孔32にボルト36の軸体36Aが挿通され、車両後方側面26に締結されている。
The
また、カウルサイドブレース30の取付部30Bは、ステアリングコラムサポート28の車両後方側面28Aに配置され、取付部30Bの取付孔34にボルト38の軸体38Aが挿通され、車両後方側面28Aに締結されている。
なお、本実施形態における取付孔34とボルト38の軸体38Aとが、本発明の相対変位許容機構に相当する。
Further, the
Note that the
また、本実施形態のようにインパネリインフォースメント14に固定されたステアリングコラムサポート28にカウルサイドブレース30が締結されている場合も、インパネリインフォースメント14にカウルサイドブレース30が締結されているものに含まれるものとする。
Further, the case where the
さらに、図1において二点鎖線で示されているのは、インスツルメントパネルの意匠面40である。
Furthermore, what is indicated by a two-dot chain line in FIG. 1 is a
(作用)
このように構成された車両前部構造10の作用について説明する。
(Action)
The operation of the vehicle
この車両前部構造10を備えている車両が微小ラップ衝突をした場合には、フロントサイドメンバ等が衝突荷重を支持することがないため、後退してくる前輪からの荷重によってフロントピラー18Lが変形し、フロントピラー18Lの車両後方側面26に一端(取付部30A)が締結されたカウルサイドブレース30をカウルサイドブレース30の軸方向に沿って車両上方側へ押し上げる(変形させる)。これにより、カウルサイドブレース30の取付部30Bからボルト38の軸体38Aにカウルサイドブレース30の軸方向に沿った車両上方側への荷重が作用し、インパネリインフォースメント14(ステアリングコラムサポート28)に締結されたボルト38の軸体38Aから取付孔34に反作用力が作用する。
When a vehicle equipped with the
この結果、ボルト38の軸体38Aは、取付孔34を構成する突起部34Cを塑性変形させて(押し広げて)、取付部30B上を円形部34A(図3(A)参照)から長円部34B(図3(B)参照)に相対移動する。すなわち、フロントピラー18Lの変形によってカウルサイドブレース30が軸方向に沿って車両上方側に押し上げられ(変形し)ても、ステアリングコラムサポート28(インパネリインフォースメント14)の変形量を抑制することができる。換言すれば、カウルサイドブレース30の取付部30Bの取付孔34において、円形部34Aから長円部34Bにボルト38(の軸体38A)が相対移動するため、カウルサイドブレース30の変形量が吸収され、カウルサイドブレース30の車両上方側への変形量に対するインパネリインフォースメント14の車両上方側への変形量が抑制される。この結果、インスツルメントパネルの意匠面40が乗員側に近づくことが抑制される。
また、取付孔34に形成された長円部34Bは、カウルサイドブレース30の軸方向に対して直交する方向が長手方向とされているため、ボルト38の軸体38Bがカウルサイドブレース30の軸方向から若干傾斜した方向に突起部34Cを押し広げて、円形部34Aから長円部34Bに相対移動することを許容することができる。
As a result, the
Further, the
さらに、カウルサイドブレース30の取付部30Bに形成された取付孔34は、長円部34Bにボルト38の軸体38Aを挿入不可であると共に、円形部34Aと長円部34Bの間に突起部34Cを設けているため、取付孔34の変形前に長円部34Bにボルト38の軸体38Aを挿通することはできない。したがって、ステアリングコラムサポート28の車両後方側面28Aに対するカウルサイドブレース30の取付部30Bの締結時に誤組み付け(取付孔34の円形部34A以外の部分にボルト38の軸体38Aを挿通すること)を防止できる。
Further, the mounting
なお、本実施形態では、本発明の相対変位許容機構として、円形部34Aと長円部34Bが連続して形成された取付孔34を取付部30Bに形成したが、取付孔34の形状はこれに限定されるものではない。すなわち、取付孔34は、カウルサイドブレース30に車両上方側への荷重が入力した場合に、ボルト38の軸体38Aがカウルサイドブレース30に対して軸方向に沿って相対移動可能な形状であれば良い。
In this embodiment, as the relative displacement permissible mechanism of the present invention, the mounting
10、車両前部構造
14 インパネリインフォースメント
18L フロントピラー
30 カウルサイドブレース
34 取付孔(相対変位許容機構)
38A 軸体(相対変位許容機構)
10,
38A Shaft (Relative displacement tolerance mechanism)
Claims (1)
左右一対の前記フロントピラー間に掛け渡されたインパネリインフォースメントと、
運転席側の前記フロントピラーにおいて、前記インパネリインフォースメントよりも下方に一端が締結され、前記インパネリインフォースメントに他端が締結されたカウルサイドブレースと、
前記カウルサイドブレースの他端が前記インパネリインフォースメントに対して前記カウルサイドブレースの軸方向に沿って相対的に変位可能とされた相対変位許容機構と、
を備える車両前部構造。 A pair of left and right front pillars provided on both sides in the vehicle width direction;
Instrument panel reinforcement spanned between the pair of left and right front pillars;
In the front pillar on the driver's seat side, a cowl side brace having one end fastened below the instrument panel reinforcement and the other end fastened to the instrument panel reinforcement,
A relative displacement permissible mechanism in which the other end of the cowl side brace is relatively displaceable along the axial direction of the cowl side brace with respect to the instrument panel reinforcement;
A vehicle front structure comprising:
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