JP6382630B2 - センサシステム - Google Patents

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Description

本発明は、物理量を検出するためのセンサ部を有するセンサ装置を用いたセンサシステムに関する。
従来より、例えば製造設備において、回転機構側にサーボモータ等のアクチュエータを設置した図7に示すようなシステムが採用されている。同図に示すように、回転機構1は、その筒部2bに配設されたベアリング3により軸線3aの周りに回転する可動側であり、回転機構1の本体部2aには、モータ4や、モータ用のドライバ装置5が設置されている。また、モータ4にはエンコーダ4aが設けられており、エンコーダ4aの信号は、ドライバ装置5に出力される。
上記のシステムにおいて、静止側から回転機構1側のドライバ装置5へ電源供給を行うべく、回転機構1の筒部2bに、スリップリング6aが設けられている。また、回転機構1の筒部2bには、スリップリング6bが設けられており、このスリップリング6bを介して、静止側の上位コントローラ(PC7やシーケンサ等)からの信号を、ドライバ装置5へ伝送する。尚、図7に示すように、回転機構1側には、モータ4やドライバ装置5、エンコーダ4aが夫々複数設けられており、これら同一の機器について同一符号を付している。また、図7は係るシステムを概念的に示すもので、スリップリング6a,6bの極数は、実際の伝送形態に合わせて設定される。
特開2006−189321号公報
ところで、製造設備一般では、生産量の増大や、製造コスト低減を図るべく、タクトタイム削減の要求があり、上記した回転機構1のような可動側では、その回転数を上げることが要求される。
しかしながら、上記のシステムでは、可動側へのモータ4,4の設置に伴いドライバ装置5,5が併設されるとともに、モータ4,4を統合的に制御するための専用コントローラ(図示略)を回転機構1側に設置するような場合も考えられる。このため、可動側の重量の増加を招き、モータ4,4以外の機器の設置スペースも増大する。更には、モータ4,4が大型であればドライバ装置5,5も大型のものが必要になる等、実際に用いる機器4,5分の重量増加や設置スペースの増大は不可避となる。
また、スリップリング6bにおいて、そのスリップとリングとの間で瞬間的な接触不良が生じると、信号が途絶えてしまう。このため、PC7とドライバ装置5との間でのデータを正確に伝送できない事態が生じうる。
従って、仮にドライバ装置5,5を静止側に設置し、可動側のエンコーダ4aのパルス信号を、スリップリング6bを介してドライバ装置5,5に出力するようにしたとしても、スリップリング6bの瞬間的な接触不良で、ドライバ装置5,5でのカウントがずれることとなる。このため、正確な回転位置情報をえられない結果、生産システムに異常を来す虞がある。更に、スリップリング6bにおけるスリップとリングとの間で少なからず損耗が生じており、寿命やメンテナンスの点で問題を残している。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、可動側における軽量化と小型化を図ることができるとともに信頼性を向上させることができるセンサシステムを提供することにある。
請求項1記載のセンサシステムは、可動側に設けられ、ステータ及びロータを有して検出対象の物理量を検出するセンサ部を有するとともに前記センサ部の検出信号を処理する制御回路を内蔵したセンサ装置と、前記センサ装置の前記制御回路で検出された検出情報を、前記可動側から静止側へ非接触で伝送する伝送装置と、を具備し、前記センサ装置は、前記制御回路で検出された検出情報をシリアルデータ信号として出力するシリアル通信手段を有し、前記シリアルデータ信号を、前記伝送装置を介して前記静止側へ伝送するように構成されており、前記ステータ及びロータと前記制御回路は、1つのケースに収容されており、前記静止側に設けられ、前記伝送装置から伝送される前記シリアルデータ信号を、他の周辺機器で用いられるデータに変換する変換モジュールを備え、前記変換モジュールは、前記静止側において電気信号を発生し、前記伝送装置は、前記検出情報を前記可動側から静止側へ非接触で伝送する伝送トランスで構成され、前記静止側において前記変換モジュールが発生する電源信号を、前記伝送トランスを介して前記センサ装置へ伝送するように構成されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、センサ装置は制御回路を内蔵しているため、全体としての占有スペースをコンパクトにすることができる。また、センサ装置は、制御回路で検出された検出情報をシリアルデータ信号として出力し、伝送装置を介して静止側へ伝送する。このため、ノイズ等の影響を抑制することができるとともに、従来のようなスリップリングにおける摩耗等による信頼性の低下や寿命の問題を解消することができる。また、従来のドライバ等の独立した回路ユニットを静止側へ設けることで、可動側の軽量化と小型化を図ることができる。
第1実施形態を示すものであり、センサ装置を含むセンサシステムの概略構成を示す図 センサ装置の構成を説明するための模式図 第2実施形態を示す図1相当図 分波回路の動作原理の説明図 第3実施形態の移動台車への適用例について電気的な概略構成を示すブロック図 第4実施形態を示す図5相当図 従来のセンサシステムの説明図
<第1実施形態>
以下、工場内の製造設備に適用されるセンサ装置を用いたセンサシステム100について、図1を参照して説明する。センサシステム100では、静止側に対して相対的に回転する回転機構11を備える。
回転機構11は、例えば被支持部としての筒部11bと、回転本体部11aとを一体に有する。回転機構11の筒部11bは、その両端外周部に配設された支持手段であるベアリング12a,12bにより、その軸線の周りに回転可能に支持されている。回転機構11は、図示しない駆動機構により回転する。
回転機構11の本体部11aには、検出対象となるサーボモータ14,15が複数(例えば2台)設けられることから、サーボモータ14に係る構成要素の符号に「A」を、サーボモータ15に係る構成要素の符号に「B」を夫々付して一括して説明する。
サーボモータ14,15には、その回転角度を検出するセンサ装置20A,20Bが設けられている。図2に模式的に示すように、各センサ装置20A,20Bは、外郭ケース18に設けられたステータ21と、センサシャフトたる軸19に設けられたロータ22とを備えている。このうち、ステータ21には、検出コイル23a,23bと励磁コイル23cとが設けられており、ロータ22には、ロータコイル24が設けられている。ここで、励磁コイル23cに励磁信号として1相の交流信号が入力されると、ロータコイル24が励磁される。このロータコイル24の励磁によって、検出コイル23a,23bに、軸19の回転に応じて振幅変調された正弦波相出力信号と余弦波相出力信号とが誘起される。この正弦波sinθと余弦波cosθとによりtanθを求め、アークタンジェントを求めることで、軸19の回転角度θを演算する処理を行う。
このように、センサ装置20A,20Bは、1相励磁/2相出力の振幅変調型の電磁誘導式のセンサであり、上記したコイル23a,23bとコイル24との相対位置の変化により誘起される誘起電圧に基づき回転位置を検出する。センサ装置20A,20Bでは、上記した1相励磁・2相出力(2相励磁・1相出力でもよい)の信号形式とし、その出力たる前記検出信号に基づいて、絶対回転位置として1回転内のアブソリュート位置を検出する構成とされている。尚、軸19の回転数と回転角(アブソリュート位置)を同時に検出する多回転検出型の構成としてもよく、この場合例えば、軸19に図示しない減速ギヤを設け、その1回転毎にカウントアップすることで回転数を計数する。
また、図2に示すように、センサ装置20A,20Bは、ステータ21及びロータ22と、その検出回路基板25とを1つのケース18に収容している。ケース18内に配設された検出回路基板25には、制御回路としてのコントローラ27が実装されている。コントローラ27は、例えばマイクロコンピュータやFPGA(Field Programmable Gate Array),DSP(Digital Signal Processor)などで構成され、装置20A,20B全体の制御を司り、前記の演算処理を含む検出処理等を実行する。
コントローラ27には、センサインターフェイス(I/F)26を介して、検出コイル23a,23b及び励磁コイル23cが接続されている。また、コントローラ27には、内部電源回路28、メモリ部29、及びシリアルデータ出力部30が接続されている。
センサ部は、上記した各コイル23a,23b,23cを含むステータ21及びロータ22で構成される。センサ部は、こうした磁気式の回転位置検出手段に限定するものではなく、検出原理としては、静電式、光学式、超音波或いはマイクロ波を用いて検出する方式等、何れの原理で検出してもよい。検出対象について、角度に関する物理量(位置、速度、加速度)、直線変位に関する物理量(位置、速度、加速度)の何れでもよく、又、その他の物理量を検出してもよい。
前記センサI/F26は、係るセンサ部と、後段のコントローラ27とに接続される回路である。内部電源回路28は、後述する静止側の外部電源Pより供給される電源を、必要に応じて変圧・安定化させて内部の各回路に供給する。
前記メモリ部29は、不揮発性メモリとしてのFRAM(Ferroelectric Random Access Memory(登録商標))で構成されている。FRAMは、読出し専用メモリとしてのROMとデータを一時的に記憶するRAMとの双方の機能を有する。メモリ部29は、FRAMに代えてROMとRAMとEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)とから構成してもよい。メモリ部29には、制御プログラムや、回転位置と出力値とのリニアリティを改善するための補正値が記憶されるとともに、当該センサ装置20A,20Bの製造情報や、稼働情報等が記憶される。
前記シリアルデータ出力部30は、コントローラ27で検出された検出情報や、メモリ部29に記憶された情報を、シリアルデータ信号として出力するシリアル通信手段である。具体的には、コントローラ27は、検出コイル23a,23bの検出信号に基づき、前記回転角度θつまり機械角360度を絶対位置の情報として、デジタル位置信号で算出する。このデジタル位置信号は、シリアルデータ出力部30でシリアルデータ信号に変換され、そのシリアルデータ信号が、後述する回転トランス31A,31Bを介して変換ユニット32A,32Bに出力される。このように、センサ装置20A,20Bにおいてシリアルデータ信号を出力する構成を付加しても、検出情報をシリアルデータ化するのは極めて容易で、係るソフトウェア的処理を行うために追加スペースを要しない。また、ハードウェアとしては、パルス出力するための僅かな回路部品が必要なだけで、回路スペースの増大やコストは極力抑制される。
シリアルデータ信号として出力する情報としては、前記アブソリュート位置を示す情報の他、コントローラ27により前記検出信号に基づき演算・検知される、速度及び加速度や、センサ部の異常に関する情報が含まれる。また、出力する情報は、メモリ部29に記憶された稼動情報(電源投入からの経過時間、軸19の総回転数・総移動量)や、各々のセンサ装置20A,20Bの製造情報を含むようにしてもよい。
本実施形態では例えば、シリアルデータ出力部30の出力インピーダンスは100Ωとし、シリアルデータ出力部30と回転トランス31A,31Bとの間、及び回転トランス31A,31Bと変換ユニット32A,32Bとの間を、市販の通信ケーブル34を用いて接続するものとする。また、本実施形態では、シリアルデータ信号として出力されることから、信号線数が少なく(最低2芯)且つ低コストで入手性の良い通信ケーブル34を用いることができ、しかも長距離の配線でもノイズ等でデータ異常となるのを抑制できる。シリアルデータ出力部30は、クロック信号を使用した1つの信号ラインで出力するものとする。
また、本実施形態のシリアルデータ信号は、回転トランス31A,31Bを介して伝送するため、シリアルデータ出力部30にてマンチェスタ符号化される。ここで、マンチェスタ符号は、周知のように論理値1,0についてビット区間の中央でハイレベルからローレベル或いはローレベルからハイレベルに変化させる。これにより、伝送信号の直流成分をなくして、回転トランス31A,31Bにおける磁気結合に適した構成とすることができる。
尚、シリアルデータ信号を、その出力部30にて所定の変調方式で変調してもよい。例えば、PSK(Phase Shift Keying)方式により、シリアルデータ信号と、その1ビット毎の送出に同期したクロック信号との排他的論理和をとることで、論理値1,0についてクロック信号の半周期毎にハイレベルからローベル或いはローレベルからハイレベルに変化させる。この他、FM(Frequency Modulation)等の各変調方式を採用することができる。
続いて、センサシステム100における静止側の構成について説明する。
図1に示すように、センサシステム100は、可動側と静止側との間でデータを非接触で伝送する回転トランス31A,31Bと、シリアルデータ信号を受信する変換ユニット32A,32Bと、モータ用のドライバ装置33A,33Bと、その上位ユニット(例えばPC(パーソナルコンピュータ)35)とを備える。尚、後述するように、上位ユニットはPC35に限らず、PLCたるシーケンサ(登録商標)等を用いて構成してもよい。
回転トランス31A,31Bは、回転機構11の筒部11b側の1次コイルと、前記ベアリング12a,12bを有する固定体40(図1中の破線参照)側の2次コイルとを対向配置し、且つ筒部11bの軸線が中心となるように設けてある。各コイルに通信ケーブル34が接続されることで、回転トランス31A,31Bは非接触でデータ通信を行う伝送装置(伝送トランス)として構成されている。尚、通信ケーブル34を2対の信号線とし、シリアルデータ信号について、クロック信号と独立して伝送する場合、更に一対の回転トランス31A,31Bが用いられる。
また、回転機構11の筒部11b側に位置させて、スリップリング36A,36B,36Cが設けられている。これにより、静止側のドライバ装置33A,33Bからの駆動信号は、スリップリング36A,36Bを介して、サーボモータ14,15へ供給される。他方、静止側の外部電源Pから、スリップリング36Cを介して、センサ装置20A,20Bへ共通のセンサ用DC電源が供給される。
前記変換ユニット32A,32Bは、回転トランス31A,31Bから伝送されるシリアルデータ信号を、他の周辺機器33A,33Bで用いられるデータに変換する変換モジュールである。変換ユニット32A,32Bは、図1に示すように、受信部41、コントローラ42、エンコーダ出力部43、及び内部電源回路44を備える。また、図示は省略するが、例えば液晶ディスプレイや、ユーザにより操作される操作入力部を変換ユニット32A,32Bに設けるようにしてもよい。内部電源回路44は、外部電源より供給される電源を、必要に応じて変圧・安定化させて内部の各回路に供給する。
受信部41は、マンチェスタ符号化されたシリアルデータ信号を受信して波形成形し、デコードを行う(復調する)。コントローラ42は、復調されたシリアルデータ信号に基づいて、エンコーダ出力部43でパルス信号を生成するための演算処理や、液晶ディスプレイに前記検出情報を表示させるための表示制御等を行う。そして、エンコーダ出力部43は、コントローラ42から入力されるデータに基づいて、A相、B相、Z相のパルス信号を出力する。例えば、A相及びB相は所定のパルスレートに設定され、相互に1/4周期ずれたパルス信号として生成される。Z相は、1回転毎に出力される基準位置を示すパルス信号である。
前記ドライバ装置33A,33Bは、変換ユニット32A,32Bが接続されるエンコーダI/F53aと、上位ユニットであるPC35が接続される上位I/F53bと、モータ用のI/F53cとを備える。ドライバ装置33A,33Bは、変換ユニット32A,32Bから入力されるパルス信号に基づいて、サーボモータ14,15の駆動を制御する。また、ドライバ装置33A,33Bは、入力されるパルス信号を計数してサーボモータ14,15の回転角度を検知するカウンタを備えている。そして、PC35は、ドライバ装置33A,33Bとの間で、通信回線54を介して種々のデータのやり取りが行えるようになっている。こうして、PC35は、サーボモータ14,15の回転速度や回転方向の指令等をドライバ装置33A,33Bに出力し、サーボモータ14,15を統合的に制御する。尚、この制御は、PC35に代替するシーケンサ(登録商標)のシーケンス制御や、他の制御機器の論理制御によって実行してもよい。また、変換ユニット32A,32Bは、上記したようなドライバ装置33A,33Bとは別体のモジュールに限らず、ドライバ装置33A,33Bに当該変換ユニット32A,32Bの機能を内蔵してもよい。
上記したセンサシステム100において、シリアルデータ信号は、センサ装置20A,20Bから回転トランス31A,31Bへ、途中に何らの「回路ユニット」を経由せずに直接的に伝送される。ここで、「回路ユニット」とは、電源を必要とするような半導体等を含む独立した回路ユニットである。従って、回路ユニットに該当しない、回転トランス31A,31Bのインピーダンスを調整する部品、伝送効率を高めるための共振コンデンサ、コモンモードチョークコイルなどのノイズ対策部品、サージを吸収する回路等は、センサ装置20A,20Bと回転トランス31A,31Bとの間に設けるようにしてもよい。この場合でも、上記のようにドライバ装置33A,33Bや、変換ユニット32A,32Bが静止側に設けられることから、回転機構11を極力軽量にすることができる。
そして、回転トランス31A,31Bにおけるコイル間の磁気結合により、シリアルデータ信号が確実に伝送される。即ち、本実施形態と異なり、スリップリングで信号を伝送する場合、スリップとリングとの間で瞬間的な接触不良が生じると、信号が途絶えてしまう。特に、本実施形態のように回転位置を検出し(或いはモータ以外の回転体の角度や直線変位に関する物理量を検出し)、静止側でパルス信号をカウントする構成にあっては、瞬間的な接触不良でもカウントがずれて正確な回転位置情報をえられない結果、生産システムに異常を来す虞がある。このように、スリップとリングは摩耗等の影響により、常に良好な接触を維持するのは困難であることから、信頼性やメンテナンス性の観点から問題がある。この点、本実施形態の回転トランス31A,31Bは、回転機構11の回転の有無にかかわらず瞬間的な伝送異常も来すことがなく、信頼性の高いものとすることができるとともに、メンテナンスの必要もなく、寿命を延ばすことができる。
以上説明したように、本実施形態のセンサシステム100は、前記センサ部の検出信号を処理する制御回路たるコントローラ27を内蔵したセンサ装置20A,20Bと、センサ装置20A,20Bのコントローラ27で検出された検出情報を、可動側から静止側へ非接触で伝送する伝送装置とを具備し、センサ装置20A,20Bは、コントローラ27で検出された検出情報をシリアルデータ信号として出力するシリアル通信手段を有し、シリアルデータ信号を、伝送装置を介して静止側へ伝送するように構成されている。
これによれば、センサ装置20A,20Bはコントローラ27を内蔵しているため、全体としての占有スペースをコンパクトにすることができる。また、センサ装置20A,20Bは、コントローラ27で検出された検出情報をシリアルデータ信号として出力し、伝送装置を介して非接触で静止側へ伝送する。このため、ノイズ等の影響を抑制することができるとともに、従来のようなスリップリングにおける摩耗等による信頼性の低下や寿命の問題を解消することができる。また、ドライバ装置33A,33B等の独立した回路ユニットを静止側へ設けることで、可動側の軽量化と小型化を図ることができる。
前記伝送装置は、前記検出情報を可動側から静止側へ非接触で伝送する伝送トランスで構成されている。これによれば、伝送トランスのコイル間の磁気結合によりシリアルデータ信号を確実に伝送でき、高信頼性で且つ寿命を延ばすことができる。
センサ装置20A,20Bはアブソリュート位置検出装置であって、前記センサ部は、検出対象の絶対位置を表す信号を出力し、コントローラ27は、絶対位置の信号に基づいて検出対象の位置情報を出力する。これによれば、検出対象の位置情報を絶対値として把握することができるため、より高い信頼性の位置情報を得ることができる。
また、センサシステム100において静止側に設けられ、前記伝送装置から伝送されるシリアルデータ信号を、他の周辺機器33A,33Bで用いられるデータに変換する変換モジュール(変換ユニット32A,32B)を備える。これによれば、他の周辺機器33A,33Bで、センサ部の正確な情報を取得することができ、信頼性が高く汎用性に優れたシステム100を構築することができる。
<その他の実施形態>
図3〜図6は、その他の実施形態を示すものであり、第1実施形態と異なるところを説明する。尚、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
図3は、第2実施形態のセンサシステム100´を示しており、第2実施形態のセンサ装置50A,50Bと、第1実施形態のセンサ装置20A,20Bは以下の点で相違する。即ち、センサシステム100´ではスリップリング36Cを省略し、回転トランス31A,31Bを介して、センサ装置50A,50Bへの電源供給と、当該装置50A,50Bからのシリアルデータ信号の伝送を可能な構成とする。この場合の変換ユニット52A,52Bは、パワーアンプ55によって交流のパワー信号を発生させ、このパワー信号を、回転トランス31A,31Bを介してセンサ装置50A,50Bに供給する。また、センサ装置50A,50Bは、前記絶対位置信号をシリアルデータ信号として出力し、そのシリアルデータ信号を、回転トランス31A,31Bを介して、変換ユニット52A,52Bで受信し、上位のドライバ装置33A,33Bに必要なデータに変換する。
また、第1実施形態と同様、シリアルデータ信号は、回転トランス31A,31Bを経由するためマンチェスタ符号化し、或いはPSK方式やFM方式で変調する。これにより、シリアルデータ信号は直流成分をもたず、送信信号の占有帯域幅を一定以下に狭くする一方、前記パワー信号は、単一周波数に設定される。こうして、シリアルデータ信号とパワー信号について、夫々の周波数帯域を異ならせ、分波回路を通じて1つの信号ラインに合成し、回転トランス31A,31Bを介して伝送することができる。この場合、図3に示す変換ユニット52A,52Bの分波回路56、及びセンサ装置50A,50Bの分波回路57によってシリアルデータ信号とパワー信号は合成・分離される。
ここで、図4に、センサ装置50A,50Bにおける分波回路57の動作原理の説明図を示す。同図ではパワー信号を低周波帯域側、シリアルデータ信号を高周波帯域側とするが、逆の関係でも良い。
低周波成分のパワー信号は、同図のコンデンサCによって、シリアルデータ出力部30側への通電が阻止され、インダクタンス成分Lのある整流回路57側へ通電がなされる。この結果、パワー信号は、内部電源回路28へ供給され、センサ装置50A,50Bの電源の生成に寄与する。一方、センサ装置50A,50Bから出力されるシリアルデータ信号は、高周波成分で構成されるため、コンデンサCを通過する。もっとも、高周波成分のシリアルデータ信号は、インダクタンス成分Lを通過できず整流回路57に戻ることがない。従って、シリアルデータ信号は回転トランス31A,31Bを介して、変換ユニット52A,52Bへ伝達される。尚、図4では、センサ装置50A,50Bの分波回路57の動作原理を表すが、変換ユニット52A,52Bの分波回路56も同様の原理で動作する。こうして、分波回路56,57は、相互に周波数帯域が異なるパワー信号とシリアルデータ信号とを合成して合成信号を生成する機能と、合成信号をパワー信号とシリアルデータ信号とに分離する機能とを備える。
以上説明した第2実施形態によれば、センサ装置50A,50Bへの電源信号と、センサ装置50A,50Bからのシリアルデータ信号の出力とを、回転トランス31A,31Bのみで非接触で伝送することができる。このため、センサ装置50A,50Bへ電源供給するためのスリップリング36Cを不要とした簡単な構成にすることができ、省配線化が可能となる。この場合でも、回転トランス31A,31Bにおいて、接点不良に起因するデータ途切れがなく、パワー信号も常に伝送することが可能となる。従って、より信頼性を向上させることができ、スリップリング36Cに係るメンテナンスも不要となる。また、センサシステム100´に係る構成部品や設置スペースを更に低減し、その配線や接続に余計な手間がかからず、接点数削減により安価な構成を実現できる。
尚、図3は、分波回路56,57を採用することで回転トランス31A,31Bを一対で済ませているが、分波回路56,57を用いない場合、もう一対の回転トランス31A,31Bで電源供給を行う。この場合でも、電源供給経路に接点を使わずにパワー信号を確実に伝送することができ、スリップリング36Cを用いた場合に比して寿命を延ばすことができる。
図5は、第3実施形態のセンサシステム101について、スリップリング36A〜36Cの必要のない適用例を模式的に示している。
即ち、第3実施形態の可動側は、回転機構11に代えて移動台車60が用いられる。移動台車60は例えば、図示しない台枠と車輪を備えており、図5の位置を停止位置とし、同図の矢印D方向へ往復動するように構成されている。センサ装置50Aは、図示しないサーボモータ14の回転角度を検出するものとする。トランス59Aは、移動台車60に設けられた可動コイル61と、静止側に設けられ前記停止位置で可動コイル61と対向するように配置された固定コイル62とからなる。こうして、移動台車60の停止位置において、磁気結合素子である可動コイル61と固定コイル62との磁気結合により、非接触で上記した信号の授受を行う。これにより、上位ユニットであるPC35で、センサ装置50Aに係るデータを読み込むことができる。尚、第3実施形態の変換ユニット63Aの外部I/F65は、コントローラ42から入力されるデータに基づいて、PC35等の周辺機器の通信規格に応じたデータを出力する。
上記の方式を利用して、移動台車60が正規の停止位置に停止したか否か、PC35上で把握することができる。図示は省略するが、更に複数のセンサ装置を移動台車60に設置して、それら複数のセンサ装置のデータをPC35で読み込むこともできる。この場合、複数のセンサ装置にアドレスを設定し、各センサ装置から出力されるシリアルデータ信号にアドレスデータを含ませることで、PC35で個々のセンサ装置を識別することができる。また、固定コイル62は、移動台車60の移動方向(矢印D方向)へ延設した長尺形状にすることで、可動コイル61からのシリアルデータ信号を移動台車60の移動中にそのトランス59Aで伝送するように構成してもよい。
図6は、第4実施形態のセンサシステム102について、変換ユニット63Aの外部I/F65にフィールドバス66を接続した例を示している。
同図に示すように、変換ユニット63Aのコントローラ42で処理された後の信号は、ネットワークI/F65からフィールドバス66を介して複数のネットワーク接続機器67,68,35に伝達される。ネットワーク接続機器は、例えば上位ユニットとしてのPLC67,68(Programmable Logic Controller)やPC35であり、フィールドバス66は、これら接続機器67,68,35及び変換ユニット63Aを1種類のケーブルで接続している。このフィールドネットワークによって、各信号のデジタル化や配線を共通化する等して省配線化や低コスト化が可能となる。
本発明は上記した、又は図面に記載した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々の変形又は拡張が可能である。
前記センサ部は、検出対象の絶対位置を表す信号を出力するものに限らず、検出対象の相対位置を表す信号を出力するものでもよい。つまり、センサ装置はアブソリュート位置検出装置でなくてもよい。前記伝送装置は、上記した磁気結合(電磁結合)に限らず、光結合により非接触で検出信号を伝送する構成としてもよい。例えば、発光ダイオードとフォトダイオードとを対向配置することで、これら光通信素子の光結合によりデータの授受を行うことができる。また、可動側は、回転機構11や移動台車60に限らず他の可動体で構成してもよいし、静止側は、可動側に対し相対的静止状態或いは見かけ上の静止状態にある場所であればよい。
図面中、20A,20B,50A,50Bはセンサ装置(アブソリュート位置検出装置)、27は制御回路、30はシリアル通信手段、31A,31B,59Aは伝送装置(伝送トランス)、32A,32B,52A,52B,63Aは変換モジュール、100,100´,101,102はセンサシステムを示す。

Claims (2)

  1. 可動側に設けられ、ステータ及びロータを有して検出対象の物理量を検出するセンサ部を有するとともに前記センサ部の検出信号を処理する制御回路を内蔵したセンサ装置と、
    前記センサ装置の前記制御回路で検出された検出情報を、前記可動側から静止側へ非接触で伝送する伝送装置と、を具備し、
    前記センサ装置は、前記制御回路で検出された検出情報をシリアルデータ信号として出力するシリアル通信手段を有し、前記シリアルデータ信号を、前記伝送装置を介して前記静止側へ伝送するように構成されており、
    前記ステータ及びロータと前記制御回路は、1つのケースに収容されており、
    前記静止側に設けられ、前記伝送装置から伝送される前記シリアルデータ信号を、他の周辺機器で用いられるデータに変換する変換モジュールを備え、
    前記変換モジュールは、前記静止側において電気信号を発生し、
    前記伝送装置は、前記検出情報を前記可動側から静止側へ非接触で伝送する伝送トランスで構成され、前記静止側において前記変換モジュールが発生する電源信号を、前記伝送トランスを介して前記センサ装置へ伝送するように構成されていることを特徴とするセンサシステム。
  2. 前記センサ装置はアブソリュート位置検出装置であって、前記センサ部は、検出対象の絶対位置を表す信号を出力し、前記制御回路は、前記絶対位置の信号に基づいて前記検出対象の位置情報を出力することを特徴とする請求項記載のセンサシステム。
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