JP6381124B2 - 尿素加水分解装置 - Google Patents

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本発明は、主に廃棄物焼却炉やボイラ設備等に設置されるものであり、尿素水を加熱雰囲気で加水分解触媒と接触させ、尿素の加水分解によりアンモニアを生成せしめ、生成したアンモニアを炉内又は煙道の燃焼排ガス中に吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減させる尿素加水分解装置に関するものである。
従来、廃棄物焼却炉等から発生する燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減する方法として、炉内又は煙道にアンモニア水又は尿素水を吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を分解する無触媒脱硝方法や、触媒表面上において燃焼排ガス中の窒素酸化物をアンモニアの存在下で窒素ガスに分解する触媒脱硝方法が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
これらの脱硝方法には、一例として、尿素水を加水分解してアンモニアを生成せしめ、生成したアンモニアを炉内又は煙道の燃焼排ガス中に吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減させる尿素加水分解装置が使用されている。
前記尿素加水分解装置としては、例えば、特許第4599989号公報(特許文献6参照)に開示された構造のものが知られている。
即ち、前記尿素加水分解装置は、図5に示す如く、内部に加水分解触媒30を装填した尿素加水分解反応器31と、尿素水タンク32からポンプ33によって圧送された尿素水を加水分解触媒30に噴霧する尿素ノズル34と、コンプレッサ35からバルブ36を経て圧送された空気を尿素加水分解反応器31内に供給する空気供給口37と、尿素加水分解反応器31を一定温度に保つ電気ヒータ38と、尿素加水分解反応器31から排ガスライン39内へ延びるアンモニア導管40と、排ガスライン39内にアンモニアを吹き込むアンモニアノズル41と、ポンプ33及びバルブ36を制御するコントロールユニット42とを備えている。
而して、上記構成の尿素加水分解装置においては、ポンプ33によって圧送された尿素水を尿素ノズル34から尿素加水分解反応器31内の加水分解触媒30へ向って噴霧すると共に、噴霧された尿素水をコンプレッサ35からバルブ36を経て供給された加圧空気によってミスト状にし、この尿素ミストを加水分解触媒30に接触させ、電気ヒータ38による加熱雰囲気下で尿素を加水分解してアンモニアを生成させる。生成したアンモニアは、アンモニア導管40を経てその先端のアンモニアノズル41から排ガスライン39内に装填されている脱硝触媒43に噴霧され、脱硝反応に使用される。
ところで、前記尿素加水分解装置は、尿素水を尿素ノズル34から加水分解触媒30へ向って噴霧するようにしているが、尿素ノズル34の表面や噴射口等に尿素の固着や、尿素が加熱分解する過程で発生するシアヌル酸やビウレット等の副生成物の固着により、尿素ノズル34の閉塞や配管詰まりを引き起こし、連続運転を行えないと云う問題があった。
また、特に、装置の容量が大きくなった場合、反応器31外部からの電気ヒータ38の熱が内部まで伝わらず、加水分解触媒層表面の中心部において副生成物の固着が顕著となる。
更に、前記尿素加水分解装置は、空気供給口37から加圧空気を供給し、尿素ノズル34から噴霧された尿素水を前記加圧空気によってミスト状にしているが、ただ単に空気供給口37から尿素ノズル側へ向って加圧空気を供給しているため、尿素ミストが尿素加水分解反応器31内を片寄った状態で流れることがあり、尿素ミストが一部の加水分解触媒30としか接触せず、尿素を効率良く分解できないと云う問題があった。
特開昭53−62772号公報 特開平6−269634号公報 特開2009−103381号公報 特開2010−48456号公報 特開2010−99603号公報 特許第4599989号公報
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、シアヌル酸やビウレット等の副生成物の固着による尿素水噴霧ノズルの閉塞や配管詰まりを防止して連続運転を可能にすると共に、反応器内で加熱空気の整流効果が得られて噴霧された尿素水が加水分解触媒層全域と接触して尿素を効率良く分解できるようにした尿素加水分解装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の発明は、尿素水を加熱雰囲気で加水分解触媒と接触させ、尿素の加水分解によりアンモニアを生成せしめ、生成したアンモニアを炉内又は煙道の燃焼排ガス中に吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減させる尿素加水分解装置において、前記尿素加水分解装置は、内部に加水分解触媒層を形成した反応器と、反応器内へ尿素水を供給する尿素水供給ラインと、尿素水供給ラインの下流側端部に接続されて反応器内の加水分解触媒層の表面へ向って尿素水を噴霧する尿素水噴霧ノズルと、反応器内へ加熱空気を供給する加熱空気供給ラインと、反応器内で生成されたアンモニアを炉内又は煙道へ導くアンモニア供給ラインと、アンモニア供給ラインの下流側端部に接続されてアンモニアを炉内又は煙道内へ吹き込むアンモニア噴霧ノズルとを備えており、前記加熱空気供給ラインの下流側端部に、反応器内で加熱空気の整流効果が得られるように反応器内へ加熱空気を供給し得ると共に、加熱空気の一部を尿素水噴霧ノズルに吹き付けて尿素水噴霧ノズルを加熱し得る加熱空気供給部を設け、前記加熱空気供給部は、尿素水噴霧ノズルが鉛直姿勢で挿通されて加熱空気を上向きで且つ尿素水噴霧ノズルに沿って流す上向きの上部開口と、尿素水噴霧ノズルが鉛直姿勢で挿通されて加熱空気を下向きで且つ尿素水噴霧ノズルに沿って流す下向きの下部開口とを備えていることに特徴がある。
本発明の第2の発明は、尿素水を加熱雰囲気で加水分解触媒と接触させ、尿素の加水分解によりアンモニアを生成せしめ、生成したアンモニアを炉内又は煙道の燃焼排ガス中に吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減させる尿素加水分解装置において、前記尿素加水分解装置は、内部に加水分解触媒層を形成した反応器と、反応器内へ尿素水を供給する尿素水供給ラインと、尿素水供給ラインの下流側端部に接続されて反応器内の加水分解触媒層の表面へ向って尿素水を噴霧する水平姿勢の尿素水噴霧ノズルと、反応器内へ加熱空気を供給する加熱空気供給ラインと、反応器内で生成されたアンモニアを炉内又は煙道へ導くアンモニア供給ラインと、アンモニア供給ラインの下流側端部に接続されてアンモニアを炉内又は煙道内へ吹き込むアンモニア噴霧ノズルとを備えており、前記加熱空気供給ラインの下流側端部に、反応器内で加熱空気の整流効果が得られるように反応器内へ加熱空気を供給し得ると共に、加熱空気の一部を尿素水噴霧ノズルに吹き付けて尿素水噴霧ノズルを加熱し得る加熱空気供給部を設け、前記加熱空気供給部は、加熱空気を上向きに流す上向きの上部開口と、水平姿勢の尿素水噴霧ノズルの先端部上方に位置して加熱空気を下向きで且つ尿素水噴霧ノズルに向って流す下向きの下部開口とを備えていることに特徴がある。
本発明の第3の発明は、前記第1の発明において、前記尿素水噴霧ノズル及び加熱空気供給部を反応器の軸線位置に配設したことに特徴がある。
本発明の第4の発明は、前記第1の発明、第2の発明又は第3の発明の何れかにおいて、前記尿素水噴霧ノズルは、尿素水と圧縮空気の二流体を噴射する二流体ノズルから成ることに特徴がある。
本発明に係る尿素加水分解装置は、反応器内へ加熱空気を供給する加熱空気供給ラインの下流側端部に、反応器内で加熱空気の整流効果が得られるように反応器内へ加熱空気を供給し得ると共に、加熱空気の一部を尿素水噴霧ノズルに吹き付けて尿素水噴霧ノズルを加熱し得る加熱空気供給部を設けているため、次のような優れた効果を奏することができる。
即ち、本発明に係る尿素加水分解装置は、加熱空気供給部から反応器内に供給された加熱空気が整流効果により反応器内を整然と流れるようにしているため、加熱空気が加水分解触媒層を均質に加熱すると共に、尿素水噴霧ノズルから噴霧された尿素水も反応器内の加熱空気の整流効果により反応器内を加水分解触媒層へ向って均等に流れて加水分解触媒層全域と接触することになり、尿素を効率良く分解することができる。然も、加熱空気は、反応器(加水分解触媒層を含む)を加熱するだけでなく、尿素の加水分解により発生したアンモニアを炉内又は煙道内へ吹き込むためのキャリアガスとして用いることができる。
また、本発明に係る尿素加水分解装置は、加熱空気供給部から供給された加熱空気により尿素水噴霧ノズルが加熱されるため、尿素水噴霧ノズルの表面や噴射口等への尿素の固着や、シアヌル酸やビウレット等の副生成物の固着を抑制することができ、尿素水噴霧ノズルの閉塞や配管詰まりを防止して連続運転を行える。
更に、本発明に係る尿素加水分解装置は、加熱空気供給部が、尿素水噴霧ノズルが鉛直姿勢で挿通されて加熱空気を上向きで且つ尿素水噴霧ノズルに沿って流す上向きの上部開口と、尿素水噴霧ノズルが鉛直姿勢で挿通されて加熱空気を下向きで且つ尿素水噴霧ノズルに沿って流す下向きの下部開口とを備えているため、上部開口から上向きに流れた加熱空気は反応器の天井壁で反転し、加水分解触媒層へ向って流れるので、より高い整流効果が得られ、また、上部開口及び下部開口から流れる加熱空気により尿素水噴霧ノズル全体を確実且つ良好に加熱することができる。
更に、本発明に係る尿素加水分解装置は、尿素水噴霧ノズル及び加熱空気供給部を反応器の軸線位置に配設しているため、尿素水噴霧ノズルから噴霧された尿素水と、加熱空気供給部から供給された加熱空気とは、加水分解触媒層へ向って均等に流れ易くなる。
更に、本発明に係る尿素加水分解装置は、尿素水噴霧ノズルが、尿素水と圧縮空気の二流体を噴射する二流体ノズルから成るため、噴霧された尿素水がより微細な粒子径となり、加水分解がより促進されることになる。
本発明の実施形態に係る尿素加水分解装置の概略系統図である。 尿素加水分解装置の反応器の概略縦断面図である。 尿素加水分解装置の反応器の他の変形例を示す概略縦断面図である。 尿素水噴霧ノズルの別形態を示し、尿素水噴霧ノズルを反応器に水平姿勢で取り付けた状態の概略縦断面図である。 従来の尿素加水分解装置の概略縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る尿素加水分解装置を示し、当該尿素加水分解装置は、例えば、廃棄物焼却炉やボイラ設備等に設置されており、尿素水を加熱雰囲気で加水分解触媒と接触させ、尿素の加水分解によりアンモニアを生成せしめ、生成したアンモニアを炉内又は煙道の燃焼排ガス中に吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減させるものである。
即ち、前記尿素加水分解装置は、図1に示す如く、内部に加水分解触媒層1を形成した反応器2と、反応器2へ尿素水Uを供給する尿素水供給ライン3と、尿素水Uを貯留する尿素水貯槽4と、尿素水供給ライン3に介設した尿素水供給ポンプ5と、反応器2内の加水分解触媒層1の表面へ向って尿素水Uを噴霧する尿素水噴霧ノズル6と、反応器2内へ加熱空気a′を供給する加熱空気供給ライン7と、加熱空気供給ライン7の上流側端部に接続した空気供給用の送風機8と、加熱空気供給ライン7に介設した加熱空気用ヒータ9と、反応器2内で生成されたアンモニアAを炉内10(又は煙道)へ導くアンモニア供給ライン11と、アンモニアAを炉内10(又は煙道)へ吹き込むアンモニア噴霧ノズル12と、加熱空気供給ライン7から空気aの一部を分岐する空気バイパスライン13と、尿素水供給ライン3から尿素水Uの一部を分岐する尿素水バイパスライン14と、尿素水Uを炉内10(又は煙道)へ噴霧する第2尿素水噴霧ノズル15とを備えている。
前記反応器2は、図1及び図2に示す如く、裁頭円錐状の天井壁2a及び底壁2bを備えた円筒状の金属製ケーシング2cと、金属製ケーシング2c内に装填されて噴霧された尿素水Uを加水分解する加水分解触媒層1とを備えている。前記加水分解触媒層1は、粒状のアルミナを積層して成る。
尚、上記の実施形態においては、尿素分解触媒として粒状のアルミナを使用したが、他の実施形態においては、尿素分解触媒としてシリカ、チタニア、ゼオライト、マグネシア、カルシア等を使用しても良い。これらの尿素分解触媒は、1種だけ使用しても良く、或いは、2種以上使用しても良い。
また、上記の実施形態においては、金属製ケーシング2cを円筒状に形成し、金属製ケーシング2cの天井壁2a及び底壁2bを裁頭円錐状に形成したが、他の実施形態においては、図3に示す如く、金属製ケーシング2cを平坦な天井壁2a及び底壁2bを備えた円柱状に形成しても良く、また、図示していないが金属製ケーシング2cを四角筒状に形成し、金属製ケーシング2cの天井壁2a及び底壁2bを裁頭四角錐状に形成しても良い。
前記尿素水供給ライン3は、尿素水Uを反応器2へ供給するものであり、尿素水供給ライン3の上流側端部には、尿素水Uを貯留する尿素水貯槽4が接続されていると共に、尿素水供給ライン3の途中には、尿素水供給ポンプ5及び開閉バルブ16が介設されている。
尚、尿素水供給ポンプ5は、可変速制御機構5aを備えており、煙突から排出される排ガス中のNOx濃度に基づいて可変速制御されている。即ち、尿素水供給ポンプ5は、煙突から排出される排ガス中のNOx濃度が高い場合には、尿素水Uを多く送り出し、排ガス中のNOx濃度が低い場合には、尿素水Uを少なく送り出すように制御されている。
前記尿素水噴霧ノズル6は、尿素水供給ライン3の下流側端部に接続されて反応器2の天井壁2a中心部(反応器2の軸線位置)に挿通支持されており、反応器2内の加水分解触媒層1の表面へ向って尿素水Uを噴霧するものである。
この尿素水噴霧ノズル6には、液体(尿素水U)を気体(圧縮空気a″)と混合させることによって微細な霧にして噴射する二流体ノズルが使用されており、当該尿素水噴霧ノズル6には、尿素水供給ライン3により尿素水Uが供給されていると共に、制御バルブ17を備えた圧縮空気供給ライン18によりコンプレッサ(図示省略)から圧縮空気a″が供給されている。
前記加熱空気供給ライン7は、反応器2内へ加熱空気a′(400℃〜450℃の加熱空気a′)を供給して反応器2、加水分解触媒層1及び噴霧された尿素水Uを加熱するものであり、加熱空気供給ライン7の上流側端部には、大容量の空気aを供給し得る送風機8が接続されていると共に、加熱空気供給ライン7の途中には、加熱空気供給ライン7内を流れている空気aを加熱する加熱空気用ヒータ9が介設されている。
また、加熱空気供給ライン7の下流側端部には、反応器2内で加熱空気a′の整流効果が得られるように反応器2内へ加熱空気a′を供給し得ると共に、加熱空気a′の一部を尿素水噴霧ノズル6に吹き付けて尿素水噴霧ノズル6を加熱し得る加熱空気供給部が設けられており、当該加熱空気供給部は、反応器2の軸線位置に配設されている。
前記加熱空気供給部は、図1及び図2に示す如く、尿素水噴霧ノズル6が鉛直姿勢で挿通されて加熱空気a′を上向きで且つ尿素水噴霧ノズル6に沿って流す上向きの上部開口7aと、尿素水噴霧ノズル6が鉛直姿勢で挿通されて加熱空気a′を下向きで且つ尿素水噴霧ノズル6に沿って流す下向きの下部開口7bとを備えている。
尚、上記の実施形態においては、尿素水噴霧ノズル6を反応器2に鉛直姿勢で取り付けるようにしたが、他の実施形態においては、図4に示す如く、尿素水噴霧ノズル6を反応器2に水平姿勢で取り付け、尿素水噴霧ノズル6の先端部を加熱空気供給部の下部開口7bの下方位置に配置しても良い。この場合、尿素水噴霧ノズル6は、下部開口7bからの加熱空気a′と反応器2の天井壁2aで反転して流下して来る加熱空気a′とにより確実且つ良好に加熱されることになる。
前記アンモニア供給ライン11は、反応器2内で尿素の加水分解により生成されたアンモニアAを炉内10(又は煙道)へ導くものであり、アンモニア供給ライン11の下流側端部には、アンモニアAを炉内10(又は煙道)へ吹き込むアンモニア噴霧ノズル12が接続されている。
前記空気バイパスライン13は、加熱空気用ヒータ9の上流側の加熱空気供給ライン7から空気aの一部を分岐してアンモニア噴霧ノズル12上流側のアンモニア供給ライン11へ供給するものであり、空気バイパスライン13には、分岐する空気量を制御する制御バルブ19が介設されている。この空気バイパスライン13は、アンモニア噴霧ノズル12からの吐出ガス量(アンモニアガス量)が一定となるように制御するものである。
前記尿素水バイパスライン14は、尿素水供給ライン3から尿素水Uの一部を分岐して炉内10(又は煙道)へ導くものであり、尿素水バイパスライン14の途中には、開閉バルブ20が開設されていると共に、尿素水バイパスライン14の下流側端部には、尿素水Uを炉内10(又は煙道)へ噴霧する第2尿素水噴霧ノズル15が接続されている。
この尿素水バイパスライン14及び第2尿素水噴霧ノズル15は、反応器2内の加水分解触媒の再生時において使用するものであり、加水分解触媒の再生時に発生したアンモニアAが脱硝反応の必要量に満たない場合に尿素水Uを炉内10(又は煙道)へ供給するものである。
また、第2尿素水噴霧ノズル15は、炉内10(又は煙道)での尿素水Uの拡散を目的として、アンモニア噴霧ノズル12の吐出圧を利用し、アンモニア噴霧ノズル12からのアンモニアガス拡散部(ノズル先端付近)に尿素水Uを噴霧するように、アンモニア噴霧ノズル12の近傍位置に配置されている。
そして、上述した尿素加水分解装置においては、尿素の加水分解時に反応器2内の加水分解触媒層1の表面温度が200℃以上(好ましくは220℃以上)になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方が制御されている。これは加水分解触媒層1の表面温度が200℃より下がると、シアヌル酸やビウレット等の副生成物が析出し、これが加水分解触媒に固着して触媒性能を劣化させるからである。
この実施形態では、加水分解触媒層1の表面温度が200℃〜250℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方が制御されている。
尚、送風機8及び加熱空気用ヒータ9は、加水分解触媒層1の表面温度を第1温度検出器21により検出し、第1温度検出器21からの検出信号に基づいて加水分解触媒層1の表面温度が上記の温度(200℃〜250℃)になるように制御されている。
また、上述した尿素加水分解装置においては、尿素水供給ポンプ5からの出力信号により送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御することによって、加水分解触媒層1の表面温度を上記の設定値(200℃〜250℃)に保つようになっている。これは尿素水Uの過剰供給に伴う加水分解触媒層1の表面温度の急激な低下を防止するためである。
更に、上述した尿素加水分解装置においては、加水分解触媒層1の表面温度が急激に低下した場合、迅速に加水分解触媒層1の表面温度を上昇させる必要がある。
その方策として、反応器2への加熱空気a′の量を増加させる方法が考えられるが、その際、加熱空気a′量の増加によりアンモニア噴霧ノズル12からの吐出ガス量(アンモニアガス量)が変化し、炉内10(又は煙道)でのアンモニアAの拡散状況が変化する恐れがある。
そこで、上述した尿素加水分解装置においては、アンモニア噴霧ノズル12からの吐出ガス量(アンモニアガス量)が一定となるように、空気バイパスライン13により加熱空気用ヒータ9の上流側の加熱空気供給ライン7から空気aの一部を分岐し、アンモニア噴霧ノズル12上流側のアンモニア供給ライン11へ供給することによって、アンモニア噴霧ノズル12からの吐出ガス量(アンモニアガス量)を一定に制御するようになっている。
この実施形態においては、アンモニア噴霧ノズル12から噴霧されるアンモニア濃度が3%以下になるように反応器2への加熱空気a′の量が設定されている。また、過剰な空気aは、制御バルブ19を制御することにより空気バイパスライン13からアンモニア噴霧ノズル12上流側のアンモニア供給ライン11へ供給されている。
前記方法によれば、空気バイパスライン13によりバイパスする過剰な空気aを加熱空気用ヒータ9で加熱することがなく、アンモニア噴霧ノズル12からの吐出ガス量(アンモニアガス量)を一定に保持できる効果がある。また、過剰な空気aを加熱空気用ヒータ9で加熱しないため、エネルギーロスを減らすことができる。
更に、上述した尿素加水分解装置においては、シアヌル酸やビウレット等の副生成物が加水分解触媒に固着すると、触媒性能を劣化させるため、触媒を再生することが行われている。触媒の再生は、加水分解触媒の表面に固着した副生成物を加熱空気a′によりアンモニアA等へ熱分解することにより行われている。
即ち、前記尿素加水分解装置は、触媒の再生時には、尿素水供給ライン3に介設した開閉バルブ16を閉鎖して反応器2への尿素水Uの供給を停止すると共に、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御し、加熱空気a′のみを反応器2内の加水分解触媒層1へ通ガスして触媒を再生する。
前記触媒の再生時には、加水分解触媒層1の表面温度が250℃以上(好ましくは300℃以上)になるように、加熱空気a′を反応器2内の加水分解触媒層1へ通ガスする。
この実施形態では、加水分解触媒層1の表面温度が250℃〜450℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方が制御されている。何故なら、温度を上げ過ぎると、アンモニアAに着火し、また、温度を下げ過ぎると、シアヌル酸等の副生成物を熱分解できないからである。
そして、反応器2内の加水分解触媒層1へ加熱空気a′を通ガスすることにより発生したアンモニアA等(触媒に固着したシアヌル酸等の副生成物の熱分解により生成)は、アンモニア噴霧ノズル12から炉内10(又は煙道)に噴霧され、脱硝反応に使用される。
尚、触媒の再生時に発生したアンモニアAが脱硝反応の必要量に満たない場合には、尿素水バイパスライン14の開閉バルブ20を開放し、アンモニア噴霧ノズル12と併行して第2尿素水噴霧ノズル15から尿素水Uを炉内10(又は煙道)内に噴霧し、脱硝反応に必要な還元剤量(アンモニア量)を補う。
また、触媒の再生のタイミングは、(1)反応器2の入口及び出口の温度、(2)加水分解触媒層1の表面温度、(3)加水分解触媒層1の圧力損失、(4)反応器2の出口側のガス中の二酸化炭素濃度の何れか一つ又は二つ以上を組み合わせて検出し、これらの検出結果に基づいて行う。
前記(1)による触媒の再生においては、反応器2の入口温度及び出口温度を第2温度検出器22及び第3温度検出器23によりそれぞれ検出し、その温度差が設定値に達したときに触媒が劣化したと判断し、再生工程に切り替える。何故なら、尿素の熱分解反応において、発熱反応が進んでいないと、シアヌル酸等の副生成物が触媒上に固着し、反応器2の入口及び出口で温度差が生じて反応器2の出口側の温度が下がるからである。
前記(2)による触媒の再生においては、加水分解触媒層1の表面に配置した熱電対等から成る第1温度検出器21により加水分解触媒層1の表面温度を検出し、加水分解触媒層1の表面中心部の温度がその周囲温度よりも低下した場合に触媒が劣化したと判断し、再生工程に切り替える。加水分解触媒層1の表面中心部の温度を検出するのは、前記中心部に副生成物が析出し易く、副生成物が析出すると、発熱反応が起こらないからである。
前記(3)による触媒の再生においては、反応器2の入口及び出口の圧力を差圧計24により測定し、その圧力差が設定値に達したときに触媒が劣化したと判断し、再生工程に切り替える。即ち、触媒に副生成物が固着した際の圧力上昇を検出する。
前記(4)による触媒の再生においては、アンモニア供給ライン11内を流れるアンモニアAガス中のCOの濃度をCO濃度計25により検出し、検出したCO濃度と尿素水Uの供給量から算出した推定CO濃度の差が所定値を超えた場合に触媒が劣化したと判断し、再生工程に切り替える。
尚、各温度検出器21〜23、差圧計24、CO濃度計25の各演算部には、反応器2の入口温度と出口温度の温度差の設定値、加水分解触媒層1の表面温度の設定値、反応器2の入口と出口の圧力差の設定値、検出したCO濃度と尿素水Uの供給量から算出した推定CO濃度の差の設定値がそれぞれ予め記憶されている。
而して、上述した尿素加水分解装置においては、尿素水貯槽4内の尿素水Uを尿素水供給ポンプ5により尿素水供給ライン3を介して二流体ノズル構造の尿素水噴霧ノズル6に供給すると共に、コンプレッサからの圧縮空気a″を圧縮空気供給ライン18を介して尿素水噴霧ノズル6に供給し、尿素水噴霧ノズル6から反応器2内の加水分解触媒層1の表面へ向って尿素水Uを噴霧する。このとき、尿素水噴霧ノズル6に二流体ノズルを使用しているため、噴霧された尿素水Uが微細な粒子径となる。
また、反応器2(加水分解触媒層1を含む)加熱用の空気aを送風機8により加熱空気用ヒータ9に供給して加熱し、この加熱空気a′を加熱空気供給ライン7の下流側端部に設けた加熱空気供給部から反応器2内に供給して反応器2、加水分解触媒層1及び噴霧されたに要素水Uを加熱する。
反応器2内における尿素の加水分解時には、加水分解触媒層1の表面温度が200℃〜250℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方が制御されている。即ち、加水分解触媒層1の表面温度を第1温度検出器21により検出し、第1温度検出器21からの検出信号に基づいて加水分解触媒層1の表面温度が200℃〜250℃になるように送風機8及び加熱空気用ヒータ9の何れか一方又は両方が第1温度検出器21により制御されている。
また、尿素水供給ポンプ5からの出力信号により送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御することによっても、加水分解触媒層1の表面温度を200℃〜250℃に保つようになっている。即ち、煙突から排出される排ガス中のNOx濃度の上昇に伴う尿素水供給ポンプ5からの尿素水Uの過剰供給時において、加水分解触媒層1の表面温度が200℃〜250℃になるように送風機8及び加熱空気用ヒータ9の何れか一方又は両方が尿素水供給ポンプ5からの出力信号により制御されている。
このようにして、加水分解触媒層1の表面温度を200℃〜250℃に保つことによりシアヌル酸や等の副生成物の析出、副生成物の加水分解触媒への固着を防止することができる。
更に、反応器2内における尿素の加水分解時には、加熱空気供給ライン7の下流側端部に設けた加熱空気供給部から反応器2内に供給された加熱空気a′が整流効果により反応器2内を整然と流れるようにしているため、加熱空気a′が加水分解触媒層1を均質に加熱すると共に、尿素水噴霧ノズル6から噴霧された尿素水Uも反応器2内の加熱空気a′の整流効果により反応器2内を加水分解触媒層1へ向って均等に流れて加水分解触媒層1全域と接触することになり、尿素を効率良く分解することができる。然も、加熱空気a′は、反応器2、加水分解触媒層1及び噴霧された尿素水Uを加熱するだけでなく、尿素の加水分解に発生したアンモニアAを炉内10(又は煙道内)へ吹き込むためのキャリアガスとして用いることができる。
また、加熱空気供給部から供給された加熱空気a′により尿素水噴霧ノズル6が加熱されるため、尿素水噴霧ノズル6の表面や噴射口等への尿素の固着や、シアヌル酸やビウレット等の副生成物の固着を抑制することができ、尿素水噴霧ノズル6の閉塞や配管詰まりを防止して連続運転を行える。
特に、加熱空気供給部は、尿素水噴霧ノズル6が鉛直姿勢で挿通されて加熱空気a′を上向きで且つ尿素水噴霧ノズル6に沿って流す上向きの上部開口7aと、尿素水噴霧ノズル6が鉛直姿勢で挿通されて加熱空気a′を下向きで且つ尿素水噴霧ノズル6に沿って流す下向きの下部開口7bとを備えているため、上部開口7aから上向きに流れた加熱空気a′は反応器2の天井壁2aで反転し、加水分解触媒層1へ向って流れるので、より高い整流効果が得られ、また、上部開口7a及び下部開口7bから流れる加熱空気a′により尿素水噴霧ノズル6全体を確実且つ良好に加熱することができる。
そして、反応器2内の加水分解触媒層1へ噴霧された尿素は、加熱された加水分解触媒と接触して加水分解され、アンモニアAを生成する。この生成されたアンモニアAは、アンモニア供給ライン11を経てアンモニア噴霧ノズル12から炉内10(又は煙道)内へ噴霧され、脱硝反応に使用される。
尚、尿素からアンモニアAを生成する反応は、下記の(1)式の通りであり、いわゆる加水分解反応である。
(NHCO+HO→2NH+CO ・・・(1)式
また、反応器2内の加水分解触媒層1の上方空間で行われる反応は、下記の(2)式の吸熱反応であり、反応器2内の加水分解触媒層1で行われる反応は、下記の(3)式の発熱反応である。
(NHCO→HNCO+NH ・・・(2)式
HNCO+HO→NH+CO ・・・(3)式
ところで、上述した尿素加水分解装置においては、装置の運転中にシアヌル酸やビウレット等の副生成物が加水分解触媒に固着すると、触媒性能を劣化させるため、触媒を再生することが行われている。
前記触媒の再生時には、尿素水供給ライン3に介設した開閉バルブ16を閉鎖して反応器2への尿素水Uの供給を停止すると共に、送風機8及び加熱空気用ヒータ9の何れか一方又は両方を制御して加熱空気a′のみを反応器2内の加水分解触媒層1へ通ガスし、触媒を再生するようにしており、加水分解触媒層1の表面温度が250℃〜450℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御している。
また、触媒の再生のタイミングは、(1)反応器2の入口及び出口の温度、(2)加水分解触媒層1の表面温度、(3)加水分解触媒層1の圧力損失、(4)反応器2の出口側のガス中の二酸化炭素濃度の何れか一つ又は二つ以上を組み合わせて検出し、これらの検出結果に基づいて行われている。
即ち、前記(1)による触媒の再生においては、反応器2の入口温度及び出口温度を第2温度検出器22及び第3温度検出器23によりそれぞれ検出し、その温度差が設定値に達すると、尿素水供給ライン3に介設した開閉バルブ16が閉鎖されて反応器2への尿素水Uの供給を停止すると共に、第2温度検出器22及び第3温度検出器23からの検出信号に基づいて送風機8及び加熱空気用ヒータ9の何れか一方又は両方が制御され、加熱空気a′のみが反応器2内の加水分解触媒層1へ通ガスされる。
このとき、加水分解触媒層1の表面温度が250℃〜450℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御しているため、加水分解触媒に固着したシアヌル酸やビウレット等の副生成物が熱分解され、触媒が再生されることになる。
また、副生成物の熱分解により反応器2内にアンモニアA等が発生するが、このアンモニアAは、アンモニア供給ライン11を経てアンモニア噴霧ノズル12から炉内10(又は煙道)内へ噴霧されて脱硝反応に使用される。
尚、触媒の再生時に発生したアンモニアAが脱硝反応の必要量に満たない場合には、尿素水バイパスライン14の開閉バルブ20が開放され、アンモニア噴霧ノズル12と併行して第2尿素水噴霧ノズル15から尿素水Uが炉内10(又は煙道)内に噴霧され、脱硝反応に必要な還元剤量(アンモニア量)を補う。
前記(2)による触媒の再生においては、加水分解触媒層1の表面温度を第1温度検出器21により検出し、加水分解触媒層1の表面中心部の温度がその周囲温度よりも低下すると、尿素水供給ライン3に介設した開閉バルブ16が閉鎖されて反応器2への尿素水Uの供給を停止すると共に、第1温度検出器21からの検出信号に基づいて送風機8及び加熱空気用ヒータ9の何れか一方又は両方が制御されて加熱空気a′のみが反応器2内の加水分解触媒層1へ通ガスされる。
このとき、加水分解触媒層1の表面温度が250℃〜450℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御しているため、上述した(1)による触媒の再生と同様に、副生成物の熱分解、触媒の再生、アンモニアAの発生、アンモニアAの炉内10(又は煙道)への噴霧、尿素水Uの噴霧が行われる。
前記(3)による触媒の再生においては、反応器2の入口及び出口の圧力を差圧計24により測定し、その圧力差が設定値に達すると、尿素水供給ライン3に介設した開閉バルブ16が閉鎖されて反応器2への尿素水Uの供給を停止すると共に、差圧計24からの検出信号に基づいて送風機8及び加熱空気用ヒータ9の何れか一方又は両方が制御され、加熱空気a′のみが反応器2内の加水分解触媒層1へ通ガスされる。
このとき、加水分解触媒層1の表面温度が250℃〜450℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御しているため、上述した(1)による触媒の再生と同様に、副生成物の熱分解、触媒の再生、アンモニアAの発生、アンモニアAの炉内10(又は煙道)への噴霧、尿素水Uの噴霧が行われる。
前記(4)による触媒の再生においては、CO濃度計25によりアンモニア供給ライン11内を流れるアンモニアガス中のCOの濃度を検出し、検出したCO濃度と尿素水Uの供給量から算出した推定CO濃度の差が設定値を超えると、尿素水供給ライン3に介設した開閉バルブ16が閉鎖されて反応器2への尿素水Uの供給を停止すると共に、CO濃度計25からの検出信号に基づいて送風機8及び加熱空気用ヒータ9の何れか一方又は両方が制御され、加熱空気a′のみが反応器2内の加水分解触媒層1へ通ガスされる。
このとき、加水分解触媒層1の表面温度が250℃〜450℃になるように、送風機8の風量及び加熱空気用ヒータ9の出力の何れか一方又は両方を制御しているため、上述した(1)による触媒の再生と同様に、副生成物の熱分解、触媒の再生、アンモニアAの発生、アンモニアAの炉内10(又は煙道)への噴霧、尿素水Uの噴霧が行われる。
尚、上記の実施形態においては、尿素加水分解装置により製造されたアンモニアAを炉内10に吹き込むようにしたが、他の実施形態においては、尿素加水分解装置により製造されたアンモニアAを煙道(図示省略)に吹き込むようにしても良い。
本発明は、上記の実施形態に限定解釈されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1は加水分解触媒層、1aは下部触媒層、1bは上部触媒層、2は反応器、2aは天井壁、2bは底壁、2cは金属製ケーシング、3は尿素水供給ライン、4は尿素水貯槽、5は尿素水供給ポンプ、5aは可変速制御機構、6は尿素水噴霧ノズル、7は加熱空気供給ライン、7aは上部開口、7bは下部開口、8は送風機、9は加熱空気用ヒータ、10は炉内、11はアンモニア供給ライン、12はアンモニア噴霧ノズル、13は空気バイパスライン、14は尿素水バイパスライン、15は第2尿素水噴霧ノズル、16は尿素水供給ラインの開閉バルブ、17は圧縮空気供給ラインの制御バルブ、18は圧縮空気供給ライン、19は空気バイパスラインの制御バルブ、20は尿素水バイパスラインの開閉バルブ、21は第1温度検出器、22は第2温度検出器、23は第3温度検出器、24は差圧計、25はCO濃度計、Aはアンモニア、aは空気、a′は加熱空気、a″は圧縮空気、Uは尿素水。

Claims (4)

  1. 尿素水を加熱雰囲気で加水分解触媒と接触させ、尿素の加水分解によりアンモニアを生成せしめ、生成したアンモニアを炉内又は煙道の燃焼排ガス中に吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減させる尿素加水分解装置において、前記尿素加水分解装置は、内部に加水分解触媒層を形成した反応器と、反応器内へ尿素水を供給する尿素水供給ラインと、尿素水供給ラインの下流側端部に接続されて反応器内の加水分解触媒層の表面へ向って尿素水を噴霧する尿素水噴霧ノズルと、反応器内へ加熱空気を供給する加熱空気供給ラインと、反応器内で生成されたアンモニアを炉内又は煙道へ導くアンモニア供給ラインと、アンモニア供給ラインの下流側端部に接続されてアンモニアを炉内又は煙道内へ吹き込むアンモニア噴霧ノズルとを備えており、前記加熱空気供給ラインの下流側端部に、反応器内で加熱空気の整流効果が得られるように反応器内へ加熱空気を供給し得ると共に、加熱空気の一部を尿素水噴霧ノズルに吹き付けて尿素水噴霧ノズルを加熱し得る加熱空気供給部を設け、前記加熱空気供給部は、尿素水噴霧ノズルが鉛直姿勢で挿通されて加熱空気を上向きで且つ尿素水噴霧ノズルに沿って流す上向きの上部開口と、尿素水噴霧ノズルが鉛直姿勢で挿通されて加熱空気を下向きで且つ尿素水噴霧ノズルに沿って流す下向きの下部開口とを備えていることを特徴とする尿素加水分解装置。
  2. 尿素水を加熱雰囲気で加水分解触媒と接触させ、尿素の加水分解によりアンモニアを生成せしめ、生成したアンモニアを炉内又は煙道の燃焼排ガス中に吹き込んで燃焼排ガス中の窒素酸化物を低減させる尿素加水分解装置において、前記尿素加水分解装置は、内部に加水分解触媒層を形成した反応器と、反応器内へ尿素水を供給する尿素水供給ラインと、尿素水供給ラインの下流側端部に接続されて反応器内の加水分解触媒層の表面へ向って尿素水を噴霧する水平姿勢の尿素水噴霧ノズルと、反応器内へ加熱空気を供給する加熱空気供給ラインと、反応器内で生成されたアンモニアを炉内又は煙道へ導くアンモニア供給ラインと、アンモニア供給ラインの下流側端部に接続されてアンモニアを炉内又は煙道内へ吹き込むアンモニア噴霧ノズルとを備えており、前記加熱空気供給ラインの下流側端部に、反応器内で加熱空気の整流効果が得られるように反応器内へ加熱空気を供給し得ると共に、加熱空気の一部を尿素水噴霧ノズルに吹き付けて尿素水噴霧ノズルを加熱し得る加熱空気供給部を設け、前記加熱空気供給部は、加熱空気を上向きに流す上向きの上部開口と、水平姿勢の尿素水噴霧ノズルの先端部上方に位置して加熱空気を下向きで且つ尿素水噴霧ノズルに向って流す下向きの下部開口とを備えていることを特徴とする尿素加水分解装置。
  3. 前記尿素水噴霧ノズル及び加熱空気供給部を反応器の軸線位置に配設したことを特徴とする請求項1に記載の尿素加水分解装置。
  4. 前記尿素水噴霧ノズルは、尿素水と圧縮空気の二流体を噴射する二流体ノズルから成ることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の何れかに記載の尿素加水分解装置。
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